昼間にもかかわらず何かの動く気配もない薄暗い森の奥。
人と妖怪のどちらも殆ど訪れない場所。
幻想郷の外の道具を取り扱っている古道具屋がある。
屋号を香霖堂という。
「さて、どうしたものか」
魔理沙や霊夢もここ2週間程姿を見せない。
喜ばしいことの筈なのだが、一抹の寂しさを拭い去れないあたりが僕の半身の人間らしさなのかもしれない。
全く、普段はいらないときにやって来るのにこっちが退屈してるときに来ないとはね。
商品は昨日拾いに行ったばかりだし、本は手持ちの分は読みつくしてしまった。
人里に行く気にはならないし、こっちから魔理沙達のほうに行くのは何となく嫌だ。
「何か暇つぶしに魔法道具でもこしらえてみるかな」
魔法道具を作るのは久しぶりだがきっと問題ないだろう。
うん、やると決めるとやる気も出てくるものだ。
問題は何を作るかということだろう。
「はて、何を作ればいいやら」
別に何を作ってもいいのだが折角だしいいものを作りたいものだ。
だがやはり何を作るかが思い浮かばない。
一人で延々と悩んでいたので誰かが店に入ったのにも気がつかなかった。
「もし」
「…ッ!!?」
いきなり近くから話し掛けられて驚いてしまった。
慌てて顔を前に向けるとお得意様が苦笑していた。
「ついにこの店はお客様に挨拶もしなくなったんですわね」
「いや何、少し考え事をしていてね。挨拶に関してはすまなかった。全く気がつかなかった」
彼女は呆れたような顔をしていたがすぐに本題を切り出してきた。
「近くに来たから寄ってみたんだけども、今日は何か面白いものはないかしらね」
唐突に難しい注文を突けて来るものだ。
矢張り彼女も幻想郷の女性という意味では魔理沙や霊夢同様に面倒な奴だ。
「例えばどんなものに興味があるんだかぐらいは教えてくれよ」
「外の世界のナイフみたいなのは無いのかしら」
「ナイフねえ」
一応少しはあるが、僕の見立てではたいしたものは無かった筈だ。
まず僕は道具屋であって、彼女が今求めているような武器のようなナイフは扱っていない。
面倒だが立ち上がって刀剣類の場所からナイフの類を取ってくる。
「こんな物しかないよ」
「……微妙ね」
まあ確かに微妙だな。
だがこれだけ見て帰られても僕の道具屋としての沽券に関わる。
折角の客なので何か売り込んでやろうと考えているうちにいい考えが思い浮かんだ。
「そうだ、咲夜。君何か魔法道具なんかは欲しくないかい?」
「魔法道具? 何で唐突に」
「実はさっきまで暇だったんだ。それで久しぶりに何か魔法道具を作ろうと思ってね」
「あなたにそんな技術があるなんてね。どの程度の物なのかしら」
「魔理沙のミニ八卦炉だって僕が作ったんだぞ」
流石にあれを作ったと聞くと彼女も驚いている。
ミニ八卦炉は僕の中でも最高傑作だったと思うね。
「じゃあ私にも魔理沙みたいな火力のある物を作ってみてくださる?」
「何となくだが君が火力を重視すると瀟洒さがなくなってしまう気がするんだが」
「それはまずいわね」
うーん、と二人して頭を抱える。
さっきまでと人が増えただけであまり状況が変わっていない気がする。
「単純にナイフを使う為の補助武器とかでどうだろうか」
咲夜はちょっと考えていたが結局それで納得したようだ。
「じゃあそれでいいわ」
「で、どんなのがいいんだい」
「加速装置とかでどうかしら」
まあいいだろう、何となくだが。
流石に歯にスイッチをつけさせてくれとは言えないな。
「何か元にしたい物はあるかい」
「このカチューシャの形にできないかしら?」
「そのぐらいは簡単だよ」
結局ゼロシフトみたいな装置をカチューシャ型に作ることで同意をもらった。
出来次第こっちから持っていくということで契約した。
報酬は結構な額なのでいい気分だ。
「やはり僕は商人に向いていたのかもしれないな」
自分の交渉術に大いに満足し、メタトロンとかいうらしい外の世界の結晶を弄り始めるのであった。
それから数日後、紅魔館に向かう道に彼の姿があった。
久しぶりにやって来た魔理沙に強奪されそうになった時には流石に本気で焦ったものだ。
こんなものを遊びで使われて彼女が事故で死のうものなら大変だ。
「僕も試しに店の前で使ってえらいめにあったしな…」
こんな物は時間を止めるような奴意外ではまともに扱えないだろう。
