-リアリティといいますかなんと言いますかそれを出すために慧音の教え子の一部に名前をつけてますがご了承ください-
-あとネタバレかどうかは微妙なんですが地霊殿の1面ボスの元妖怪が紹介されています-
「けーね先生ー」
慧音の教え子の女の子が3人の同い年の子供をつれてやってきた。
「どうしたんだ? 皆そろって」
「あのねーこうちゃんが昨日空を飛び回る布切れみたいなのを見たんだって、でも皆風で飛ばされてるだけだって」
「先生……本当なんだよ、風も無いのに飛び回ってたんだ」
こうちゃんと呼ばれている男の子は必死に訴える。
「ほう」
慧音には何かわかったようだ。
「先生?」
男の子が不安そうに慧音を見つめる。
「そうだな、それなら今日は妖怪の勉強をするか、その時にその飛び回る布の事も教えてあげよう」
「本当!? やった!」
子供たちははしゃぎまわる。
「ほら、そろそろ戻らないと私の頭が迫るぞ」
その言葉を聞くと子供たちは一目散に走り去っていった。
--------------------------------------
「さて、皆席に着いたな?」
「「「はーい」」」
慧音の問いかけに殆どの子供が元気よく返事をした。
「よしよし、それでだ……早速だが転校生の紹介をしたい」
静まり返っていた子供たちが即座にざわめく。
「しずかに、それで……入ってきて良いぞ」
慧音の合図と共に扉が開く。
入ってきたのは金髪の女性だった。
「ま、マエリベリー・ハーンです……よ……よろしく」
かなり緊張しているようであった。
「彼女はs「ねぇねぇ! どこからきたの!?「好きな食べ物は!?「妖怪!?」
子供たちは慧音を無視してメリーに群がった。
だが慧音が睨むと全員が席に戻った。
「ごほん、彼女は外の世界の者だ。短い間になると思うが仲良くしてやってくれ」
「名前呼びづらかったらメリーって呼んでもらってもかまわないわ」
「「「はーい」」」
「さて、授業をはじめるとするか……今日は妖怪の勉強だ」
「あきゅーの本のですか?」
「いや、今回は外の世界で伝えられた妖怪や人の形をしていない低級妖怪についてだ。
それで、昨日こうすけが空を舞う布を見たといったな? 実はそれもれっきとした妖怪なんだ」
教室中がまた騒ぎ出した。
「静かに……それで、その妖怪の名前は一反木綿(いったんもめん)と言うんだ」
「あ、しってるわ、あの九州弁で話す乗り物妖怪でしょ?」
メリーが手を打って得意げに話した。
「……よく解らないがそれは違うと思う」
「う~んやっぱり子供向けにされたやつだからかしら」
「もともと一反木綿と言うのは空を飛んで人を襲う妖怪なんだ」
子供たちは所々へーなど良いながら真剣に聞いている。
「人を襲うってどうやって襲うの?」
「そうだな、体の特徴を生かして首を絞めたり、巻き込んで上空に連れ去ったりいろいろあるぞ」
「結構あぶないわね……でー普通の布とどうやって見分ければ良いのかしら?」
「見分けるのは簡単だ、一反木綿の一反とは長さが約10メートル以上で幅が30センチぐらいのことなんだ」
「ふ~んそれなら簡単に見分けられるわね」
「そうだ、仮に襲われたとしても木綿だけあって刃物には弱い。
それに、幻想郷では滅多に見かけない妖怪だから警戒する必要もないだろう」
「外じゃまだ現役だしね……そういえばその一反木綿って付喪神の一種だときいたことがあるんだけど」
「つくもがみ?」
新しく出てきた言葉に子供たちが興味を示す。
「付喪神か、そうだな、付喪神にも様々な種類がいるが大雑把な付喪神は道具に精霊や魂が宿ったものだ」
