Coolier - 新生・東方創想話

酒は飲んでも飲まれるな!

2008/04/21 13:17:18
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 今日、守矢神社では早苗と霊夢と魔理沙の三人が小さな宴会をしていた。
 神奈子と諏訪子は天狗の宴会に呼ばれている為、留守である。

 郷に入っては郷に従え。
 昔の人は良いことを言いました。
 初めて幻想郷に来た時は霊夢さんや魔理沙さんのような未成年が飲酒なんてとんでもない! と思っていましたが、幻想郷では問題ないみたいですし、私、早苗も皆さんと飲むお酒のおいしさに目覚めました。
 今日はお二人が遊びに来てくれたので、三人でお酒を飲みながら他愛のない話で盛り上げっています。

 「昨日の夕食も大変だったんです。カレーは甘口じゃないとイヤだ! って諏訪子様が泣いて抗議なさって・・・」

 じー

 「あんたんとこの神様は見た目だけじゃなくて中身も子供ね~。で、結局どうしたのよ」
 「仕方が無いので諏訪子様には甘口カレーを作り直しました。その時の『早苗ありがと~』ってお礼を言う諏訪子様がもう、可愛くて可愛くて」

 じー

 「たはー、なんだよ、ノロケかよ!」
 「そうしたら、今度は神奈子様が『なんだい、早苗は諏訪子にばっかりかまって・・・』って拗ねるんですよー。それがまたまた微笑ましいんです!」

 じー

 「うへー、まいったぜ! 守矢神社は熱々だな」

 じぃー

 「・・・ねぇ早苗、あれの視線が気になってしょうがないのは私だけ?」
 「やっぱり気になりますよね」
 「確かにアレの視線はなんか不気味なんだぜ」

 じーと部屋の隅から早苗達に視線をあびせ、無言でいながら存在感バリバリのそれは、宴会へ行った諏訪子が忘れたケロちゃん帽である。
 諏訪子の頭の上にあるときはカワイイケロちゃん帽も単品で存在してると不気味な感じがしないでもない。
 なぜ諏訪子が大切な帽子を忘れて出かけたのかというとこんな経緯がある。
 





 「早苗、今日は諏訪子と一緒に天狗の宴会に出かけていくから留守は頼んだよ」
 「分かりました。それで神奈子様、神奈子様達が出かけている間に霊夢さんと魔理沙さんが遊びに来たいと言ってるんですけど、よろしいでしょうか。」
 「ああ、いいよいいよ、存分に騒ぎなさい。でも、ハメははずすんじゃないよ?」
 
 腕を組んで威厳たっぷりに諭す神奈子。
 しかし、早苗は苦笑して言い返す。

 「神奈子様が言えたことですか。この前も酔いつぶれた神奈子達を迎えにいったのに」
 「うっ、それはだねぇ、諏訪子が私に勝負をふかっけてくるからついつい飲みすぎちまったのさ」
 「まったく、神奈子様も諏訪子様も神としての自覚を」
 「わかったわかった、今度は諏訪子が馬鹿しないように私がしっかりするから」

 早苗が説教モードになりかけたのを察知した神奈子はさっさと話を切り上げようとした。
 その時、バシン! と神奈子が立っていた畳がひっくりかえる。
 ひやぁっ!とたまらず転倒した神奈子の足元からは諏訪子が飛び出してきた。

 「なによその言い方! 私がまたなにかやらかしそうな感じは。今度面倒をみるのはこの私だよ」
 「諏訪子様、またトラップを仕掛けていたのですか? そんなもの仕掛けても引っかかるのは神奈子様ぐらいですよ」
 「チッチッチ、備えあれば憂いなしだよ。早苗もいつか私のトラップに助けられて感謝する日がくるんだから」
 「す~わ~こ~、あのバナナの皮はあんたかえ!?」
 「むぎ~!」

 復活した神奈子は諏訪子の頬っぺたをむに~と左右にひっぱる。

 「いはい! いはい!」
 「だいたいねぇ、この前の宴会の時も、皆の目の前でケロケロしちゃってさ。恥ずかしいったらありゃしないよ!」
 「ふんだ! 神奈子は酔った勢いで妖怪の女の子に襲い掛かって泣かれてたくせに!」
 「な~に~!」
 「なによ!」

 二人がそんな醜態を晒しておきながらも今だ神様と認めてくれている幻想郷に早苗は感謝した。
 だが、今は感動している場合ではない。
 レスリングを始めそうな二人の神の怒りを静めなければ!

