Coolier - 新生・東方創想話

秋の出来事

2008/02/13 06:51:12
最終更新
サイズ
43.77KB
ページ数
1
閲覧数
1016
評価数
17/28
POINT
1350
Rate
9.48
※これは真夏の出来事の続編です。真夏の出来事を呼んでおくと幸せになれるかも





 そこは魔法の森。朝目を覚まし、ベットから降りて着替える。
 彼女はアリス・マーガトロイド。

「ふう・・・今日も目覚めよし!早くご飯作っちゃわないと・・・」

 アリスは食料を確認しフライパンに卵を落とし透明な卵が白く焼きあがるのを待つ。

 それと同時にパンも焼き、同時進行である。時間が足りないと思われるが、実は昨夜人形に命令しておいたので、目玉焼きと同時に出来上がる仕組みである。

「よし。上手く焼けた♪」

 アリスは型よりパンを取り出し、目玉焼きを皿へと移す。

「今日は・・・そうねぇ紅茶じゃなくてコーヒー入れてみようかしらね」

 彼女はコーヒーを入れるためにサイフォン式のコーヒーメーカーと豆を取り出し水をいれ準備。準備は説明めんどくさいので以下略。



 朝食をむさぼりつつもテーブルの横でアルコールランプにてコトコトと暖められているコーヒーを見る。

「さて、今日は何をしようかしらねぇ・・・はむはむ。」

 パンを貪りつつ考える。

「あ。そうだ。紅魔館行って本借りてこよう」

 そう、実験に行き詰まり困っていたのであの知識の塊パチュリー・ノーレッジに尋ねてみようと思うアリス。
 適当にパンと目玉焼きを口へと放り込むとゆっくりとコーヒーをすする。



「久しぶりのコーヒーも美味しいわね」

横を見るとまだまだコーヒーは余っていてコトコトと音を立てている。

「どうしましょう。コーヒー余っちゃったわね・・・。あ、そうだ紫が来るだろうから紫に飲ませればいいか。」

そういうとメモ帳とコップを持ってきてメモ帳に「ちょっと紅魔館に本を借りに行ってくるので、コーヒーでも飲んで待っててね」
適当にメモを残し、一応火事になっては困るので上海に火の管理を頼み紅魔館へと飛びたつ。


 朝の9時30分ごろだが朝の風が気持ちいい。それに冬が近づきあたり一面紅葉であった。いわゆる秋の到来である。

「ふー・・・今日はいいことあるといいな」

 適当に言葉を漏らすと紅魔館へとスピードを上げる。自分では気が付かなかったが少し口が笑っていた。

「あ。アリスさん。おはようございます。」
「おはよう」

 紅魔館の門番である紅 美鈴である。気が付いたらもう紅魔館が目の前に迫っている。
 
「朝早くからご苦労様。ちょっとお邪魔させてもらうわよ」
「はい。ようこそ。」
「・・・。あれ?」

 何時もだったら追い返そうとしたりするはずである。いや追い返すのは魔理沙だけか。
・・・。ようこそ?少なくとも客人ではないぞ?

「・・・。ようこそ?って?」
「言葉のままですよ。お嬢様がアリスさんには紅魔館への立ち入りを許可しました。時間帯にかかわらず、ね。さすがにお嬢様のお部屋は無理だろうケド、図書館とかならば許可なしで立ち入り出来ますよ」

 許可なしで入っていいって許可されても困るアリス。そういうケジメはきっちりつけるのがアリスである。魔理沙に見習わせたい。
何時もちゃんと期限通り本を返しに着てくれるし、レミリアやパチュリーにはたまにクッキー焼いて持っていくしマイナスイメージは紅魔館側には殆ど無かった。

「ま、まぁ、とりあえずお邪魔するわね」
「ええ。あ、後今度クッキー食べたいですー 咲夜さんがたまに貴女のを持ってきてくれるんですが、結構癖になってしまいまして。お願いできませんか?」
「いいわよ。今度焼いて持ってくるわ」
「ありがとうございます!」

美鈴は礼をするとアリスを見送った。

「相変わらず、凄い館だなぁ・・・」
「あら?アリスさん?ようこそ、紅魔館へ」

 後ろから突然声がかかり振り向く。そこにはいつの間にか居たのやら咲夜がたっていた。

「お邪魔するわよ~・・・。なんか貴女達変わったわね・・・」
「そうですか?」
「なんか・・・不気味だわ。逆に」
「失礼ですね・・・。貴女も許可が出されたのだからお客さまなのです。お客様にはそれなりの態度を持って接する事は当然です。」
「まぁ・・・ね」
「それで、今日の御用とは?」

 アリスは簡単に説明する。

「案内いたします。こちらです。」

 そういうと玄関右手の扉を開け図書館へと向かう。

「幸いパチュリー様は起きていらっしゃるので相談になら乗っていただけるかと」
「そう。ありがとう。私への気遣いはここまででいいからあなたは早くお嬢様のトコへ言ってあげなさい。ほら呼んでるわよ」

