第…回幻想郷裁判
「判決を言い渡す!被告、霧雨魔理沙、有罪!!」
被告人、霧雨魔理沙は数々の窃盗および天界における私有地への侵入において、比那名居天子から訴えられていた。魔理沙は裁判を完全に舐めており、出廷するのが面倒なため代理人にチルノを置くなどしていたのが、裏目に出たのである。
裁判官として、四季映姫。検察官として小野塚小町が出てきて、魔理沙は霊夢とアリスの前で捕らえられて…今に至る。
「チルノ!おい!なんとかしろ!!」
「…え、えーっと……あたいが言うから、魔理沙は悪くない!」
「ダ…ダメだ、こいつ…はやくなんとか…」
魔理沙は己の人選ミスにようやく気がついて絶望した。
「霧雨魔理沙、懲役、今日の満月から今度の満月まで。以上で裁判を閉廷する」
「うわぁあああああ!!!」
その日から魔理沙は姿を現さなくなった…。
博麗神社
陽の当たる座敷でお茶を飲む霊夢。
魔理沙がいなくなって1日目…幻想郷では魔理沙が捕まったニュースが射命丸文を伝って幻想郷中に広まった。無論、賛否両論ではあるが、基本的に他人に関してはどうでもいい風潮がある幻想郷においては、特に笑い話の種で終わることであった…はずであった。
「…暇すぎる」
畳の上に大の字で倒れる霊夢。普通ならここで魔理沙がいつものように箒に乗ってやってきて散々かき回すのだが…。
「「霊夢」」
顔をあげる霊夢。その前にはアリスとパチュリーがたっていた。なんだか珍しい組み合わせに霊夢は不思議な表情を浮かべる。
「なんかよう?魔理沙なら来てないわよ?」
「魔理沙を…」
「…助けに行く気は無い?」
2人の口から出た言葉に霊夢は、この2人もまた、魔理沙がいないことで生活のリズムが狂わされているのかと少し嬉しかった。自分だけが魔理沙がいないことで動揺を受けているとは思いたくない。
「ぱ、パチュリーは、魔理沙がいなくて寂しいのかもしれないけど、私は…ち、違う。あいつに盗まれたものが、このままじゃいつまでたっても帰ってこないから、取り返したいだけなんだから!」
「……うそつき」
「誰がうそつきよ!だいたい、なんであなたは、魔理沙を助けたいなんて思うのよ?関係ないじゃない!」
「…あなたよりずっとずっと物を盗まれている」
「なに?喧嘩売ってるわけ?」
「あなたなんかに売りたくない…」
「い…言わせておけば!」
今にも殴りかかりそうなアリスを抑える霊夢。
「まぁまぁ…。2人とも魔理沙が好きなことはよくわかったわ。私も退屈していたし…面白そうだから乗り込んで見ましょうか」
霊夢は大きく背伸びをして欠伸をしながら立ち上がる。
「本当は…八雲紫に頼むのが一番手っ取り早い」
パチュリーが、隙間妖怪の名前を口に出す。確かに彼女がいれば牢屋も何も関係がない。
「本当はね。だけど、四季映姫が出てくると引きこもって。今も白玉楼に閉じこもってる」
「…肝心なときに役に立たないわね、紫は」
霊夢は今頃どうせ、幽々子と卑猥な遊びをして、妖夢や八雲藍を困らせている紫を思い浮かべながら、溜息をついた。
「…どうやってあの強固な防壁を突破するの?」
「そうね、門を抜ける事だって難しい」
霊夢はこの2人の会話から既に何度か挑戦していることがわかってくる。よっぽど魔理沙を助けたいのだろう。魔理沙はなぜかもてる。
同性に…。
確かに、彼女に魅力がないわけじゃないが…。この2人がそこまで魔理沙にのめりこむのは少し不思議だ。それは自分が魔理沙に対して、余りにも近くに、そして密接な関係だからこそ気がつかないだけなのかもしれない。
「ここは霊夢とパチュリーが門を破壊して、敵を誘導している間に私が助けに行った方が無難じゃない?」
「それは間違っている…。あなたは⑨だから、私が行くのがベター」
「なんで私が⑨なのよ。あなたのほうがよっぽど⑨でしょ。体力ないし」
この2人…足手まといになるんじゃ…。
霊夢は本気でそう思いながら、1人、強固な留置所にどのように突撃すればいいか考えていた。というよりも余計なこと考えずに突撃したほうが無難か。変な小細工は帰って邪魔になるだろう。
「…でも、どうせなら面白いほうがいいわよね」
