Coolier - 新生・東方創想話

上海の居ない日

2008/04/02 23:25:16
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朝は別に特筆することもないような、平凡な日であった。
目が覚め、私がベッドから起き上がると、いつものように上海が服を持ってくる。

パジャマから上海が持ってきた服に着替えると、軽く背伸びをして、キッチンへ向かった。
「今日はなんとなく気分もいいし、上海を休ませて自分で作ろうかな~。」
などと独り言を言いながら私は昨日買ってきた卵をひとつ取り出し、オムレツを作り始めた。

なぜ今日に限ってこんなにも気分がいいかというと、昨日食料品を買いに行った帰りに香霖堂に寄って言った際、なかなか興味深い本を見つけたからである。
おそらくは外の世界の、それもかなり昔(本の古さからして数百年前かしら)の人形遣いの秘伝書のようである。
そのため、前日はルンルン気分で、柄にも無くスキップしながら帰ってきた。
とはいえ、その前&前々日には徹夜だったため、その本を調べたくはあったものの流石に眠ったわけだ。

我ながら手先が器用な分、味の方はなかなかなものである。
ふんわりとしたオムレツがあっという間に完成した。
一口食べてみて、我ながらうっとりとする、会心の出来だった。

朝食を食べ終わり机に向かって本を用意すると、上海が紅茶を入れて持ってきた。
何気なく一口飲むとやけに薄かった。
そういえば、昨日紅茶の葉も買って来なきゃねと考えていたことを思い出して、出てくる紅茶がただのお湯にならないうちに買いに行かなくてはと考えていた。

上海が入れてくれた薄い紅茶を飲みつつ、この本と格闘しているうちに、時計の針は11時を回っていた。
一休みのするために椅子から立ち上がり、そろそろ休もうかと考えていたときだった。
不意に、とあることを思い出した。

「やっば・・・今日はいつも魔理沙が来る日じゃない!」
そう、毎週この日の昼前頃には、「邪魔するぜ。」といいながら魔理沙が来る。
そうして、いつも自分の集めていたマジックアイテムをかっぱらって行くのだ。
今のところ、運のいい(盗られている時点で良いのか分からないけれど)ことに、自分の研究に関するものはほとんど盗られていない。
しかし、だからといって今回この本を盗られる可能性がないと言い切れる要素なわけではない。

盗んでいって、返して欲しいといっても本人は、
「死んだら返すぜ」
と言うだろうし、それだとしても数十年は研究が中断する羽目になるだろう。
持って行かせるわけにはいかない。
そう結論付けて、私は戦闘用に人形を用意しておいた。


「そろそろ来るわね。」
なんて言いながら上海や他の皆と外へ出ると、案の定魔理沙がやってきたところだった
「お、お前が家から出てくるなんて珍しいなぁ。」
「まあ、今日は流石にチョット渡せないものがあるからね。」
「ふーん、ま、いいや、どうせ死んだら返すんだ。邪魔するぜ。」
まあ、おとなしく退いてくれればありがたかったのだが。
「残念ながら、そうはいかないわ。」
そういいながら、まず私が人形から弾を飛ばして、勝負開始となった。

とはいえ・・・
「いくぜ、マスタースパーク!」
「くっ、蓬莱人形!」
どうにか突破されることは防いでいても、追い返すことは出来ないでいる。
主な原因は、動きの自在さだ。

魔理沙の侵入を防ぐのが目的の私は、その場から離れるわけにはいかない。
当たり前である。
魔理沙を止めるつもりでやってきたのに、魔理沙を追っていって家から離れては本末転倒である。