 すると咲夜ー?どこー?と言う声が聞こえてくるではないか。

「・・・。本当ですね。後で紅茶をお持ちします」
「ああ、気を使わないでいいわ。少し聞きたいことあるだけだしすぐ帰るわ」
「わかりました。では失礼します」

 アリスの前からまるで瞬間移動のように消えた。時間を止めたのであろう。

「なんか来る時と違って嫌な予感が・・・。・・・。そうよ!気のせいよねっ!!」

 とりあえず図書館の扉をノック。

「どうぞー」
「失礼するわよ」

 するとそこには小悪魔とパチュリーが相変わらず本の中で生活していた。

「あら。アリスいらっしゃい。別にノックなんかしなくてもいいのに」
「いやいや。一応人様の家だしね。最低限のマナーぐらいは守るわ」
「守らないやつが約1名いるけどね」

 その言葉に小悪魔とアリスはため息を付いた。

「それで?今日はどうしたの?」

 パチュリーへと近づこうとする。

「ああ、ちょっとパチュリーに聞きたいこ「そこ危ない!!」

 カチッ

「え?」

 何かを踏む音。すると前から矢が頭を掠めて首の後ろの壁に刺さる。

「ちょ、ちょっと!!殺す気!?」

 後ずさり。
 カチッ。

「・・・。」

 汗ダラダラ。
 突然足元から火の手が上がりアリスを焼こうとする。

 なんとか前へと飛び出し回避するが、カチッ。

「いい加減にしてーーーーーーーーっ!!!!」

 四方八方から矢が飛んでくる。

「ぎゃああああああ!!」
「・・・。アリス。貴女の死は無駄にはしないわ」
「ぜえっ!勝手に、ぜえっ!殺すなあああああ!!」

 キレた。
 アリスはありえない体勢で矢をすべて交わしていた。
 それは横になり背中を反らせる。
 さらに足はを開き脇と腕の間には矢が2本。目の前に1本と後1歩でも間違えたら怪我するものばかりである。

「待って。今解除するわ」
「最初から解除しろ!!!」

 アリスは小悪魔に手を貸してもらい立ち上がりパチュリーの机へようやくたどり着く。
 
「まったく・・・。殺す気?」
「ええ。あの白黒をね」

 サラっと言うな。サラっと。

「それで?用件を聞こうかしら」
「ああ。ちょっと教えてほしいトコが・・・これなんだけど、この式解ける?」

 ソレはやたらと難しい魔法式だった。
 パチュリーの横の椅子へと腰掛ける。


 こうして時間は過ぎ、魔法式も解ける。

「ありがとう、助かったわ。」
「いいえ、コレくらい朝飯前よ。またクッキー焼いてね。」
「ええ。門番の美鈴にも頼まれたから今度焼いて持ってくるわ」
「あ、そこジャンプ。」

 反射的にジャンプしてしまう。
 40センチぐらいのタイルをジャンプして飛び越える。

「どうしたの?ジャンプって?」
「触ってみれば分かるわ」

 アリスはちょんとタイルに触れた瞬間。

 ガバッ!

 床が抜けた。

「そういうこと。これだけはONOFFできないのよ。魔理沙には秘密ね。それ妹様の部屋へと通じる落とし穴だから。」

 その言葉を聴いて青ざめた。

「どれだけ罠作ってんのよ・・・」
「正確には289個。それ含めて290個。」

 その多さに唖然。アリスはため息をつくとまた来るわと挨拶をして図書館を出た。

「アリスさんお帰りですか?もうお昼も近いので昼食でもいかがでしょう?」

 咲夜である。相変わらずしっかりしてるなぁここのメイドは。

「気持ちだけ受けとっておくわ。多分家で待ってる人居ると思うしね」
「ああ・・・紫ですか。」

 残念そうな顔をすると玄関まで送ってくれた。

「では、またお越しください」
「ええ。助かったわ、パチュリーとお嬢様にありがとうと伝えておいて。後でお礼にクッキーでも持ってくるわ」
「畏まりました」


 玄関を出、門をくぐり飛び立つ。今現在紅魔館を離れて少ししたところ。
次の瞬間素晴らしい轟音と振動が発生する。多分マスタースパークを美鈴に向けて撃ったのだろう

「はぁ・・・魔理沙か・・・。多分今日は死んだわね」

 その後紅魔館からフランの大喜びな声と悲鳴が聞こえたのは言うまでも無い。
しかしこの事態がアリスを最悪な方向へと向かわせたのをアリスと魔理沙、パチュリー、咲夜、誰も夢にも思っていなかった。



 アリスは自分の家へと降り立ちドアを開ける。その中には予想通りの人物が人形を弄りコーヒーを啜っていた。

「あら~お帰りなさい。お邪魔してるわよ~」

 八雲 紫である。大妖怪にながらそのしぐさは人間臭く、大人の雰囲気を醸し出している。それに夏、彼女はアリスと和解しとても深い関係になった。

「あら、いらっしゃい。」
「このコーヒーなかなか美味しいわね。ありがたく飲ませてもらっているわ」
「まぁあんまり自信無かったんだけどね。」
「そんなこと無いわ。美味しいわよ」
「ありがとう」
 
 その後も適当に人形を弄りながら世間話をする。
 それは実に多彩で外の世界の話をしたり、幻想郷の話をしたり、たまには外の世界のものをお土産として持って来てくれることもある。
この前はさいだーとか言う飲み物を貰ったしその前はボールペンを貰った。サイダーはしゅわしゅわしててなんか微妙だったがありがたく飲ませてもらった。


