少しオリジナル設定有りです。
緋想天少しネタバレです。
それでもいいかたは、どうぞ
この先1万光年先↓
あの神社が潰れる天候異変から少したったある日。ソレはとある魔法の森での出来事。
もう天気も回復し雹も降ってくることも無くなり快晴の日々か続いていた。勿論晴れだけではなく雨の日もなければ幻想郷の水は枯渇状態となってしまう。異変を捕らえ人形と雲の上を目指したアリス・マーガトロイド。彼女も異変解決に乗り出した1人でもある。そして妖怪の山の上、天界の前で会った永江衣玖についてアリスは少し調べ物をしていた。一体どういう仕組みで雲が緋色になるのか、など竜宮の遣いとは一体どういう存在なのか、をだ。
紅茶をすすり本を読んでいるとそこに来客がある。コンコンとドアがなりアリスがドアを開ける。そしてそのドアを開けた先にはさっき調べていた永江衣玖が居た。
「あら、貴女はあの時の・・・」
「はい。永江衣玖です」
なぜか服は少し泥がついていて破けているところもいくつか見られる。多分だがこの森を移動したときに付いたもの、と思われるが上空から飛んで移動すればさほど泥などは付く事は無い。
「アリス・マーガトロイドよ。それで永江さん?」
「衣玖でいいです」
「衣玖さん、どのような用件かしら?」
その言葉を聴いた瞬間衣玖は頭を深く下げた。
「すみません!あの時よく事情も知らず攻撃してしまって・・・」
「ああ。別にいいのよ。私も語ろうとはしなかったし。って、まさか貴女コレだけをいいにココまで来たの?」
衣玖は顔を上げてきょとんとした顔をした。
「もしかして・・・一軒一軒回ってるの?」
「そうですが・・・」
「もしかして魔理沙の家も行った?」
「勿論です」
これで衣玖の服が汚れている理由が判明した。おそらく魔法の森にて迷ったのであろう。あの森はさっぱり分からないほど入り組んでおり詳しいものではければすぐに迷ってしまうだろう。だからたまにアリスの家へ迷った人や妖怪が夜たずねてくるわけだが。
「ま、別に気にしてないわ。それにそんなこと日常茶飯事だし。謝るようなことではないと思うわ」
「いえ、一応私の不手際ですし」
「だからいいってば。そんなことを根に持ってるやつなんて幻想郷に一人も居ないわ」
「しかし・・・」
案外衣玖は頑固なのかもしれない。いやこのよう場合は責任感が大きいとあらわすべきか。自分が犯してしまったミスは自分で清算する。これは鉄則なのだが。
「とりあえず立ち話もなんだし、入ったら?お茶ぐらい出すわよ」
「え、しかし・・・」
「これから回るところもあるの?」
「いえ、アリス・マーガトロイドさんで最後ですが・・・」
「なら、少しぐらい付き合いなさい。聞きたいこともあるのよ。それから私はアリスでいいわ」
適当な自己紹介も終わらせドアの付近に立っていたアリスは体を横にずらして道を作る。
「わかりました。お邪魔しますアリスさん」
こうして衣玖は初めて他人の家に入る事となる。そしてやはりアリスの家の中をはじめてみた人の感想は全て一致し「うわぁ~」とか「凄いですね~」といわれることが大半である。それもそうであろう。玄関を開けたとたん人形達のお出迎えだ。それも1体や2体ではなく何十体という膨大な量の人形だ。もしかしたら100を超えているのかもしれない。でも普段アリスが使っている人形や今まで弾幕ごっこで消えていった人形を全て総計すれば100など余裕で超えてしまうだろう。もしかしたら1000を超えているのかもしれない。
そして衣玖の反応もやはり同じで「うわぁ~」と反応を取られた。アリスはもうその反応を聞き飽きたようで別に驚きもしなかったし喜びすらしない、いわゆる慣れなのだが。
「とりあえず服見せてね」
衣玖の服に手を触れ何かをアリスは唱えたかと思うとアリスの手を中心に服に緑色の波紋状の光が衣玖を包み込みその光が通った場所、破損箇所、つまりは破れたところや泥なのだがそれがあっという間に消えて何事も無かったかのように元通りになった。
「あ、ありがとうございます」
「ほら、とりあえずその椅子に座りなさいな」
アリスは椅子を引いて衣玖を椅子に座るように促す。そして衣玖もまとっていた衣と帽子を外して椅子へと腰掛けた。そこに人形が3体ほどクッキーと紅茶を持ってきた。1体1品だ。1体はクッキー、もう2体は紅茶×2だ。
「はい、どうぞ」
「どうも」
衣玖は紅茶をつかみ口へと運んだ。アリスも同等に口へと運ぶがこの向かい合っている少女の美しさに少し我を忘れてしまった。まるで額に入れた絵のようだけど、ガラス細工様な脆いような、とても美しい絵だ。そのアリスを見ていて紅茶を少し服へとこぼしてしまう。
「あちっ」
「なにしてんのよ・・・まったく」
「すみません・・・」
少量で分かりづらい所へ落ちたため簡単にタオルで拭いただけで紅茶の染みは取ることができた。アリスは呆れ顔で衣玖を見ていたがその顔は視線が合った時笑みへと変わる。
「それで、少し聞きたいことがあるのだけどいいかしら?」
「どうぞ、私が答えられる範囲なら」
こうしてアリスの質問会が始まった。
「まず、龍宮の使いとは何のために存在する?」
「龍からの言葉を聴き、そのなかで重要なことをあなたたち地上の人間に伝えるためです。今回が地震の予兆だったわけですが案の定天子様がね・・・」
その内容はアリスはメモを取ろうとすらしない。しかしアリスの頭の中にはきっちりとメモられており、所謂脳内保管なのだが。知識を求め続け、さらにアリスならばこの程度の事、記憶をして後で書き留めるなんて事は容易だ。だから今、アリスは衣玖の話を聞く事に集中する。
「まぁ、それはいいとして龍の言葉は私たちに聞き取ることが出来るのかしら?」
「いいえ出来ません。龍の言葉を聴くことが出来るのは基本的に私、龍宮の使いだけです。ちなみになぜ聞こえるのか、といわれても知りません。気が付いたら聞こえていたんですから」
「ふむ、じゃあ貴女のほかに龍宮の使いは居るのかしら?」
その質問がアリスの口から発せられたとき明らかに衣玖の表情が暗くなった。そして両手で包むように持っていた紅茶のカップも紅茶の表面には波が現れ動揺している事を表している。
こういう場合一般的に地雷を踏んだとあらわすことがあるのだが、まさに今この状況にアリスは居る。
「・・・私以外、居ません。多分居るのだとは思いますが、知りません」
この喉の奥から絞り出すような声を聞いてアリスは初めて地雷を踏んだことに気が付きすぐさま誤る。こういうことはアリスは嫌いなのですぐに解決したいと思うのだ。
昔のくせ、というべきだろうか。アリスは昔幻想郷に来てから誰ともかかわらず一人で生きてきた。その時他人の事情を深く探らず、こちらの事情も深く言わない、と言うことで距離をとってきた。その名残と言うべきか。
「ごめんなさい、聞くべきではなかった。忘れて頂戴」
「いえ、いいんです。今まで一人だったのは事実ですし」
アリスはこの空気がどうも苦手であった。衣玖の姿を自分の昔の姿にかぶせて考えてしまうからだろうか、さっきまで笑っていたアリスも今は顔を曇らせて衣玖に質問する。なんとか空気の流れを変えようとしているのだ。
「じゃあ、最後の質問。その衣、人間がつければ飛べる、と聞いたのだけど本当かしら?」
「ええ、飛べますよ。試してみますか?」
「いいの?それと私人間じゃないけど」
「え!?」
衣玖は正直に驚いた。この何処からどう見ても人間、というか人間以外に見えない人が人間ではない?衣玖にはどうしてもそう見ることが出来なかった。
