Coolier - 新生・東方創想話

契約と約束

2008/05/17 22:21:59
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※まずは公式設定をぶち壊すことから始めてみた(というより始めてしまった)
 今回のキーワード「レミリアとパチュリーの出会い」
 
 
 私は知識であり、知識は私。
 この図書館に眠る膨大な蔵書を読み漁り、それを糧とする。
 それが私であり、私の使命。
 だから私は、満足していた。
 
「・・・この場合のαとはいわゆる隠語の類で、正確にその名を記すのは・・・あ、こっちの本ね」
 机の上には大量の本が積み上げられている。
 これでも一応、精確で緻密な計算を基に積み上げられている。
 倒れることはない・・・はずだ。
「それでこっちに書かれている“悪魔”とはつまり存在し得ない者、という意味であり、それはまた存在を確認できないモノの意味であり・・・」
 一冊の本を調べるためには、それの“参考書”となる最低数冊の本が必要となってくる。
 故に、私の机はいつも本が積み上げられている。
 倒れたことはない・・・だったろうか。
「そしてこの“マックス”とは愛称であり―――」
 爆発音。衝撃波。
 それでも私の本は倒れない、倒れないでくれお願いだから。
「・・・小悪魔」
 もうこれも日課となってしまった。
 名を呼べば、すぐに来てくれるはずだ。
「・・・・・・パチュリー様ぁ」
 ふらふらと飛翔しながら、今日もまた彼女はやってくる。
 今日は意外と時間がかかったようだ。
「どうしたの小悪魔、人間程度貴方でも相手できるでしょう?」
 
 魔女というものはどこでも嫌われているものである。
 ある程度人里から離れたこの図書館でもそれは例外ではない。
 定期的に襲撃に来る辺り、人間というものはまめである。
 ・・・まったく学習しない辺りは馬鹿だろうけど。
 昼は太陽の、夜は月の力を基にした結界がここには張られている。
 
 この小悪魔、そういったことも含めて使役している存在なのだが、今日はどうしたのだろうか。
「それがその・・・今日は違うんですよ~」
 妙に語尾が間延びした口調。
 新しい客層でも狙っているのだろうか。
「あら、こんなところに魔女が居るなんて」
 それは第三者の声。
 小悪魔の真後ろから響く声。
「・・・誰?」
 迷わず魔法陣を展開。
 今日の調子はまぁまぁだ。積極的とは言わないまでも攻撃的な魔法陣だ。
 見る者が見れば、すぐに効果も分かるだろう。
 だが・・・
「ふん、その程度? あなた、それで私を倒せると思っているのかしら?」
 目の前の存在は鼻で笑った。
 それも、この魔法陣の攻撃性を分かっていながら、尚だ。
 かなりの実力者なのだろう。
「・・・姿を現してくれるかしら?」
 図書館は薄暗い。
 だがそれだけではない、彼女は不定形の存在だった。
 霧、だろうか。
「ああ、これは失敬」
 慇懃無礼な口調で彼女(声の調子からそう判断した)は答え、その存在を確かなものにしていった。
 霧が集まり、こじんまりとした集合体へと化していく。
 そして現れたのは・・・
「こんにちは、いえこんばんは、かしら」
 意外と可愛らしい幼女だった。
 
「それで、ここに何の用かしら?」
 (小悪魔に)本を片付けてもらい、空いたスペースに(小悪魔が)淹れたお茶を置き、(小悪魔に)見回りをしてもらう。
 彼女は本当に働き者だ。
「用といっても・・・あら、これ美味しいわね、あの悪魔が淹れたのかしら」
「ヘッドハントは勘弁してよ」
 そして対面に座るのは、先ほど現れた幼・・・じゃなくて彼女。
 私だから分かる、彼女の力は小悪魔どころか私でも足元には及ばない。
 そんな彼女は今、紅茶をふうふうと冷ましながら飲んでいる。
 ・・・これはこれで良いかも。
「で、ここに何の用かしら?」
「あら、そういえば答えてなかったわね」
 カップを置き、椅子から立ち上がって威厳たっぷりな風に彼女は答えてくれた。
「この図書館を私に―――」
「却下」
 みなまでいわせるものか。
「えぇっ?! まだ何も言ってないのに!」
「そこまで言われたら誰でも分かる!」
 全くもって論外だ、そんな用事で来たというのなら、私は抵抗せざるを得ない。
 だいたい、こんな力の持ち主が何故に人様の館に手を出そうというのか。
「どうしても駄目?」
「う・・・」
 おそらく本人は意図せずにだろうが、少し涙目でそう問いかける彼女の表情はクリティカルでストライクでサクリファイスだった。
「駄目よ、この図書館を貴方にあげるつもりは全くないわ」
「全部言ってないのによく分かったわね!」
「あそこまで言われれば誰でも分かる!」
 ああ、性格に似合わず怒鳴ってしまったせいか、喉の調子がおかしくなってきた。
 こういう時に喘息というのは本当に厄介だ。
「そう、そういうことね」
 とりあえず冷めた紅茶の一気飲みで喉を潤した私の前で、彼女が“変貌”した。
「っ!」
 いや、姿形は変わっていない。
 ただ、雰囲気が変わっただけだ。 
 それなのに、私の肌に鳥肌が立ち、意識せず額に汗が浮かぶ。
 ああ、これは悪夢だろうか。
 目の前の彼女の口に、不釣り合いなほどの牙が見えたような気がする。
「断りは不要、選択肢は皆無、貴方の意思は私の物」
 彼女の“目”から、目が離せない。
 ああ、何かが私に流れ込んでくる。
 これは・・・
「もう一度聞くわ、『パチュリー・ノーレッジ』」
 あれ、私は何時名前を名乗っただろうか。
「この図書館を、私に頂戴」
 絶対に頷く訳にはいかない願い。
 でも、私の首は縦に振られようとしていた、意志と全く関係無しに。
 ああ、私の図書館、私の蔵書、貴重な魔本の数々。
 救いは―――
 