一方、私の家に入ろうとする魔理沙は、縦横無尽に空を駆けて抜け道を探っている。
飛び回る魔理沙を相手に人形をその都度配置換えをしながら抵抗するのがやっとである。


そうして魔理沙の飛ばす星弾を人形の放つ弾で相殺さてながらしばらく防衛線を張っていた。
すると、先ほど放った『スターダストレヴァリエ』に隠れて、魔理沙が右側から抜けようとしてくる。
私はとっさに右後ろの壁役の人形と上海を入れ替えて、応戦する。
「うおっと、危ない危ない。」
なんて言いながら、魔理沙が少し後ろに下がって・・・
その隙を見て、私は『アーティフルサクリファイス』を構えた。

自分で作った人形を失うのは心が痛いが、だからといってあの本を失うわけにもいかない。
この二つを天秤に架けて、一瞬で決断。
私は右後ろに居る壁役の人形に魔力を込めて、魔理沙に向かって投げつけた。


















・・・・・はずでした。
しかし、飛んでいったのは、壁役ではなく、もっとも長い付き合いの、上海だった。


私はこの瞬間、自分の迂闊さを真剣に呪った。
つい先ほど、抜けようとする魔理沙を迎え撃つために壁役の人形と入れ替えたではないか。


時間がスローモーションで流れているような錯覚の中で、見慣れた上海の顔がこちらを向き・・・そして・・・


爆発した。























そのまま、何時間が経っていたのだろうか。
まるで、自分自身にぽっかりと空白が出来たかのように全身を空虚な感覚が押し寄せてきて、一瞬で何時間も過ぎ去ったかのようだった。
誰かがやって来たりしたような気もするが、何も覚えていない。
ただただ自失呆然としていたのである。

時計の針はもう10時を示している。

私は涙ひとつ流せないでただただ立ち尽くしていた。
あまりにも突然すぎた、上海との永別である。
ただ壊れただけなら修理ができる。
服を縫い直し、壊れた部分のパーツを付け替え、元通りにすることが出来る。
しかし、魔力を込めて爆発させてしまっては、粉々になってしまうため、もはや修復は不可能である。
だから、壁用に作ってある人形は、比較的時間をかけないで(それでも一体につき1日はかかるが)つくってある。
それに比べて、スペルカードなどに使う人形は特別製であり、最低でも一体当たり2週間は製作にかかるほどの出来である。
特に、上海は私の初期の頃の一体であり、この上海を作るにあたっては、3ヶ月も費やしたほどの私の大作である。
それが一瞬で、目の前で消えてしまったのだ。
まるで、今までそのものに費やしてきた時間が丸々一瞬にして水泡に帰したかのようだった。


それも、完全に私の失態である。
たとえば魔理沙のマスタースパークで消し飛ばされたなら、魔理沙に強く当たれば、怒りも収まるかもしてない。
他の人に原因があることだったならば、その人に対してあたれば済む話である。
しかしこれは、私が人形の配置を換えておきながら、自分でそれを忘れるという完全なる私自身のミス。
しかもその上、人形遣いとしても致命的なミスである。
怒りの矛先は、自分以外には向けることが出来ない。
ただただ、私の中に、どす黒いコールタールのような何かが粘っこく残っているだけだった。



こうして今考えると、生活のほとんどを上海に依存していた。
朝起きてから、夜寝るまで、自分の世話には他の人形ではなく、上海を何より率先して使っていた。
買い物に行くときも、軽く出かけるときも、他の子を連れて行くことは無くても絶対に上海だけは連れて行っていた。
上海は私にとって、魔理沙や霊夢よりもずっと長く共に居た仲間であり、盟友であり、半身であった。

確かに、今の私の腕なら、それこそ前よりも短い時間で、上海とまるっきり同じ形、同じ性能をもった人形も作れるだろう。
それどころか、作るのに幾月もかければ、上海以上の性能を持った人形を作ることも可能だろう。

