拝見 お父様 お母様
ぶっちゃけます、私ピンチです
そりゃ、今までだって多くの難関がありました
やたら喧しい吸血鬼
その妹の破壊オタク
春命のカリスマゼロ
式神ことスッパーテンコ
挙句の果てに、同じ結界を操れるケバい隙間おばさん
どれもこれも決して楽なもんじゃありませんでした
歯をくいしばって、耐えてこれました
でも、今のそれはこれら全てを軽く凌駕します
こんなピンチ初めてです
おそらく人生とって最大のピンチです
この先、これに勝るピンチはないでしょう
今、私こと博麗 霊夢は
食料の底が尽きています
ここ博麗神社は人間界と幻想郷の両方に位置している。言ってしまえば、人間界と幻想郷の境目でもあり国境のよう
な物。そんな名誉ある(?)神社の巫女は今
「・・・・お腹すいた」
超腹ペコでした。
昨日の昼で食料を全て食べてしまったために、今日の昼の時間になっても何も食べる物がない。昨日だって食べたと
言っても、ピンボール程度のおにぎり一つだけ。その前は隣のオカズの臭いをかぎながら冷やし飯一杯だった。今は水
のみをふくんで耐えている。だがそれにも限度がある。
ぐ~ぎゅる~る
激しくお腹の音がなる。腹は、何か食べ物をよこせと叫んでいる。だがその食べ物がないのだからしょうがない。食
べ物を買いに行くとしてもお金がいる。悲しい事に博麗神社は参拝客が皆無なので、お賽銭なんてもちろんない。客が
来たと言ってもただ遊びに来ただけだし。
「・・・・八方塞とはこの事か」
食べ物がなければお金もない。ないないばっかりできりがない。ついでに胸もな(夢想封印)
ぎゅるるるるる~
再び豪快に腹が鳴る。
「・・・とりあえず何とかしないと」
正直あんまり動きたくないが、動かねば何も出来ない。
「どっかに食料なかったけな」
ごそごそと辺りを探し回る。まずは台所。そこは予想以上に綺麗だが、それは使う事がないせい。悲しいんだか嬉し
いんだか。食料庫には米も麦も野菜も魚も肉も、それどころか大根の葉っぱ一枚ないほどだった。まさか塩や砂糖を食
えとでも?あきらめて竈にある鍋の中身も調べるが米粒一つついていなかった。
「ここまで綺麗に食べたのか。自分でもビックリよ」
自分で自分を褒めているつもりなんだろうが、何もない以上此処に居てもしょうがない。あきらめて今度は居間を調
べる。此処ではよくまんじゅうや団子などお菓子を摘んでいるので、もしかしたら残り物があるかもしれない。可能性
がある限り、調べとくべきだろう。抽斗を中をくまなくチェックする。さらにそれと出来た壁との隙間も念入りに。床
までもルーペで調べる。なのにここまでやっても
「・・・なんで何もないのよ」
愚痴をこぼしながらも玄関・お風呂場・倉庫、さらにトイレまで調べたが、食べ物のたの字も出てこなかった。無駄
な体力を使ったせいでさらにだらける。ここまで調べて何もないなら、やはり後はアレしか残ってないか。
「・・・外に行って山菜とかとるしかないか」
空腹のせいであんまり外に出たくないが仕方があるまい。原始的であるがそれ以外に方法がないのだ。幻想郷に古本
市場なんてあるわけないし。あ、でも質屋ならあるか?
