Coolier - 新生・東方創想話

うなぎ屋さん

2008/06/09 00:41:17
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屋台経営日誌
○月▽日

***

PM5:30 本日の営業開始
チルノと大妖精が来店。

「いらっしゃーい」
「こんにちは~」
本日最初のお客さんはチルノと大妖精だった。
「あたいはウナギね」
「鰻の屋台だからねぇ…」
「じゃあ、私も鰻で」
「まぁ、鰻の屋台だしねぇ…」
正直鰻以外の料理に関しては酒のつまみを除くと扱っていないし。
注文の鰻を焼いていると、
「ねぇ、それ熱いんだけど」
と、チルノからのクレーム。しかし火を使わずにどうやって鰻を焼けと?
「でもこの程度じゃあ溶けないでしょう?チルノ?」
「いやでもミスティアさん…チルノちゃんが心なしか溶けているような…」
いや、どう見ても溶けていないし…
パタパタと団扇を扇ぎながらも確認する。そろそろ鰻が焼ける頃合いかな?
どれ、丁度よく焼けているから皿に移しテーブルへ出す。
「はい鰻の蒲焼お待ち~」
しかし、大抵の客は鰻と共に酒も頼むのだが…
ただ鰻だけ食べるつもりだろうか?
「あの、お飲み物欲しい?」
「じゃあお酒一本下さい」
と、大妖精。
「あたいは氷水!」
お酒が苦手と言うよりは、氷の妖精の性だろうか。
はたして焼きたての鰻が食えるか心配である。
とりあえず酒と水を出した。
「今日はチルノちゃんのおごりなんだよね~?」
チルノも太っ腹だな。
「そうそう、お金いっぱい拾ったからぱぁ~っとおごっちゃうよ!」
!?
一瞬場が凍った。
氷の妖精はこんなことも出来るのか!
しかし残念ながら拾得物横領は犯罪です、チルノさん。

***

PM6:45 チルノ一行分の片付けが終了
魔理沙と霊夢が来店。

「お~う、やってるか~?」
「いらっしゃい」
二人は仲良く手を繋いでいた。
そして席へと座る。
「とりあえず酒とつまみを適当に」
「あ、私も~」
…鰻頼んでよ…。
鰻屋の店主としては若干不満があったが、注文を聞かない訳にも行かないので酒とつまみを出した。
「でな、霊夢。明日、明日ならOKだから。な、な?」
「いやね、魔理沙。私はどうして今日が無理なのかって理由を聞いているのよ。あなたの家に行けない特別な理由でもあるの?」
「今日は……あれだ、あの…き、キノコがな、今日が山場なんだ」
「は?何、山場って」
皿を拭きながら聞いていたが、話の途中から始まったようで全体が見えない。
しかしながらそんな第三者の私から見ても魔理沙の嘘は見抜けた。
キノコの山場って何よ。確かに霊夢の意見に賛成できる。
「あ、ほれ、胞子が飛び散って危ないんだ。吸うと肺がやられるし、火気でも扱おうものならたちまち粉塵爆発だ」
「え、それは危ないわね…あ、ミスチー、お酒もう一本」
早!?
そんなに飲むからすぐ酔っ払っちゃってこんな嘘に騙されるのよ…。
「な、危ないだろ。だから細心の注意を払って一人で作業したいんだ」
何の作業だ。
「分かったわ。でも気をつけてね魔理沙…。」
「お、何だ霊夢。心配してくれてるのか?」
そう言ってニヤニヤしだした。
「当たり前でしょ!あなたはパートナーなのよ!?」
ああ、そういうことですか。つまりは“出来ている”状態と。
「ははは、ありがと霊夢。ミスチー、私ももう一本!」
「はいよ~」
よく飲んでくれます。
しばらくいちゃついた後、
「じゃあ、そろそろかえろうかしらねぇ~」
「お、霊夢、送っていくぜ~」
「ありがと~。じゃあねミスチ~♪」
「じゃあな~♪」
ちょっと、何帰ろうとしている!金、金払っていけ!
「ちょっとお客さん!お代お代!」
代金を催促する。すると…
「アリスのつけで~」
…………………………
なんて奴だ。