頭に手を回して青い空を眺める霊夢。
「そんな余裕なこと言っている場合?」
アリスは霊夢のそのまったく緊迫感のない様子に目を細めて答える。
「ここに、こんなものがある」
パチュリーが一冊の本を取り出す。
「なに?」
霊夢とアリスがその一冊の漫画を読む。
「…こ、これやるの?」
「イヤよ!こんなダサイの!!」
「大丈夫。私たちであることがバレなければ問題ない」
幻想郷拘置所
そこには比那名居天子が要請(買収)した妖精(チルノ、リグル等)が配置されている。魔理沙奪還を図るものがいるであろうと踏んでいた天子は、助けに来たものも纏めて捕まえてやろうという計算である。
「相手が誰であろうと、この妖精、そして私がいれば…問題ないわね」
「天子、なんか手紙を渡された~」
チルノがえらそうに手紙を渡す。
天子は、不思議そうにその手紙をあけてみる。
幻想郷キャッツ・アイ
明日の満月が真上に昇るとき、霧雨魔理沙を頂戴する
「くぅぅぅ!!!こ、この私に向かって、こんな大胆不敵なものをよこすなんて…」
手紙を握りつぶす天子。怒りに満ちた天子だったが、少し考えると微笑をもらし
「しかし、堂々と侵入時間をお教えしてくださるなんて…。やっぱり地上人はバカの集まりのようですわ。相手が誰であれ。明日の防御は鉄壁、妖精一匹入り込む隙間もないほどにしてやるわ。そうとわかれば早速手配よ!」
天子はそういいながら、そそくさと建物の中に入り、各場所に手配の電話をしている。そんな中、移動する影が三つ。
霊夢、アリス、パチュリーが隠れながら移動している。全身タイツで。
「は、恥かしすぎじゃないの…この格好」
「これがよりよき泥棒の格好」
「よくわからないけど…いいの?時間うそついて」
アリスは手紙に嘘の犯行時刻を明記した霊夢を見て、情けなさが否めない様子である。対する霊夢は、まったく反省をする様子もなく
「魔理沙を助け出すためよ。それに今のご時世、どこに犯行予告するバカがいるのよ」
「…卑怯」
「そうよね…」
普段、常に喧嘩をしているパチュリーとアリスもここでは同意見のようだ。
「とにかく、今は警備がザルだわ。さっさと行くわよ!」
こうして三人は甘い警備の中、進んでいく…だが、霊夢はここで不思議に思う。自分たちが容易く侵入できるというのに、魔理沙がなぜ脱獄しないのかということを…。たとえスペルカード等を奪われていたとしても、魔理沙のことだ。なんとでもなりそうな感じはする。
「霊夢、こっちみたい」
アリスが息切れし始めているパチュリーの手を引っ張りながら、いよいよ拘置所内の牢屋にはいっていく。それを見た霊夢は二人が意外と仲がいいじゃないと見ていて微笑ましく思った。
牢屋に入っていくと底に見える黒い影
「誰!?」
それは拘置所の警備であるチルノだ。チルノは牢屋の向こう側から鍵を閉めており、こちらからは入ることができない。向こうから鍵をあけなければ…牢屋の奥にある魔理沙が捕まっている部屋に行くことができない。
「チルノ、私たちよ。ちょっと中にいれてくれない?」
「ダメ!ここには誰もいれちゃいけないって天子がいってた!」
チルノは入り口を前に手を広げて侵入を阻止する。アリスとパチュリーが実力行使も止む無しと、スペルカードを構える中、霊夢はチルノを見て。
「なら、なんでチルノがはいっているのよ。おかしいじゃない?」
「…そうか。誰も入れちゃいけないんだから、あたいが入っているのもおかしい!あたい、頭いい!!」
チルノはそういうと鍵をあけて、外にでてくる。
「さぁ!みんな帰れ!ここには誰もいれちゃ…う、うわぁあぁぁ!!」
出で来た瞬間、霊夢の後ろにいたアリスとパチュリーが目を輝かせて、チルノを縛り付けてしまう。
「さぁーこれで魔理沙を取り返せるわ」
「…私が先に助け出す」
「ちょっと抜け駆けはずるいわ!!」
チルノを縛りつけ、牢屋の鍵を手に入れた一向は、一番奥にいる真理沙の元に向かった。やはりそのときも霊夢は、これぐらいの警備なら、真理沙なら抜け出せると思っていた。そして…いよいよ、魔理沙を救い出すために、鍵を開ける。
「「魔理沙!!」」
