それは博麗神社で行われる宴会の席での事。
事の起こりはこんな一言からだった。
「一番の主は何処の誰だと思う?」
それは宴会の席でのただの戯言だったのか、あるいは本気だったのかも知れない。
「私が一番に決まっているじゃないの!ねぇ咲夜?」
「その通りです、お嬢様」
夜の王と名高い紅魔館の主、レミリア・スカーレットは自分が一番であると言い、その従者で紅魔館のメイド長を勤める十六夜咲夜が同意する。
「あら?一番は私に決まっているじゃない。ねぇ紫」
「あら?一番は私に決まっているでしょう。幽々子」
冥界の亡霊嬢として知られる白玉楼の主、西行寺幽々子が笑顔で親友に同意を得ようとするのだが、その親友である幻想郷で最強と名高い境界を操る妖怪、迷い家の主である八雲紫も自分が一番であると譲らない。
しかし
「本当に良い主は、傘で叩いたりしないと思いますけど・・・」
「良い主であると言うのなら、少しは食べる量を減らして欲しいです」
八雲紫に仕える式、八雲藍は紫の一番の主宣言に難色を示す。
同じく幽々子に仕える庭師兼剣の指南役を務める魂魄妖夢も、異議というには弱々しすぎる願いを主に訴える。
「別に、一番でなくても良いと思うけど・・・」
「真に良い主であるなら態々自分で言いまわる必要も、同意を得ようとする必要もありません」
イマイチと言うか・・・全然興味を持つ気も無さそうに酒を飲む月のお姫様。と噂される永遠亭の主蓬莱山輝夜に、従者で最近里や妖怪たちの間でも評判の薬師、八意永琳がお猪口片手に、遠目に喧騒の中心を眺めていた。
「と言う話ですが、博麗の巫女から見たら誰が一番の主だと思います?」
「って、言われてもねぇ・・・ああっ!」
「なんですかっ!?」
楽しい宴会の席で特ダネとは言わずとも、記事になりそうな事が起こりそうで、妙にテンションが上がっている文々。新聞編集長にして記者である鴉天狗の射命丸文が、博麗の巫女である博麗霊夢にインタビューしていたが、急に大声を出し飛んでいく。
「貴方みたいな胡散臭いオバサンの何処が一番だって言うのかしら?教えてくれない」
「だったら貴方みたいなお子様の何処が一番なの?教えてくれるかしら」
「どっちもどっちよね。どの道一番は私だわ」
「「貴方みたいな食べるしか脳のない食欲の塊が一番の筈ないじゃない!!」」
「ちょっとそれどういう意味!?」
レミリア、紫、幽々子の三人は弾幕で決着を着けんと、スペルカードを取り出す。
「私が一番だって事を教えてあげるわ、オバサン方。くらいなさい」
「誰がオバサンなのかしら?零しながらじゃないと食事も満足に出来ないお子様・・・いえ、赤ちゃん?一番は私よ。思い知りなさい」
「だれが食欲の塊ですって~?酷いわ。それに私以外一番の訳ないじゃない。言って分からないなら、体に教えてあげるわ。しっかり覚えなさい」
三人がスペルカードを発動しようとしたその瞬間
「夢想封印」
「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」」」
霊夢により、三人とも一斉に退治される。
「あんた達!喧嘩するのは構わないけど、神社で喧嘩すんじゃないわよ!!」
「だからっていきなり夢想封印はないじゃない、霊夢」
「何か言った」
ドスの聞いた声で言われ、三人とも正座で沈黙するしかなかった。
「許してやれよ、霊夢。こいつらだって悪気はないんだぜ?」
「悪気がないで済まされるわけがないでしょう!?神社が壊されたら私は何処で寝泊りするのよ?」
怒り狂う霊夢を宥めようと、普通の魔法使い霧雨魔理沙は三人に助け舟を出したのだが、怒りの矛先が魔理沙の方にまで向こうとしている。
「そうなったら私の家に来ればいいじゃないか」
「寝言は寝て言え」
「何だよ?私の家なら自分の家のように過ごせるだろう?私みたいに」
「それはあんただけよ。第一、あんな物置所かゴミだめの様な家で寝泊りなんか出来るわけがないでしょう!」
「ゴミだめとは失敬だな。全部必要な物ばかりだぞ」
「そうしてどんどんゴミが増えていくのよね」
「それより、誰が一番か霊夢は気にならないのか?」
「ぜんぜん。興味ない。勝手にして」
「分かった勝手にするぜ。おーい、鴉天狗」
「はいはい、何でしょうか?魔理沙さん」
霊夢に置いてけぼりを位、シャッターチャンスを逃した文は、今度こそはと一秒も掛からず魔理沙の前に移動する。
「今霊夢の許可が下りた。面白い事をやるから協力を願うぜ」
「協力ですか?内容次第ですね」
「それについては、だいじょうぶ~!お互い絶対損はしないから」
「てゐさん?」
突然文の背後に現れ明らかに悪巧みをしていると分かる笑顔を見せるのは、永遠亭の輝夜のペットの一匹因幡てゐ。