「パチュリー様ぁぁぁ!」
 意外なところからやってきた。
「ふん、使い魔程度の存在に、何が出来る」
 ああ、首を動かせないけど声だけで分かる。
 小悪魔だ、主人の危機に彼女がやってきたのだ。
 だが―――
「パチュリー様から、離れろぉぉぉぉ!」
 彼女に何が出来るというのだ。
「はっ、何をするかと思えばそんなもの―――て、ちょっとそれやめてぇ」
 ・・・あれ?
「いや、変なところに、ああんっ! もぞもぞして・・・中で動いてるぅ!」
 ・・・えぇと。
「く、このぉ、虫けらの分際でぇ! あ、いや、堪忍してぇぇぇぇ!」
 ・・・何だというのだ。
「パチュリー様、ご無事でしたか!」
 と思っていたら、意思が私に戻った。
 首も動かせる、肩も動かせる、そして目の前には小悪魔。
「小悪魔、これはいったい―――」
 そう思って振り返ると、そこにはある種異様な光景が広がっていた。
 
「小悪魔、これは何かしら」
「ああ、侵入者用の罠本です。効果はなかったみたいですが・・・」
「ちょ、ほんとにやめてぇぇぇえ!」
「じゃあ、この白いのは?」
「群生していたニンニクです。匂いがきついですよぉ」
「いやだからあなたたちほんとに―――」
「それは効いてないみたいね。じゃあなんで彼女・・・悶えているのかしら」
「あ、そういえば」
「そういえば?」
「地下室から蜘蛛を取ってきました。魔除けだそうです」
「ちょ、これ蜘蛛なの?! いやぁ、服の中でもぞもぞしてるぅぅ!」
「なるほど、そういうわけね・・・小悪魔」
「はい、パチュリー様」
「映像記録用の水晶、持ってきて」
「え、ま、まさか―――」
「羞恥プレイの撮影ですね、分かりました!」
「分かりました、じゃねぇぇぇぇ! あ、あうん!」
 
 
「はぁ、はぁ・・・酷い目に遭ったわ」
「まぁ人様の館をもらおうとするんだから、当たり前よね」
 とはいえ流石に酷すぎたような気もする。
 ・・・さっきの映像は人里に流して高く売ろう。
「あ、さっきの水晶は壊させてもらうわよ」
「・・・・・・ちっ」
「今『ちっ』って言った! 言ったわよね!?」
「イッテナイイッテナイ」
 惜しかったか。この頃実験機材も高いというのに。
「まったく・・・ん?」
 そういえば・・・何か忘れているような気がする。
 何だっけ、目の前で頬を膨らませている幼女に関係がある気がするんだが。
「あ、そうだ。何でこの図書館が欲しいの?」
「それを早く聞きなさい!」
 いや、貴方が一人悶えていたのが悪いと思うんだが。
 まぁその責任の一端は・・・私にはない、小悪魔にある。
 ちなみにそんな彼女はただいま掃除中。嫌いなわけではないが、ニンニクの香りは本に悪い。
 ぶつくさ言いながら雑巾を使っているが、労働は尊い、うん。
「ちょっと、聞いてるの?」
 ・・・しまった、考え事が過ぎたようだ。
「とりあえずパチュリー・ノー―――長いわね、パチェ」
「へ?」
 あれ、今変な単語が聞こえたような気が。
「・・・何て、言ったかしら?」
「だから、パチュリーを略して『パチェ』よ。我ながらナイスでしょ」
 ・・・きっと彼女の命名センスは最悪だろう、うん。
「だからね、パチェ。貴方に教えて―――」
「名前?」
「は?」
「あら、人の名前を勝手に改変しておいて自分は名乗らないつもり? 貴方の名前も教えて頂戴な」
 だいたい今までの会話で分かった。目の前の彼女は名誉と誇りを重んじるタイプ。
 いわゆるプライドの塊だろう。そんな相手の扱い方は簡単だ。
 思った通り、彼女はあっさりと答えてくれた。
「レミリア、レミリア・スカーレットよ」
 魔女に名前を教えるという愚かさを知らないのだろうか。
「そう、レミリアね・・・分かったわ、よろしくね『レミィ』」
 そんな彼女に敬意を表して、私も“センスたっぷりな”略し方をしてあげた。
 ・・・何故か意外と喜ばれている気がしたのがおかしかった。
 
