「……と言う訳よ。だから何か捧げなさいよ」
私"東風谷早苗"は、守矢の分社を立てる為に博麗神社の巫女"博麗霊夢"に事情を話に向かった
そこで待っていたのは、あの時の凛々しい巫女では無く、貧困を理由に食べ物を要求する巫女だった
「そ、そんなこと言われましても……。今日は分社の件についての話なので……」
食べ物なんて持っていない
「じゃあ、何か取ってきてよ。何かあるでしょ、あんたの神社」
何か持ってこないと分社の話に持ち込むことができなさそうだったので、私は渋々ながら守矢神社へと引き返したのである
「何よ、これ。私は食べ物を持ってきてって言ったはずよ」
私が神社から持ってきたのは、外の世界で言う"缶詰"という物だ
あらゆる角度から缶詰を調べる霊夢を無視して、私は懐から缶切りを取り出す
「これはですね、このように蓋を切って……」
私は実演を交えて、霊夢に開ける方法を伝授してやった
ちなみに、この缶詰の中には鯖の煮付けが詰まっている
「あとは、こうやって食器に移す。簡単でしょう?」
霊夢は缶の中から食べ物が出てきたことに呆然としていた
「分社?別に構わないわ、いくつでも立てればいいじゃない」
あっさりと交渉成立した。缶詰が予想以上の効果を与えたようだ
「ただし、一週間に一回は私の所に缶詰を送って頂戴」
「な、何ですって!?」
確かに缶詰は神社に多めに貯蓄してあるが、一週間に一回なんて無茶である
「い、いくら何でも無理です!私達にも生活が……」
「じゃあ、この話は無し。分社を立てても御利益が無いんじゃ無用の長物だもの」
私一人で判断するのは無理そうなので、神奈子様と諏訪子様に相談しに引き返した
二柱から何とか許可を貰い、再び博麗神社に到着した
「一週間に一つ缶詰を送るので分社を立ててもいいですね?」
「別に構わないわ、いくつでも立てればいいじゃない」
先程と全く同じ返答に、私は少し腹が立ったので缶切りをバレないように懐に戻し、缶詰だけ置いて神社に戻った
次の日、分社を立てに神奈子様と諏訪子様と私の三人で博麗神社に向かったら、
霊夢が缶詰を握りしめて凄い形相で私達を待ち構えていた
「ちょっと!あの時の缶切りとか言う道具はどうしたのよ!」
私の胸ぐらを掴んでユサユサと缶切りを要求する。ちょっと可哀想だっただろうか
「すいません。間違えて昨日そのまま持って帰っちゃったんですよ、これです。どうぞ」
霊夢は私が差し出した缶切りを奪い取り、居間へ猛ダッシュ
襖から奥を覗くと、至福の笑みで缶詰の蜜柑を頬張る霊夢がいた
取り敢えず分社も立て終えたので、次からはこれを通して缶詰を渡すことにした
「今日から一週間に二つ缶詰を頂くわ!」
突然、分社を通して霊夢の声が聞こえてきた
「一週間に一つという約束だったでしょう、二つだなんて要求が無茶ですよ」
すると、どうだろう。霊夢は分社を取り壊すと言い出した
「解りました、じゃあ今日は世界一の缶詰を渡しますから!明日から二つにしますので、今日はこれで我慢してください!」
私は世界一の缶詰を分社を通して霊夢に渡した
ちなみに神奈子様と諏訪子様には許可を取ってある
もう分社なんて知らない
夕方
霊夢は早苗から貰った世界一の缶詰を開ける。数秒も経たぬ間に霊夢は余りの激臭に気を失った
ラベルには"SurStromming"という文字が書かれてた
「別に嘘は吐いてないじゃないですか、世界一臭い缶詰ですし」
私"東風谷早苗"は、守矢の分社を立てる為に博麗神社の巫女"博麗霊夢"に事情を話に向かった
そこで待っていたのは、あの時の凛々しい巫女では無く、貧困を理由に食べ物を要求する巫女だった
「そ、そんなこと言われましても……。今日は分社の件についての話なので……」
食べ物なんて持っていない
「じゃあ、何か取ってきてよ。何かあるでしょ、あんたの神社」
何か持ってこないと分社の話に持ち込むことができなさそうだったので、私は渋々ながら守矢神社へと引き返したのである
