『僕だって半分は妖怪だぞ<前編>』を読んでないと、間違いなく狂気の瞳にやられます!
さて、とは言ったものの紫と魔理沙が帰った後に、霊夢に教えられたのは二つだけだった
「まず自分が表現したい弾幕を頭の中でイメージするの、できるだけ集中して詳しくね」
適当にイメージすると馬鹿な弾幕になってしまうらしい
馬鹿な弾幕って一体どんな弾幕なのだろうか(恐らく妖精が放つような弾幕なのだろう)
「表現したい弾幕がイメージできたら台紙に手をかざす、これでスペルカードは完成するわ」
こんなに簡単だとは思っていなかったのだ
何か他にも難しいルールなどがあるのかと長い間ずっと思っていた
しかし、これがまた難しかった
「これじゃあ……弾幕とは言えないな」
僕は今、店を閉めて自室で黙々と台紙に手をかざし、表現したい弾幕を必死にイメージしている
いくらやっても自分の思いとは遠くかけ離れた、弱々しい隙間だらけの弾幕しか表現されなかったのだ
「こんな調子では魔理沙に勝てそうにない……」
このままでは店を持ってかれてしまう
店を持ってかれることは、僕の住家を持ってかれることと同義である
そんな先の見えない不安な人生など送りたくもない
そんな時、すぐ後ろから声がした
「難儀しているようね」
声の主は紫だった
また退屈になったので、僕の様子を見に来たのだと言う
「あぁ、とても苦労しているよ。少し腹が立つくらいにね」
思い通りに弾幕が表現できないので、消してイメージして再び消しての繰り返しだった
同じ作業を続けていれば人間だろうが妖怪だろうがストレスは溜まる
そのことを紫に伝えると、非常に不思議そうな顔をして言った
「あなた、何で全部消して最初からやり直しているの?」
意味が解らなかった
だって、自分の理想の弾幕が表現できなかったら消すだろう?
紫は、僕に妥協しろとでも言っているのだろうか
「そうじゃなくて、霊夢から聞いてないのかしら? 表現した弾幕には手を加えれるのよ?」
「そんな冗談……、ちょっと待っててくれ」
そう言って、僕は台紙に手をかざす
さっきと同じ隙間だらけの弾幕の出来上がりだ
「ここから手を加えていけると?」
すると紫は、僕の表現した弾幕に手をかざす
「見てなさい」
紫の手がカードから離れる
そこには大玉らしき物体がポツンと端っこに付け加えられていた
「こんな風にね? こうやって少しずつ弾幕の欠点を見直していくのよ」
おい、聞いてないぞ霊夢
「でも、弾の設置できる数は限られているわ。だから何度か実戦を交えて効率良く欠点を埋めていくの」
つまり、弾幕は"作る"よりも"育てる"の方が近いのだろうか
そりゃ納得できる弾幕が完成する訳ないよな
僕は生まれたての赤子に、魔理沙の育てた侍を倒せと言っているようなものだったのだ
「その顔、霊夢から聞いていなかったのね。でも解ったでしょう? 時間は充分にあるわ」
それならば早速、僕の作った弾幕の欠点を見つけるべく実戦を行ってみたい
とりあえず一番近くにいる紫に、弾幕勝負を挑んでみた
結果は惨敗、当たり前だが
別に負けることはいいのだ、欠点さえ見つかれば問題無い
だが、紫との勝負では欠点を見つけることができなかった
「いくら何でも、いきなり私に挑むのは得策じゃないわ。もう少し実力の近い者と勝負しなさいな」
しかし、初心者の僕と実力が近い者が知人にいるだろうか
頭に思い浮かぶ人物の中に、僕と実力が近い者はいない
博麗の巫女に紅魔館のメイド長、冥界の庭師に月の頭脳その他etc……
挑んだら間違いなく欠点を探すどころじゃなくなるのは目に見える
「弾幕勝負で手加減することは相手に失礼に当たるわ、だから誰もが全力で来るでしょうね」
そうなると、僕の丁度良いライバルとなる者などいないだろう
今の僕なら、昼間に闇を纏っていない宵闇の妖怪にも負ける自信がある(そんな自信は持ってはいけない)
「いや、そう言えば失礼を承知で手加減する性格の悪い魔法使いが一人いたわね……」
紫は思い出したように手を叩き、その魔法使いの家に行ってみてはと提案してくる
流石に頼みの綱がそれだけなら、僕に選択の余地は無いだろう
僕は、三枚程カードを作って、その性格の悪い魔法使いの家へと足を運んだ
◇ ◇ ◇
まず僕が驚いたことを二つ……
一つ目は、僕の実力と同じくらいに手加減してくれる性格の悪い魔法使いがいたこと
二つ目は、その性格の悪い魔法使いが僕もよく知る人形師"アリス・マーガトロイド"だったことだ
「随分と酷い言われようね」
先程まで寝ていたのだろうか、それとも昨晩徹夜で人形を作っていたのだろうか
アリスは眠そうな様子で、僕の頼みを黙って聞き続ける
「……と言う訳だ」
一通り説明し終えた僕は、アリスが出してくれた紅茶に口をつける
「別に私は構わないわ、弾幕勝負は好きだしね」
そう言って、アリスは懐からカードを三枚取り出す
「早速やってみましょうか? 外に出ましょう」
魔法の森で互いに向き合い、カードを掲げてスペルカード名を宣言する
結果は惜しくも敗北
しかし、手加減してくれているだけあって僕も非常にペースが掴みやすかった
