蓬莱山輝夜。
私は彼女の事が嫌いだ。
それはもう、これから一生あいつほど憎いと思える相手は現れないだろうってくらい嫌いだ。
だから、殺し合いだって数え切れないほどしてきた。
だけど、あいつも私も死ぬことはできない。
そんな身体でずっと殺し合いしてきたのだから、ずっと一緒にいた、と言っても過言ではないだろう。
とにかく、あいつと私が一緒にいる時間は長かった。それはもう、途方もない長さだ。
それだけ一緒にいれば、さすがに愛着というか、そんなものも湧くというものだ。
だから昔はただ、あいつを殺したいがためにやっていた殺し合いも、今ではあいつとの、輝夜との戯れのようになっている。
最近ふと気付いた事だが、あいつとの殺し合いがとても楽しみになっている自分がいた。
あいつを殺したいからじゃない。
あいつと会いたいと思っている。
その事実に戸惑いはしたが、すぐに納得はした。
ああ、確かに私はいつのまにかあいつを、輝夜を好きになっていた。
好きといっても友情とか、そういう類のものだ。
あいつが、憎むべき相手なのは変わらない。
でもあいつと一緒にいると、自分をさらけ出す事ができる。
最近私はよく慧音と一緒にいる。慧音はとてもいいやつだから。
でも、自分をさらけ出すことは慧音には出来ない事かもしれないと思った。
つまり輝夜は私にとって、嫌いだけど好きという、よくわからない相手なのである。
藤原妹紅。
私は彼女の事が気になっている。
彼女と出会ったのは割と最近の事なのだが、もう遠い昔の事のようだ。
そんな風に思ってしまうくらい、私はよく彼女と一緒にいる。
初めて彼女と出会った時、彼女は独りだった。
だけど、彼女が寂しそうだったかと言うと、それは否である。
何故なら、彼女は孤独しか知らなかった。
独りなのが当たり前だったのだ。
だから私は、そんな彼女の事が気にかかって、それ以来よく一緒にいるのだ。
当初はいつも不機嫌そうな顔をしていた。
言われた事は無かったが、また来たのか、と言いたげな顔をよくしていたように思う。
それでも、何度も彼女の家に通って話をしているうちに、だんだん笑顔を見せてくれるようになった。
彼女の方から話をしてくれる事も多くなった。
彼女の話の大半には、輝夜という女性がでてきた。
輝夜の事がいかに嫌いか、よく話していた。
でも、輝夜の話をしている妹紅はとても生き生きしていた。
それが嬉しくもあり、悔しくもあった。
妹紅と会って以来輝夜と会う機会は何度かあった。
輝夜といる時の妹紅は自分には見せてくれないような、素の姿を見せている、そんな気がした。
彼女は、妹紅は私と会うまで独りだった。
今まで妹紅と会うのは輝夜くらいだったが、その輝夜とは、笑って一緒に過ごすような間柄ではないから。
でも、妹紅と輝夜の2人には、2人にしかないつながりというか、絆というか、そんな感じのものが確かにある。
それを感じた時、私は自分の胸の中がなにかもやもやしているような、そんな感覚によく襲われていた。
上白沢慧音。
私は彼女に感謝している。
藤原妹紅はとても美しく、私が愛するにふさわしい存在だと思っていた。
でもいつからか、そんな事も忘れ、惰性のように妹紅との殺し合いをしていた。
昔の妹紅との殺し合いは、とてもわくわくした。
彼女は本気で私を殺そうとしてくる。憎しみを向けてくる。
そこに生まれるスリルのようなものに、私はたまらなく興奮していた。
とても楽しかったのである。
でも、最近の殺し合いは、そんなスリルも無くなっていた。
そのことに、何の疑問も抱いていなかった。
そんな時に現れたのが彼女、上白沢慧音だ。
彼女はいつの間にか妹紅と一緒にいた。
私が位置するはずだった妹紅の隣には、彼女が位置していた。
私が愛するべき妹紅の隣にいるのは私ではなかった。
それなのに、私にはなんの感情も湧いてこなかった。
悔しいとか、妬ましいとか、そんな事は全然思わなかった。
そこで気付いたのだ。
私が愛する妹紅は、今の妹紅では無いのだと。
私に怒り、憎しみといった感情をぶつけてきた、昔の妹紅を愛しているのだと。
怒りに燃える妹紅は、とても美しかったから。
その事に気付かせてくれた慧音に、私は感謝したのである。
慧音が妹紅と知り合う前から、確かにもう殺し合いは惰性になっていた。
でも、慧音が来てから妹紅はとても変わった。
一番の変化は、よく笑うようになった事だろう。
