Coolier - 新生・東方創想話

紅魔館の門番さんの一日

2004/09/03 08:56:57
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紅魔館の門番、「紅 美鈴」の朝は早い
まだ日が昇らない時間に起き、朝ごはんの準備をする

豆乳とお米を取り出し、豆乳粥の準備を始めた

お粥ができる間に、身支度とお弁当の準備をする
紅魔館で働いて、何十年も経ってる為かその準備の動作には無駄が無かった

紅魔館は、賄い食か自炊のどちらか選べるようになっていて
料理を作るのが上手な咲夜さんが作るなら、喜んで賄い食に選ぶが
メイド長の咲夜さんはレミリア様、フランドール様、パチュリー様といった方たちの料理を作るので
たくさん作らなきゃいけない賄いの方まで手がまわせないのが現状である
確かに咲夜さんの能力の時間を止めれば紅魔館のメイド全員の賄い食はできるけど、
これは相当な重労働なので咲夜さんのほうが身がもたない、そこで当番のメイドが賄い食を作ってる
最初は私も賄い食を選んでたが、自分で作った方が美味しいので自炊をしている

※

「あちち・・・」
できたばっかりの豆乳粥を口に運びながら体をしっかり温める
ガチャ・・・
「美鈴~?」
金色の髪に光り輝く翼、昔とは違うやわらかな笑み
「フランドール様?どうしたんですか?」
「んー、なんか早く起きちゃったから遊びに来たんだけど、朝ごはんの途中だったね・・・また来るね」
くー
「・・・」
「・・・」
「フランドール様、少し食べますか?」
「う、うん」
頬を少し紅く染めながら頷く
「あち!」
「大丈夫ですか?」
「うん、でも・・・おいしいよ」
「少し、冷ましましょうか?ちょっとスプーン貸してください」
湯気が立ってる豆乳粥をすくい、フー、フーと冷ます
「はい、どうぞ」
パクッ
「今度は大丈夫ですか?」
「うん!」

※

「じゃあ、今日もお仕事頑張ってね」
そういうと、フランドール様は自分の部屋へ戻っていった
そして、私は紅魔館の門へ歩き先程まで門番の任に就いてた者と交代する
後は、夜の交代まで侵入者を撃退するだけ

※

朝の9時

ルーミアがふらふらとこちらに飛んできた
「うう、ちゅーごくー・・・おなかすいたよー」
「私は紅美鈴という名前があるんです!」
「うー、それはどーでもいいんだよー」
(いいんだ・・・)
「なんか、食べ物ない?」
「・・・お弁当なら少しあるけど、オニギリあげようか?」
「本当!?ありがとう!ちゅーごく」
「だから、私は紅美鈴・・・ってもう飛んでるし!」
ルーミアは終始 ありがとう ちゅーごく と言って飛んでった

朝の10時

高速で飛んでくる白黒
霧雨魔理沙だ!
「おう、中国!また通るぜ!」
「今度こそ、通しません!!それに私は紅美鈴という名前が!!」
彩符『極彩颱風』を取り出し発動させようとしたその時
「恋符 マスタースパーク!!」
「え?」
ちゅどーん
吹き飛ぶ美鈴
「せ、せっかくの見せ場が~~~」
縦回転しながら湖に落ちた

朝の11時
「だ、だいじょうぶ?」
チルノがぐったりとなった美鈴を抱えてパタパタと紅魔館へ飛んでく
「大丈夫です・・・体は頑丈な方ですから」
ハハハ・・・と乾いた笑い
仕事を始めてまだ折り返し地点にも来てないのに体がボロボロだ
「美鈴、そろそろ紅魔館に着くよ・・・あとは飛んでいけるよね?」
「うん、ありがとう・・・チルノ」
チルノは紅魔館の近くの湖に住んでる氷精で門番している美鈴とは、何度か会ってるうちに仲良くなった