いくつか欠点も発見することができた。これはアリスに感謝しないといけないな
「助かったよ、ありがとう。急いで欠点を埋めていかないとな!」
僕は、欲しい物を手に入れた童子の様に喜び、自分の店へと走って帰った
「本当に似た者同士ね……」
アリスは、霖之助と昔の魔理沙が少し重なって見えた
◇ ◇ ◇
一週間程が経っただろうか
アリスに二日に一度、手加減して貰いつつも定期的に弾幕勝負を繰り広げる
そして、店に戻って欠点を少しずつ埋めていく。そんな作業の繰り返しだった
「さて、行くか!」
僕の自慢のスペルカードを五枚持ち、氷の妖精"チルノ"を探しに霧の湖へと向かった
チルノは簡単に見つかった
……と言うより、チルノから来てくれた
どうやらチルノは、僕を普通の人間と勘違いしたらしく悪戯を仕掛けてきた
「これでも喰らえ!」
そう言って、掌サイズの氷塊を投げ付けてくる
流石の僕も、ただの投擲アイテムにぶつかる馬鹿ではない
飛んできた氷塊を避けて、スペルカードをチルノに見せる
「お手合わせ願おうか、妖精さん」
チルノは少々戸惑っていたが、快く僕の挑戦を受けてくれた
「ふふん! 最強の妖精のあたいに挑むなんて百万光年早いことを教えてあげるわ!」
やっぱりオツムの方は弱いらしい
だが、実力は十二分にあるので警戒しないといけない。そんなことを考えながら僕は弾幕を展開し続けた
するとどうだろう、僕は容易にチルノを負かしてしまったではないか
「あ、あんた何よ! そんなに強いのなら最初から言ってくれればいいじゃない!」
完敗したチルノはおかんむりだったが、僕は無視して次の相手を探しに行った
弾幕勝負に勝つことが、ここまで気持ちいいとは思ってもいなかった
「次は……夜雀さんにでも会いに行くか」
見事に僕は二連勝目を勝ち取った
続いて蟲の妖怪に挑んで三連勝、厄神様に挑んで四連勝
ここまで来ると僕の勢いは止まらない
無謀にも僕は、紅魔館の門番を務める"紅美鈴"に挑もうとまで考えていたのだ
「門番さん、決闘を申し込ませて貰います!」
そう言って、僕は昼食中の門番を無理矢理起こして勝負を挑んだ
心地よい時間を邪魔されたことに腹を立てたのか、美鈴は少し不機嫌なオーラを纏っていた
「つ、強いな……。お昼御飯の時間を邪魔して悪いね……ははは」
やはり井の中の蛙だったようだ、先程までの低級妖怪達とは訳が違う
反撃する隙も無く、呆気無く僕は敗北してしまった
五連勝は記録できなかったのは悔しいが、新たな壁が現れたことでは少し嬉しかった
「いつでも勝負は受けますけど、お昼は勘弁してくださよね。私だってお腹は減るんですから!」
……と、まぁ。こんな感じに釘を刺されてしまった
流石に食事中に弾幕勝負を挑むのは失礼だったな
◇ ◇ ◇
その日から、更に一週間
自慢のスペルカードに修正を加えては紅魔館の門番に挑んでの繰り返しだ
そして、遂に僕は紅魔館の門番からギリギリのところで一本を取ることができたのだ
「香霖堂の店主にすら負けてしまった……。お嬢様や咲夜さんに情けの目で見られる……」
ちょっと悪い事をしただろうか
すると目の前に突然、紅魔館のメイド長である"十六夜咲夜"が姿を現す
「まさか霖之助さんに門番が倒されるなんてのは予想してなかったわ」
咲夜は、門番をやってみないかと僕を誘ってきたが断っておいた
だって、地面で仰向けになっている本当の門番が凄い涙目になって見つめてくるんだから
「あなた達の勝負、お嬢様とずっと見てましたよ」
まさか僕の戦いが紅魔館の主様の退屈を紛らわしていたとは
「お嬢様が霖之助さんとお話したいと申してましてね、お時間いいですか?」
そう、僕は吸血鬼の王女に呼ばれてしまった
食べられてしまわないだろうな(決して性的な意味ではない)……とか思ったけど多分大丈夫だろう
いざとなったらスペルカードもある、死力を尽くして逃げ出すさ
「ようこそ、紅魔館へ。門番を倒したそうね、見事だったわ」
羽を大きく広げ、一際豪華な椅子に腰掛けている"レミリア・スカーレット"の姿がそこにあった
「どうやら、その様子じゃ門番の勧誘は駄目だったみたいね。咲夜」
「申し訳ございません……」
そんな会話を聞く
何だ、じゃあ僕は目の前の主様の誘いを断った訳か!後が怖いぞ
「私はね、とにかく色々なことに首を突っ込むのが好きなの。あなた、どうして門番を倒そうとしたの?」
ここの主はカリスマ不足とか言ってた奴は誰だ、精神的な圧迫感が尋常じゃないぞ
ちょっと足がガクついた(武者震いだ、本当だからな)けど、何とか堪えて数週間前の出来事を話した
「あんたも大変なのね、同情するわ。ここの図書館も同じような境遇だし」
恐れ多くも吸血鬼の王女に同情されてしまった
やはり、魔理沙による図書館の被害が酷いのだろうか
「おもしろそうだし、私も参加できないかしら」
「いや、これは僕と魔理沙の決闘だ。流石に第三者が参入すると進行が困難になる」
何とか乱入は防いだが、どうにかして関わりを持とうと必死なレミリアを止めれるだろうか
無理だろうな。ここのお嬢様は我侭なことで有名だ、メイド長も実は内心困り果てているんじゃないか?