「さて、と。もうお昼だわ。紫、何がいい?」
「あ、何時も食べさせてもらってばっかりじゃ悪いからこっちに来ない?ご馳走するわよー」
「いいの?」
「ええ。何時も食べさせてもらってるからねー。じゃアリス御招待~!」

 スキマを開きそこにアリスの手を取り招き入れる。

「お邪魔します。」
「あ、アリスさん。いらっしゃい。紫様がお世話になっています」
「あー!アリスだ~!」

 橙がアリスへと飛びつく。

「こらこら。橙、アリスさんが困ってるじゃないか」
「藍ーお昼ご飯作って頂戴。アリスの分もねー」
「わかりました。少し待っていてください」

 そういうと立ち上がり台所へと姿を消した。本当に少ししか待っていないのに大量のご飯が運ばれてきた。
どうやら今日はアリスをもともと招待する予定だったようだ。

「「「「いただきまーす」」」」

 4人での食事が始まり、それはとてもにぎやかで楽しく感じた。今まで1人、多くて2人程度の食事しかしてないアリスにとってこの居場所は楽しすぎた。

「ご馳走様。藍美味しかったわ」
「ありがとうございます」

 アリスは立ち上がり後片付けをしている藍を手伝う。

「アリスさんはゆっくりしててくださいって!お客様なんだから・・・」
「いいのいいの。こうでもしないとなんか落ち着かないわ」

 無理やりにでも片づけをはじめてしまう。まぁそういう性格なのだから仕方が無い。藍と協力し片付けを終える。
藍がお茶を出してくれたのでそれを啜りつつ、ふと窓の外へと目をやるとポツリ、ポツリと雨が振り出しているのが見えた。

「あ、雨だわ・・・」

 アリスは家の窓を全開にしていたことを思い出し家までのスキマを作ってくれるよう紫にお願いする。すぐにスキマを作ってくれて、その境界を越えるとすぐさま何時もの見慣れた家の風景が広がる。

「窓閉めて・・・っと。って・・・。あれ?さっきまで降ってたのに・・・やんだ?」

 謎な天気である。今さっきまで雨が降っていたと言うのに今はピタリと止んだ。雨が降っていた証拠に地面は少し濡れていてさっきまで降っていたと証明している。

「アリスー?どーしたの~?」

 スキマの向こうから紫が話かけてくる。

「ううん。なんでもないの。今そっちへ行くわ」

 最後の窓を閉め、ちょっと実験室を覗く。魔法植物などがたくさん置いてありそれは天候の影響を受けるものもあるからである。

「異常・・・は無いわよね。何かしら?あの天気」

次の瞬間。紫の叫び声のような声が聞こえた。

「アリスっ!!!危ない!!早くこっちに来て!!!」

 何を言っているんだ?紫は。危ない?何が?

「間に合わな・・・っ!橙!藍!伏せなさいっ!!」

 刹那、アリスの視界が白く染まる。

「え・・・?」

 爆発。爆発は今までアリスが作り上げた人形を全て吹き飛ばし、壁を突き抜ける。屋根などは簡単に剥がれ落ち、アリスの家の前にあった小さな花壇すら粉々に吹き飛ばす。
実験室、アリスが寝ていた寝室、よく紫とアリス2人でお茶を楽しく飲んだリビングが消えてなくなり、窓のガラスは粉々に砕けた。そう。家は何者かの手によって破壊された。
そしてその衝撃の追撃と言わんばかりに新たな衝撃が加わる。
 紫はとっさに結界をはり、アリスを庇おうとしたがそれはならなかった。自分と橙と藍と家を守るのが精一杯。あの時間の短さではアリスを庇うのは不可能に近かった。

「あ、アリス・・・?」

 目を開けたその先の視界に目を疑った。

「あ、ああ、ああああああああああ・・・・・」

 視線の先には瓦礫の山。そして轟音を立てて燃え上がる炎。

「ああああああああああああ・・・・・・・・」

 あの暖かい家がない。あの暖かく迎えてくれるアリスが居ない。

「紫様!!まだアリスさんは死んだとは限りません!急いで探しましょう!」

 藍の言葉で我に返る紫。すぐにスキマを抜け無残な残骸の上へと降り立つ。

「アリスっ!!何処にいるの!?」

 必死に呼びかけをつげ、藍は瓦礫を掘り返している。

「う、うう・・・」
「そこねっ!」

 アリスの声を聞き取りその場所へと近寄る。その駆け寄った先にはアリスが瓦礫の下敷きになっていた。

「藍!手伝って!」

 すぐさま藍が駆け寄り、瓦礫をどかす。しかしそこの見たものは何時もの優しく、明るい元気のよいアリスではなく傷つき、血を流すアリスの無残な姿だった。
しかしアリスのお腹にはあってはならない物があった。

「ア、アリス・・・」

 瓦礫を完全にどかせるとアリスの体が外気に完全に触れる。しかしその体には瓦礫の破片が幾つも刺さり、お腹には一本の木が貫通していた。紫はアリスを抱き起こしその手を見る。アリスの血により真っ赤に染まった自分の手を。

「紫様!急いで永遠亭へ!」
「え、ええ!」

 すぐにスキマを開き永遠亭へ繋げる。

「永琳!!アリスを見て!!アリスがっ!アリスがっ!!」

直接部屋へと現れたため永琳は相当びっくりしていたがアリスの血まみれの惨状を見て、すぐに判断、手術室へとアリスを抱え込み、ドアには立ち入り禁止の札がかけられた。

「アリス・・・っ無事でいて・・・・」

 藍は考え込んだ。間違いない。あの威力、あの閃光、あの大きさ、あの魔力の質、それらが当てはまるスペルは1つしかない。
――魔理沙っ!

