この作品は妖夢逃走劇(1)の続きです。それを読んでないとさっぱり話が分からないです。
まずは下のほうにある妖夢逃走劇(1)をお読みください。
今、竹林を猛スピードで駆け抜ける影がある。彼女は背中と腰に刀を背負い死にもの狂いで走っていた。
彼女とは魂魄 妖夢。半分幽霊の剣士である。(詳しい説明は続きと言う事で省略。)
「はぁっ、はぁっ。」
息を切らしつつもなお走り続ける。しかしどれだけ走ろうも見えてくるのは竹ばかり。
「いったい・・・いつになったら・・・抜けられるのだろうか・・・」
ちなみに走っていたら後ろからキャーという悲鳴と、おいしそうねーと言う声が聞こえてきた。
(鈴仙さん・・・すみません・・・)
そう思いつつも竹林を駆け抜ける。すると竹林が終わりを告げ視界が一気に開けた。そして移りこんでくるものは、並ぶ家であった。
「そうか・・・ここは人里の」
「ん?その姿は魂魄 妖夢か?」
「何奴!?」
後ろから突然声をかけられた為ついつい何時もの癖で刀に手をかけてしまう。
「おいおい。私だ。上白沢 慧音」
「あ、す、すみません!今追われていて非常に気が立っていたもので」
彼女は上白沢 慧音。歴史を食べる(隠す)程度の能力と歴史を作る程度の能力を所持している半獣である。満月時、満月を見るとその姿は妖怪と化す。
「追われているだと?誰に」
「幽々子様と紫様です」
その名前を聞いた瞬間ゲッ。と言う顔になった。
「あ、あの2人にか。あの2人には出来れば里に来てもらいたくは無いのだがな。一応妖怪ということがバレていないからいいもの」
「すみません・・・。すぐココを離れますので」
「まぁ待て。」
「はい?」
「追われているとなれば話は別。手を貸そうじゃないか」
「何故また・・・?」
「いや、な。私の勝手な思いなのだがお前は半分幽霊だろう?そして私は半分妖怪だ。なんだか見過ごすに、見過ごせ無くてな・・・そういう奴を見ると」
つまりこういうことである。自分と似たような状態の者を見過ごす事は出来ない。ならば手助けしてやろうではないか。
「ここから少し離れた所に私の家がある。そこならば気づかれにくいはずだ。」
「・・・よろしいのですか?」
「何がだ?」
「あの2人に見つかったら家吹き飛ばされるかもしれませんよ?」
「・・・。威張りたくは無いがもうすでに10回は吹き飛ばされているから安心しろ。主に蓬莱人2人のせい+白黒魔法使いのせいで。」
妖夢は心の中で合掌した。
「ほら。行くぞ」
「あ、はい」
そういうと里のど真ん中を歩き出した。彼女魂魄 妖夢も半霊が見えない限りは外見は普通の人間である。
「おや慧音様。何時もご苦労様です。・・・そのお方は?」
「ああ、気にしないでくれ。私の友人だ」
「そうですか。では」
「ああ。何かあったらすぐに私に知らせるのだぞ」
「はい。」
そんなやり取りを見つつも妖夢はこんな事を思ったりする。
(慧音さんって・・・人望厚いんだなぁ・・・)
当然である。
「ほら、入れ。」
「いえ、入ると見つかった時すぐに逃げられないので縁側でよろしいですか?」
「かまわん」
「ありがとうございます」
そういい、妖夢は縁側へと腰掛ける。その慧音の家の庭は白玉楼とは行かないがそこそこ綺麗な庭であり池もあった。そして慧音はお茶を取りに行ったのだろうか。姿が見えなかった。
「慧音さんの庭・・・結構手入れが入ってるなぁ」
「だろう?」
「うわぁ!びっくりさせないでください」
「悪い悪い。庭はな、里の者たちが勝手にやってくれるのだ。何時も助けてもらっているから、とか言ってな。本当はもっと家も小さかったのだがこれまた里の者がな。」
「なるほど・・・・」
いい事をするとその分だけいい事が自分に帰ってくる とはまさにこの事であろう。
「私は狭いほうが落ち着くのだがな・・・とは言えせっかく作ってくれたものだ。使わねば失礼だろう」
「そうですね」
「まぁ実質何回か吹き飛んでるのだがな・・・・」
「まだあの2人は殺し合いをしていらっしゃるのですか」
「ああ・・・いい加減止めてもらいたいものだ」
「あの2人には幽々子様の能力も通じませんしね・・・」
「何!?お前の姫は妹紅を殺そうとしたのか!?」
「え、あ。あの。すみませんっ。幽々子様は滅多にお力は使われないのですが・・・。」
「いや、私が悪かった。お前に言っても何もならないのだからな。」
そんな会話をしつつも結構な時間がたつ。案外慧音の策は成功し1時間い上たっても訪問が無かった。
人里に近い所はさすがに探しづらいのであろうか?
「そういえば何でお前は追われていたのか聞いてなかったな」
「はっ?あ、え・・・と、そのですね。」
「匿ったのだ。言ってもらおうか」
「うう・・・」
少女説明中...
