この作品にはキャラクターのオリジナル設定が含まれます。
それでも構わない方はお進み下さい~。
その、これは、ただの出来心だったんです…。
最初は遊びのつもりで、いえ、興味はずっとあったのですが。
まさか、こんな事になるなんて思いもしてなくて…。
神様、なんでもしますので助けて下さい。
あ、いや神様は一緒に住んでいるのですが。
ぁ、だめ、そんなとこ潜り込んじゃ…。
もう蛙は、蛙はいやああああぁぁぁぁ・・・・・・…。
ここは幻想郷にある博麗神社とは別の神社である守矢神社。
いつも何かと騒がしい博麗神社と違い、静かな、神聖な雰囲気の漂う神社である。
博麗神社よりも信仰が集まり、神様の力も強大である、えへん。
「誰に説明してるのよ」
「あ、せっかくいい調子だったのに邪魔しないでよ。
神奈子が留守中に参拝客がきたら私が案内しようと思って」
「わざわざ博麗神社と比べなくってもいいでしょうに」
「だって、なんか向こうの方が人集まって楽しそうじゃんか!」
「参拝客は一人も来ないけどね」
それもそうなんだけど、なんか寂しいじゃんか!
とは恥ずかしいので口には出せないが心の中で叫ぶ。
「そういえば諏訪子、あなた帽子はどうしたの?」
「へ?」
言われて手を頭の上に置いてみる。
さらさらな髪の毛だ、ちょっと手入れには自信がある。
いつも使っている頭髪剤に体から分泌される蝦蟇の油を用いてるという秘法は神奈子にも内緒だ。
更に言うと実はブラシ入れにも時間をかけていて、いやただ単に時間が有り余ってるだけだけど。
って、そうじゃなくて帽子!!
「あれ、ない!!」
「気付かなかったの…?」
「えと、いや、うん…」
神奈子は呆れ顔でこっちを見ているがそれ所ではない!
あの帽子、私以外が被ったらアレであれな事になっちゃうし、いや万が一そんな事はないと思うけど。
「ね、ねぇ、どうしよう?」
「いつからなかったか…、なんて今まで気付かなかったんだからわからないわよね。
案内の練習する前は何してたの?」
「う、暇だったから寝てた」
「ふむ、その時帽子は?」
「んと、確かおなかの上に置いておいたと思うけど…」
「容易に想像できるわね」
何か反論しようとしたがしようがないのでうー、と唸っておく。
そういえば、早苗の姿が見当たらない。
まさかとは思うが、もしかしたらの事もあるし聞いてみようか。
「なぁ神奈子、早苗がどこにいるかわかる?」
「さっき台所に向かって歩いてるのは見えたわよ、もうすぐお昼だし」
「ありがとー、早苗に帽子の事聞いてくるね」
「それはいいけどお昼の準備の邪魔はしないでね、お腹すいてるから」
「…わかった」
神奈子は私の帽子よりお昼の方が心配なのだろうか。
まぁ、帽子の秘密を知らないから無理はないと思うけどちょっと薄情だと思う!