 小さく藍は舌打ちをした。







 紫と藍は手術室の前で待ち続けること3時間。中から血の付いた永琳が出てきた。

「峠は越えたわ。かなり重症だけど一命は取り留めたわ」

 その言葉を耳にした瞬間紫はその場に崩れ落ちる。

「よかった・・・。本当によかった・・・」

 藍の手が手を差し伸べ、ソレにつかまり立ち上がる。

「ちょっと行って来るわ」

 藍には分かった。その姿は顔を見なくても分かるぐらい、怒っていた。
大切な友の家を奪われ、大切な友の命を奪われかけられ、怒りは頂点へと達していた。今話しかけたものなら何をされるか分からない。
そのまま紫はスキマへと姿を消した。

「・・・止めなくていいの?」
「え・・・?」
「だって、あれ相当キレてたわよ?下手したら魔理沙殺しちゃうかもね」
「あ・・・!」

 そう今の紫の状態は怒りにより我を忘れかけている。今の状況ならリアルで魔理沙を殺してしまう可能性がある。

「ソレはだめです!!もしアリスさんが目覚めた時きっと魔理沙さんが居なくて悲しむだろうから・・・」
「そうね。この薬を渡すわ。」

 そういうと一本のビンを取り出し藍に渡す。

「これは?」
「この薬は一時的にだけど体を仮死状態にする薬。これがあれば深い怪我を負っても少しだけ時間がに余裕が出来る・・・。つまり魔理沙が死に掛けたらコレを飲ませなさい。そしてすぐさま永遠亭につれてくること。」
「分かりました」

 すぐさま飛び出そうとするが永琳から静止の声が入った。

「待って!」
「何ですか!?」
「・・・。あなたには伝えておくわ」

 このとき永琳は回りを確認すればよかった。しかししなかった。その不注意さにより自体は更に悪い方向へと進む。そう、永琳の足元近くにスキマが開いていることを気が付くよしもなかった。

「・・・。アリスが・・・・アリスが目を覚ます確率は・・・10%もないわ」
「な・・・っ!」
「・・・もし仮に意識が戻ったとしましょう。でもあの破片は魔力の源である臓器を傷つけた・・・。つまりもう魔力を生み出すことが出来なくなってしまった。この意味が分かるかしら?」

 藍は目を見開き、驚愕した。

「ま、まさか・・・」
「そう。アリスは普通の人間に戻ったの。空を飛ぶことが出来なければ、魔法も使えない。魔力が無ければ普通に老いる。弾幕も張れないし、人形も操れない。」
「な、なんとか・・・」

 その声に重ねるように永琳が言った。

「とりあえずあなたのご主人様を止めてきなさい。」
「はい・・・」

 そう言うと藍はものすごい勢いで永遠亭を飛び出した。

「紫様っ・・・!」




一方霧雨亭上空。

「なんだよ・・・今度はお前か。」
「そうよ、今度は私」

 魔理沙は疲れていることが顔色から予想することが出来る。

「んで?何のようだ?」
「貴女さっき弾幕ごっこやってなかったかしら?」
「ああ。やってたぜ。それがどうかしたか?」

 紫は細い目をする。

「貴女は周りを気にして弾幕ごっこをしたかしら?」
「はぁ!?当たり前だろそんなの」

 その言葉を聴いた瞬間

「アハハハハハハハハハハ!!!」
「何がおかしいんだよ!」
「ホント笑っちゃうわよ。あなたがその程度の人間だとは思わなかった」
「何ぃ!?なんだその見下したような態度は!」

 魔理沙の怒りは頂点へと達する、が。次の一言によりその怒りは沈静の方向へと向かう。

「貴女の弾幕で死に掛けた人が居るとしても?」
「な・・・何?」

 紫は大きく息を吸い込みはっきりと言った。

「貴女の弾幕で死にかけた人が居るって言ってんのよ!!」


――――何?殺した?私が?

「誰が死に掛けたか教えてあげましょうか。そのスキマを覗いてみなさい」

 魔理沙は迷い無くスキマに首を突っ込んだ。そして固まる。そこには近くに住んでいたアリス・マーガトロイドの家が粉々になっているではないか。しかも微力ながら自分の魔力を感じ取れる。これらの事は魔理沙がやったと証明している。

「分かったかしら?」
「そ、そんな・・・っ!ア、アリスは!?」
「永遠亭で寝ているわ。一命は取り留めた。」
「よ、よかった・・・」

 次の瞬間紫が発したことも無いような、そして珍しい大声を上げた。

「よくないっ!!!!」

 その声にビクっと反応する魔理沙。

「貴女のマスタースパークがアリスの家に直撃した!それでアリスは大怪我を負って!!でも負っただけならまだよかったわ!!でも、その怪我は・・・魔力の源である臓器を傷つけていた・・・。この意味が分かるかしらっ!?」