「それは期待してもいいんですか?」
「もちろん。お耳をちょいと拝借───」
文がてゐの話を聞いている間、霊夢が不機嫌そうに魔理沙に突っかかる。
「魔理沙、何企んでいるのよ?」
「別にたいしことじゃないぜ。とりあえず、私ならレミリアだな」
「何の話よ」
「賭けの話だよ。霊夢は誰に賭ける?」
「話が見えないんだけど」
「お待たせしました。とりあえず三日後に新聞で宣伝しますので。詳細は明日此処で話すと言う事でいいですか?説得の方お願いしますね」
「説得のほうは任しとけ。レミリア、紫、幽々子、お前らに提案がある。やるやらないはお前達の勝手だけどな」
慣れない正座をして足が痺れたレミリアは、威厳を出そうと立とうとしたが、痺れに負けてその場で蹲りながら魔理沙に言う。
「何かしら?つまらない事なら許さないわよ」
「同意ね。つまらない事だったら隙間への旅、一泊二日にご招待よ」
「つまらないのは私も嫌だわ。もちろん楽しいことよね?」
「もちろんだぜ。誰が一番の主か決める為のいい方法がある」
「ちょっと魔理沙。あんたその為に此処を使うとか言うんじゃないでしょうね?」
「確かに使わせてもらうが、勝負の場と言うよりは本部みたいな物だな」
「被害はないんでしょうね?」
「それは断言できないぜ。だが今の所予定にはないぜ」
「そう、なら勝手にして。使用料は貰うけど」
「それに関しても安心していいぜ。何せ金が動くからな」
「期待はしないでおくわ」
それだけ言って、さっさと宴会に戻って行く。
「魔理沙・・・それでいい方法ってどんなのかしら?」
「ああ。────」
★★★★★★★
文々。新聞 ○月○日
号外
幻想郷で一番の主は誰だ
今回宴会での一番の主は誰かと言われ、我こそ一番と名乗りを上げた方々が多数居りました。
そこで今回、主としてなら誰が一番か競う大会を霧雨魔法具店・文々。新聞・兎角同盟主催により行う事になりました。
大会と言っても会場内で技を競うわけではありません。
大会会場は大会参加者の住居です。
(注・投票場所は博麗神社)
ルールーは簡単
参加者の住居をシャッフルし一週間過ごしてもらい、側近の従者と住居で働く方々の点数。そして、新聞をごらんの皆様にも点数をつけて頂けます。
側近の従者は五十点満点、その他の住居で働く方々は全員の意思で決めていただく形を取り二十五点。
後の点数は博麗の巫女が(又は霧雨魔法具店店主)二十五点、合計百点の予定です。皆様からの投票は一票一点とさせて頂きます。
皆様の一票しだいで結果が変わる可能性があります。奮ってご参加ください。
なお投票日当日に発表、その後最下位の主から鍋等が振舞われる予定です。お酒もご用意しておりますので人間の皆様もご参加ください。
賭博の受付は一週間後からの予定となっております。こちらもご参加ください。
参加者は自薦他薦問いません。(ただ必ず参加する意思がある方のみです)
参加資格は主である事。家を持っていること。従者が居る事。以上の三点です。
部下は従者には含まれません。
参加者締め切りは五日後です。参加者は博麗神社までお越しください。
大会開始は十日後からとなります。
次号は予想と倍率を予定しています。
★★★★★★★
雲に覆われ月が殆ど見えない中でも、その屋敷は紅く存在感を放っている。
「大会参加登録は済ませてきました。ですが本当によろしかったのですか?」
「当然よ。私が一番に決まっているもの。運命だってそう言っているわ」
「しかし、万が一と言う事も」
「咲夜」
「はい」
「私が信じられないの?」
「いえ、出すぎた事を。申し訳ありません」
「私は必ず一番になるわ。だって私には見えているのだもの」
幼い吸血鬼の笑い声だけが、紅い館に響いた。
◆◆◆◆◆◆◆◆
迷い家。
幻想郷の何処かにあると言われる家。
「登録して来ましたが、参加者は殆ど居ないようでした」
「あらそうなの?それはそうでしょうけど」
「まさか参加しようとした者達を如何かされたのですか?」
「しないわよ、そんな事。幻想郷は広いけど狭いと言う事よ」
「どう言う意味ですか?紫様」
「あら橙。丁度良かったわ。大会のことは聞いているわね?」
「はい。紫様も参加されるんですよね?私応援します」
「あら、ありがと。だけど今回は応援だけじゃなく、お手伝いもしてもらうから忙しくなるわよ」
「本当ですか?私頑張りますから!!」
「ええ、頑張ってね」
「それで紫様、広いけど狭いって如何言う意味ですか?」
「幻想郷はそれなりの広さはあるけど、住んでいる者の数は知れているでしょう。知れている数の中に、従者を従えている者が多く存在しない。子分や部下と言う形ならそれなりの数になるのだけど。それに従者も居て、住居も確かにあるものは限られているもの」