でも事実は事実。アリスは魔法使いと言う種族でありそれの大本を、というか人間か妖怪か、で分けると間違いなく妖怪に分類されてしまうのは致し方ないであろう。一応魔界神の子供でもあり、昔は人間であった。でもあるとき人間をやめ、魔法使いとなり今に至るのである。今は寿命は人間より遥かに延びもう本来、人間ならいい年を行っているおばさんなのかもしr(うわ何をするやめくぁwせdrftgyふじこl
「あら?言ってなかったかしら。私これでも一応妖怪よ?」
「信じられません・・・」
「なら今から貴女を食べましょうか?」
「止めてください」
「冗談よ」
「まぁ、やってみます?」
衣玖は衣を広げ、アリスの体へと巻きつけた。するとそのアリスの華奢な体はふわりと地面から10センチぐらいの所まで浮上した。どうやら人間ではなく妖怪でも可能なよう。一瞬盗まれてしまわないか、と思うがこの幻想郷にて飛べるのは妖怪の中でもデフォルト。飛べなければやっていけない。人間の巫女さんにメイドまで飛べるのだから困ったものである。そしてもともと飛べる妖怪がこの衣を奪っても何も無いわけで、人間なんかには到底奪えないであろうし奪おうとしたら逆に痛めに、というか痛い目ですめばいいが合いそうだ。
アリスはすぐに着地し、衣玖へと衣を返した。衣の状態がいい事から衣玖の大切なものであろうとが伺うことが出来たからである。大切なものを他人に預けるのは極力避けたいものである。アリスでも上海や蓬莱などを他人に預けるのはよっぽど信頼している、または大丈夫な人物にしか預けることをしない。
「ありがと、助かったわ」
「アリスさんも変わっていますね。私のことを調べたがるなんて」
「魔法使いとは常に知識を求めて生きるのよ」
「そうなんですか」
「教えてくれたお礼に私が出来る範囲で一つお願いを聞いてあげるわ。ただし出来る範囲で、ね」
アリスは出来る範囲で、の部分をやたら強く発言した。どこぞの白黒魔法使いならば意味不明で実現不可能なお願いばかりしてくる。この前はこの家のマジックアイテム全部渡せ、とか言ってきた。勿論断って一発殴っておいた。その後アリスが苛めるぜ~とか言って箒にのり何処かへ飛び去っていった。頭に巨大なタンコブを作って。
「あの、では・・・。非常に恥ずかしいのですが・・・」
衣玖はモジモジとし、視線をアリスに合わせないようにして言葉を発する。アリスはこの姿をみて異様な虐待心に駆られるがなんとか、ぐっと我慢する。
「遠慮しないで言ってみなさい」
「幻想郷の・・・。幻想郷の地上のことを詳しく教えてもらえませんか?」
「・・・そんなことでいいの?」
アリスはもっとムチャなお願いをされるかと思っていた。例えば人形を一体もらえませんか、とか色々・・・と考えていた。
しかし案外簡単なことであったため拍子抜けしてしまったのだ。
「はい。だめ・・・でしょうか?」
「いいわよ別に。教えない理由が無いもの」
「ほ、ほんとですか!」
「じゃあ、まず幻想郷とは、貴女もしっているとおり人間と妖怪が住む最後の楽園でもあるわ。基本的に幻想郷にはスペルカードルール以外ルールはあんまり無い。あるとしたら里の中で妖怪は人間を襲ってはならない、って事ぐらいかしら。後は自由。なにをしてもいいわ。私みたいに人形を作って実験するもよし、魔理沙みたいに自分を磨くのもいいし、霊夢みたいにお茶をのんでゆっくり過ごすのもいい。どこぞのスキマ見たいにちょっかいを出して回るのもいいけど、ほどほどにね。後は紅い館の魔女みたいに本を読みまくって過ごすのもいいし、その館のメイドみたいに誰かに尽くすのもいい。また里を守っている半妖みたいに人間と暮らすのもいい。ただ受け入れてもらうには努力が必要だけどね」
慧音たちのことを話してアリスは一瞬だが妹紅と輝夜の事を頭に思い浮かべた。あいつら2人はこの幻想郷で唯一殺し合いをしている人間2人ぐみであり、さらにその2人は蓬莱人と来た。つまりは絶対に死ねない人間でありその事を話すべきか迷ったのだ。輝夜とは永夜異変のとき魔理沙と協力し打ち破った。流石は月の姫、という所だろうか2対1でも相当苦戦したのを覚えている。妹紅はその輝夜から肝試し、と言われ妹紅の元へと送り込まれた。妹紅も輝夜と同じぐらいの強さで本当に困ったものであった。
アリスは考えた結果一つの答えを導き出した。結果はNO。知らなくていい事実もある、とはこの事であろうか。
「そうねぇ、後はどっかの亡霊姫みたいにゆっくり、まったり過ごしてもいいし。また人数を集めて宴会をするのもいいわ。つまりは何をしてもいいって事。自分がやりたい事をやってそして死んでいく。それが幻想郷の、地上のルールよ。ただ何をやってもいいって訳でもないわ。天子が起こしたような異変を起こすと霊夢とかにボコボコにされるから気をつけなさいね」
「もうされてます。貴女にも」
「・・・そうだったわね。ごめんなさい」
そう、あの天子が起こした異変のときアリスと衣玖は対峙しており、戦闘を行った。結果的にはアリスの勝ちで終わったのだが。そして、その時戦ったからこそ竜宮の使いに興味がわき調べているわけでもあるのだが。
アリスは一口紅茶を含み窓の外を見上げて話を続ける。
「つまりは幻想郷に特に異変でも起きない限り何をしてもいいの。もしつまらなかったり、退屈だったら自分から動く事ね。そうしなければずっと退屈なだけ。ま、簡単に言えばやるなら自分から、って事かしら」
「・・・なるほど、ありがとうございます」
「このくらい感謝される事でもないわ。それよりハイ、紅茶のお代わり」
「あ、どうも」
人形が一体衣玖の前へと現れてとぽとぽと紅茶をついでまたキッチンのほうへと消えていった。
「そうね、貴女に一つアドバイスをあげる。私が言っていいことかわからないけど」
「アドバイス・・・ですか?」
「ええ、この幻想郷で楽しく生きていくためには、目標を持ちなさい」
「目標・・・ですか?」
「そう。目標とは達成するためにあるのよ。達成するためには努力が必要となる。その努力を積み重ねる事が楽しい事だと私は思うわ」
「ではアリスさんの目標は?」
「私の目標は自立した人形を作る事。一人で考えて、一人で動く完璧な人形」
これをから端から見れば相当無謀であろう。自立人形を作るという事は1つの精神を作るという事。それに肉体が付き一つの個という存在になる。それを自らの手で作り出そうというのだ。神にも等しい技術を得なくてはならないこの現状では相当無謀に見えてしまうのである。その神にも等しい行為を行うためにアリスは今まで研究し、努力を積み重ねてきた。その努力があるからこそ今のアリスがあるわけで。
「後何年かかるかわからないけれどね。きっと完成させて見せる」
その硬い意思のこもった瞳にはまるで曇りは無くはっきりとしていた。衣玖は思う。自分もこんな風になれればなぁ、と。
「だから頑張りなさいな」
「・・・はい!」
アリスは再び窓の外を向くと席を立つ。
「外がいい天気だわ。外に出ましょう。ちょっと手伝って頂戴」
衣玖はアリスの言ったとおり紅茶のカップを持ち外へと出る。そしてアリスはタンスより白いレースのテーブルクロスを持ち出して2人で外へと出た。そして玄関の前にあるテーブルへとテーブルクロスをかけてその上へとティーカップを置いた。季節は春で暑くも無く寒くも無い、ちょうどいい天気である。衣玖は衣と帽子を持ってくる事を忘れ、戻ろうとしたがアリスに今はそんなもの要らないし、盗まれる心配も無いわよ、と一言言って引きとめそれに衣玖も応じた。そして2人は再度椅子へとすわりテーブル越しに向かい合った。アリスの家の前は少し開けており日射がいい。なので魔法の森のどんよりとしたジメジメの空気は雨の日、あるいは曇りの日以外は流れてこないのだ。そして今は快晴。最高のお茶日和だ。
