Coolier - 新生・東方創想話

まあ、この状況なら必須だろ

2004/08/08 08:03:19
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 一言、壊れてます。駄目な人はすぐ逃げましょう。





 ここは白玉楼、亡者が住む都である。今年の春は人間が奪われた春を取り返しに来たりと色々あったが、そんな事も
忘れみんなお花見をしていた。そろそろ桜が散り始める頃だが今でもほぼ毎日西行寺家ではお花見が続けられている。
西行寺家のお嬢様である西行寺 幽々子の所為によって。









   時刻は19時半
 ただいま幽々子は

「妖夢、ご飯のお代わり、それと漬物ね」

 夕飯を食べてました。

「・・・・まだ食べるんですか、幽々子様?」

 白玉楼の庭師である魂魄 妖夢は呆れていた。
 まあ無理もないだろう。だって

「これで4杯目ですよ?」
「あらいいじゃない。ほら、よく言うでしょ?食欲の春って」
「・・・・それを言うなら食欲の秋です」
「そうとも言うわね。で、お代わり」
「・・・はぁ、この後もまた集めたお客様とお花見をするんでしょ?だったらここらへんで止めといた方が・・」
「それはそれ、これはこれよ。食べれるのなら食べておかないと罪よ?」

 はぁ、とまた溜息をつきながらご飯をよそる。その上に漬物もつける。

「どうぞ」
「ありがと」

 幽々子はご飯を受け取ると、再び食べ始める。さっきからスピードが全然衰えていないような・・・・。
 しかし妖夢は冗談抜きにして悩んでいた。
 まず朝食、その後は簡単なお菓子を食べて昼食、そして暗くなり始めるまでお花見、それからまたお菓子を食べて夕
食、トドメに月見桜とか言って1時くらいまでお花見。はっきり言って、幽々子は一日中何かを食べているのだ。悩む
なと言う方が難しい。よくそれだけ食べれるものだ。オマケに、今年は幻想郷の春を奪ったせいで、それを取り返しに
来た人間に結界を壊された。そのせい(?)で人間との知り合いもできて、去年以上の盛り上がりを見せている。お花
見では毎回酒やご馳走がたくさん。こんな状況が続いたらやはりアレが気になる。
 少々、無礼と思っていてもそろそろ言っておくべきだろう。

「幽々子様、大変申し訳なく思いますが、そんなに食べてばかりだとふとりますよ?」

 一瞬、動きが止まる幽々子。だが次の瞬間には

「大丈夫よ。何時もの事なんだし、私はこれぐらいでふとるほどヤワではないわ」
「はあ、そうですか・・・」

 ふとるにヤワもクソもないと思うが・・・・・

「まあ、この後のお花見もあるからこれぐらいにしておくわ。ご馳走様」

 結局また食べるんかい、と言うツッコミは心を奥底でしまっておく。

「その前にお風呂に入らないと。妖夢、お風呂の用意は出来てる?」
「ちゃんと出来てあります。お着替えも何時もの籠に入ってますので」
「ごくろうさま。じゃあ、お花見の準備しといてね、妖夢」
「・・・はぁ、分かりました・・・・・」

 じゃあね~と言う幽々子をよそに、妖夢は疲れ果てていた。







 西行寺家は無駄に広いが、もちろんお風呂も無駄に広い。
 脱衣所の服を入れる籠だけでも百はある。
 今はお花見をした客が入ったりするが、この時間には幽々子以外誰もいない。

「早いとこ入らないとご馳走を逃しちゃうわね」

 1時間ぐらい遅れた程度でなくなる量でもないのだが・・・・・。

「お肌綺麗にしていかないとね」

 ~~~入浴中~~~(覗きたい人は御自由に)

 ・・・・・・・ふ~、良いお湯ね

 ・・・・・・

 ・・・・・
                                          じ~~――――――――
 ・・・・
                                         そわそわ――――――――
 ・・・
                                  早く立ち上がらないかな――――――――
 ・・バシャ
                                 !!キターーーって何!?――――――――
 ・ペタペタ
                                 そんなの詐欺じゃねえ・・――――――――
 ズドドドドドドドド
                                           パタ――――――――

~~~入浴終了~~~

「ふ~良いお湯だった」

 言いながら水着姿で出てくる幽々子。ああなるほど、これは痛い。漢のロマンである覗きで収穫がこれじゃあヘコム
わな(むしろこれが良いと言う人も・・・ズドド)。この時期になると、やたら多発するのが原因らしい。まあ言って
しまえば、それは幽々子がお客を呼んでるせいだが、もう慣れっこだ。

「さて、さっさと着替えよ」

 そう言って、水着を脱ぎ体を拭く。
 その時だった。とある物に目がいったのは。

「ん?あれは・・・・・」

                        『体重計』

(そんなに食べてばかりだとふとりますよ)

