□月×日
今日より何かあった時の為に日記を書いてみようと思う。
ちょっと忘れっぽい私達妖精だけど読み返せば何があったか思い出すからね。
とりあえず今日起きた出来事でも書いておこう。
紅魔館がまた半壊程度の損害を受けた、いきなり書くことが大事件というのは嬉しいような悲しいような。
しかもそこまで紅魔館を壊したのはでっかいサボテンだっていうんだから驚愕もの。
ま・たパチュリー様と黒白の実験のせいだったみたいだけど毎度直す私達の身になってほしいもんだ。
結局サボテンは買出しから帰ってきたメイド長とそれまで必死に頑張ってた美鈴様が気を逸らさせ、
パチュリー様と黒白の魔法で元に戻ったそうだ。
ちなみに現在パチュリー様も黒白も逃亡中。
きっとメイド長がとっ捕まえてくると思うけど。
□月!日
紅魔館の修復が完了した、今回は被害がでかかったから時間がかなりかかったなぁ。
メイド長もさすがに疲れの表情が出てた、それでもお嬢様や妹様には全くそんな表情出さないのはプロだと思う。
あの人すっげ、人間なのか本当にわからなくなる。
ついでに黒白の家に逃げたパチュリー様と黒白は無事メイド長に捕獲されて説教を喰らってた。
ちょっとスッとしたけどパチュリー様に説教できるのってメイド長と閻魔様くらいよね。
何か立場すら度返ししつつあるメイド長が地味にかっこいいと思った。
×月@日
あの西行寺幽々子が紅魔館を襲ってきた。
来た時のメイド長を呼ぶ声に私達妖精は部屋の隅でガタガタ震えていた。
あれは怖かった、この世のものとは思えない声だった、さすが亡霊だ。
その後も爆発音や怒声が聞こえてきた、メイド長何やったんだ。
しばらくしてお嬢様や妹様、メイド長が戻ってきたので解決したみたいだけど
メイド長、本当に何をやったんだろうか。
×月$日
紅魔館の修復完了、何かここって一ヶ月に一度は壊れてる気がする。
まぁ今回は壊してくれちゃった亡霊の従者の方や狐の方が手伝ってくれたから結構楽だったけど。
そういえばメイド長が今日は妖怪の山にまで出かけたそうだ。
なんでも新聞見た瞬間に顔色変えて行ったとか。
何が書いてあったのかなぁ、きっとあれだ、メイド長の知られざる真実とか。
たとえばそうだなぁ・・・実は心臓だけがどっかにあって無敵とか。
△月○日
あの人外で、鬼とすら言われるメイド長が敵襲を受け重態に。
事件の概要はこうだ。
プリズムリバー姉妹の長女が来てメイド長に用があると言ってきたので案内していたら
ガラスが割れるような大きな音がして私とその長女がそこに行くとメイド長は頭から血を流して倒れていた。
まさか、遂に下克上でも起きたのかとその時私は思ったがあのメイド長だ、それはないだろう。
お嬢様と妹様も音を聞いて来たのか私達の直ぐ後に来た。
メイド長を見たお2人の慌て様は凄かった、あんなの初めて見ました。
今度は門番の美鈴様と小悪魔さんも来てやっぱりお二人も物凄い慌てっぷりを披露してた。
美鈴様なんて首を取り替えれば何とかなるなんて言ってた、メイド長ならそれで大丈夫な気がしたのは秘密。
見ていて面白い光景だったけどお客の長女が止め始めたのでそれに続くように、別に他意はないよ?
あのお嬢様や妹様にご意見できるなんて私すごーいとか思って無かったよ?