「あの2人組みのやる事は理解できん。赤い館の魔女と白黒魔法使いがやる事より理解できん」
「そういうことでして・・・」
「まぁいい。あの2人の性格はよくないが、お前はいい奴だからな。ゆっくりしていけ。」
「あ、ありがとうございます・・・」
妖夢はなんか久しぶりに褒められた気がしてなんだか少し赤くなっていた。
「ん?誰か来たな」
「誰でしょうか?」
「ああ、きっと妹紅だ。」
妹紅とは蓬莱人の1人であり絶対に死なない程度の能力を持つ。どこぞの姫と殺し合いをして慧音の家を吹き飛ばした張本人の片割れである。
扉がガラっと開いた。そして開いた瞬間メイド長は居ないはずなのに時間が止まった気がした。
「よー。慧音ーお客さんだよ。里の中の御茶屋でな、こいつらが店の商品を全部食って店主を困らせていたんでね、つれてきた。」
「慧音ー?お邪するわ・・・よ?」
「お邪魔しまー・・・す?」
「妹紅の・・・馬鹿ものおおおおおおおおおお!!!!!」
いやぁソレはもう見事なほど。
『コメディ描写』
あら。ばったり。
『リアル描写』
見つけたわよ・・・グフフ・・・
な状態である(謎)まぁ簡単に説明しよう。妹紅が幽々子と紫を里から連れ出す→一緒に慧音の家へ→もこたんInしたお!→見つけたああああああ!→妖夢\(^0^)/
その今みつけたああああああああ!!な状態である。妖夢はカチコチに固まり、幽々子と紫は目が光り輝いているではないか。
「や、やば・・・」
「見つけたわよ~・・・!今回と言う今回は逃がさないわよ・・・」
「そうね・・・スキマ送りにしてしまおうかしら・・・」
「まずい!妖夢逃げろ!」
「なんなんだ?この状態?」
状況をおさらいしてみよう。
状況が飲み込めてない人約1名。今狩られようとしている人(?)約1名。ハンター2名。多分獲物の見方、約1名。
ギシィ。
妹紅が踏み出し、床が鳴る。その音に我に返り自分を取り戻す妖夢。
「すみませんっ!」
そう一言誤るとすぐさま庭へと飛び出し大きくジャンプし周りの柵を越えた。
「あ!また逃げた!待ちなさい!」
「幽々子!追うわよ!」
「そうはいかん」
すると慧音が一瞬何かしたように感じ取れた。しかし慧音は動いていない。
「あれ・・・?紫、妖夢ってどの方向へ逃げたっけ?」
「何言ってるの・・・ってあれ?」
2人はあたりを見回し始めた。
「・・・そういうことね、上白沢慧音。」
「何の事だ。」
「しらばっくれるのもいい加減になさい」
もうすでに状況を飲み込んでいる紫。そして頭の中ではどうする事が一番妖夢の捕食・・・ごほっ。捕獲へと向かうのかを完全に理解しきっている。
「妖夢の逃げた歴史を戻しなさい」
つまりはこういう事である。妖夢が逃げた、と言う歴史を隠す事が出来れば、逃げたという事がなかった事になる。つまり逃げた方向、どこへ行ったか、などもさっぱり分からなくなってしまうのである。恐ろしきかな上白沢 慧音。
「あの~・・・なんか前にも同じ様な事言ってる人いたかもしれないけど・・・これはどういう状況?KYでごめん」
「えーとだな。今の状況は非常にマズい状況だ。特に私の身が。」
目の前には目をギラギラに光らせて殺気を漲らせる2人。こっちには状況が飲み込めてない人間と非常にマズい状況の慧音。
「さぁ、戻しなさい。」
「さぁ。」
「お、お前たちは妖夢の事を少しでも思った事があるのか!?」
「「あるわよ」」
即答。
「なら変な事をするのはやめろ!かわいそうではないか!」
「うふふ。私たちがこんなに妖夢をかわい~くして上げようとしているのにかわいそうってのはないんじゃないかしら?」
「紫の言うとおりよ~」
「とりあえず言わせてくれ。お前たちの頭は理解できん」
「最後の言葉はそれだけかしら?」
「じゃあ白玉楼で待ってるわね」
「なんだか知らないけど、私のけーねが危ない!」
妹紅はズリズリと慧音によりつつある2人に弾幕を放った。
「何!?貴女も邪魔するのね?」
「もう・・・なんでこんなに障壁があるの・・・?」
「妹紅、助かったが、私はお前のものではない」
「いいじゃん!けーねは私のもの!とりあえず、食らえ!不死「火の鳥 -鳳翼天翔-」!!」
「わー!!!!!馬鹿!家の中でスペルを発動するな!!!」
ときすでに遅し。注意した時すでに炎の不死鳥を放った後であった。
どっかーーーーん☆
時は流れ現在3時~
~現在の被害状況~
・紅魔館
・うどんげ
・慧音宅
・慧音&妹紅
※1名食材として使用(嘘)
一方~
「今里のほうから轟音が聞こえたような・・・」
妖夢はきっと幻聴だ、ということにして走り続ける。
里からもだいぶ離れ、回りは完全に木々となりまるで自然の迷宮のようであった。
「また・・・迷った・・・」
どれだけ方向音痴なのか。といわざるを得ない。そしてしばらく歩くとまた視界が開けた。そこは一面の花畑。これだけ寒いと言うのに何故咲いているのか不思議である。この土地のそういう花なのだろうか。
「こんなところにこんな花畑があるなんて・・・」
「あら?あなたは桜異変の時の剣士?」
「何奴!?」
妖夢の後ろにはいつの間にやら風見 幽香がたっていた。
「あ、えーと、確かあなたは・・・」
「風見 幽香よ。あの桜異変の時以来かしら」
「お久しぶりです、私の名前は魂魄 妖夢。」
実はと言うと桜の花が大量に咲いた時、この2人は対峙したことがあるのだ。弾幕を張り合った事は無い(筈ですよね?)のだがたまたま出会っていたのである。
「魂魄 妖夢ね。ところでこんな所に一体どんな用件かしら?」
「あ、いえ特に用件は無いのですが・・・ただ迷ってしまい。」
「そうだったの。」
「それにしても・・・この花綺麗ですね」
「あら?あなたにこの綺麗さが分かるなんて・・・意外ね」
妖夢は少しムッとした顔を見せる。
「でも、綺麗っていうのは私も同感よ。この花はね、冬の間ココでしか咲かない貴重な花なの。それも咲く期間も1週間がいい程度。だからこれを見た人は幸せになれるって言われているの。そして1週間後この花たちは枯れていくわ。でもただ枯れる訳じゃあない。1年後、また花を咲かせるために子孫を残すのよ。これがこの花の定められた道。運命。私が運命なんて言葉を使うなんてね。どこぞの吸血鬼でもないけど皮肉だわ」
「・・・でも、私はこの花は嫌いじゃないです。どんなに貴重な花と言われて、どれだけ短い期間とも言えど、花は花なんです。なんていうか・・・この白い花びらが寒いのに温かく見えて・・・」
「へぇ・・・。あなた花についてそんなに語れるとはね。あなたとは気が合いそうだわ」
「一応私も庭整備をしていますので。」
花などについて語りつつも花畑の真ん中を歩き続ける。
「あ・・・いけない。そろそろココを離れねば。幽々子様と紫様に見つかったらきっとこの花畑吹き飛ばされます。」
「そう・・・。博麗神社はあっちよ。また近いうちにお話しましょう。」
「はい。よかったら白玉楼にいらしてください」