「でも、こんな楽しそうなイベントを逃す訳には……」
黙々と良からぬ計画を頭の中で練り続けるレミリアを見て、僕は少し思いついた
「それじゃあ、僕と決闘してくれないだろうか?」
「馬鹿じゃないの。あなたが勝てる訳ないじゃない」
一蹴された
「いや、負けても構わないんだ。自分のスペルカードの欠点を実戦を交えて見つけたいんだよ」
「お嬢様、それくらいなら付き合ってあげても宜しいのではないでしょうか」
メイド長さん最高
そんな、空気の読める瀟酒なメイド長の言葉を聞いてレミリアも続く
「仕方ないわね。……でも、私は手加減はしないわよ?」
「問題無い、全力で頼む」
決闘場所は紅魔館のロビー。随分と観戦者が多い気がする
メイド長や門番だけではなく、妖精メイド達や地下図書館の主までいる
そんなにレミリアが本気で戦う場面が珍しいのだろうか
「いくわよ」
レミリアが懐からスペルカードを取り出し宣言
すると、レミリアの手に巨大な紅色の槍が現れたではないか
カリスマ不足と噂されていても、その実力はやはり折り紙付きということだろうか
何枚目のカードかは覚えていないが、僕は少しして気を失った
「香霖堂の店主如きに私のカードが半分も持ってかれるなんてね……」
目を開くと、そこにはレミリアと咲夜が立っていた
「そうか、さっきの戦いで……」
「動くな、まだ傷が痛むだろう?」
そう言われて、身体を確認すると驚くべき光景が目の前に広がっていた
「何だ、これは。どこにいった? ……僕の腕は」
何と僕の右腕が綺麗サッパリ失くなっているではないか
するとレミリアは部屋の隅の金魚鉢らしき物を指差す
「あそこだ。安心しろ、明日にはくっつけることができる状態になる」
確かに僕の右腕は、容器の中で真っ赤な液体に浸っていた
「私が槍を投げた時、あんたは避けずに突っ込んでいったんだよ。本当に何を血迷ったか……」
記憶が無い、勝負中の意識が無いのはいつものことだが(戦闘描写が面倒だとか、そう言う事情じゃない)
「そうだな、お前さんの腕がくっつくまでの時間。少し私の槍の秘密を教えてやろうか」
そう言って、レミリアは咲夜を部屋から追い出した
「実はだな……」
◇ ◇ ◇
「逃げずに来たか、こーりん!」
威勢のいい声を上げるのは白黒の……だと思ったら真っ白の衣装に身を包んでいた魔理沙だった
「何だ、その服は」
「勝負服だぜ」
それよりも紅魔館でレミリアと戦った時よりも遥かに観戦者が多い
木の陰から、草むらの陰からと色んな妖怪達も興味津々に僕たちの様子を伺っている
「それじゃあ、スペルカード使用枚数は五枚。先に全てのカードを破壊した方の勝ち……いいわね?」
紫がルールを確認する
お互いに距離を置いて睨み合う
「これ以上は好きにさせないぞ、魔理沙。約束は守るんだろうな」
「もちのろんだ、そっちこそ約束守れよな!」
最初のカード、魔理沙が宣言したのはアステロイドベルト
無数の星屑の雨が僕に襲いかかって来る
「勘弁してくれ……前が見えないぞ」
そう言って、僕もカードを宣言する
僕が空間に手をかざすと、目の前に紫が普段使っているような隙間が現れ、魔理沙の弾を吸い込んでいく
「うわ、反則くせー」
「嬉しい褒め言葉だよ、これは紫と手合わせした時に思いついたものだ」
続けて、僕は別の方向に手をかざす
すると同じような隙間が現れ、中から先程吸い込んだ魔理沙の弾が二倍程の量になって吐き出される
突然のことに慌てる魔理沙は対応が間に合わずに、僕の攻撃が直撃する
僕が先に魔理沙のカードを破壊できた。いけるんじゃないか?
