Coolier - 新生・東方創想話

HAKUREI GEAR SOLID ~TWIN MIKO~ 【3】

2008/06/20 01:13:18
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  ※ここから先は稚拙な文章が広がっています。それでもいいという方は下へ






  ―― 一日目PM2:35 紅魔館食堂内 東風谷早苗視点

  てゐが去った後、早苗は事をやり遂げる決意を固める。

  食堂内を見渡す。人はいない。

  てゐはレミリアが4階に拘束されていると言っていた。嘘か本当かはわからないが今はそれ以外にアテがない。

  早苗はまず4階に向かう事にした。

  『4階に行くには階段を使うしかないわよ』

  いきなり耳元に紫の声、寿命が縮んだ。

  「ど、どこに!?」

  早苗は周囲を見渡すが誰もいない。

  『貴女の頭にそのまま話しかけてるのよ。ちょこっと境界を弄ってね。だから思えばそのまま伝わるわよ』

  待て。それってプライバシーの侵害すぎないか。

  『こまかいことは気にしないの』

  侵害だ。訴えてやる。

  『貴女が任務を成功させてくれたらいくらでも付き合ってあげるわよ』

  それは夢のある話です。

  『お話はこれくらいにしておいてまず4階を目指して頂戴』

  わかりました。

  『以降も私は見てるから、がんばってね~』

  帰ったら覚えててくださいね。

  言い争ってても仕方がないので食堂を出ることにした。食堂の扉を開けるとそこにはメイドが。

  「…誰?」

  いきなり見つかった。

  「…」

  「…」

  見つめ合う風祝とメイド。先に反応したのは風祝だった。

  「…はっ!?」

  早苗は持ってきた札(貼ると麻酔効果、安全なので赤ちゃんを寝かすのにも使えます)を袖から出しまだ硬直してるメイドに投げる。

  「…はっ!?てk(ぺしっ)…zzZ」

  …危なかった。いきなり見つかるとは。気を取り直して階段を目指して走り出す。…盗んだバイクじゃないですよ?

  周りに細心の注意を払いながら進む。

  広いなぁ…等と考えながら進んでいると階段を視認できた。

  階段の前にメイドが二人。一人は小柄で、一人はゴツい姿に仮面をしている。正直怖い。

  隠れながら聞こえてくる会話に聞き耳を立てる。



  「メイド長も困った人だよねぇ」

  「メイド長も人間だったという事だ」

  「ところで本館が騒がしかったけどなんかあったの?」

  「侵入者が入ったらしい」

  「本当!?」

  早苗はドキッとしたが声は出さなかった。

  「もう三人もやられている」

  「三人も…!殺されたの?」

  「いや、倒れていただけだ、だが」

  「だが?」

  「しきりに『すっぱがぁ…すっぱがぁ…』等と呻き声をあげていた」

  「そう…」

  「しかもそいつはステルスらしい」

  「えぇ!?それってまずくない?」

  「ふん、ステルスなど使ってもこの俺のメイドガイアイからは逃れられh…」









  早苗はそこから先は聞かなかった事にした。

  (私の他に誰か侵入者が…?)