そんなことを考えながら女性が寄りかかって寝ていた門を素通りしようとした時だった。
寝ていた筈の女性がいつの間にか目の前に移動していた。
「ちょっと人が寝ている間に何で普通に通ろうとしているんですか!?」
「僕は君なんか知らないし用も無い」
それじゃあ、と言って通り過ぎようとする霖之助の前で女性は腕を伸ばして通せんぼのポーズをとった。
「何をするんだ君は」
「門番を無視しないでください!!」
「ふん、昼間から門の前で寝ている門番なんかいるわけないだろ」
「今日はたまたま暖かかったんです!」
面倒な奴だな、と霖之助は頭の中だけで愚痴をこぼした。
全くもって幻想郷の女性はどこに行ってもろくな奴がいない。
「別に君が何なのか構わないけどね、僕は咲夜に用があるんだ。君に付き合ってる時間は無いよ」
「へっ!? 咲夜さんですか!?」
流石は紅魔館の瀟洒なメイド長だ。
やはり彼女の名前は紅魔館ではよく通るようだな。
「そうだ。僕は彼女と約束しているんだ。早く通してくれよ」
「いえいえいえいえ、すいません!! 咲夜さんに男性のお客様なんて初めてだったので驚いてしまいました」
いきなり態度が変わってペコペコしてるあたり、紅魔館内の人間関係を感じさせる
「ところでお客様のお名前はなんと?」
「森近霖之助。フリーの古道具屋さ」
「霖之助さんですか。私の名前は紅美鈴といいます!」
ずいぶんと自分の名前を強調するな。
中国語とは珍しい妖怪だ。
「紅美鈴さんね、まあ君のことは咲夜には黙っておいてやろう」
「!!!!!!!」
美鈴的脳内基準 霖之助>>>>取れないスペカの壁>>>>中国って呼ぶ奴ら
「ありがとうございます!!!!」
無事に門を通った後には特に問題なく紅魔館の客間まで通してもらえた。
このクラスのお屋敷の客間に飾ってある物は殆ど全てが一級品で見ていて飽きが来ない。
何やら時間がちょうど良いのでお茶会にも参加させてもらえるようだしついている。
咲夜の仕事が一段落するまでここで待つように言われたのだが、僕にとってはそれも幸運だった。
次々に勝手に頭の中で装飾品を鑑定して勝手に値段を決めて遊んでいた。
大きな絵画を勝手に鑑定していると唐突に声をかけられた。
「あら、咲夜の客だと聞いていたから誰かと思ったけどあなただったの」
「おや、館の主人自ら客に挨拶かい。礼儀正しいことだね」
絵から目も離さずに応答する。
それにしてもいい絵だ。
きっと凄く高いんだろうな。
「あなた話す時ぐらいはこっち見て話しなさい」
プライドが高くて面倒な奴だな。
溜息をついて彼女に向き直る。
「別に僕は君に話すことなんか無いよレミリア・スカーレット」
「私がよくないのよ。咲夜に何の用で来たのか教えなさい」
「ただ彼女に約束していた物を持ってきただけだよ」
依頼人の仕えている主人だし見せてもいいだろう。
僕が小型の箱をテーブルに置くと彼女はハッと息を呑んだ。
一応彼女も女の子なので包装してリボンで包んでおいてやっている。
商売人としてのささやかな客へのサービスというやつだ。
僕の包装技術の高さに彼女も驚いているようだった。
「え…この包装を咲夜に…?」
「そうだけど何か」
「いいえ、あなたが女性にプレゼントなんて意外すぎて…」
プレゼント? 何のことだろうか。
まあいいから鑑定でも続けよう。
一人で何か言ってるレミリアを無視して絵に向き直る。
「いつの間に咲夜がこんな男に…」
それにしてもいい物がたくさんだなあ。
幾つか持ち帰りたいぐらいだ。
レミリアの言葉を受け流しながらメイド長を待っていると別の人が入ってきた。
見たことの無い人だがここの人なのかな。
「あらパチェ来たのね」
パチェさんですね。わかりました。
「あなたが今日はここでお茶を飲むって呼んだんでしょう」
「珍しくまともな客が来てるからね」
「まず魔理沙とかはまともとかじゃなくて客じゃないでしょう」
魔理沙の知り合いのようだ。
とりあえず会話の内容を聞いていると同情と謝罪の心が浮かんでくる。
あの娘は他所様でもやっぱり無茶をしていたのか。
「とりあえず魔理沙が失礼なことをしたようですまない」
「レミィこのお客様はどなた?」
「ただの古道具屋の主人よ」
「紹介ありがとう。僕は森近霖之助、一応は魔理沙の保護者のようなものかな」