「それで私はどうすればいいんでしょうか?」
「何時もどおりで構わないわ。藍を手伝ってあげて」
「はい!」
「藍もよ。余計な事はしなくていいから」
「分かりました。どの道忙しいので何時も通りにしか出来ないと思いますが」
「私以上の主なんて居る訳ないもの。ふふふふふふ」
迷い家でも、怪しい笑い声が止む事はなかった。
★★★★★★★
冥界のお屋敷白玉楼は、広大な庭を庭師が掃除をしていた。
「妖夢、お腹空いたわ~」
「私は今忙しいので、お菓子でも食べて待っていてください」
「妖夢、お腹空いたわ~」
「ですから、お菓子でも食べて・・・って、もう無いんですか!?」
「妖夢~」
「さっきまで、籠に山盛りだったのに」
「よ~む~」
「はいはい、分かりました。直ぐに作りますので、待っていて下さい」
「あっ、いけない。妖夢、大会の登録はしてきてくれた?」
「本当に参加するんですか?私としては、止めてもらえたら大助かりですけど」
「もちろんよ。妖夢は私があんな事を言われたままでいいの~?」
「言いも何も・・・真実ですから」
「妖夢・・・私今日は凄くお腹空いているの~。何時もの五倍でお願いね~」
「ちょっ、そんな本当の事なのに!?しかも五倍なんて食材がないですよ!」
「ならあるだけ作って~。それで、登録は?」
「あっ、はい。登録は、してきていますよ。取り消しも出来るそうですが」
「そう・・・なら後はご飯が出来るのを待つだけね~?妖夢早く~」
白玉楼は暢気に、何時もどおりの会話が繰り広げられていた。
★★★★★★★★★
文々。新聞
号外2
一番の主は誰だ!大会の参加者、及び予想・オッズ発表!
大会参加者は数は少ないけれど、決して何れも劣らぬ者ばかり。
実に甲乙のつけがたい参加者達です。
参加者は
紅魔館の主、レミリア・スカーレット
白玉楼の主、西行寺幽々子
迷い家の主、八雲紫
永遠亭の主、蓬莱山輝夜
以上の四名です。
事前取材とアンケート調査では、八雲紫氏が一番の優勝候補ではないかとの声が高い。
理由は、一日の殆どを寝て過ごすし、放っておいたら一週間ずっと寝ていてくれそう。
との声が殆ど。つまり、一番害は無く済む可能性が高いとの評価。胡散臭いとも言われているが。
次に優勝候補だと言われるのは、レミリア・スカーレット氏。
理由は、吸血鬼は昼間寝ているので家事の邪魔にならない。子供なので夜は適当にオモチャを与えておけば勝手に遊んでくれそう。我儘も子供レベルなら可愛い物。との事。
完全にお子様扱いを受けており、ちょっとしたお嬢様の我儘なら大した事はないと評価。もし我儘を言っても、銀のナイフで怒れば大人しくなるとも。
次に声が高かったのは、意外にも西行寺幽々子氏。
理由は食事さえ与えておけば、それで済みそう。量は半端無いけど、量産出来る料理を中心にすれば問題はないとも。それ以外は暢気な性格なので、特に害は無いとの評価。料理にケチをつける様なら、食事を出さなければいいだけとも。
三名とは逆に最下位で最も声が高かったのは永遠亭の主、蓬莱山輝夜氏。
理由は我儘・無職・引き籠り・役立たず・根暗との事。
詳しく詳細を語るならば、有名な昔話かぐや姫で出した様な難題を出してそう。無駄飯ぐらい。他の三人は何だかんだでも働いているようだが、彼女だけは従者に全部丸投げのような気がする。あそこは薬師が居ればやっていけると思う。お姫様必要ない。焼き鳥と喧嘩で服をボロボロにしたり、汚してくるので面倒だとの評価。
姿を殆ど見ることがないし、長い黒髪と言われているが、単に切る事もせずに放置しているだけでないかとも。引き籠りの典型である。
以上の事と、事前調査を踏まえ、大会本部は以下のように予想を立てました。
一番 八雲紫 1,5倍
二番 西行寺幽々子 1,9倍
三番 レミリア・スカーレット 2,2倍
四番 蓬莱山輝夜 9、9倍
これは、こちらの調査結果を元の予想と現在のオッズを発表したもの。
蓬莱山輝夜氏のオッズが群を抜いて高いのは、やはり前評判や噂による物であろう。
八雲紫氏のオッズが低いのも、胡散臭い性格さえ出なければ高評価が期待できるからであろう。
なお、二連勝単式、二連勝複式、三連勝単式でも販売しておりますのでご注意ください。
次号は投票日当日に会場にて二種類、配る予定です。入場時に主たちのレポートと、結果発表後、従者達が語る一週間の主たちとなっております。
★★★★★★★★★
「それではクジを引いてください」
今回の大会の参加者が全員集まり、付き添いを兼ねて従者達も一緒に来ている。博麗神社