  足音が近づいてきた、早苗はとっさに身を隠す。











  小柄な方のメイドがそれに気が付き声をあげる。

  「あ!」

  早苗は終わった。と思った。

  「えひめみかんだー!食べていいのかな?」

  「大方、門番長の非常食だろう。放っておいてあげたらどうだ?」

  「えー、食べたかったのにー」

  「後で菓子でもやる」

  「やたー」

  歓喜の声を上げながら、小柄な方のメイドは階段の方向とは逆に走り去る。

  「ふん、現金な奴め」

  と面白そうに独り言を言うゴツい仮面メイド。

  「俺の今日の命令が掃除だけで命拾いしたな、侵入者」

  早苗は寿命がまた縮まった。ただでさえ人間なのに。

  それだけ言うと仮面メイドは小柄なメイドが走り去った方へゆっくりと歩き去った。

  早苗は助かった。とダンボールから出て、胸を撫で下ろした。

  気を取り直して階段を昇り始めた。











  ―― 一日目PM2:55 紅魔館東館4F 東風谷早苗視点

  4階に着いてすぐにメイド長の部屋の入口であろう扉は見つかった。

  赤く丸い文字で

  『さくやとおじょうさまのあいのす』

  と書いていれば⑨でもわかるだろう。

  見張りは…いない。

  いや、いるのかもしれない。居眠りしている門番長を見張りと言うならば。

  早苗は美鈴を起こさないように忍び足で扉に近付く。

  「…だれもとぉうしましぇんよぉ~…zzZ」

  見事に爆睡していた。

  シエスタ中の美鈴を放っておいて部屋に入る。

  「レミリアさん!無事ですか!?」

  「んー!んんー!!」

  早苗は固まった。レミリアは猿轡、手錠に足枷、メイド服と犬耳ヘアバンドという、通常とあっちの方向の境界がギリギリの格好をしていた。

  「…」

  「んー!」

  「…はっ!?」

  早苗はレミリアの声で正気に戻る。

  「んんー!!」

  「今外します!」

  猿轡を取り、手錠に通常弾を当てて壊して外していく。

  「…はぁはぁ」

  「だ、大丈夫ですか?」

  「…ぜぇ…はぁ……大丈夫よ、夜の王たる私が咲夜ごときには屈しないわ」

  「は、はぁ」

  「えっと、とーぷーやー?」

  ちょっと怒りゲージが上がりましたが、早苗さんは大人なのでここはグッとこらえます。

  「こちやです」

  「そうそう東風谷、…最初からわかってたわよ?」

  「それよりここから早く脱出しましょう」

  「私なら一人で脱出できるわ、それより…」

  それよりで一回言葉を止めて、レミリアは俯く。

  「それより?」

  「パチェも捕まっているはず、そっちの救出を優先して頂戴」

  「ですが私は」

  「おねがい、色々困るところもあるけれどあの娘は私の親友なのよ」

  「…わかりました」

  人情派潜入員早苗さん。

  「…ありがとう」

  「いえ、仕事なので」

  「…そう」

  「あ、ですが」

  「?」

  いい事を思いついた顔で早苗が提案する。

  「八坂様を信仰して頂けると助かります」

  「今度分社でも立てていいわよ」

  「ありがとうございます」

  「さぁ、パチェを救い出してあげて。彼女は図書館に捕まってるはず、図書館は本館の地下よ」

  「わかりました、では行ってきます」

  「パチェの事、お願いするわ」

  「まかせてください」

  早苗は図書館に行くために走り出す。

  レミリアは、犬耳メイドという姿でそれを見送った。…お嬢様、着替えてください。










  ―― 一日目PM3:30 紅魔館本館図書館前 東風谷早苗視点

  紆余曲折あり、早苗は図書館前に辿り着いた。紆余曲折と言っても特に語る事もないので省略させて頂く。

  無駄に大きい扉を開ける。

  見張りのメイドはいない。

  「…むきゅー…」

  遠くから声がするのでそっちにいくことにした。

  五個目の本棚を過ぎたところであかりが見えてきた。

  「…むきゅー」

  早苗が明かりの下にでると拘束されているパチュリーがいた。こっちは普段着はそのままにネコミミだった。

  「パチュリーさん!助けに来ました!」

  早苗が駆け寄ろうした瞬間、耳に何かの羽音が聞こえた。

  早苗は悪寒が走り、その場で立ち止まる。

  バチッと、床に何かがあたる音。足元を見るとスズメバチがいた。

  「!?」

  「よくよけたね」

  奥の方から子供のようなキーの高い声がした。