永遠亭に医者を呼びにお客が出てったらお嬢様による厳戒態勢が敷かれた。
美鈴様には門にて内外先程の客と医者以外の一切の出入りを禁じろという命令が。
しかも突破されたらどうなるかわかってるだろうな、美鈴、という脅し付き。
美鈴様は涙目で立ってた、たぶん白黒が今日来たら美鈴様の命は無かったと思う。
そして私達メイド隊は犯人発見の為各所にて犯人捜索、お嬢様も妹様も館内を捜索。
でもお2人とも、怪しいと思ったらいきなり手に持った危ないものを投げたりそれで斬ったりしないでください。
それを直すのは私達メイド隊なんです、とは普段から言えないけどさらに今回は輪をかけて言えなかった。
あれはやばかったわ、お2人の目はマジで本気でぶっ殺すって感じだった。
真正面から見た知り合いのメイド妖精なんて今寝込んでるくらいだもん、今でも足が震えそうよ。
結局犯人は見つからず、医者の診断ではメイド長は命に別状はないみたい。
うーん、結局犯人は誰だったんだろう?
△月&日
結局犯人は私達にはわからずじまい、でも何か解決したみたい。
うーん、ずるい、私達には内緒で終わるなんて。
でもメイド長に聞いてもはぐらかされそうだしなぁなんて思ってたらまた事件っぽい事が。
プリズムリバーの長女が紅魔館に長期滞在することになった。
理由をメイド長に聞いてみても話してくれないし外に絶対漏らすなって言われるし・・・
何か納得いかないなぁ。
☆月×日
珍しいものを見た、あの美鈴様がメイド長に説教をしていた。
何時もならメイド長に睨まれただけでへっぴり腰になる美鈴様が、である。
きっとあの2人は前世で蛇と蛙みたいな感じだったんじゃないかと思ってたのに、どっちが蛇かは言うまでも無い。
メイド長は反論でもするかと思ったけど素直に聞いていたのはさらに意外だった。
でもちょっとザマーミロとか思ってたのは内緒。
結局前の月のプリズムリバー長女の件も何で紅魔館に滞在してたのか何があったのかわからずじまいだったし。
でも次女と三女が来て何かあったのは事実みたい、
何があったのかはメイド長とお嬢様しか知らないみたいだけど。
今日は珍しいものを見たなぁなんて思ってたら、
夕方に美鈴様をアルゼンチンバックブリーカーかけながらメイド長がお仕置き部屋に行くのを見た。
うん、あれがきっと正しいあり方な気がする。
☆月$日
今日は何か皆失敗が多くてメイド長に大目玉をくらいまくった。
後から知った事だがどうやら外から来た妖精達のいたずららしい、くそう、同じ妖精の癖になんて奴らだ。
見つけたらそろそろ交換時のモップで顔拭いてやるんだからね!
ところで、そいつらの顔とかわからないんだけどどうしよう?
◎月□日
今日はお嬢様と妹様主催によるなんとなーくパーティやりてぇからパーティすんぞなパーティだった。
毎度宴会、パーティ事はメイド長にこき使われるから嫌なのよねぇ、まぁあの人も色々と大変そうだけど。
唐突なパーティのせいかお客はそれほど多くなかった。
でも白黒や博麗巫女はしっかり参加する辺りあいつら油断できねぇ、と思う。
しっかり食事も酒も遠慮なく蹂躙していく姿には呆れるばかりだ。
そういえば何時の間にか気絶して、窓ガラスが全部割れてたんだけど何があったのだろうか?
何も思い出せない・・・なんか思い出そうとすると頭と、そして耳が痛くなるのはなんで?
◎月#日
今日はお客がいっぱいだった、しかも面子が何で?みたいな連中ばっかりだった。
幻想郷中の強い連中全部集めてきましたみたいな連中ばっかりだった。
しかも皆メイド長に用があったっていうんだがら驚きだ。
前の客の用がまだ終わってなくて隣の部屋で花の妖怪の応対してた時はさすがに緊張した。
向こうは何とも思ってないんだろうけど、こっちは重圧みたいなのを感じたわよ、あー怖かった。
そんな連中が用があるというメイド長・・・うーん、あの人本当に人間なのかなぁ?