 
「えぇとつまり・・・新しい住処を探している、ということ?」
「そのとおりよ。この私に相応しい館を優雅に探している最中、というわけね」
 つまり、引越しということだろうか。
 と、掃除を終えた小悪魔が新聞を手にして固まっている。
「ちょっと来なさい」
 何となく気になったので、彼女を手招きしてこちらに来させる。
 目の前のレミリ―――レミィに見られないようにその新聞を覘き見る。
『恐怖の館? スカーレット邸が火災により消失』
「・・・・・・」
 ニコニコしている彼女。
 うん、聞くべきことは・・・
「出火原因は?」
「門番が肉まんを作ろうとしたこと」
 
「なるほど、つまり焼け出されて仕方が無く新しい住処を探しに来た、と」
「・・・ええ、そうよ」
 先ほどとはうって変わって憎憎しげに吐き捨てるレミィ。
 小さく「あの門番め・・・肉まんのために叩き起こした恨みか」とかなんとか呟いている。
「でも駄目よ、ここは図書館。そして私は知識の魔女。絶対に貴方には献上できな
い」
「できない、なんて関係ないわ。させるのよ」
 ああ、また眼を輝かせている。使うのか、また使うのかその眼。
 もう一回蜘蛛を持ってこさせようか、いや魔法で触手を生み出してあんなことやこんなこと―――不味い、それはいろんな意味でまずい。
 数秒以内に良い手を思いつかなければ、この傲岸不遜なお嬢様、すぐにでも眼を使おうとするだろう。どうする、どうするのよ!?
「さぁ、パチュリー・ノーレッジ、私に―――」
「・・・契約」
「は?」
 これしか、ないのかもしれない。
「分かったわ、貴方にこの館をあげる。そのための契約を、してあげるわ」
「あらそう、力づくより服従しての献上の方が良いわね」
 かかった、やはりこのお嬢様、プライドの塊だ。
「じゃあ、この契約は成立で良いわね、
 (私の死後に)
 この館をあげるわ」
「ええ、それで良い・・・ちょっと待ちなさい」
 ちっ、行間を読まれたか。
「何、今の間にあったのは何?」
「何も無いわようん何も無いから、『良い』って言ったわよねはい契約成立~」
「ちょ、あんた卑怯よ!」
「あ~あ~聴こえない聴こえない」
「この―――」
 耳を塞いだ私の手を跳ね除けようと彼女が動き出す。
 私は思わず、目を閉じた。
「・・・・・・?」
 恐る恐る目を開けてみると、固まっている彼女。
 伸ばした手もそのままに、その動きを止めていた。
「・・・どうしたの?」
「・・・分かったわ、契約成立ね」
 ・・・やった、引っかかってくれたか!
「良いの、本当に?」
「ええ、良いわ。その代わり、“明後日”まではここに泊めさせてもらうわよ」
「良いわよ、そのくらい」
 よし、これで私の勝ちだ。
 ここに防犯用にセットしてある水晶には私の契約の言葉が(行間までしっかりと)録音されている。
 今更取り消しなど出来やしない。
「明後日まで、それだけで良いの?」
「ええ、構わないわ」
 にやりと、彼女は嗤う。
 何となく嫌な笑みだ、企みごとでもあるのだろうか。
「じゃあ、私は適当なところで寝かせてもらうわ。おやすみなさい」
「あれ・・・?」
 あっさりと、嫌にあっさりと彼女は引っ込んでいった。
 小悪魔が慌ててついていったから、寝床への案内はもう良いだろう。
 だが・・・
「これ・・・計算どおり、でいいのかしら」
 こうして、夜は更けていく。


 ~朝~
「やっぱり・・・力づく、ってことかしら」
 徹夜。最近はある程度生活リズムを正してきた私にとって、久々の徹夜というのは体にこたえた。特に目に。
 今度小悪魔にブルーベリーでも採ってきてもらおう。
「あの契約は、“私が死ねば図書館を受け取れる”、それ以上でもそれ以下でもない」
 そして、小悪魔程度歯牙にもかけない強大な力。
 ここから導き出される点は、
「私を直接殺す、ということね」
 それしか考えられない。
 その結論に至った時点で、私はノートを閉じ机(の上の本の山)に置いた。
 バベルの塔の様相をなしてきているが、まだ崩れないだろう、多分。
「つまり、最大限の警戒を持って接するのが、私にできること」
 まったく、久々に骨のある相手に出会ってしまったということか。
 ただ本を読んでいれば、私はそれで良かったんだが。
「戦力は・・・私だけね」
 残念ながら小悪魔は戦力には数えられない。
 「私だってがんばれますよ~」と頭の中で腕まくりをした小悪魔が抗議をしてきたが、無視。
「体調、まぁまぁ。魔力、問題なし。道具、揃ってる」
 魔力なんてここ最近大量に使うこともなかった。魔方陣制作のための道具、正確にいえば本は、いくらでも揃っている。ここは図書館なのだ。
 問題は―――
「それが、どこまで彼女に通じるか」
 彼女―――レミィはいまだに眠り続けているようだ。
 どうも夜行性に近い種族らしい。昨日は疲れていたのだろうか。
 そこまで考えて、私は笑う。
 自分の命を狙っているかもしれない存在の体調を気遣うなんて。
「小悪魔」
「はいはい、ここに居ます」
 あとは、彼女が起きるまでにどれだけの準備ができるか。
 それが、勝負の分かれ目。