間違ってはいないと思う。
「魔理沙から話には聞いていたわ。変な奴で変な店をやってるとかいってたわね」
「………」
どこに行っても本当に失礼な奴だな。
「私はパチュリー・ノーレッジ。ここの館の図書館の司書をしてるわ」
「図書館! この館はそんなものまであるのか!」
「よく魔理沙に本を盗まれるけどね」
「…申し訳ない」
僕達はこんな調子で雑談をしながら咲夜を待つことになった。
とりあえず僕は後で図書館に寄らせてもらえないだろうか等と考えていた。
「咲夜は何をもたついているのかしらね。遅いすぎるわ」
「あなたがせっかちなのよ。客人の前なんだから落ち着きなさい」
この二人を見ていても普段見ている霊夢と魔理沙のやりとりと違っていて面白い。
矢張り今回魔法道具を作ったのは正解だったな。
後は咲夜がこれを気に入ってくれるかどうかだけだな。
普段と違う環境でいつもより能動的な事をいつまでも考えていた。
配膳用の車が動いている音が聞こえてきて、この部屋の前で止まった。
僕以外の二人は遅かった等と言っているが、まだ3時を少しまわっただけだ。
十分にお茶の時間だ。
「お待たせしました」
まあ僕は退屈しなかったから、あまり待ってはいなかったんだがね。
「やあ、待ったよ」
≪続く≫
人と妖怪のどちらも殆ど訪れない場所。
幻想郷の外の道具を取り扱っている古道具屋がある。
屋号を香霖堂という。
「さて、どうしたものか」
魔理沙や霊夢もここ2週間程姿を見せない。
喜ばしいことの筈なのだが、一抹の寂しさを拭い去れないあたりが僕の半身の人間らしさなのかもしれない。
全く、普段はいらないときにやって来るのにこっちが退屈してるときに来ないとはね。
商品は昨日拾いに行ったばかりだし、本は手持ちの分は読みつくしてしまった。
人里に行く気にはならないし、こっちから魔理沙達のほうに行くのは何となく嫌だ。
「何か暇つぶしに魔法道具でもこしらえてみるかな」
魔法道具を作るのは久しぶりだがきっと問題ないだろう。
うん、やると決めるとやる気も出てくるものだ。
問題は何を作るかということだろう。
「はて、何を作ればいいやら」
別に何を作ってもいいのだが折角だしいいものを作りたいものだ。
だがやはり何を作るかが思い浮かばない。
一人で延々と悩んでいたので誰かが店に入ったのにも気がつかなかった。
「もし」
「…ッ!!?」
いきなり近くから話し掛けられて驚いてしまった。
慌てて顔を前に向けるとお得意様が苦笑していた。
「ついにこの店はお客様に挨拶もしなくなったんですわね」
「いや何、少し考え事をしていてね。挨拶に関してはすまなかった。全く気がつかなかった」
彼女は呆れたような顔をしていたがすぐに本題を切り出してきた。
「近くに来たから寄ってみたんだけども、今日は何か面白いものはないかしらね」
唐突に難しい注文を突けて来るものだ。
矢張り彼女も幻想郷の女性という意味では魔理沙や霊夢同様に面倒な奴だ。
「例えばどんなものに興味があるんだかぐらいは教えてくれよ」
「外の世界のナイフみたいなのは無いのかしら」
「ナイフねえ」
一応少しはあるが、僕の見立てではたいしたものは無かった筈だ。
まず僕は道具屋であって、彼女が今求めているような武器のようなナイフは扱っていない。
面倒だが立ち上がって刀剣類の場所からナイフの類を取ってくる。
「こんな物しかないよ」
「……微妙ね」
まあ確かに微妙だな。
だがこれだけ見て帰られても僕の道具屋としての沽券に関わる。
折角の客なので何か売り込んでやろうと考えているうちにいい考えが思い浮かんだ。
「そうだ、咲夜。君何か魔法道具なんかは欲しくないかい?」
「魔法道具? 何で唐突に」
「実はさっきまで暇だったんだ。それで久しぶりに何か魔法道具を作ろうと思ってね」
「あなたにそんな技術があるなんてね。どの程度の物なのかしら」
「魔理沙のミニ八卦炉だって僕が作ったんだぞ」
流石にあれを作ったと聞くと彼女も驚いている。
ミニ八卦炉は僕の中でも最高傑作だったと思うね。
「じゃあ私にも魔理沙みたいな火力のある物を作ってみてくださる?」
「何となくだが君が火力を重視すると瀟洒さがなくなってしまう気がするんだが」
「それはまずいわね」
うーん、と二人して頭を抱える。