 「神奈子様、諏訪子様、いいかげんにしないと今度の食事には蛇の蒲焼と蛙の唐揚げを出します」
 「いやだね~早苗、私達はこんなに仲良しさね」
 「そうだよそうだよ。喧嘩なんてとんでもないよ」

 巫女の一言で神の怒りは収まった。
 食べ物を管理している者には逆らえないBy孔明

 「それじゃあ、諏訪子、仲直りの記念に一杯やるか」
 「おっいいねえ!」
 「ちょっと、今晩は宴会があるじゃないですか」
 「なになに、軽くのむだけさね、かる~く」
 「そうそう、今晩の宴会に影響はださないって」

 そう言うと二人は酒を持ち出してきて飲み始めてしまった。
 呆れながらも早苗は二人が無事仲直りしたと安心して自分達の宴会の準備をするために買い物へ出かけた。
 だが、それは間違いであった。
 早苗が居なくなったあと、二人はどっちのほうが酒が強いかという話に発展して飲み比べを始めてしまい、帰ってきた早苗が見たのは、厠にこもっている神二人の姿であった。
 早苗は巫女を辞めようと思ったとか思わなかったとか。
 今日の宴会は辞退すると駄々をこねる二人を、そんなアホらしい理由で辞退するなと早苗は心を鬼にして無理やり追い出したのだが、その時のどさくさで諏訪子は帽子を忘れて宴会へ行ってしまったという訳である。





 「しょうがないですね。ケロちゃん帽には後ろを向いていてもらいましょうか」

 早苗はケロちゃん帽を後ろ向きにして、目玉がこちらを向かないように置き直した。
 その後ろ姿にはどこか哀愁を感じた早苗だったが、今は宴会を楽しもうと、二人のもとに戻った。




 
 三人の酒も進んで、宴会は盛り上がっていた。

 「霊夢、早苗、お前らのハートは私がゲッツ!」
 「あはは! 理沙、それちょー笑えるわよ! それじゃあ私も」

 そう言いながらゆらりと立ち上がった霊夢は

 「霊夢です、神社に賽銭がはいりません。霊夢です」

 とボソボソっと囁く。

 「うわ! 切ない! だが、なんかおもしれー」

 ガハハと笑いあう霊夢と魔理沙だったが、早苗は本当に切なくなっていた。
 ギャグも幻想入りするんだな~と。
 そんな感慨に耽っていると二人が早苗もなんかやって~とせがんできた。

 うぅ・・・ここで断ったらしらけるだろうな。
 ええっと、ええっと

 「最近少し太ったよ。でもそんなのかんけえねぇ! でもそんなのかんけえねぇ!」

 その場で適当に考えたダンスにあわせて叫んでみる。
 しーんと静まり返った空気と二人の視線が重い。
 ・・・すべったかしら?

 『ぎゃはははは!』

 突如二人が爆笑した。
 二人とも転げまわって涙をながして笑っている。

 やったわ早苗!うけた!でも、このギャグも幻想入りしたわけじゃないわよね?自分で適当に考えたギャグですもの。
 そんな中笑い転げていた霊夢が突然立ち上がった。

 「なんだー霊夢、厠か?」
 「ちがうわよ」

 そう言って霊夢が向かっていった先には・・・
 後ろを向いたケロちゃん帽。

 「あの霊夢さん? どうしました?」
 「せっかっくだから諏訪子もまぜてあげましょうよ」
 「そうだな、諏訪子だけ仲間ハズレはかわいそうだもんな~」

 あろうことか酔っ払った二人には、ケロちゃん帽=諏訪子に見えるようでる。

 「ちょっと二人とも、それは諏訪子様では」
 「ほら諏訪子も遠慮せずに飲みなさいよ」

 霊夢はケロちゃん帽をつかむと

 どぼどぼどぼ~

 と盛大に酒をぶっかけた。

 「いや~!」
 「ははは、諏訪子もなんか一発芸をやってくれよ!」

 魔理沙はばしばしとケロちゃん帽を叩き潰す。
 潰されたケロちゃん帽の姿は正直

 「ぶぷっ」

 笑える。
 二人を止めないとケロちゃん帽がどんどん酷いことになるのは明らかだったが、何故だか気分がいい自分に早苗は驚いていた。

 「まったく、諏訪子は大人しいな~。そんな奴はおしおきだぜ」

 そう言いながら魔理沙は懐から何かを取り出す。その手に握られている物は

 水性マジック(香霖堂経由)

 マジックでするお仕置きといえば

 「魔理沙さんそれはイカンですよ!」
 「もう遅いぜ!」

 きゅきゅきゅのきゅー

 「ぶはははは、諏訪子、ナイスヒゲだ」
 「あぁ・・・」

 ケロちゃん帽には見事なカイゼル髭が生えていた。
 うつろな瞳にカイゼル髭・・・シュールながらもインパクトのある外見。
 早苗は諏訪子には申し訳と思いながらも

 『ぶぷー!』

 霊夢も早苗も髭ケロちゃん帽のシュールさに思わず吹いた。

 「うわっ、諏訪子の顔がすごいことになってる。魔理沙、私にもやらせて!」

 あぁ、早く二人をとめないと。でも霊夢さんが書く鼻が妙にリアルでまたまたすごいことになってます。
 正直なところ私も何か書きたい! でも諏訪子様の大切な帽子にイタズラなんて私にはとても・・・

