Coolier - 新生・東方創想話

さくやにっき13

2008/05/08 05:18:58
最終更新
サイズ
18.19KB
ページ数
1
閲覧数
1435
評価数
17/85
POINT
4590
Rate
10.73

分類タグ


▽月○日

ルナサのバイト二日目。
梅雨もそろそろ終わりを告げてくれると嬉しいけれど中々そうはいかないわよねぇ。
次の月になったら直ぐに変わってくれたりするといいんだけど。

プリズムリバー家の朝は意外に早いらしく、
私が朝食を作りに厨房に向かうと入り口でルナサと鉢合わせした。
なんでも白玉楼の朝も早いとか、幽霊亡霊騒霊全部揃って朝が早いというのも妙な話ね。

今朝の朝食も共同で、おかげでやる量が減ってくれたのは本当にありがたい。
今まで一人で色々とあれこれしてたのが遠い過去のようだわ。
でも帰った後の事も考え今日の昼食はルナサが、夕食は私がそれぞれやる事に。
最初は昼も私がやる気だったのだがそれでは悪い、とルナサがやることに。

幻想郷はこういう優しさを持った奴が足りないのよ・・・とこの時私は心の中で感激した。
お嬢様と妹様もご満足頂けていたようなので何よりでもある。

それと次女が気づかれないように様子見に来てルナサの状況を見ていたようだが
その働き振りを見てよかったぁ、と一安心な様子。
そっちの様子はどうかと聞いたら苦笑いして話を逸らして逃げてった。

大丈夫なのかしらあの二人は・・・





▽月×日

ルナサのバイト三日目。
問題は無い、ルナサに関しては。
問題とするならばま・た妹様の落書きがあったくらいだ。
今度は『礼va帝印』と書かれていた、もうめちゃくちゃです。
とりあえず一刻も早くこれ以上妹様が妙な当て字をしないようにしないといけない。
メイドの一人だとはわかったのだけれど・・・

それとパチュリー様、頼みますから人が淹れたコーヒーをいきなり実験材料に加えないでください。
咲夜のせいで失敗したじゃないかとか言い掛かりもいいところですから。





▽月□日

ルナサのバイト四日目。
今日も今日とて紅魔館は平和、と書くと明日何か起きるような気がするので書かないでおく。
胃の痛みを感じない月が出来る事が最近の夢だけどたぶん無理でしょうね。
明々後日七夕とかあるらしいから見つからないように
「1ヶ月程胃が痛くない時がありますように」って短冊書こうかしら・・・
いや止めとこう、見つかったら何を言われるかわからないからね。

そういえば昨日の件だがそんなメイドはいないという調査結果となった。
いったいどうなってるのかしら・・・?





▽月△日

ルナサのバイト五日目。
やっぱり平和って字を使うのが問題なのかしら、それともそういう雰囲気かしら?
どっちもな気がするけどこの際どうでもいいのかもしれない。
一言だけ書いておこう、最初本当に私の時が止まったわ。
それと書く前もそうだけど現在も錠剤を噛み砕くのが止まらない。
きっと書きおえても噛み砕きそうで困るわ。












「ようやく梅雨も終わってくれたみたいで何よりだけど暑すぎるのも問題よねぇ」

洗濯物を干す分には問題は無いけれどこの陽気はお嬢様じゃなくても嫌になりそうではある。
幻想郷はまさに夏真っ盛り、といった具合かしら。
チルノが暑い癖にやせ我慢して危ない状況になりかけたり、
秋の神姉妹が秋を早く来させようとしてボコられたり、
詐欺兎が暑さを感じなくなる薬を八意永琳に内緒で販売しようとして永遠亭の門に吊るされたり、
いつも通りといえばいつも通りの夏の幻想郷。
何かがトチ狂っている気がするけども慣れとは怖いものだと実感させられるかもね。