 先程言った妖夢の言葉が浮かび上がる

「まったく、心配性よね妖夢は。・・・よし、せっかくだし妖夢にふとってないという事を証明しよ」

 そのまま体重計に乗る。

「ほんと失礼しちゃうわ、あれぐらいでふとるわけ・・・・・・・・・・・・・・」

 止まった針の数字を見る。一回降りてもう一度ためす。結果は変わらない。今度は目を擦るがもちろん結果は同じ。
 ・・・・そう、酷なようだが真実は一つ。

「・・・・い」

 体重とは、まさに女の永遠の課題。

「いやあああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 その日、白玉楼に珍獣が現れた。









「!!な、今の声は幽々子様!?いったい何が!」

 今の声、あきらかに尋常ではなかった。
 もしや命を奪いに来た刺客が現れたのか!?
 声が聞こえてきたのは・・・・・風呂場!!
 引きドアに手をかけると、そのままいっきに開けた

   ガラガラガラ

「幽々子様!いったいなに・・・」
「こないで妖夢!」

 第一声がそれだった。
 普通、悲鳴の後にそんなセリフを聞けば、明らかに何か大変な事があったんだと思うだろう。

「こ、これは・・・・」

 だがそれは妖夢の想像とはまったく別物だった。
 イヤ、大変と言ったら大変なんだが・・・・・・・

「こないでって言ってるの。私・・・・私もう無理だから・・・・・」
「なにを・・・いって・・・・」

 言葉が続かない妖夢。何時もなら、そんな事言われても何か言い返すだろう。だが今回は違った。あまりの惨状に言
葉がない。正直、妖夢は本当に無理だと思った。今まで食事のおかずを取られても、おやつを取られても、あげくの果
てに下着を全部隠されても幽々子への忠誠心は衰える事がなかった。しかし、今日この日ほど退職届を出そうとマジで
思った日はない。
 だって考えてみてくださいよ?
 もしあなたの大切な人、家族・恋人・親友なんかが脱衣所に入った瞬間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 脱衣所にある籠を組み立てて篭城してた日にゃあ、もう無理だと思いません?

「・・・あの、幽々子様・・・いったいなにが・・・・?」

 それだけ言うので精一杯だった。
 
「・と・・・・たの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「は?今何と?」

 よく聞き取れない。

「・・っちゃ・・の。だ・・・・・・・・・・・・・でき・い・・」
「・・だからハッキリ言ってください!」

 まったくもっとじれったい。こう言うところが幽々子様の悪いと・・

「ふとっちゃったって言ってるの!だからもう妖夢と夜の御勤めが出来ない!!」
「やっぱり喋らないでくださいーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 いきなり爆弾発言。
 さっきと言ってる事が180°変わってますよ。
 妖夢はいっきに幽々子の元にダッシュして口を塞ぐ。
 ドンガラガラと、幽々子の作った城が落城していく。
 オマケにすぐ近くにあった体重計もどける。

「ななななな何言ってるんですか!それも大声で!!」
「シクシク・・・・私もう無理・・・・・無理・・・・・」

 幽々子は抵抗しなかった。つか出来る状態ではない。

「うううう・・・・体・・・汚れちゃったよ・・・・」
「だからもう止めて・・・・・」

 と、ここで一つ思った。
 今の状況は、脱衣所で裸の幽々子とそれを無理矢理押さえる妖夢。さらに、二人っきりで辺り一面に散らかっている
籠。・・・・この状況は一歩間違えば、いや、間違わなくても他人からみたら相当ヤバイことガラガラ

「幽々子ぉー、ここに居るの?なんか声がしたけど、今日はお風呂かし・・・・・て・・・」

 お約束キターーーーーーーーーーーーーーーーー(・∀・)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

「・・・・・・・」
「ちょ、違うんです!これにはわけが・・・」

 とりあえず誤解を解かない・・・

「紫様待ってください。ほら橙、早く来なさ・・・・・」
「まってよ藍様。今い・・・・ん?」

 そして今日に限って八雲一家勢ぞろいときやがりましたか、みょんちくしょうめ。

「や、これには色々と深い事情が・・・」
「・・・やっぱりあなたは妖忌の孫ね。二人ともそんな事するなんて・・・・・」

 師匠も何かシタンッスカ!?

「そしてその後何処に行っちゃったのかしら」

 マジッスカ!?じゃなくて・・・

「いや、だからちが・・・」
「幽々子、何があったの?」

 私のセリフは完璧無視ですか・・・・・ん?そう言えば私の幽体である半身がいない・・・・。
 さては逃げやがったな、あの野郎ぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーー!!!

「幽々子、正直に話しなさい」
「だからこれは事故です!私は何もしてません!!幽々子様、そうでしょ!?」
「・・・紫、私ね・・・体汚れちゃったんだよ・・もう・・・無理なの・・シクシク・・・」
「そして何でそんな誤解を深めるような事言うんですか!?」
「ねえねえ、藍様。これっていわゆる強姦ってやつ?」
「んでもって子供が変な事ゆうなぁぁーーーーーー!」
「ああそうだ、おまえは間違ってもこんな事しちゃ駄目だぞ」
「アンタも納得するなぁぁーーー!そして教えんなぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーー!!」
「うん!藍様の言う通りにする!」
「よし、良い子だな橙は」

そう言って頭を撫でる藍。橙もすっごく嬉しそうだ。

「人の不幸をネタに親密度を上げないでください!!」
「・・・・まあ、事情はよく分かったわ」
「全然分かってないでしょ!!」
「つまり、あなたが幽々子を無理矢理襲ったという事でしょ?脱衣所の散らかりよう、幽々子の涙と発言が証拠よ」
「だ・か・ら!それが大きな過ちなんです!!!」