「まだまだ、こいつは序の口だぜ」
そう言って立ち上がり次に宣言したのはマスタースパーク、魔理沙の十八番だ
レーザーは流石に隙間で吸い込むことはできない、簡単に僕のカードは破壊されてしまった
「ちょろいもんだぜ」
流石に魔理沙は強い、一筋縄ではいかない
僕は二枚目のカードを宣言、僕の手には紅色の巨大な斧が姿を現した
「あら、随分と美しくない武器ね」
レミリアがポツリと呟く
このカードは僕の中でも非常に気に入っている一枚だ
紅魔館で右腕がくっつくまでの間でレミリアから聞いたヒントで考え出したスペルである
「レーヴァテイン、グングニル……。剣、槍ときたら当然斧だろう!」
そう言って、僕は紅色の斧を振り下ろす
魔理沙もレーザーで止めようとするが、僕の斧はレーザーを弾きながら進む
「おいおい、止まらないぜ?」
そうこう言っている間に、僕の斧は魔理沙の二枚目のカードを破壊する
結構善戦してるじゃないか。次第に観戦者達もザワつき始めた
「チルノちゃん、すごいね……」
「ノンノン大ちゃん! あれを教えたのは、このあたいだよ!」
「師匠、あれは本当に香霖堂の店主なんでしょうか?」
「彼にも半分、妖怪の血が流れているのよ。これくらいなら努力次第で何とかなるものだわ」
僕は、もともと噂されることは嫌いだった
でも、たまにはこういうのも悪くない
「何だよ、皆こーりんの味方かよー……」
魔理沙が一人ごちる
段々と僕も調子が乗って来たぞ!
「魔理沙! 私は応援してるからねー!」
何か性格の悪い魔法使いと称されるお方の声がしたけど気にしないでおく
「次は、これだ!」
そう言って宣言したのはドラゴンメテオ
随分と永遠亭の兎が好みそうな名前をつけるじゃないか
永遠亭の兎がドラゴンメテオを使うとなれば、
龍之隕星(ドラゴンメテオ)みたいな感じになるのだろうか
そんなくだらないことを考えていると、魔理沙が急に空へと高く飛び上がる。しまった惚けていた
「戦闘中に余計なことを考えるのは命取りだぜ!」
上空からマスタースパークも比にならない極太レーザーが襲いかかる
僕は、咄嗟に手に持っていた斧で身を守る
「耐えれるか……?」
まだ腕は悲鳴を上げてはいない、これなら防ぎきれる
レーザーの軌道が反れる。僕の斧がレーザーを受け流した
「どうだ、魔理沙。僕のスペルなら、これくらいのレーザー……」
「げ!」
何だ、折角格好よく決まりそうだったのに
ところが、どうだろう。魔理沙だけでなく観戦者達も突如として「やってしまった……」な顔をする
一体何事だと、僕が振り返った方向にあったのは木材の山
「あの木材の山が……どうかしたのか?」
「こーりん、この勝負は中止だ。私の条件が満たされない」
何の事だ、魔理沙の条件?
それは、あれだろう。僕の店自体を頂いてくぜ……と……
「まさかっ!」
僕は嫌な予感がして木材の山へと近づく。これは……木材の山なんかじゃない!
「僕の……店だと……」
さっきまで賑やかだった観戦者達の面影は無い。一人、また一人と徐々に帰って行く
紫も突然のことにどうすればいいか戸惑っていたが、不穏な空気を感じ取って隙間を通って避難する
「魔理沙……お前って奴は!」
「お、落ち着け。こーりん落ち着け!」
僕はがむしゃらに、斧を抱えて魔理沙の方へと走る
魔理沙も流石に不味いと思ったのか、明後日の方向へと全速力で逃走。大声で叫ぶ
「し、死ぬまでには直しておくぜ!」
さて、とは言ったものの紫と魔理沙が帰った後に、霊夢に教えられたのは二つだけだった
「まず自分が表現したい弾幕を頭の中でイメージするの、できるだけ集中して詳しくね」
適当にイメージすると馬鹿な弾幕になってしまうらしい
馬鹿な弾幕って一体どんな弾幕なのだろうか(恐らく妖精が放つような弾幕なのだろう)
「表現したい弾幕がイメージできたら台紙に手をかざす、これでスペルカードは完成するわ」
こんなに簡単だとは思っていなかったのだ
何か他にも難しいルールなどがあるのかと長い間ずっと思っていた
しかし、これがまた難しかった
「これじゃあ……弾幕とは言えないな」
僕は今、店を閉めて自室で黙々と台紙に手をかざし、表現したい弾幕を必死にイメージしている
いくらやっても自分の思いとは遠くかけ離れた、弱々しい隙間だらけの弾幕しか表現されなかったのだ
「こんな調子では魔理沙に勝てそうにない……」
このままでは店を持ってかれてしまう
店を持ってかれることは、僕の住家を持ってかれることと同義である
そんな先の見えない不安な人生など送りたくもない
そんな時、すぐ後ろから声がした
「難儀しているようね」
声の主は紫だった
また退屈になったので、僕の様子を見に来たのだと言う
「あぁ、とても苦労しているよ。少し腹が立つくらいにね」
思い通りに弾幕が表現できないので、消してイメージして再び消しての繰り返しだった
同じ作業を続けていれば人間だろうが妖怪だろうがストレスは溜まる
そのことを紫に伝えると、非常に不思議そうな顔をして言った
「あなた、何で全部消して最初からやり直しているの?」
意味が解らなかった
だって、自分の理想の弾幕が表現できなかったら消すだろう?