***

PM7:55 しばらく暇だった
てゐが来店。

はたして料金は支払われるのだろうかと言う不安に駆られていると、ウサギ妖怪がやってきた。
こいつもなかなかのやり手だから気をつけないと。
「お~!」
お~!っていきなり何事?何の掛け声?
「いらっしゃーい。どうぞ」
「どーも。とりあえず鰻とお酒ちょーだい」
「はーい」
まぁ、この注文が私の店では普通のパターンだ。
「それでさ、ちょっと聞いてよ」
ああ、話し相手がほしかったのね。私も暇だし付き合うか。
「今日さ、なんかれーせんもえーりんも居なくて暇だったからね…」
「何?また何かイタズラでもしたわけ?」
イタズラと詐欺はてゐの代名詞。
「うん、森にとっても深い落とし穴を掘ったの」
「なんて迷惑な。でもみんな飛んでるから引っかからないよ?」
「…っ!?そんな馬鹿な!」
徒歩は散歩のときぐらいだろう。しかも魔法の森なんて、わざわざ出向くほどでもないし。まぁ、そこに住んでるとかならありえるかも知れないけど。
「で、でもさ、いつもは飛んで移動なのに運悪く踏んでドカーン!なんて、10倍は悲しくなるよ」
「まぁ、確かにそうだけれど……本当に誰か引っかかったらどうする気?」
「それが目的だって」
そう言って笑うてゐ。
鰻が焼けたから差し出す。
「はい、どうぞ。でも引っかかった人がまたなんか愚痴りに来るかもしれないわね」
「なら商売繁盛だね。感謝してよ~」
なんと言う…
しかし、一応お金は払ってもらえたから良しとする。

*** 

PM9:00 落とし穴が少し気になる
魔理沙とパチュリーが来店。
「な、パチュリー。ここの鰻が美味いんだって」
聞き覚えのある声。
味を褒めていただけるのは嬉しいし、お客さん増やしてくれるのもありがたい。
しかしキノコの山場はどうなった?やっぱり嘘か。
「おう、邪魔するぜ」
「いらっしゃい。別に邪魔じゃないけど」
「むきゅ…」
「こいつが鰻食べたいって言うからさ、鰻二人前!」
「わ、私は…」
こっちとも仲良さそうだ。
そんなことを思いながら鰻を焼き始める。
しかしこの人馬鹿だ。なぜ同じ屋台に二度来る。しかも連れを変えて。
大方浮気だろうが、せめて店を変えるなり何なり出来なかったのか?
「ん、いい匂いね」
「だろ?絶対美味いから!」
「ところでお客さん?キノコの方は…?」
少しからかってみよう!
っと軽く思ったのだが、
空気を読めと言わんばかりの殺気に満ちた目で威嚇された。
「う…」
「?キノコがどうかしたの、魔理沙?」
「あ、実はな、ちょっとしいたけを納品しなくちゃなん無くてな、な!なっ!!」
「あ、そう、そう。早くしてよね」
負けました。
良し、と確認するような笑顔を見える魔理沙。

あ、鰻が焼けたよ。なんか救われた。
「はい、どうぞ」
皿を差し出す。
「ほら、食ってみろって」
「ん、はも…」
本日が初めてご来店のお客様が鰻を口へ運ぶ。
「どうだ?」
私も反応が気になる。
「…おいしいわね」
「だろ!だろ!」
ありがたい評価だが、大切なことを思い出した。
お金。払え。
ひとしきり食べ終わってから話を切り出す。
「ねぇ、さっきも言ったけれど、お代のほう…」
「げっ!…だ、だからアリスからもらってくれ!パチュリー、行こうぜ!今日泊めてやるから!」
「あ、魔理沙待って…」
………………………
鰻の分も?