「これでお仕舞い、と。
 午前の仕事はこれで終わりかな? 」

隣でルナサが最後のメイド服をしっかりと干してくれた。
しかし黒いメイド服着せた自分も自分だけど暑くないのかしら・・・?
騒霊だから大丈夫とか言われると納得しそうだけど。
それにしても本当に仕事が減って助かってる。
後二日後にいつも通り私がしこたま苦労する日を考えたくなくなるくらいよ。
でもそれがいつも通りの日常というのが泣けてくる事実だけど。

「えぇ、これで終わり。
 あぁ、その籠持つわ」

「ありがとう・・・・・・しかし悪いね。
 本当ならば昼食はそっちの担当だったのだが」

今日は昼は私、夜はルナサが担当する事になってたのだが
夜にプリズムリバー楽団としてライブが入ってしまい作ることが出来ない状況に。
ならば入れ替わりで私が昼を担当しようとルナサが言ってきたので承諾した、というわけだ。

「いいわよ、このくらい。
 お嬢様も妹様もあなたの料理を楽しみにしていらっしゃるし。
 メイド長としてちょっと複雑かもしれないけど」

「大事な主人を取られた感じかい?」

「まさに、って感じかしら。
 まぁ相手が相手だし、仕方なしかしら」

数少ない私が認める料理の腕を持つ者だもの、お二人が気に入るのも仕方ないこと。
それに友人だものねぇ、嫉妬なんて起きるわけがないわ。

「まだまだ咲夜には敵わないよ。
 さすが紅魔館を仕切るメイド長、年季が違う」

「それって私が年食ってるみたいであまりいい感情を持てないわね・・・」

そういえばここに来てからルナサがまた少し変わった気がする。
前よりも心の余裕があるというか何というか。
環境が変わると人が変わるとどこかで聞いたことがあるけど本当なのかしらね。

「それは失敬、そういう意味で言ったわけじゃないんだけどね」

「わかってはいるけど仕方ないわよねぇ・・・っと、厨房過ぎるところだったわね」

話しながらだったせいで危うく厨房を通り過ぎるところだった。
さて、今日はどのようなメニューでお嬢様と妹様を喜ばせてくれるのかしら。
最近はどういう料理を出してくるのか楽しみの一つになっている。
料理を待つ楽しみってこういうのを言うのかもしれないわね。

「話しながらだと長い廊下も短く感じるものだね。
 最初は端から端まで行くのにどれ程かかるのかと思ったけど」

「そ・・・」

そうね、と言おうとした矢先、突然の爆発音と揺れ。
久しぶりというか一ヶ月に一度は必ず起きてるというか。
図書館でやらかしてくれたようなのが不幸中の幸いといったところかしら。

はぁっ、と私は盛大にため息をついてしまった。

「私も行ったほうがいいかな? 」

「いえ、今は先にお嬢様と妹様の昼食を作っておいて。
 とりあえず説教が先になると思うから」



はぁっ、本当に反省しない魔女よねぇ・・・

この時私はそう思うだけだった。

まさかあんな大騒動になるとは思わなかったわよ。










「パチュリー様、いい加減にしてくださ・・・・・・」

図書館に時を止めて移動してまたやらかしたと思われるパチュリー様を説教しようかと思ったら誰もいない。
もう逃げたのかしらと思ったけど図書館は内から鍵掛かってたしそれはない。
そしてそれを見つけた、いや、見つけてしまった、というのが正しいかもしれない。



赤く染まった、小悪魔とパチュリー様のボロボロな衣服を、私は、見つけてしまった――――――




「っ!? 」

その時本当に私は衝撃の余り言葉を失ってしまった。
まさか、と私は衣服を手に取る。
紛れもなく二人の服である、今朝見たから間違いない。
そしてその衣服についているのは紛れもなく血・・・・・・

まさか・・・そんな・・・



「あら?パチェは既に逃げたのかしら咲夜?
 せっかく説教されてる姿を肴に紅茶を飲んでやろうと思ったのに」

気がつけば入り口にお嬢様の姿が。
いけない、これを見せてはいけない。
私は直ぐに時間を止めてここからでは見えない本棚の裏に二人の衣服を隠した。
もしも、私が想像している事が現実に起きてしまったのならば、全く無意味だというのに。