きっとこれが漫画とかだったら頭からぷんすかぷんすかの記号が出てる程度に怒りながら台所に向かってみる。
良いゴマダレのにおいー、今日のお昼はきっと冷やし中華だ。
怒りがおさまってきた代わりにお腹がすいてきた。
台所につき、早苗の姿を探してみる。
テーブルの上には三人分の冷やし中華が乗っている、もう作り終わった後だったのだろう。
少し食べて(味見だよ?)みたが中々の美味だった。
つまみ食いをしても姿を現さない所を見るとここには居ないようだ、もうちょっと食べていこう。
お腹が少し落ち着いた所で一応声をかけて呼んでみる。
「早苗ー、いないのー? 冷やし中華全部食べちゃうよー?」
どうやら本当に台所には居ないらしい。
だとしたらいったい、どこに居るのだろう。
とりあえずもう少し冷やし中華を食べながら考えてみる。
早苗と神奈子の分(特に分けられてはいなかったが)を食べ終わったあたりで他の場所を探してみる事にする。
とは言ったものの、暑さにへばりそうだった。
暑さ対策にもやはり帽子は必需品である。
結局、居住区を一周してみたが早苗の姿は見当たらなかった。
まさか帽子をかぶったりはしてないよね…、と少し心配になってきた。
多分私以外があの帽子をかぶったらたちまち帽子に飲み込まれてしまうと思う。
あれはただの帽子に見えて、色々な配下の土着神を封じ込めた帽子だ。
一応奴等を束ねる私がかぶる分には問題ないのだが、その力のない者がかぶるとその力に飲み込まれて(物理的に)しまう。
かぶっていたとしても、一応巫女なのだから多少の抵抗はできると思うけどもしもの事もあるし早めに探してみよう…。
とりあえず私がさっきまで寝ていたお賽銭箱の裏あたりでも探してみよう…。
「…あ」
普通に帽子が落ちていた。
気付けよ私! と突っ込みを入れてみる。
とりあえずあったものはあったんだから、素直に受け取ってやろうではないか。(誰にとかいう突っ込みはなしだよ!)
と、帽子を持ち上げたのだが何か重い気がする。
え、早苗まじで飲まれた?
「早苗、さなええええええええええ!」
帽子をぶんぶん振ってみるが早苗は出てこない。
かなり焦りながら神奈子の所へ帽子を持っていこうとする。
神奈子、どこーーーーー!
と走り回った挙句、最初に居た場所で神奈子を見つけた。
ついでに早苗も見つけた…あれ?
「あれ…、早苗だよね?」
「うっ、ひっく、諏訪子さまあああああ」
凄い勢いで駆けつけられ抱きしめられる。
何がなんだかわからないがとりあえず事情を聞いてみよう。
「早苗、何があったの?」
「うぅ、諏訪子さまごめんなさい…」
「謝られてもわかんないから、怒らないから言ってみな?」
「あのですね、諏訪子さまの帽子がどうしても気になりまして、その…」
「かぶったのか!?」
「いえ、かぶろうと手にとった所大量の蛙が帽子から降ってきまして…、ずっと追われてたんです、ぐすっ」
随分と怖い光景だったのだろう、何せ入れていたのは牛蛙だった気もする。
帽子の防衛用に蛙を入れてた事をすっかり忘れていた・・・。
普段なら怒る所なのだろうけどこれだけ泣かれてしまっては怒るに怒れない。
それにかぶってないのなら別段気にする事でもないだろう。
怖い目にあったならもうかぶろうとはしないと思うし。
「それで、神奈子に助けてもらったってわけか」
「はい…」
しかし、蛙に追われてた割には当たりに蛙が見当たらない。
まさか…。
ありえる、神奈子蛇っぽいし!
とか考えてたら表情に出たらしくつっこまれた。
「食べてないわよ…、下の川にまだいるんじゃないの?」
「まぁそれなら良かった…、後で探しにいこう」
「本当にすみません、諏訪子様…、私も一緒に探させて頂きます」
「ん、とりあえずお昼の後で…、あー、今行ってくる」
「あれ、諏訪子様? はやっ!」
やばいやばい、二人の分(とはいっても分配されてはいなかったが)食べちゃったんだ。
うげ、二人とも気付くのが早い!
うわー、神奈子の怒りの雄叫びが聞こえる…、逃げ切れるかな…。
早苗も混じってる…、これは本格的にまずいかもしれない。
けろちゃんダーーーーーーーーーーッシュ!!