「ええ、気が向いたら伺うわ」
ペコりとお礼すると妖夢は一気に跳躍、そのまま飛び去っていった。
「ふふ・・・いいイジリ的が出来そうだわ」
それが狙いか風見 幽香。恐るべき策士である。
「・・・いったのかしら・・・」
「・・ちだと思うんだけど・・・」
突然声が聞こえてくるではないか。
「あら?そこにいるのは風見 幽香?」
「そうよ。お探し物は妖夢ね?」
「・・・それを知っているということはココに妖夢が来たのね?」
「ええ、来ましたとも亡霊嬢。」
「どっちへ逃げたか分かる?」
「博麗神社。今さっき。」
「「ありがとう」」
「後で白玉楼にいらっしゃいな。一緒に妖夢をイジり倒しましょう」
「ええ。そのつもりよ」
恐ろしきかな~・・・このネタは前にやった気がするので略。にしても紫はともかく幽々子まで幽香と繋がりがあったのか。
と、言うかあっさりと逃げた方角をバラす幽香。さっき妖夢が居た時とはまるで別の性格である。
「幽々子!行くわよ!」
「ええ!」
「スキマでGO!」
そういうと2人は姿をスキマへと消した。
珍しく被害無し。
そのころ飛行中の妖夢は~
「寒い・・・博麗神社に行って巫女に何とかしてもらおう・・・」
5分ほど飛んでいると神社が見えてきた。
(案外近いんだな・・・)
そう思いつつも高度を一気に下げ、地面へと降り立つ。そして一応階段を上りつつ・・・って。階段の長さを見たら登る気が失せた。
少し地面から浮きつつ階段を登る。そしてあと少しで博麗神社本殿が見える所。なにやら不吉な会話が耳に入ってくる。
「あら。紫・・・と幽々子ね。いらっしゃい。」
「こんにちは。突然だけど妖夢は来てないかしら。」
「妖夢?今日は来てないけど・・・。あんたたちまた何か妖夢にしようとしてるわね?」
「なんのことかしら?」
そんな会話が聞こえたので飛行を止め足を階段へとつける。そして少し頭を上げてみてみるとスキマから紫と幽々子が出てきた。
どういうことかアレだけドンパチやったのに服がまったくと言っていいほど傷ついていないではないか。
どこぞの里~
「う~・・・家を壊されただけではなく服の修理までやらされるとは・・・」
「けーねは私のものだよね!?」
「ああ、もうそれでもいいから少し片づけを手伝ってくれ・・・」
「やった!けーねは私のものー」
「はっくしゅん!!」
「あら紫、風邪?お賽銭入れると直るわよ」
「いいえ結構よ。あなたのとこにお賽銭を入れてよかった事が一度も無いわ」
「私は入れるわよー」
そういうと幽々子は10円と5円を投げ込んだ。十分(10円の10)御縁(五円)がありますように。
「幽々子は上がっていきなさい。紫は帰れ。」
「あん。酷いわねぇ」
「霊夢ー賽銭を入れた私からのお願いよー紫も入れてあげて~」
「・・・ちっ。しょうがないわね。あがりなさい」
賽銭を入れた人物のお願いは断れない霊夢であった。お金で買えない物もある。プライスレス。
「ま、マズい・・・先に回りこまれた・・・」
妖夢は階段に背を向け張り付く形で必死にバレないようにと頑張っていた。
「しょ、しょうがない・・・」
ひっそりと降りようとしたのだ。いやほんとひっそりと。が。そう上手くいかないのが現実。妖夢の足が階段に落ちていた直径10cmぐらいの石を会談したに落としてしまった。その時の音といえばもう綺麗なほど「ここに誰かいますよ~!」と語っているではないか。
「紫。今の音聞いたかしら?」
「ええ。隠れているなんて・・・1人しか当てはまらないわね」
「「妖夢!!」」
2人同時に叫ぶとこっちに猛スピードで走ってくる。
(や、やば・・・・)
そう体が判断した。とっさに起き上がり階段を一気に飛び降りる。そして階段下にスタッと着地。そのまま着地した時の反動をこらえる為折り曲げた膝をバネのように利用しそのまま横へとジャンプ。もう一度着地し、そのまま走り出した。そして後ろには追ってくる2人。
「・・・この際はしょうがないっ!」
そういうと2人の距離を確認し、前を向き走りながら楼観剣を抜く。そして軽くジャンプしスパパッ!と何かを切る。その斬撃の数は目には追えないほど早く、多いものとなっているであろう。
「まちなさーい!!」
そう言いながら追いかけてくる紫。その紫が開くスキマを走りながら避ける。時にジャンプしたり、時には横に避けたり。
そして紫達が妖夢が剣を振るった場所にたどり着いた瞬間。2人の視界を何かが覆った。それは木の葉。たまたまそこには冬でも葉が落ちない木が立っていたため最大限に利用したらしい。ひらひらと大量に葉っぱが舞い散り、2人の視界を奪う。
その隙を突いて妖夢はわき道へと逃げ込んだ。2人からしてみれば何処へ行ったかまったく分からないであろう。妖夢は近くにあった大きな石の後ろへと身を隠した。
「何処に逃げたのかしら・・・」
「また見失ったわね」
実はすぐ横に居たりするのだが・・・。それに気が付くことの無い2人。出来れば気が付いてほしくない妖夢。その図はまるで漫画のようであった。
「まぁいいわ。助けを求めそうな場所を探してみましょう」
そういうと2人は去っていった。妖夢はこのまま博麗神社へと戻るのは危険と判断。また道を歩き出す。
「しょうがないから・・・紅魔館に行ってお手伝いしよう・・・。一度探した所なら見つかりにくいだろうし・・・」
そう独り言を呟くと妖夢は再び移動を開始した。
少女移動中...
「・・・。なんだこの状況は・・・」
妖夢が見るものは来たときとはまったく異なった紅魔館の姿。あちらこちらに穴が開き、半壊と言うところであろうか。一箇所だけ無事な部分もあったが(主にレミリア私室)
「とりあえず、お手伝いを・・・」
「あら?妖夢?逃げ切れたのかしら?」
いつの間にか後ろには十六夜 咲夜が立っていた。
「みょん!お、驚かせないでください・・・。まだ多分追われていますが・・・逃げたとき爆発音を聞いたためお手伝いに参りました」
「それは非常に助かるわ。あなたの剣で穴の開いた壁を整えてほしいのよ」
「分かりました」
そういうと妖夢は紅魔館へと歩き出した。するとそこに今日見かけなかった人影が見えた。その人影はいびつな翼を持ち、虹色に輝く羽をつけている。外見は子供である。いろいろなものを見て回り興味を示す。
「咲夜さん・・・あのお方は?」
「ああ。妖夢は知らなかったわね。レミリア様の妹様、フランドール様よ。お嬢様のグングニルで妹様の部屋も半壊しちゃったから少し外で時間を潰してもらってるの。まぁ監視は怠らないようにしないと」
「妹さんがおられたのですか。かわいいですね」
「・・・。さて、行きましょうか」
「? はい。」
妖夢はなぜ答えてくれなかったのが疑問に思いつつも紅魔館へと入った。
「この穴の周りを切り落として四角にして頂戴。まぁ簡単に言えばこのデコボコの壁を平らな切り口にしてくれ ということね」
「えーと、これでいいのですか?」