境内の中で、これ以上ないほど大声を上げている射命丸文に数名引きながらも、参加者の殆どは嬉々としてクジを引いていく。
「それでは全員クジを引きましたね?中はまだ見ないでください」
「それでは参加者は、従者にしっかりと言い聞かせてくださいね~。命令して言う事を聞かせないなんて事は無いように~」
暢気な声でてゐが注意をする。
従者には命令を聞きたくなければ聞かなくていいと言うルールを伝えているので、自分が仕えるに相応しくないと判断される者は言う事を聞いてもらえないことがある。ただし日常において日頃行っている最低限の事はするようにと言うルールも伝えてあるので、余程の事を主が言い出さない限りは生活できる程度の事はしてくれる。
「咲夜、今更言う必要はないわね。ルールに従っていればいいだけだし、他のメイド達にも伝えておきなさい」
「心得ております、お嬢様」
「まあ見てなさい。私が帰るときは一番の主の称号を手にしているから」
自信満々に咲夜に宣言し、これでもかと言うほどのカリスマオーラを出すレミリア。この姿をみれば紅魔館の主である事を誰もが納得するだろう。多くのメイドを従え側近のメイド長や門番などを仕えさせるにはやはり自信に満ち溢れ、揺らぐ事のない真直ぐな意思が必要なのだろう。子供ゆえの浅はかさからくる物であっても。
その光景を胡散臭い笑みを浮かべながら眺めている紫に藍は話しかけているのだが、その笑みを浮かべるだけで特に何も言おうとしない。
「紫様。結界等は何時も通りやっておきますので」
「ええ。いつも通りお願いね」
「かしこまりました」
頭を下げ後ろに引き下がるが、明らかに何時もと違う雰囲気の紫に藍は少し恐怖を感じていた。それも仕方の無いことだろう。最初は遊びのつもりだった紫は、今回の勝負に関して負ける訳にはいかない理由ができてしまった。その理由のため、今回の彼女は本気だった。いつもの胡散臭い笑みは変わらないが、その体に纏うオーラは最強と呼ばれ、最強の妖獣と呼ばれる九尾の狐を従える程の強さを持つという事を漠然的に分からせる。思わず頭を下げ平伏しそうになるほどのものだ。ただの人間なら、間違いなく平伏するだろう。
「あら~、今日の紫は何だか怖いわ~」
「そうですか?私には何時もと変わらない様に見えますが」
「相変わらず妖夢はダメね~。そんなんじゃ将来が心配だわ~」
「そんなにダメダメばかり言わないでくださいよ」
相変わらず暢気な雰囲気を纏う幽々子に、ダメ出しをされ落ち込む妖夢。
「本当の事ですもの~。それより妖夢、分かっているとは思うけど、くれぐれもルールに反する事が無いようにしてね~」
「はい、大丈夫です。幽々子様の為だからと言って、不正はしないと。魂魄の名に懸けて」
「そうね。一番は私だって証明してくるから。確認がとれたらご馳走作ってね、妖夢」
「はい!」
妖夢は気づいていなかったが、幽々子の纏う雰囲気もいつも通りの暢気なものであったが、その中から緊張させられるほどの覇気を放っていた。幽々子にも紫と同様に、一番にならなくてはいけない理由がある。その為に今回の勝負には全力で挑むつもりだ。
その様子をまるで、第三者のような心で眺めていたのが輝夜だった。輝夜は溜息を吐きジト目で自分の従者とペットに無言で訴えていた。
「今回の事は事前に聞かされていなかったとは言え、決まってしまった事なので諦めて下さい、姫」
「永琳は人事だからそう言えるのよ」
「そんな事はありません。参加すると言う事は、姫以外を主として迎える、と言う事なのですから」
「勝手に大会参加登録して、ごめんなさい。だけど姫にも今回の事で楽しんで欲しかったの」
「てゐ・・・ありがとう。確かに気はまだ進まないけど、見ているだけよりは余程楽しいでしょうね。折角だから社会勉強も兼ねて行って来るわ、永琳」
「はい。一週間姫の顔が見れなくなるのは寂しいですが、自慢の主を他の者達も知ってもらいたいですから」
他の三名の主達とは違い、和やかな雰囲気で従者達に一週間の別れを告げる。三人とは違い、特に張り詰めた空気を出すことなく今回の大会に挑む。
「皆様従者達へのお別れと注意がお済のようなので、クジを開いてください!」
それぞれが色々な思惑の中を文の声が遮りいよいよ勝負の舞台を決める時が来る。
それぞれが固唾を呑んで見守る中、文が確認をし発表する。
「それでは発表させて頂きます。紅魔館には八雲紫氏、永遠亭には西行寺幽々子氏、迷い家にはレミリア・スカーレット氏、白玉楼には蓬莱山輝夜氏となります」
「あら、よりにもよってあの悪趣味の紅魔館?仕方ないわね。帰る頃には従者もメイドも泣きながら私に帰らないでとせがむでしょうね~?」