しかし、私は知られることを先延ばしにする事を選んだ。
お嬢様の為という勝手な独断で、だ。
今、私は最低な従者に成り下がっただろう。

主に独断でとてつもなく大事なことを隠そうとしているのだから。

「残念ながらそのようです。
 また魔理沙のところにでも逃げたのでしょう」

私は努めていつも通り少し苦虫を潰したような顔で答える。
たぶんできていると思う、そうであってほしいという願望も込みで。

「まったく毎度毎度お騒がせな魔女なんだから。
 紅魔館の恥さらしになっちゃうじゃないの」

呆れたようになさるお嬢様に内心ホッとしてしまう自分がいた。
そしてそんな事を思う事自体に酷い自己嫌悪を同時に感じてもいた。

「ところで小悪魔は?あの子までいないなんておかしいわね・・・
 毎度巻き込まれてる側なんだし」

その言葉に私は内心慌ててしまった。
気づかれてない、そう思いたい。

「何か使いにでも出てるのでしょうか?
 もしくは被験者で私たちに見られたくない状況なので一緒に逃げた、とかでしょうか」

また嘘。

「どんな事を今日はしてたんだか・・・」

「また妙な実験だとは思いますが。
 逃げるのが証拠なわけですから」

さらにまた嘘。
私はいったいどれ程主人を裏切り続けるのだろうか。

「それは咲夜の説教が嫌なんだと思うんだけど」

「閻魔の説教よりはマシだと思うのですが・・・
 さて、では私は念の為図書館内を調べてみます。
 隠れている可能性もありますし、見つけたらそんなに嫌がる説教をしませんと」

これ以上は今は耐えられない。
これから先、まだまだ私は嘘をつかないといけない。
無駄で、無意味な嘘を。
いつか、必ず気づかれてしまう嘘を。


「咲夜」

「なんでしょうか? 」

お嬢様の声に振り向く。
表情はいつも通りに出来ている、そう、出来ているつもりだ・・・・・・けれど。



「もういいわ、咲夜。
 これ以上あなたが苦しむ姿を見るのはこっちが耐えられないわ」





お嬢様は最初から私の嘘など見透かしていたのだった。






やっぱり・・・

無駄で、

無意味な、

嘘はつくものじゃない・・・・・・
















「・・・・・・」

「・・・・・・申し訳ありません、お嬢様」

隠していた二人の衣服をお嬢様に持ってくる。
それを見たお嬢様の表情は如何程のものだったか。

「いつか・・・やらかすんじゃないかってパチェと二人で笑い話をしたことがあったわ」

パチュリー様の服をお嬢様が手に取る。
自分の手が汚れる事などお構いなしに。

「それであなたは友人を信じられないのかしら、なんて返してきて。
 思えばしっかりと釘を刺しておくべきだったのかもしれない」

お嬢様の手が震え始めていた。
私には、いや、今の私には何も声をかけることができない。

「こんな事ならば運命でも操っておくべきだったのかもしれないわね。
 そうすれば、そうすれば・・・こんな事は起きなかったかもしれないのに」

お嬢様をもう見る事が出来ない。
今の私にその資格はない。
今の・・・最低な従者にそんな資格なんて・・・

「咲夜」

「・・・何でしょう、お嬢様」

私は振り向かずに答えた。
主人に対してあるまじき行為である事は重々承知している。
しかし、それでも私は振り向かない、いえ、振り向けない、のが正しいわね。
今のお嬢様の表情は容易に想像がつくから。

「こっちを見なさい咲夜、理由はわかるけど私は気にしてないわ。
 あなたが私の事を思ってやったことなんだから自分を責めないで。
 それ以上自分を責められたら私が悪いみたいじゃないのよ」

その言葉に振り向けない従者がいようか?
腐っても私は紅魔館に、お嬢様に仕える従者なのだ。
私は意を決して振り返る、そこにある光景を私は一生忘れることは無いだろう。