「世界の分岐点と言える公式は・・・なるほど、本来は六つ存在しているわけね」
 “準備”も済んだ私は、日課としている研究にあけくれていた。
 今日は、とある記録に残っていた興味深い“公式”に関することだ。
「各時代に現れるこの公式は、存在するだけで未来を創ってしまう」
 時刻は夕方。
 私の計算が正しければ、もう間もなくだろう。
「故に、その存在を覆い隠そうとするものが数多く存在した・・・と。なるほど、それで一つが隠ぺいされたわけね」
 仮に私の考えが正しければ、勝負は明日明後日に決まる。
 彼女の力の程ははっきりとしていない。勝てるかどうか、怪しい。
「そして隠ぺいされたその公式は、文字通り未来の運命を―――」
「あら、未来だの運命だの、興味深い研究をしてるのね」
 
 現れた。いや、起きた。
 
「まったく、もう少し寝心地の良いベッドが欲しいわね」
 好き勝手な感想を呟いて、レミィは私の対面に座る。
 もう、この瞬間には“全て”終わっていた。
 アンブッシュトラップ・フォーリンホール。
 迎撃用魔道具・魔法の筒。
 彼女が現れ、体面に座るまでに用意していたそれ等を発動・設置。
 その他諸々、全てが対レミィ用である。
「残念ね、今度“棺桶”でも用意してあげるわ」
「あら、それはありがと」
 ある種この状況を表した言葉でもあるのだが、彼女は無防備。
 この迎撃魔法なら、ある程度の力を持っていれば気づくと思うのだが。
「で、さっきの公式、実在するの?」
「さぁ、この本によると実在するそうだけど、真偽は不明ね」
 それとも、気づいていて気付かないフリでもしているのだろうか。
「“運命”ねぇ・・・そんなもの、実在すると思う?」
 悪戯っぽい笑みを浮かべて、彼女は聞いてくる。
 迷うことなく、私は答えた。
「そんなものは存在しないわ。世界の存在は自由意思で全てを選び、自由意思によって繁栄もしくは滅びる。因果応報自業自得、それが世界よ」
「おやおや、魔女らしくないお言葉なことで」
 彼女の口ぶりが挑発するようなそれに変わった。
 何だというのだろうか。まるで馬鹿にされているようだ。
「それなら、貴方は運命は存在すると思うのかしら。その根拠は?」
 だから私も少々声を荒げた。
 これでも魔女、知識の存在、そんな私に対して知識で立ち向かうなど、滑稽にも程がある。
「根拠、根拠か・・・」
 楽しそうに、口元を抑えて彼女は嗤う。
 ああ、苛々する。
 “罠”に気付いていない訳がない。
 それでいて、こちらを挑発するような彼女の存在が、たまらなく可笑しい。
「根拠・・・そうね、明日にでも―――」
 
『お嬢様ぁっ、聞こえますかぁ、応答願います』
 思わず本を取り落としかけた。
 妙に緊張感漂ったこの部屋に、その能天気な声は突然響いた。
「全く、いつもいつもあいつはタイミングが悪い・・・」
 レミィもまた苛立たしげに服に手を突っ込み、そこから何かを取り出す。
 それは私もよく知った存在だった。通信用の水晶。安物っぽいが。
「どうしたのよ門番、妹が癇癪でも起こした?」
『酷いっ、お姉さま! 私はそんなことはしないわ』
 またしても別の声。
 今度は先ほどより能天気そうで無邪気そうな声だった。
「良いこと? 一週間に壊して良い人間は十人まで。守っているでしょうね?」
『勿論よ。お姉さまも守ってよね!』
『すみませんお嬢様、一応近況報告という形で』
「まったく・・・こちらは良い館を見つけたわ。かび臭いけど」
 まだ彼女の物になったわけではないのだが。
 いや、まだまだなるわけもないだろう。
『それは良かったです~こちらも、候補はいくつか』
「そう、それは良かったわ。お前をクビにせずにすんだ」
『お嬢様~』
 言ってることは怖いというのに、通信相手は軽い雰囲気だった。
 まぁ、目の前の彼女も軽い口調なのだから当たり前か。
「じゃあね、子守りは任せたわよ」
『あぁお姉さま子守りだなん―――』
 通信が切れた、というより彼女が切った。
「・・・どこまで話したっけ?」
「・・・・・・さぁ」
 