「いい天気ですね。雲の上にいればいつでも味わえますが、地上からも悪くは無いです」
「でしょう?天は周りに何も無いのよ。何も無ければいいと言う訳ではない。周りに木があって、家があって。そしてたまーに流れている白い雲を見ながらお茶を飲むのも悪くは無いでしょう?」
「・・・はい」
衣玖は心から思った。この人みたいになりたいと。この人は幻想郷の楽しみ方を知り尽くしている気がするのだ。1日ごとにまったく違う楽しみを教えてくれる、そんな気がしたのだがあいにく毎日訪れる訳にも行かない。まず第一に龍からの言葉を聴かなければならないしそれ以前に毎日も訪れたらアリスに迷惑であろう。
しらばく2人は上を向いて空を楽しんでいた。アリスの家の周りは音や自然があふれていて、空を見ているだけでも色々な音が聞こえてくる。鳥の泣き声や風で揺れる大きな木。そして何処からか聞こえる小さな水音。衣玖はその1つ1つが新鮮で、楽しく、そして何より不思議だ。と思った。水が流れる音などよく聞くし、鳥だってそう珍しくは無い。それなのにここで聞くとどうも新鮮に聞こえてしまうのが不思議でたまらなかったのだ。そんな自然の大合唱を聞き、2人は時間を有意義にそして楽しく過ごした。
そして紅茶のカップが空になり人形がもう何杯目か分からない紅茶を注いだとき、不意にアリスが語りかけた。
「ねぇ」
「何でしょうか」
「貴女、衣玖は1人は辛い?」
衣玖はまたその話題か、と一瞬思ってしまった。もうその話題はたくさんである。なぜまた辛い事を思い出さなきゃいけないのだ、折角こんなに美しい場所でお茶を飲めていい気分になっていたのに。
それでも一応衣玖は本音を答える。いや本音を答える以外道は無かった。寂しくない、と言えばそれで会話終了しまた静けさが戻る。この場所で静かなのはいい事なのだがこの話題の後で静かになっても気分は曇る一方であろう。そんなのは衣玖は嫌であった。
「っ。・・・辛いですよ。友達なんて誰も居ませんから」
この辛さを分かってくれる人など誰も無い。また私のことをあざ笑うんだ、そしてまた一人になる。今までアリスに抱いていた尊敬の心は全てこの一言で心の奥底へ消え去っていった。それと同時に生まれるアリスへの嫉妬心。
「私ね、分かるわよ、貴女の辛さ」
「っ!?それは同情ですか!?私が惨めだと!?そう言いたいのですか!?」
ドン、とテーブルを手で叩き一気に立ち上がる。とうとう衣玖が叫び声を上げてアリスに食って掛かった。その気迫はまるで最初に出会ったときのようであり威嚇の眼差しだ。それは今まで溜めていたものが一気に爆発したかのような口調であの優雅な口調ではなくただただ怒鳴り散らしているだけだ。
「今まで龍宮の使いの使命を全うして!何度止めてしまいたいと思ったか・・・!その思い、一人の辛さがあなたにわかるのですか!?」
衣玖は等々本音をぶちまけた。龍宮の使いの使命のせいで誰とも触れ合わず、雲の上で生活する日々。誰もたずねてくる事も無ければ尋ねる事も無い。その孤独から衣玖は何回龍宮の使いを止めてしまいたい、と思ったのだろうか。
でもその気持ちはアリスも知っているし、理解もしていた。昔同じような立場にあったから。魔界神の愛を特別強く受けた子供、と言う大きな立場に。
「・・・分かるわよ」
衣玖は椅子から立ち上がりアリスをにらんでいたが次の一言にその目からの圧力は一切無くなった。
「・・・私も、昔一人だったもの」
「―――え?」
衣玖はこの一言に我が耳を疑った。この明るくて、とても美人な人が昔は一人?とてもじゃないが想像する事が出来ない。
それに、なぜこんなに明るい人の所に人が集まらない?それがとても不思議だ。もしも私だったらこのように明るくて、冗談が通じて、それでいてやさしい。こんなパーフェクトな人、出来れば友達になりたい、と思うであろう。
しかし今目の前でアリスは友達が居ないと宣言している。
「私ね、昔はこんな性格じゃなかったのよ」
「え・・・?」
「昔はね私、暗い、とか色々言われてたのよ」
その通り、アリスは昔、幻想郷に来たばっかりの頃、友達の居ない人形遣い、などと呼ばれてきていたのだ。アリスもそれを受け止めていたし、認めても居た。だから前に説明したと思うが他人と深くかかわろうとしなかったのだ。
「だから、私には昔友達、と呼べる人が殆ど居なかった。そのときは最初はそのほうがいい、って思っていたけど時が立つに連れてだんだんとまるで何かを蝕む病気のように孤独が辛くなってきたわ」
「・・・」
「その孤独の辛さは半端無く辛い。でもねそこに一人の人が現れてね、私をそこから拾い上げてくれたの。今でもその日のことは覚えているし少し涙を流した記憶だってある」
アリスは目頭を押さえて恥かしかったけどね、と一言付け足した。
「その人は突然現れて無理やり私を連れ出して、神社の宴会へ連れて行ってくれたの。その時手をつかまれたんだけど、その手は小さいんだけど、とっても大きく、暖かく感じて同時に理解したわ。ああ、これが他人の暖かさなんだな。って」
衣玖のさっきの勢いは何処へ消えたのやら、今は普通に椅子に座ってアリスの話を聞く事に集中していた。アリスは自分の手を見て手をグーにしたりパーにしたりを繰り返していた。まるでその時の手の暖かさを思い出すかのように。
「その時は本当にうれしかったわ。その人には今でも感謝してる」
「・・・そう、だったんですか。すみません、さっきはつい勢いで怒鳴ってしまって・・・」
「気にしてないし、私の話し方が悪かったのよ。それで、貴女はどうなの?」
衣玖はカップから手を離し、テーブルの上で両手の指を組み合わせるようにして握りぎゅっと力を込めた。その手は微妙に震えており、衣玖も頭を下に擡げてしまった。
「一人は・・・もう嫌・・・です」
次の瞬間、衣玖の手をそっと暖かい何かが包み込んだ。その感触に引かれ下を向いていた顔をふと上げる。そして自分の手を見るとその手を包みこむかのようにアリスがそっと手を重ねていた。その手はとても暖かく、そして大きく衣玖は感じた。
「あ・・・」
そして気がついたら自然と衣玖の目からは涙が零れ出していた。ソレと同時に実感する。これが他人の暖かさなんだな、と。目からあふれ出した一つの雫がアリスの手に落ち、それに続くようにいくつもいくつも雫が零れ落ちる。衣玖は必死に止めようとしているみたいではあるがソレはまったく効果を出しておらず逆に増える一方であった。
「な、なんででしょう。涙が、止まりません、よ」
「いいのよ、泣いても。この森じゃ誰も居ないし誰にも聞こえない」
最初衣玖はうっ、うっと声を殺して泣いていたが、次第にその声と回数は大きくなり、最後には
「うわああああああああ!!」
大きな声を上げて泣いていた。その衣玖をアリスは自分を拾い上げてくれた人がやってくれたようにそっと衣玖の横へと周り、抱きしめた。衣玖もその胸に甘えて、そして両手でアリスの服を掴みながらまるで母親にすがり付いているように、泣いた。その泣き声は龍宮の使いという名の妖怪であっても、一人の少女の出す泣き声と殆ど、変わりは無かった。
衣玖のこぼした涙がアリスの服へと染みこみ胸をぬらす。アリスもそれを受け入れそっと衣玖を撫でていた。
もう何分間泣いていただろうか、森には一人の少女の声がこだましては消えている。そしてその泣き声も収まり、静かになる。
「ほら、顔を拭きなさい。貴女の綺麗な顔が台無しよ」
「す、すみませ・・・」
もう衣玖の顔は涙でぐちゃぐちゃであった。衣玖だって十分美しいと思う。雲のように優雅な性格、それに顔立ちだって悪くは無い。むしろいいほうだ。衣玖はもう何年泣いていないのだろうか、その分今回で全部流せただろうか?