「申し訳ありませんお嬢様、私は・・・最低なメイドです」

「主人としての命令よ、先ほどまであなたが考えていた事は忘れなさい。
 あなたは私の自慢のメイド、あなたの行動を私が許した。
 だからあなたの問題はこれでお仕舞いなのよ」

目尻に涙を浮かべながらもお嬢様は私を許してくださった。
今はそんな状況じゃないのにも関わらずのにだ。
私はただ深く頭を下げる事しかできなかった。

「まったく、パチェといい、あなたといい・・・本当に、本当に手のかかる奴ばっかりなんだから・・・」

そして・・・遂にお嬢様に限界が訪れた。
ギュッとパチュリー様の服を握り締める。
目尻に止まっていた涙は既に決壊し、ポロポロと溢れ出ていた。

「お嬢様・・・」

「馬鹿、本当に馬鹿、だから気を、つけろって言った、のに・・・」



そして私が泣きじゃくるお嬢様を抱きすくめようとした時・・・




















「どうしましょうパチュリー様、出れるタイミングが無いんですけど」




聞いたことのある悪魔っぽい声と、




「どうすればいいのかしらね・・・
 今更小さくなっちゃってて自室で元に戻る薬飲んで服を着替えてたなんて言えないわよ。
 うーん・・・消極的にどうにかする方法でも載ってないかしら」




聞いたことのある喘息もちの魔女の声が図書館の入り口から聞こえてきた。





振り向くとこちらを伺う二人の者、赤い髪に紫色の髪。

それに気づいたお嬢様が一瞬で泣き止まれた、さすがです、お嬢様。
えぇ、その怒気もさすがですお嬢様、私も人の事を言えないかもしれませんが。

「お嬢様」

「何、咲夜? 」

「お許しください、あなた様の御友人に刃を向ける事を」

「いいわ、むしろメッタ刺しにしてやりなさい。
 でも私がこれで貫いてからにしないと駄目よ、わかってるとは思うけど」

お嬢様の手にはいつもと、いや、いつもよりも真っ赤に染まっているような気がする槍があった。

「えぇ、心得ておりますわ。
 それでは、参りましょうかお嬢様」

「えぇ咲夜、思う存分やっちゃいなさい」















「うーんおいしい、さすが咲夜が認めた奴ね」

「まだまだですよ、まだまだメイド長には敵いません」

フランドールがルナサの料理に舌鼓を打っていると悲鳴と怒声と爆発音が鳴り響いた。
今日は何度も爆発音がするなぁと思うも目の前のトマトの冷製パスタの味に直ぐにどうでもよくなった。
ルナサはというとこれは説教は長くなりそうね、と空になったカップに牛乳を淹れるのだった。


紅魔館は一部を除いて平和そのものであった。



















追記:血の正体は材料としてビンに入っていたものが爆発により割れ、服に付着したものと思われる。
今日は珍しくお仕置き部屋からパチュリー様の声が聞こえてきたということも報告書に記しておく。
BY妖精メイドこと黒龍・レノマ(以下略)
















▽月☆日

ルナサのバイト六日目。
昨日は大した被害が無いおかげで本棚を元に戻すくらいでよかったわ、本当に。
パチュリー様がミイラ状態だったりお嬢様からは凄い睨まれていたりだけれど。
自業自得です、今回くらいはしっかり反省していると思うわ、うん。
ルナサにちょっと愚痴ったのは内緒よ。

それとここにルナサが来るきっかけを作った次女と三女の様子を見てきたが・・・・・・
うん、駄目だ絶対間に合わないわあいつら。
仕方ないのでちょこっと手伝ってあげた、後は本人達次第、ってとこかしら。
何にせよ明日で終わりなのよねぇ・・・うーん・・・
やっぱりちゃんとできる子が欲しいわ、無理でしょうけど。






▽月&日

ルナサのバイト最終日。
これで明日からいつも通りの状況に戻る。
けれども1週間だったとはいえルナサの存在は紅魔館にとって大きな存在であった事は事実。
妖精メイドからも中々慕われていたようだし、お嬢様も妹様も彼女の料理をいたく気に入っておられた。
風見幽香の時もそうだがここにバイトで来ると普段とは違う何かが出るのかしらね。