「それにしても、古い通信用水晶ね」
「あら、そうなの? 適当に引っ張り出してきたから、分からないのよ」
 見る者が見れば分かるが、この水晶はかなり古い。
 持ち主の魔力量に大きく左右されるが、このタイプは通信距離が短いという欠点がある。例えば今私が所有しているようなタイプであれば、その心配も無い。
「あとで、改修してあげるわ」
 思わず、そんな言葉が口から出ていた。
 そんなことをしてやる義理もないというのに。
「そんなこともできるのね、さすが魔女」
「出来るわよ、そのくらいなら」
 まぁ良い、やるといった以上はこのお嬢様とやらが目を回すぐらいの改修をしてやろう。
 魔女の本領発揮というわけだ。
 とりあえず、あとで小悪魔に改修マニュアルが載った本を持ってきてもらおう。
「さてと・・・私はもう、寝させてもらうわよ。明日の夜、また会いましょう」
 頭の中で改修の順序を組み立てようと思った矢先に、彼女はそんなことを言った。
 明日の夜・・・ということは、彼女と話すのもそれが最後だろう。
 ―――何となく寂しいと思ってしまうのは、何故だろうか。
「そう、おやすみなさい」
 でも、私は魔女。
 そんな感情は押し隠して、私はそう言った。
「おやすみなさい―――ああ、そうそう、」
 扉へと歩みを進めた彼女は、そこで振り返った。
「トラップはもう少し、隠しておきなさい」
(―――!)
「それじゃ、おやすみなさい」
 そう言って、彼女は扉の向こうへと姿を消した。
 私は、その後姿を見送ることしか出来なかった。
 
 ~???~
 面白い、本当に面白い存在だ。
 中華風な門番や破壊が大好きな我が妹に匹敵する面白さだ。
 だが・・・
「魔女の運命、といったところだろうか」
 ソレは古来よりの決められた運命。
 人間と言うのも、賢くて馬鹿な存在だ。
「私にとっては好都合、といえるが」
 彼女が死ねば、この大きすぎる図書館は私のもの。
 かび臭さ程度吸血鬼には問題ない、本に囲まれる生活というのも悪くはない。
 だが―――
「・・・さて、どうするべきか」
 通信用の水晶を揺らしながら、彼女は一人。
 
 
 ~昼~
「今日、か・・・」
 何時の間にか、本を枕に眠ってしまったようだ。
 幸いなことに涎は垂れていない。危なかった。
「何か仕掛けてくるとしたら、今日の夜・・・」
 住処がなくなっただかなんだか知らないが、私の図書館を奪おうなど百年早い。
 と、パタパタと近づいてくる足音。
「パチュリー様、お目覚めですか?」
「えぇ、目覚ましに紅茶を淹れてちょうだい」
「はい、かしこまりました」
 そしてまたパタパタと離れていく足音。
 文句一つ言わない彼女に、私も少なからず感謝している。
 ・・・私が死んだとしたら、彼女はどうなるのだろうか。
「・・・・・・いや」
 私の妙な心の動きは、そんなことのせいじゃない。
 もちろん彼女は大事だ、だがこの胸のざわつきは・・・何なのだろうか。
「・・・迎撃用の魔法、用意しておこうかしら」
「パチュリー様、おまたせしました」
 とりあえず、人生最後になるかもしれない紅茶を飲もう。
 話は、それからだ。
 
 ~??~
「いい加減に、奴をここから追い出そう」
「だが・・・結界が張られているぞ」
「いや、大丈夫だ。あの時間帯なら・・・」
「それは、本当か?」
「ああ、大丈夫だ」
「・・・よし、やってやろう」
 
 ~夕方~
「・・・もうそろそろね」
 時計を見るまでもない、ここには窓が無いが体内時計は正常だ。
 もうそろそろ、彼女が起きる頃合だ。
「・・・魔法、効くかしら」
 彼女の種族は分からない、それにどうやら不定形の存在にもなれるようだ。そんな存在に私の魔法がどれだけ通用するだろうか。
「・・・ふぅ」
 手にした本を机に戻す。
 どうも彼女のことが気になって、本の内容など頭に入っていない。
 これでは研究など進むはずもない。
「・・・まぁ、」
 それも今日で終わりだろう。
 全くもって訳の分からない理由から訪れた彼女も、今日で帰ると言っている。
 そのあとは・・・どうなるのだろうか。
「はぁ・・・」
 本の山の中、数冊だけすぐに手の届く場所におかれたその本は、通信用水晶改修用のマニュアル本。
 考えてみれば、これもおかしな話だ。
 私の住処を荒らしにきた存在に対してこんなことをするなんて。
 昔の私では、考えられない。
(どういうことだろうか・・・)
 幸いにして時間はまだある。
 このおかしな心の動きに、つけられる説明を私は考えようとした。
 だが、状況はそれを許してくれなかったようだ。
「ぱ、パチュリー様ぁっ」
「どうしたの」
「しゅ、襲撃です。人間が多数押し寄せて・・・」
 それだけ聞けば、事態はすぐに把握できた。
 