負の感情しかわたしにぶつけてこなかった妹紅は、いまになって私に笑顔をくれる。
私には、その笑顔がたまらなく怖かった。
もう昔の妹紅には戻ってくれない。
そう宣告されている気分にさせられたから。
自分の気持ちに気付かせてくれた慧音には感謝している。
だけど、妹紅を尊く美しい存在から、人間味あふれる存在へと変化させた事については、私は怒りを覚えている。
彼女は、長年愛してきた私のものを、一瞬で奪って行ったのだ。
だから、私はやってはいけないことをした。
昔の妹紅を取り戻したい一心で。
私は、慧音の家に向かっていた。
特に用もないけど、最近慧音と一緒にいると楽しいのだ。
だから慧音の家に行く。友達の家に行くのに理由なんて必要ない、と私は思うし。
今日はどんな話をしようか。
また、どんな話を聞かせてくれるのか。
そんなことが楽しみで仕方が無いのだ。
慧音は物知りだ。能力のおかげという部分もあるが、彼女はもともと努力家だ。
歴史を知るだけではわからない事などいくらでもある。
そんな事柄についても彼女はよく学んでいる。
そんな事、私には真似できないし、しようとも思わないけど、彼女の努力の結晶とも言うべき話を聞くのはとても好きなのだ。
今日も早く聞かせてもらいたいと思う。
慧音の家の前まで来たとき、先客がいるのに気付いた。
話し声が聞こえた。
内容まで聞き取れないけど、誰の声なのかはすぐにわかった。
あいつだ。あいつが慧音の家に来るなんて珍しいなと思いながら、家に入ろうとした時、
すごい音が響き、揺れも起きた。
この感じには覚えがあった。殺し合いをしている時のあいつの攻撃。
でもここから響く意味がわからない。
私はすぐに家の中へ入っていった。
・・・・・・・意味がわからない。理解できない。
いや、理解したくない。
現実だと思いたくない。
どう見ても助かるとは思えない真っ赤に濡れた床に倒れる慧音。
その傍らに立つ輝夜。
ああ、なんなんだこれ。
これは夢?現実?
・・・・・・・現実なわけが無い。
そう、これが現実なわけが無い。
こんな世界は、見たくない。
もう二度と、見たくない。そう、思った。
突然輝夜がやって来た。
珍しいこともあるものだ。私はてっきり、彼女には嫌われていると思っていたから。
彼女は、私と妹紅が一緒にいると嫌そうな顔をすることが多かったし。
しかも今日の彼女は妙におとなしいというか、しおらしいというか。
いつもはいかにもおてんば姫、といった感じなのに、今日はとても落ち着いている。
何か雰囲気に呑まれそうになる。いや、もう呑まれているのか。
とにかくいつもの彼女ではなかった。
そんな落ち着いた態度なのに、彼女は私の家に入ってからまだ1度も声を発していない。
さすがに、この沈黙は気まずいなと思うのだが、いかんせん話が浮かばない。
妹紅からは話が上手いと褒められることもあるのに・・・。
そんなことを考えていたら、ついに輝夜が話はじめた。
・・・妹紅の事だった。
話はこうだ。
昔の燃えるような怒りをぶつけてきた妹紅は美しかった。
しかし、私が妹紅をそれとはかけ離れた存在にしてしまった。
昔の妹紅を取り戻したい。
正直、そんなこと言われても困ると、そう思った。
私は私なりに妹紅と接してきた。
それを否定される筋合いはない、そう思った。
結局私にどうして欲しいのか。
私はそれを尋ねた。
・・・・輝夜の答えを、理解する前に全ては終わっていた。
昔の妹紅に戻ってもらうには、また恨まれればいい。
・・・だから、私を殺すと、彼女はそういった。
その発言の後すぐに、私の体は地に伏した。
真っ赤な液体がどんどん私の体から溢れ出している。
もう意識がなくなりそうになった時、視界の端にどこか呆然とこっちを見ている妹紅の顔を見つけた。
ああ、彼女は、妹紅はこれから幸せに暮らせるだろうか。
彼女には人間らしく生きてて欲しい。
そう、思った。
・・・予定通りだった。
美しい彼女を取り戻すにはこれしかないと思った。
だからすぐに実行に移した。
そう、すべては予定通りだった。
・・・そのはずだった。
慧音を殺した時、後ろに妹紅がいることはすぐにわかった。
すぐにでも昔の彼女が見られると思った。
怒りに任せて殺そうとしてくると思った。
どこか少しどきどきしながら振り向いた時、誰も立っていなかった。
妹紅は倒れていた。
意味がわからなかった。
何故?私を殺そうとしてくれるんじゃないの?