「ま、まさか・・・」

 魔理沙は気が付いた。

「そのまさかよ。アリスは魔力を生み出せなくなった。つまり!!ただの人間に逆戻りしたの!!だから!空も飛べない!時間が過ぎれば老いてしまう!!弾幕も貼れない!人形も操れない!!」

「あ、ああ・・・」

 無視して怒鳴り続ける。

「貴女はっ!!アリスから命を奪いかけただけじゃなく!!自立人形を完成させるっていう夢まで奪ったのよっ!!!この苦しみ!!生と死の間をさまよう苦痛!!貴女に分かる!?」

 紫は息切れしていた。めったに出さない大声を出したため、喉が少し変になっているようだ。

「わ、私は・・・なんて・・・事を・・・」
「・・・。この苦しみ貴女にも味わってもらわないとね」

 その言葉を発した瞬間魔理沙の背筋に寒いものが走った。 そう、それは純粋な殺気。魔力や妖力ではない、ただ「殺す」と言う1つの目的のために発せられた力。

 「あ・・・あああああ・・・・・・」

 そして紫の周りには禍々しいとしか言いようが無い妖力が満ち溢れていた。 これぞ大妖怪、八雲 紫の本当の力である。その妖気は下に生えていた草木をも吹き飛ばし、大きな神木をもなぎ倒し、天候すら操る。魔理沙はそこに居ること自体で精一杯の様子。

「さぁ・・・。覚悟なさい」

 魔理沙の視界から紫の姿が消える。紫はスキマを開き姿を消したが、次の瞬間背後から魔理沙に襲い掛かる。

「う、うわっ!」

 魔理沙は箒を操りその一瞬を交すがその交したところにもスキマが開いており、そこから弾幕が放たれる。
それを捻るように交す、魔理沙。

「っ!!恋符「マスタースパーク」っ!!!」

 八卦炉が唸りを上げ、熱を放出し始める。そして次の瞬間目の前を埋め尽くす莫大なエネルギーへと変わった。

「無駄よ」

 紫は避けるそぶりさえ見せず扇子を構えた。そして扇子を縦に振るとマスタースパークすらの見込む巨大な結界が開かれた。
そこに吸い込まれるマスタースパーク。

「な、何?マスタースパークを飲んだ!?」
「食らいなさい」

 スキマが開きその隙間の置くが光っていることに気が付く。そしてスキマからレーザーが放たれる。しかしそれは恋符「マスタースパーク」のように太いレーザーではなく細いレーザーだった。
 そう恋符「マスタースパーク」を圧縮したのだ。圧縮したことにより威力は数倍まで膨れ上がる。その代わり攻撃範囲は下がるが・・・今の魔理沙に当てるには十分な速さを持っていた。細いレーザーが魔理沙の体めがけて歩み寄る。その軌道は確実に頭を捕らえていた。

――――――当たる!


そう思い障壁を前面に展開。そして身を守るために手をクロスにして衝撃に備えた。しかしその障壁を意図も簡単に突き破る攻撃。
ガラスが砕けたような音が鳴り、魔理沙に直撃する・・・と思われたがその軌道は顔の横を掠めていった。そして後ろではきのこ雲が出来るぐらいの大爆発。ちなみに後ろには人が居ないことを確認済みである。

「・・・なんで外した?」
「貴女やっぱり馬鹿ね。貴女が居なくなったらアリスが悲しむじゃない」

 そう、魔理沙とアリスは友達であり、ライバルでもある。時には一緒に出かけ実験をしたりもする。アリスにとって魔理沙が居なくなるのはこの上ないくらい辛いのである。最近は紫もそのうちの1人に入っているみたいだが。

「あ・・・。」

 そこに藍がやってきた。

「紫様!魔理沙はっ!?」
「落ち着いて。生きてるわ。殺してない」

 ホッと胸を撫で下ろす藍。

「しかし、よかったです。この薬を使う羽目にならなくて」
「なんだ?その薬は?」
「この薬は魔理沙、貴女のための薬だよ。死に掛けたら仮死状態にして永遠亭に運ぶつもりだったんだ。」
「・・・。もし、もしアリスが目覚めなかったらその時は貴女を殺すわ。目覚める確立は10%も無いんでしょう?」
「!!紫様!なぜその事を!」

 藍は驚愕の目をする。あの場には紫様は居なかった筈だ と目は言っているように見える。紫は私を誰だと思っているの と一言付けたしそれを藍も理解した。

「さてと、次は紅魔館に行って来るわ。あの吸血鬼に妹のことチクっておかなきゃ。」

 そう言うと紫はスキマへと消えた。そして上空には藍と魔理沙が残される。

「・・・。藍、紫が言っていたことは本当なのか」
「・・・。はい。本当です」

 藍はすべてを話した。魔理沙とフランの攻撃がアリス邸に直撃しその破片によってアリスが大怪我を負って永遠亭に入院していること。目覚める確立が10%も無いこと、もし目覚めたとしても魔法使いとして生きることは出来ないこと、寿命のこと、体のこと。魔理沙にとってはその1つ1つの報告がとても残酷に聞こえているだろう。そしてその残酷なことをしてしまったのは自分なんだ、と魔理沙は自分を嫌悪したように見えた。