***

PM10:30 そろそろ閉店準備
アリスが来店。

もう店じまいかなと言う時間、お客さんが来た。泣きながら。
自棄酒は長いんだよな。まぁいいか。
「うぇ……ひっぐ……まだやってる?…うぐ…」
「やってるよ~」
目をやった瞬間。悲惨な光景が飛び込んできた。
顔は涙でぐしゃぐしゃになり、服もボロボロで所々泥がついている。
「うわ、ボロボロじゃない。何があったの?」
「それがさ……ひっく……聞いてよぉ……」
そう言ってアリスは話し始めた。
そしてとても深く同情した。
簡潔に説明するとこうだ。
彼女は魔理沙のことが好きで恋焦がれていたが、本日霊夢とデート中の魔理沙を目撃してしまった。
ショックで放心状態になり森をフラフラと歩いていたらとても深い落とし穴にはまってしまう。
穴から出てきたのはいいが、財布を落としてしまったらしい。探したが見つからなかったという。
…すべての犯人に思いあたりがある。
「はぁ……もう最悪…。肝焼きおごって…」
ツウだな、この人。でも……
「えっと、お酒が1升と5合分、鰻二人前の支払いが…」
不憫だけど商売だし…
「は?何よそれ……。そんなにお世話になっていないはずよ……」
机に突っ伏しながらぶつぶつと喋っている。
「いや、魔理沙さんが…」
「その名前を口に出すなっ!!」
ダンッ!と机を叩いて立ち上がる。
しまった……デリケートになってるんだ。
「次やったらぶっ殺す」
「あ、ああぁ…まぁ、落ち着いてくださいな。でも払ってもらわないと商売が…」
「本人に!払わせれば!いいでしょうが!」
「え、まぁそうなんですけどね…」
「財布落としたって言ったじゃん……うぐ…」
また泣き始めてしまった。
「どうせ私は便利なキャッシュカードですよ……でも残高は0なの。有効期限も切れたわ…」
ふて腐れて卑屈になっている。
「ああ、もう。分かったよ鰻とお酒おごるから!」
「ありがと……はぁ、魔理沙死ね」
「こら。そういうこと言うもんじゃないですよ」
流石にそれは言いすぎだろう。全部彼女のせいじゃないし。
だからちょっと怒ったのだ。
「何よ……じゃあ魔理沙破局しろ…」
あ、それは……確かに浮気の現場を私は見た。
流石にこのまんまじゃ可哀相になってきた。
「ちょっと耳寄りな情報欲しいですか?」
「…何?」
「あの人、二股かけてますよ」
名前を出したら殺されるので、名前は伏せた。
「え?何ですって?」
アリスが顔を起こす。
「だから、霊夢さんともパチュリーさんとも付き合っているんですよ」
「本当?」
「はい。今日二回も来ましたもん」
次第にアリスの顔が輝いていき、何か復讐を考えていることが容易に想像できた。
「へぇ。ありがとう。また今度お金払うわね♪」
その笑顔が、怖かった。

AM0:20 閉店
今日は色々あって、結局赤字が出た…
こんにちは。
今回は友人に「SS書いてんの?ならミスチーの屋台ネタやれw」
といわれて思いついたネタを勢いだけで書き上げてしまったのでかなりのグダグダ感があります…
そして相変わらず情景表現が下手で申し訳ありません。

読んでくださった皆様、ありがとうございました。

P.S.
今まで書いたものでアリスが登場しなかったためしがありませんw
なんか、もう病気です。
夢之国観光
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コメント



0.910簡易評価
1.70煉獄削除
ミスティアの屋台・・・行ってみたいなぁ。
それはそうと色々と客が入っているのに赤字って・・・。
それも原因は魔理沙とか霊夢によるものだとは。
ミスティア、頑張れ。

それはそうとアリスの扱いが酷いというよりも可哀想・・・。
ああ、泣いてるアリスを慰めてあげたい。(苦笑)
きっと良いことあるよ。うん。
2.70名前が無い程度の能力削除
魔理沙自重しろ、としか。あとチルノがお金の価値が分かることに違和感を覚えてしまった。重症か
3.20名前が無い程度の能力削除
う~ん・・・。
例えば魔理沙あたりが悪事を働いて報いを受けるのなら、まだ解るんですよ。
なんで何も悪いことをしていないアリスがここまで悲惨な目に? と思いました。
ストーリーの展開上、どうしてもそうする必要があったということなのでしょうか?
何か後味が悪かったです。
5.80名前が無い程度の能力削除
まさにゲンソウデイズですなw 傷心の今がオトし時ですよ!
取り敢えず 
つ「マ○○死ね」
10.70からなくらな削除
ミスティアの屋台は賑やかですね
でも、霊夢とか魔理沙っていつも金払ってないんじゃ・・

ああ、アリスがキャッシュカードでしたね
12.無評価名前が無い程度の能力削除
ミスティアのお店は八目鰻です
14.20名前が無い程度の能力削除
ミスチーの屋台は鰻屋じゃないですけどね。
17.無評価夢之国観光削除
感想・評価ありがとうございます!

>アリスの扱い
関係の無いアリスがひどい目に遭っている点に納得がいかない方も多かったかと思います。
僕としては泣いているアリスはとても可愛いと思うのでこの役をやってもらいましたが、
その後、もっと慰めてあげる描写があればよかったかなと思っております。

>屋台
知識不足により鰻と八目鰻の区別が出来ていなかったことをお詫びいたします。
一応調べながら書いてみたのですが、付け焼刃の知識は良くありませんね。

皆様ご意見ありがとうございました。

アリスはまた今度幸せにしてあげます。
19.60飛び入り魚削除
友人からみすちーの屋台ネタやれっていわれただと~?
なんて素晴らしい友人なんだ!
情景表現? いやいやこの手のものはこのくらいでいいと思うのよ。
アリスが理不尽な目に会うネタが好きと言う理不尽な私なので気にはならなかったな。
でも確かに慰めるとアリスもみすちーも引き立ったかな。
31.70名前が無い程度の能力削除
この後アリスはどんな策略を巡らしたのか、それが気になるところ