紫は、僕に妥協しろとでも言っているのだろうか
「そうじゃなくて、霊夢から聞いてないのかしら? 表現した弾幕には手を加えれるのよ?」
「そんな冗談……、ちょっと待っててくれ」
そう言って、僕は台紙に手をかざす
さっきと同じ隙間だらけの弾幕の出来上がりだ
「ここから手を加えていけると?」
すると紫は、僕の表現した弾幕に手をかざす
「見てなさい」
紫の手がカードから離れる
そこには大玉らしき物体がポツンと端っこに付け加えられていた
「こんな風にね? こうやって少しずつ弾幕の欠点を見直していくのよ」
おい、聞いてないぞ霊夢
「でも、弾の設置できる数は限られているわ。だから何度か実戦を交えて効率良く欠点を埋めていくの」
つまり、弾幕は"作る"よりも"育てる"の方が近いのだろうか
そりゃ納得できる弾幕が完成する訳ないよな
僕は生まれたての赤子に、魔理沙の育てた侍を倒せと言っているようなものだったのだ
「その顔、霊夢から聞いていなかったのね。でも解ったでしょう? 時間は充分にあるわ」
それならば早速、僕の作った弾幕の欠点を見つけるべく実戦を行ってみたい
とりあえず一番近くにいる紫に、弾幕勝負を挑んでみた
結果は惨敗、当たり前だが
別に負けることはいいのだ、欠点さえ見つかれば問題無い
だが、紫との勝負では欠点を見つけることができなかった
「いくら何でも、いきなり私に挑むのは得策じゃないわ。もう少し実力の近い者と勝負しなさいな」
しかし、初心者の僕と実力が近い者が知人にいるだろうか
頭に思い浮かぶ人物の中に、僕と実力が近い者はいない
博麗の巫女に紅魔館のメイド長、冥界の庭師に月の頭脳その他etc……
挑んだら間違いなく欠点を探すどころじゃなくなるのは目に見える
「弾幕勝負で手加減することは相手に失礼に当たるわ、だから誰もが全力で来るでしょうね」
そうなると、僕の丁度良いライバルとなる者などいないだろう
今の僕なら、昼間に闇を纏っていない宵闇の妖怪にも負ける自信がある(そんな自信は持ってはいけない)
「いや、そう言えば失礼を承知で手加減する性格の悪い魔法使いが一人いたわね……」
紫は思い出したように手を叩き、その魔法使いの家に行ってみてはと提案してくる
流石に頼みの綱がそれだけなら、僕に選択の余地は無いだろう
僕は、三枚程カードを作って、その性格の悪い魔法使いの家へと足を運んだ
◇ ◇ ◇
まず僕が驚いたことを二つ……
一つ目は、僕の実力と同じくらいに手加減してくれる性格の悪い魔法使いがいたこと
二つ目は、その性格の悪い魔法使いが僕もよく知る人形師"アリス・マーガトロイド"だったことだ
「随分と酷い言われようね」
先程まで寝ていたのだろうか、それとも昨晩徹夜で人形を作っていたのだろうか
アリスは眠そうな様子で、僕の頼みを黙って聞き続ける
「……と言う訳だ」
一通り説明し終えた僕は、アリスが出してくれた紅茶に口をつける
「別に私は構わないわ、弾幕勝負は好きだしね」
そう言って、アリスは懐からカードを三枚取り出す
「早速やってみましょうか? 外に出ましょう」
魔法の森で互いに向き合い、カードを掲げてスペルカード名を宣言する
結果は惜しくも敗北
しかし、手加減してくれているだけあって僕も非常にペースが掴みやすかった
いくつか欠点も発見することができた。これはアリスに感謝しないといけないな
「助かったよ、ありがとう。急いで欠点を埋めていかないとな!」
僕は、欲しい物を手に入れた童子の様に喜び、自分の店へと走って帰った
「本当に似た者同士ね……」
アリスは、霖之助と昔の魔理沙が少し重なって見えた
◇ ◇ ◇
一週間程が経っただろうか
アリスに二日に一度、手加減して貰いつつも定期的に弾幕勝負を繰り広げる
そして、店に戻って欠点を少しずつ埋めていく。そんな作業の繰り返しだった
「さて、行くか!」
僕の自慢のスペルカードを五枚持ち、氷の妖精"チルノ"を探しに霧の湖へと向かった
チルノは簡単に見つかった
……と言うより、チルノから来てくれた
どうやらチルノは、僕を普通の人間と勘違いしたらしく悪戯を仕掛けてきた
「これでも喰らえ!」
そう言って、掌サイズの氷塊を投げ付けてくる
