ここはマヨイガ、八雲紫の屋敷。
橙が、お出かけから帰ってきたときのことでした。
「あう~~、痛たたた…」
元気いっぱい夢いっぱい。まだまだ遊び盛りの橙は、今日も幻想郷の友達と遊んでいました。
けれど、その元気が失敗に繋がることもよくありました。
「うう~~~、とげが刺さった~~。ぬけないよ~~~」
どうやら枯れ木か何かのとげが、手に刺さったみたいです。
「うにゅ~~~。藍様~~~~」
居間に入ってきた橙は、自分の主である藍に助けを求めます。しかし
「あら、橙。どうしたの?」
そこには、主の主である八雲紫がお茶を飲んでくつろいでいました。
「あれ、紫様?」
「そうよ、ゆかりんよ」
「…藍様はどちらに?」
「…スルーは悲しいわ」
それに反応することは、橙には難題過ぎます、紫様。
「藍はちょっと使いに出したのよ」
「そうなんですか。あう~~~」
「どうしたの、橙?」
「うう、手にとげが刺さって~~~。取ろうとしたら、余計に深く~~」
「あらあら。ちょっと見せてご覧なさい」
紫にそう言われて、橙はとげが刺さった場所を見せます。
「あら、これは深いわね。とげ抜きじゃちょっと難しいかもね」
「えううう~~~、どうしよ~~~」
紫の言葉に、橙は動揺します。しっぽがパタパタ、落ち着きません。
「そうね、橙。ちょっと待ってなさい」
「紫様?」
そう言って席を立つ紫。程なく戻ってきたその手には、梅干しと絆創膏。
「梅干しですか?」
「そうよ。これをね、とげが刺さったところにあてるのよ。
そうするとしばらくすると、とげが浮き上がってくるのよ」
「そうなんですか!」 ===●わは~~~(でおくれたのだ~)
梅干しから種を除き、絆創膏であてがいます。
「だいたい翌朝ぐらいになるから、外しちゃだめよ」
「は~~~い」
こうして、紫の言うとおり、橙は翌朝に見事に浮き出たとげを取ることに成功したのでした。
早朝、というよりはまだ日の昇っていない時間帯。
迷いの竹林にある永遠亭にすむ、薬師の八意永琳は、薬に使う野草を取りに行く準備をしていました。
弟子や妖怪ウサギたちに任せていてもいいのですが、自分で材料を取りに行くことも大切であると、彼女は考えています。
いい気分転換にもなりますし。
もちろん、弟子とともに教育しながら、ということもあります。
しかし、今日は里へ薬を販売または補充へ行く日です。
基本的に里への対応は弟子に一任しています。
なので、今日は永琳一人、ぶらぶらと野草探しという名の気分転換へ、ということなのです。
さて、朝の身だしなみもそこそこに、朝食と昼食用のお弁当を作ろうと厨房へ行くと、先客がいました。
「あら、ウドンゲ?」
「あ、師匠。おはようございます」
「おはよう、ウドンゲ」
先客は、鈴仙でした。
「師匠、お早いですね。そういえば、今日は野草を取りに行くって言ってましたっけ?」
「ええ、そうよ。あなたこそ早いのね。里へはそんなに早く行く必要は無いはずよね?」
「私の方は、勉強です。夜はできませんから」
「ああ、てゐね」
「そう、てゐです」
名前で通じ合える。それが永遠亭くおりてゐ。
話題にあがったいたずら兎詐欺ですが、朝が弱いみたいです。
「ウドンゲ、あなたは毎朝、勉強しているの?」
「一応は。…宴会のあったときなんかは無理ですけど」
「真面目ね。…どこかのお姫様も見習ってくれるといいんだけど」
「あははは…」
それについては、鈴仙も何も言えず乾いた笑い声を出すだけです。
「ところで、ウドンゲは何を作っていたのかしら?」
「簡単にゆで卵を作ろうかなって思ってたところなんですよ」
「そうなの。じゃあ、私の分も頼もうかしら?」
「はい、わかりました。…けど、ゆで卵って、ただゆでるだけですけど難しいですよね」