「それはこちらの台詞ね。あんな狭い住居でよく暮らせるわ。もっとも主の程度が知れているから、あれでも大きいのかも知れないけど。何時もグータラと寝ているような主より、私のように正しく従者を使う者に仕えたいと、涙を零しながら帰る時に訴えるでしょうね?」
両者睨み合い、その間には火花が見える。その光景を文はフィルムに納め、新聞の記事の構想を考える。他の者達は遠巻きに、巻き込まれないように見ていた。
「紫は紅魔館なんて、羨ましいわ~。でも永遠亭も悪くはないわね。そちらに一週間主としてご厄介になるわね~」
「ええ、こちらこそ。貴方の所でよかったわ、洋風より和風の方が好ましいから」
「あら?それは私も一緒ね~。やっぱり畳がいいわ~」
「私もよ。やっぱり畳が一番落ち着くわ」
紫やレミリアと反対に、のほほんとした雰囲気の中お互いに挨拶を済ませ、仲良くお喋りに興じる。
「私を含め各邸に一人ずつ監査を派遣していますので、不正が発覚しだい失格とさせてもらいます。ルールの詳細は監査が書類を持っているので、各担当の監査から直接聞いてください。あっと、そうだった」
懐から紙と封筒を取り出し渡していく。
「何これ?」
みんなの疑問を代表して、レミリアが尋ねる。
「その紙に皆さんが主として必要なモノを書いてください」
「主として必要なモノ?」
「はい。書いたら誰にも見せずにその封筒にいれて、閉じた後開封をしてない事の証明としてばつ印をつけてください。何を書くのも自由ですが、ご自分の発言には責任を持ってくださいね」
「ふん、主に必要な物など決まっているじゃない」
「確かに、初めから決まっているわ」
「そうね~、決まっているわね~」
輝夜以外は自信満々に記入していく。
「主に必要な・・・モノ」
「輝夜さん、そんなに難しく考えられなくても大丈夫ですよ」
輝夜の真剣に悩む姿に文が声を掛けるが、聞こえないのか返事は返ってこない。
「そうね、主として必要なのはやっぱり」
「書き終わりましたか?それでは皆さん、封筒に入れて下さい」
文が封筒を受け取り、霊夢に渡す。
「皆さんに書いてもらった紙は、博霊の巫女が保管します。後から内容を書き直すなどは決して出来ませんので、ご自身が書いた事をお忘れにならないようにお願いします」
文が一息ついて
「それでは幻想郷で一番の主は誰だ!!開催です!!」
★★★★★★★★★
紅魔館の玄関で、紫は満足そうに微笑んでいた。
「それでは、これより紫様がこの紅魔館の主となりますので」
咲夜がレミリアにするようにお辞儀をする。
「お部屋はレミリアお嬢様と同じ部屋をお使いいただく訳にはいきませんので、一番広い客室を準備させて頂きました。レミリアお嬢様のお部屋以外で気に入られた部屋がございましたら御言付け下さい。それではお部屋にご案内させて頂きます」
「待ちなさい、咲夜」
咲夜が案内の為先に行こうとすると、紫が呼び止める。
咲夜が紫の方に身体ごと向き直る。
「なんでしょうか?」
「私は貴方の・・・紅魔館の主よね?」
「はい」
「例え一週間の間だけの主としても、誠心誠意仕えなくてはいけない筈の存在よね?」
「はい、もちろんでございます」
「そして貴方達は紅魔館で働く以上、紅魔館の主の言う事は絶対のはずよね」
「ええ、その通りです」
咲夜が完全で瀟洒なメイドに相応しい対応を返すが、紫は明らかに不満顔で咲夜を見る。
「なら私がレミリアの部屋を使おうと問題無い筈よ」
「畏れながら紫様、レミリアお嬢様はご自分の部屋にパチュリー様とフランドール様以外の入室を許可していません。御自分が居ない間には、お二人さえ入室を嫌がられます。どうかご了承ください」
「私はレミリアの部屋・・・いえ、レミリアの使っていた部屋を私の部屋にするわ。分かったら早く準備をお願いね」
そう言って、紫は館の中を見て回る。
「それから、壁は白くしてくれるかしら。貴方の能力があれば、一瞬でできるでしょう。お願いね。それから、早く私を部屋に案内してくれないかしら?立っているのは疲れたわ」
「かしこまりました」
咲夜は笑顔だったが、明らかに怒っていた。紫もその事に気づいていたが、主が従者の機嫌を気にするようになったら終わりだ、と考えている。
咲夜も下手に命令を拒めばレミリアの評価へとなる為、堪えていた。
★★★★★★
同時刻、迷い家でも藍とレミリアの動向を、橙が泣きそうになりながら見ていた。
「だから何度も行っている通り、この家では靴は脱ぐんだ!」
「私は嫌よ。大体、靴を履いても履かなくても掃除するんでしょう?だったら履いたままでもいいはずよ!」