そういうと一気に刀を抜刀し、壁に切りかかった。そして丸い穴の開いていた壁は四角い穴へと生まれ変わる。
「そうそう。これをやると修理が幾分楽なのよ。それを全ての穴でお願い。あ、ちなみに紫達が着たら逃げなさい」
「はい。」
お手伝いしに来ているのに自分の心配をしてくれるなんて何ていい人たちだろう と妖夢は心の中で思った。
そして妖夢は穴と言う穴を全て四角に切り回った。
「・・・ひ、広い・・・。」
十六夜 咲夜の能力によって空間をイジってあるため中からとは想像が付かないほど広いのだ。
「・・・これでラストっと。」
スパパ と壁を切りきった残骸が庭へと落ちる。
「あ、咲夜さん終わりました。」
「ありがとう。お疲れ様。」
「はい。では瓦礫掃除のお手伝いしますね」
「悪いわね」
こうして時間は過ぎていく。もう太陽は山の後ろへと姿を隠しつつあった。
そのころ紫と幽々子は~
「見つからないわね・・・」
「もう戻りましょうか」
「妖夢に出し抜かれたのはちょっと腹が立つけど・・・しょうが・・な・い?」
「どうしたの紫?」
「幽々子アレ見なさい」
上空を飛んでいると紅魔館を指す。
「紅魔館がどうかしたのかしら?」
「見えない?」
「見えないわよ」
なんせココから紅魔館まで約1kmは離れている。どれだけ目がいいのだ紫は。
「ほらスキマを覗いてみなさい」
そういうことね。紫はスキマを利用して紅魔館の様子を探ったということであろう。
「これは・・・神様のめぐり合わせかしら」
「かもしれないわね」
「行くわよ!」
「ええ!」
2人はスキマへと再び姿を消した。
「ありがとう助かったわ」
「いえ、助かったのはこちらです」
妖夢はペコりとお辞儀をする。
「では、失礼・・・」
後ろを振り向いた瞬間笑顔が硬直した。そして変わりに吹き出てくる汗。
「ゆっ、紫様、幽々子様・・・」
「もう弾幕ごっこをしてでも連れて行くわよ」
「ひぇっ!?」
妖夢は彼女らと弾幕ごっこをしても勝てる確立は限りなく0に近い。
後ろには紅魔館の壁。そして前には2人。そしてこの前助けてくれた咲夜はもう次の仕事へ向かったのか姿を消している。この2人が視界に入ったのでこれ以上壊されないようにしようと言う願いからだろうか、それともとばっちりを受けるのはごめんだ と言うことだろうか。
「ねぇねぇっ!いま弾幕ごっこって言った!?」
「「「へっ?」」」
後ろを振り向くとさっきのフランドールがいた。
「あ、あなたはフランドールさん?」
「そうだよっ!それよりも弾幕ごっこやらないの?なら勝手に始めちゃうよ?」
「ま、待ちなさい!それは言葉の文よ!」
「いっくよー☆レーヴァテイン!!」
素晴らしい爆風が巻き起こる。そして紫と幽々子はその爆風で湖のほうへ吹き飛ぶ、妖夢は地面に剣を突き刺し風圧をなんとか堪える。
「あれ?いなくなっちゃった。じゃあ君でいいや続きしよ」
妖夢はドキっとする。あの2人を本気を出していないとはいえ簡単に吹き飛ばした。間違いなく勝てないであろう。
「す、すみませんっ!用事を思い出しました!」
すぐさま地面を蹴り上空を目指した。
「あーっ!待ちなさいよ!」
そんな言葉を無視しつつ高度を上げる。しばらくするとフランもあきらめたから引きかえした。そしていざ見てみると、そこにあったはずの紅魔館が存在していなかった。あるのは残骸と結界により守られた図書館だけ。
「ひ、ひぇ・・・。」
その威力を見て妖夢はおびえた。
「な、何て威力だ・・・。にしても紅魔館・・・」
現在5時、
~被害状況~
・紅魔館(全壊)
・鈴仙・優曇華院・イナバ (捕食)
・慧音の家 (半壊)
・上白沢 慧音(ボロボロ)
・藤原 妹紅(ボロボロ)
・レミリア・スカーレット(どこかへ消えた)
・十六夜 咲夜(同じくどこかへ消えた)
・八雲 紫(吹き飛ばされる)
・西行寺 幽々子(吹き飛ばされる)
・博麗神社の木の葉っぱ(妖夢に切り落とされる)
「・・・。そろそろ白玉楼に戻って夕食作らないと。昼食すっぽかしちゃったからなぁ・・・」
そういうとそのまま高度を上げ楼花結界の場所までたどり着き門を飛び超える。
「幽々子様たちもう帰ってるかな・・・」
白玉楼に入り、居間を確認。そこに幽々子たちの姿は無かった。
一安心すると自室へと向かい服を着替える。これから調理するのに走り回った服では不衛生だからだろう。そして台所へと向かう。手を洗い、調理を始める妖夢。今まで妖夢が幽々子の食事を用意してきたためその手つきは手馴れている。
白玉楼には一時何かを炒める音や切る音、そして何かをコトコトと煮込む音が耐えなかった。
そして1時間後。
「うー・・・妖夢何処へ行ったのかしら」
「さぁ?案外料理作って待ってたりしてね」
「お帰りなさいませ」
玄関へと赴き主を出迎える。その服装は湖に落ちたのかびしょぬれであった。紫はすでに着替えたようで新品の服装。
「・・・。紫の言った通りね」
「でしょう?」
フフフと紫は笑みをこぼした。
「食事の準備が整っていますので、居間へどうぞ。紫様の分もあります。」
「あら~悪いわね」
「いぇ、それと幽々子様、早く着替えてきてください。タオルは何時ものところです」
「わかったわ~」
そういうとビショビショの服を引きずりながら自室へと姿を消す。そしてぬれた廊下は妖夢が掃除するハメになる。
幽々子着替え中...
「お待たせ~」
「幽々子遅いわよ~冷めちゃうわ」
「ごめんなさい。さぁ食べましょうか」
「「「いただきま~す」」」
少女(?)食事中...
「「ご馳走様~」」
「お粗末さまです。デザートもございますので」
「あら、気が利くわね」
「今持ってまいります」
すると台所へと姿を消すと今度はフルーツの盛り合わせとフォークを持ってくる。ちなみに食事の80%は幽々子の腹へと消えた。でも何度も食事してる紫と妖夢は決して驚かない。
「さて、じゃあ妖夢、今日の内容を話してもらいましょうか」
「そうね」
幽々子は突然妖夢に今日、1日の内容を問う。
「へっ!?きょ、今日の内容・・・ですか?」
「ええ」
「追い掛け回されてたのだから別に言うまでも無いと思いますが・・・」
「私たちの目の届かなかったときもあったでしょう」
「うっ・・・」
(ま、まずい・・・。アレはほぼ遊んでいたような時もあったし・・・どうしよう・・・)
本来ならお手伝いをした、とか話す内容はいくらでもあるのだが今の2人の前ではそんなことを考えている余裕が無い。それ以前に目が光っている。まだ諦めていないのか。
「さぁ」
「さぁ」
「うっ・・・」
考えた末、
妖夢は
はっきりと
告げた。
「内容が・・・・・・・ないよう・・・」
「・・・・」
「・・・・」
お金で買えないもの。ソレはその場の空気。プライスレス。
まずは下のほうにある妖夢逃走劇(1)をお読みください。
今、竹林を猛スピードで駆け抜ける影がある。彼女は背中と腰に刀を背負い死にもの狂いで走っていた。
彼女とは魂魄 妖夢。半分幽霊の剣士である。(詳しい説明は続きと言う事で省略。)