「では私は永遠亭に戻ります。後で魔理沙さんもお見舞いに来て上げてください」
「ああ、私には行く資格は無いのかもしれないけど・・・。アリスに謝りたい。後でいくぜ」

 藍はにっこり笑いその場を後にする。




 そして時は流れ永遠亭。それは満月の夜である。アリスが寝ている病室には紫、藍、魔理沙、レミリア、フラン、霊夢と大勢の人が居た。花瓶にはレミリアの持ってきた赤い花が咲き誇り、霊夢は持ってきたお茶を全員に出してすすっていた。何処までも暢気な巫女だ。でもここまで暢気なのは理由がある。そう、霊夢は今焦っても無駄である ということを理解していた。多分それはレミリアや紫も同じである。だから誰も霊夢を咎めない。ちなみにフランの頬には涙の後があり、こっぴどくお仕置きをされたようだった。

「・・・。紫。もしこのままアリスが目覚めなかったらどうするの?」

 霊夢は問う。

「・・・。分からないわ」

 ここまで言葉があやふやな紫は見た事がない。紫の前にはすやすやと寝息を立てる眠り姫。しかしその眠りは深すぎた。腕をさすっても、頬をつっついても、名前を呼んでも決して起き上がることの無い深い深い眠り。
 その事を思うと自然と涙が出てくるのか、紫の目には少しながら涙が見えた気がした。その顔を見て申し訳なさそうな顔をする魔理沙とフラン。

「じゃあ私は神社に帰るわ。」
「ええ、送るわね」

 そう言うとスキマを開き霊夢を神社へと送り、手を降って挨拶をしてスキマを閉じた。そして段々と人(?)は居なくなり病室には紫と藍とアリスだけになる。

「紫様・・・そろそろ帰りましょう。日も落ちましたし橙が待っています。」

 外を見るとすでに日は落ちあたりは闇に包まれている。

「でも・・・。アリスの傍に居てあげたいっ・・・」
「紫様・・・。」

 紫はアリスの横の席を立とうとはしなかった。きっと今深い眠りの底で怖がっている、そんな気がしてならなかった。だからこそ傍にいて上げたい。

「分かりました。ではマヨヒガへの道を開いてもらえますか?橙のご飯を作ってこちらにもご飯を持ってくるので、また1時間後あたりにスキマを開いてください」

 紫は無言のままスキマを開き藍を見送った。


「アリス・・・お願い。私のところに・・・」

 紫は気が付いたらすでにアリスのベットで寝ていた。

「あのスキマ妖怪もかわいいところあるのね」
「まったくです。意外な一面ですね、姫」

扉の後ろから輝夜と永琳の声が聞こえた気がした。












そして無情に月日は流れる。








「紫様・・・アリスが眠り始めてはや1年になりますが・・・」
「・・・。そうね」

 今日はあの事故からぴったり1年。あの忌々しい、そして悲しい事件が紫の頭の中で蘇る。何度魔理沙とフランを殺そうと思ったかわからない。

「アリス・・・今日はね、意外なことがあったのよ。紅魔館の門番・・・紅 美鈴が魔理沙に勝ったの。何時も突破されっぱなしじゃ駄目かと思ったのかしらね、ホント意外だったわ。結局魔理沙はそのまま湖のほうまで吹っ飛ばされていたわ。ソレを見たパチュリーは大喜び。美鈴の株も上がるわね」

 日課となっている今日の幻想郷報告。相手は勿論アリスである。あの日から1日も欠かさずお見舞いに行く紫。冬も冬眠せず毎日通った。あの眠り姫のところへと。
 そして突然アリスへの質問へと変わる。

「・・・貴女はいつまで眠り続けるの?いつまでそうしているつもり?」

 次の瞬間紫は怒鳴った。

「いい加減っ!いい加減!!私の元に帰ってきてよ・・・っ!」」

 その言葉は嗚咽に近かった。喉から声を絞り出す。そして目からは止め処なく溢れる紫の涙。アリスの手をギュっと握りながら必死に叫ぶ。アリスの手のひらを紫の涙がしたたる。

「いつまでも私を1人にしないでっ・・・!」

 食事も食べて取ることが出来ず、点滴と言うもので直接体に摂取する形の食事。もう1年もアリスの声を聞いていない。もう1年もアリスの動いている姿を見ていない。もう1年もアリスの笑った姿を見ていない。もう1年もアリスの手料理を食べていない。悲しみがまた心の中から押しあがってきて、すでに流れていた涙の後押しをする。


―――――今見れるのはアリスの寝ている顔だけ―――――














「ここは何処?私は誰?何をしにきたの?」

 そこは、深く、暗いそしてとてつもなく広い空間。闇に支配され、灯りとなるものは何処からか降り注ぐ火の光。
彼女――アリスの周りは、迷路・・・いや迷宮と言われる物であろうか。とてつもなく広く、広大で、薄暗く、不気味であった。
 彼女は歩き始める。この永遠とも思われる心の迷宮を。


 そして歩き続けたこと何時間だろうか。いやもしかしたらすでに日の単位の時間がたってるかもしれない。足腰が限界に近づきつつある。そして薄暗い周りから時々やってくる恐怖。周りに何か居るのではないか。罠があるのではないか。そんな不安もまとわりつき、この状況では発狂してしまうのも時間の問題である。