パチュリーとアリスが顔を覗かせる…。
「ロン!…リーチ、ドラ6、一盃口、…倍満だぜ!」
魔理沙はスキマを開いて向こうにいる幽々子、八雲藍、そして八雲紫と麻雀をしている。しかも、その場所は牢屋というよりは豪華な部屋になっておりゲーム、漫画もあるし、幾分。暇を持て余すことはないものが大量においてある。
「「…」」
憎悪に燃える二名。
その殺気を感じたのか、藍は苦笑い、紫と幽々子は満面の笑顔で魔理沙を見ている。
「どうしたんだ?私のこの素晴らしい采配に驚いたか?」
魔理沙はピースをして意気揚々である。
「「ま~~り~~~さ~~~」」
「え?」
振り返る魔理沙。そこにいるのは鬼が2人。
「ぬわぁあああああ!!!」(ピチューン)
パチュリーとアリスはそのままストレス発散を行え、満足そうに去っていく。魔理沙はボコボコにされ、その場に倒れている。
「ったく、紫、あんたもなにやってるのよ」
霊夢はスキマの向こうにいる紫に声をかける。
「小町に、魔理沙を脱獄させない方法を頼まれてね。こうして協力してあげていたのよ」
霊夢はおそらく四季映姫に絶対に脱獄させないよう言われて四苦八苦する小町を思い浮かべながら、大きく溜息をついた。
「あんたも、あんまり心配かけんじゃないわよ」
霊夢は目を開けた魔理沙に告げる。魔理沙は頭をかきながら…。
「悪い、悪い…。心配だった?」
「バカ…」
霊夢は魔理沙に背中を向けてぼやく。魔理沙はそんな霊夢の後ろ姿を見つめ…。
「ところで…なんだ、その格好…ムチャクチャださいぜ」
そこで霊夢ははじめて自分が全身タイツでいたことを思い出し顔を真っ赤にする羽目となる。
結局、魔理沙は無事に奪還。
今日もまた元気よくアリスとパチュリーを楽しませているのだろう。
ところで…今回の出来事で、私も魔理沙に盗まれたものがあるかもしれないことに気がついた。それは…。
「判決を言い渡す!被告、霧雨魔理沙、有罪!!」
被告人、霧雨魔理沙は数々の窃盗および天界における私有地への侵入において、比那名居天子から訴えられていた。魔理沙は裁判を完全に舐めており、出廷するのが面倒なため代理人にチルノを置くなどしていたのが、裏目に出たのである。
裁判官として、四季映姫。検察官として小野塚小町が出てきて、魔理沙は霊夢とアリスの前で捕らえられて…今に至る。
「チルノ!おい!なんとかしろ!!」
「…え、えーっと……あたいが言うから、魔理沙は悪くない!」
「ダ…ダメだ、こいつ…はやくなんとか…」
魔理沙は己の人選ミスにようやく気がついて絶望した。
「霧雨魔理沙、懲役、今日の満月から今度の満月まで。以上で裁判を閉廷する」
「うわぁあああああ!!!」
その日から魔理沙は姿を現さなくなった…。
博麗神社
陽の当たる座敷でお茶を飲む霊夢。
魔理沙がいなくなって1日目…幻想郷では魔理沙が捕まったニュースが射命丸文を伝って幻想郷中に広まった。無論、賛否両論ではあるが、基本的に他人に関してはどうでもいい風潮がある幻想郷においては、特に笑い話の種で終わることであった…はずであった。
「…暇すぎる」
畳の上に大の字で倒れる霊夢。普通ならここで魔理沙がいつものように箒に乗ってやってきて散々かき回すのだが…。
「「霊夢」」
顔をあげる霊夢。その前にはアリスとパチュリーがたっていた。なんだか珍しい組み合わせに霊夢は不思議な表情を浮かべる。
「なんかよう?魔理沙なら来てないわよ?」
「魔理沙を…」
「…助けに行く気は無い?」
2人の口から出た言葉に霊夢は、この2人もまた、魔理沙がいないことで生活のリズムが狂わされているのかと少し嬉しかった。自分だけが魔理沙がいないことで動揺を受けているとは思いたくない。
「ぱ、パチュリーは、魔理沙がいなくて寂しいのかもしれないけど、私は…ち、違う。あいつに盗まれたものが、このままじゃいつまでたっても帰ってこないから、取り返したいだけなんだから!」
「……うそつき」
「誰がうそつきよ!だいたい、なんであなたは、魔理沙を助けたいなんて思うのよ?関係ないじゃない!」
「…あなたよりずっとずっと物を盗まれている」
「なに?喧嘩売ってるわけ?」