「はぁっ、はぁっ。」
息を切らしつつもなお走り続ける。しかしどれだけ走ろうも見えてくるのは竹ばかり。
「いったい・・・いつになったら・・・抜けられるのだろうか・・・」
ちなみに走っていたら後ろからキャーという悲鳴と、おいしそうねーと言う声が聞こえてきた。
(鈴仙さん・・・すみません・・・)
そう思いつつも竹林を駆け抜ける。すると竹林が終わりを告げ視界が一気に開けた。そして移りこんでくるものは、並ぶ家であった。
「そうか・・・ここは人里の」
「ん?その姿は魂魄 妖夢か?」
「何奴!?」
後ろから突然声をかけられた為ついつい何時もの癖で刀に手をかけてしまう。
「おいおい。私だ。上白沢 慧音」
「あ、す、すみません!今追われていて非常に気が立っていたもので」
彼女は上白沢 慧音。歴史を食べる(隠す)程度の能力と歴史を作る程度の能力を所持している半獣である。満月時、満月を見るとその姿は妖怪と化す。
「追われているだと?誰に」
「幽々子様と紫様です」
その名前を聞いた瞬間ゲッ。と言う顔になった。
「あ、あの2人にか。あの2人には出来れば里に来てもらいたくは無いのだがな。一応妖怪ということがバレていないからいいもの」
「すみません・・・。すぐココを離れますので」
「まぁ待て。」
「はい?」
「追われているとなれば話は別。手を貸そうじゃないか」
「何故また・・・?」
「いや、な。私の勝手な思いなのだがお前は半分幽霊だろう?そして私は半分妖怪だ。なんだか見過ごすに、見過ごせ無くてな・・・そういう奴を見ると」
つまりこういうことである。自分と似たような状態の者を見過ごす事は出来ない。ならば手助けしてやろうではないか。
「ここから少し離れた所に私の家がある。そこならば気づかれにくいはずだ。」
「・・・よろしいのですか?」
「何がだ?」
「あの2人に見つかったら家吹き飛ばされるかもしれませんよ?」
「・・・。威張りたくは無いがもうすでに10回は吹き飛ばされているから安心しろ。主に蓬莱人2人のせい+白黒魔法使いのせいで。」
妖夢は心の中で合掌した。
「ほら。行くぞ」
「あ、はい」
そういうと里のど真ん中を歩き出した。彼女魂魄 妖夢も半霊が見えない限りは外見は普通の人間である。
「おや慧音様。何時もご苦労様です。・・・そのお方は?」
「ああ、気にしないでくれ。私の友人だ」
「そうですか。では」
「ああ。何かあったらすぐに私に知らせるのだぞ」
「はい。」
そんなやり取りを見つつも妖夢はこんな事を思ったりする。
(慧音さんって・・・人望厚いんだなぁ・・・)
当然である。
「ほら、入れ。」
「いえ、入ると見つかった時すぐに逃げられないので縁側でよろしいですか?」
「かまわん」
「ありがとうございます」
そういい、妖夢は縁側へと腰掛ける。その慧音の家の庭は白玉楼とは行かないがそこそこ綺麗な庭であり池もあった。そして慧音はお茶を取りに行ったのだろうか。姿が見えなかった。
「慧音さんの庭・・・結構手入れが入ってるなぁ」
「だろう?」
「うわぁ!びっくりさせないでください」
「悪い悪い。庭はな、里の者たちが勝手にやってくれるのだ。何時も助けてもらっているから、とか言ってな。本当はもっと家も小さかったのだがこれまた里の者がな。」
「なるほど・・・・」
いい事をするとその分だけいい事が自分に帰ってくる とはまさにこの事であろう。
「私は狭いほうが落ち着くのだがな・・・とは言えせっかく作ってくれたものだ。使わねば失礼だろう」
「そうですね」
「まぁ実質何回か吹き飛んでるのだがな・・・・」
「まだあの2人は殺し合いをしていらっしゃるのですか」
「ああ・・・いい加減止めてもらいたいものだ」
「あの2人には幽々子様の能力も通じませんしね・・・」
「何!?お前の姫は妹紅を殺そうとしたのか!?」
「え、あ。あの。すみませんっ。幽々子様は滅多にお力は使われないのですが・・・。」
「いや、私が悪かった。お前に言っても何もならないのだからな。」
そんな会話をしつつも結構な時間がたつ。案外慧音の策は成功し1時間い上たっても訪問が無かった。
人里に近い所はさすがに探しづらいのであろうか?
「そういえば何でお前は追われていたのか聞いてなかったな」
「はっ?あ、え・・・と、そのですね。」
「匿ったのだ。言ってもらおうか」
「うう・・・」
少女説明中...
「あの2人組みのやる事は理解できん。赤い館の魔女と白黒魔法使いがやる事より理解できん」
「そういうことでして・・・」
「まぁいい。あの2人の性格はよくないが、お前はいい奴だからな。ゆっくりしていけ。」
「あ、ありがとうございます・・・」
妖夢はなんか久しぶりに褒められた気がしてなんだか少し赤くなっていた。
「ん?誰か来たな」
「誰でしょうか?」
「ああ、きっと妹紅だ。」
妹紅とは蓬莱人の1人であり絶対に死なない程度の能力を持つ。どこぞの姫と殺し合いをして慧音の家を吹き飛ばした張本人の片割れである。
扉がガラっと開いた。そして開いた瞬間メイド長は居ないはずなのに時間が止まった気がした。
「よー。慧音ーお客さんだよ。里の中の御茶屋でな、こいつらが店の商品を全部食って店主を困らせていたんでね、つれてきた。」
「慧音ー?お邪するわ・・・よ?」
「お邪魔しまー・・・す?」
「妹紅の・・・馬鹿ものおおおおおおおおおお!!!!!」
いやぁソレはもう見事なほど。
『コメディ描写』
あら。ばったり。
『リアル描写』
見つけたわよ・・・グフフ・・・
な状態である(謎)まぁ簡単に説明しよう。妹紅が幽々子と紫を里から連れ出す→一緒に慧音の家へ→もこたんInしたお!→見つけたああああああ!→妖夢\(^0^)/
その今みつけたああああああああ!!な状態である。妖夢はカチコチに固まり、幽々子と紫は目が光り輝いているではないか。
「や、やば・・・」
「見つけたわよ~・・・!今回と言う今回は逃がさないわよ・・・」
「そうね・・・スキマ送りにしてしまおうかしら・・・」
「まずい!妖夢逃げろ!」
「なんなんだ?この状態?」
状況をおさらいしてみよう。
状況が飲み込めてない人約1名。今狩られようとしている人(?)約1名。ハンター2名。多分獲物の見方、約1名。
ギシィ。
妹紅が踏み出し、床が鳴る。その音に我に返り自分を取り戻す妖夢。
「すみませんっ!」
そう一言誤るとすぐさま庭へと飛び出し大きくジャンプし周りの柵を越えた。
「あ!また逃げた!待ちなさい!」
「幽々子!追うわよ!」
「そうはいかん」
すると慧音が一瞬何かしたように感じ取れた。しかし慧音は動いていない。
「あれ・・・?紫、妖夢ってどの方向へ逃げたっけ?」
「何言ってるの・・・ってあれ?」
2人はあたりを見回し始めた。
「・・・そういうことね、上白沢慧音。」
「何の事だ。」
「しらばっくれるのもいい加減になさい」
もうすでに状況を飲み込んでいる紫。そして頭の中ではどうする事が一番妖夢の捕食・・・ごほっ。捕獲へと向かうのかを完全に理解しきっている。