しかし本当の意味で上海以上の人形は永遠に作れないのである。


上海はもう、戻らない。

私の中の彼女が居た場所は、永遠に空白のままだろう。














「ふぅ・・・・・・・」
魔理沙はそこで、視線を外して、一息ついた。


今日は、別に何かを持っていこうというわけでもなく、ただただ茶を飲みにきたのだ。

昼過ぎに、魔理沙はアリスの家にやってきた。
そしてインターホンを鳴らしてアリスが出てきたときに、あまりにもその憔悴しきった姿に呆然とした。
しかし、
「あら、今日は何の用かしら。」
などとアリスがまるで普段どおりのように対応してきたため、混乱しすぎて、
「あ、ああ、ちょ、ちょっと暇だから茶でも飲みに来たぜ」
なんていった感じに普通に答えてしまい、それに大してアリスも
「そう、今お茶きれてるから、買いに行くわね。あがって適当に待っててね。」
などといいながら、里の方へと向かっていった。
だが、最後に彼女の顔を見たときに、そのあまりにも酷い状況に愕然とした。
目が、完全に濁っていて、その上で焦点があっていない状態になっているのだ。


そのアリスの姿はまるで昨日とは別人であった。
昨日、普段どおりアリスの家に行った時に、弾幕を張り合ったときには、いたって健全な感じであったにもかかわらずだ。

綺麗だった金髪は、一日のうちにボサボサになり、艶が無くなっていた。
服装も、昨日の弾幕勝負をしたときから変わっていない。
何より一番違うのは、いつもそばに居るはずの上海人形がいないということであった。


これはどうしたものかと思いながら、アリスの家に上がり、机の上にあったこの日記を見つけ、読んでいたわけだ。
魔理沙はアリスが日記を日課にしていることは知ってはいたが、あの様子を見て、おそらくは書いていないだろうと思っていた。
開けてみたのも、半信半疑というか、一か八かというか、もはや駄目で元々くらいの考えでページを開いた

しかし、予想に反して、開いた昨日のページにはびっしりと文字が書いてあった。
おそらく、あまりにも自失呆然としていたために、普段とっている行動を癖のようになぞっていたのだろう。
もしかしたら、文字に表すことで、精神の安定を計ったのかもしれない。
とにかく、魔理沙にとって状況を知ることができたという意味で僥倖であった。




「そういうことだったのか・・・」
と、魔理沙は一人呟いた。

魔理沙が物を盗りにやってくるのは、はっきりいってしまえば、なにか物が欲しいわけではない。
むしろ、「お前に会いに来たぜ。」なんて言えないから、会いに来る口実として使っていただけである。
男っぽい口調の割には、実は純情な心を持っていたりするのだ。
もっとも、盗むということで、好きな子を困らせたいという、好きな子に嫌がらせをする男子みたいなところもあるのだが。

そのため、魔理沙は色々なものを盗んでいっても、嫌われたくないからという理由で、その本人の探求しているものに関するものだけは手をつけていない。
まあ、魔理沙が盗みに言っているのは大抵魔法使いの所だったりするため、研究の邪魔がどれだけ嫌なものかを知っているのも理由のひとつかもしれないが。


とにかく、そんな感じで魔理沙はアリスの家にやってきて、そこで弾幕勝負をした際に、『アーティフルサクリファイス』を使ってきたところを見て、
「そこまで、盗られたくないものがあるのか・・・」
と思い、仕方なく帰ってきたのだ。

そして、昨日会話が出来なかった分、アレを話そう、これを話そうなどと考えながら、アリスのところにやってきたわけだった。

一通り読み終え、これからどうしようかなどと考えていると、
「お・・・?」
日記が次のページまで続いていることに気がついた。
「どれどれ・・・」
なんていいながら、魔理沙はページをめくった。
そして、またも無言で続きを読み続けた。



私にとって、上海は必要不可欠な存在。
もはや、上海は私自身であった。
彼女と一緒に私はこの世界に存在していた。
彼女と見た風景
彼女と歩いた道
彼女と寄り添った年月
彼女と戦い抜いた争い
それらが私のすべてだった。
私の歴史は、彼女と共にあった。

