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「失礼します」
「何か用かしら、美鈴?」
「近いうちに休暇をいただきたいのですが」
「理由次第ね、話しなさい」
「たまには咲夜さんと、二人で出かけたいと思いまして」
「んふふ、いいわよ。好きになさい」
「ってことがあったのよ」
「まさか美鈴から動くなんてな」
「そんなそぶりは全然見せてなかったのにね」
「あら、咲夜がまだ小さい頃は美鈴がよく連れて出掛けたものよ」
「なんだ、そういうことか」
「咲夜もかわいそうにね」
「まあ、私たちから見ればまだまだ子供だしね」
「恋に年齢なんて関係ないぜ」
「咲夜が積極的に動かないからダメなのよ」
「ほんとじれったいわよね、霊夢もそう思わない?」
「知らないわ。っていうか、なんで私ん家でくつろいでんのよ」
「だって呼んでも来ないじゃないの」
「神社を空けるわけにはいかないわ」
「だからわざわざお前の所に来てやってるんだ」
「私はそういうのに興味ないの、やるんなら余所でやって」
「残念だったな、私達はお前が大好きだぜ!」
「逃げられると思ったら大間違いよ」
「お茶がなくなったから淹れてきて」
「あんたらねえ……」
「最近、フランと宵闇の妖怪が仲いいのよね」
「へえ、面白い組み合わせだな」
「でもあの二人、見た目とか結構似てるわね」
「あの妖怪が闇を操れるから、朝になっても帰ってこないことが多くて困るわ」
「なんだ、妬いてるのか?」
「別に。姉として心配してるだけよ」
「でもまあ、100年後くらいにはお似合いの二人になってるかもね」
「そんときゃ私らもうばあさんだな」
「あんただけよ、人間」
「一人で勝手にババアになってなさいよ、人間めが」
「長生きしてるくせに、恋人もいない奴らに言われたくないぜ」
「わ、私だっていつかは素敵な人と……」
「引き籠りに出会いがあるわけないだろ」
「私にはパチェがいるもんね」
「最近構ってくれないって、ぼやいてたのは何処の誰だっけな」
「……そういうあんたはどうなのよ?」
「私か?私は、香霖と……」
「絶対気づいてないわよ、あの朴念仁」
「うわーん、香霖の馬鹿ー」
「はあ、カップルなんて死ねばいいのに」
「ほんとよね、滅ぼしてこようかしら」
「何馬鹿なこと言ってんのよ」
「あ、霊夢」
「遅かったわね」
「お茶ぐらい、もっとさっさと淹れろよな」
「そんなこと言うならあげないわよ」
「お茶菓子も持ってくるなんて、ずいぶんと気がきくじゃない」
「魔理沙の分は私がもらうわね」
「私のよ」
「誰も食べないなんて言ってないぜ」
「あら、雨が降ってきたわね」
「どうしましょう、これじゃ帰れないわ」
「仕方ない、今日は泊まってくとするか」
「私も雨具持ってきてないのよね」
「帰れ」
「問題ないわ、こんな事もあろうかと、お泊まりセット持ってきたから」
「私は枕も持ってきたぜ」
「あ、タオル忘れたから貸してちょうだい」
「か え れ」
『こちらゴールデンウィーク、ピンクパンサー応答せよ』
「パチュリー、その呼び方やめてくれない?」
「スニーキングミッションにコードネームはつきものだぜ」
「なんで私がピンクパンサーなのよ」
『ピンクパンサー、今の貴方は博麗の巫女ではなく、標的に忍び寄る紅白の女豹なの』
「その表現が気に入らないわ」
「我慢しなさいよ、私だっていやなんだから」
「似合ってるぜ、ブラックパペット」
「あんたもね、グレースター」
『無駄口たたかないで。ほら、咲夜たちが動くわよ』
「面倒なことは人に任せて、自分達は部屋の中でくつろいでるなんて、いいご身分ね」
「吸血鬼と病人に雨の中を歩かせるなんて、人道にもとると思わないか?」
「二人とも、自から行きたい気持ちを我慢して私達に任せてくれてるのよ?」
「はいはい、わかったわよ」
『途中で投げ出さないでよ、この作戦は貴方の結界が肝心なんだから』
「あいつら勘がいいからな、並みの結界じゃ気づかれちまう」
「わかってるって、デートを台無しにする気はないわ」