「道具を粗末にするとその道具が祟りにくるってやつよね?」
「そうだ、その点で言えば一反木綿が過去に粗末に扱われた衣類などの付喪神と考えることもできるな。
ただ、付喪神は道具だけじゃなくて木や土地にも適応されるそうだ」
「それじゃあ土地の神様は全部付喪神なのかしら?」
「流石に全部では無いだろうが殆どがそうだろうな。
私たちがよく知ってる妖怪ではメディスンが付喪神の一種だそうだ」
「メディスン?」
「毒人形の妖怪だ、詳しくはこの本の43ページを見ればわかる」
「幻想郷縁起……」
「先生、付喪神ってどんな物でもなっちゃうの?」
子供の一人が慧音に質問した。
「良い質問だな、確かに身の回りの殆どが付喪神になるかもしれない。
ただ、大切に使ったり捨てるときに供養すると恩返しに来てくれるそうだ。
だから皆も道具を粗末にしなければ恩返しに来てもらえるかもしれないぞ?」
教室中で歓声があがった。
「だけど付喪神の中には三味長老(しゃみちょうろう)と言う妖怪もいる。
この三味長老とは魂などではなく人の念が詰まっているらしいんだ」
子供の一人が手を上げた。
「せんせー、おばあちゃんからいつまでって言う妖怪がいるって聞いたんだけど」
「いつまでか、確かその妖怪の本当の名前は以津真天(いつまでん)と言うんだ。
この妖怪はいつまで、いつまでと言いながら毎晩特定の人の近くに現れるんだ」
「へ~……で、その特定の人って言うのはなに?」
「そうだな、伝承によると身内や自分が殺した死体をほうって置くと現れるらしいんだ。
そして「いつまで」って言う意味はいつまで死体を放置するのかと言う意味らしい。
ただそうやって警告する癖して死体はその妖怪が既に食べてしまっていることが多いそうだぞ」
「物凄く迷惑な妖怪ねぇ」
「そうだな、たしか太平記の12巻の広有射怪鳥事にもこの以津真天のことが載っているんだ。
その話は紫宸殿の上にこの以津真天が現れ、火を噴きながらいつまで、いつまで、と鳴いていたらしい。
だが、隠岐次郎左衛門広有によ射落とされてしまったそうだ。
射落とされた怪鳥の身体は蛇のようであり、鬼のような頭をしていたそうだ」
「余り想像したくない妖怪ね……」
「何を言うか、これはまだマシなほうだ……そうだ、土蜘蛛(つちぐも)と言う妖怪は名の通り巨大な蜘蛛だ。
更に虎柄であり頭は鬼、足は女郎蜘蛛のそれだそうだ」
「う……あまり良い妖怪じゃないわね」
「ああ、土蜘蛛は昔病人を襲い返り討ちにあったという伝承もある。
地方によっては土蜘蛛自体が病を発症させたともある」
「なんだかいやらしい妖怪ね」
「それにまだこれで終わりではないんだ、この土蜘蛛を討伐するとその巣穴から水が沸くそうだ。
その水は実は呪われていて飲むと土蜘蛛の祟りに逢い、たちまち死んでしまうそうだ」
「うわぁ……執念深いわね……」
「ふむ」
一段落した慧音は壁の時計をみた。
「もうこんな時間か、続きは2時間目だ、しばし休憩にしようか」
その言葉を聞くとたちまち子供たちはメリーに群がった。
「ちょ……慧音さーん?」
「さあ私も混ぜてもらおうか」
「ちょっとちょっと!」
そして一人残らず表に出て行った。
2時間目に続く。
-あとネタバレかどうかは微妙なんですが地霊殿の1面ボスの元妖怪が紹介されています-
「けーね先生ー」
慧音の教え子の女の子が3人の同い年の子供をつれてやってきた。
「どうしたんだ? 皆そろって」
「あのねーこうちゃんが昨日空を飛び回る布切れみたいなのを見たんだって、でも皆風で飛ばされてるだけだって」
「先生……本当なんだよ、風も無いのに飛び回ってたんだ」