「あなたなんかに売りたくない…」
「い…言わせておけば!」
今にも殴りかかりそうなアリスを抑える霊夢。
「まぁまぁ…。2人とも魔理沙が好きなことはよくわかったわ。私も退屈していたし…面白そうだから乗り込んで見ましょうか」
霊夢は大きく背伸びをして欠伸をしながら立ち上がる。
「本当は…八雲紫に頼むのが一番手っ取り早い」
パチュリーが、隙間妖怪の名前を口に出す。確かに彼女がいれば牢屋も何も関係がない。
「本当はね。だけど、四季映姫が出てくると引きこもって。今も白玉楼に閉じこもってる」
「…肝心なときに役に立たないわね、紫は」
霊夢は今頃どうせ、幽々子と卑猥な遊びをして、妖夢や八雲藍を困らせている紫を思い浮かべながら、溜息をついた。
「…どうやってあの強固な防壁を突破するの?」
「そうね、門を抜ける事だって難しい」
霊夢はこの2人の会話から既に何度か挑戦していることがわかってくる。よっぽど魔理沙を助けたいのだろう。魔理沙はなぜかもてる。
同性に…。
確かに、彼女に魅力がないわけじゃないが…。この2人がそこまで魔理沙にのめりこむのは少し不思議だ。それは自分が魔理沙に対して、余りにも近くに、そして密接な関係だからこそ気がつかないだけなのかもしれない。
「ここは霊夢とパチュリーが門を破壊して、敵を誘導している間に私が助けに行った方が無難じゃない?」
「それは間違っている…。あなたは⑨だから、私が行くのがベター」
「なんで私が⑨なのよ。あなたのほうがよっぽど⑨でしょ。体力ないし」
この2人…足手まといになるんじゃ…。
霊夢は本気でそう思いながら、1人、強固な留置所にどのように突撃すればいいか考えていた。というよりも余計なこと考えずに突撃したほうが無難か。変な小細工は帰って邪魔になるだろう。
「…でも、どうせなら面白いほうがいいわよね」
頭に手を回して青い空を眺める霊夢。
「そんな余裕なこと言っている場合?」
アリスは霊夢のそのまったく緊迫感のない様子に目を細めて答える。
「ここに、こんなものがある」
パチュリーが一冊の本を取り出す。
「なに?」
霊夢とアリスがその一冊の漫画を読む。
「…こ、これやるの?」
「イヤよ!こんなダサイの!!」
「大丈夫。私たちであることがバレなければ問題ない」
幻想郷拘置所
そこには比那名居天子が要請(買収)した妖精(チルノ、リグル等)が配置されている。魔理沙奪還を図るものがいるであろうと踏んでいた天子は、助けに来たものも纏めて捕まえてやろうという計算である。
「相手が誰であろうと、この妖精、そして私がいれば…問題ないわね」
「天子、なんか手紙を渡された~」
チルノがえらそうに手紙を渡す。
天子は、不思議そうにその手紙をあけてみる。
幻想郷キャッツ・アイ
明日の満月が真上に昇るとき、霧雨魔理沙を頂戴する
「くぅぅぅ!!!こ、この私に向かって、こんな大胆不敵なものをよこすなんて…」
手紙を握りつぶす天子。怒りに満ちた天子だったが、少し考えると微笑をもらし
「しかし、堂々と侵入時間をお教えしてくださるなんて…。やっぱり地上人はバカの集まりのようですわ。相手が誰であれ。明日の防御は鉄壁、妖精一匹入り込む隙間もないほどにしてやるわ。そうとわかれば早速手配よ!」
天子はそういいながら、そそくさと建物の中に入り、各場所に手配の電話をしている。そんな中、移動する影が三つ。
霊夢、アリス、パチュリーが隠れながら移動している。全身タイツで。
「は、恥かしすぎじゃないの…この格好」
「これがよりよき泥棒の格好」
「よくわからないけど…いいの?時間うそついて」
アリスは手紙に嘘の犯行時刻を明記した霊夢を見て、情けなさが否めない様子である。対する霊夢は、まったく反省をする様子もなく
「魔理沙を助け出すためよ。それに今のご時世、どこに犯行予告するバカがいるのよ」
「…卑怯」
「そうよね…」
普段、常に喧嘩をしているパチュリーとアリスもここでは同意見のようだ。
「とにかく、今は警備がザルだわ。さっさと行くわよ!」