 そんな妖夢をほっといて、紫が幽々子に近づく。

「うう・・ぐす・・ひく・・・・紫?」
「もう大丈夫よ幽々子。ここまでよくがんばったわね。安心して、私があなたを守るから」
「・・ひっく・・・・でも私・・・汚れて・・・」
「そんな事どうだっていいの。私は幽々子に居て欲しいんだから。そして笑って欲しい。あなたに泣き顔を似合わない
わよ」
「・・う・・・・う・・・紫ぃぃぃーーーーー!!」
「幽々子!!」

   抱き合う二人。これもまた、愛がなければ不可能だろう。汚れてても関係ない、そこに求め合う心があれば。


                          完



 ・・・・・・って

「かってに終わらすなああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
「五月蝿いわよ、妖夢」
「そうよ、せっかく良い雰囲気で終われたのにそれをぶち壊すなんて、後でその不幸は自分に降りかかってくるわよ」
「そんな事どうでもいいです!幽々子様、ふとったんでしょ!!そのままでいいんですか!?」
「・・・・・それはよくないわね。確かにまだ終われない・・・・」
「・・・・・ふとった?」

 いま一つ事情がつかめない紫、とその他二人。

「ふう、今度はちゃんと聞いてくださいね」

 そのまま妖夢が事情説明をする。

 ・・・・・

 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・

「・・・ふ~ん、そういう事」
「はい、そうです。だから勘違いなんです」

 一生懸命、無駄に熱の入った説明を聞きながら、八雲一家は納得顔をする。一名を除いて。

「そうならそうと早く言ってくれればいいのに」
「それを聞かなかったのは何処の誰ですか?」
「悪かったわよ。でもあの状況じゃあしょうがないでしょ?」

 まあ、それもそうなんだが。

「・・・で、そろそろ本題に入りましょう。幽々子、何キロふとったの?」
「え?」
「え?じゃないわよ。何キロふとったかって聞いてるの。それが分からなきゃ、根本的に解決出来ないでしょ?」

 う~~、不満顔だがこの事態は幽々子が起こしたもの。それに解決したいのもっともだと思ったのか、正直に話しだ
した。

「・・・・・8キロ・・・」

 ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・
「「「8キロ!!!??!」」」
「ふぇ?みんなどうしたのそんなに叫んで?」

 一人事情をつかんでない橙。
 だが今はそんな事にかまってる暇はない。

「ちょっと、大声出さないでよ!他の人に聞かれちゃうじゃない!」
「・・・ちなみに何ヶ月で?」
「一週間」
「・・・・どう言う生活してるんですか、幽々子さん?」
「私が説明します。ここ最近お花見のせいで、1日の大半は飲み食いしてます。それ以外は寝てますね」

 思わず唖然としてしまう藍。

「ある意味一週間で8キロは神技ね。大食い選手権じゃないんだから。運動ぐらいしないとだめよ、幽々子?」
「む、何よ紫。あなたなんか寝てばっかりじゃない。運動してないあなただってふとってるはずよ!」
「おあいにく様。私はふとってません」

 ゆら、と何か幽々子の影が二つ見えるのは気のせいか?

「う、うそよ・・・そんな事あるはずない!ありえないわ!喰っちゃ寝喰っちゃ寝してる紫がふとってない!?午後の
主婦の見本、いや教えたような人がふとってないですって!!?」
「余計なお世話よ!」
「ありえないわ!私は毎晩妖夢と夜の御勤めをしすぎてるって言うのに!!」
「それは言わないでください!!」
「・・・・・まあそれじゃあ足りてないんでしょう」
「普通に流さないでくださいよ!」

 顔を真っ赤にする妖夢。

「何で!?何で運動している私がふとって紫はふとらないの!?」
「私はちゃんとした生活を送ってるからよ」
「まあ確かに紫様がふとってないのは私もビックリですが・・・・」
「何ですって、藍!」
「だって、家のご飯の大半は紫様が食べてるじゃないですか」
「あ、でも紫様はここ最近まで冬眠してたんだからご飯あんまり食べてないんじゃないの?」
「「「「・・・・あ・・・・」」」」

 本人すら忘れていたとは。確かに運動をしてなくても、ふとる元である食事をしてないんだったらふとらない。

「そうだった、良い子ね橙。流石私の式なだけはあるわ」
「・・・紫様、橙は私の式です」
「似たような物よ。良い子良い子」
「?えへへ」

 状況は分かってないが、褒められたので良しとするか。

「ゴホン。あの、いい雰囲気のとこ悪いんですけど、いい加減本題に入りませんか?」
「それもそうね。どうしよう・・・・」
「どうするも何も、ダイエットするしかないでしょ?ふとったんだから」
「それもそうなんだけど・・・・・」

 どうもいま一つ乗り気じゃない幽々子。

「でも何で今年に限ってふとっちゃったんだろ?去年はこんな事なかったのに・・・・」

 去年まではこんな事なかった。てことは今年に入って変わった事となる。

「・・・・もしかして、あの人間たちと知り合ったからじゃないですか?」
「あの人間たち?」
「ほら、春を取り返しに来た人たちですよ。今年はあの人たちもいれてお花見してたでしょ?それに久々の下界が満喫
出来ると、相当他の幽霊たちも浮かれてましたし」
「人間たちと言うと、あの人たちかしら妖夢?」
「多分考えてる人たちと同じでしょう。巫女・魔術師・メイドの三人です」
「あいつらか。そう言えばこの前戦って負けたな・・・」
「ぅぅ~~、痛かったよ、藍様」
「・・・私もやられたわね。強烈な目覚ましだったわ」