 「どうしたの早苗、あなたも何か書きなさいよ」
 「でも、そんな事私には」
 
 イタズラしたいけど出来ない。悩める早苗の肩に魔理沙が手を置いて囁いてきた。

 「案ずるな早苗。宴会の席では無礼講だぜ。日頃の恨みの仕返しをしてやりな」
 「諏訪子様に恨みなんて私には、私には・・・」

 もやもやもや
 少女回想中・・・

 



 ある日の守矢神社、早苗は三時になったのを確認するとそそくさと立ち上がった。
 今、早苗の近くには神奈子も諏訪子も居ない。

 (今がチャンスです。こっそり隠しておいたお饅頭をいただきましょう。)

 ワクワクしながらお饅頭を隠しておいた戸棚を開けると

 「あれ? ない?」

 おかしい、自分はまだ食べていない。幻想郷のお饅頭は透明になるのかしら?
 饅頭が存在していたハズの空を手で探ってみるがやはり無いものはなかった。
 ものすごく楽しみだったのに・・・
 軽く早苗が涙目になっていると

 「あれ~早苗、どうしたの?」

 諏訪子がひょっこりと現れた。その手には今しがた探していた饅頭が。
 早苗は猛烈にイヤな予感を感じながらも聞いてみた。

 「あの諏訪子様? そのお饅頭は」
 「ああこれ、早苗が開けてる戸棚に入ってたよ」

 そう言うと諏訪子は一口でお饅頭をパクリ
 
 「もぐもぐゴックン。ごめ~ん、今ので最後の一個。もしかして早苗のだった?」
 「ベツイイデスヨ、キニシナイデクダサイ」

 ももももももも
 少女回想終了・・・





 ガシッと酒ビンを早苗は掴むとグイーっとラッパ飲みをした。

 「さ、早苗?」
 「ど、どうしたんだぜ?」

 二人が怯えていたがそんなのかんけえねぇ!
 食い物の恨みは恐ろしいBy孔明

 「ブハー・・・諏訪子様には少々押し置きが必要です。魔理沙さん、マジックを」

 魔理沙からマジックを受け取ると帽子に肉の文字を書き込んだ。

 「おおー、外のセンスはすごいのねー」
 「早苗、恐ろしい子!」

 感心する二人の前で早苗は、ケロちゃん帽をべしゃっと潰すとその上にドカッと座り込んだ。
 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
 昔の人は本当に良い事を言いました。

 『す、諏訪子~!!』

 二人が何が叫んでいますが関係ありません。今はただひたすらに酒を飲むことが先決です。
 これで諏訪子様も私の無念と憤りをお尻の下で感じてくれることでしょう。

 「なに二人とも静かになってるんですか!今日は下克上祝いですよ!飲んで飲んで」
 
 そう言いながらもガブガブ酒を飲む早苗。
 そんな早苗を見て霊夢と魔理沙の二人は顔を見合わせるが

 「まあ、飲んで楽しんだほうが徳よね」
 「そうだな、諏訪子の弔いもかねて」
 「そうそう、それじゃあ改めて」
 『かんぱ~い!』

 今日はなんだかいい気分の早苗。こんなにお酒を飲んだのは初めてだったが、もう最高の気分である。
 しかし、なんだか景色が回ってきていた。こうグルグルとグルグルと。

 「ちょっと、早苗どうしたの?」
 「お~い、大丈夫か?」

 なんか聞こえますけど、もうよくわかんないれす。
 バタンキュー

 「うわ!? 早苗?」
 「あちゃー、こりゃやっちまったな」

 もみもみ

 「ちょっと、魔理沙、なにやってんのよ」
 「いや~なんとなくな。でも、思ってたのより大きいぜ」
 「ほ、本当?」

 もみもみ

 「うっ・・・完敗だわ」
 「そんなの誰が見ても霊夢のま」

 ボカッ

 なんだか胸がむずむずしたがもう眠くて限界であった。

 「すこし寝ま・・・す」

 早苗の意識は闇に落ちていった。





 あれ? ここは何処ですか?
 キレイで大きな川と岸に咲き乱れる彼岸花。
 とてもイイ眺めだが、どこか現実ばなれしている・・・
 そして気がつけば目の前には小さな女の子が。
 小さい体に不釣合いな大きな帽子がかわいらしく、目つきは幼いのに生真面目そうな印象をうける。
 ・・・迷子かしら? まあ私もですけど。

 「こんにちわ。あなたは迷子なの?お母さんは一緒だった?」
 「東風谷早苗、あなたは罪のない物に八つ当たりをしたでしゅね。地獄へ行くほどの罪ではないでしゅが、その行為は改めなければならないでしゅ」
 