そもそも今まで霊夢が食料難にならなかったのは、他の妖怪から強奪してたためである。他にも、色々と事件の絶え
ない幻想郷では厄介ごとが多い。そのたびに霊夢は事件解決を装って金品や食料をパクッていた。事件の張本人が家柄
の者だったりする時もあるため、何か曰く尽きの物を持って帰ってはその手のルートに流す。それで大金をゲット出来
るのだが、ちょって限度を超えすぎたためか、周りの妖怪からは『博麗神社の巫女に出会ってしまえば金も食料も○○
も奪われてしまう』と言う実話の噂が流れてしまったために、近寄らなくなってしまった。カモがいなくなってしまっ
た以上、稼ぐ事が出来ない。言ってしまえば、この事態は霊夢が招いた物なのだ。
『かくも兵糧攻めとは怖い物』とはよく言ったものだ。セ○バーも言ってたし。
「・・・さて、森まで来たのはいいけど・・・・・」
来たと言っても博麗神社の裏だが、今の霊夢ではそれは来たともいえる労働なのだ。
「困った事に私、山菜の知識なんてあんまりないわよ。どうしよ・・・・・」
山菜と言ってもその種類は多く、似てるようで違う物もある。ヨモギやワラビぐらいしか霊夢は知らないのだ。
「と言っても、草じゃあんまりお腹が膨れないし。やっぱキノコがいいわね」
だがキノコには毒があるやつもある。そんな物で死んだら恥ずかしすぎて白玉楼にだって行けない。でもキノコの見
分け方なんて、色が綺麗か綺麗じゃないかでしか分からない。
でもそれ以前に・・・・
「・・・何でキノコどころか虫一匹も見つからないの?」
不景気の波がこんなとこまで流れていたか。やっぱ博麗神社の裏側だからか、霊夢の貪欲や気を感じてすぐに生き物
は逃げてしまったんだろう。森は完璧に違う意味で死んでいた。
ぐ~ぐ~
「・・・・お腹すいた」
これで何度目だろう。昨日からの回数を入れると百はいったな。
とりあえず探すしかない。
・・・
・・
・
「・・・はぁ、なんでここまで何もないのよ・・・・・」
三十分経過したがいまだ収穫ゼロ。
「私なんか悪い事したのかな・・」
ええ、それはもうたっぷりと。幻想郷自らが納得しますよ。
「・・・うう~、餓死だけはいや・・・・・・・・ハッ!!」
その時だった。極限の空腹状態のおかげで、野生の動物以上に鼻がきいたのか。食べ物の臭いをキャッチ。
「くんくん・・・・・こっちか!!!」
さっきまでの霊夢とは違い、ものすごいスピードで駆けていく。そしてついに
「!!あ、あれは」
本部!畑を発見しました!!
よし、よくやった。これより回収にあたれ。
了解!
油断するな。なにか罠がしかけ・・・・
と、そこで回線を切った。もはや我慢の限界だったため、理性にかまけている暇はない。本能に従って動くべし!
「うおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」
ドドドドドと畑に突っ込んでいく霊夢。そして後五歩というところだった。
カランカラン
と何やら音が鳴ったのは。
思わずビックリして何かと思ったが、何やら足に絡まっている物があった。ワイヤーだ。草むらに隠れていて分かり
難かったが、畑全体に張り巡らされていた。それに足がかかると、ワイヤーが引かれ音がなる仕組みだ。
(こ、こここここここんな古典的な罠にいぃぃィィィーーーーーーー!!)
だが気付いたところでもう遅い。畑の近くの小屋から
バタン!
「出てきやがったな、泥棒猫が!今日こそ退治しちゃるけんかくごせいや!!」
「ちょ、ちょっと私は違います!今までに此処に来た事なんてありません!」
「ほう、弁解出来るんけ?」
「ええ、つまり私は・・・」
「いいわけ無用!!」
・・・・いや、あんただろう。言わそうとしたの。
「人の畑を漁るとはなんたる鬼畜!その腐った根性叩きのめしてやるでごわす!!」
「いや、今日入ったのは私ですけど、今までのは違いますって!」
「入った以上、YOUも同罪アルネ!!」
「うわ、目がマジだ!」
「チェストォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
弁解するより早く、畑の主が突っ込んでくる。お面をかぶり・柔道着を着て・右手に剣・左手にボクシンググローブ
・フンドシをなびかせて・右足にスキー板・左足にローラースケート・背中にサテライ○キャノン・ATフィールドを展
開しながら。
見た瞬間分かった。捕まったらヤバイと。そのレベルは犯されるならぬ侵されるにまで上がっていた。
「じょ、冗談じゃないわよ!!」
足に絡まっていたワイヤーを解くと、一目散に森へと逃げていった。
「逃げるか!貴様それでも武士か!?」
「違うわいボケ!!」
言いながら逃げる。しかし逃げ切れるか?いや、逃げるしかない!汚染されたくないのなら!!