・・・・・・時折バイト広告でもしようかしら。
あぁでも当たりばかりってわけでもないでしょうから微妙ね。
それに妙な奴が紅魔館に入り込む可能性もあるし。

一度楽を覚えると人って駄目になるものねぇ。
いけないいけない、明日からしっかり頑張らないと、ね。

















「一週間もありがとうねルナサ」

自室にルナサを呼んで働いてもらった分の給料を渡した。
ルナサは遠慮していたが一応形式上でも私個人としても渡したかったので無理矢理渡した。
お金にはそんなに頓着してるとは思わないけど感謝の一つってことにしてもらった。

「いや、こちらこそ貴重な体験をさせてもらったよ。
 それに妹達の件もまた世話になってしまったし」

「それを言うならこちらも妖精メイドの世話してもらったからお互い様よ。
 まったく、あの子達もいい加減ちゃんと覚えて欲しいのだけど」

何か頭に重要な欠陥か病でも持ってるのかと思うくらいにあの子達は忘れっぽい。
前の風見幽香の時も結構世話になってしまったし・・・・・・

「毎日大変だということがよくわかったよ。
 従者というのは大変な仕事なのね、どこでも」

どこでも、というのは妖夢や八雲藍の事も含めているのだろう。
私は苦笑で返す他無い。

「まぁお手伝いでも欲しくはなるわね。
 メイドが手伝いを考えちゃお仕舞いではあるけど」

「違いない・・・おや、こんな時間か。
 では、そろそろ戻らせてもらうよ。
 本当に今回も色々と世話になったわ、咲夜」

改めて頭を下げるルナサに私は苦笑せざるを得なかった。


ルナサが退出した後、私は今日の日記を付けながら思う。
他の連中がメイドのバイトに来たらどうなるか、と。

まず八雲藍、妖夢、上白沢慧音、八意永琳、月兎、アリス、真面目な巫女、閻魔辺りは
全く問題ないでしょうね。
根が真面目だったり器量の良さで色々とこなしてくれる事は想像するに容易い。
ただ頑張りすぎる者もいるのがちょっと気になるところかしら。

夜雀は料理は本業だからいいとして掃除関係はどうなのかしらねぇ。
あぁでもあの羽じゃ終わらない状況になりそうね。

魔理沙や詐欺兎は信用ならないというか勝手に物を持っていきそうで困る。

霊夢は仕事はできそうだけどサボりそうだわ、死神も同じ。

鬼は素面ならばあるいは?かしら、でも絶対サボって酒飲み始めるわね。

チルノや猫の式は物を破壊しまくりそうね・・・恐ろしいわ。

パパラッチと犬っぽい天狗は・・・意外とやれそうね。
仕事に関する情熱はかなりのものだとは思うし、それがメイドの仕事に向けば頑張るんじゃないかしら。
でも両方おっちょこちょいな所がありそうでちょっと怖い。

冬の妖怪・・・あいつはどうかしら、こなせそうな気がするけどちょっとイメージが湧かない。
でもなんとなく出来そうな気はするけど、とりあえず風見幽香とは混ぜるな危険、かしら。

ルナサの妹二人は感想としてはまだまだね、まだルナサにおんぶしていた所が抜けない感じかしら。

蓬莱山輝夜と藤原妹紅は掃除はまぁまぁ出来そう。
ただし混ぜるな危険、というのと料理はアウトだと思うわね、むしろ藤原のほうはアウト確定だし。
もう直ってるといいんだけど、あの創作料理という名の創造は未だ私と上白沢慧音くらいしか知らない。
おそらく宴会場に出せば死者をも消滅させられるような気がする、あれは封印しておくべきものね。


さて・・・後思いつく面子は亡霊の姫とスキマ妖怪と神2匹くらいだけど・・・

はっきり言って想像できない。

なんというか出来ない、と決定するのは早計な気がする。
しかし出きてる姿がまるで霧の中にいるような感じで出ない。
つまり出来ない、と思うような気はするのだが・・・なんというか・・・微妙?