 この図書館は、昼は太陽の力を、夜は月の力を借りた結界によって護られている。
 だからこそ、人間の襲撃程度小悪魔に任せておけば問題はない。
 だが、ようやく人間は対抗策に気がついたようだ。
 すなわち、狙いどころは夕方。
 
「すみません、結界の境目である夕方を狙われてしまったようで」
 小悪魔の言葉も私の思考を裏付けてくれる。
「しょうがないわね・・・私が出るわ」
「・・・すみません」
「貴方は本に被害が出ないように結界を調整しておきなさい」
 小悪魔にそれだけ言って、私は立ち上がる。
 思えば、人間達と対峙するのも久し振りのような気がする。
 
「出てきたぞ・・・!」
「浮いてやがる、魔女だ!」
 分かりきったことを言わないでほしい。どこの世界に生身で宙に浮く人間が居るというのだろう。
「私は貴方達に干渉する気はない。だから、貴方達もこちらに干渉しないでほしいのだけど」
 まずは決まりきった口上を述べる。
 これも何度目だろうか、襲撃の都度、私はこの言葉を口にしてきた気がする。
 そして、返答も分かっていた。
「黙れ魔女が!」
「我らに仇名す存在が、どの口で物を言う!」
 ・・・学習能力は一部にしか発揮されていないようだ。
 しょうがない、こちらからも手を出させてもらおう。
 もちろん、殺しはしない。殺さずに、傷をつけるだけだ。
「―――展開」
 私の言葉と同時に、魔力を纏った本が数冊私の傍を舞い始める。
 人間達もそれを見るのは初めてではない、身構えている。
 ・・・原始、動物は火を恐れてきた。
「・・・火の精霊よ、我に力を貸し与えたまえ」
 短すぎる詠唱が終わると同時に、火球が宙に出現。
「散れっ!」
 人間達も対処法をわきまえている。被害を減らすために、すぐさま散り散りに
なりはじめた。
 そんな彼らを掠める軌道を入力。
「―――フレイム」
 そして、解き放つ。
 さながらそれは流星だった。天から降り注ぐ精霊の炎は、人間達を適度に焦がしながら地面へと落下、小さなクレーターを作り出す。
 そんな彼らを、私は地上数メートルの位置で見下ろしていた。
「くっ!」
 そんな中で、先ほど散開の命令を出したリーダー格の人間が、逃げ惑いながら右手を天へと突き出した。
(・・・?)
 嫌な予感がする。
 私はすぐさま次の術の詠唱を―――出来なかった。
 防御用に張り巡らしておいた小さな結界をいともたやすくすり抜けたその存在が私の体に衝撃を与えたからだ。
「ぐっ!?」
 私の体から突き出す・・・矢。
「な、なんで・・・」
 私の体に与える激痛、それはまさしく銀の矢。古来より魔よけとして信仰される物質。
 だが、その程度の物ではこの結界は突き破れないはず。
「一週間聖水に漬け込んだ銀の矢、いかがかな?」
 術が途切れたことによりまた固まり始めた人間達、リーダー格の男がそう言ってくる。
 確かに聖水に漬け込まれた銀の矢とくれば、それは私のような存在にとっては天敵だ。
 だが、それだけでは―――
 そこまで考えて、私はがくぜんとした。
「夕方・・・そういうことね」
「貴様は太陽からも月からも恩恵を受ける・・・だが、この時間帯ならどうだ?」
 ああそうだ、図書館の結界は私が張ったもの。
 ならばその結界が弱まるとすれば、私が張る結界もまた。
「がはっ、げほ! ・・・やってくれるわね」
 たかが人間ごとき、そんな存在が魔女である私を殺そうなど―――
 
 化け物を殺すのは何時だって人間だ
 
(・・・誰の、言葉だっただろうか)
 私は魔女、だが人間に迷惑をかけてきたつもりはない。
 私はただ、本を読み、研究が出来ればそれでよかった。
 だが、人間にとって私は、バケモノ
「いくら魔女とはいえ、これは辛いだろうな」
 そんな言葉ももう耳には入らない。
 分かっていたことだ、科学という形態から外れた存在である私のような存在が、人間達にとってどういう存在になるかなど。
 分かりきっていたことなのに。
「じゃあなバケモノ、地獄で後悔してろ」
 その言葉と同時、私の感覚が飛翔する複数の物体を捉える。
 捉えたところで、対処できるはずがなかった。
 ブスッと、嫌な音を立てて複数の矢が私に刺さる。
「ごっ・・・」
 頭部や心臓は外れた、だが、これはもはや致命傷だった。
 あと数分、持つだろうか。
 そんな何故か冷静な考えをしながら、私はゆっくりと地面に落ちていく。
 どうやら飛行する力も失ってしまったようだ。
(えっ・・・)
 妙に冷静な思考が中断される。
 仰向けに倒れる私の視界に、逆さまの彼女が映っていた。
 その背に不釣合いな大きな日傘を差して
 