 ギクッ!
 なぜこの子は私がケロちゃん帽で憂さ晴らしをしたことを知っているの?
 それにまだ自己紹介はしてないはず・・・

 「あなたはいったい?」

 早苗が疑問に思っていると

 「お、いたいた。お~いこまき~」
 「あっ、小町ママだ」

 ママ? っということはやはり迷子だったようだ。
 それにしても小町とかいう人は大きい鎌を持って、まるで死神。
 そしてその立派な胸は反則レベル。早苗の完敗である。

 「いや~お嬢ちゃん、こまきの面倒を見てもらってたみたいで、助かったよ」
 「いえいえ、かわいらしいお子さんですね」
 「そうだろそうだろ。こまきは美人だよな~んースリスリ」

 小町はこまきちゃんを抱き上げると頬ずりする。
 こまきちゃんも嬉しそうでそれはそれはもう微笑ましい光景で・・・
 っと和んでる場合ではないと気をひきしめる。

 「すいません、此処はいったい何処なんでしょうか」
 「なんだ、あんた此処を知らないのか。ここはだな」

 早苗の質問に小町が答えようとした時、新たな声が聞こえてきた。

 「小町~? こまきは見つかりましたか~?」
 「映姫ママだ」
 
 ちょっとまてよ。映姫ママ?
 母親は小町さんでは?

 「おお、映姫。ちゃんと見つけたぞ~」
 「ちょっと小町! 外では様をつけなさいと言ってるでしょう」
 「っと、すみませんでした映姫様」
 
 新たに現れた人物は小さめの体に大きな帽子をかぶっていて、こまきちゃんがそのまま大きくなった感じである。

 「こらこまき! あまり一人で遠くへ行ってはだめと言ったでしょう」
 「ごめんなさい、映姫ママ」
 「映姫様、こちらのお嬢さんがこまきの面倒をみてくれてました」
 「それはそれは、どうもありがとうございます」
 「いえいえ、それよりもですね・・・お二人ともママとはいったい」

 しまった、これは聞かないほうが良かたっかと反省し、改めてここは何処かを聞くことにした。

 「すいませんでした。今の質問は忘れてください。それでですね、此処は」
 「愛の奇跡です」
 「・・・はい?」

 愛の奇跡ってなんぞや! 此処が何処だかもうどうでもいいわ。何、愛の奇跡って、なんで二人供顔を赤らめてモジモジしてるんですか!
 あれ?周りの景色が流れ出した? ああ三人がどんどん遠ざかっていく!!
 そんな、こんな気になるところで終われないっつーの!

 「ああ、もうお別れかお嬢ちゃん。最後に言っとくとなー、一気飲みは肝臓にイカンゾーなんちゃって、ぷぷっ」
 「つまんねーってか、何ですか、女同士で子供ってできるんですか!? 奇跡ってなんですかー!!?」





 はっ! 此処は神社?
 そうだ、霊夢さんと魔理沙さんと宴会をしていて途中で寝ちゃったんだっけ・・・
 なんかすんごくありえない夢を見ていた気がする。
 何故か胸のあたりがはだけてるけど、何もなかったわよね?
 二人も爆睡してるみたい。
 あぁ、頭がガンガンするし、喉も渇いた。
 水の容器はからっぽ・・・
 しょうがない、洗面所に行きますか。
 ・・・お尻の下に何か敷いてた気もするけど、気のせいかしら?
 
 「とにかく水、です」




 早苗は水を求めて洗面所にたどり着いた。
 甕に溜めてある水をひしゃくで飲むとカラカラだった喉が潤ってスッキリする。
 ついでに持ってきた水の容器にも補充しておく。
 用事のすんだ早苗が二人の寝ている場所に戻ろうとすると

 ぴちゃっ

 風呂場のほうから音がした。

 (? 誰かしら)

 霊夢も魔理沙も寝ている。ということは神奈子と諏訪子が帰ってきたのだろうか。

 「神奈子様ですか? 諏訪子様ですか?」

 早苗が風呂場の扉を開けるとお湯が沸いているらしく湯気だ立ち込めていた。
 浴槽には誰も居ない。いや、よく目を凝らすと湯船に何かが浮いている。

 「ケロちゃん帽?」

 湯船には少々潰れたケロちゃん帽がぷかぷかと浮いていた。
 そのケロちゃん帽をみて自分達が何をしていたのかを思い出す。

 (私ったら、酔った勢いとはいえ諏訪子様の大切なものになんてことを・・・)

 せめて洗ってキレイにしておかないと。そう思いケロちゃん帽を拾ったが、早苗は眉をしかめる。

 「あら? 落書きが消えてる・・・」

 ケロちゃん帽にされていた落書きがキレイに消されていた。
 霊夢か魔理沙が風呂場でケロちゃん帽を洗ったのか、しかし二人の格好から推測して宴会をしていた部屋からは出ていなさそうだ。
 早苗があれこれ考えていると

 もぞもぞ

 「ん?」

 手元で何かが動いている感覚がした。
 早苗が持っていたケロちゃん帽に目をむけると

 ギョロリ!