流石の僕も、ただの投擲アイテムにぶつかる馬鹿ではない
飛んできた氷塊を避けて、スペルカードをチルノに見せる
「お手合わせ願おうか、妖精さん」
チルノは少々戸惑っていたが、快く僕の挑戦を受けてくれた
「ふふん! 最強の妖精のあたいに挑むなんて百万光年早いことを教えてあげるわ!」
やっぱりオツムの方は弱いらしい
だが、実力は十二分にあるので警戒しないといけない。そんなことを考えながら僕は弾幕を展開し続けた
するとどうだろう、僕は容易にチルノを負かしてしまったではないか
「あ、あんた何よ! そんなに強いのなら最初から言ってくれればいいじゃない!」
完敗したチルノはおかんむりだったが、僕は無視して次の相手を探しに行った
弾幕勝負に勝つことが、ここまで気持ちいいとは思ってもいなかった
「次は……夜雀さんにでも会いに行くか」
見事に僕は二連勝目を勝ち取った
続いて蟲の妖怪に挑んで三連勝、厄神様に挑んで四連勝
ここまで来ると僕の勢いは止まらない
無謀にも僕は、紅魔館の門番を務める"紅美鈴"に挑もうとまで考えていたのだ
「門番さん、決闘を申し込ませて貰います!」
そう言って、僕は昼食中の門番を無理矢理起こして勝負を挑んだ
心地よい時間を邪魔されたことに腹を立てたのか、美鈴は少し不機嫌なオーラを纏っていた
「つ、強いな……。お昼御飯の時間を邪魔して悪いね……ははは」
やはり井の中の蛙だったようだ、先程までの低級妖怪達とは訳が違う
反撃する隙も無く、呆気無く僕は敗北してしまった
五連勝は記録できなかったのは悔しいが、新たな壁が現れたことでは少し嬉しかった
「いつでも勝負は受けますけど、お昼は勘弁してくださよね。私だってお腹は減るんですから!」
……と、まぁ。こんな感じに釘を刺されてしまった
流石に食事中に弾幕勝負を挑むのは失礼だったな
◇ ◇ ◇
その日から、更に一週間
自慢のスペルカードに修正を加えては紅魔館の門番に挑んでの繰り返しだ
そして、遂に僕は紅魔館の門番からギリギリのところで一本を取ることができたのだ
「香霖堂の店主にすら負けてしまった……。お嬢様や咲夜さんに情けの目で見られる……」
ちょっと悪い事をしただろうか
すると目の前に突然、紅魔館のメイド長である"十六夜咲夜"が姿を現す
「まさか霖之助さんに門番が倒されるなんてのは予想してなかったわ」
咲夜は、門番をやってみないかと僕を誘ってきたが断っておいた
だって、地面で仰向けになっている本当の門番が凄い涙目になって見つめてくるんだから
「あなた達の勝負、お嬢様とずっと見てましたよ」
まさか僕の戦いが紅魔館の主様の退屈を紛らわしていたとは
「お嬢様が霖之助さんとお話したいと申してましてね、お時間いいですか?」
そう、僕は吸血鬼の王女に呼ばれてしまった
食べられてしまわないだろうな(決して性的な意味ではない)……とか思ったけど多分大丈夫だろう
いざとなったらスペルカードもある、死力を尽くして逃げ出すさ
「ようこそ、紅魔館へ。門番を倒したそうね、見事だったわ」
羽を大きく広げ、一際豪華な椅子に腰掛けている"レミリア・スカーレット"の姿がそこにあった
「どうやら、その様子じゃ門番の勧誘は駄目だったみたいね。咲夜」
「申し訳ございません……」
そんな会話を聞く
何だ、じゃあ僕は目の前の主様の誘いを断った訳か!後が怖いぞ
「私はね、とにかく色々なことに首を突っ込むのが好きなの。あなた、どうして門番を倒そうとしたの?」
ここの主はカリスマ不足とか言ってた奴は誰だ、精神的な圧迫感が尋常じゃないぞ
ちょっと足がガクついた(武者震いだ、本当だからな)けど、何とか堪えて数週間前の出来事を話した
「あんたも大変なのね、同情するわ。ここの図書館も同じような境遇だし」
恐れ多くも吸血鬼の王女に同情されてしまった
やはり、魔理沙による図書館の被害が酷いのだろうか
「おもしろそうだし、私も参加できないかしら」
「いや、これは僕と魔理沙の決闘だ。流石に第三者が参入すると進行が困難になる」
何とか乱入は防いだが、どうにかして関わりを持とうと必死なレミリアを止めれるだろうか
無理だろうな。ここのお嬢様は我侭なことで有名だ、メイド長も実は内心困り果てているんじゃないか?