こうちゃんと呼ばれている男の子は必死に訴える。
「ほう」
慧音には何かわかったようだ。
「先生?」
男の子が不安そうに慧音を見つめる。
「そうだな、それなら今日は妖怪の勉強をするか、その時にその飛び回る布の事も教えてあげよう」
「本当!? やった!」
子供たちははしゃぎまわる。
「ほら、そろそろ戻らないと私の頭が迫るぞ」
その言葉を聞くと子供たちは一目散に走り去っていった。
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「さて、皆席に着いたな?」
「「「はーい」」」
慧音の問いかけに殆どの子供が元気よく返事をした。
「よしよし、それでだ……早速だが転校生の紹介をしたい」
静まり返っていた子供たちが即座にざわめく。
「しずかに、それで……入ってきて良いぞ」
慧音の合図と共に扉が開く。
入ってきたのは金髪の女性だった。
「ま、マエリベリー・ハーンです……よ……よろしく」
かなり緊張しているようであった。
「彼女はs「ねぇねぇ! どこからきたの!?「好きな食べ物は!?「妖怪!?」
子供たちは慧音を無視してメリーに群がった。
だが慧音が睨むと全員が席に戻った。
「ごほん、彼女は外の世界の者だ。短い間になると思うが仲良くしてやってくれ」
「名前呼びづらかったらメリーって呼んでもらってもかまわないわ」
「「「はーい」」」
「さて、授業をはじめるとするか……今日は妖怪の勉強だ」
「あきゅーの本のですか?」
「いや、今回は外の世界で伝えられた妖怪や人の形をしていない低級妖怪についてだ。
それで、昨日こうすけが空を舞う布を見たといったな? 実はそれもれっきとした妖怪なんだ」
教室中がまた騒ぎ出した。
「静かに……それで、その妖怪の名前は一反木綿(いったんもめん)と言うんだ」
「あ、しってるわ、あの九州弁で話す乗り物妖怪でしょ?」
メリーが手を打って得意げに話した。
「……よく解らないがそれは違うと思う」
「う~んやっぱり子供向けにされたやつだからかしら」
「もともと一反木綿と言うのは空を飛んで人を襲う妖怪なんだ」
子供たちは所々へーなど良いながら真剣に聞いている。
「人を襲うってどうやって襲うの?」
「そうだな、体の特徴を生かして首を絞めたり、巻き込んで上空に連れ去ったりいろいろあるぞ」
「結構あぶないわね……でー普通の布とどうやって見分ければ良いのかしら?」
「見分けるのは簡単だ、一反木綿の一反とは長さが約10メートル以上で幅が30センチぐらいのことなんだ」
「ふ~んそれなら簡単に見分けられるわね」
「そうだ、仮に襲われたとしても木綿だけあって刃物には弱い。
それに、幻想郷では滅多に見かけない妖怪だから警戒する必要もないだろう」
「外じゃまだ現役だしね……そういえばその一反木綿って付喪神の一種だときいたことがあるんだけど」
「つくもがみ?」
新しく出てきた言葉に子供たちが興味を示す。
「付喪神か、そうだな、付喪神にも様々な種類がいるが大雑把な付喪神は道具に精霊や魂が宿ったものだ」
「道具を粗末にするとその道具が祟りにくるってやつよね?」
「そうだ、その点で言えば一反木綿が過去に粗末に扱われた衣類などの付喪神と考えることもできるな。
ただ、付喪神は道具だけじゃなくて木や土地にも適応されるそうだ」
「それじゃあ土地の神様は全部付喪神なのかしら?」
「流石に全部では無いだろうが殆どがそうだろうな。
私たちがよく知ってる妖怪ではメディスンが付喪神の一種だそうだ」
「メディスン?」
「毒人形の妖怪だ、詳しくはこの本の43ページを見ればわかる」
「幻想郷縁起……」