「妖夢の逃げた歴史を戻しなさい」
つまりはこういう事である。妖夢が逃げた、と言う歴史を隠す事が出来れば、逃げたという事がなかった事になる。つまり逃げた方向、どこへ行ったか、などもさっぱり分からなくなってしまうのである。恐ろしきかな上白沢 慧音。
「あの~・・・なんか前にも同じ様な事言ってる人いたかもしれないけど・・・これはどういう状況?KYでごめん」
「えーとだな。今の状況は非常にマズい状況だ。特に私の身が。」
目の前には目をギラギラに光らせて殺気を漲らせる2人。こっちには状況が飲み込めてない人間と非常にマズい状況の慧音。
「さぁ、戻しなさい。」
「さぁ。」
「お、お前たちは妖夢の事を少しでも思った事があるのか!?」
「「あるわよ」」
即答。
「なら変な事をするのはやめろ!かわいそうではないか!」
「うふふ。私たちがこんなに妖夢をかわい~くして上げようとしているのにかわいそうってのはないんじゃないかしら?」
「紫の言うとおりよ~」
「とりあえず言わせてくれ。お前たちの頭は理解できん」
「最後の言葉はそれだけかしら?」
「じゃあ白玉楼で待ってるわね」
「なんだか知らないけど、私のけーねが危ない!」
妹紅はズリズリと慧音によりつつある2人に弾幕を放った。
「何!?貴女も邪魔するのね?」
「もう・・・なんでこんなに障壁があるの・・・?」
「妹紅、助かったが、私はお前のものではない」
「いいじゃん!けーねは私のもの!とりあえず、食らえ!不死「火の鳥 -鳳翼天翔-」!!」
「わー!!!!!馬鹿!家の中でスペルを発動するな!!!」
ときすでに遅し。注意した時すでに炎の不死鳥を放った後であった。
どっかーーーーん☆
時は流れ現在3時~
~現在の被害状況~
・紅魔館
・うどんげ
・慧音宅
・慧音&妹紅
※1名食材として使用(嘘)
一方~
「今里のほうから轟音が聞こえたような・・・」
妖夢はきっと幻聴だ、ということにして走り続ける。
里からもだいぶ離れ、回りは完全に木々となりまるで自然の迷宮のようであった。
「また・・・迷った・・・」
どれだけ方向音痴なのか。といわざるを得ない。そしてしばらく歩くとまた視界が開けた。そこは一面の花畑。これだけ寒いと言うのに何故咲いているのか不思議である。この土地のそういう花なのだろうか。
「こんなところにこんな花畑があるなんて・・・」
「あら?あなたは桜異変の時の剣士?」
「何奴!?」
妖夢の後ろにはいつの間にやら風見 幽香がたっていた。
「あ、えーと、確かあなたは・・・」
「風見 幽香よ。あの桜異変の時以来かしら」
「お久しぶりです、私の名前は魂魄 妖夢。」
実はと言うと桜の花が大量に咲いた時、この2人は対峙したことがあるのだ。弾幕を張り合った事は無い(筈ですよね?)のだがたまたま出会っていたのである。
「魂魄 妖夢ね。ところでこんな所に一体どんな用件かしら?」
「あ、いえ特に用件は無いのですが・・・ただ迷ってしまい。」
「そうだったの。」
「それにしても・・・この花綺麗ですね」
「あら?あなたにこの綺麗さが分かるなんて・・・意外ね」
妖夢は少しムッとした顔を見せる。
「でも、綺麗っていうのは私も同感よ。この花はね、冬の間ココでしか咲かない貴重な花なの。それも咲く期間も1週間がいい程度。だからこれを見た人は幸せになれるって言われているの。そして1週間後この花たちは枯れていくわ。でもただ枯れる訳じゃあない。1年後、また花を咲かせるために子孫を残すのよ。これがこの花の定められた道。運命。私が運命なんて言葉を使うなんてね。どこぞの吸血鬼でもないけど皮肉だわ」
「・・・でも、私はこの花は嫌いじゃないです。どんなに貴重な花と言われて、どれだけ短い期間とも言えど、花は花なんです。なんていうか・・・この白い花びらが寒いのに温かく見えて・・・」
「へぇ・・・。あなた花についてそんなに語れるとはね。あなたとは気が合いそうだわ」
「一応私も庭整備をしていますので。」
花などについて語りつつも花畑の真ん中を歩き続ける。
「あ・・・いけない。そろそろココを離れねば。幽々子様と紫様に見つかったらきっとこの花畑吹き飛ばされます。」
「そう・・・。博麗神社はあっちよ。また近いうちにお話しましょう。」
「はい。よかったら白玉楼にいらしてください」
「ええ、気が向いたら伺うわ」
ペコりとお礼すると妖夢は一気に跳躍、そのまま飛び去っていった。
「ふふ・・・いいイジリ的が出来そうだわ」
それが狙いか風見 幽香。恐るべき策士である。
「・・・いったのかしら・・・」
「・・ちだと思うんだけど・・・」
突然声が聞こえてくるではないか。
「あら?そこにいるのは風見 幽香?」
「そうよ。お探し物は妖夢ね?」
「・・・それを知っているということはココに妖夢が来たのね?」
「ええ、来ましたとも亡霊嬢。」
「どっちへ逃げたか分かる?」
「博麗神社。今さっき。」
「「ありがとう」」
「後で白玉楼にいらっしゃいな。一緒に妖夢をイジり倒しましょう」
「ええ。そのつもりよ」
恐ろしきかな~・・・このネタは前にやった気がするので略。にしても紫はともかく幽々子まで幽香と繋がりがあったのか。
と、言うかあっさりと逃げた方角をバラす幽香。さっき妖夢が居た時とはまるで別の性格である。
「幽々子!行くわよ!」
「ええ!」
「スキマでGO!」
そういうと2人は姿をスキマへと消した。
珍しく被害無し。
そのころ飛行中の妖夢は~
「寒い・・・博麗神社に行って巫女に何とかしてもらおう・・・」
5分ほど飛んでいると神社が見えてきた。
(案外近いんだな・・・)
そう思いつつも高度を一気に下げ、地面へと降り立つ。そして一応階段を上りつつ・・・って。階段の長さを見たら登る気が失せた。
少し地面から浮きつつ階段を登る。そしてあと少しで博麗神社本殿が見える所。なにやら不吉な会話が耳に入ってくる。
「あら。紫・・・と幽々子ね。いらっしゃい。」
「こんにちは。突然だけど妖夢は来てないかしら。」
「妖夢?今日は来てないけど・・・。あんたたちまた何か妖夢にしようとしてるわね?」
「なんのことかしら?」
そんな会話が聞こえたので飛行を止め足を階段へとつける。そして少し頭を上げてみてみるとスキマから紫と幽々子が出てきた。
どういうことかアレだけドンパチやったのに服がまったくと言っていいほど傷ついていないではないか。
どこぞの里~
「う~・・・家を壊されただけではなく服の修理までやらされるとは・・・」
「けーねは私のものだよね!?」
「ああ、もうそれでもいいから少し片づけを手伝ってくれ・・・」
「やった!けーねは私のものー」
「はっくしゅん!!」
「あら紫、風邪?お賽銭入れると直るわよ」
「いいえ結構よ。あなたのとこにお賽銭を入れてよかった事が一度も無いわ」
「私は入れるわよー」