「でも、こんな楽しそうなイベントを逃す訳には……」
黙々と良からぬ計画を頭の中で練り続けるレミリアを見て、僕は少し思いついた
「それじゃあ、僕と決闘してくれないだろうか?」
「馬鹿じゃないの。あなたが勝てる訳ないじゃない」
一蹴された
「いや、負けても構わないんだ。自分のスペルカードの欠点を実戦を交えて見つけたいんだよ」
「お嬢様、それくらいなら付き合ってあげても宜しいのではないでしょうか」
メイド長さん最高
そんな、空気の読める瀟酒なメイド長の言葉を聞いてレミリアも続く
「仕方ないわね。……でも、私は手加減はしないわよ?」
「問題無い、全力で頼む」
決闘場所は紅魔館のロビー。随分と観戦者が多い気がする
メイド長や門番だけではなく、妖精メイド達や地下図書館の主までいる
そんなにレミリアが本気で戦う場面が珍しいのだろうか
「いくわよ」
レミリアが懐からスペルカードを取り出し宣言
すると、レミリアの手に巨大な紅色の槍が現れたではないか
カリスマ不足と噂されていても、その実力はやはり折り紙付きということだろうか
何枚目のカードかは覚えていないが、僕は少しして気を失った
「香霖堂の店主如きに私のカードが半分も持ってかれるなんてね……」
目を開くと、そこにはレミリアと咲夜が立っていた
「そうか、さっきの戦いで……」
「動くな、まだ傷が痛むだろう?」
そう言われて、身体を確認すると驚くべき光景が目の前に広がっていた
「何だ、これは。どこにいった? ……僕の腕は」
何と僕の右腕が綺麗サッパリ失くなっているではないか
するとレミリアは部屋の隅の金魚鉢らしき物を指差す
「あそこだ。安心しろ、明日にはくっつけることができる状態になる」
確かに僕の右腕は、容器の中で真っ赤な液体に浸っていた
「私が槍を投げた時、あんたは避けずに突っ込んでいったんだよ。本当に何を血迷ったか……」
記憶が無い、勝負中の意識が無いのはいつものことだが(戦闘描写が面倒だとか、そう言う事情じゃない)
「そうだな、お前さんの腕がくっつくまでの時間。少し私の槍の秘密を教えてやろうか」
そう言って、レミリアは咲夜を部屋から追い出した
「実はだな……」
◇ ◇ ◇
「逃げずに来たか、こーりん!」
威勢のいい声を上げるのは白黒の……だと思ったら真っ白の衣装に身を包んでいた魔理沙だった
「何だ、その服は」
「勝負服だぜ」
それよりも紅魔館でレミリアと戦った時よりも遥かに観戦者が多い
木の陰から、草むらの陰からと色んな妖怪達も興味津々に僕たちの様子を伺っている
「それじゃあ、スペルカード使用枚数は五枚。先に全てのカードを破壊した方の勝ち……いいわね?」
紫がルールを確認する
お互いに距離を置いて睨み合う
「これ以上は好きにさせないぞ、魔理沙。約束は守るんだろうな」
「もちのろんだ、そっちこそ約束守れよな!」
最初のカード、魔理沙が宣言したのはアステロイドベルト
無数の星屑の雨が僕に襲いかかって来る
「勘弁してくれ……前が見えないぞ」
そう言って、僕もカードを宣言する
僕が空間に手をかざすと、目の前に紫が普段使っているような隙間が現れ、魔理沙の弾を吸い込んでいく
「うわ、反則くせー」
「嬉しい褒め言葉だよ、これは紫と手合わせした時に思いついたものだ」
続けて、僕は別の方向に手をかざす
すると同じような隙間が現れ、中から先程吸い込んだ魔理沙の弾が二倍程の量になって吐き出される
突然のことに慌てる魔理沙は対応が間に合わずに、僕の攻撃が直撃する
僕が先に魔理沙のカードを破壊できた。いけるんじゃないか?