 ケロちゃん帽の目が早苗のほうへ視線を動かした。

 「きゃ、きゃ~!!」

 そのあまりにも衝撃的な光景に、早苗はケロちゃん帽を放り捨てて一目散に逃げ出した。




 二人が寝ている部屋に辿りつくと早苗は二人を起こそうとする。

 「二人供! 起きてください!!」

 ガクガク、ぺしぺし、もみもみ、ボスン!!

 揺すって、頬を軽くはたいて、胸を揉んで(私の勝ちですね!)パワーボムを最後に決める。
 畳にめり込んでも二人は目を覚まさない。

 「あ~もう! 本当に起きてくださいよ!」

 畳から二人を引き抜くとやっとこさ目を覚ました。

 「う~ん、早苗? なんだか首やら頭が痛いんだけど」
 「そんなことはどうでもいいんです!それよりもケロちゃん帽が」
 「なんだ~? 蛙に進化したってか?」 
 「違います! ケロちゃん帽が」

 スパーン!

 突然部屋の障子が開けはなたれた。
 その場にはケロちゃん帽が佇んでいた。

 「ひいぃ!」
 「どうしたのよ早苗?」
 「今、障子開けたのコイツか?」

 そんな三人をケロちゃん帽は

 ギロリ! と睨みつける。
 これはなんかヤバイ・・・
 ただならぬ気配に身構える霊夢と魔理沙をケロちゃん帽は睨み続ける。
 そして

 ニョキニョキ

 帽子の下の部分から黒い帽のような物が六本生えてきた。それは足のように見える。

 『!?』

 固唾をのんで見守る一同にケロちゃん帽は

 カサカサカサと突進してきた。
 その移動方法はまるでゴキブリのようであり、しかも血走った目玉をギョロギョロと動かしているその姿は壮絶にキモい。

 『い、い、い、いやー!!!』

 まだまだ年頃の少女達にモンスターと化したケロちゃん帽のインパクトは衝撃的すぎであり、哀れな少女達にできることは逃げることだけであった。



 やばいこわいやばいこわい!
 早苗達は戦慄していた。
 諏訪子様の帽子が生きているなんて知らなかった。しかもキモい。
 
 「ちょっと、早苗! あれはなんなのよ!?」
 「知りませんよ~」
 「うわ! あいつまだ追ってくるぜ!」

 どたどたと逃げる少女達をケロちゃん帽はカサカサギョロギョロと追いかけ続ける。

 「これも、魔理沙が落書きなんて始めるからよ。おとなしく生贄になりなさい!」
 「はぁ!? 霊夢だって、さんざんやっただろ! しかも最初に酒をかけたのは霊夢だろ!」

 二人とも、私を挟んで喧嘩はやめてください~。唾が顔にかかってます。
 ああ、どうか、どうか、奇跡よ私を助けたまえ、アーメン、ラーメン。

 「早苗、あんたとんでもなくバチあたりなこと考えてなかった?」
 「い、いやだな~霊夢さんそんなことは・・・あっ!」

 逃げる先の天井からぶら下がっている赤いロープは諏訪子特性トラップのスイッチだ。

 『チッチッチ、備えあれば憂いなしだよ。早苗もいつか私のトラップに助けられて感謝する日がくるんだから』

 まさか本当にそんな日が来ようとは!ありがとうございますと早苗は諏訪子に感謝した。
 しかし早苗達は諏訪子様の帽子に追われているのであって・・・素直に感謝していいのだろうか?
 とにかく、今は助かるのが先である。

 「霊夢さん、魔理沙さん! ストップ!」

 走り続ける二人の襟首をつかんで引き止める。
 ぐへぇという乙女に似つかわしくない悲鳴をあげている二人だが、下品な悲鳴に注意している暇はない。

 「ちょっ、ゲホゲホ、なんだよ早苗!」
 「二人供、あの化け物をトラップでの撃退を試みます。危ないので下がっていってください」

 霊夢も魔理沙も早苗が握るロープを見て趣旨を理解してくれたようで、早苗の後ろに退避する。
 ケロちゃん帽も急に止まった私達を見て不審に思ったらしく動きを止める。
 しかし、もう遅い!