すぐにでも私と殺し合いをしてくれるんじゃないの?
あの美しい姿を見せてくれるんじゃないの?
それから、彼女は目覚めない。
まるで、この世界を拒絶するかのように。
私にあの美しい姿を見せてくれることはもうない。
結局私は、やってはいけないことをしたのだ。
だから、また罰を受ける事になったのだ。
妹紅はここにいるのに、何も言ってこない。感情もない。
ただ、いるだけ。
ああ、私たちにとっての死とは、こういう事なのかもしれない。
私は結局、欲しいものを得ようとして、
それを壊してしまった。
もう元の状態に戻すことはできない。
どんなにあがいても妹紅は目覚めない。
私は結局、どうすればよかったのだろう。
妹紅は、もう答えてはくれない。
私は彼女の事が嫌いだ。
それはもう、これから一生あいつほど憎いと思える相手は現れないだろうってくらい嫌いだ。
だから、殺し合いだって数え切れないほどしてきた。
だけど、あいつも私も死ぬことはできない。
そんな身体でずっと殺し合いしてきたのだから、ずっと一緒にいた、と言っても過言ではないだろう。
とにかく、あいつと私が一緒にいる時間は長かった。それはもう、途方もない長さだ。
それだけ一緒にいれば、さすがに愛着というか、そんなものも湧くというものだ。
だから昔はただ、あいつを殺したいがためにやっていた殺し合いも、今ではあいつとの、輝夜との戯れのようになっている。
最近ふと気付いた事だが、あいつとの殺し合いがとても楽しみになっている自分がいた。
あいつを殺したいからじゃない。
あいつと会いたいと思っている。
その事実に戸惑いはしたが、すぐに納得はした。
ああ、確かに私はいつのまにかあいつを、輝夜を好きになっていた。
好きといっても友情とか、そういう類のものだ。
あいつが、憎むべき相手なのは変わらない。
でもあいつと一緒にいると、自分をさらけ出す事ができる。
最近私はよく慧音と一緒にいる。慧音はとてもいいやつだから。
でも、自分をさらけ出すことは慧音には出来ない事かもしれないと思った。
つまり輝夜は私にとって、嫌いだけど好きという、よくわからない相手なのである。
藤原妹紅。
私は彼女の事が気になっている。
彼女と出会ったのは割と最近の事なのだが、もう遠い昔の事のようだ。
そんな風に思ってしまうくらい、私はよく彼女と一緒にいる。
初めて彼女と出会った時、彼女は独りだった。
だけど、彼女が寂しそうだったかと言うと、それは否である。
何故なら、彼女は孤独しか知らなかった。
独りなのが当たり前だったのだ。
だから私は、そんな彼女の事が気にかかって、それ以来よく一緒にいるのだ。
当初はいつも不機嫌そうな顔をしていた。
言われた事は無かったが、また来たのか、と言いたげな顔をよくしていたように思う。
それでも、何度も彼女の家に通って話をしているうちに、だんだん笑顔を見せてくれるようになった。
彼女の方から話をしてくれる事も多くなった。
彼女の話の大半には、輝夜という女性がでてきた。
輝夜の事がいかに嫌いか、よく話していた。
でも、輝夜の話をしている妹紅はとても生き生きしていた。
それが嬉しくもあり、悔しくもあった。
妹紅と会って以来輝夜と会う機会は何度かあった。
輝夜といる時の妹紅は自分には見せてくれないような、素の姿を見せている、そんな気がした。
彼女は、妹紅は私と会うまで独りだった。
今まで妹紅と会うのは輝夜くらいだったが、その輝夜とは、笑って一緒に過ごすような間柄ではないから。