あいつらの場合日頃の行いのせいね。



結局一晩あれこれ考えてみたがこれぞというイメージは出なかった。
うーん・・・どうでもいいことだけど気になるのが嫌ねぇ。






▽月%日

ルナサのバイトは終わり、彼女は家に帰っていった。
家まで送らせてもらい、念の為時を止めて状況を探ったが一応どうにかなっていた。
家に彼女が帰った後の事は知らない。
ただし、妹二人は本当にボロボロだったという事だけは記しておく。
三女は顔にクリームつけまくってたり次女は手の絆創膏みたいなのが凄かったりでそれはもう酷い光景だった。
それでも・・・きっと彼女達は笑顔でルナサを迎えた事だろう。
そしてルナサも彼女たちの姿と台所の惨状に内心苦笑しながらも彼女達のもてなしを笑顔で受けただろう。
あくまで私の想像であり、願望でもあるが、きっとそうであったと思いたい。

何書いてるのかしらね、私・・・














「へぇ~、そんな理由だったんですかぁ」

大浴場にて此度のルナサの件を聞いて美鈴がなるほどぉと謎が解けたような顔をした。
まぁ事が終わってから美鈴に話す分には構うまい。

「それにしても羨ましいですねぇ、感謝パーティなんて」

あら、予想外な事を言うわね。

「あら、あなたもそういうのして欲しいのかしら?
 だったらもうちょっと真面目になってほしいのだけど? 」

私の言葉にウッと苦笑いをし始める美鈴に私は溜め息をついた。
まったく、最近魔理沙が強盗として来ないからいいようなものを。

「それなら・・・いっそ咲夜さんの為にパーティでもしましょうかね。
 それならば誰もが納得して参加すると思いますが」

は?私?

「私はメイド長としての責務を果たしてるだけよ。
 従者が仕える主人の為に働くのは当然じゃないのよ」

感謝される為に働くわけじゃない。
私は紅魔館の、お嬢様と妹様の為にここで働いている。
尤も、ここ1年くらい他へのお節介も多いけど。

「んーーーそう言うと思いました。
 それじゃあ、皆に相談して内緒で話を進めますので期待してくださいね~」

美鈴が人の話を聞いてないような事を言って速攻で出て行った。

「ちょっ、待ちなさいよ美鈴! 」

後に残された私はどうしたものかと考えさせられる羽目になり、湯当たりしかけたのは秘密よ。






そして数日間、あまり眠れなくなってしまったのももちろん内緒よ。
別に、期待しているわけじゃない、そういうわけじゃないけど・・・あぁ言われると気になるのが普通。
美鈴に聞くのも期待しているようでアレだし・・・あぁ、もどかしい。











結局さらに数日間十六夜咲夜はモヤモヤした感じを胸にしまいながら仕事をする事になる。
そして当の美鈴はうっかり忘れていたりするのだが・・・その話はまた別の機会に。
咲夜「お嬢様、ですから回転寿司の皿は戻してはいけないのです。
   何度も私は申し上げておりますのに・・・」
レミリア「人は・・・じゃない吸血鬼は忘れる生き物なのよ」
咲夜「えぇ、存じております。
   だから脳が腐ってるとかパープリンとか言われるのですよ。
   今回は徹底的にお教えしますわ、えぇ、徹底的に」
レミリア「・・・・・・誰か助けてえぇぇぇぇぇ!!! 」


この小説で咲夜さんを(主にその胃を)酷使したせいか
本体の胃にダメージが来たのは内緒、まさか・・・ねぇ。
しかし1週間に一本を実は目標にしてたのですがここにきてめるぽ。
どうやら12を書き上げたのが早すぎたようだ、と思ったのは内緒。

いい加減他の書いたら?とか言われても全くネタが浮かばないのは内緒。
駄目だこいつ・・・さくやにっきにどっぷりだよ・・・
つうか咲夜さんにどっぷりの間違いだというのはない・・・しょ?