「ところで、映像はしっかり行ってる?」
『もう少し音声の感度を上げて頂戴、雨で聞こえにくいわ』
「了解」
「それにしても、雨だなんてあの二人もついてないわよね」
『あ、それ私達が降らせたの』
『私の精霊魔法とレミィの運命操作にかかればこれくらい余裕よ』
「折角のデートだってのに、何考えてんのよ」
『解ってないわね、だからこそ、よ』
「相合傘をさせて、二人を強制的にくっ付けるって訳だ」
「さらに雨で周りが見えにくくなるから、相手の顔がはっきり見えるようになるわ」
『私たちの計画は完璧よ』
「つまり、あんた達のせいで私はこんな寒い思いしてるわけね」
「あら、雨がやんできたわね」
「帰り道には素敵な星空をプレゼントだぜ」
『三人ともお疲れ様、後は遠見の魔法で何とかなるわ』
「最初からそれやりなさいよ」
『雨だとノイズが増えるのよ』
「さ、帰ろうぜ」
「あら、あそこにいるの慧音じゃない?」
「あら本当、なにしてるのかしら」
「ちょっと行ってみるか」
「やめときなさいよ。今夜は満月だから危険よ」
「お前、怖いのか?」
「そ、そんなことないわよ!」
「はいはい、無理しなくていいから」
「なら見てなさいよ、ちゃんと聞いてくるから!」
「ね、ねえ、こんな所でなにしてるのかしら?」
「フウゥ……ハアァ……」
「だめよ、話にならないわ――って、なんでいないのよ!」
「ンモオォーコオォー!」
「っ、そう簡単にやられはしないわ!」
「あ、見て美鈴、あそこで弾幕やってるわ」
「本当だ、まるで花火みたいですね」
「ちょっと、いきなり顔上げないでよ」
「咲夜さんこそ、疲れておんぶだなんてはしゃぎすぎですよ」
「私と貴女の仲だもの、いいじゃない」
「もう、咲夜さんたら」
「今度は、晴れの日に行きましょうね、美鈴」
「そうですね」
「ごほっごほっ……私としたことが……」
「巫女の霍乱ね」
「あら、生きてたの?」
「妹紅人形を囮にしてなかったら危なかったわ」
「で、何しに来たの?」
「こんな珍しいもの見逃す訳にはいかないじゃない」
「帰れ」
「魔理沙と紅魔館と山の神社にはもう連絡してあるわ」
「納得がいかないわ、何で私だけ……」
「霊夢ー!風邪ひいたって本当か!」
「寒いからさっさと閉めて」
「うわ、本当に風邪ひいて寝てるぜ、熱何度だよ、射命丸呼んで記念写真とってもいいか?」
「頭に響くわ、静かにして」
「霊夢ー!お見舞いに来たわよー!イヤッホーウ!」
「イィーヤッフー!」
「うるさい、黙れ!」
「霊夢、病人が大声出したらだめよ」
「病人の前で大騒ぎするのはいいんかい」
「やっほー」
「お、チルノか」
「なんか用?見舞いなら間に合いすぎて余ってるわよ」
「ばーか、かぜひいてやんの」
「こんの⑨があ!味噌で煮込んで食ってやる!」
「霊夢、落ち着け!」
「放せ!あんな絶対風邪ひかないやつに馬鹿にされて、黙ってらんないわ!」
「風邪ひいてるのに無理しちゃだめよ!」
「あの……何の騒ぎですか?」
「あ、早苗」
「もう、霊夢さんは病気なんですよ?」
「申し訳ありませんでした」
「もう二度としません」
「どうかお慈悲を」
「いえ、土下座までしていただかないでも……」
「だって、巫女を怒らすと死ぬかも知れないし」
「いや、そんなことないですって」
「あなたは巫女なのに優しいのね」
「は、はあ……」
「早苗、こいつらと話してると頭が腐るわよ」
「ひどいぜ霊夢」
「折角お見舞いに来たのに」
「ここは感謝するところじゃない?」
「あー、はいはい、ありがとさん」
「それじゃ、帰るか」
「そうね、看病する人も来たことだし」
「じゃ、後よろしく」
「あんたら、何しに来たのよ」
「ふー、ふー……はい、霊夢さん」
「ん、ありがと」
「どうですか?あまり上手にできなかったのですけど……」
「早苗が心をこめて作ってくれたのだもの、不味いわけないじゃない」
「そ、そんな、からかわないでください」
「ところで、こっちでの暮らしにはもう慣れた?」
「はい、まだ慣れないことも多いですけど、いい人ばかりですので」