 全員が色々な事を思い出しているのか、みんな考えた顔をする。

「・・・まあ、これで幽々子様がふとった理由が分かりましたね」
「ええ、間違いないでしょ」
「・・・でも分かったところで痩せれるわけじゃないのよね」
「当然です」

 溜息を吐く幽々子。あいつらのせいだと言うのは逆恨みだろ。

「・・・で根本的に何をすればいいの?」
「う~ん、やっぱり運動かしら?」
「でしょうね。しかしそれだけでは駄目です」
「何で?」
「何でって、ふとったのは食べ過ぎたからでしょ?」

 うんうん、と頷く幽々子。そろそろ気付けよ・・・・・

「つまり、食べすぎが原因である以上、その食事量を減らさなきゃ意味がないんです」
「!!っな」
「今日から、お花見はなしです。それに御代わりも」
「そ、そんなぁ、妖夢~~~お願いだから止めて!」
「それと、朝と夕食前のお菓子もなしです」
「ひ、ヒドイ妖夢!それじゃあ三食以外食べる物がないじゃない!お菓子まで取られたらどうやって私は生きていけば
いいのよ!?」

 それ自分で言っちゃあ終わりっすよ。つかあんた死んでるだろ。
 会話を聞きながら紫は呆れ顔だった。

「・・・・・今までそれでふとらなかったのが奇跡ね。確かに食事は制限しないと」
「紫までそんな事言うの!?私は、私はどうしたらいいの!!」

 おもいっきり泣く幽々子。
 心底、何でこんな人を主と思っているのか分からなくなってきた。

(師匠、冗談抜きで退職していいですか?)

「・・・・とりあえず食事はそれで決まりです」
「っで、運動の方はどうするんですか?幽々子さんの性格からするとあんまり厳しいのだとすぐ投げ出しそうですが」
「結構キツイ事言うわね藍ちゃん。まあそれは私も同じ意見よ。何かあるの、妖夢?」
「あります」

 即答だった。
 あまりの速さに、ビックリする。

「・・・それ大丈夫なの?」
「大丈夫だとは思います。厳しいですが、ちょっとお灸をすえるにはちょうど良いでしょう」
「そう。まあ、あなたにあると言うなら私たちが無理して意見を言う必要はないわね」
「そうですね」
「?」

 結局、その日はこれでおひらきとなった。最後まで橙は?顔だったし、幽々子は唸っていた。
 









  朝、ダイエット一日目

「ふう、今日もいい天気でよかった」
「・・・・・・」

 朝っぱらから元気な妖夢だが、対照的に幽々子には元気がない。

「お腹すいた」
「・・・・何言ってるんですか、まだ何もやってないのに」
「だって、ご飯二杯しか食べさせてくれなかったじゃない」
「十分でしょ!」

 頭が痛くなってきたが、ここで負けるわけにはいかない。

「とりあえず!ダイエットをかねて庭掃除をします!!」

 ビシッっと、竹刀を構える妖夢。額にはドッ根性と書かれた鉢巻が。今の妖夢は応援団長よろしく、無駄に気合が入
りまくっている番長と同じだ。
 さて、話の路線が外れたが妖夢が考えたダイエットとは、先程言った通り庭掃除である。幅二百由旬にも及ぶ庭掃除
は相当体力を使う。さらに自分の庭を綺麗にすると言う意味では一石二鳥だ。決して何時も私がどんな思いをしている
か思い知ってもらう一石三鳥なんて考えていませんよ?ええもちろん本当に・・・・・

「幽々子様、準備はいいですか?」
「う~~、何でお嬢様である私が・・・・」
「痩せたいんでしょ?なら我慢してください」
「うう~~~~~」

 それにしてもいざちゃんと直視してみると本当に広い。それに・・・・・

「きったない庭ね」

 自分の庭をそんな風に言っちゃいますか?
 この時妖夢が誰かが毎日お花見をするからですと、考えていたのは秘密です。

「だからこそです。自分の庭を綺麗にする喜びも味わえるでしょ?」
「・・・・それもそうだけど・・」
「分かってくださったんなら始めましょう」

 そう言って、幽体を連れて掃除を始める妖夢。なぜかタンコブがあるのは気のせいか?はたから見てると、自分が自
分に服従しているような感じがする。しかし、流石毎日掃除しているだけのことはあって大分手馴れている。

「はあ、やるしかないか。これも痩せるため!!」

 気合を入れて、大いなる道への第一歩を踏み出す!

「ああ、あんなところに残った食べ物が!!」

 そしてさようなら!!