 「これでどうです!」

 グイっとロープをひっぱると天井が開いて多数の三十センチ程のタランチュラがボトボトと落ちてきた。


 魔理沙の頭上に

 「ひぎゃ~!!!!!」

 でかいタランチュラに降ってこられた魔理沙はたまったものではない。
 今にも気絶寸前の表情だ。
 それでも意識を保っているのはさすがと言うべきか・・・

 「霊夢、た、助けて」

 助けを求められた霊夢は静かに合掌すると、そそくさと早苗のほうへ逃げていった。

 「早苗、把握できていないトラップは使わないほうがいいわよ」
 「そうですね、気をつけます」
 「ちょっと! 私を無視しないでよ~!」

 タランチュラからなんとか逃げ出そうとする魔理沙だったが、魔理沙の逃亡を察知したタランチュラ達は魔理沙を円形状に取り囲む。そしてぐるぐると廻りながら踊りだした。

 「ひい! ひい~!!」


 なんて恐ろしいトラップ!
 訓練させたタランチュラで対象を取り囲んで逃げられないようにする。なんで踊っているのかは解らないがかえってそれが不気味・・・

 諏訪子様、いつのまにタランチュラなんて飼育していたんですか? もしかしてこんなのが神社には生息しているのでしょうか。

 そんな事を考えていると霊夢さんが手をひいてきた。

 「霊夢さん?」
 「早苗、これはチャンスよ」
 「そんな、魔理沙さんが」

 しかし、霊夢は首を振って魔理沙のほうを指す。
 ケロちゃん帽はじりじりと魔理沙に迫っていた。
 タランチュラ達はケロちゃん帽に対して敵意がないらしい。

 「魔理沙! あなたのことは忘れないわ! たぶん」
 「この白状者~」

 叫ぶ魔理沙をその場に残して、逃げようとしたその時

 「そうだ!私の好きな子を言うから見逃してくれ!」

 助けを諦めた魔理沙が苦し紛れに言った一言でケロちゃん帽はピタリと止まる。
 霊夢も止まる。

 「霊夢さん? 早く逃げないと」
 「待ちなさい、もしかしたら助かるヒントが解るかもしれない」

 タランチュラ達もダンスをやめて見守っている。

 「え~とだな、私の好きな子は・・・れ」

 もじもじ

 「ぱ」

 いじいじ

 「あ・・・やっぱ決められないぜ!」

 テヘッとポーズを決める魔理沙。早苗の隣では霊夢さんがずっこけていた。
 そしてケロちゃん帽は

 がばちょ!

 と魔理沙の顔に張り付いた。

 「もが~」

 今が逃げるチャンスだが、早苗も霊夢も魔理沙から目を離すことができない。
 なんとかケロちゃん帽を引き剥がそうとしていた魔理沙が突然

 「~!!」

 声にならない悲鳴をあげるとブルブルと震えはじめ、ついにはきゅうっと倒れてしまった。
 ちなみに、倒れる魔理沙が頭を打たないように受け止めるタランチュラ達は何者だろうか?
 ケロちゃん帽が離れた魔理沙の顔は溶けてたりはしてないようである。変な液体でべとべとでだが。
 つまり、ケロちゃん帽に捕まると顔を舐められる!
 その事実に怯えていると、ギョロっとこちらを向いてきたケロちゃん帽と早苗は目が合ってしまう。

 じゅるり


 『絶対にイヤー!!』

 早苗は逃げ出す前にもう一度、魔理沙のほうを見てみると、タランチュラ達が担ぎ上げて部屋へと運んでいた。
 ・・・諏訪子様凄いです。





 再びケロちゃん帽から逃げる二人だが、ケロちゃん帽の速さは二人を上回っており徐々に距離を詰めている。
 それに二人の体力も限界である。

 「はあはあ、このままじゃ、魔理沙さんの二の舞に」
 「しょう、がないわね。あいつにあまり借りは作りたくないんだけど」

 そう言いながら霊夢は懐から一枚の札を取りだす。
 そうして足を止めて何かを唱えだした。

 「霊夢さん?」
 「~出でよ、八雲紫!」

 そう霊夢が叫ぶと突然霊夢の目の前にある空間にスキマができた。そしてそのスキマからは紫が現れる。

 寝巻き姿で。

 「ふあ~、何よ霊夢、せっかく寝てたのに」
 「そんな事どうでもいいわ! とにかくあいつを始末して!」

 霊夢が指差す先のケロちゃん帽を見て紫は

 「ナニアレ? キショッ!」

 そう一言呟くとスキマの中へ帰ろうとした。

 「ちょっと! 紫! 逃げんな!!」

 そうはさせまいと霊夢はスキマに上半身を突っ込んで紫を引きずり出そうとする。

 「霊夢~離しなさいよ~寝なおすんだから」
 「やかましい! 呼んでやったんだから働け!」
 「呼んでやったってどんな暴君よ~。それにあんな気持ち悪いのと関わりたくないわ」
 「なにを! この前饅頭とお茶ご馳走しただろうが!」

 そんなやりとりをしている霊夢の背後にはケロちゃん帽が迫っている。しかし、紫と揉めている霊夢は気がついていないようだ。

 「霊夢さん! うしろうしろ!」

 早苗の叫びもまるで聞こえていない。
 そうしているうちにケロちゃん帽がスキマの中へ飛び込んでしまった。

 『ひぎぃ~!!』

 神社に木霊する二人の悲鳴。
 スキマの中からは

 「紫様! しっかり!」
 「紫しゃま~」

 という声も聞こえる。
 しばらくしてケロちゃん帽がスキマの中から戻ってきた。
 霊夢のほうは力なく倒れこむ。その顔はやはりべとべと・・・
 スキマの閉じかたもなんだか力尽きる寸前といった感じであった。
 残った早苗は恐怖心と疲労から腰が抜けてしまいその場から動けなくなってしまう。
 そんな早苗にケロちゃん帽はゆっくりと近づいていく。
 逃げられない。そう判断した早苗はケロちゃん帽に向かって手を組むと