アリスはそっと衣玖のほほに手を振れ、優しくなでた。その手を衣玖は両手で包み込み、その手の暖かさをほほで感じた。
「あった・・・かいです」
アリスは無言でニッコりと衣玖に笑いかけた。その笑みに連れていつの間にか衣玖も涙をこぼしながら笑っていた。この時の衣玖の美しさはコレ以上ないほど繊細で、優雅であった。
「すみません、服を・・・」
「いいってば。服なんていくらでも代わりはあるわ」
アリスの水色の服は一箇所が衣玖の涙により染みになっていた。そして無我夢中で服を掴んだためところどころ皺になっている。アリスはちょっと着替えてくるわね、と一言いい、家へと入った。
アリスが家へと入った事を確認すると衣玖はふぅ・・・とため息をついた。そしてそれと同時に競りあがってくる恥かしさ。自分はなんてことをしてしまったのだろう、と言う後悔だろうか。でも今は自分を理解してくれる人がいた事のうれしさのほうが恥かしさなんて感情よりずっと、ずっと大きかった。
上海が衣玖の紅茶を注ぎ、コトリとポットをテーブルに置く。上海はちょこんと衣玖の前に座り衣玖は上海を頭をそっとなでて
「貴方のご主人様はいい人ね」
と語りかけた。その言葉に上海も体全体を使って頷き、まるでうんうん!と語っているようである。
そこにアリスがまったく同じ服装で戻ってきて、昼食を作りましょう、ということになった。いまさらだが気がつけばまだちょうど正午。太陽が一番真上に来る時間帯である。2人はアリスの家のキッチンに入り、2人で食事を作った。衣玖は料理をしたことがない、というから驚きだ。今までどうやって生きてきたのだろうか、と思うが。
そして料理が始まるとトラブルが耐えなかった。フライパンを焦がしたり、包丁で手を切ったりボウルをひっくり返したり。気がつけば衣玖の手は絆創膏だらけだ。
結局料理の80%はアリスが行い、ようやく料理が完成した。まぁ衣玖は初めてなので仕方が無い、と思うしかないだろう。そして再び料理を外へと運びテーブルに2人で並べる。そして椅子に座り、グラスを二人で持ち、カチンとぶつけ合い音を鳴らせた。昼間からお酒ではない、と願っておこう。
その後も少し里のほうに出かけたり、人形を見せてもらったり、2人で時間を過ごした。衣玖はこの時間がとても短く感じ取れる。これが楽しい、と言う感覚なのだなと再び衣玖は実感することが出来た。
「アリスさん、今日はありがとうございました」
「いいのよ、私も楽しかったし、新たにお友達も増えたしね」
「はい!」
「何時でもいらっしゃいな。貴女だったら大歓迎よ」
「・・・いいんですか?」
「何言ってるのかしら?当たり前じゃない」
2人はお互いに見つめあい何を思ったか
「「ぷっ」」
「「あはははは!」」
大声を出して笑い始めた。端から見ればこれは理解不能な笑いであろうが今の2人には理解する事が容易に出来た。
「それでは、また来ますね!」
「ええ、待っているわ」
最後夕日に向かって飛ぶ衣玖はアリスに見えるよう大きく右手全体を使い手を振り、アリスは肘から指までの間を使い小さく手を振った。
緋想天少しネタバレです。
それでもいいかたは、どうぞ
この先1万光年先↓
あの神社が潰れる天候異変から少したったある日。ソレはとある魔法の森での出来事。
もう天気も回復し雹も降ってくることも無くなり快晴の日々か続いていた。勿論晴れだけではなく雨の日もなければ幻想郷の水は枯渇状態となってしまう。異変を捕らえ人形と雲の上を目指したアリス・マーガトロイド。彼女も異変解決に乗り出した1人でもある。そして妖怪の山の上、天界の前で会った永江衣玖についてアリスは少し調べ物をしていた。一体どういう仕組みで雲が緋色になるのか、など竜宮の遣いとは一体どういう存在なのか、をだ。
紅茶をすすり本を読んでいるとそこに来客がある。コンコンとドアがなりアリスがドアを開ける。そしてそのドアを開けた先にはさっき調べていた永江衣玖が居た。
「あら、貴女はあの時の・・・」
「はい。永江衣玖です」
なぜか服は少し泥がついていて破けているところもいくつか見られる。多分だがこの森を移動したときに付いたもの、と思われるが上空から飛んで移動すればさほど泥などは付く事は無い。
「アリス・マーガトロイドよ。それで永江さん?」
「衣玖でいいです」
「衣玖さん、どのような用件かしら?」
その言葉を聴いた瞬間衣玖は頭を深く下げた。
「すみません!あの時よく事情も知らず攻撃してしまって・・・」
「ああ。別にいいのよ。私も語ろうとはしなかったし。って、まさか貴女コレだけをいいにココまで来たの?」
衣玖は顔を上げてきょとんとした顔をした。
「もしかして・・・一軒一軒回ってるの?」
「そうですが・・・」
「もしかして魔理沙の家も行った?」
「勿論です」
これで衣玖の服が汚れている理由が判明した。おそらく魔法の森にて迷ったのであろう。あの森はさっぱり分からないほど入り組んでおり詳しいものではければすぐに迷ってしまうだろう。だからたまにアリスの家へ迷った人や妖怪が夜たずねてくるわけだが。
「ま、別に気にしてないわ。それにそんなこと日常茶飯事だし。謝るようなことではないと思うわ」
「いえ、一応私の不手際ですし」
「だからいいってば。そんなことを根に持ってるやつなんて幻想郷に一人も居ないわ」
「しかし・・・」
案外衣玖は頑固なのかもしれない。いやこのよう場合は責任感が大きいとあらわすべきか。自分が犯してしまったミスは自分で清算する。これは鉄則なのだが。
「とりあえず立ち話もなんだし、入ったら?お茶ぐらい出すわよ」
「え、しかし・・・」
「これから回るところもあるの?」
「いえ、アリス・マーガトロイドさんで最後ですが・・・」
「なら、少しぐらい付き合いなさい。聞きたいこともあるのよ。それから私はアリスでいいわ」
適当な自己紹介も終わらせドアの付近に立っていたアリスは体を横にずらして道を作る。
「わかりました。お邪魔しますアリスさん」
こうして衣玖は初めて他人の家に入る事となる。そしてやはりアリスの家の中をはじめてみた人の感想は全て一致し「うわぁ~」とか「凄いですね~」といわれることが大半である。それもそうであろう。玄関を開けたとたん人形達のお出迎えだ。それも1体や2体ではなく何十体という膨大な量の人形だ。もしかしたら100を超えているのかもしれない。でも普段アリスが使っている人形や今まで弾幕ごっこで消えていった人形を全て総計すれば100など余裕で超えてしまうだろう。もしかしたら1000を超えているのかもしれない。