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「・・・・ぜえ・・・・ぜえ」
呼吸を切らしながら霊夢は博麗神社に居た。ほんとぎりぎりであるが、何とか撒くことが出来た。念のため結界を張
ったので、先程のわけ分からん男に見つかる危険性はない。しかし食料をゲット出来なかったため、相当痛い。
「・・・くそ、後少しだったのに」
心底悔しがる霊夢。あんたには盗む事への罪悪感はないのか。
「・・・疲れた、ちょっと休も」
そのまま横になる。勝負は夜中だ。
疲れた体を癒し、空腹もさらに増したところで今度は夜中に出かける事にした。
そろそろ限界も近い。昼間の出来事のせいで無駄な労働をしすぎたので、おそらくこれが最後のチャンスだろう。
「・・・さて、そろそろ行こうかしら」
外に出て夜の空へと舞い上がっていく。目的はもちろん食料ゲットか金品強奪。夜中、後ろからこっそり近づいてそ
のまま落とす。そして奪うだけ奪って置き去りにしてしまおうと言う作戦だ。カモが自分からやって来ないなら自分か
ら見つけてやるまでよ。作戦名『辻きり大歓喜』でいってみよう!
んでもっと一時間経過
「・・・しっかし、こんな時に限って人っ子一人見当たらないってどうよ」
行けど飛べど見えるのは闇と月ばっかり。ここまで空振るか、普通?
「・・もうだめ、力が・・・・」
よろよろと落ちそうになるのを必死にこらえる。
ちょっと気を抜けば地上の闇に真っ逆さま。
ああ、駄目だ。視界がぼやける。
目の前が歪んで見える。
ここは誰?私は何処?
もう私には
「そこの紅白ーーーーーーーーーーーーー!!」
食料しかみえない
あまりに突然だったので、頭のギアが入るのに時間がかかる。
目の前には
「ちょっと、聞いてるの!?」
ミスティア・ローレライがいた。
「この前はよくもやってくれたわね!でも今回はそうはいかないからね!飛んで火に入る秋の蝶とはあなたの事よ!」
「・・・・・・・・・」
「今日は二人まとめて・・・・・ってもう一人はどうしたのよ!?」
「・・・・・・・・・」
「聞いてるの!?もしかしてあんた一人だけなの!?ふん、舐められたものね。一人で私の相手をしようなんて」
「・・・・・・・・・」
「あっ、もしかしてびびってるの?一人じゃ私にやられると思って、どうしたらいいか分からないんでしょ?でも逃が
さないよ。悪いけど勝たせてもらうんだから」
「・・・・・・・・・」
ミスティアがほえるが、そんなもの霊夢には届いてない。もちろん恐れているからではない。
霊夢はただいま全思考回路を使ってある事を考えていた。
目の前にいる物体、確か『歌で人を狂わす程度の能力』を持っている。だが今はそんな事どうでもいい。
今の霊夢にとって重要なのは二面のボス、夜雀。そう“夜雀”だ。
夜雀=雀=鳥=鳥肉=肉=食料=食べれる=ウマァー
「・・・・あれは夜雀、しかも羽だってある・・・ぶつぶつ」
「・・・・あの、ちょっと?」
それで異変に気付いたのか。ミスティアが疑問顔になる。
「つまり、鳥なんだから食べれる・・・・・・ぶつぶつ」
「あ、あの~~、霊夢さん?」
さっきの威勢はどこにいったのか。ミスティアの方が逆にビクビクする。
(な、なんか不味いかも~~!涎たらしてるよ~!)
「・・ああそうか。つまりあれは食料なのか?食料なんだな。ああ、食料じゃぁ~~~~」
「じ、自問自答してる~~~」
ここはひとまず
「ええって、やっぱ今日は都合が悪かったからこれで帰らせてもらいま~す」
ピッ
そこで霊夢の脳再び動き出す。帰る=食料紛失=却下!
ピッ
・・・・・このまま逃がす物か!!
ピッ
「(ヤバ、殺気!)で、では私はこれで失礼します!さようなら!!」
ピーン! スタート
「逃がすか~~!!!!」
「きゃああぁぁぁぁ~~~来ないでぇぇぇーーーーーーーーーー!!」
二人はぼ同時にロケットスタートをかます。逃げるミスティア、追う霊夢。
「待ちなさい、ミスティア!!」
「まてと言われて待つ奴がいるかぁ!!」
「でぇぇ~い、逃げるなあ!!」
「そんな目を血走らせて涎たらしながら追ってきたら誰だって逃げるわよ!!」
夜中のレース。ここにあるのは生と死の二つのみ。
「うるさい!さっさとこの博麗 霊夢様の血となり肉となり糧となるがいい!!」
「オール却下します!ていうかさせてください、お願いします!!」
「黙れ!貴様の道はそれ以外ないのじゃ!」
「いや~~~~存在権の自由~~~~~~~!!!!」
さっきまでの力なき霊夢は何処に行ったのか?おそらく他の人から見たら、ただ風が通り過ぎただけにしか思わない
だろう。二人が出しているスピードは光速の世界。警察でも捕獲不可能だ。二人が止まるのは、勝敗が決した時のみ。
二人が逃げる場所では死傷者が出て、自然破壊を繰り返す。恐怖に逃げるミスティアと、空腹ながらすごい形相で襲い
掛かる霊夢。勝敗はどちらに?