さっきまでと人が増えただけであまり状況が変わっていない気がする。
「単純にナイフを使う為の補助武器とかでどうだろうか」
咲夜はちょっと考えていたが結局それで納得したようだ。
「じゃあそれでいいわ」
「で、どんなのがいいんだい」
「加速装置とかでどうかしら」
まあいいだろう、何となくだが。
流石に歯にスイッチをつけさせてくれとは言えないな。
「何か元にしたい物はあるかい」
「このカチューシャの形にできないかしら?」
「そのぐらいは簡単だよ」
結局ゼロシフトみたいな装置をカチューシャ型に作ることで同意をもらった。
出来次第こっちから持っていくということで契約した。
報酬は結構な額なのでいい気分だ。
「やはり僕は商人に向いていたのかもしれないな」
自分の交渉術に大いに満足し、メタトロンとかいうらしい外の世界の結晶を弄り始めるのであった。
それから数日後、紅魔館に向かう道に彼の姿があった。
久しぶりにやって来た魔理沙に強奪されそうになった時には流石に本気で焦ったものだ。
こんなものを遊びで使われて彼女が事故で死のうものなら大変だ。
「僕も試しに店の前で使ってえらいめにあったしな…」
こんな物は時間を止めるような奴意外ではまともに扱えないだろう。
そんなことを考えながら女性が寄りかかって寝ていた門を素通りしようとした時だった。
寝ていた筈の女性がいつの間にか目の前に移動していた。
「ちょっと人が寝ている間に何で普通に通ろうとしているんですか!?」
「僕は君なんか知らないし用も無い」
それじゃあ、と言って通り過ぎようとする霖之助の前で女性は腕を伸ばして通せんぼのポーズをとった。
「何をするんだ君は」
「門番を無視しないでください!!」
「ふん、昼間から門の前で寝ている門番なんかいるわけないだろ」
「今日はたまたま暖かかったんです!」
面倒な奴だな、と霖之助は頭の中だけで愚痴をこぼした。
全くもって幻想郷の女性はどこに行ってもろくな奴がいない。
「別に君が何なのか構わないけどね、僕は咲夜に用があるんだ。君に付き合ってる時間は無いよ」
「へっ!? 咲夜さんですか!?」
流石は紅魔館の瀟洒なメイド長だ。
やはり彼女の名前は紅魔館ではよく通るようだな。
「そうだ。僕は彼女と約束しているんだ。早く通してくれよ」
「いえいえいえいえ、すいません!! 咲夜さんに男性のお客様なんて初めてだったので驚いてしまいました」
いきなり態度が変わってペコペコしてるあたり、紅魔館内の人間関係を感じさせる
「ところでお客様のお名前はなんと?」
「森近霖之助。フリーの古道具屋さ」
「霖之助さんですか。私の名前は紅美鈴といいます!」
ずいぶんと自分の名前を強調するな。
中国語とは珍しい妖怪だ。
「紅美鈴さんね、まあ君のことは咲夜には黙っておいてやろう」
「!!!!!!!」
美鈴的脳内基準 霖之助>>>>取れないスペカの壁>>>>中国って呼ぶ奴ら
「ありがとうございます!!!!」
無事に門を通った後には特に問題なく紅魔館の客間まで通してもらえた。
このクラスのお屋敷の客間に飾ってある物は殆ど全てが一級品で見ていて飽きが来ない。
何やら時間がちょうど良いのでお茶会にも参加させてもらえるようだしついている。
咲夜の仕事が一段落するまでここで待つように言われたのだが、僕にとってはそれも幸運だった。
次々に勝手に頭の中で装飾品を鑑定して勝手に値段を決めて遊んでいた。
大きな絵画を勝手に鑑定していると唐突に声をかけられた。
「あら、咲夜の客だと聞いていたから誰かと思ったけどあなただったの」
「おや、館の主人自ら客に挨拶かい。礼儀正しいことだね」
絵から目も離さずに応答する。
それにしてもいい絵だ。
きっと凄く高いんだろうな。
「あなた話す時ぐらいはこっち見て話しなさい」
プライドが高くて面倒な奴だな。
溜息をついて彼女に向き直る。
「別に僕は君に話すことなんか無いよレミリア・スカーレット」
「私がよくないのよ。咲夜に何の用で来たのか教えなさい」
「ただ彼女に約束していた物を持ってきただけだよ」
依頼人の仕えている主人だし見せてもいいだろう。
僕が小型の箱をテーブルに置くと彼女はハッと息を呑んだ。
一応彼女も女の子なので包装してリボンで包んでおいてやっている。