そして衣玖の反応もやはり同じで「うわぁ~」と反応を取られた。アリスはもうその反応を聞き飽きたようで別に驚きもしなかったし喜びすらしない、いわゆる慣れなのだが。
「とりあえず服見せてね」
衣玖の服に手を触れ何かをアリスは唱えたかと思うとアリスの手を中心に服に緑色の波紋状の光が衣玖を包み込みその光が通った場所、破損箇所、つまりは破れたところや泥なのだがそれがあっという間に消えて何事も無かったかのように元通りになった。
「あ、ありがとうございます」
「ほら、とりあえずその椅子に座りなさいな」
アリスは椅子を引いて衣玖を椅子に座るように促す。そして衣玖もまとっていた衣と帽子を外して椅子へと腰掛けた。そこに人形が3体ほどクッキーと紅茶を持ってきた。1体1品だ。1体はクッキー、もう2体は紅茶×2だ。
「はい、どうぞ」
「どうも」
衣玖は紅茶をつかみ口へと運んだ。アリスも同等に口へと運ぶがこの向かい合っている少女の美しさに少し我を忘れてしまった。まるで額に入れた絵のようだけど、ガラス細工様な脆いような、とても美しい絵だ。そのアリスを見ていて紅茶を少し服へとこぼしてしまう。
「あちっ」
「なにしてんのよ・・・まったく」
「すみません・・・」
少量で分かりづらい所へ落ちたため簡単にタオルで拭いただけで紅茶の染みは取ることができた。アリスは呆れ顔で衣玖を見ていたがその顔は視線が合った時笑みへと変わる。
「それで、少し聞きたいことがあるのだけどいいかしら?」
「どうぞ、私が答えられる範囲なら」
こうしてアリスの質問会が始まった。
「まず、龍宮の使いとは何のために存在する?」
「龍からの言葉を聴き、そのなかで重要なことをあなたたち地上の人間に伝えるためです。今回が地震の予兆だったわけですが案の定天子様がね・・・」
その内容はアリスはメモを取ろうとすらしない。しかしアリスの頭の中にはきっちりとメモられており、所謂脳内保管なのだが。知識を求め続け、さらにアリスならばこの程度の事、記憶をして後で書き留めるなんて事は容易だ。だから今、アリスは衣玖の話を聞く事に集中する。
「まぁ、それはいいとして龍の言葉は私たちに聞き取ることが出来るのかしら?」
「いいえ出来ません。龍の言葉を聴くことが出来るのは基本的に私、龍宮の使いだけです。ちなみになぜ聞こえるのか、といわれても知りません。気が付いたら聞こえていたんですから」
「ふむ、じゃあ貴女のほかに龍宮の使いは居るのかしら?」
その質問がアリスの口から発せられたとき明らかに衣玖の表情が暗くなった。そして両手で包むように持っていた紅茶のカップも紅茶の表面には波が現れ動揺している事を表している。
こういう場合一般的に地雷を踏んだとあらわすことがあるのだが、まさに今この状況にアリスは居る。
「・・・私以外、居ません。多分居るのだとは思いますが、知りません」
この喉の奥から絞り出すような声を聞いてアリスは初めて地雷を踏んだことに気が付きすぐさま誤る。こういうことはアリスは嫌いなのですぐに解決したいと思うのだ。
昔のくせ、というべきだろうか。アリスは昔幻想郷に来てから誰ともかかわらず一人で生きてきた。その時他人の事情を深く探らず、こちらの事情も深く言わない、と言うことで距離をとってきた。その名残と言うべきか。
「ごめんなさい、聞くべきではなかった。忘れて頂戴」
「いえ、いいんです。今まで一人だったのは事実ですし」
アリスはこの空気がどうも苦手であった。衣玖の姿を自分の昔の姿にかぶせて考えてしまうからだろうか、さっきまで笑っていたアリスも今は顔を曇らせて衣玖に質問する。なんとか空気の流れを変えようとしているのだ。
「じゃあ、最後の質問。その衣、人間がつければ飛べる、と聞いたのだけど本当かしら?」
「ええ、飛べますよ。試してみますか?」
「いいの?それと私人間じゃないけど」
「え!?」
衣玖は正直に驚いた。この何処からどう見ても人間、というか人間以外に見えない人が人間ではない?衣玖にはどうしてもそう見ることが出来なかった。
でも事実は事実。アリスは魔法使いと言う種族でありそれの大本を、というか人間か妖怪か、で分けると間違いなく妖怪に分類されてしまうのは致し方ないであろう。一応魔界神の子供でもあり、昔は人間であった。でもあるとき人間をやめ、魔法使いとなり今に至るのである。今は寿命は人間より遥かに延びもう本来、人間ならいい年を行っているおばさんなのかもしr(うわ何をするやめくぁwせdrftgyふじこl
「あら?言ってなかったかしら。私これでも一応妖怪よ?」
「信じられません・・・」
「なら今から貴女を食べましょうか?」
「止めてください」
「冗談よ」
「まぁ、やってみます?」
衣玖は衣を広げ、アリスの体へと巻きつけた。するとそのアリスの華奢な体はふわりと地面から10センチぐらいの所まで浮上した。どうやら人間ではなく妖怪でも可能なよう。一瞬盗まれてしまわないか、と思うがこの幻想郷にて飛べるのは妖怪の中でもデフォルト。飛べなければやっていけない。人間の巫女さんにメイドまで飛べるのだから困ったものである。そしてもともと飛べる妖怪がこの衣を奪っても何も無いわけで、人間なんかには到底奪えないであろうし奪おうとしたら逆に痛めに、というか痛い目ですめばいいが合いそうだ。
アリスはすぐに着地し、衣玖へと衣を返した。衣の状態がいい事から衣玖の大切なものであろうとが伺うことが出来たからである。大切なものを他人に預けるのは極力避けたいものである。アリスでも上海や蓬莱などを他人に預けるのはよっぽど信頼している、または大丈夫な人物にしか預けることをしない。
「ありがと、助かったわ」
「アリスさんも変わっていますね。私のことを調べたがるなんて」
「魔法使いとは常に知識を求めて生きるのよ」
「そうなんですか」
「教えてくれたお礼に私が出来る範囲で一つお願いを聞いてあげるわ。ただし出来る範囲で、ね」
アリスは出来る範囲で、の部分をやたら強く発言した。どこぞの白黒魔法使いならば意味不明で実現不可能なお願いばかりしてくる。この前はこの家のマジックアイテム全部渡せ、とか言ってきた。勿論断って一発殴っておいた。その後アリスが苛めるぜ~とか言って箒にのり何処かへ飛び去っていった。頭に巨大なタンコブを作って。
「あの、では・・・。非常に恥ずかしいのですが・・・」
衣玖はモジモジとし、視線をアリスに合わせないようにして言葉を発する。アリスはこの姿をみて異様な虐待心に駆られるがなんとか、ぐっと我慢する。
