最近、輝夜との殺し合いががつまらなく感じるようになってきた。
倦怠期だろうか?
長年連れ添った夫婦にも隙間風が吹くように、私と輝夜の関係にも一種のアンニュイな空気が漂いはじめたんだろう。
蓬莱人といえども人は人、退屈なものを延々と続ける所以はどこにもない。
そんなわけで、妹紅と輝夜はその昔、平安京で流行った遊びで戦っているのだった。
「OKもこ殺ーs」
そう言いながら輝夜の姿が消えた。
穴だ! 穴か! そう穴だー!!
穴にはまった輝夜にせっせと土を被せる瀟洒な私、藤原妹紅。
当時流行ったときは「平安京エイリアン」という名前だったけれど
それを現代風にアレンジして「永遠亭エイリアン」
遊びのルールは共通、至極簡単。
空飛ぶの禁止、弾幕張るの禁止。フィールドは竹林全体。
エイリアンと検非違使に別れて、エイリアンは検非違使を追っかける、検非違使は穴掘ってエイリアンを埋める。
結局のところ埋められたほうは死んでしまうので殺し合いと変わらないような気もするのだが
見守る八意永琳や上白沢慧音は彼女らの成長に心を暖かくしていたそうな。
土をスコップで丁寧に叩く。このまま永遠に生えてこなければいいのに。
そう思いながらも、体育座りをしながら輝夜が生えてくるのを待ち続ける。
都合10分、急に地面が妹紅妹紅とうなりはじめた、ようやくお出ましか月のエイリアン。
もう一度土の中に叩き落としてやるぜへっへー。
ばふんっと土煙が上がり、中から輝夜の姿が現れる、追いかけっこ再開。
こう言っちゃなんだが、輝夜の足は相当に遅い。
手加減、いやここは足加減だな、しなければ永遠に私を捕まえることなんてできないだろう。それぐらいに差がある。
八意永琳は服装に差があると睨んだのか、先日から「輝夜」というワッペンのついた運動着と、股に食い込むようなフォルムの布に換装してきた。
若干機動力は上昇したようだが、なんだその、絶対これは趣味が混じっていると思う。筋肉の全然ついていない太ももとか、目の置き所に困る。
「もこー! どこいったー!」
簡単にまいて、やるのはせっせと穴掘り。
慧音と特訓した結果、3mぐらいの穴ならほんの数分で掘れるまでに私は成長していた。
今まで生きてきた中でもっとも不必要なスキルだとは思うのだが、こう、なんだ。
土をせっせと被せているときに感じるなんともいえない感覚。
穴に落ちた輝夜が悔しそうに唇を噛んでいるときとか、思い出すだけで興奮してくる。
やばい、頬が緩んでた。
なんで輝夜のことを思ってよだれ垂らさなきゃいけないんだよ!!
ああ早くこないかな、早く埋めたいよもう。
「もこー!! もこー!?」
遠くから絶叫が聞こえる。
私はここだっての、いっそのこと声を出して報せてやろうか。
落とし穴に竹網と布を使った偽装工作を施しながらそんなことを思った。
しかし、運動不足にもほどがあるだろ、もう。
なんで100mぐらいしか走ってないのに顔真っ赤にして息切らして倒れそうになるかな。
一度本気でぶっ倒れちゃって、哀れになったから介抱してやったら嬉しそうに「捕まえた」なんて言うし。
ああまずい、またよだれが垂れてる。
「もこー!! もこぉー!! どこなのー!!」
「私はここだよ運動不足のデブお姫ー!!」
「むきぃー!! 太ってなんてないわよバカ妹紅ー!!」
「先月比較2キロ増ですよ、姫」
サラっと乙女の秘密をバラす従者。
怒鳴っているようには見えないのに声が響くとはさすがは天才。
「かくせいき」だっけな? よくわからないものを河童と開発したとかいってた。
あと「とうちょうき」とか「しゅうおんまいく」とか、天才の言うことはよくわからないなり。
ま、輝夜は今頃羞恥に顔を染めて怒り狂ってるんだろうなぁ。
でもさぁ、冷静な判断ができないと
「見つけた!! 覚悟ーっ!!」
ぼふんっ。
「つっちをかけましょほいさっさー」
「むきぃー!!」
穴に、落ちるんだよ。
というわけで、穴に落ちたのでこれがオチ。
先生、輝夜さんの太ももは反則だと思いまーす。
とりあえずナイスブルマ。
ブルマな輝夜かわいいよ
感想まで目を通した
妄想してみた
萌えた
姫様のブルマ姿とか、なんだよそれ。ずるいよ
そんなエサにオレがクマァーッ!だよ
ブルマっていいよな
地面からにょきにょき生えてくる姫様かわいいよ姫様
…もうなんかイロイロ駄目だよ俺吊ってくるノシ
本文でも後書きでも笑わせてもらいました
体操服姫様……ふぅ
えーりん盗聴器とかwwwwwwwww
次はぜひ妹紅にもブルマをwww
面白かったですw