彼女が居なくなって、私はどうすればいいのでしょう。
足元がぐらりとゆれ、立つことすらままならないような錯覚を覚えました。
今にも私の足場が崩れそうなほどでした。

息が、苦しいです。
私は、上海に恋をしていた、なんていう感情も言い過ぎではないほど、激しい感情を覚えていました。
まるで空気のように、居ることが当たり前でしたが、居なくなるとここまで大変なのかと思わされました。

上海は私にとって、この上なく大切な存―――――――――


「・・・ん?」
魔理沙はなにか違和感を感じたように目を擦った。



私にとって、上海は必要不可欠な存在。
もはや、上海は私自身であった。
彼女と一緒に私はこの世界に存在していた。
彼女と見た風景
彼女と歩いた道
彼女と寄り添った年月
彼女と戦い抜いた争い
それらが私のすべてだった。
私の歴史は、彼女と共にあった。

彼女が居なくなって、私はどうすればいいのでしょう。
足元がぐらりとゆれ、立つことすらままならないような錯覚を覚えました。
今にも私の足場が崩れそうなほどでした。

息が、苦しいです。
私は、上海に恋をしていた、なんていう感情も言い過ぎではないほど、激しい感情を覚えていました。
まるで空気のように、居ることが当たり前でしたが、居なくなるとここまで大変なのかと思わされました。

上海は私にと―――――――――


「お、おい!」
魔理沙は目の前の現実に、ただただ何もすることが出来ず、怒鳴るしかできなかった。



私にとって、上海は必要不可欠な存在。
もはや、上海は私自身であった。
彼女と一緒に私はこの世界に存在していた。
彼女と見た風景
彼女と歩いた道
彼女と寄り添った年月
彼女と戦い抜いた争い
それらが私のすべてだった。
私の歴史は、彼女と共にあった。

彼女が居なくなって、私はどうすればいいのでしょう。
足元がぐらりとゆれ、立つことすらままならないような錯覚を覚えました。
今にも私の足場が崩れそうなほどでした。

息が、苦しいです。
私は、上海に恋をして―――――――――――



「ちょ、ちょっと待ってくれ!!」
日記に手をあてるが、無駄な抵抗に過ぎず、むしろ消える速度は加速していく。


私にとって、上海は必要不可欠な存在。
もはや、上海は私自身であった。
彼女と一緒に私はこの世界に存在していた。
彼女と見た風景
彼女と歩いた道
彼女と寄り添った年月
彼女と戦い抜いた争い
それらが私の―――――――――――


「な、なにが起こってるんだ・・・」
最早、魔理沙にはその光景を眺めることしか出来ない。


私にとって、上海は必要不可欠な存在。
もはや、上海は私自身であった。
彼女と一緒に私は―――――――――――


「う、嘘だろ・・・」
魔理沙の目の前で、日記の文章があっさりと消えていく。
「・・・!!」
魔理沙はとっさに前のページをめくり返した


今日―――――――――――


一瞬だけ、最初の二文字が見えただけで、前のページの文字も一瞬にして消えて行った。
そうして『上海が消えた日』の日記が、跡形も残らずただの白紙のページへと変わった。


「な、なんだ・・・どういうことだ・・・」
魔理沙は思わず日記をたたみ、ふらつく足で、もつれるようにソファーに座りこんだ。
そして、まだ動揺したまま、何が起こったのか考え始めようとした。

そのとき、
ガチャ キィィ
といった音を立てて、ドアが開き、アリスが帰ってきた。

「ただいま~!・・・・魔理沙、お茶入れるの手伝って~。」

「・・・・・・・・・・・・・」

「あら?魔理沙、どうしたの?幽霊でも見たような顔しちゃって。」

「・・・・・・ど・・・どういうことだ・・・・これは・・・・」


魔理沙の目線の先、アリスの肩の辺りには、まるで何事も無かったかのように上海人形が乗っていた。

「シャンハーイ!」



















その日の昼前、霊夢は、慧音の元を尋ねていた。

「ねぇ慧音、ちょっと頼みたいことがあるんだけど。」
「む、まあ、用件によるだろうな。」
「実は、昨日アリスの上海人形が彼女の手違いで壊れてしまったの。」
「ふむ、それで?」
慧音は、その続きを促してきた。
霊夢は、むっとして反問をした。

