――――ある、よく晴れた日のことでした
「あたいね、にっきをかいてみたんだ」
何か事件は無いものか、と、湖の上空を旋回していた文に弾幕ごっこをけしかけた結果、あっさりと負けてしまったチルノは突然そんなことを言いだしました
「へぇ……チルノさんが日記ですか、そいつは面白そうですね」
たとえ些細な事柄でも記事になる可能性があれば記者魂の出番です
文はペンとメモ帳を取り出しました
「あたいがかいたんだから、ぜったいさいきょーにおもしろいよ」
チルノはなんとも誇らしげです
よほど自信があるのでしょう
いつものことではありますが
「ほぅほぅ、ますます興味がわきました。そいつを見せてもらえませんか?」
文々。新聞の一面にのせるほどではなくても、一コマをかざることくらいは出来るだろう、と文は考えました
日記となれば連載も視野に入れることが出来ますし
「でもね、なくなっちゃったのさ」
「ふぇ?」
文はついついすっとんきょうな声を出してしまいました
まったく、肩すかしもいいところです
「だからあんたにみつけてもらいたいのよ」
と、チルノは文にお願いしました
なるほど、最初からそういうつもりで私を引き止めたのか、と文は納得します
「仕方ありませんね、ただし、見つけたら私に日記の中身を見せてくださいね」
「いいよ、ぜったいみつけてよね!」
探すにしてもどんな外観かを知らなければ探せません
文はまず日記の色を聞くことにしました
「あたいのはねとおんなじだよ」
「色:氷精の羽根っぽい色………と」
色はわかりました
今度は大きさです
「これくらいだよ」
「大きさ:新聞の四分の一くらい……と」
色と大きさは分かりましたから、これでモノを見ればたぶん分かるでしょう
次に文はどこで無くしたのか思いあたりがあるか尋ねました
「おひるねしてるあいだになくなっちゃたのよ、だからわからないの」
「ふぅむ、」
昼寝してる間に無くなったということは誰かが悪戯で持って行ってしまったのかもしれません
妖精とか、魔法使いとか、風とか、
まずは妖精達に話を聞いてみようと文は考えました
「あぁ、その前にもう一つ」
最後に文は日記の特徴を聞くことにしました
チルノはいつも通り自信満々に答えます
「こおりでできてるわ!」
「溶けちゃったんじゃないですか!!」
……そんな、幻想郷。
四コマにもできそう
文さんも折角のネタがこれじゃあ、ねぇ…;;
チルノちゃんなら本当にやりそうなので思わずクスリ、ときてしまいました。
ちゃんとオチがついててしかもかわいい小話でした。
>>8.
トップ、トップ。プチ=短いじゃないのよ
チルノらしさを感じるかわいらしいオチですね
チルノがカワユすぎる(^^)
これはいいチルノ