怒りの叫びを浴びながら諏訪子は必死にかけ逃げる。
きっとこれもまた、いつもの守矢神社の光景なのだろう。
こうして、守矢神社のお昼は平和に(二人のすきっ腹以外は)過ぎていくのであった。
それでも構わない方はお進み下さい~。
その、これは、ただの出来心だったんです…。
最初は遊びのつもりで、いえ、興味はずっとあったのですが。
まさか、こんな事になるなんて思いもしてなくて…。
神様、なんでもしますので助けて下さい。
あ、いや神様は一緒に住んでいるのですが。
ぁ、だめ、そんなとこ潜り込んじゃ…。
もう蛙は、蛙はいやああああぁぁぁぁ・・・・・・…。
ここは幻想郷にある博麗神社とは別の神社である守矢神社。
いつも何かと騒がしい博麗神社と違い、静かな、神聖な雰囲気の漂う神社である。
博麗神社よりも信仰が集まり、神様の力も強大である、えへん。
「誰に説明してるのよ」
「あ、せっかくいい調子だったのに邪魔しないでよ。
神奈子が留守中に参拝客がきたら私が案内しようと思って」
「わざわざ博麗神社と比べなくってもいいでしょうに」
「だって、なんか向こうの方が人集まって楽しそうじゃんか!」
「参拝客は一人も来ないけどね」
それもそうなんだけど、なんか寂しいじゃんか!
とは恥ずかしいので口には出せないが心の中で叫ぶ。
「そういえば諏訪子、あなた帽子はどうしたの?」
「へ?」
言われて手を頭の上に置いてみる。
さらさらな髪の毛だ、ちょっと手入れには自信がある。
いつも使っている頭髪剤に体から分泌される蝦蟇の油を用いてるという秘法は神奈子にも内緒だ。
更に言うと実はブラシ入れにも時間をかけていて、いやただ単に時間が有り余ってるだけだけど。
って、そうじゃなくて帽子!!
「あれ、ない!!」
「気付かなかったの…?」
「えと、いや、うん…」
神奈子は呆れ顔でこっちを見ているがそれ所ではない!
あの帽子、私以外が被ったらアレであれな事になっちゃうし、いや万が一そんな事はないと思うけど。
「ね、ねぇ、どうしよう?」
「いつからなかったか…、なんて今まで気付かなかったんだからわからないわよね。
案内の練習する前は何してたの?」
「う、暇だったから寝てた」
「ふむ、その時帽子は?」
「んと、確かおなかの上に置いておいたと思うけど…」
「容易に想像できるわね」
何か反論しようとしたがしようがないのでうー、と唸っておく。
そういえば、早苗の姿が見当たらない。
まさかとは思うが、もしかしたらの事もあるし聞いてみようか。
「なぁ神奈子、早苗がどこにいるかわかる?」
「さっき台所に向かって歩いてるのは見えたわよ、もうすぐお昼だし」
「ありがとー、早苗に帽子の事聞いてくるね」
「それはいいけどお昼の準備の邪魔はしないでね、お腹すいてるから」
「…わかった」
神奈子は私の帽子よりお昼の方が心配なのだろうか。
まぁ、帽子の秘密を知らないから無理はないと思うけどちょっと薄情だと思う!
きっとこれが漫画とかだったら頭からぷんすかぷんすかの記号が出てる程度に怒りながら台所に向かってみる。
良いゴマダレのにおいー、今日のお昼はきっと冷やし中華だ。
怒りがおさまってきた代わりにお腹がすいてきた。
台所につき、早苗の姿を探してみる。
テーブルの上には三人分の冷やし中華が乗っている、もう作り終わった後だったのだろう。
少し食べて(味見だよ?)みたが中々の美味だった。
つまみ食いをしても姿を現さない所を見るとここには居ないようだ、もうちょっと食べていこう。
お腹が少し落ち着いた所で一応声をかけて呼んでみる。
「早苗ー、いないのー? 冷やし中華全部食べちゃうよー?」
どうやら本当に台所には居ないらしい。
だとしたらいったい、どこに居るのだろう。
とりあえずもう少し冷やし中華を食べながら考えてみる。
早苗と神奈子の分(特に分けられてはいなかったが)を食べ終わったあたりで他の場所を探してみる事にする。
とは言ったものの、暑さにへばりそうだった。
暑さ対策にもやはり帽子は必需品である。
結局、居住区を一周してみたが早苗の姿は見当たらなかった。
まさか帽子をかぶったりはしてないよね…、と少し心配になってきた。
多分私以外があの帽子をかぶったらたちまち帽子に飲み込まれてしまうと思う。
あれはただの帽子に見えて、色々な配下の土着神を封じ込めた帽子だ。
一応奴等を束ねる私がかぶる分には問題ないのだが、その力のない者がかぶるとその力に飲み込まれて(物理的に)しまう。
かぶっていたとしても、一応巫女なのだから多少の抵抗はできると思うけどもしもの事もあるし早めに探してみよう…。
とりあえず私がさっきまで寝ていたお賽銭箱の裏あたりでも探してみよう…。
「…あ」
普通に帽子が落ちていた。
気付けよ私! と突っ込みを入れてみる。
とりあえずあったものはあったんだから、素直に受け取ってやろうではないか。(誰にとかいう突っ込みはなしだよ!)