商売人としてのささやかな客へのサービスというやつだ。
僕の包装技術の高さに彼女も驚いているようだった。
「え…この包装を咲夜に…?」
「そうだけど何か」
「いいえ、あなたが女性にプレゼントなんて意外すぎて…」
プレゼント? 何のことだろうか。
まあいいから鑑定でも続けよう。
一人で何か言ってるレミリアを無視して絵に向き直る。
「いつの間に咲夜がこんな男に…」
それにしてもいい物がたくさんだなあ。
幾つか持ち帰りたいぐらいだ。
レミリアの言葉を受け流しながらメイド長を待っていると別の人が入ってきた。
見たことの無い人だがここの人なのかな。
「あらパチェ来たのね」
パチェさんですね。わかりました。
「あなたが今日はここでお茶を飲むって呼んだんでしょう」
「珍しくまともな客が来てるからね」
「まず魔理沙とかはまともとかじゃなくて客じゃないでしょう」
魔理沙の知り合いのようだ。
とりあえず会話の内容を聞いていると同情と謝罪の心が浮かんでくる。
あの娘は他所様でもやっぱり無茶をしていたのか。
「とりあえず魔理沙が失礼なことをしたようですまない」
「レミィこのお客様はどなた?」
「ただの古道具屋の主人よ」
「紹介ありがとう。僕は森近霖之助、一応は魔理沙の保護者のようなものかな」
間違ってはいないと思う。
「魔理沙から話には聞いていたわ。変な奴で変な店をやってるとかいってたわね」
「………」
どこに行っても本当に失礼な奴だな。
「私はパチュリー・ノーレッジ。ここの館の図書館の司書をしてるわ」
「図書館! この館はそんなものまであるのか!」
「よく魔理沙に本を盗まれるけどね」
「…申し訳ない」
僕達はこんな調子で雑談をしながら咲夜を待つことになった。
とりあえず僕は後で図書館に寄らせてもらえないだろうか等と考えていた。
「咲夜は何をもたついているのかしらね。遅いすぎるわ」
「あなたがせっかちなのよ。客人の前なんだから落ち着きなさい」
この二人を見ていても普段見ている霊夢と魔理沙のやりとりと違っていて面白い。
矢張り今回魔法道具を作ったのは正解だったな。
後は咲夜がこれを気に入ってくれるかどうかだけだな。
普段と違う環境でいつもより能動的な事をいつまでも考えていた。
配膳用の車が動いている音が聞こえてきて、この部屋の前で止まった。
僕以外の二人は遅かった等と言っているが、まだ3時を少しまわっただけだ。
十分にお茶の時間だ。
「お待たせしました」
まあ僕は退屈しなかったから、あまり待ってはいなかったんだがね。
「やあ、待ったよ」
≪続く≫
つづきを待ちますハイ
こらこらこらこらw
つーかゼロシフトなんかして人間の体が持つのだろうか。
とりあえず続きを待ちます。
それはさておき、続きを楽しみにしてます。
>男声のお客様
香霖、見た目も男ですよね?中国さん
続きに期待してます
こーりんZE
でもヒヒイロカネを持っていたこーりんならもっていてもおかしくないかw
それにしてもこのこーりんはよくできたこーりんですね
続きも頑張って下さいね♪
少し違和感を感じました
_, ._
( ゚д゚) ・・・ (つд⊂)ゴシゴシ (;゚д゚) ・・・(;゚ Д゚) …!?
って、アレ!? 香霖堂の裏にアヌビスの残骸が・・・・・・。
噴いたw
おい、こら。めっちゃ噴いたじゃねーか。
でもなんか、香霖のキャラに少し違和感を感じたかも。
店きっての上得意で、加えて魔理沙が迷惑掛けまくってる相手となると
むしろ謙るくらいの下手に出てても良かったような。
つうか、俺香霖ファンの筈なのに、随分紅魔館勢を持ち上げてるなw
でもそんなこと香霖にとってはどうでも良さそうだなw
まあ、タイトルがこーりんだしな。
暫くの間、トラックの荷台のレールに乗せられた、大量のナイフを想像していた。
これは期待した方が良いのだろうか。
若干胡散臭さ分増量の香霖ですが、こういうのも自分は好きです。
そしてメインブースタの不調は水没に繋がるので注意w
メタトロンはスパロボクラスのロボット作れるもんだぞwwww
やべえwww
遅すぎるわ、かな?
続き期待。
ところで、咲夜さんがゼロシフト使ったら途中にあるものにぶつかって死ぬというオーフェンの擬似空間転移的な悲劇が起きそうですよね。
心より期待します。前編は面白かった!!