ここは何か…いや、何もかもがおかしかった。
何故こんなことになっているのか。僕には理解できなかった。
「はぁ…は、ぁ……くそ…っ」
ココはどこだ?
アレはなんだ?
どうして僕は逃げている?
答えは簡単だった。
アレは僕を『喰おう』としている。だから逃げるのだ。
「滅茶苦茶だ…何なんだよ一体っ」
不可解な出来事に、すでに僕の頭の情報処理は限界をとっくに超えていた。
僕を追ってきているアレ--多分、子供の頃くだらないテレビの特集でやっていた、そう、『妖怪』と呼ばれるモノではないか。
「ハハ…っ 何が妖怪だ…そんな馬鹿げたモノが…」
体は必死に動いているというのに、頭は呑気にそんな馬鹿な推測をしている。
すでに体は限界を叫んでいる。今にもこのうっそうと草の生えた地面に、膝から崩れてしまいそうだ。
背後から迫る殺意は確実に近づいてきている。もとより身体能力が違いすぎるのだろう。追い付かれるのも時間の問題だった。
「くそ…なんで…なんでこんな目に…」
納得がいかない。
つい先ほどまで、変化のない、つまらない、でも平和な日常を享受していたというのに。
そうだ、いつもどおり友達とくだらない笑い話をしながら学校から帰っているところだったではないか。
それが今のこの状況は先の状況とどう繋がるというのか。
「まさか、あれか? 別世界っていうヤツ? ハハ、それこそ馬鹿げて…っっ!?」
視界が開けた丘に出た瞬間、僕は止まった…止まらなければならない気がした。
気が付くと、今まで迫っていた殺意が感じられなくなっていた。
そうか、彼等は知っていたのだ。この先にいるモノの存在の大きさを。
「こんばんは。珍しいわね…『ただの』人間がこの幻想郷の夜で生きていられるなんて…」
そこには一人の少女がいた。紅い紅い月を背負って…<>を背負って…
瞬間、僕は理解した。ここは僕のいた世界ではないし、妖怪や悪魔というものが存在していたのだということも。
さっきまで混乱していた頭の中が今ではやけにすっきりしている。
「ふふ…どうしたの? 私の魔力にあてられてしまった?」
ああ、そうだ。
僕は困ったことに、この常識を超越した存在に魅入られている。
その先にある<>を理解しつつも…
「ごめんなさいね。こんなにも…月が紅いから…」
少女がゆっくりと動き出す。
それは一瞬だったか。それとも永遠ともとれる時間だったか…
僕はぼんやりと、「綺麗だ…」なんて呑気なことを考えていた。
そして僕の意識は途絶えた
空にはどこまでも美しく綺麗で、残酷な紅い月だけが輝いていた…
何故こんなことになっているのか。僕には理解できなかった。
「はぁ…は、ぁ……くそ…っ」
ココはどこだ?
アレはなんだ?
どうして僕は逃げている?
答えは簡単だった。
アレは僕を『喰おう』としている。だから逃げるのだ。
「滅茶苦茶だ…何なんだよ一体っ」
不可解な出来事に、すでに僕の頭の情報処理は限界をとっくに超えていた。
僕を追ってきているアレ--多分、子供の頃くだらないテレビの特集でやっていた、そう、『妖怪』と呼ばれるモノではないか。
「ハハ…っ 何が妖怪だ…そんな馬鹿げたモノが…」
体は必死に動いているというのに、頭は呑気にそんな馬鹿な推測をしている。
すでに体は限界を叫んでいる。今にもこのうっそうと草の生えた地面に、膝から崩れてしまいそうだ。
背後から迫る殺意は確実に近づいてきている。もとより身体能力が違いすぎるのだろう。追い付かれるのも時間の問題だった。
「くそ…なんで…なんでこんな目に…」
納得がいかない。
つい先ほどまで、変化のない、つまらない、でも平和な日常を享受していたというのに。
そうだ、いつもどおり友達とくだらない笑い話をしながら学校から帰っているところだったではないか。
それが今のこの状況は先の状況とどう繋がるというのか。
「まさか、あれか? 別世界っていうヤツ? ハハ、それこそ馬鹿げて…っっ!?」
視界が開けた丘に出た瞬間、僕は止まった…止まらなければならない気がした。
気が付くと、今まで迫っていた殺意が感じられなくなっていた。
そうか、彼等は知っていたのだ。この先にいるモノの存在の大きさを。
「こんばんは。珍しいわね…『ただの』人間がこの幻想郷の夜で生きていられるなんて…」
そこには一人の少女がいた。紅い紅い月を背負って…<>を背負って…
瞬間、僕は理解した。ここは僕のいた世界ではないし、妖怪や悪魔というものが存在していたのだということも。
さっきまで混乱していた頭の中が今ではやけにすっきりしている。
「ふふ…どうしたの? 私の魔力にあてられてしまった?」
ああ、そうだ。
僕は困ったことに、この常識を超越した存在に魅入られている。
その先にある<>を理解しつつも…
「ごめんなさいね。こんなにも…月が紅いから…」
少女がゆっくりと動き出す。
それは一瞬だったか。それとも永遠ともとれる時間だったか…
僕はぼんやりと、「綺麗だ…」なんて呑気なことを考えていた。
そして僕の意識は途絶えた
空にはどこまでも美しく綺麗で、残酷な紅い月だけが輝いていた…
逃げる人の恐怖感がいまいち伝わってこないのが原因かと思われ、ピンで出すにはあまりにも文章のきりが呆気なさすぎます。
じっくりと構想を練った方が宜しいかと思います
名前が無い程度の能力氏の仰るとおり、文章のキリがどうにも……
始めからクライマックスで締めが無く終わる、またはプロローグがあってそれだけで終わり、といった印象でした。
この場面の前に『僕』の何でもない日常が描写されていれば、読者と『僕』がリンクし、この場面の異常さがもっと読者に襲い掛かってくるのではないでしょうか。
あと、レミリア嬢で表現したかったものが何なのか迷いました。
恐怖? 神秘? 美麗? それとも全部?
それを知るためにもこの後お話がどうなるのか気になるところです。
いや『僕』の一人称では不可能なのですが(汗
一人称の視点でものを書けない身としては、違和感無く一人称で書ける手腕が羨ましいです。勉強しないと……
兎にも角にも物足りない、もっと読ませて! その一言に尽きます。名前が無い程度の能力氏と同様、次回作がありましたらもっと構想を大きめにして欲しいです。
あ、ひょっとしてこれは続き物だったりしますか? だとしたら自分の意見は勘違い炸裂なので消し去ってください(* ノノ)