とりあえず咲夜さんが探偵気取りの者は往々にして個人的興味を優先させるのよねぇって言ってた。
黒子
[email protected]
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.3050簡易評価
5.無評価名前が無い程度の能力削除
>>八雲藍、妖夢、上白沢慧音、八意永琳、月兎、アリス、真面目な巫女、閻魔



見事に苦労人ばかりです。本当に(ry
6.90名前が無い程度の能力削除
すみません、点数を入れ忘れてました。
8.70名前が無い程度の能力削除
ああ、これはアレですか。

幻想郷住人総メイド化フラグですか。
12.90煉獄削除
確かに真面目に働く人を雇うとしたらそういう人選になるでしょうが・・・。

見事に何かかにか苦労してる人たちですよね。(苦笑)



魔理沙はどさくさに紛れて色々持って行きそうですしね。

あ、にとりだったら掃除機とか持ってくるかも?w

あと阿求は・・・・どうでしょうね?

だめだ・・・・苦労人が多い。



私は「さくやにっき」好きですよ。毎回楽しみにしてますし。

咲夜さんにどっぷりは私も同じ。

彼女は東方の中で一番好きです! あ、その次にレミリアとのカップリングですが(ぉ
13.80名前が無い程度の能力削除
いつも楽しませて貰ってます。
19.90名前が思い出せない程度の能力削除
毎回楽しませてもらっていますよ~



>>八雲藍、妖夢、上白沢慧音、八意永琳、月兎、アリス、真面目な巫女、閻魔

・・・すみません、彼女らが紅魔館で働いてるとこ、凄く見てみたいです。

というわけでもっとやr(弾幕
20.90名前が無い程度の能力削除
おもしろいからこのまま続けてくださいな
楽しみにしてますよ
23.80名前が無い程度の能力削除
>亡霊の姫とスキマ妖怪と神2匹

多分さくやにっき見る前はここにゆうかりんもあったと思う
27.90名前が無い程度の能力削除
AIBOOOOOO!!

今回も面白かったです。
28.100しぐぅれ削除
創想話にさくやにっきがあると幸せになる約一名です。

次も楽しみにしています。

胃にはご注意をば。
31.80名前が無い程度の能力削除
相変わらずの高値安定ぶり
39.無評価名前が無い程度の能力削除
>亡霊の姫とスキマ妖怪と神2匹

その四名ともにきっとやればできるの典型だと信じている俺がいる。

ところでまがりなりにも神に対して匹の呼称はまずいんじゃないでせうか咲夜さんw
51.90名前が無い程度の能力削除
ぽかぽかした気持ちになれた。

さくやにっき398まで続くと思ってる読者がココにひとり。

凄く楽しませていただいてますんで、咲夜さんへの愛と共に続けてくださいませ。

妹様の当て字でいっつも紅茶噴くw
54.100名前が無い程度の能力削除
いつも楽しいです。

感想書くのを忘れていたので点数いれるぜ
56.90司馬貴海削除
シリアス展開で涙腺緩んだと思ったら大笑いして泣いた。なんというどんでん返しw

作れるなら他のも見たいけど「さくやにっき」だけでも十分ですぜ
75.100名前が無い程度の能力削除
こんにゃちわ、いつも楽しく見させてもらってます^^
>他の連中がメイドのバイトに来たらどうなるか~
まったく問題ない人のところに大ちゃんが入ると思うなw
二次設定ではしっかりしてるしw
後一つ。咲夜さん、体を大切にw
77.100名前が無い程度の能力削除
相変わらず楽しい作品ありがとうございます
というかあとがきは相●ネタですよね!?
82.100名前が無い程度の能力削除
毎度楽しく読ませてもらってます。
これからも楽しみにしてます(特に妹様当て字を)。
83.100名前が無い程度の能力削除
がっ!!!!

あなたが神か…。

さくやにっきシリーズ楽しく読んでます。

…さて、いつ咲夜さんはぶっ倒れるのだろう…。不安でしょうがない。

ネタ的な意味で