何の事はない。習慣の違いによる物だ。レミリアは紅魔館という洋館で暮らしているので、ベット以外で靴を脱ぐ習慣はない。対して迷い家は和風の日本家屋。もちろん玄関で靴を脱ぎ、スリッパに履き替えるか、何も履かずに過ごすかのどちらかだ。もちろんレミリアは、何度か博霊神社に行った事はあるが全部縁側や外で話して過ごすので、靴を脱ぐ必要性に迫られた事がなかった。そして会話にも上がらなかった。知識として、パチュリーから多少聞いた程度で知っているだけだ。
「掃除が大変になるだろう!掃除するのは、私なんだぞ!!」
「それが貴方の仕事なんだから当然でしょう?大体、主に向かってその口のきき方は何!?貴方は八雲紫にも同じような口のきき方をするのかしら?」
「ぐっ・・・それは申し訳ございません」
「分かればいいのよ。それから、主の私の言う事は絶対よ。私がどのように過ごそうと、貴方は黙って従っていればいいの。分かったかしら?」
「・・・・・・かしこまりました」
本当ならば、藍も言いたい事は山ほどある。しかし、レミリアの言う事も正しいのだ。主の言う事には服従。ましてや命令であれば絶対だ。だからこそ、どんな命令でも紫の言う事に従う。そして今回、紫の命令によりレミリアの従者として過ごさなければならない。
もし、藍が従者として有るまじき行為をすれば、それは紫の評価へと繋がる。それだけは避けなくてはならない。
「それから、部屋どこかしら?」
「一番良い客室を準備してあります」
橙が泣きそうになりながら、レミリアを案内しようとする。
「別にとって食べる訳じゃないから、そんなにビクつかないでくれるかしら?」
「ご、ごめんなさい」
「橙、案内は私がするから、お風呂の準備をしてきてくれるかい?」
「はい」
「別にあの子の案内でも、私は構わなかったのだけど」
「私が構うので。それよりこちらがレミリア様に一週間過ごしてもらう部屋です」
藍が案内した部屋は、一番良いと言うだけあり、十二畳くらいの部屋でそれなりに広い。ただレミリアにとっては
「狭いわね、もっと広い部屋はないの?」
と文句を言う広さでしかない。
それも仕方がない。紅魔館の自室は狭く見積もっても三十畳以上ある。それからすれば、三分の一程度の広さの客室は、狭く感じるのだ。
「この家ではここが一番広い部屋になります。それ以外だと、居間と隣接した部屋の襖を取って使う以外ではありません」
最初藍は、レミリアの過ごす紅魔館の広さからそうしようか考えた。だが、居間と隣接した部屋は台所が近いのと、全て襖で仕切ってあるだけなのでプライバシーを尊重する洋式で過ごすレミリアには過ごし難いだろうと、あえて襖が一面だけの客室を選んだのだ。
「日本家屋独自の本来一部屋なのに、襖で仕切って二部屋にするって言う、あれ?」
「逆です。二部屋だったのを襖で仕切っていた部分をなくす事で一部屋にするんです」
日本家屋の使い勝手の良さは、襖を使う事で部屋数を増やす事もできれば、襖をなくすことで広い部屋にも出来ることだ。
「そうなの?まあいいわ。それより椅子はどこかしら?見当たらないけど」
「この家に椅子はありません。日本家屋は、基本的に座布団の上に座るものですから」
「ないんだったら、用意しなさい。服が汚れるじゃない」
「だから日本家屋では靴を脱ぐんです。床に座るんですから」
「うるさいわね。それから寝室はどこかしら?ベットが見当たらないし」
「靴に関して今日は諦めますが、明日新しい靴を用意するので、室内ではそれを履いて過ごしてください。それからこの家にベットはありません。床に布団を敷いて寝ます」
「そうなの?和風って結構好きだけど、そう言う面倒なところが嫌いなのよね。布団はちょっと興味があるからよしとするわ」
「ありがとうございます」
「でも、椅子はちゃんと用意してよ」
その発言に藍の怒りが戻ったが、大人しく返事をした。
★★★★★★★★★★★
同時刻、永遠亭では幽々子を迎えた事により、ちょっとした歓迎会を開いていた。
「えーそれでは、今日から一週間永遠亭の主になる西行寺幽々子様から、お言葉を貰いたいと思います」
手慣れた感じで司会を務めるてゐから呼ばれ、幽々子が扇子を口元に当ててから周りを見渡す。一呼吸置いて、にっこりほほ笑む。
「今日から一週間、貴方達の主になる西行寺幽々子よ。仲良くしてね」
「幽々子様からの御言葉でした。それでは各自、自分たちの持ち場に戻って、仕事を再開して」
てゐがそう言うと、蜘蛛の子を散らす様に兎達は屋敷に竹林にへと消えて行った。
「と言う訳で、よろしくね。亡霊嬢」
先程まで様付で呼んでいたてゐが、幽々子に向きなおり改めて挨拶する。
「こちらこそ、お願いね」