「あら、そうなの?」
「はい。ゆでてたら、殻がひび割れたり、黄身が偏ったりするんですよ」
「ふふふ、ウドンゲ。そう言うときはね、卵をぬるま湯から入れて、火をあんまり強火にしないことよ。
それに、酢か塩を入れておくと、中身がそれほど流れ出ないわ。あと、卵を転がすようにかき混ぜなさい。
それで黄身が均等になるわ」
「ええ!そうなんですか!」 ===●わは~~~(2回目なのか~)
「あと、むいた殻は集めて私の部屋に置いておいてちょうだい」
「?何かに使うのですか?」
「口の細い薬ビンを洗うのに使うのよ。細かく砕いて、水と一緒に入れて振ると、汚れが落ちるのよ」
「すごいです!わかりました。殻は集めておきます」
こうして、いつもよりうまくできたゆで卵でサンドイッチやサラダを作ってもらい、永琳は野草取りへ出かけていきました。
もちろん鈴仙は言いつけどおり、卵の殻を永琳の部屋へ持って行きました。
妖怪の山にある、守矢神社。
午前も中頃を過ぎたあたり、風祝である東風谷早苗は、神社の居住区画の掃除を行っていました。
幻想郷に来て、神様2人---正確には神様の数え方は柱だが、幻想郷的に人が似合うなぁ---
実体化でき、それにより汚れる頻度も早くなったのです。
しかし、早苗はそれも喜ぶべき事だと思っていました。
なぜなら、実体化できるということは、それだけ信仰が集まっていると信じることができるからです。
…ケロちゃんが散らかしっぱなしにすることも、大目に見ることができます。
「ふう、あとは畳を拭くだけね」
早苗がバケツと雑巾を用意し終わったときでした。
神奈子が起き出してきました。
「早苗、おはよう」
「神奈子様、もうすぐお昼ですよ」
早苗はゆっくり起き出してきた神奈子に、遠慮無く文句を言います。
「いや、昨晩、天狗達と飲んでいたからね。
それにしても、もう違和感なく『神奈子様』と呼んでくれるようになったねぇ」
「ふふふ、そうですね『神奈子様』」
早苗の、八坂神奈子の呼び方ですが、幻想郷に来た当初は『八坂様』でした。
それが変わったのは、守矢神社のもう一人の神、洩矢諏訪子が起きた---あるいは表に出た---ことでした。
当然、早苗は『洩矢様』と呼ぶのですが、当の本人は
“神社の名前とかぶるから下の名前で呼んで”
と頼んだ---だだをこねた---ので、早苗は『諏訪子様』と呼ぶようになったのでした。
これに、神奈子も便乗。諏訪子だけ下の名前で呼ぶのはおかしいだろ?と早苗を諭したのでした。
一方の早苗の方も、神奈子達がより近くに感じられ、徐々になじんでいきました。
「これから雑巾がけかい?」
「はい。畳を拭かないといけません」
「ふ~ん。畳を拭くんだったら、そのバケツの水にお酢を入れるといいよ」
「え、お酢ですか?」
「そう。意外と汚れが落ちるんだよ。殺菌効果もあるし」
「そうなんですか」 ===●わは~~~(出番が多いのか~)
「モノは試しだ、やってみようか」
「え、神奈子様も手伝っていただけるのですか!!」
「ふふ、毎回は無理だけど、たまにはかわいい風祝と掃除もいいものだからね」
「あう…。ありがとうございます」
こうして、二人が畳をぴかぴかしたその日に、外に遊びに行っていた諏訪子が汚してしまい、諏訪大戦が勃発するのは予定調和なのでした。
氏の後書きでのコメントまでをもネタにした物だったのですね……。
最後の文を読んだときに思わずニヤッ・・・・ってしてしまいたした。
お見事です。
俺オワタ\(^o^)/
まぁ確かに三人ともおば
メモはここで途切れている
ルーミアw
あえて能力を使わないゆかりんにBA(スキマ送り
いや、読みやすくて為になるいいお話でした
亀の甲より・・・
ん?外が騒がしいな
おねえちゃんだよ!