  「その人に近づかない方がいいよ、この子達が君に襲いかかるから」

  「だれですか?」

  「貴女が紫のお気に入り?わたしは従者達の手先『リグルバー・ホーネット』!!!」

  早苗は一瞬思案顔になってため息を吐きながら言う。

  「あの…なんで後ろに風見さんが?」

  「あー…うん、気にしないで、暇らしくてついてきちゃっただけだから」

  虫の少女もため息を吐く。

  「そうですか…」

  「それともう一ついいですか?」

  「??」

  「その名前、名乗っててちょっと恥ずかしくないですか?」

  「うん、少し」

  「…」

  「…さて、気を取り直して行こうか」

  その言葉に早苗は身構える。

  「この子達は最も高貴な虫、オオスズメバチ」

  オオスズメバチって、冗談抜きに死んでしまうんじゃないだろうか。早苗はそう思っていた。

  「6回よ、6回以上刺されて生きていた奴はいないわ」

  「…逃げていい?」

  「大丈夫、1回刺されたら治療してあげるから帰って」

  どこが大丈夫なんだろう、と早苗は思う。

  「さぁ、行くよ!!!」

  「!!!」

  彼女の合図と同時に早苗にハチが襲いかかる。冗談じゃない、そう思った。

  早苗は通常弾幕を張りながら後退する。

  「まだまだ行くよ!」

  ハチの第二波を霊撃で吹き飛ばしながら、一気にダッシュでリグルに近づいていく。

  「足元が御留守ですよ」

  リグルは虫特有の急加速から足払いを叩き込む。当然ダッシュ中の早苗にかわせる筈も無く、すっころぶ。

  早苗はヨロケながらもすぐに立ち上がり、リグルがいるであろう後ろを見る

  だが、そこにリグルの姿はすでになかった。

  「この技は叫ぶのがお決まりでね!!」

  後ろ側からの声に早苗は振り向く。

  「 究 極 ! リ グ ル キ ー ッ ク !!」

  よろけている早苗は避けられもせずリグルの蹴りをまともにくらい吹っ飛んで本棚に叩きつけられる。

  「ごめんね、後でちゃんと手当はするから」

  息ができずくるしいので動けない早苗にリグルが近寄って来る。

  そしてリグルが早苗に右手を伸ばしたその瞬間リグルの右手が斬れた。

  「――っぎ!!右手がぁぁっ!!!」

  痛みのあまり悶絶するリグル、早苗は何が起こったのかわからなかった。

  そしてパチュリーの拘束具が切り裂かれる。

  リグルだけ現状を把握してる様で、憎々しげに喋り出す。早苗は相変わらず現状を把握できていなかった。

  「ステルス迷彩…!!裏切り者がぁぁ!!!」

  すると何もなかった場所から人がいきなり現れる。

  「邪魔が入った!また逢いましょう!!」

  そう言い残すとリグルは風見幽香と一緒にどこかへ行ってしまった。

  早苗は現状を把握できてはいないが突然の襲撃者に反応くらいは出来る様になっていた。

  「貴女は誰ですか!?」

  襲撃者は短めの金髪に導師服姿で刀を持っていた。

  「今の私に名前などない」

  「…!!」

  早苗がその先を問い正そうとした時だった、襲撃者は眼を見開いて咆哮した。

  「ぐがぁぁぁぁぁっ!!!!!ぐっあっ!!!!!!」

  「!!?」

  言葉としての意味を持たないそれは、もはや咆哮というより、悲鳴だった。

  「ぐっ!!!またかぁっ!!!チェ…ん…!!!」

  襲撃者は悲鳴をあげた後、早苗に静止させる暇もあたえず、また姿を消しどこかへ逃げ去った。







  残された早苗はその場でしばらく立ち尽くしていた。  
 全力でSS書け!全力で、だ!!!(ギアス発動中
 どうもルーインです。五回目の全力です。
 書いてて表現力の足りなさに気づき、やはり修行が足りないと思いました。申し訳ありません。
 ちなみに自分がMGSで一番好きなのはグレイフォックスです。関係ないですかね?はい。
 後、混乱しそうなので紅魔館の構造を書いておきます。


           通路兼連絡路
         ↓          ↓
    (東館)==【紅魔館本館】==(西館)
ルーイン
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コメント



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6.70名前が無い程度の能力削除
レックスにグレイフォックスが潰されるシーンがどうなるのか。シリアス崩壊確定?
レイブンは射命丸と予想