「遠慮しないで言ってみなさい」
「幻想郷の・・・。幻想郷の地上のことを詳しく教えてもらえませんか?」
「・・・そんなことでいいの?」
アリスはもっとムチャなお願いをされるかと思っていた。例えば人形を一体もらえませんか、とか色々・・・と考えていた。
しかし案外簡単なことであったため拍子抜けしてしまったのだ。
「はい。だめ・・・でしょうか?」
「いいわよ別に。教えない理由が無いもの」
「ほ、ほんとですか!」
「じゃあ、まず幻想郷とは、貴女もしっているとおり人間と妖怪が住む最後の楽園でもあるわ。基本的に幻想郷にはスペルカードルール以外ルールはあんまり無い。あるとしたら里の中で妖怪は人間を襲ってはならない、って事ぐらいかしら。後は自由。なにをしてもいいわ。私みたいに人形を作って実験するもよし、魔理沙みたいに自分を磨くのもいいし、霊夢みたいにお茶をのんでゆっくり過ごすのもいい。どこぞのスキマ見たいにちょっかいを出して回るのもいいけど、ほどほどにね。後は紅い館の魔女みたいに本を読みまくって過ごすのもいいし、その館のメイドみたいに誰かに尽くすのもいい。また里を守っている半妖みたいに人間と暮らすのもいい。ただ受け入れてもらうには努力が必要だけどね」
慧音たちのことを話してアリスは一瞬だが妹紅と輝夜の事を頭に思い浮かべた。あいつら2人はこの幻想郷で唯一殺し合いをしている人間2人ぐみであり、さらにその2人は蓬莱人と来た。つまりは絶対に死ねない人間でありその事を話すべきか迷ったのだ。輝夜とは永夜異変のとき魔理沙と協力し打ち破った。流石は月の姫、という所だろうか2対1でも相当苦戦したのを覚えている。妹紅はその輝夜から肝試し、と言われ妹紅の元へと送り込まれた。妹紅も輝夜と同じぐらいの強さで本当に困ったものであった。
アリスは考えた結果一つの答えを導き出した。結果はNO。知らなくていい事実もある、とはこの事であろうか。
「そうねぇ、後はどっかの亡霊姫みたいにゆっくり、まったり過ごしてもいいし。また人数を集めて宴会をするのもいいわ。つまりは何をしてもいいって事。自分がやりたい事をやってそして死んでいく。それが幻想郷の、地上のルールよ。ただ何をやってもいいって訳でもないわ。天子が起こしたような異変を起こすと霊夢とかにボコボコにされるから気をつけなさいね」
「もうされてます。貴女にも」
「・・・そうだったわね。ごめんなさい」
そう、あの天子が起こした異変のときアリスと衣玖は対峙しており、戦闘を行った。結果的にはアリスの勝ちで終わったのだが。そして、その時戦ったからこそ竜宮の使いに興味がわき調べているわけでもあるのだが。
アリスは一口紅茶を含み窓の外を見上げて話を続ける。
「つまりは幻想郷に特に異変でも起きない限り何をしてもいいの。もしつまらなかったり、退屈だったら自分から動く事ね。そうしなければずっと退屈なだけ。ま、簡単に言えばやるなら自分から、って事かしら」
「・・・なるほど、ありがとうございます」
「このくらい感謝される事でもないわ。それよりハイ、紅茶のお代わり」
「あ、どうも」
人形が一体衣玖の前へと現れてとぽとぽと紅茶をついでまたキッチンのほうへと消えていった。
「そうね、貴女に一つアドバイスをあげる。私が言っていいことかわからないけど」
「アドバイス・・・ですか?」
「ええ、この幻想郷で楽しく生きていくためには、目標を持ちなさい」
「目標・・・ですか?」
「そう。目標とは達成するためにあるのよ。達成するためには努力が必要となる。その努力を積み重ねる事が楽しい事だと私は思うわ」
「ではアリスさんの目標は?」
「私の目標は自立した人形を作る事。一人で考えて、一人で動く完璧な人形」
これをから端から見れば相当無謀であろう。自立人形を作るという事は1つの精神を作るという事。それに肉体が付き一つの個という存在になる。それを自らの手で作り出そうというのだ。神にも等しい技術を得なくてはならないこの現状では相当無謀に見えてしまうのである。その神にも等しい行為を行うためにアリスは今まで研究し、努力を積み重ねてきた。その努力があるからこそ今のアリスがあるわけで。
「後何年かかるかわからないけれどね。きっと完成させて見せる」
その硬い意思のこもった瞳にはまるで曇りは無くはっきりとしていた。衣玖は思う。自分もこんな風になれればなぁ、と。
「だから頑張りなさいな」
「・・・はい!」
アリスは再び窓の外を向くと席を立つ。
「外がいい天気だわ。外に出ましょう。ちょっと手伝って頂戴」
衣玖はアリスの言ったとおり紅茶のカップを持ち外へと出る。そしてアリスはタンスより白いレースのテーブルクロスを持ち出して2人で外へと出た。そして玄関の前にあるテーブルへとテーブルクロスをかけてその上へとティーカップを置いた。季節は春で暑くも無く寒くも無い、ちょうどいい天気である。衣玖は衣と帽子を持ってくる事を忘れ、戻ろうとしたがアリスに今はそんなもの要らないし、盗まれる心配も無いわよ、と一言言って引きとめそれに衣玖も応じた。そして2人は再度椅子へとすわりテーブル越しに向かい合った。アリスの家の前は少し開けており日射がいい。なので魔法の森のどんよりとしたジメジメの空気は雨の日、あるいは曇りの日以外は流れてこないのだ。そして今は快晴。最高のお茶日和だ。
「いい天気ですね。雲の上にいればいつでも味わえますが、地上からも悪くは無いです」
「でしょう?天は周りに何も無いのよ。何も無ければいいと言う訳ではない。周りに木があって、家があって。そしてたまーに流れている白い雲を見ながらお茶を飲むのも悪くは無いでしょう?」
「・・・はい」
衣玖は心から思った。この人みたいになりたいと。この人は幻想郷の楽しみ方を知り尽くしている気がするのだ。1日ごとにまったく違う楽しみを教えてくれる、そんな気がしたのだがあいにく毎日訪れる訳にも行かない。まず第一に龍からの言葉を聴かなければならないしそれ以前に毎日も訪れたらアリスに迷惑であろう。
しらばく2人は上を向いて空を楽しんでいた。アリスの家の周りは音や自然があふれていて、空を見ているだけでも色々な音が聞こえてくる。鳥の泣き声や風で揺れる大きな木。そして何処からか聞こえる小さな水音。衣玖はその1つ1つが新鮮で、楽しく、そして何より不思議だ。と思った。水が流れる音などよく聞くし、鳥だってそう珍しくは無い。それなのにここで聞くとどうも新鮮に聞こえてしまうのが不思議でたまらなかったのだ。そんな自然の大合唱を聞き、2人は時間を有意義にそして楽しく過ごした。