 
 ~レミリア・スカーレット~
(やはり、こうなっていたか)
 日傘をくるくると回してみる。
 目の前に広がる光景は、私が能力を使って覘いた物と全く同じ。
 あとは彼女が死ぬ、それがこのまま進む未来の光景。
(だけど、これだけじゃない)
 私には、まだやるべきことが残っている。
「な、なんだお前・・・」
 そんな思考を、人間が中断してくれた。ちっぽけな存在の癖に。
「あら、この魔女に宿を借りたものだけど・・・何か問題でも?」
「魔女と分かっているのか・・・ならば貴様も同類だな!」
 男が右手を挙げる。
 それと同時に、先ほど目の前の魔女を撃ち落した矢が私に迫る。
 通常なら知覚できない、知覚できたとしても穢れた存在が触れないそれを、
「ふん」
 私は平手で撃ち落した。
「なっ!?」
 その光景に人間が驚きの表情を浮かべる。
 まったく、これだから人間は馬鹿だ。学習能力があろうと、馬鹿であることに変わりはない。
「この程度の聖物で私を殺せると、本気で思っているのかしら?」
「く、くそぉ!」
 さらに男が右手を挙げる。
 今度は、十数本を数える矢が私に迫ってきた。
 一本で駄目なら、複数本で片付けるという考えだろう。
 私はその矢を・・・全て体に受け止めた。
 耳につく嫌な音。
 
「は、はは、はははははっ!」
 その光景を見て男が笑い声を上げる。
 一本を撃ち落せても複数本は撃ち落せない、その程度の存在だと思ったのだろう。
 現に矢を打ち込まれたレミリア・スカーレットの体はゆっくりと地面に倒れ―――る途中で、その身があっさりと消滅した。
「はは・・・は?」
 その光景は、灰になったなどというものではなかった。
 文字通り、消滅したのだ。
 いや、違う。
「銀の矢、聖水」
 彼女の体が消滅した場所から、紅い霧のようなものが現われる。
 それは先ほどまで彼女が居た場所に集まり始め・・・形を、成した。
「そんなものが、効くとでも思ったか?」
 にたりと、口の端を歪ませて、楽しそうに彼女は嗤う。
 その様子に、ようやく人間たちは気がついた。
 今、目の前に居る彼女は自分達で太刀打ちできる相手ではない、
「ば、バケモノ・・・」
 そんな次元の存在ではなかった。
「それは、光栄ね」
 楽しそうに、歌うように彼女は言葉を紡ぐ。
「それじゃあ、」
 そして、彼女が大きく振りかぶる。何かを投げるようなその体勢、だがその手には何も握られていない。
 否、その手に何かが集まり始める。
 それは紅い色をした、まるで槍のような存在。
「さようなら」
 憎しみでも怒りでもなく、ただこれからやる行為は食卓のパンをむしる程度のものだと言いたげな口調。
「く、くそっ!」
 慌てて人間達は身構える。
 だが、その程度のことで防御できるものではないことぐらい人間達にも分かった。
 それでも背を向けて逃げられない、圧倒的な恐怖に支配されていたから。
 そして、槍は放たれた。
 
 それは物理法則を無視した存在。
 放たれても尚、加速し続ける。
 それは、破壊の槍。
 
 放たれたそれは―――人間達にまっすぐに向かっていく。
「う、うわぁっぁぁぁっぁっぁっぁあ!!」
 悲鳴を上げる彼らの、真横をすり抜ける。
 木に刺さり地面を抉り、それでもなお速度を落とさずにそれは大きなクレーターを地面に作った。
「は、は、は、」
 外れたのか、と声に出せない。
 槍の放つ存在感が、人間達を恐怖で支配する。
「そういえば、」
 次はまるで「今日は晴れね」といった日常的な口調で、
「一週間で十人、壊しちゃってたわね、うん」
 レミリアはそう言い放った。
 その言葉の真意、自分達はただ哀れみでも同情でも情けでもなく、ただ気まぐれで生かされたということに気がついて、
「ぁぁぁっぁぁぁっぁぁっぁっぁあぁっ!」
 悲鳴を上げて、人間達は逃げ出した。
 
 
 ~パチュリー・ノーレッジ~
「あぁ・・・」
 私はどれだけの存在を相手にしようとしてきたのだろうか。
 血を流し過ぎたためか霞む視界の中、彼女は暴君のように振舞っていた。
 私ごときが相手できる存在では、なかった。
「・・・分かって、いたというの?」
 悪寒が走り始める。
 ああ、私はここで死ぬのだろう、彼女の言葉通りに。
 そして、契約は成立する。
 仰向けのままの私に、彼女が近づいてきた。
 その表情は、見えない。視界がいよいよ暗くなってきた。
 今、彼女はどういう顔をしているのだろう。
(ああ、そういうことか)
 心の動き、その理由。
 私と同じ、人間から嫌われる存在。
(ああ、何故気がつかなかったのか)
 ただ、彼女と友達になりたかっただけ。
 