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
結果発表
「・・・・お腹すいた」
霊夢の負けだった。
ただ負けただけでない。誰が思うだろうか、声符『梟の夜鳴声』Easyに落とされるなどと・・・・・・。まさに記録
的惨敗だった。そのおかげで霊夢は戦意喪失。ミスティアはすんでのところで逃げる事が出来た。
霊夢にとっては最悪の事ばかりだ。空腹はさらに大きくなり、プライドもズタボロ。食料には逃げられて結局今日の
晩御飯もなし。
「・・・・・帰ろ」
それを言うのが精一杯。もはや何も考えられないし考えたくもない。
今日の夜は長そうだ。
次の日
「・・・・・・・・」
もはや話す気力すらないのか、まるでボロ雑巾のように倒れる霊夢。
目が虚ろで魂此処にあらずと見える。立ち歩くのすら困難になってしまった以上、もはやどこにも出かける事が出来
なくなってしまった。巫女とあろうものが情けないものだ。
「・・・・・・・・」
目の焦点があわず、それが蜃気楼を生む。ただいま霊夢には目の前に食べ物が浮かんでいる、ように見える。
手を差し伸べて掴もうとするも、無常にも空を切るばかりで、掴む事が出来ない。
「・・・・・・・・」
目を閉じる。その瞬間世界がはじけた。
心地よい。まるでお風呂に浸かっているようだ。体が軽く浮かんでいるような錯覚。周りでは天使が微笑んでいる。
(このままいけば楽になれるかな?私もう疲れちゃったよ、だからゴールしていいよね?)
この感触、一度味わってしまったらもう抜け出せない。全身が洗われていくのを感じながら少しずつ力を抜く。風が
優しく体を撫でてくれる。あとはこの流れにまかせればいい。そして
ごー・・・る
私のやくめは終わった。・・・・終わったはずなのに・・・・・・
「おーい、霊夢!」
なんでこの心地良い感触をぶち壊す輩が現れるかなぁーー。
「此処に居たのか。・・・・で、何やってんだ?いい年こいて死体ごっこか?」
この声・・・魔理沙か。おのれ、せっかくの雰囲気壊しよって。
「まったく、久々にお客様が来てやったのにお茶一つ出さないのかおまえは」
出さないんじゃなくて出せないんだって。家にはお茶葉すら舐めてしまったというのに。
て言うか静かにしてくれよ。
「お、それともそれはあれか?昼間からさそってくるとは淫乱な巫女だぜ。遠慮しないぜ?おじさん、もうここがこん
なんだからな」
・・・・何想像してるんだか。いい加減ムカついた。そろそろ文句の一つでもつけてやるか。
そう思って目を開ける。そこには確かに魔理沙が居た。
「なんだ、目を覚ましたのか?おしかったな。せっかく王子様がキスで起こしてやろうとしてたのに」
魔理沙がほざくがそんなの耳に入らない。
文句の一つつけてやろうと思ったが、今はそれどころじゃなかった。
神様、まったくもって全然1ミクロも信じてませんが、この哀れな私をお許しください。
魔理沙が持っているバスケットに身も心も全て奪われてしまった私を。
「・・・・・ま~りすわぁ~~~~!」
ばったん!