そういうと幽々子は10円と5円を投げ込んだ。十分(10円の10)御縁(五円)がありますように。
「幽々子は上がっていきなさい。紫は帰れ。」
「あん。酷いわねぇ」
「霊夢ー賽銭を入れた私からのお願いよー紫も入れてあげて~」
「・・・ちっ。しょうがないわね。あがりなさい」
賽銭を入れた人物のお願いは断れない霊夢であった。お金で買えない物もある。プライスレス。
「ま、マズい・・・先に回りこまれた・・・」
妖夢は階段に背を向け張り付く形で必死にバレないようにと頑張っていた。
「しょ、しょうがない・・・」
ひっそりと降りようとしたのだ。いやほんとひっそりと。が。そう上手くいかないのが現実。妖夢の足が階段に落ちていた直径10cmぐらいの石を会談したに落としてしまった。その時の音といえばもう綺麗なほど「ここに誰かいますよ~!」と語っているではないか。
「紫。今の音聞いたかしら?」
「ええ。隠れているなんて・・・1人しか当てはまらないわね」
「「妖夢!!」」
2人同時に叫ぶとこっちに猛スピードで走ってくる。
(や、やば・・・・)
そう体が判断した。とっさに起き上がり階段を一気に飛び降りる。そして階段下にスタッと着地。そのまま着地した時の反動をこらえる為折り曲げた膝をバネのように利用しそのまま横へとジャンプ。もう一度着地し、そのまま走り出した。そして後ろには追ってくる2人。
「・・・この際はしょうがないっ!」
そういうと2人の距離を確認し、前を向き走りながら楼観剣を抜く。そして軽くジャンプしスパパッ!と何かを切る。その斬撃の数は目には追えないほど早く、多いものとなっているであろう。
「まちなさーい!!」
そう言いながら追いかけてくる紫。その紫が開くスキマを走りながら避ける。時にジャンプしたり、時には横に避けたり。
そして紫達が妖夢が剣を振るった場所にたどり着いた瞬間。2人の視界を何かが覆った。それは木の葉。たまたまそこには冬でも葉が落ちない木が立っていたため最大限に利用したらしい。ひらひらと大量に葉っぱが舞い散り、2人の視界を奪う。
その隙を突いて妖夢はわき道へと逃げ込んだ。2人からしてみれば何処へ行ったかまったく分からないであろう。妖夢は近くにあった大きな石の後ろへと身を隠した。
「何処に逃げたのかしら・・・」
「また見失ったわね」
実はすぐ横に居たりするのだが・・・。それに気が付くことの無い2人。出来れば気が付いてほしくない妖夢。その図はまるで漫画のようであった。
「まぁいいわ。助けを求めそうな場所を探してみましょう」
そういうと2人は去っていった。妖夢はこのまま博麗神社へと戻るのは危険と判断。また道を歩き出す。
「しょうがないから・・・紅魔館に行ってお手伝いしよう・・・。一度探した所なら見つかりにくいだろうし・・・」
そう独り言を呟くと妖夢は再び移動を開始した。
少女移動中...
「・・・。なんだこの状況は・・・」
妖夢が見るものは来たときとはまったく異なった紅魔館の姿。あちらこちらに穴が開き、半壊と言うところであろうか。一箇所だけ無事な部分もあったが(主にレミリア私室)
「とりあえず、お手伝いを・・・」
「あら?妖夢?逃げ切れたのかしら?」
いつの間にか後ろには十六夜 咲夜が立っていた。
「みょん!お、驚かせないでください・・・。まだ多分追われていますが・・・逃げたとき爆発音を聞いたためお手伝いに参りました」
「それは非常に助かるわ。あなたの剣で穴の開いた壁を整えてほしいのよ」
「分かりました」
そういうと妖夢は紅魔館へと歩き出した。するとそこに今日見かけなかった人影が見えた。その人影はいびつな翼を持ち、虹色に輝く羽をつけている。外見は子供である。いろいろなものを見て回り興味を示す。
「咲夜さん・・・あのお方は?」
「ああ。妖夢は知らなかったわね。レミリア様の妹様、フランドール様よ。お嬢様のグングニルで妹様の部屋も半壊しちゃったから少し外で時間を潰してもらってるの。まぁ監視は怠らないようにしないと」
「妹さんがおられたのですか。かわいいですね」
「・・・。さて、行きましょうか」
「? はい。」
妖夢はなぜ答えてくれなかったのが疑問に思いつつも紅魔館へと入った。
「この穴の周りを切り落として四角にして頂戴。まぁ簡単に言えばこのデコボコの壁を平らな切り口にしてくれ ということね」
「えーと、これでいいのですか?」
そういうと一気に刀を抜刀し、壁に切りかかった。そして丸い穴の開いていた壁は四角い穴へと生まれ変わる。
「そうそう。これをやると修理が幾分楽なのよ。それを全ての穴でお願い。あ、ちなみに紫達が着たら逃げなさい」
「はい。」
お手伝いしに来ているのに自分の心配をしてくれるなんて何ていい人たちだろう と妖夢は心の中で思った。
そして妖夢は穴と言う穴を全て四角に切り回った。
「・・・ひ、広い・・・。」
十六夜 咲夜の能力によって空間をイジってあるため中からとは想像が付かないほど広いのだ。
「・・・これでラストっと。」
スパパ と壁を切りきった残骸が庭へと落ちる。
「あ、咲夜さん終わりました。」
「ありがとう。お疲れ様。」
「はい。では瓦礫掃除のお手伝いしますね」
「悪いわね」
こうして時間は過ぎていく。もう太陽は山の後ろへと姿を隠しつつあった。
そのころ紫と幽々子は~
「見つからないわね・・・」
「もう戻りましょうか」
「妖夢に出し抜かれたのはちょっと腹が立つけど・・・しょうが・・な・い?」
「どうしたの紫?」
「幽々子アレ見なさい」
上空を飛んでいると紅魔館を指す。
「紅魔館がどうかしたのかしら?」
「見えない?」
「見えないわよ」
なんせココから紅魔館まで約1kmは離れている。どれだけ目がいいのだ紫は。
「ほらスキマを覗いてみなさい」
そういうことね。紫はスキマを利用して紅魔館の様子を探ったということであろう。
「これは・・・神様のめぐり合わせかしら」
「かもしれないわね」
「行くわよ!」
「ええ!」
2人はスキマへと再び姿を消した。
「ありがとう助かったわ」
「いえ、助かったのはこちらです」
妖夢はペコりとお辞儀をする。
「では、失礼・・・」
後ろを振り向いた瞬間笑顔が硬直した。そして変わりに吹き出てくる汗。
「ゆっ、紫様、幽々子様・・・」
「もう弾幕ごっこをしてでも連れて行くわよ」
「ひぇっ!?」
妖夢は彼女らと弾幕ごっこをしても勝てる確立は限りなく0に近い。
後ろには紅魔館の壁。そして前には2人。そしてこの前助けてくれた咲夜はもう次の仕事へ向かったのか姿を消している。この2人が視界に入ったのでこれ以上壊されないようにしようと言う願いからだろうか、それともとばっちりを受けるのはごめんだ と言うことだろうか。
「ねぇねぇっ!いま弾幕ごっこって言った!?」
「「「へっ?」」」
後ろを振り向くとさっきのフランドールがいた。
「あ、あなたはフランドールさん?」
「そうだよっ!それよりも弾幕ごっこやらないの?なら勝手に始めちゃうよ?」
「ま、待ちなさい!それは言葉の文よ!」