実はメイドの妖怪じゃないかと思う、本人に聞いたら何をされるからわからないから言わないけど。
◇月○日
あんな日記を書いたせいかなぁ・・・いや、きっとそれは関係ない、そうに違いない。
なぜかは知らないけど今日からしばらく、
あの、あの、あの花の妖怪が私達と同じようにメイドをするということに。
しかも出きるのかなぁとか思ってたら本職の私達よりメイドらしいとかさ・・・
さらには私達に指示を出しちゃうなんてさぁ・・・
そりゃあ毎度忘れっぽい私達にメイド長の檄が飛んでくるけどさ・・・
とりあえず副鬼メイド長とでも裏で広めようと思う。
◇月×日
私が広めたのがばれた、うぅ、宙吊りは堪えた・・・
くそう、まさか他のメイドの裏切りでばれるとは思わなかったわ。
いくら相手があの妖怪だからそれは酷いと思った。
今度ばらした奴の料理に山葵入れてやろうと誓う。
@月○日
花の妖怪が今日辞めた。
なぜかは知らないけど慕ってる連中はいっぱいいたみたいでお別れパーティが行われた。
私は山葵仕込んだ料理がなぜか私のところにきたり、
未だに鬼副メイド長とかあいつは弱い者虐めが絶対好きだとか
広めようとしてばれて宙吊りなんていう災難ばかりだから
別にどうってことはない、むしろいなくなってよかったとすら思うわ。
うん、別に泣いてなんかない、泣いてなんか・・・・・・ない。
ちょっと今さっき辛いもの食べちゃったから涙が出てるだけだもん。
@月◇日
あの妖怪がいなくなって数日、前よりもなんというか失敗が仲間内で多くなっている。
原因はまぁ・・・やっぱり1ヶ月とはいえいたものがいなくなったからなのかなぁ。
メイド長もそれに気づいたのかあまり怒らなかった。
でもそろそろ切り替えないといけないと思う、このままじゃ何時檄が飛んでくるかわからないしね。
あーあ、メイド長がいなくなったらこれの比じゃないのかなぁ。
でも今はたぶんだけど、紅魔館にいる者全てがそんなのを考えてもいないし気にしてもないと思う。
何ていうか想像できないっていうか、今が楽しいっていうか・・・うーん、よくわからないけどそんな感じだと思う。
メイド長がいなくなったら紅魔館はどうなるのかなぁ・・・
?月×日
たぶん紅魔館、いや、ここ幻想郷でも前代未聞な事が起きた。
あの小悪魔さんと美鈴様が小さくなってしまった、それだけじゃない。
パチュリー様はなんと赤ちゃんになっちゃったっていう大事が起きた。
最初見た時びびったわ、あの私達妖精メイド全員よりも背の高い美鈴様が私達よりちっちゃくなってるんだもん。
あー何か、今でもこう、虐めたくなるわ、あれは。
メイド長が毎度美鈴様が失敗する度にお仕置きしてるのは
この感覚が理由なのかなぁ?何か合ってる様な気がする。
さすがに立場上しなかったけどね、そんな事したら後でどうなるかわかったもんじゃないじゃない。
紅魔館では誰もどうする事が出来なかったらしく、メイド長が人形使いと白黒を連れて来てた。
それにしても赤ちゃんって本当に凄い。
小悪魔さんの翼に食いついたり美鈴様の頬を引っ張ったりなんと妹様に抱きついたりと色んな事やってた。
何時の間にか廊下に出て私の管轄で壷割りそうになったりね。
あれは危なかった、あと少し抱くのが遅れてたらメイド長に怒られるところだった。
でも裏拳貰った、意外と赤ちゃんって力強いのね、結構痛かった。
どうしたもんかなぁと周囲のメイド仲間と悩んでたらメイド長が来て連れて行ったけど
あの赤ちゃんパチュリー様、凄い懐いてたなぁ。
さすがメイド長?というべきかなぁ。
でも可愛かったなぁ~何か元に戻らなくてもいいような気がしてきた。
パチュリー様、色々と面倒な事するし。
何て事を仲間内で話した、皆うんうん頷いてた辺り、考えてる事は一緒みたいだった。
ちょっと複雑な気分。
?月$日
少し前に皆元に戻って、あー、よかった、これで問題解決ね、と思ったら終わってなかった。
元に戻ったパチュリー様が今度はお嬢様と妹様を成長させるという荒業を成し遂げた。
世間からは永遠にちっこい吸血鬼姉妹とか言われてる(ついでに私も同意している)お2人が
カリスマを大量に匂わす大人な女になったっていうんだから驚きよ、私、見惚れちゃったわ。
あんなナイスバデーになりたいもんよねぇ、パチュリー様に頼めばやってくれるかなぁ?