と、帽子を持ち上げたのだが何か重い気がする。
え、早苗まじで飲まれた?
「早苗、さなええええええええええ!」
帽子をぶんぶん振ってみるが早苗は出てこない。
かなり焦りながら神奈子の所へ帽子を持っていこうとする。
神奈子、どこーーーーー!
と走り回った挙句、最初に居た場所で神奈子を見つけた。
ついでに早苗も見つけた…あれ?
「あれ…、早苗だよね?」
「うっ、ひっく、諏訪子さまあああああ」
凄い勢いで駆けつけられ抱きしめられる。
何がなんだかわからないがとりあえず事情を聞いてみよう。
「早苗、何があったの?」
「うぅ、諏訪子さまごめんなさい…」
「謝られてもわかんないから、怒らないから言ってみな?」
「あのですね、諏訪子さまの帽子がどうしても気になりまして、その…」
「かぶったのか!?」
「いえ、かぶろうと手にとった所大量の蛙が帽子から降ってきまして…、ずっと追われてたんです、ぐすっ」
随分と怖い光景だったのだろう、何せ入れていたのは牛蛙だった気もする。
帽子の防衛用に蛙を入れてた事をすっかり忘れていた・・・。
普段なら怒る所なのだろうけどこれだけ泣かれてしまっては怒るに怒れない。
それにかぶってないのなら別段気にする事でもないだろう。
怖い目にあったならもうかぶろうとはしないと思うし。
「それで、神奈子に助けてもらったってわけか」
「はい…」
しかし、蛙に追われてた割には当たりに蛙が見当たらない。
まさか…。
ありえる、神奈子蛇っぽいし!
とか考えてたら表情に出たらしくつっこまれた。
「食べてないわよ…、下の川にまだいるんじゃないの?」
「まぁそれなら良かった…、後で探しにいこう」
「本当にすみません、諏訪子様…、私も一緒に探させて頂きます」
「ん、とりあえずお昼の後で…、あー、今行ってくる」
「あれ、諏訪子様? はやっ!」
やばいやばい、二人の分(とはいっても分配されてはいなかったが)食べちゃったんだ。
うげ、二人とも気付くのが早い!
うわー、神奈子の怒りの雄叫びが聞こえる…、逃げ切れるかな…。
早苗も混じってる…、これは本格的にまずいかもしれない。
けろちゃんダーーーーーーーーーーッシュ!!
怒りの叫びを浴びながら諏訪子は必死にかけ逃げる。
きっとこれもまた、いつもの守矢神社の光景なのだろう。
こうして、守矢神社のお昼は平和に(二人のすきっ腹以外は)過ぎていくのであった。
>白状
薄情
詳しく!そこんところ、ぜひ詳しく!!
いつもの? 日常を送りながら珍事件とか面白かったです。
誤字の報告を。
>蛙に終われて~
追われて~
>早苗と神奈子の分(特に分けられてはいなかったが)を食べ終わったあたりで他の場所を探してみる事にする。
いやあのさあwww