「困ったことがあったらいつでも言って、力になるわ」
「ありがとうございます」
「あ、ちょっと包丁とってくれる?」
「え?はい」
「曲者!」
「ぎゃっ!」
「ちっ、一匹だけか」
「あ、あのね、私はやめようって言ったの、でもね、あの二人にね、無理やり誘われてね、ホントなの」
「とっとと帰れ」
「これで終わりと思わないことね!」
「……早苗、ああいうのには気をつけてね」
「は、はあ……」
「ちょっとー、見捨てて逃げるなんてひどいわね」
「お前の犠牲は無駄にしなかったぜ」
「っていうか、あんた包丁刺さったままよ」
『これより、第一回博麗霊夢快気祝い大宴会を始めます!』
「「「おー!!」」」
「あの、霊夢さんが風邪ひいてたのって、昨日一日だけですよね?」
「そうだけど?」
「いつの間にこんなの準備したんでしょう?」
「宴会がないときよ」
「では、主催者の霧雨魔理沙さんからお言葉をいただきます」
『えー、本日は暇なところお集まりいただき誠に有難うございます。
それでは、博麗霊夢を寝る間も惜しんで看病してくれた東風谷早苗さんに、乾杯!』
「「「かんぱーい!!」」」
『ありがとうございました。では、これより有志による出し物をお楽しみください』
「ところで早苗、肝に銘じておいてほしいことがあるの」
「は、はい」
「この世界は弱肉強食よ、無理が通れば道理が引っ込むの」
「9番、チルノ、カエルを凍らせます!」
「あーうー!」
「夢 想 封 印!」
「きゃー!チルノちゃんがー!」
「だからね、もっと強くならないとだめよ。弱い奴らは真っ先に餌食にされるわ」
「は、はい……」
「はい、あーん」
「もぐもぐ……おいしいです」
「たくさん食べて早く良くなりなさいよ」
「お手数かけてすいません……」
「謝ることないわよ、昨日最後まで片づけ手伝ってくれたの、感謝してるわ」
「霊夢さん一人じゃ大変でしょうから」
「それで風邪ひいてりゃ世話ないけどね」
「はあぅ……」
「ま、貴女は普段頑張りすぎだから、この機にゆっくり休みなさい」
「ありがとうございます、霊夢さん」
「ところでさ、さん付けで呼ぶのやめてくれない?」
「でも……」
「他人行儀みたいでいやだから、ね」
「はい……あの、れ、霊夢?」
「なぁに、早苗?」
「きゃあ!」
「馬鹿、折角いい所だったのにお前が押すから!」
「私のせいにするの!?」
「そんな、神奈子様と諏訪子様まで……」
「八 方 鬼 縛 陣!!」
「く、昨日の今日でここまでキレを取り戻すなんて、奴は化け物か?」
「魔理沙、あいつは巫女よ」
「あんたら留守番はどうしたのよ?」
「レミリアに任せてきたぜ」
「神社の留守を吸血鬼に任せるな!」
「フランもいるから大丈夫よ」
「ますます不安になるわ!」
「暇ねー、箪笥の中に何か面白いものでもないかしら?」
「だめよお姉さま。他人の家のものを勝手に漁るのは、恥ずべき行為よ」
「そ、そうよ、良くわかってるじゃない」
「うん、魔理沙に教えてもらったの」
「ねえ、工具箱ってどこにあるの?」
「物置入ってすぐ横にありますよ」
「おいおい、なにする気だよ」
「私たちに止めを刺す気ね」
「トンカチで頭を割ったり……」
「うわーん、ごめんなさーい!」
「ノコギリで首を切ったり……」
「さ、早苗、助けて!」
「あんたらが壊した襖を直せってのよ、このままだと早苗が寒いでしょ」
「なんだ、そんなの魔法でやってやるぜ」
「壊れた跡も目立たなくていいわよ」
「ならさっさとやって頂戴」
「おう、お前はそっちを頼むぜ」
「任せといて」
「今度から、神社もそれで直しなさいよ」
「無理よ」
「破壊の規模が違うからな」
「いつも壊すのはあんたらでしょ」
「さて、私たちはやる事もないようだし、炬燵にでも入っていようか」
「待ちなさい、丁度いい機会だからあんたたちに話があるわ」
「ん?本格的に私たちを祭る気になったのかい?」
「そんな訳ないじゃない、あんたたちの生活態度についてよ」
「あんたに言われる筋合いはないよ」