しかし、藍、幽々子、輝夜、てゐ、妹紅、美鈴、諏訪子とかも似合いそうですが、
レミリアだけは絶対に似合いそうにないですねw
各々なんとも生活に密着した知恵ですね。
……おや?郵便か何かかな?
おや?今肩を叩かれたような・・・・・
……あれ?目の前が暗く……かゆ……うま……
最初のゆかりんの時点で思ったことは・・・
おばあ(スキマ
しかしゆで卵と雑巾は聞いたことあったけど梅干はマジで知らんかった。
さすがゆかりん、だてに長生きしてないね!
……あれ、足元から隙間風が……
やはり年の功よr……
おや?弟が学校から帰ってきたのかな?
年老いることは決して恥ではありません。その分だけ経験があるということですから。
むしろ年長である事を誇るべきで…あれ?なに、この涙っぽい水跡は?
さすが年長者だ
おや?この水銀の海はなにかn
ですが、あとがきで理解しました。
お見事ww
と俺は信じたい(笑)
久々にワロタw
知恵袋の方でしたか。
えを入れるかちを入れるかでだいぶちがう。
そんなことより今度梅干しの技をためしてみようと思います。ひとつ賢くなった。
===●わは~~~wwwwwwwww
おばあちゃんの知恵袋だからどうした?としか言えなかったです
すみません空気読めないかもしれませんけど
どこが面白いのかサッパリわかりません
平凡な話を淡々と並べただけでは読む人には伝わりません
なんでこんなに皆さんが点数高いのか不思議でたまりません
もしかして自え(ry
それを強調するならもう少し笑いを取り入れて欲しいです
じゃあ、読むなとしか言えないぞ。
空気読める読めない以前に、感性の違いだから。
作品自体の非難文章なら、別の所で書き込め。
ただし、これは作品に対する罵倒文章としか取れない。
もうダメ(ry
そのセンスに乾杯
最近この手のネタで凄まじいのを読んでしまったためか迫力不足に感じました
淡泊だなと思って読み進めたら
あー、あとがきにオチがあったんすねwww
なるほどねw
経験と知恵がほう………今ものすごくTシャツを引っ張られた感覚が…アッー!
...あれ?宅配便かな?
どう考えても、名雪です。本当にありがとうございました。
三人とも普通に良い事してるのに、この扱いはひどいwww
でも、思っただけだからセーフだよね? 口に出していないし!
まろやかに言うと、少々お年を召された方の知恵ぶく……(ピチューン
用意するのは刺は五円玉で畳は茶っぱだと思ったけど、梅や酢のほうだったか
うん、よいおばあちゃ・・・
いやいや、妖怪や神様を人間年齢で考えるのはおかしいですよね
いやぁ、お三方ともお美しい…だから助けえぇぇぇくぁwせdrft
とりあえず幻想郷の中でもTOPクラスの年長者が集まっているのだから、いっそのこと全員網羅してほしかった。
ゆゆ様とか妹紅とか… 500年なんて乳臭いガキよね!やっぱりあたいッたらさいkyうわなにをするおまえらやm(EXボススペル一斉発射
面白かったwww
その次の段階は博識だなと
更にその次では孫と一緒に作業する・・・
・・・・・・・・・・・・ぁ
恐竜時代から生きてる疑惑があるあの方はどうなってしまうのk(ぴちゅーん)
みんなオチを口に出しちゃいけないんだよ!!
おっと、通販が届いたかな?
どんなに年をとっていようと、孫がいないなら「おばあちゃん」ではない!
そう、ただのばあs おや、急に目の前が暗くなってきたような・・・・・・
おかしいな締め切った部屋のはずなのに隙間風かな?
そんなところをみる作品では無いと分かっているけれど
>>116
ほんとはコメント返しは違反だけど・・・
この手の「よくある設定間違い」は割り切ったほうがいいぞ
1つ1つ反応していたら楽しめる作品も楽しめなくなっちまうし
梅干しって言葉見るだけで唾液ダラダラ出てきた
あれ?足もとにスキマが…………
なんだただのBB(ダイイングメッセージ