「もったいないわね、私が食べてあげ・・」
「こらぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 すごい勢いで戻ってく妖夢。

「何してるんですか!そんな事したらダイエットの意味がないでしょ!!」

 初めの第一歩を踏んだのではなく、摘んでしまった幽々子。

「いいじゃない、ちょっとぐらい」
「良くありません!そのちょっとが大きな過ちになるんですよ!?」
「そうかもしれないけど、でも食べ物を粗末にするのは良くない事でしょ?」
「う、それは・・・・」

 一応、筋が通っているだけに反論は出来ない。
 しかし、それとこれは別だ。

「駄目です。そう言うのは元の体重に戻してからにしてください」
「・・・ケチ」
「何か言いマシタカ?」
「いえ、滅相もございません」

 直感的に判断した。これ以上逆らったら斬殺されると。

「だったら続けてください。これは幽々子様のためなんですからね?」
「ハイ・・・・」

 声に一切の覇気を感じない。、妖夢は深い溜息を吐いた。

 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・

 あれから二時間、結構はかどった・・・・・て事は一切ない!
 ちょっと目を離せば摘み食いしそうになるは、気付いたら休んでるなど散々だった。
 そんな事がすでに5桁に突入していた。

「幽々子様、本気で痩せようと思ってますか?」
「思ってるわよ、失礼な」
「だったらもっとやる気を出してください!!」
「だってしんどいんだもん」
「それがダイエットです!」
「もうちょっと楽に痩せる方法ないの?好きなだけ食べれて、まったく運動しないですむ方法」
「そんなのあったら全国民がやってます!!」

 ああ、何か胃がきりきりする。

「ほら、早く続きをしますよ」
「・・・妖夢の横暴!感情なし!人を苛めて楽しいのかこのなんちゃって剣士!!」
「やかましいわ!!!私だってしまいにゃ怒りますよ!!!」

 イヤ、もう十分怒ってるから。

「早くする!さもなければ昼食抜きにしますよ!!」
「ひ、そっそんな~~~~~!!!」

 この世の絶望全てを背負った顔をする。まさに道なき道を歩んでいるようだ。

「さっさとやれ!!」
「うわ~~ん!!」

 これじゃあ、どっちが主なんだかさっぱり分からん。

「本当に早くしてください!まったく、これでお客でも来たらまた・・・・・」
「また何なんだ?」

 そして現れる突然の乱入者。

「!!!あ・・・・あが・・・」
「ちゃんと喋れよ妖夢。言葉になってないぞ」
「あ、魔理沙じゃない」
「おう幽々子。今日はちょっとみんなで来たぞ」
「・・・・・みんな?」

 何か嫌な予感がする。
 そしてこう言う時に限って・・・・

「ちょっと魔理沙、一人で先に行かないの」
「まったく、スピードが速すぎるのも問題ね」

 当たっちゃうんだよね。

「れ、霊夢さんに咲夜さん!?」
「ええ、それがどうかしたかしら?」
「ど、どうかします!何でみなさんが・・・」
「もうそろそろ桜が散るだろ?だからみんなで来たんだ」
「あ、そうなんですか・・・・て納得いくわけ・・・・」
「お、そうだ幽々子。今日は他にも客連れてきた」

 と言って魔理沙が何かを放り出す。そこには・・・・・

「やめて~~。私は春を伝えに行きたいんです~~~~」

 泣きながら縄に縛られているリリー・ホワイトでした。

「・・・・どうしたんですか、これ?」
「もうちょい人数が居た方が良いと思って連れてきた」
「・・・・これって拉致ってきたと言った方が正しいのでは?」
「・・・・・・私たちは一応止めたんだけどね・・・・」
「まあ良いじゃねえか。それより幽々子、どこかで花見しようぜ」
「ええ、もちろん。向こうの方は結構桜が残ってたはずよ」
「じゃあそこで決まりね」
「帰してください~~~」

 そう言って四人とオマケが幽々子に案内されていく。
 ・・・・・・・・・・・・って

「ちょっと待ったぁぁーーーーーーー!!」

 急に叫びだす妖夢。

「どうしたの庭師?あなたはこないの?」
「あいつまだ仕事が残ってるから」
「ああそうなの、がんばってね」
「あ、ありがとうございます咲夜さん・・・・・・じゃない!!」
「ど、どうしたのよ。そんな形相して・・・・・」
「幽々子様!あなたは今ダイエット中でしょ!!」
「「「・・・・・ダイエット?」」」

 三人とも?マークが顔にでる。

「よ、妖夢!何バラしてるの!!」
「あ・・・・・・・・」
「あ、じゃないわよ!!」
「ちょっとした不可抗力であって・・・・・」
「五月蝿い!!他の人にまでばれちゃったじゃない!!」
「だ、第一幽々子様がだらしないからいけないんでしょ!?」

 いがみ合う二人を他所に、三人はそれを呆然と眺める。
 まあ、ダイエットと言う単語が出てきたからには答えは簡単。

「・・・つまり幽々子、あなたふとったのね?」

 グサッ!っと咲夜が放った図星ナイフが幽々子の心を串刺しにする。
 初球・ストレート・ど真中に的中である。むしろ死球か?