「いっくよー☆レーヴァテイン!!」
素晴らしい爆風が巻き起こる。そして紫と幽々子はその爆風で湖のほうへ吹き飛ぶ、妖夢は地面に剣を突き刺し風圧をなんとか堪える。
「あれ?いなくなっちゃった。じゃあ君でいいや続きしよ」
妖夢はドキっとする。あの2人を本気を出していないとはいえ簡単に吹き飛ばした。間違いなく勝てないであろう。
「す、すみませんっ!用事を思い出しました!」
すぐさま地面を蹴り上空を目指した。
「あーっ!待ちなさいよ!」
そんな言葉を無視しつつ高度を上げる。しばらくするとフランもあきらめたから引きかえした。そしていざ見てみると、そこにあったはずの紅魔館が存在していなかった。あるのは残骸と結界により守られた図書館だけ。
「ひ、ひぇ・・・。」
その威力を見て妖夢はおびえた。
「な、何て威力だ・・・。にしても紅魔館・・・」
現在5時、
~被害状況~
・紅魔館(全壊)
・鈴仙・優曇華院・イナバ (捕食)
・慧音の家 (半壊)
・上白沢 慧音(ボロボロ)
・藤原 妹紅(ボロボロ)
・レミリア・スカーレット(どこかへ消えた)
・十六夜 咲夜(同じくどこかへ消えた)
・八雲 紫(吹き飛ばされる)
・西行寺 幽々子(吹き飛ばされる)
・博麗神社の木の葉っぱ(妖夢に切り落とされる)
「・・・。そろそろ白玉楼に戻って夕食作らないと。昼食すっぽかしちゃったからなぁ・・・」
そういうとそのまま高度を上げ楼花結界の場所までたどり着き門を飛び超える。
「幽々子様たちもう帰ってるかな・・・」
白玉楼に入り、居間を確認。そこに幽々子たちの姿は無かった。
一安心すると自室へと向かい服を着替える。これから調理するのに走り回った服では不衛生だからだろう。そして台所へと向かう。手を洗い、調理を始める妖夢。今まで妖夢が幽々子の食事を用意してきたためその手つきは手馴れている。
白玉楼には一時何かを炒める音や切る音、そして何かをコトコトと煮込む音が耐えなかった。
そして1時間後。
「うー・・・妖夢何処へ行ったのかしら」
「さぁ?案外料理作って待ってたりしてね」
「お帰りなさいませ」
玄関へと赴き主を出迎える。その服装は湖に落ちたのかびしょぬれであった。紫はすでに着替えたようで新品の服装。
「・・・。紫の言った通りね」
「でしょう?」
フフフと紫は笑みをこぼした。
「食事の準備が整っていますので、居間へどうぞ。紫様の分もあります。」
「あら~悪いわね」
「いぇ、それと幽々子様、早く着替えてきてください。タオルは何時ものところです」
「わかったわ~」
そういうとビショビショの服を引きずりながら自室へと姿を消す。そしてぬれた廊下は妖夢が掃除するハメになる。
幽々子着替え中...
「お待たせ~」
「幽々子遅いわよ~冷めちゃうわ」
「ごめんなさい。さぁ食べましょうか」
「「「いただきま~す」」」
少女(?)食事中...
「「ご馳走様~」」
「お粗末さまです。デザートもございますので」
「あら、気が利くわね」
「今持ってまいります」
すると台所へと姿を消すと今度はフルーツの盛り合わせとフォークを持ってくる。ちなみに食事の80%は幽々子の腹へと消えた。でも何度も食事してる紫と妖夢は決して驚かない。
「さて、じゃあ妖夢、今日の内容を話してもらいましょうか」
「そうね」
幽々子は突然妖夢に今日、1日の内容を問う。
「へっ!?きょ、今日の内容・・・ですか?」
「ええ」
「追い掛け回されてたのだから別に言うまでも無いと思いますが・・・」
「私たちの目の届かなかったときもあったでしょう」
「うっ・・・」
(ま、まずい・・・。アレはほぼ遊んでいたような時もあったし・・・どうしよう・・・)
本来ならお手伝いをした、とか話す内容はいくらでもあるのだが今の2人の前ではそんなことを考えている余裕が無い。それ以前に目が光っている。まだ諦めていないのか。
「さぁ」
「さぁ」
「うっ・・・」
考えた末、
妖夢は
はっきりと
告げた。
「内容が・・・・・・・ないよう・・・」
「・・・・」
「・・・・」
お金で買えないもの。ソレはその場の空気。プライスレス。
終始ニヤニヤしてしまったw
もこたんのキャラが女子高生みたいなwww
この次もがんばってくださいね^^
ネタぎれといいつつ最後までがんばったあなたにプライスレス!
ありがとうございます♪引き続き読んでいただきありがたく思います!
>終始ニヤニヤしてしまったw
いやはやうれしい限りでwww
>もこたんのキャラが女子高生みたいなwww
もこがせーらーふk(ryゴメンナサイ。
でもかわいーだろうなぁ・・・・w
>この次もがんばってくださいね^^
>ネタぎれといいつつ最後までがんばったあなたにプライスレス!
ありがとうございます!そういうお言葉は次の作品の原動力になります!
楽しませてもらいました
すごく中途半端に終わってしまった感がありますし
いや、ほんと最後オチが思い浮かばず・・・orz
名前が無い程度の能力様
ごめんなさいorz
wwwwwwww
ここで爆笑させられましたwww
一話から見ていましたが、このオチは読めませんでした。
とりあえず、妖夢に黙祷を……。
とにかく、面白かったです。
期待して待っていたかいがありました。
もこたんInしたお!ってとこが一番おもろいところでした。前作から読みましたけど良作です!笑いとスリルをくれて、ありがとう!!
ちょっとニヤっとしてもいましたし。(苦笑)
が、このオチはちょっとガッカリしました。
面白かっただけに少々残念です。
笑っていただきありがとうございます!
じう様
良作って言ってもらえ非常にうれしい限りです!
煉獄様
オチはほんとゴメンナサイorz
思いつかなかったんです・・・。(反省)
次はこの話は紅魔館についてを書いてみたいかなと思っております。それもまたネタで。
では、感想ありがとうございました。
あせらずジックリと考えてこれからも良作を出し続けてくださいね・x・v
点数はもうつけてあるのでフリーで、大天使さんの持つ東方の世界観は
ほんとに好きです!
掲示板のような書き込みをしてしまって申し訳ありません><
次作品を楽しみにまってます
By 2008-03-25 02:57:34
消えた咲夜さんとレミリアが気になるところですがw
次回作も期待してます。
誤字報告。
以外ね → 意外ね
三日も続いたら幻想郷滅ぶぞwwww
脇巫女、あの二人を何とかせい。
ありがとうございます!これからも頑張っていきます!!
■2008-03-26 01:10:44様
レミリアと咲夜はどこかへ消えましたww
誤字ありがとうございます!修正させていただきますた!
時空や空間を翔る程度の能力様
腋巫女は相変わらずお茶を飲んでいたようですww
いや~おもしろかったです
次も期待しています
紅魔館あわれww
アリスのとこもぜひやってもらいたかった…
あと誤字報告。真ん中らへん
会談した→階段下?