「何よ、これ。私は食べ物を持ってきてって言ったはずよ」
私が神社から持ってきたのは、外の世界で言う"缶詰"という物だ
あらゆる角度から缶詰を調べる霊夢を無視して、私は懐から缶切りを取り出す
「これはですね、このように蓋を切って……」
私は実演を交えて、霊夢に開ける方法を伝授してやった
ちなみに、この缶詰の中には鯖の煮付けが詰まっている
「あとは、こうやって食器に移す。簡単でしょう?」
霊夢は缶の中から食べ物が出てきたことに呆然としていた
「分社?別に構わないわ、いくつでも立てればいいじゃない」
あっさりと交渉成立した。缶詰が予想以上の効果を与えたようだ
「ただし、一週間に一回は私の所に缶詰を送って頂戴」
「な、何ですって!?」
確かに缶詰は神社に多めに貯蓄してあるが、一週間に一回なんて無茶である
「い、いくら何でも無理です!私達にも生活が……」
「じゃあ、この話は無し。分社を立てても御利益が無いんじゃ無用の長物だもの」
私一人で判断するのは無理そうなので、神奈子様と諏訪子様に相談しに引き返した
二柱から何とか許可を貰い、再び博麗神社に到着した
「一週間に一つ缶詰を送るので分社を立ててもいいですね?」
「別に構わないわ、いくつでも立てればいいじゃない」
先程と全く同じ返答に、私は少し腹が立ったので缶切りをバレないように懐に戻し、缶詰だけ置いて神社に戻った
次の日、分社を立てに神奈子様と諏訪子様と私の三人で博麗神社に向かったら、
霊夢が缶詰を握りしめて凄い形相で私達を待ち構えていた
「ちょっと!あの時の缶切りとか言う道具はどうしたのよ!」
私の胸ぐらを掴んでユサユサと缶切りを要求する。ちょっと可哀想だっただろうか
「すいません。間違えて昨日そのまま持って帰っちゃったんですよ、これです。どうぞ」
霊夢は私が差し出した缶切りを奪い取り、居間へ猛ダッシュ
襖から奥を覗くと、至福の笑みで缶詰の蜜柑を頬張る霊夢がいた
取り敢えず分社も立て終えたので、次からはこれを通して缶詰を渡すことにした
「今日から一週間に二つ缶詰を頂くわ!」
突然、分社を通して霊夢の声が聞こえてきた
「一週間に一つという約束だったでしょう、二つだなんて要求が無茶ですよ」
すると、どうだろう。霊夢は分社を取り壊すと言い出した
「解りました、じゃあ今日は世界一の缶詰を渡しますから!明日から二つにしますので、今日はこれで我慢してください!」
私は世界一の缶詰を分社を通して霊夢に渡した
ちなみに神奈子様と諏訪子様には許可を取ってある
もう分社なんて知らない
夕方
霊夢は早苗から貰った世界一の缶詰を開ける。数秒も経たぬ間に霊夢は余りの激臭に気を失った
ラベルには"SurStromming"という文字が書かれてた
「別に嘘は吐いてないじゃないですか、世界一臭い缶詰ですし」
ただ、オチがタイトルで読めてしまったので、自分にとっては『オチが読める小話』というのが最終的な印象になってしまいました。なのでこの点数です、どうかご容赦を。
こういった作風のお話は好きなので次作以降にも期待してます。
ただ、いかんせん短いので、やはりプチでよかったのでは?とは思う
缶詰に少し切れ目を入れただけでハエがよってくるという・・・生物兵器並みの力をもつ缶詰(ぁ
そんな落ちがちょっと驚きでした。
もし食べたなら、臭いの恐怖はまだまだ続くわけだがw
>ただ、いかんせん短いので、やはりプチでよかったのでは?とは思う
トップ読め!
てか、減らんなこの手のコメント
一ヶ月臭いが取れないとか聞いたような…
想像して少し泣けた。
ただ、肝心のオチがタイトルどおり過ぎてしまうのは……
サッナーエの反骨精神が心地よかったです。
外界で忘れ去られつつあるシュールストロミングが、ついに幻想入りして神社に漂着↓
早苗から缶の開け方を教わった霊夢が嬉々として開ける
そんな展開を予想してたけど、これはこれで