「まだまだ、こいつは序の口だぜ」
そう言って立ち上がり次に宣言したのはマスタースパーク、魔理沙の十八番だ
レーザーは流石に隙間で吸い込むことはできない、簡単に僕のカードは破壊されてしまった
「ちょろいもんだぜ」
流石に魔理沙は強い、一筋縄ではいかない
僕は二枚目のカードを宣言、僕の手には紅色の巨大な斧が姿を現した
「あら、随分と美しくない武器ね」
レミリアがポツリと呟く
このカードは僕の中でも非常に気に入っている一枚だ
紅魔館で右腕がくっつくまでの間でレミリアから聞いたヒントで考え出したスペルである
「レーヴァテイン、グングニル……。剣、槍ときたら当然斧だろう!」
そう言って、僕は紅色の斧を振り下ろす
魔理沙もレーザーで止めようとするが、僕の斧はレーザーを弾きながら進む
「おいおい、止まらないぜ?」
そうこう言っている間に、僕の斧は魔理沙の二枚目のカードを破壊する
結構善戦してるじゃないか。次第に観戦者達もザワつき始めた
「チルノちゃん、すごいね……」
「ノンノン大ちゃん! あれを教えたのは、このあたいだよ!」
「師匠、あれは本当に香霖堂の店主なんでしょうか?」
「彼にも半分、妖怪の血が流れているのよ。これくらいなら努力次第で何とかなるものだわ」
僕は、もともと噂されることは嫌いだった
でも、たまにはこういうのも悪くない
「何だよ、皆こーりんの味方かよー……」
魔理沙が一人ごちる
段々と僕も調子が乗って来たぞ!
「魔理沙! 私は応援してるからねー!」
何か性格の悪い魔法使いと称されるお方の声がしたけど気にしないでおく
「次は、これだ!」
そう言って宣言したのはドラゴンメテオ
随分と永遠亭の兎が好みそうな名前をつけるじゃないか
永遠亭の兎がドラゴンメテオを使うとなれば、
龍之隕星(ドラゴンメテオ)みたいな感じになるのだろうか
そんなくだらないことを考えていると、魔理沙が急に空へと高く飛び上がる。しまった惚けていた
「戦闘中に余計なことを考えるのは命取りだぜ!」
上空からマスタースパークも比にならない極太レーザーが襲いかかる
僕は、咄嗟に手に持っていた斧で身を守る
「耐えれるか……?」
まだ腕は悲鳴を上げてはいない、これなら防ぎきれる
レーザーの軌道が反れる。僕の斧がレーザーを受け流した
「どうだ、魔理沙。僕のスペルなら、これくらいのレーザー……」
「げ!」
何だ、折角格好よく決まりそうだったのに
ところが、どうだろう。魔理沙だけでなく観戦者達も突如として「やってしまった……」な顔をする
一体何事だと、僕が振り返った方向にあったのは木材の山
「あの木材の山が……どうかしたのか?」
「こーりん、この勝負は中止だ。私の条件が満たされない」
何の事だ、魔理沙の条件?
それは、あれだろう。僕の店自体を頂いてくぜ……と……
「まさかっ!」
僕は嫌な予感がして木材の山へと近づく。これは……木材の山なんかじゃない!
「僕の……店だと……」
さっきまで賑やかだった観戦者達の面影は無い。一人、また一人と徐々に帰って行く
紫も突然のことにどうすればいいか戸惑っていたが、不穏な空気を感じ取って隙間を通って避難する
「魔理沙……お前って奴は!」
「お、落ち着け。こーりん落ち着け!」
僕はがむしゃらに、斧を抱えて魔理沙の方へと走る
魔理沙も流石に不味いと思ったのか、明後日の方向へと全速力で逃走。大声で叫ぶ
「し、死ぬまでには直しておくぜ!」
「スペルカードシステム」という神主の設定に、
創作の余地があるということを凄く実感させて頂きました。
個人的な指摘として、やはり一文がやせていると思います。
ありがとうございました。
>昼食中の門番を無理矢理起こして
美鈴は昼飯を食いながら寝てたってこと?想像して笑った。
剣と刀の違いはあるけど妖夢に教わるとかもありだし
うーん、ゴールデンアックスしか思いつかない・・・
しかし家が壊れましたか・・・・これからどうするんでしょうね?
それと、オチというかまだ続きそうな文章で急に落としたような感じがしないでもないです。
追伸:オナニーssとはどういう意味でしょうか?
そのまんまの意味ならご自重ください。
自分を慰めるためのssだというでももう少し言い方があるかと。
伝えるアイディアが良かったです。
ただ、クライマックスの魔理沙とのバトルが盛り上がってきて、さあこれから! というところで
うやむやに終わってしまったのは、正直がっかりしました。
オチてないよ!
後は地の文が少し貧弱かもしれん、なんか台本みたい
発想は良いモン持ってると思うんだけどなぁ
自分で納得出来ないのなら、見直して書き直して、納得するまで繰り返しましょう。
自分で自分の文を駄目と評価するのなら、それは未完成です。
勝負服ってまさかウェディンg……なんでもありません
魔理沙との対決とオチをもう少し太らせれば文句なし!なのですが
どうせなら香霖幸せエンドが見たかった