「紫・・・魔理沙・・・霊夢・・・」

 なぜか頭にあった言葉を言葉に出す。

「っ!?今私なんて言った?紫・・・!?っ!思い出せないっ・・・。聞いたことある・・・いや、よく知っている筈なのに・・・」

 その場に頭を抱えてうずくまる。

「あああああああ・・・・・・・・!!」

 頭が痛い。思い出そうとしても思い出せない。私が何をしていたか、何だったのか。それすら思い出すことが出来ない。

「助けて・・・。誰か助けてよっーーー!!!!!」

 アリスは悲鳴に近い声をあげ、助けを求めたが空しくこの広い迷宮に木霊するだけ。

カタカタカタカタ。

 なんだ?この音は。

カタカタカタカタ

 何!?この音は!

 アリスは後ろを向いた。そこには自分が昔作り上げたが失敗してしまった人形がいた。アリスにこの記憶は無い。今の状況では。

「ネェ・・・ハヤ・・・ク・・・カンセ・・・イ・・・サセ・・・テ」

 その不気味な姿に震え上がる。
記憶には無いのだ。だが体が勝手に反応する。

「ああ・・・・嫌っ!嫌ああああああああああああっ!」

 アリスはその場から立ち上がり一心不乱に走り続ける。右へ左へと。今はあの人形から離れたい。その一心で。

「オカエリ」
「え・・・?」

 そこにはさっきの壊れた人形。人形は一歩も動いていない。そう、自分が戻ってきているのだ。走り回ったことにより方向がさっぱり分からなくなってしまった。

「止めてっ!止めてええええええっ!!」

 アリスはもと来た道から人形が見えなくなったところで足をとめ、息を

「ネェ・・・タスケテヨ・・・」

 突然耳元から声がした。すぐに振り向くとそこには1体どころではない。大量の人形が居た。しかしそれは不完全なものばかりで瞳が入っていなかったり、腰から下がなかったり腕が無かったり顔が無かったり。それがアリスの元へと集まってくる。
 アリスは走り出した。逃げようと。しかし―――

「そ、そんな!行き止まりっ・・・!」

 運悪く行き止まりへと入ってしまう。後ろを振り向くと人形が迫り来る。

「タスケテ」
「ハヤクツヅキヲツクッテ」
「ヒトミイレテ」
「コワレタトコロ、ナオシテ」

 アリスは耳をふさぐ。

「嫌あああああああああ!!!こっちに来ないでっ!喋らないでっ!!」

 顔は涙でぐちゃぐちゃである。アリスは後ずさりをし、そのまま壁へと背中をつける。
次の瞬間、人形がすべて、――消し飛んだ。それは強大とも言われる威力を持った魔法。なんだか懐かしい気がする。

「アリスっ!」

 ああ、懐かしい声。2人の姿が近づく。しかしアリスにはもう顔を確認する気力は無かった。

「アリスっ!しっかりして!」

 ああ。私はアリスって言うんだ。そしてココで死ぬんだ。

「死ぬなんて許さないわよっ!もっと!もっと見っとも無く足掻いて!無理だと思っても足掻いて!私の元へと帰ってきなさい!」

 なによそれ・・・矛盾してばっかりじゃない。

 誰だからわからない影に反論する気も起きず、そのままアリスの意識は途絶えた。最後に、なんだか懐かしい顔を見た気がする。



 そういえばアリスって呼んでたけど・・・それは誰?それとここは何処?


 周りには何も無いただただ白い空間が広がり、歩いても歩いても終わりが見えない。あの薄暗い迷宮よりマシだが、こんなところにいつまでも居ることは出来ない。それ以前に体が拒む。

「アリスーお茶まだ~?」
「はいはい。」

「アリスー遊びに行きましょう?」
「ようアリス。遊びに来たぜ。」
「アリス・・・あんたねぇ・・・」


 白い空間にビジョンと言うのだろうか?自分の姿が映し出され、それは日常の画像だった。次から次へと窓(?)みたいなものがたくさん上がってくる。


「紫様はアリスのことが大好きなんですよ」
「・・・。本当なの?」

 ああ。このシーンは覚えてる。確か夏だっけな。3対1で弾幕ごっこしたのよね。


 ・・・ちょっと待って。なんで私そんなこと覚えてるの?今まで何も覚えてなかったはずなのに。自分の名前ですら。


 次の瞬間すべてがフラッシュバックした。今までの日常、パチュリーの図書館、魔理沙との弾幕ごっこ、紫と過ごした毎日。

「ああああああああああああああ・・・・・・!!!」

 莫大な情報量に頭が痛くなる。

 イタイイタイイタイイタイイタイ!