正午12時
今朝作ったお昼ごはんを食べる
今日のメニューは、オニギリに唐揚げ、海老チリ、ポテトサラダ、くらげ酢・・・
そんな中華風なお弁当で正午のわずかな休憩時間を満喫する
「平和というのはいいですね・・・」
しみじみと実感する
まぁ、体の節々が痛い気もするが・・・
そんな午後の麗らかなひとときを邪魔するかのように玄関から声が聞こえてきた
「ひっぱらないでー」
「なんだ?私の家においてある本を回収するんだろう?」
「ま、魔理沙の箒に乗ったら心臓麻痺するわよー」
「パチュリー様!」
食べかけのお弁当を置いて再び魔理沙に対峙する
「今度こそ!彩符『極彩颱・・・!」
「魔符!スターダストレヴァリエ!!」
「へ?」
ちゅどーん
「また、このオチですか~」
今度は横回転しながら、また湖に落ちた

午後の1時
「・・・美鈴、本当に大丈夫?」
「体は頑丈な方だと思ってたんですけどね・・・」
今度は乾いた笑い声さえ聞こえない
紅魔館に着くと、ぐったりと倒れた
「ちょ、ちょっと、美鈴!!」
「チルノ~、私はもう駄目かも・・・」
「・・・昨日も同じようなことを聞いたような気がするわ」
「だいじょうぶ?ちゅーごくー?」
「うう、だから・・・私は紅美鈴・・・」
「ルーミア?そのお弁当箱は・・・?」
「これ?こーまかんの門に落ちてたから拾って食べてたんだよ」
ピク
「拾い食いすんな!」
「だ、だって・・・チルノちゃん・・・お腹がすいてたんだよ」
ピクピク
「そ、それは私のお弁当だーーーーーーー!!」
「わ、ちゅーごくが切れた!」
「中国じゃねーーーー!!」

午後の3時30分
「美鈴、ご苦労様」
メイド長の咲夜さんがティーポットとお菓子を持って私の隣に来た
「あ、ありがとう咲夜さん」
ティーカップを受け取る
「うわ!これおいしい!」
「でしょ?レミリア様がいつも飲んでるお茶なのよ」
「え”----!?」
「大丈夫、レミリア様のご好意よ いつもご苦労様 ってね」

※

「じゃあ、頑張ってね」
「はい、頑張ります!」
「あ、それからフランドール様が今夜一緒に遊びたいと言ってたから仕事が終わったらフランドール様の部屋に行ってね」
「フランドール様が?」
「ええ、最近貴女のことが気に入ってるみたいね」
「そ、そうなんですか」
うーん、確かにそんな感じはしてきたけど・・・実感がないなぁ

午後の5時30分
「おう、また来たぜ!」
「げ!」
「人の顔を見るなり、いきなり げ! と言う奴は普通じゃないぞ」
「私は普通です!それよりパチュリー様は!?」
「ああ、それならちゃんと私の後ろにいるぜ」
「・・・ヒドイ目に遭ったわ」
顔を真っ青になって、回収した本を抱えている
「それじゃあ、私は帰るぜ」
それだけ言うと魔理沙は超高速で夜の空へと消えた
「パチュリー様、気分とか大丈夫でしょうか?よかったら本を図書館へ持って行きましょうか?」
「うー、大丈夫よ・・・美鈴・・・貴女は自分の仕事をきっちりとやって」
フラフラ~~と本を抱えたまま玄関に向かって歩いていく
(本当に大丈夫なのかなぁ?)