「どうやら図星ね。ダイエットしようとしてるけど真面目にやらないせいで庭師が手を焼いているってとこかしら?」
「正解です、咲夜さん」

 ばれた以上、隠す必要はないと判断したんだろう。妖夢は素直に答えた。

「それは痛いわね。ちなみに何キロふとったの?」
「・・・いや、それは・・・・・」

 霊夢の質問につまる。やっぱこれは言ってしまうとまずいだ・・・

「・・・・・8」
「「「・・・・・・・・8?」
「そうよ!!一週間で8キロふとったの!!!なんか文句あっかゴラァ!?」

 糸が切れたのか、幽々子は自分から暴露し始めた。
 もう完璧開き直ってるなこりゃ。

「・・・一週間で8キロ。プロでも難しいわね」
「その前にふとる事がありえない。ちゃんと運動しないからだな」
「どうせ庭師にまかせっきりなんでしょ?」

 それも正解です、咲夜さん

「むっ、何よ、あなたたちはふとらないっての!?」
「勿論だぜ。私は日頃外に出て体動かしてるからな」
「私は庭掃除してるから。それ以前に陰陽玉のおかげでふとらないの、残念でした」
「私は紅魔館からあまり出ないけど、掃除とか食事で忙しいし」
「幽々子様、何だかんだ言ったってみんな運動じみた事はしてるんです。幽々子様だけですよ?そんなだらけてるの」

(一名のぞいて) 「はっくちゅん!!・・・誰かにうわさされてるわね。隙間を貫通するなんて凄腕だわ」

「・・・・・・・・・」

 もはや駄目、の一言ですね、ハイ。

「ありえない。春満開にゴキブリ一世に悪魔の犬にまで負けるなんて・・・・・・・・」
「なんですって、春馬鹿」
「んだと、ぐるぐる頭」
「なんだって、ドリキャス」

 バチバチと目線から火花を散らす四人。
 このままだと争いになりそうだ。

「あのみなさん、ここでは・・・・」
「ふん、この程度の挑発で乗るなんてまだまだね」

 ムカ、その一言に三人が切れた。

「「「巫山戯んなこのカリスマなし!!!」」」

 シーーーン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・―――――――――――――――――――――――――――

「あわわわわわわ・・・・み、みなさん!?」

 言っちゃった!ついに誰もが言いたくても言えなかった一言を!!

「ふ・・・・うふふ・・・・うっふっふっふっふ・・・・・・」

 不適に笑みをこぼす幽々子。どうやら思考回路が断線してしまったようだ。

「・・・・いい度胸ね。分かってると思うけど、生きて帰れないわよ?」
「ふん、あなたに出来るとでも?」
「まったくだ、私たちにボコボコにされたくせに」
「ほんと、お嬢様の半分以下の実力ね」

 どんどんヒートアップしていく。駄目だ、もう止められない。

「白玉楼の住人になるがいい!!」
「結界に封印されるがいい!!」
「実験道具になるがいい!!」
「お嬢様の餌になるがいい!!」

 ドガガガガガガガガガ!!!!!

 結局こうなるんだよな・・・・・・・・

「・・・・・はあ、後で掃除が大変になるな・・」

 溜息を吐く妖夢。

「・・・・巻き添えを喰らうのも嫌だし、先に屋敷から掃除しよ」

 そう言って屋敷へと足を伸ばす。

   ドッカン!  あ~~~~れ~~~~  ・・・・・・    キラーン

 何か流れ星が見えたような気がするが、無視しよう。南無。

「だいだいあなたたちと知り合ったせいでふとったのよ!」
「逆恨みもいいところよ!だいたい知り合ったのはあんたのせいでしょ!!」
「まったくだ!おまえが元凶だろうが!ヤキ入れたる!!」
「春を奪った責任とってもらうわ!もう一度死になさい!!」

 ・・・・イタタ、なんか胃が痛い・・・
 もう、どうだっていいみょん









   夕方

 あれ程騒がしかった音が、この時刻になって止んだ。

「・・・そろそろ終わったのかな?」

 そう言って、庭へと向かう。そしてそこで見たものは・・・・・

「・・・・・・・・・・」

 思わず声を失ってしまうものだった。辺り一面焦げた跡・もとから散らかっていた物がさらに散らかっている・木が
折れている・巻き添えを喰らったのか、死屍累々の亡者の山。これを悪夢と呼ばず何と呼ぶ。そんな中に、精も魂も使
い果たしたような顔をする物体が四匹いた。ダラダラと汗をかき、酸素が足りないのか陸に打ち上げられた魚のように
口をパクパクさせる。地獄絵図とはこのことか。

「・・ハア・・・まだ・・・やる・・・・?」
「ぜえ・・・・さすがに・・・げほ・・・むりだ・・・・」
「・・・わたしも・・・・ごほ・・・げんかい・・・・」
「・・・・おなじく・・・・・・・・・・あうとよ・・・・・」
「・・・へへ・・・じゃあけっかは・・・・・・・・」
「「「「ドロー」」」」    ばた

 その言葉を最後に四人は力尽きた。正直ありがたい。これ以上やられては私は自分を抑える自信がなかった。何にっ
て?もちろん決まってる。私も乱入しそうだったからですよ。こんな奮戦を見せられちゃあ、剣士としての血が騒ぎま
す。そして一面を血のように真っ赤にして血肉を撒き散らし私自信を返り血で一杯に!!・・・ハッ!いかんいかん、
つい暴走しそうになってしまった。くそ、サムライスピリッツにはまったのが悪かったか。まあ、終わった以上もう乱
入出来ないが・・・・・・とりあえず