そして紅茶のカップが空になり人形がもう何杯目か分からない紅茶を注いだとき、不意にアリスが語りかけた。
「ねぇ」
「何でしょうか」
「貴女、衣玖は1人は辛い?」
衣玖はまたその話題か、と一瞬思ってしまった。もうその話題はたくさんである。なぜまた辛い事を思い出さなきゃいけないのだ、折角こんなに美しい場所でお茶を飲めていい気分になっていたのに。
それでも一応衣玖は本音を答える。いや本音を答える以外道は無かった。寂しくない、と言えばそれで会話終了しまた静けさが戻る。この場所で静かなのはいい事なのだがこの話題の後で静かになっても気分は曇る一方であろう。そんなのは衣玖は嫌であった。
「っ。・・・辛いですよ。友達なんて誰も居ませんから」
この辛さを分かってくれる人など誰も無い。また私のことをあざ笑うんだ、そしてまた一人になる。今までアリスに抱いていた尊敬の心は全てこの一言で心の奥底へ消え去っていった。それと同時に生まれるアリスへの嫉妬心。
「私ね、分かるわよ、貴女の辛さ」
「っ!?それは同情ですか!?私が惨めだと!?そう言いたいのですか!?」
ドン、とテーブルを手で叩き一気に立ち上がる。とうとう衣玖が叫び声を上げてアリスに食って掛かった。その気迫はまるで最初に出会ったときのようであり威嚇の眼差しだ。それは今まで溜めていたものが一気に爆発したかのような口調であの優雅な口調ではなくただただ怒鳴り散らしているだけだ。
「今まで龍宮の使いの使命を全うして!何度止めてしまいたいと思ったか・・・!その思い、一人の辛さがあなたにわかるのですか!?」
衣玖は等々本音をぶちまけた。龍宮の使いの使命のせいで誰とも触れ合わず、雲の上で生活する日々。誰もたずねてくる事も無ければ尋ねる事も無い。その孤独から衣玖は何回龍宮の使いを止めてしまいたい、と思ったのだろうか。
でもその気持ちはアリスも知っているし、理解もしていた。昔同じような立場にあったから。魔界神の愛を特別強く受けた子供、と言う大きな立場に。
「・・・分かるわよ」
衣玖は椅子から立ち上がりアリスをにらんでいたが次の一言にその目からの圧力は一切無くなった。
「・・・私も、昔一人だったもの」
「―――え?」
衣玖はこの一言に我が耳を疑った。この明るくて、とても美人な人が昔は一人?とてもじゃないが想像する事が出来ない。
それに、なぜこんなに明るい人の所に人が集まらない?それがとても不思議だ。もしも私だったらこのように明るくて、冗談が通じて、それでいてやさしい。こんなパーフェクトな人、出来れば友達になりたい、と思うであろう。
しかし今目の前でアリスは友達が居ないと宣言している。
「私ね、昔はこんな性格じゃなかったのよ」
「え・・・?」
「昔はね私、暗い、とか色々言われてたのよ」
その通り、アリスは昔、幻想郷に来たばっかりの頃、友達の居ない人形遣い、などと呼ばれてきていたのだ。アリスもそれを受け止めていたし、認めても居た。だから前に説明したと思うが他人と深くかかわろうとしなかったのだ。
「だから、私には昔友達、と呼べる人が殆ど居なかった。そのときは最初はそのほうがいい、って思っていたけど時が立つに連れてだんだんとまるで何かを蝕む病気のように孤独が辛くなってきたわ」
「・・・」
「その孤独の辛さは半端無く辛い。でもねそこに一人の人が現れてね、私をそこから拾い上げてくれたの。今でもその日のことは覚えているし少し涙を流した記憶だってある」
アリスは目頭を押さえて恥かしかったけどね、と一言付け足した。
「その人は突然現れて無理やり私を連れ出して、神社の宴会へ連れて行ってくれたの。その時手をつかまれたんだけど、その手は小さいんだけど、とっても大きく、暖かく感じて同時に理解したわ。ああ、これが他人の暖かさなんだな。って」
衣玖のさっきの勢いは何処へ消えたのやら、今は普通に椅子に座ってアリスの話を聞く事に集中していた。アリスは自分の手を見て手をグーにしたりパーにしたりを繰り返していた。まるでその時の手の暖かさを思い出すかのように。
「その時は本当にうれしかったわ。その人には今でも感謝してる」
「・・・そう、だったんですか。すみません、さっきはつい勢いで怒鳴ってしまって・・・」
「気にしてないし、私の話し方が悪かったのよ。それで、貴女はどうなの?」
衣玖はカップから手を離し、テーブルの上で両手の指を組み合わせるようにして握りぎゅっと力を込めた。その手は微妙に震えており、衣玖も頭を下に擡げてしまった。
「一人は・・・もう嫌・・・です」
次の瞬間、衣玖の手をそっと暖かい何かが包み込んだ。その感触に引かれ下を向いていた顔をふと上げる。そして自分の手を見るとその手を包みこむかのようにアリスがそっと手を重ねていた。その手はとても暖かく、そして大きく衣玖は感じた。
「あ・・・」
そして気がついたら自然と衣玖の目からは涙が零れ出していた。ソレと同時に実感する。これが他人の暖かさなんだな、と。目からあふれ出した一つの雫がアリスの手に落ち、それに続くようにいくつもいくつも雫が零れ落ちる。衣玖は必死に止めようとしているみたいではあるがソレはまったく効果を出しておらず逆に増える一方であった。
「な、なんででしょう。涙が、止まりません、よ」
「いいのよ、泣いても。この森じゃ誰も居ないし誰にも聞こえない」
最初衣玖はうっ、うっと声を殺して泣いていたが、次第にその声と回数は大きくなり、最後には
「うわああああああああ!!」
大きな声を上げて泣いていた。その衣玖をアリスは自分を拾い上げてくれた人がやってくれたようにそっと衣玖の横へと周り、抱きしめた。衣玖もその胸に甘えて、そして両手でアリスの服を掴みながらまるで母親にすがり付いているように、泣いた。その泣き声は龍宮の使いという名の妖怪であっても、一人の少女の出す泣き声と殆ど、変わりは無かった。
衣玖のこぼした涙がアリスの服へと染みこみ胸をぬらす。アリスもそれを受け入れそっと衣玖を撫でていた。
もう何分間泣いていただろうか、森には一人の少女の声がこだましては消えている。そしてその泣き声も収まり、静かになる。
「ほら、顔を拭きなさい。貴女の綺麗な顔が台無しよ」
「す、すみませ・・・」
もう衣玖の顔は涙でぐちゃぐちゃであった。衣玖だって十分美しいと思う。雲のように優雅な性格、それに顔立ちだって悪くは無い。むしろいいほうだ。衣玖はもう何年泣いていないのだろうか、その分今回で全部流せただろうか?