館でこれほど騒がれたんだから今日行く神社での宴会は大変な事になるだろう。
というかもしかしたら幻想郷、滅ぶかもね・・・今の内にやり残した事をやっといたほうがいいかもしれない。
あぁ、明日の朝日は拝めるのかなぁ・・・
%月○日
また再び日記を書けるとは思わなかった、よかったよかった。
宴会じゃかなり問題起きたみたいだけど一日でお2人が戻ったからか平和に終わってくれたみたい。
でも何かまたやりたいなーとかボヤいてた妹様の声を確かに私は聞いた。
メイド長が何か言ったようだけど争いの種はしっかり摘んでほしいもんよね。
全くあのメイド長はお2人に甘すぎる。
えぇ、別にメイド長が今日お嬢様と妹様と一緒に寝てるのが腹がたったわけじゃない。
普段は私達よりも数倍仕事をこなしているだけに何も言えないのがさらに腹ただしい・・・!
くそーあんなに幸せそうに皆で寝てやがってー羨ましくなんかないんだもんねーーー!
ぐすん、日記書きながらちょっと泣いた。
%月□日
紅魔館の危機再び、私は何も知らない見てない。
お嬢様が黒いアレ見て暴走しまくってたなんて知らない見てない。
原因はクッキーに釣られてきた蟲の妖怪をうっかり案内してしまい、
それに着いて来たのかはたまたクッキーに惹かれたのかなんて知らない見てない。
その妖怪と数十匹のアレをお嬢様、妹様、メイド長が全力の攻撃したなんて知らない見てない。
あぁ、この日記がどうかお3方に見られたり、バレたりしませんように・・・
「ふぅん、あの件の裏はこうなってたわけね・・・」
たまたま廊下に落ちていたノートを拾って自室で見てみれば妖精メイドの日記だった。
大体内容から誰か予測がついた。
妖精メイドの中ではリーダー格が何人かいたりする。
その中でも馬鹿な事や裏で色々と妙な噂たてたりしてるあの妖精だろう。
陰で言われてる鬼メイド長を広めたのもこの妖精だったわね・・・
あのパパラッチといいコンビになるんじゃないの?この子。
さて、どうしたものかしらねぇと思ってるとノックがした。
どうぞ、と言ったら件の妖精メイドだった。
「失礼しますメイドちょ・・・げっ、そのノートは!」
なんてわかりやすい反応、これでこのノートの持ち主がしっかりとわかったわね。
さて、と・・・
「ああああああああ、あの、メ、メメメメメメメメメイド長・・・」
あら、何でいきなり震え上がってるのかしら?
別に私は怒ってないでしょ?ほら、笑顔だと思うわ、自分では。
「あうあうあうあうあうあうあう・・・」
「さて、じゃあちょっとこの日記で聞きたいことがあるわ、ちょーっといいかしら?」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!許してくださいメイドちょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
紅魔館は今日も悲鳴が響いたり壊れたりするけど平和だ。
平和ったら平和、うん平和。
いい感じに予想外だったw
次は誰かとwktkして待ってます
なんか最後の作者コメントにも楽しませて貰ってます。
この妖精メイドは大丈夫かな?
しかし、妖精メイドの日記視点でみるものなかなか面白かったです。
次回も楽しみですね~。
ホントホント私言うんだカラ間違いないよー。
マンネリ=お約束=月並みヨー、ダイジョブダイジョブ!!
確かにマンネリっぽいですね。でも貴方なら抜け出せると信じてます。がんばれ。
マリオストーリー思い出した
ああ、いろんなことがあったなぁと自分の事のように無意味に感動w
妖精視点からの日記で、見えなかった部分が色々見えました。
最後も上手いことオチタかと。
マンネリはひたすら書き続けろってけーねが言ってた。
このシリーズ好きなんでこれからも頑張ってください。