「それってその先まで言わせる必要があるの?あとは頼むことなんて決まってるじゃない。」
「さぁーて、何のことかな。」
慧音はしらを切り、窓の外の風景を眺めていた。
霊夢が諦めたように一息ついて言った。
「意地悪ね。だから、『アリスが上海人形を壊してしまったという歴史』と食べてもらいたいの。できなくないでしょ?」
「まあ、確かに不可能ではないな。」
「でしょ?だからやってもらいたいの。」
「かまわんが、その前に二つほど、質問に答えてもらおうかな。」
「質問?まあ、いいけど。」
霊夢は怪訝顔をして、それを眺めながら、慧音が切り出した。

「じゃあ、まず一つ目だ。なんでそんな、アリスが上海人形を壊したことを知っている?」
「ああ、簡単よ。」
霊夢はあっさりと答えた。
「そのときに尋ねたのよ、暇つぶしに。そしたら、入り口で呆然となっているアリスが居るんだもの。始めは気になったわ。人形が戦闘用のままつけっぱなしだったんだもの。」
「ふむ、それで?」
慧音がその続きを促す。
「でも、一緒に居るはずの上海が居ないから、気になって質問したのよ。」
「それでか。だが、アリスはよくそんな状態で質問に答えられたな。」
「まあ、本人は多分覚えてないでしょうね。意識的には答えてないんじゃないかしら?」
「なるほど、ほぼ無意識状態だったからか。ほとんど催眠術にかかったような感じだったのか。」
その場を見ていなかった慧音が納得した。
「ほとんど心神喪失状態だったからこそ、状況を把握し、対処法を考え付いた。
逆に、意識がしっかりあって黙りこくってたらどうにもならなかっただろうな」
「ええ、そこについてはラッキーだったわね。」
霊夢はくすりと笑った。

「じゃあ、二つ目の質問、いいか?」
「ええ、いいわよ。」
「わかった。博霊の巫女は、本来人間にも妖怪にも肩入れをしないんじゃなかったのか?」
「そうよ。」
「じゃあ、これは妖怪に肩入れしていることにならないのか?」

「やぁねぇ、慧音ならもう分かってるんじゃないの?」
霊夢はその質問に、質問で返した。それに対し、慧音は、
「ああ、分かっているさ。ただ、霊夢がそれを分かっているかを確認にな。」
慧音が含み笑いをうかべる
「意地が悪いわね。」
「お互い様にな。」
つられて霊夢も笑い出した。

「アリスがあの状態だったら、魔理沙だってその姿を見て悲しむわ。だから、これを頼んだところで、人間も妖怪も幸せになるだけよ。片方の肩入れにはならないわ。」
「アリスにとって上海が必要なように、魔理沙にとってアリスは必要不可欠だからな。」
「あら、気がついてたのね。」
「まあ、あそこまで分かりやすければな。」

慧音が座っていた座布団から立ち上がった。
「さて、それじゃあ、一仕事するかな。」
「頑張ってね。」
「ああ。」

慧音はにやりと笑った。







昨日は日記を書き忘れたみたいで全くの白紙だった。
私としたことが情けない話ね。
ちなみに昨日は、昼前頃に魔理沙がやってきた。
どうしても渡せないものがあったので、弾幕勝負になって、アーティクルサクリファイスを使ってどうにか追い返したわ。
とりあえず、早いうちに壁役の人形を作っておかなくちゃいけないわね。

今日は昼から魔理沙がやってきた。
「あぁ、ちょっと暇だからお茶でも飲みに来たぜ」
とか言っていたけど、葉っぱがきれていたから、買いに出かけたわ。
そういえば、里の方に言ったら霊夢が慧音の家に行っていた。
何か用事でもあったのかしら?