「先生、付喪神ってどんな物でもなっちゃうの?」
子供の一人が慧音に質問した。
「良い質問だな、確かに身の回りの殆どが付喪神になるかもしれない。
ただ、大切に使ったり捨てるときに供養すると恩返しに来てくれるそうだ。
だから皆も道具を粗末にしなければ恩返しに来てもらえるかもしれないぞ?」
教室中で歓声があがった。
「だけど付喪神の中には三味長老(しゃみちょうろう)と言う妖怪もいる。
この三味長老とは魂などではなく人の念が詰まっているらしいんだ」
子供の一人が手を上げた。
「せんせー、おばあちゃんからいつまでって言う妖怪がいるって聞いたんだけど」
「いつまでか、確かその妖怪の本当の名前は以津真天(いつまでん)と言うんだ。
この妖怪はいつまで、いつまでと言いながら毎晩特定の人の近くに現れるんだ」
「へ~……で、その特定の人って言うのはなに?」
「そうだな、伝承によると身内や自分が殺した死体をほうって置くと現れるらしいんだ。
そして「いつまで」って言う意味はいつまで死体を放置するのかと言う意味らしい。
ただそうやって警告する癖して死体はその妖怪が既に食べてしまっていることが多いそうだぞ」
「物凄く迷惑な妖怪ねぇ」
「そうだな、たしか太平記の12巻の広有射怪鳥事にもこの以津真天のことが載っているんだ。
その話は紫宸殿の上にこの以津真天が現れ、火を噴きながらいつまで、いつまで、と鳴いていたらしい。
だが、隠岐次郎左衛門広有によ射落とされてしまったそうだ。
射落とされた怪鳥の身体は蛇のようであり、鬼のような頭をしていたそうだ」
「余り想像したくない妖怪ね……」
「何を言うか、これはまだマシなほうだ……そうだ、土蜘蛛(つちぐも)と言う妖怪は名の通り巨大な蜘蛛だ。
更に虎柄であり頭は鬼、足は女郎蜘蛛のそれだそうだ」
「う……あまり良い妖怪じゃないわね」
「ああ、土蜘蛛は昔病人を襲い返り討ちにあったという伝承もある。
地方によっては土蜘蛛自体が病を発症させたともある」
「なんだかいやらしい妖怪ね」
「それにまだこれで終わりではないんだ、この土蜘蛛を討伐するとその巣穴から水が沸くそうだ。
その水は実は呪われていて飲むと土蜘蛛の祟りに逢い、たちまち死んでしまうそうだ」
「うわぁ……執念深いわね……」
「ふむ」
一段落した慧音は壁の時計をみた。
「もうこんな時間か、続きは2時間目だ、しばし休憩にしようか」
その言葉を聞くとたちまち子供たちはメリーに群がった。
「ちょ……慧音さーん?」
「さあ私も混ぜてもらおうか」
「ちょっとちょっと!」
そして一人残らず表に出て行った。
2時間目に続く。
正直、東方に関係あるのはメディがらみの三行とキャラの名前だけ。
キャラに(性格設定無視して)淡々と豆知識を語らせているだけ。 な気がします。
アカオニはメアリースー丸出しでしたが、まだ東方だった気がします。
基礎からの誤算 の後書きで「HPにでも書き殴っていれば良いんですよね……」と書いていましたが、
こっちこそまさにHPにでも書き殴るべきものかと。
東方のSS(side story or short story)として評価すべき物ではないと思いました。
もう少しストーリーと絡めた方が良いかと思います。
けーねが話してるとおり付喪神つながりでメディっていうのはちょっと遠いんじゃないかと
一番怖いのはあんただw
昔読んだ日本妖怪異聞録とか百鬼夜行の見える都市とかを思い出しました。
この話には、関係ないことですが、アカオニの
続きを書いてほしいんです。かれこれもう一年待ってるんで
もし、このメッセージに気づいたら続編お願いします。