 「ごめんなさい! もう一気飲みしません! 酔った勢いで物にあたりません! ですからどうか、どうか、勘弁してください!」

 涙ながらにケロちゃん帽にたいして懇願する。
 そんな早苗をじーと見つめていたケロちゃん帽だったが、
 ヒョコっと足を引っ込めた。

 「ふぇ?」

 足を引っ込めたケロちゃん帽は微動だにしない。
 恐る恐る手にと手にとってみるがそれはただの帽子だった。
 これは夢?
 でも倒れている霊夢さんの顔はべとべとだし・・・
 私、助かったの?
 ふぅっと早苗が安心していると

 「ただいまー! 早苗? 何処ー?」

 神社の入り口のほうから諏訪子の声が聞こえてきた
 迎えに行こうとする早苗だったが、今だに腰が抜けていることに気がつく。
 せめてもと声だけで返事はしておいた。

 「諏訪子様? ここですよー!」

 すると、早苗のもとにひょっこりと諏訪子が現れた。

 「どうしたの早苗? こんな廊下で座り込んで、霊夢も廊下で寝ないでってうわ、顔がべとべとだ。いったいなにが・・・あっ私の帽子! 早苗が持ってきてくれたんだ。ありがとう!」

 そう微笑む諏訪子様の様子を見る限り、ケロちゃん帽が何かをしたとは思っていないようだ。
 えへーと嬉しそうに諏訪子様にかぶられたケロちゃん帽はただの帽子にしか見えない。

 「あっそうだ、早苗、この前はお饅頭勝手に食べちゃってごめんね。お詫びにお土産持って来たよ」

 そう言いながら諏訪子は早苗に箱を手渡した。
 早苗が箱を開けるといかにも高級そうなお饅頭と羽を模った綺麗な髪飾りがあった。

 「諏訪子様、この髪飾りは?」
 「あぁ、それ? ええっとね、早苗にはいつもご飯作ってもらったり色々とお世話になってるから私と神奈子からのお礼!」
 「あ、ありがとうございます」

 てへへと照れくさそうに笑う諏訪子の笑顔を見て、早苗は自分がしたことを猛烈に恥じた。
 酔った勢いとはいえ、八つ当たりで諏訪子様の大切なものに八つ当たりをしてしまったことが申し訳ない。

 「諏訪子様、ごめんなさい、ごめんなさい!」

 早苗は思わず諏訪子に抱きつくと泣きださずにはいられなかった。そしてごめんなさいと繰り返す。
 そんな早苗に最初はびっくりした諏訪子だったが、優しく微笑むと早苗の頭を優しくなでる。

 「なんのことかは解らないけど、早苗のことならなんでも許してあげるよ」

 諏訪子の頭の上では一瞬だけケロちゃん帽がニッコリと微笑んだがそれを見た者は居なかった。

 その頃、神奈子は神社の玄関にて力尽きていた。
 宴会でまたもや諏訪子との飲み比べになったのだが、律儀に飲んでいた神奈子に対して、諏訪子は飲むフリをして対抗してきた。
 その事に気がつかなかった神奈子は酔いつぶれるまで飲んでしまい、諏訪子の肩を借りて帰ってきたのである。

 「おのれ諏訪子・・・覚えてなよ。ガクッツ」






 その後、意識を取り戻した霊夢と魔理沙はケロちゃん帽に襲われたことを忘れていて、妙に顔の肌の調子がいいことに首をかしげながらも楽しかったよと言って帰って行った。
 ちなみにタランチュラ達の姿はどこにもなく、早苗が諏訪子に尋ねるとそっぽを向いて口笛を吹きだした。
 それでも、危険はないと諏訪子が主張したので、気にしない方針に決まった。