でも、妹紅と輝夜の2人には、2人にしかないつながりというか、絆というか、そんな感じのものが確かにある。
それを感じた時、私は自分の胸の中がなにかもやもやしているような、そんな感覚によく襲われていた。
上白沢慧音。
私は彼女に感謝している。
藤原妹紅はとても美しく、私が愛するにふさわしい存在だと思っていた。
でもいつからか、そんな事も忘れ、惰性のように妹紅との殺し合いをしていた。
昔の妹紅との殺し合いは、とてもわくわくした。
彼女は本気で私を殺そうとしてくる。憎しみを向けてくる。
そこに生まれるスリルのようなものに、私はたまらなく興奮していた。
とても楽しかったのである。
でも、最近の殺し合いは、そんなスリルも無くなっていた。
そのことに、何の疑問も抱いていなかった。
そんな時に現れたのが彼女、上白沢慧音だ。
彼女はいつの間にか妹紅と一緒にいた。
私が位置するはずだった妹紅の隣には、彼女が位置していた。
私が愛するべき妹紅の隣にいるのは私ではなかった。
それなのに、私にはなんの感情も湧いてこなかった。
悔しいとか、妬ましいとか、そんな事は全然思わなかった。
そこで気付いたのだ。
私が愛する妹紅は、今の妹紅では無いのだと。
私に怒り、憎しみといった感情をぶつけてきた、昔の妹紅を愛しているのだと。
怒りに燃える妹紅は、とても美しかったから。
その事に気付かせてくれた慧音に、私は感謝したのである。
慧音が妹紅と知り合う前から、確かにもう殺し合いは惰性になっていた。
でも、慧音が来てから妹紅はとても変わった。
一番の変化は、よく笑うようになった事だろう。
負の感情しかわたしにぶつけてこなかった妹紅は、いまになって私に笑顔をくれる。
私には、その笑顔がたまらなく怖かった。
もう昔の妹紅には戻ってくれない。
そう宣告されている気分にさせられたから。
自分の気持ちに気付かせてくれた慧音には感謝している。
だけど、妹紅を尊く美しい存在から、人間味あふれる存在へと変化させた事については、私は怒りを覚えている。
彼女は、長年愛してきた私のものを、一瞬で奪って行ったのだ。
だから、私はやってはいけないことをした。
昔の妹紅を取り戻したい一心で。
私は、慧音の家に向かっていた。
特に用もないけど、最近慧音と一緒にいると楽しいのだ。
だから慧音の家に行く。友達の家に行くのに理由なんて必要ない、と私は思うし。
今日はどんな話をしようか。
また、どんな話を聞かせてくれるのか。
そんなことが楽しみで仕方が無いのだ。
慧音は物知りだ。能力のおかげという部分もあるが、彼女はもともと努力家だ。
歴史を知るだけではわからない事などいくらでもある。
そんな事柄についても彼女はよく学んでいる。
そんな事、私には真似できないし、しようとも思わないけど、彼女の努力の結晶とも言うべき話を聞くのはとても好きなのだ。
今日も早く聞かせてもらいたいと思う。
慧音の家の前まで来たとき、先客がいるのに気付いた。
話し声が聞こえた。
内容まで聞き取れないけど、誰の声なのかはすぐにわかった。
あいつだ。あいつが慧音の家に来るなんて珍しいなと思いながら、家に入ろうとした時、
すごい音が響き、揺れも起きた。
この感じには覚えがあった。殺し合いをしている時のあいつの攻撃。
でもここから響く意味がわからない。
私はすぐに家の中へ入っていった。
・・・・・・・意味がわからない。理解できない。
いや、理解したくない。
現実だと思いたくない。
どう見ても助かるとは思えない真っ赤に濡れた床に倒れる慧音。
その傍らに立つ輝夜。
ああ、なんなんだこれ。
これは夢?現実?