「黙りなさい、家事全般を早苗に任せて自分は信仰を集めるのをいい口実にいつも酒飲んで朝帰り、少しは手伝いでもしたらどうなの?」
「わ、私達は信仰を集めようと……」
「それで早苗に無理をさせてどうすんのよ!早苗だって信仰集めようといろいろ苦労してるのよ?」
「あの、霊夢、私は別に大丈夫ですから」
「早苗は黙っていて!」
「おーこわ。これが姑いびりか」
「先制攻撃とは、やるわね」
「んー、おいしいわ」
「霊夢、私の分も食べていいぜ」
「もういらないの?せっかく早苗が持ってきてくれたのに」
「口に合いませんでしたか?」
「愛が甘すぎるんだ」
「じゃ、遠慮なく」
「あら、みんないるのね、丁度良かったわ」
「私たちに何か用?」
「お母さんがソーマ送ってくれたから、飲もうと思って」
「じゃ、今日は早苗の快気祝いだな」
「また宴会?」
「貴重なお酒だから私たちだけで飲みましょうよ」
「そうだな」
「新聞でーす」
「今日の記事は何かしら?」
『本邦初公開!紅魔館のメイド長と門番のデート写真!』
「あの時ブン屋もいたのか?」
「いなかったと思うけど」
「写真提供:レミリア・スカーレットってあるわ」
「流石は鬼で悪魔だな」
「血と涙は流すけどね」
「――!、来るわ!」
「早苗、奥に引っ込んでいなさい!」
「無駄だ、もう見えるところまで来てるぜ!」
「自分の身くらいは自分で守りなさい!」
「あ、あの、何が?」
「20秒だ、それまで持たせてくれ!」
「方角は12時半の40度よ!」
「完全に防げるのは初撃から10秒が限界よ!」
「目が赤いわ、攻撃色よ!」
『インフレーションスクウェア!』
「く、二重結界じゃなかったら危なかったわ」
「これで終わりよ!」
「さくやさーん」
「美鈴!?」
「いかがかしら、私の『幼きめーりん人形』は?」
「ファイナルマスタースパーク」
「きゃああー!」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「……無茶しやがって」
「ほんと、馬鹿よ、あいつは」
「私は、彼女が最後に見せた笑みを忘れないわ」
「さて、飲む準備するか」
「早苗も手伝って」
「あ、はい」
「あんたは今日のゲストなんだから、手伝わなくていいわよ」
「あら、何かが庭に落ちたみたいですね」
「咲夜が帰って来たんじゃない?」
「ど、どうしよう、もうナイフはいやよ」
「自業自得よ、レミィ」
「なんでパチェだけ無傷なのよー」
「小悪魔に変身呪文をかけておいたの」
「あー、温い温い。冬はやっぱり炬燵にお茶よねー」
「お邪魔するよ」
「あら、あんたは確か……」
「魅魔だよ。数年会わなかっただけで忘れちまったのかい?」
「ああ、思い出したわ。全然変わってないのね」
「あんたはずいぶんと変わったね、巫女やってなかったら分からなかったよ」
「変わったって言うなら、魔理沙の方がすごいわよ」
「そうそう、魔理沙はどこにいるか知ってるかい?」
「あんた、魔理沙の家なら知ってるでしょ」
「留守だったんだよ」
「だったらそのうちここに来るんじゃない?」
「ん、誰か来たようだね」
「魔理沙かしら?」
「あ、貴方は……」
「ひょっとして、お前が……」
「魅魔さまー、会いたかったー」
「おやおや、いきなり抱きついてくるなんて、いつからそんなに甘えん坊さんになったんだい?」
「だって、とっても久しぶりなんだもん」
「それにしても、背も伸びて随分と女らしくなったもんだね」
「えへへー」
「まったく、中身はまだまだ子供だね」
「良かったわね、久々に再会できて」
「……あなたたち、何やってるの」
「あ、やっと来たわね」
「見ればわかるでしょ、魅魔が来たのよ」
「お、おや?」
「魅魔さまー(はぁと)」
「なんであなたが抱きついてるの!?」
「だって久しぶりに会ったんだもの、なつかしくて」
「うわーん、ばかばかー、私の魅魔様を返してよー」
「ああもう、うっとおしいわね」
「きゃっ!?ひ、ひどい、なにも蹴ることないじゃない!」