「・・・幽々子様を運ぶか」

 四人のもとまでやって来る。そこで見たのは、何かとっても満面の笑みを浮かべて気絶している四人。

「人の気もしれないでよくもまあこんだけ暴れてくれたもんだ」

 とバッチリ口にする妖夢。これを片付けるのは結局妖夢なのだから、愚痴の一つでもこぼれるだろう。本音は、四人
ともさわやかな笑顔で二百由旬ひき殺しの刑にかけたいのだが、ぎりぎり残った忠誠心がそれを阻止した。まあそんな
事しなくても、明日の毎魂新聞には一面どころか全面記事デビューを果たしているだろうが。ちなみに助けたのは幽々
子様だけ。何が悲しくて無駄な労働せにゃならんのだ。他の人は、後から来た幽霊たちに渡した。何でもちょっと食材
が足りないとか。一番のゴミも片付いたところで、幽々子を背中に担ぐ。

「・・・まったく、何でこんな事に・・・・・・・」
「・・・・・う~ん」

 背中では呻き声を上げる幽々子。

「・・・・妖夢・・・・・・」
「・・・・・・幽々子様?」
「・・・・・・大好き・・・」

 突然の不意打ち。寝言と分かっていても恥ずかしいものは恥ずかしい。でも正直嬉しかった。

「・・・私もですよ、幽々子さ「だからもっとお代わり~~・・・・・むにゃむにゃ・」

 前言撤回。やっぱこの人、西行妖に土葬したろか・・・・・・

 ・・・・・

 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・

「う~~ん・・・・ん?」

 広い和室。その中で一人が目を覚ました。部屋の襖からは月の光が差し込んでくる。

「・・・・・え~っと、何で私はここで寝てるんだっけ?」
「幽々子様が三人と戦ったからでしょ?」

 !!と幽々子の体が跳ね上がる。

「よ、妖夢!?何であなたが此処に・・・・」
「何でって、幽々子様が倒れたから此処まで運んだんです」
「倒れた?・・・・あ、そう言えばあの人間たちと戦ってたんだっけ」
「そう言ってるでしょ。まったく、何でダイエットするはずだったのにあんな事になるんですか?」

 ダイエット?ああそうだった。

「そうだ、ふとっちゃったからダイエットしてたんだっけ」
「してた、と言うよりしようとしてたの方が正しいです。結局は全然駄目だったじゃないですか。あげくの果てに争う
し。その後片付けをするこっちの身にもなってくださいよ」
「う~~悪かったわよ・・・・て妖夢、私争ってたのよね?」

 何を思いついたのか、真面目な顔で聞いてくる。

「?ええそうですけど、それが何か?」
「つまり、私は争っている間ずっと運動してた事になるわよね?」
「・・・・・確かに」

 考えてみればそうだ。元は体を動かす事が目的だった庭掃除。結局それは失敗だったが、それは争いがあったから。
当初の作戦とは違ったが、運動したのは事実だ。しかも熱中してたせいで昼御飯も食べていない。

「ってことは!」

 勢いよく飛び出す幽々子。

「ちょ、待ってください幽々子様!まだお体の方が・・・・」

 後を追う妖夢。急にどうしたのかさっぱりわからない。しばらく走って、幽々子が一つの部屋へと駆け込んでいく。
 そこは・・・・・・脱衣所!

「はあはあはあ・・・・・幽々子様、いったいどうし・・・・」

 と、そこで妖夢の言葉は途切れた。なぜなら幽々子が・・・

「(プルプルプル)・・・・・・ヤッタァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 歓喜の声を上げたからだ。
 よく見れば、体重計の上でプラトーンのポーズをとっている。

「ゆ、幽々子様、何がやったー何ですか?」
「分からないの!!体重が元に戻ってるのよ!!!」
「そうですか、それはよかった・・・・てええええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 今度は驚きの声が上がる。

「も、戻ったって体重がですか!?」
「だからそう言ってるでしょ!」
「だって、一日しか経ってないんですよ!?」

 常識的に考えて信じろって方が無理だろう。8キロを一日で元に戻すなんて・・・・・・。

「信じられないです。一日で元に戻すなんて・・・・・・」

 そんな事できれば、全国のダイエットしてる人は万々歳だ。

「やっぱ激しい運動したおかげね♪」
「・・・・・ありえない」

 だがよく考えてみれば半日近くぶっとおしで運動をしていた。先程の争いは勿論弾幕ごっこ。よく考えなくても、幻
想郷にとって一番激しく、過激な運動だ。ある意味決して不可能とは言い切れないかもしれない。

「とりあえず一件落着ね」
「いや、幽々子様にとっては解決したかもしれませんが・・・・」

 こちらはそうもいかない。幽々子様が痩せた対価として、えげつない庭掃除があるんだから。
 ・・・まあ、せっかく主が喜んでいるんだから、今はその事は考えないでおこう。

「よかったですね、幽々子様」
「ありがとう妖夢。てなわけで御飯よろしく」
「今から食べるんですか!?10時ですよ!?」
「あら、妖夢は私に断食させる気?だいたい昼御飯も食べてないのに夕御飯もなしってのは酷すぎない?」