お茶っ葉を買って帰ってきたら、魔理沙はなんか困惑しながらソファーに座っていたわ。
私と上海の顔を見て驚いてたけど何かあったのかしら?

魔理沙が帰った後、私は秘伝書の解読を再開したわ。

なぜかその間ずっと、上海が肩にしがみついていたわ。
重かったんだけど、なぜだか振り払えなかったのよね。
どうしてかしら?
読み手としては前からちょこちょこっと居ましたが、書き手としてははじめましてですね。
てるる、と申します。

え~・・・・
元々、私は投稿する気はありませんでした。
読み手としてちょくちょくやっていければと思っていましたから。
ですが、ふとあるときにこんな構図が思い当たってしまったからもう大変。
何とか書くだけ書いてみた感じですね。
人のを評論するのは出来ても、実際自分の文章相手だとなかなかむずかしいものがありますね~。

元々はアリスがとことん堕ちるバッドエンドだったんですが、なんとなく引っかかって、慧音を足し、最新の日記を足しました。
ちなみに初めに考えていたバッドエンドでは、自分の手塩にかけてきたものがあっという間に無くなる喪失感に快感を覚えてしまって、自ら大切なものを壊していって破滅するヤンデレアリスのエンドでした。



とりあえず、明らかに上の日記と下の日記で口調が違うのは仕様です。
両方統一にしようかと思ったんですが、上は日記らしく見せたくなく、下は日記らしくというジレンマ。
というわけで、上の方は堅苦しくさせて、口調を出さないようにしておきました。
まあ、自失呆然とした中で書いたって感じになっていれば・・・・


ちなみにこれを思いついたのはトルネコをやっていて、数百時間の苦心結果できた装備を失ったときの喪失感からですね。
でも、またその喪失感を味わってみたいと思ってしまった私もなかなかに病んでますね。

こんな散文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました


まあ、次回作の予定は今のところありませんが、なんか面白そうな内容が思い浮かべばまたそのときにでも・・・
てるる
簡易評価

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コメント



0.1120簡易評価
2.100煉獄削除
良かったとしかいえない私です。
いやはや・・・確かに上海人形はアリスにとってかけがえの無い存在なのかもしれないですよね。
だからこそ上海人形を自分のミスで爆発させてしまってことに酷く悲しんで。
私も上海人形が大好きですから慧音の能力でなかったことになって良かったと思います!
次回作を出すのなら是非期待してます。
4.80大天使削除
いいなぁー 最初読んだときはあ・・・これBATENDだ・・・って思ってみていたのですがいざ見てみるとHAPPYENDにw
少し驚きましたがこれはいい小説。
GJでした。
マリアリは(ry
5.90名前が無い程度の能力削除
これは霊夢GJと言わざるを得ない!
上海が居てアリスが居て魔理沙が居る事は霊夢にとっても必要不可欠な事なんでしょうな。
6.無評価大天使削除
あ、後1つ言い忘れ アリスのスペカの名前アーティクルサクリファイスではなく魔符「アーティフルサクリファイス」ですよ。ご注意を。
8.無評価てるる削除
皆さん、わざわざ見てくださり、ありがとうございますです。

>>誤字について
スイマセンでした。とりあえず修正しますね。
にしても、確認したつもりで重要なところをミスするとは・・・申し訳ありませんでした。
ご指摘、ありがとうございました。
9.50名前が無い程度の能力削除
なんか全体的に弱いような…
慧音に歴史を食べてもらうのになにか条件とかあった方が盛り上がったのでは?
18.80朝夜削除
久しぶりに読み返したら点数入れてないことに気付いてびっくりです。

よかったです、バッドエンドも私的には結構好きですが、こういうエンドもいいですね。

次回作もお待ちしております。
36.100nop削除
ふぅ