 そして、私の意識は途切れた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 そして、私の意識は闇から浮かび上がる。
「・・・・・・あれ」
 体のあちこちに包帯がまかれていた。
 だが、それでもカバーしきれないほどの傷を私は負っていたはず。
 なのに、なぜ―――
「それはもちろん、貴方の血を吸ったから」
 その答えは、何時から居たのか枕元に居た彼女が出してくれた。
「貴方・・・吸血鬼だったのね」
「そういうことよ、貴方は一度死んだ。そして魂が抜け出す前に私が血を吸ってあげた、そういうことよ。今の貴方は、私の眷属」
 ・・・何ということだろう、目覚めてみれば仲間入り。
 それに、一度死んだということは。
「契約は・・・」
「そう、成立ということね。いいでしょ?」
 返す言葉もなかった。
 これだけのことをしたというのに、無邪気に微笑む彼女が居たから。
 私は、声を出すことが出来なかった。
 結果的にそれが私を救ったのだろう。
「パチュリー様ぁ! お目覚めになられたんですね!」
 いつもの飛行速度はどこへやら、猛烈な勢いで小悪魔が特攻をかましてきた。
 ぶつかられるとまずいので対レミィ用にセットしておいた罠を発動しておいた。
「ぶべら・・・ご、ご無事なようで・・・」
 まったく、主の体調を気遣って―――あれ
「小悪魔・・・何故貴方がここに居るの?」
「ちょ、パチュリー様ぁ・・・いくらなんでもそれは酷いですよぉ」
 小悪魔との契約は、私が死ねば切れるはず。
 その小悪魔がまだここに居るということは。
「レミィ、貴方―――」
「・・・私は小食なのよ、眷属なんて簡単に増やせる訳ないじゃない」
 その言葉だけで十分だった。
 今の状況で彼女が行ったことはすぐに予想がついた。
 吸血鬼が他人に血を与えると、与えられた存在は瀕死からでも回復する。
 それだけ、吸血鬼の血が凄いということだ。
「・・・騙したのね」
「ん、まぁね」
 まったく・・・危く、騙されるところだった。
 でも、気になることが一つ―――
「なんで、助けてくれたの?」
 吸血鬼が他人に血を与えるということ、それが見ず知らずの存在だとしたら余計にありえない。
 吸血鬼と言うのはプライドが高いものだから。
「水晶・・・」
「え?」
「水晶の改修・・・約束してたでしょう、まさか忘れたとか」
「・・・・・・なんだ、そういうことね」
 ・・・おかしな話だ、“契約”なんかより“約束”を優先するなんて。
「『なんだ』って・・・て、貴方泣いてるの?」
 そう言われて気がついた。私は、涙を流している。
 きっと、あまりにも可笑しかったのだろう、彼女の物言いが。
 そういうことに、しておこう。
 
「というわけで、契約は未だ継続中ね」
「ぐっ・・・しょうがないわね。ああ、また家探し再開か・・・」
「・・・・・・ねぇ、レミィ」
「何かしら?」
「この図書館、あげることはできないけど、その・・・貸すぐらいなら・・・・・・・」
 
 
 この少し後、別の館を見つけた美鈴一行との間でごたごたが起こり、
 さらに幻想郷への引越しでひと悶着起こるのは、また別の話。
 
前作にコメント・評価をしてくださった方々、ありがとうございます。
やはり、中途半端な出来だったようで。
いっそ突き抜けて弾幕バトルを書いた方が良かったかな、という後の祭り状態。
 
今回は(何故か)「パチュリーとレミリアの出会い」です。
おかしい、何故このキーワードで書こうと思ったのだろう・・・
まぁ、良いか。
 
次回作は「紫→メリー」(≠「メリー→紫」「紫×メリー」)なSSの予定。
次作品集で出せるかな・・・
RYO
[email protected]
http://book.geocities.jp/kanadesimono/ryoseisakuzyo-iriguti.html
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コメント



0.230簡易評価
2.60煉獄削除
なるほど・・・こういう話もありですね。

うん、中々楽しめました。

ただ・・・・パチュリーって銀に弱かったですか?

魔女といえど人と殆ど変わらないと思うのですが・・・。



次回が紫様の話だそうで。

楽しみにしてます。
3.80名前が無い程度の能力削除
公式設定は壊し方だと思う今日この頃。

壊しすぎるとそれは二次創作と呼べるものじゃなくなるのではないかと。

個人的にはこれくらいなら全然大丈夫なのではないかと思いますがね。

というか公式設定を完全に把握してない私…



おもしろかったです。

次回作楽しみに待ってます。
5.80名前が無い程度の能力削除
gj

面白かったです。

8.無評価RYO削除
これからは真面目にコメント返しをしてみようと思ったり思わなかったり。

 

>煉獄さん

そこは・・・まぁ、「ぶち壊した公式設定」の一つだと思っていただければ。

さすがに錬金術やらなんやらの手前、銀にそこまで弱いとは思わないんですけどね。

 

>名前が無い程度の能力さん

壊しどころを考えないと難しいと思う今日この頃。

どこぞの代表さん並みに壊しちゃうとまずいですし。

 

>名前が無い程度の能力さん

その一言だけでも感謝感激雨あられ、です。