 とある神社の一室で神奈子は早苗が布団を敷き終わるの待っていた。
 諏訪子はお風呂に入っている。
 神奈子の前にはケロちゃん帽があった。

 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとは、上手いこと言ったもんだねぇ」

 そう呟くと神奈子は何処からとも無く針を取りだす。そしてその針をシュッとケロちゃん帽のど真ん中に投げた。

 ストッ

 「よし、当たり!」

 そんなことをやっていると早苗の布団が敷き終わったという声が聞こえてきた。

 「ちょ~とはすっきりしたさね。さて寝るか」
 




 早苗が自分の寝室で寝ていると、襖が開いて枕を持った諏訪子が現れた。

 「諏訪子様? どうしたんですか」
 「あのね、うんとね・・・」

 寝巻き姿の諏訪子は枕を抱えてもじもじしていたが恥ずかしそうに

 「なんか恐い夢みちゃってね、その、一緒に寝てくれないかな~なんて」
 「神様でも恐い夢とか見るんですね」
 「うん、皆居なくなちゃって私一人になる夢だった」

 そう言う諏訪子の姿は本当に寂しそうで、外見どうりの子供に見えた。

 「どうぞ諏訪子様」

 そんな諏訪子を微笑ましく思いながら、自分の掛け布団を上げて早苗は諏訪子を招きいれる。

 「ありがとう早苗。大好き」
 「私もですよ諏訪子様」






 一方、神奈子はうなされていた。

 「う~ん、なんだっていうんだい、眠いのに寝れないなんて。なんかお尻のあたりがもぞもぞするねぇ」

 怪訝に思った神奈子は自分の布団の中を覗いてみる。そこには

 ギョロ!

 「な、なんじゃこれは~! ぎゃー!!」
 
 終わり。
 

 


 

 


 
まず最初に、この話に出てくる映姫様と小町は完全に早苗の夢の登場人物ですので、本人達とは関係ないです。
こまきちゃんは架空の人物です。本当は冒頭に書くべきなんでしょうけど、今回はあえて書かない方針で。
いくら愛の奇跡がおきたって女同士で子供はできない・・・ハズ。
今回のSSは第七弾となります。
お酒は二十歳になってから、一気飲みなんてせずに正しく楽しく飲みましょう。
あぁ、酒上手いよ酒。
それと相手に少しムカついたからといって、物にあたったり相手を恨んではイケナイと思います。
物に罪は無いし、相手だって悪いと反省してるかもしれないですしね。自分も気をつけますハイ。
四月になったことで忙しくなってまいりました。
それでもSSが書けるうちは書いていきたいです。
それではノシ

>追記
全体的に修正しました。

ゴウテン
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コメント



0.530簡易評価
1.50赤灯篭削除
 楽しませていただきました。オチも含めて典型的な教訓話でしたが、ケロちゃん帽子の異様な存在感がよく表現されており、話の役どころにものの見事にハマッていてよかったです。
 ただ、読んでいて気になったのがストーリーの各所に挿入された小ネタ。全部がそうではなく、うまくアクセントとして機能しているものもあるのですが、幾つかが本筋となるストーリーから浮いており、この為全体としてのまとまりや流れが悪くなっているような印象を受けました。特にこまきちゃんのエピソードは、それ自体はほのぼのとしていて好きなのですが、何せこれ単体で話が一つ作れるんじゃないかと思えるくらいインパクトが強いので本筋に対する添えとしてはちょっと不適であるように思えます。
 主観的な印象に基づく意見なので参考になるかどうかは判りませんが以上です。次回作も頑張って下さい。
4.60名前が無い程度の能力削除
人間じゃなければできちゃうかもよ?
8.20野狐削除
最初の二行と次の五行で重複しているところがあり、いきなり違和感を突きつけられてちょっと戸惑いました。とりあえず、早苗視点なのか作者(第三者)視点なのかをまとめて欲しかったです。とっても読みづらいです(汗
それだけにギャグも一瞬分からず、笑いどころを逃してしまいました。色々とインパクトの大きい作品なだけに、それに完全に頼り切ってしまっている感じです。↓の方がいっている通り、わき道にそれた小ネタそのものもインパクトが大きく、ケロちゃん帽のインパクトを食っちゃってます。もったいないです。

ちょっと辛めの評価をさせていただきましたが、素材は充分です。あともう一押しが欲しかったですが、それは次作に期待させてもらいますー。
9.70名前が無い程度の能力削除
帽子怖っw
そしてタランチュラの様子を想像するとどこか微笑ましさを感じるのは俺だけでしょうかね?ww
話の中に混じったネタも面白く、笑わせてもらいましたよ。そして次はぜひ映姫様とこまっちゃんの話を(ry
11.80名前が無い程度の能力削除
蛙幼女にタランチュラを操る程度の能力があったとは驚きです。まさかあの帽子は蜘蛛の一種?!
コミックホラーを楽しませて貰いました。
12.60☆月柳☆削除
これはいいホラー。
最初のほうから、ホラーっぽい雰囲気が出ていたのは(後ろに向けたケロちゃん帽子が、いつのまにか前に向いてるとか想像してしまったあたり)さすがケロちゃん帽子というところでしょうかw
楽しめました。
15.無評価ゴウテン削除
皆さんコメントありがとうございます。
前回の作品から間が空いたのもあって、今回は迷走感あふれる作品になってしまいました。
できる限りは直していこうと思いますのでこれからもどうかよろしく。
・・・こまきちゃんのエピソード・・・書くならどう書こうかな?
16.60三文字削除
帽子こわっ!
こまきちゃん?大丈夫でしょう。
だって幻想郷は全てを受け入れる。それはそれは(ry