 ああ、そう言えば寝てたせいで夕飯食べていなかったんだ。すっかり忘れてた。

「確かに、夕飯は食べていませんでしたね。分かりました、すぐ用意します」
「たっぷりよろしくね」

 いや、たっぷりって・・・・・

「・・・・それじゃ痩せた意味ないでしょ。またふとりますよ?」
「そん時はそん時よ。それより早くして。私お腹ぺこぺこなの」

 そんな姿を見て諦めたのか。ハアと呆れ顔で食事の用意にとりかかる事にした。








   結局あの後

「信じられない、御飯を6杯もお代わりするなんて・・・・」

 見ているこっちが吐きそうだった。しかもあの後また花見を再開。

「・・・・またふとるのも時間の問題かも」

 まあ私が考えたところでしょうがないだろう。全てのツケは本人に返って来るんだから。
 それにしても今日は疲れた。肉体的ではなく精神的に。
 明日からの庭掃除の事を考えると、今日はもう休んだ方がいい。

「お風呂入って寝よ」

 無駄に疲れすぎた。その疲れをちょっとでも癒したい。
 そうと決まれば、さっさとお風呂場に向かう。

  ガラガラ

「ふ~~・・・ん?」

 脱衣所に着いて、一番最初に目に飛ぶ込んできたのは

「あれは・・・・体重計?」

 先程、幽々子が体重を量った時に出したまんまだったらしい。

「片付けくらいしてほしいですね」

 とりあえず片付けようとするが、何か思いついたのか、動きを止める。

「・・・・・そう言えば、ここ最近体重を量ってないな」
 
 ・・・・・せっかくあるんだし

「たまには量ってみようかな」

 そう、安易な気持ちで体重計に乗る。自分は日頃庭掃除をしているから大丈夫だと思っていたからだろう。

「さて、結果・・・・は・・・・・」

 それが全ての引き金となるとも知らず

「・・・・・・・み」

 自分から地雷原に飛び込んだ事も知らず

「みょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!」

 白玉楼、珍獣の声リターンズ。










ついにやってしまったギャグ文第二段。
Barragejunkyさんが許可をくれたおかげですね。ありがとうございました。
『はっちゃけ1/1』よりネタは少ないと思いますが。
しかし、相当アホウですね、この文は。
ちなみに、マジで私はサムライスピリッツ好き。新作だと13人斬りが最高。
ついでに、この文は続きません。
ネタがあんまりないもんで。

それにしても、処女作から約二ヶ月たったのか。
ちょっとはなれたかな?あいかわらず誤字が多いですが。
今まで感想くれた人、本当にありがとうございます。
MSC
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コメント



0.2350簡易評価
3.無評価ym削除
阿呆な文は大好きですw
それでも、まだキャラの原型は留めてるほうだとは思います。
ただ、点数がなやみますな。
「萌え~」という感じではないんですが、10点だと低すぎる・・・。
簡易で30放り込んでおきましょうw

例によって、誤字・無変換などはちょこちょこありますが、読めないというほどではないのです。
とりあえず挙げておきますと、

そうとも言うはね>そうとも言うわね
まきぞい>巻き添え
さっさそと>さっさと

あたりでしょうか。

後は年寄り(ぉ)の戯言ですが、
ゆう>言う
これは話し言葉として耳にする分にはあまり気にならないんですが、文章として見るとどうしても気になってしまいます。

まあ自分は物書きではないのであまり偉そうなこと言えませんがw
7.30RIM削除
あぁ~、このノリはやっぱり好きだなw
しかし、1週間で8キロは恐ろしい・・・
しかし、妖夢は藍の次ぐらいに苦労が似合うなw

少し、目に入った誤字脱字を挙げてをおきますね

退職届を出うと>退職届を出そうと
幽々子が作った城>幽々子の作った城
あひらきとなった>おひらきとなった

気になったのはこのぐらいでしょうか
8.30裏鍵削除
あー
とりあえず幽霊は太りやすいし痩せやすい、と(メモ
…つーかそれじゃ人間と殆どというより全然変わってないでは…成長しないぐらい?っていうか成長しないならそんな栄養を取ってどうする、あ判った成長しないから栄養は全部脂肪などになって太って使うと一瞬に消えてそーそーつまり(ry
と読みながら事後完結しました。ごめんなさいです。
9.40いち読者削除
今一度言ってしまおう。なんてアホウなんだ、と。
もう、上から下までアホ全開。スクロールバーをどこで止めてもアホなのが見えます。
とりあえずゆゆ様に手ェ出してた(?)妖忌は二百由旬ひき殺しの刑ですね(笑)。

ミスが1点。
『そんな事してら』→『そんな事してたら』or『そんな事したら』
14.無評価修くりーむ削除
題材や立ち回りは良かったと思いますが、お決まりの展開をなぞっているだけで中盤の退屈した感は否めません。
話のテンポアップや流れのスムーズさを意識すれば、もっと良くなると思い   ます。
18.無評価Barragejunky削除
参りました。
拙作も壊れSSだと自負してはいましたがこの作品はそれを遥かに上回る壊れっぷり。
やるならとことんやるぜ! という意気込みが見えてくるかのようでした。
自分もymさんと同様簡易にて得点を入れさせていただきました。なのでここはフリーレス。

そしてこの作品は第二部妖夢編へと続いていくのですね。
え、違うの?

24.40名前が無い程度の能力削除
「もう、どうだっていいみょん」
62.80名前が無い程度の能力削除
おんもすれえ。