紫達と違い幽々子は根がおっとりしている為、呼び方などを気にしない。もちろん口のきき方もだ。
「私達もよろしくお願いします。えと、幽々子・・・さま」
「別に様付じゃなくてもいいのよ?さすがに呼び捨てはあれかも知れないけど、さん付け位ならいいんじゃないかしら?」
鈴仙が挨拶をしたが、何と呼べいいのか分からず思わず間が開いてしまう。そして、幽々子はさん付でいいと言うが、やはりここは自分の師匠である永琳に決めて貰おうと上目づかいで見る。
「そうね、さんづけでも別にいいんじゃないかしら?大事なのは相手を尊重する事だもの」
永琳は笑顔で鈴仙に答える。その笑顔を見て鈴仙は安心して
「よろしくお願いします、幽々子さん」
もう一度挨拶をした。
「私はお嬢様と呼ばせてもらうわね。それとも姫の方がいいかしら?」
「姫ではかぶってしまうから、お嬢様でお願いするわ」
「それで部屋なんだけど、客室がいいかしら?それとも姫のお部屋を使う?」
「あら、お姫様のお部屋を使ったら、後で怒られるんじゃないかしら?」
「それは、大丈夫よ。姫の部屋には特別な物は置いていないから。必要ならその部屋に、別の部屋に置いている物を持ってくるの」
「それなら、そのお部屋を使わせて貰おうかしら。怒られたら貴方が進めたとお姫様に言うわね」
「構わないわ。そんな事で怒るほど姫の器量は小さくないから」
永琳の気さくな態度は主に接するものとは違うが、幽々子は悪い気がしなかったのでそのままにした。
こうして永遠亭の一週間は始まろうとしていた。
★★★★★★★★★
同時刻、白玉楼の玄関先では、輝夜と妖夢が難しい顔をしていた。
「えと、トイレに近いのと居間に近い部屋は相当離れているのね?」
「はい。トイレに近いと居間まで遠いですし、逆に居間に近いとトイレが遠くなってしまうんです」
部屋について悩んでいた。白玉楼は広いがトイレが少ない。そして台所から風呂に至るまで全て離れているのだ。
居間は流石に台所から遠くすると不自由するので、台所に隣接する場所にある。トイレもあるにはあるのだが、それは外になってしまうのだ。なので、普段そこは妖夢しか使う事はない。使用人たちなどが使う専用トイレとして考えている。風呂も同様だった。居間からさして遠くない位置に一つあるのだが、少し無理をすれば二人位は入れる程度の広さで、白玉楼の主やお客様が使うには相応しくないと妖夢が考えている。
トイレと風呂は居間に比べればかなり近い位置にある。ほとんどを自室で過ごすのであれば、トイレと風呂が近い方を妖夢はお勧めだが、居間で過ごすのであれば自室までの距離を短い方がいいと考えたのだ。それでも居間から一番近い部屋も距離があるのだが。
「私には判断しかねるから、貴方の判断に任せるわ。それとここは何時頃に食事の時間になるのかしら?そう言う事も教えてちょうだい」
「わかりました。それでは、お風呂とトイレから丁度中間地点になる部屋をご用意しますね。食事は一応朝は六時から八時の間、昼は十二時から二時の間、おやつは三時です。夕飯は六時から九時の間です。御夜食は十時から二時の間ですね。今の時間までには食事は準備してありますので、言っていただければすぐに用意します。あとそれ以外で食べたい時は言ってください。すぐ作りますから」
さも当然の様に言う妖夢に、内心輝夜は驚いていた。
「えと、夜食まであるのね。朝は何時に起床とか、夜は何時に就寝とか決まっていないの?」
「起床も就寝もお好きな時間にどうぞ」
「貴方は何時寝起きするのかしら?」
「起きるのは四時ですかね。遅くとも五時までには起きますね。就寝は普段は幽々子様が寝てからになります。ですので、輝夜様のいらっしゃる間は輝夜様が眠られた後になります」
「そうなの、分かったわ。私は夜食は食べないから、準備しなくても大丈夫だから。それから食事も出来たら教えてくれれば、すぐに食べるわ」
輝夜の言葉に妖夢は心の中で謝っていた。
(幽々子様じゃないんだから、そんなに食べる訳ないのに)
妖夢が言った先ほどの食事の時間についての曖昧な答えには、幽々子の食事に掛る時間も含まれていたのだ。
兎に角幽々子は沢山食べる。だが、決して早食いではないので時間が掛る。その為、一回の食事が二時間掛るなど当たり前なのだ。
「とりあえず、一度屋敷の中を案内しますので、お荷物を部屋までお運びしますね」
「ありがとう、助かるわ。でも、これ位は自分で持てるから」
輝夜がやんわり断ると、手持無沙汰な妖夢は軽く拳を握って部屋へと案内した。
「ここが輝夜様にお過ごし頂くお部屋になります。何か必要な物がありましたらお申し付けください。すぐに屋敷を見て回られますか?それとも少し休憩されますか?」