午後6時
「美鈴さん、交代の時間よ」
この時間から門番の仕事が始まる者に引継ぎをして今日の仕事が終わる
(あ、そういえばフランドール様が遊びたいと言ってたっけ)
自室に戻る途中にお茶の時間に咲夜さんから言われたことを思い出してフランドールの部屋へと向かう
晩御飯を食べたかったが、フランドール様直々のご指名なら早く行かなければ行けない

※

午後6時30分
ついこの間までは地下の部屋がフランドールの自室だったが、
白黒の魔法使いと紅白の巫女がその部屋そのものを壊してレミリアの部屋の隣に移動させろと、
館の主レミリアに言い寄りその言葉に押されて、レミリアの部屋の隣の部屋はフランドールの自室となってる
 
コンコン
「フランドール様、失礼します」
「あー、美鈴~」
てててと走ってガバッと抱きつく
(う、ちょっと可愛いかも)
「今日のお仕事が終わったんだよね?」
「はい、で・・・何をして遊びましょうか?」
できれば弾幕ごっこを避けたいなぁと内心思ってる美鈴
「うーん・・・今日はいろんなお話をしましょ!」
「いろんな?」
「うん!今日一日あった事とか、美鈴のこと、いろんな話が聞きたい」
内心ホッとしてる美鈴
(よ、よかった・・・弾幕ごっこじゃなくて)
 
※

夜の10時
「フランドール様、もう眠いのでは?」
「うー、そんなことないよ」
「でも、もう夜の10時ですよ?早く寝ないと咲夜さんに怒られますよ」
「うううーー、わかったよぉ・・・」
部屋の明かりを消しながら、フランドールに一つの疑問を聞く
「フランドール様・・・なんで私と一緒に遊びたいと言ったのですか?」
「んー、なんというか美鈴といると居心地がいいというか・・・すごく安心する」
「そうなんですか?」
「うん・・・美鈴は気づいてないみたいだけどこれもあなたの能力よ」
言われて考える、私の能力は「気を使う程度の能力」
ああ、そうだったんだ・・・この能力はそういう意味でもあったんだ
「フランドール様」
「なに?」
「ありがとう・・・そしておやすみなさい」
「うん、おやすみー」

パタン
ドアを閉め自室へ向かう途中、美鈴は声を上げて

「さぁ、明日も頑張りますか」
そういう彼女の声は少し弾んでいた


くー

「お腹すいたなぁ・・・」
そういえば、お昼ごはんはルーミアに盗られて、晩御飯は食べずにフランドール様とお話したからなぁ
とりあえず、今日は疲れたので明日に備えて寝ることにしよう
はじめまして、こさのばという者です
何というか、勢いとノリで書いてみました
フランドールの性格が少し(かなり?)甘々になってしまいました

まだまだ、修行不足だと感じる今日この頃です
こさのばてんちょー
[email protected]
http://page.freett.com/kosanoba/top.htm
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コメント



0.3660点簡易評価
1.70点名無し削除
こういう美鈴は好きなので、楽しませて読ませていただきました~。
いっつも酷い目にあってるんだけど、健気な中国がすごーーーく好きです。
10.70点銀翼の燕削除
『こんどこど!彩符「極彩颱・・・!」』←ですが、「こんどこそ」ではないでしょうか?
こういうテンポの話は好きです。楽しく読めました。
23.40点いち読者削除
吹っ飛ばされて、メシ盗られて、ブチきれて。それでも粛々と門番を続ける中国(つД`)
食事は配給じゃなくて自炊ですか。ていうか弁当取られた上に、晩飯食ってない気が……。
24.無評価こさのばてんちょー削除

>銀翼の燕さんへ
添削の方、ありがとうございました
もっと、面白い作品を書けるように頑張ります

>名無しさんへ
私も健気な中国が好きです
感想を励みにもっと頑張りたいと思います

>いち読者さんへ
すみません、晩御飯のことを書くことをすっかり忘れてました
もう一回書き直します
25.無評価いち読者削除
 あ、ごめんなさい、私の感想の書き方がまずかったです。

>ていうか弁当取られた上に、晩飯食ってない気が……。
 この部分は、食事を取れなかったあたりにも中国の悲哀が表れているなあ、という意図で書いたもので、注意のつもりはありませんでした。
 けど改めて自分の感想の文面を見ると「これはまずくない?」みたいな書き方になってますね。申し訳ないです。
 わざわざ加筆していただき、ありがとうございます。