「はっ、魅魔の前だからってかわいこぶってんじゃないわよ、気持ち悪い」
「……ああそうかい、ならお望みどおり、消し炭にしてやるぜ!」
「ちょっと待ちなさいよ、うちを壊す気!?」
「はーなーせー!あの泥棒猫は、あいつだけはー!!」
「どう?これが今の魔理沙よ」
「あんた、よくも騙してくれたね」
「貴方が弟子を見分けられなかっただけでしょ?」
「むう……」
「喋ってないでこいつ何とかしなさいよ!」
「ほら、いい加減に機嫌を直しておくれよ」
「ふんだ、魅魔さまの馬鹿」
「それでも魅魔の膝の上からはどかないのね」
「いつからそんなに甘えん坊さんになったのかしら?」
「友達いなくて神社にばかり来てるやつに言われたくないぜ」
「失礼ね、友達くらいいるわよ、ねえ霊夢」
「友達?誰が?」
「上海、蓬莱、みんながいじめるの……」
「で、あんたは何しに来たわけ?」
「魔理沙がどれくらい成長したか見ようと思ってね」
「じゃあしばらくここにいるの?」
「うーん、本当はすぐに帰るつもりだったんだけどね、2、3日いようと思うんだ」
「本当か、魅魔さま!」
「ああ、いろいろと聞きたいこともあるからね」
「じゃあ、早く帰って魅魔さまの場所を開けないとな」
「その分だと、相変わらず掃除が苦手なようだね」
「今じゃごみ溜めになっるわ」
「そんなことはないぜ、私なりに整理しているからな」
「どうやらこれは早く帰った方がよさそうだね」
「ふう、やっと帰ったわね」
「こんばんは、遅くなってすいません」
「遅くなって正解だったわよ」
「何かあったんですか?」
「気にしなくていいわ。それよりすき焼きよ、すき焼き」
「魔理沙さんが来てませんけど?」
「帰ったわ。二人だけだから、取り分気にせずに食べれていいわね」
「あれ、アリスさんは食べないんですか?」
「なんだ、まだいたの?」
「どうせ私なんて……」
「食べないみたいよ」
「そんなこと言わずに、一緒に食べましょうよ」
「あなた、いい子ね。今度霊夢人形作ってあげるわ」
「余計なことしないで」
「あら、早苗は嬉しそうな顔してたけど?」
「早苗、お願いだからこんな奴らみたいにならないでね」
「ひどい言われようね」
「あの、霊夢、泣かないでください」
おまけ
「魔理沙と」
「アリスの」
『魔法講座!』
「さて、幻想郷の皆様の悩みを、魔法の力で解決するこのコーナー」
「今日の相談は神社にお住まいのP.N素敵な巫女さんからです」
『最近、馬鹿な人妖が来て困ってるの。何かいい方法はないかしら?』
「神様のお守りに、馬鹿どもの相手だなんで随分と苦労してんだな」
「彼女は真面目だから、仕方ないわ」
「霊夢にも少しは見習ってほしいぜ」
「さて、この悩みを解決するにはどうしたらいいかしら?」
「いつ来るかわからない相手にはトラップが有効だぜ」
「でも、それだと識別システムが複雑にならないかしら?」
「相手が馬鹿なら自分から引っかかるようにすればいいんだ」
「どうやるの?」
「簡単だぜ。まず、目立つ所にトラップを用意する」
「それで?」
「あとは起動させる部分に『押すな』とか『さわるな』とか書いておけばいいんだ」
「さて、丁度いい所に脳みそのない蝙蝠が来たわね。試してみましょう」
「何かしらこの箱は?『開けるな』?……さてはきっといいものが入ってるに違いないわ!ぎゃー!」
「なるほど、効果抜群ね」
「それじゃ、今回はこの辺でお別れだ」
「次回もお楽しみに」
「バイバーイ」
次回も期待してます!
早苗さんは現代人ではあるけど生まれと育ちから鑑みて、きっと純真無垢なお方だと
自分の中で確定しつつあるんで本作品の彼女はイメージにぴったりでした。
それと魅魔に甘える魔理沙にキュンしました。
台詞だけで構成されている分地の文による補足描写が使えないので、
内容を理解しやすくするためにさぞ工夫された事と思います
次回作が楽しみです
所で、これは某保存庫ネタを使っているのかな?
会話文だけで充分最後まで楽しめました。
ということでこのくらい。
まあ、それはそれとして小悪魔(涙
勿体無い・・・