輝夜の連れてこられた部屋は、永遠亭で過ごす自室より少し狭いくらいの部屋だった。と言っても、部屋の広さ自体は、本当は変わらなかった。ただ、必要な時に別の部屋から持ってくる永遠亭とは違い、白玉楼には本棚や化粧台などが置いてあるので、その分だけ面積が狭くなっているのだ。
「大丈夫よ。これ位で疲れていたら、永遠亭では満足に生活できないわ」
「確かに。永遠亭の廊下は、兎に角長かったですからね」
「でしょう?住み始めたころは大変だったのよ、いろいろ」
「でもいい運動になりそうですね。家の中にいながら運動ができる。それに比べると白玉楼の廊下は曲がりくねっているので、一つ一つは短いんです。だから余計に迷いやすいんです。ですので、もし分からなくなられたら遠慮なく呼んで下さいね。私と輝夜様以外は白玉楼にはいませんので、大声を出されても誰にも迷惑は掛りませんから」
「ええ、迷ったら呼ばせてもらうわ。それじゃあ、案内をお願い」
「はい」
こうして白玉楼も、一週間という短い期間を、輝夜と言う主を迎えて始まった。
続く
次回にものすごく期待ですwwwww。
ランクは甲ですね。
しかし和やかなゆゆ様と姫はいいのですが、ゆかりんとレミリアの態度には読んでいて不快感を感じましたね。
とくにレミリア。和風文化に住む者として靴を脱がないってのは許しがたいです。
願わくば後編では二人にはそれ相応のしっぺ返しがあることを願います
内容は大変引き付けられました。次回に物凄く期待させてもらいます!
しかし、ゆかりんとレミリアは、どうしてもぶつかりやすいみたいですね。
続きを楽しみにしています。
物語に興味を持たせ、続きが気になる作品を書けるのは凄いと思います。
ちなみに、自分は読み始めはレミリアに賭けましたが、読み終わった後は輝夜にしておけばよかったなぁとか……。
絶対に分かり合えない人達だと思ったね
みんな主に必要なものなんて書いたんだろ・・・
次にも期待してます!
とりあえず幽々子と輝夜が楽しみだな
難点を上げれば、レミリアとゆかりんの悪いところが露出しすぎてるところでしょうか。でも、納得いく部分もあるので酷くは感じませんでした。
組み合わせが悪かったんでしょうねー
とくにゆかりんとレミリアにwktkしまくっている自分がいる。(悪い方向に)←悪い方向にとはゆかりんがワガママを言いまくって咲夜がキレる~とかの方向ですよ?決して書き方に文句を言っているわけではありませんw
とりあえず続きwktk!
P.Sとても文も読みやすかった!
続きが早く読みたいですーーーーーーー!!!!!
面白いよ~、面白いです。
誤字らしきモノ
「分々。」→「文々。」
「ルールー」→「ルール」
レミリアと紫はさっそくだなぁ・・・
とりあえず私は、『輝夜-幽々子』二連複に1000円賭けましょうかね。
文句言われるのは面白くなかったり世界観を壊しているとき。そしてこれは世界観を壊してないし物語として面白いですから問題ないんじゃないですか?
自信を持ってくださってもいいかと思います。
>「って、言われてもねぇ・・・ああつ!」
ああっ! じゃないですか?
続き物ですので今回はフリーで。
姫様一点買いだな。
しかし、紫とレミリアの態度がちょっと…緩和されることを祈ってます
普段なら大穴なんて絶対にしませんが、状況を見ると…w
特にレミリア紫の方は、まあむかつくっていえばそうなのかもしれませんが、最初から腰が低い二人なんてらしくないわけで、むしろ、ここからいい方に転がるのか悪い方に転がるのか、予想しづらくて楽しみです。
で、ある程度、設定がかぶったりするのは仕方ないし、むしろ似たようなネタで色々な料理を味わえるっていうのがこういうところの面白さだと思います。とにかく続きに期待期待。
パクリなどと言う人はいませんよ。絶対に
それがワガママな人?なら、なおさらに。
今のところ一番人気は輝夜ですね。(’’
少なくとも自分は知らないので普通の作品として読みました。
藍&橙と咲夜が不憫でならないので何か救いを…
あと輝夜と幽々子が楽しみです。
とりあえず、穴狙いで輝夜に1千円位賭けさせて頂きますw
読んでて全然違和感ない。
話のテンポやつなげ方も良いですね。今後に期待大。
残り20点は後半にとっておきます。
個人的には主の動向を従者が気にせず仕事が出来る輝夜が一番と思っているのですが、倍率高いですね~。
ってわけで本命のつもりで輝夜にこーりんの褌を賭けます!
・・・9.9倍返ってきても困りますがw
特にレミリアの我侭さが公式に極めて近く(藍と橙は不憫だけど)楽しめました。
レミリア以外も公式準拠で違和感がないため読みやすかったです。