霊夢が泣きながら魔理沙に抱きつく。
「うわ!ちょっとまて霊夢、いったいどうしたんだ!?新手のプレイか!?」
魔理沙が動揺するのも無理はない。
霊夢が涙も鼻水も涎もたらしながらスリスリしてくるんだから。
「ちょちょちょちょっとマテ!マジでマテ!どうしたんだいったい!??何時もの霊夢じゃない!!」
「魔理沙~~大好き~~~」
スリスリ
「(うわ、結構いいかも)お、おい霊夢!いったい何があった!事情を説明しろ!!」
っとその時
ぐ~ぎゅる~
と霊夢のお腹の音が鳴った。
「・・・・・・ハイ?」
「お腹すいたよ~~」
・・・・
・・・
・・
・
ガツガツ モグモグ ゴックン ・・・げぷっ
「ふ~、ありがと魔理沙。本当に助かったわ」
「いや、別にそれぐらい良いんだが・・・・・・・」
あれから、霊夢の事情を知った魔理沙はバスケットに入れていたサンドイッチ差し出した。
その瞬間、すごい勢いで口にして、二人前あったサンドイッチをあっさりたいらげた。
時間にしてやく5分。おそらく幽々子にもまさるスピードだったろう。
「それとごめんなさい、あの時は大分気が動転してたから」
「それもかまわん。(おしかったな。この事を知っていたら、このネタでゆすってアリスより先に霊夢の貞操をゲット
出来たのに)まあ大分焦ったがな。(押し倒しときゃよかったぜ)」
「でもありがとね、魔理沙。もうちょっとで死にそうだったから」
「マジしゃれになってなかったよな、おまえの状態。まったく、飯がないなら家に来いよ。少しぐらいなら分けてやっ
たのに。だいたい、他にも紅魔館や白玉楼だってあるだろ?特にレミリアだったら喜んで食材くれそうだがな」
「それもそうなんだけど、レミリアに頼んだら、代わりに同僚になってとか言われそうだし」
「それは確かに困るな(レミリアに渡してなるものか)」
「白玉楼だったらそのまま住民にさせられそうだし」
「・・・・なるほど」
確かに、空腹で力が出せない霊夢ならありうる。
「あんたは一人暮らしだし、あんまり食料貰ったら悪いし」
「おまえらしくもない。危ない時は来いよ。確かにさほど余裕があるわけでもないが、おまえ程じゃない。困った時は
お互い様だ。それとも、私を信用出来ないとでも?」
「魔理沙・・・・・」
ガシッ!と魔理沙の手を握る。ここに厚い友情が芽生える。
(よっしゃ!いいカモゲット!)
(これをネタに霊夢を頂くか。キヒヒ)
めっちゃ裏の顔アリアリだが、ばれなきゃ全然OK!ノー問題!
「んじゃ、私はそろそろ帰るかな」
「なんだ、もう帰るの?何時もならもっとゆっくりしていくのに」
「おまえだって疲れてるだろ?今日はゆっくり休んどけ。それに後でもう一度来るつもりだ。家の残り物とかおまえに
やるよ」
「・・・・魔理沙、あんたって本当にすごく良い奴だったのね」
「ふっ、今頃気付いたのか?(よっしゃ!親密度アップ!!)じゃあな」
そう言って魔理沙は飛び立って行った。
その姿を見送っる。だんだん姿が小さくなり、そして姿を消した。
「・・・ふう。さて、いいカモがゲット出来たところで寝るか!」
でもやっぱり感謝の気持ちがカケラも見当たらない。
・・・・・・何時か天罰落ちまっせ、霊夢さん
え?そん時はそん時よ♪
超楽天家巫女、博麗 霊夢。彼女が居る限り、幻想郷に安息の場所はない!
ちなみに、霊夢が魔理沙に抱きついた時
「霊夢!私と言うのがありながらなんて事を!血ぐらいじゃ許さないからね!!」
「私とは遊びだったの、霊夢!?魔理沙、後で呪いのわら人形で苦しめてやる!!」
覗かれていたと言うのは別の話である
ただ、ちょっと他のゲームやアニメのネタを仕込みすぎかな~?というところがちこっと。
自分は全部理解できてしまって、良いんだか悪いんだかという気分ですが(ぉ
そういわれると、霊夢ってどうやって食料調達してるのか、確かに謎・・・。
ちなみに今回は誤字などがほとんど見当たらず。
ミスティアの台詞にそれっぽいのがあった気がしますけど。
特に、魔理紗の壊れっぷりがw
何を想像してるんだ!と突っ込むことしきりでした。
でも、それを勝る最高の笑い所が……
『食料の底が尽きています』
霊夢さん、幾ら切羽詰ってるからって両親の手紙にこの構文ミスは痛すぎますYO!
霊夢も巫女なのに壊れまくりだw
魔理沙と霊夢の会話は、腹の探り合い?むしろ恩の着せ合いという感じで読んでいて面白かったです。
魔理沙なんかは自給自足で生計立ててるのかな?
にしても、霊夢はモテモテですね。魔理沙を筆頭に、霊夢ハァハァの連中が一堂に会したら、一体どんな愛憎劇が繰り広げられる事やら。
他作品のネタらしきもの、ネタだということは分かっても、元が分からなかったのが残念でした。分かる人には面白いでしょうから、ネタを仕込みたくなるのは分かるんですけどね……。