・・・・・・・現実なわけが無い。
そう、これが現実なわけが無い。
こんな世界は、見たくない。
もう二度と、見たくない。そう、思った。
突然輝夜がやって来た。
珍しいこともあるものだ。私はてっきり、彼女には嫌われていると思っていたから。
彼女は、私と妹紅が一緒にいると嫌そうな顔をすることが多かったし。
しかも今日の彼女は妙におとなしいというか、しおらしいというか。
いつもはいかにもおてんば姫、といった感じなのに、今日はとても落ち着いている。
何か雰囲気に呑まれそうになる。いや、もう呑まれているのか。
とにかくいつもの彼女ではなかった。
そんな落ち着いた態度なのに、彼女は私の家に入ってからまだ1度も声を発していない。
さすがに、この沈黙は気まずいなと思うのだが、いかんせん話が浮かばない。
妹紅からは話が上手いと褒められることもあるのに・・・。
そんなことを考えていたら、ついに輝夜が話はじめた。
・・・妹紅の事だった。
話はこうだ。
昔の燃えるような怒りをぶつけてきた妹紅は美しかった。
しかし、私が妹紅をそれとはかけ離れた存在にしてしまった。
昔の妹紅を取り戻したい。
正直、そんなこと言われても困ると、そう思った。
私は私なりに妹紅と接してきた。
それを否定される筋合いはない、そう思った。
結局私にどうして欲しいのか。
私はそれを尋ねた。
・・・・輝夜の答えを、理解する前に全ては終わっていた。
昔の妹紅に戻ってもらうには、また恨まれればいい。
・・・だから、私を殺すと、彼女はそういった。
その発言の後すぐに、私の体は地に伏した。
真っ赤な液体がどんどん私の体から溢れ出している。
もう意識がなくなりそうになった時、視界の端にどこか呆然とこっちを見ている妹紅の顔を見つけた。
ああ、彼女は、妹紅はこれから幸せに暮らせるだろうか。
彼女には人間らしく生きてて欲しい。
そう、思った。
・・・予定通りだった。
美しい彼女を取り戻すにはこれしかないと思った。
だからすぐに実行に移した。
そう、すべては予定通りだった。
・・・そのはずだった。
慧音を殺した時、後ろに妹紅がいることはすぐにわかった。
すぐにでも昔の彼女が見られると思った。
怒りに任せて殺そうとしてくると思った。
どこか少しどきどきしながら振り向いた時、誰も立っていなかった。
妹紅は倒れていた。
意味がわからなかった。
何故?私を殺そうとしてくれるんじゃないの?
すぐにでも私と殺し合いをしてくれるんじゃないの?
あの美しい姿を見せてくれるんじゃないの?
それから、彼女は目覚めない。
まるで、この世界を拒絶するかのように。
私にあの美しい姿を見せてくれることはもうない。
結局私は、やってはいけないことをしたのだ。
だから、また罰を受ける事になったのだ。
妹紅はここにいるのに、何も言ってこない。感情もない。
ただ、いるだけ。
ああ、私たちにとっての死とは、こういう事なのかもしれない。
私は結局、欲しいものを得ようとして、
それを壊してしまった。
もう元の状態に戻すことはできない。
どんなにあがいても妹紅は目覚めない。
私は結局、どうすればよかったのだろう。
妹紅は、もう答えてはくれない。
三角関係のにおいがぷんぷんするぜーっ!
残された輝夜がどうなってしまうのかと考えていたら、
あれ?えーりn
無理しないでそれまで待てばよかったのに…
でも、えーりんならばこの状況もどうにかしちゃいそうでもあると思いました。
ヤゴコロ「幼児退向の薬~!蓬莱人にも効きますから安心してお使いください!」
家具屋「・・・そういう意味じゃないけど、これはこれで・・・」