アリスはそっと衣玖のほほに手を振れ、優しくなでた。その手を衣玖は両手で包み込み、その手の暖かさをほほで感じた。
「あった・・・かいです」
アリスは無言でニッコりと衣玖に笑いかけた。その笑みに連れていつの間にか衣玖も涙をこぼしながら笑っていた。この時の衣玖の美しさはコレ以上ないほど繊細で、優雅であった。
「すみません、服を・・・」
「いいってば。服なんていくらでも代わりはあるわ」
アリスの水色の服は一箇所が衣玖の涙により染みになっていた。そして無我夢中で服を掴んだためところどころ皺になっている。アリスはちょっと着替えてくるわね、と一言いい、家へと入った。
アリスが家へと入った事を確認すると衣玖はふぅ・・・とため息をついた。そしてそれと同時に競りあがってくる恥かしさ。自分はなんてことをしてしまったのだろう、と言う後悔だろうか。でも今は自分を理解してくれる人がいた事のうれしさのほうが恥かしさなんて感情よりずっと、ずっと大きかった。
上海が衣玖の紅茶を注ぎ、コトリとポットをテーブルに置く。上海はちょこんと衣玖の前に座り衣玖は上海を頭をそっとなでて
「貴方のご主人様はいい人ね」
と語りかけた。その言葉に上海も体全体を使って頷き、まるでうんうん!と語っているようである。
そこにアリスがまったく同じ服装で戻ってきて、昼食を作りましょう、ということになった。いまさらだが気がつけばまだちょうど正午。太陽が一番真上に来る時間帯である。2人はアリスの家のキッチンに入り、2人で食事を作った。衣玖は料理をしたことがない、というから驚きだ。今までどうやって生きてきたのだろうか、と思うが。
そして料理が始まるとトラブルが耐えなかった。フライパンを焦がしたり、包丁で手を切ったりボウルをひっくり返したり。気がつけば衣玖の手は絆創膏だらけだ。
結局料理の80%はアリスが行い、ようやく料理が完成した。まぁ衣玖は初めてなので仕方が無い、と思うしかないだろう。そして再び料理を外へと運びテーブルに2人で並べる。そして椅子に座り、グラスを二人で持ち、カチンとぶつけ合い音を鳴らせた。昼間からお酒ではない、と願っておこう。
その後も少し里のほうに出かけたり、人形を見せてもらったり、2人で時間を過ごした。衣玖はこの時間がとても短く感じ取れる。これが楽しい、と言う感覚なのだなと再び衣玖は実感することが出来た。
「アリスさん、今日はありがとうございました」
「いいのよ、私も楽しかったし、新たにお友達も増えたしね」
「はい!」
「何時でもいらっしゃいな。貴女だったら大歓迎よ」
「・・・いいんですか?」
「何言ってるのかしら?当たり前じゃない」
2人はお互いに見つめあい何を思ったか
「「ぷっ」」
「「あはははは!」」
大声を出して笑い始めた。端から見ればこれは理解不能な笑いであろうが今の2人には理解する事が容易に出来た。
「それでは、また来ますね!」
「ええ、待っているわ」
最後夕日に向かって飛ぶ衣玖はアリスに見えるよう大きく右手全体を使い手を振り、アリスは肘から指までの間を使い小さく手を振った。
謝る(謝罪などの意)
衣玖も可愛いしアリスも素敵ですね。
面白かったですよ。
誤字なのかどうかわかりませんがその報告を。
まず、「誤る」と使っていますが「謝る」の間違いだと思うのですが。
あと「~一人で動いく、完璧な人形」とありますが「い」が余計に入っております。
以上、報告でした。
異常(おかしい)
以上(終わり・これより上)
暖かい(感じる温度)
温かい(全体の温度)
貯める(蓄える)
溜める(集めとどめる)
熱い(物の熱)
暑い(季節などの気温)
季節は春で熱くも無く寒くも
誰もたずねてくる事も無ければ尋ねるる事も無い。
るが一つ多い
これを鼻から見れば相当無謀であろう。
初から
アリスは昔幻想郷に着てから
来てから
>6
誤字の多さにリアルに泣きましたorzごめんなさい・・・。
修正済みです。
>3
( ゚∀゚)o彡
>4
感想ありがとうございます^^ こんな2人の関係もいいなぁ、なんてw
話自体は楽しく読ませてもらいました
情景描写がとても綺麗で、
(アリスは自分の手を見て手をグーにしたりパーにしたりを繰り返していた。
まるでその時の手の暖かさを思い出すかのように。)
などは気持ちの良い読感を堪能させて頂きました。
個人的な意見としては、地の文に濁点(、)が少なく、
文がだだ滑りになっているように感じました。
衣玖も可愛いな。
二人とも結構似た者同士ですから、これからも仲良くしていって欲しいですね。
ただ、誤字脱字が少し目立ちます。
感動しながら読んでいる読者にとってそれらはとても残酷ですので、書き上げた後はできるだけ見直しと添削をお願い致します。
例えば「妹紅はその輝夜から肝試し、と言われ妹紅の元へ」の主語は「妹紅」ではなく「アリス」とお書きになりたかったのでは?
それと上でさらに誤った訂正を提示されている方がいらっしゃったので申し上げますと
『初(はな)から』ではなく『端(はた)から』ですね。「そば」とか「かたわら」、「外側」の意味を持ちます。
『端から見る』、つまり「アリスの無謀とも言える目標を他人が見ると」と、そうお書きになりたかったのではないでしょうか?
因みに端は「はな」とも読みますが、それは「初(はな)」と同じで「物事の最初」という意味ですので、
この場合は適当ではありません。
大天使様の作品はいつも拝見させて頂いておりますので、これからも頑張って下さい!
今回は素敵な作品をどうもありがとうございました。
ああ、また誤字が・・・。
>12
どっからどう見ても作者の妄想です本当に(ry
>15
緋想天のキャラは大好きです♪
濁点ですが少ないでしょうか・・・?この前の小説では多い、って言われてしまって・・・。う~ん難しいですねw
ともかく感想ありがとうございました!
>16
あなたとは話が合いそう~♪
>22
長い感想と誤字ありがとうございます。
ああ、もう誤字の多さに自分が嫌になる・・・。国語のテストの点数が低いわけですねorz
以後気をつけます~orz
ありがとうございました!
>23
フィーバー!
どこぞの白黒収集家に羽衣が盗まれないか心配になってきたぞ…
魔理沙かわいいよ魔理沙
この二人の組み合わせは珍しい
良かったです
心が温かくなりますねー♪
珍しい常識人だし
アリスがいい味でした
他にも、文章自体が気になる箇所多かったので、ご自分で読み返して頂ければ……
雰囲気の良い作品ですね
そうですね~
しまったwwその可能性を忘れていたww<盗まれる心配
>27
この魔理沙とアリスの話もご希望があれば、書きますよw
まぁあげるのはHPのほうでしょうけど。。。
>>28
こんなペアもありだと思うんですよw
>29
心温まっちゃってくださいww 私の作品で言ってもらえてうれしいです^^
>36
アリスかわいいよアリスかわいいよ
>37
どこが間違っているのか教えていただければうれしいです^^;すみません私バカなもんで・・・。
良い作品といってくれてありがとうございます!