こうして三人は甘い警備の中、進んでいく…だが、霊夢はここで不思議に思う。自分たちが容易く侵入できるというのに、魔理沙がなぜ脱獄しないのかということを…。たとえスペルカード等を奪われていたとしても、魔理沙のことだ。なんとでもなりそうな感じはする。
「霊夢、こっちみたい」
アリスが息切れし始めているパチュリーの手を引っ張りながら、いよいよ拘置所内の牢屋にはいっていく。それを見た霊夢は二人が意外と仲がいいじゃないと見ていて微笑ましく思った。
牢屋に入っていくと底に見える黒い影
「誰!?」
それは拘置所の警備であるチルノだ。チルノは牢屋の向こう側から鍵を閉めており、こちらからは入ることができない。向こうから鍵をあけなければ…牢屋の奥にある魔理沙が捕まっている部屋に行くことができない。
「チルノ、私たちよ。ちょっと中にいれてくれない?」
「ダメ!ここには誰もいれちゃいけないって天子がいってた!」
チルノは入り口を前に手を広げて侵入を阻止する。アリスとパチュリーが実力行使も止む無しと、スペルカードを構える中、霊夢はチルノを見て。
「なら、なんでチルノがはいっているのよ。おかしいじゃない?」
「…そうか。誰も入れちゃいけないんだから、あたいが入っているのもおかしい!あたい、頭いい!!」
チルノはそういうと鍵をあけて、外にでてくる。
「さぁ!みんな帰れ!ここには誰もいれちゃ…う、うわぁあぁぁ!!」
出で来た瞬間、霊夢の後ろにいたアリスとパチュリーが目を輝かせて、チルノを縛り付けてしまう。
「さぁーこれで魔理沙を取り返せるわ」
「…私が先に助け出す」
「ちょっと抜け駆けはずるいわ!!」
チルノを縛りつけ、牢屋の鍵を手に入れた一向は、一番奥にいる真理沙の元に向かった。やはりそのときも霊夢は、これぐらいの警備なら、真理沙なら抜け出せると思っていた。そして…いよいよ、魔理沙を救い出すために、鍵を開ける。
「「魔理沙!!」」
パチュリーとアリスが顔を覗かせる…。
「ロン!…リーチ、ドラ6、一盃口、…倍満だぜ!」
魔理沙はスキマを開いて向こうにいる幽々子、八雲藍、そして八雲紫と麻雀をしている。しかも、その場所は牢屋というよりは豪華な部屋になっておりゲーム、漫画もあるし、幾分。暇を持て余すことはないものが大量においてある。
「「…」」
憎悪に燃える二名。
その殺気を感じたのか、藍は苦笑い、紫と幽々子は満面の笑顔で魔理沙を見ている。
「どうしたんだ?私のこの素晴らしい采配に驚いたか?」
魔理沙はピースをして意気揚々である。
「「ま~~り~~~さ~~~」」
「え?」
振り返る魔理沙。そこにいるのは鬼が2人。
「ぬわぁあああああ!!!」(ピチューン)
パチュリーとアリスはそのままストレス発散を行え、満足そうに去っていく。魔理沙はボコボコにされ、その場に倒れている。
「ったく、紫、あんたもなにやってるのよ」
霊夢はスキマの向こうにいる紫に声をかける。
「小町に、魔理沙を脱獄させない方法を頼まれてね。こうして協力してあげていたのよ」
霊夢はおそらく四季映姫に絶対に脱獄させないよう言われて四苦八苦する小町を思い浮かべながら、大きく溜息をついた。
「あんたも、あんまり心配かけんじゃないわよ」
霊夢は目を開けた魔理沙に告げる。魔理沙は頭をかきながら…。
「悪い、悪い…。心配だった?」
「バカ…」
霊夢は魔理沙に背中を向けてぼやく。魔理沙はそんな霊夢の後ろ姿を見つめ…。
「ところで…なんだ、その格好…ムチャクチャださいぜ」
そこで霊夢ははじめて自分が全身タイツでいたことを思い出し顔を真っ赤にする羽目となる。
結局、魔理沙は無事に奪還。
今日もまた元気よくアリスとパチュリーを楽しませているのだろう。
ところで…今回の出来事で、私も魔理沙に盗まれたものがあるかもしれないことに気がついた。それは…。
とりあえず気になったところだけ。
チェックは何回も読み直すくらいしかしないなぁ
書いてるときはこの文章はこれでいい、とか誤字脱字を発見しにくいとかありますからね。
何度もこれで良いか見直したり、書いている途中で一度確認してみると良いかも。
魔理沙も自業自得ですけどねぇ。(苦笑)
まあ、それが魔理沙なのかもしれませんが。