 今まで遊んだ幻想郷の人、妖怪のすべて風景の記憶が流れ込む。悲しい記憶から楽しい記憶、辛い記憶、うれしい記憶、いろいろなものが流れ込んでくる。

 アリスは頭を抑えその場に倒れこんだ。


「ああああああああっ・・・ああああ!!!」

 悲鳴。

「頭にっ!入って・・・くるっ!」

 あの懐かしい幻想郷、平和な幻想郷。そのイメージが。

「・・・思い出したわ。」

 アリスはその場に立ち上がり、思い出した結果を口にする。

「・・・私の名はアリス・マーガトロイド。七色の魔法使い。人形遣い、アリス・マーガトロイド。」


 次の瞬間全ての画像が砂のように消え、フラッシュした。光源はどこかは分からない、でも明らかに輝き、そこで今度こそアリスの意識は完全に途絶えた。
















 ココは何処だろうか。 体が重い。のどがイガイガする。そして体が動かない。


 彼女アリス・マーガトロイドは目を開ける。目が痛い。のどがカラカラ。そのぼやけた視線の先に見えるのは見たことも無い天井。

「えーと。コレはとりあえずどういう状況かしら。」

 足元には涙を流しながら寝ている紫。その横には橙と藍がソファ型ベットで寝ている。外を見ると夜だった。アリスはそっと紫を起こさないようにベットから這い出す。

「とりあえず水・・・とのどがイガイガして嫌だわ」

 1年間も使っていない声帯。声はつぶれてしまい昔の声とは似て非なるものであった。アリスはコップで水を汲み飲み干すが、次第に気持ち悪くなり吐いた。はくものは何も無いが胃液だけはたっぷりと出る。そう1年も使ってないアリスの胃は何も受け付けなかった。

「うえっ。ヴぉえっ」

 洗面場で戻すアリス。動かない体を必死に引きずりながらもなんとか洗面場にたどり着くことが出来た。なんとか落ち着きを取り戻し、あたりを見回すところ、あの永夜のとき乗り込んだ通路のように見えた。

「・・・ここは永遠亭ね・・・私は一体どうなって・・・」

 思い出せない。どうしても何故ここにいたかが思い出せない。

「誰?そこに居るのは」

 突然後ろから声が聞こえる。

「私よ私。アリス。なんか目が覚めたらここにいて・・・」
「アリスっ!?アリスなのっ!?」

 その声の主は永琳であった。

「そ、そうよ。さっき水飲んだら気持ち悪くなって・・・」
「と、とりあえず!診察室に来なさい!」

 そのまま無理やり永琳はアリスをひっぱり診察室へと連れ込み診察をした。結果から言うと彼女の体に異常は無かった。生きる と言うことだけの状態としては。 つまり、である。人間として生きるならば普通に暮らせる体なのである。しかし彼女は元魔女・・・普通に暮らせる訳が無い。 彼女は求めるだろう。空を、魔法を。しかしその求めを埋めるものは無い。彼女の魔力創造機関はすでに壊れてしまっているのだから。

「それで?私は一体・・・」
「とりあえず貴方は部屋へと戻りなさい。この奥の通路の右側のドアよ。早く紫とかに貴方の顔を見せてあげなさい。」
「スルーですか。まぁ部屋に戻っておくわ。明日きっちり説明してもらうわ」
「・・・」

 そのまま診察室を後にすると部屋へと戻る。部屋では相変わらず橙と藍と紫が寝ている。紫だけはなぜか涙をこぼして。
そんな紫と藍達に毛布をかけてやる。寒くは無いとは言えども寝たら風邪を引いてしまう。

「・・・?えーりん?どーかしたの?」

 どうやら起こしてしまったみたい。

「永琳じゃないわよ。アリス。アリスよ」
「ああ・・・アリスね・・・。・・・ってええ!?」

 紫は寝ぼけていた頭を持ち上げその声の主の顔を確認した。ベットに寝ていたはずのアリスは居なく、横に立っているアリスがいる。

「ほんとに、ほんとにアリスなの?偽者じゃないわよね?」
「偽者?何言ってるのよ。私は私。偽者じゃないわよ」
「大丈夫なのっ!?体異変無い!?」
「ええ。さっき永琳に見てもらったわ。異常なしだって。ただ筋肉が弱ってるから急な運動とかだめだって。勿論飛ぶのも。」

 そうか。永琳は伝えられなかったのか。もう魔法使いとして生きられないことを。もう空を飛べないことを。まったく、そんなに重い役を私に押し付けて、後で覚えておきなさい

「よかった・・・ほんとによかった」

 そういうとアリスに紫は抱きついた。あの暖かい温もり、そっと抱き返してくれるアリスの腕、私のすべてを受け止めてくれるアリスの胸、その1つ1つが懐かしく感じられた。しかしアリスは紫の体重を支えきれずベットに倒れてしまう。

「ちょ、ちょっと紫」

 しかしそんな事を気にも留めずぎゅっと抱きつく。

「アリス・・・っ!アリスっ・・・・!」

 今の状態を絵にすると紫がアリスを押し倒している形。それを他人が見たら紫が襲っているように見える。何分ぐらい抱きついていただろうか。

そしてその運命は突然である。

「あらあら・・・。咲夜お邪魔しちゃ悪かったみたいね。まさかあんな関係だとは・・・」
「もうそんな所まで・・・」
「そうですね。また後日改めて・・・」

「「ちょっと待ったあああああああああ!!!!!!!!」」

 2人は真っ赤になりながらレミリアと咲夜とフランを部屋へと入れる。レミリアの話によるとアリスが目覚めたときウドンゲが紅魔館へと伝令を伝えに行ったのだとか。そしてすぐに支度をし、駆けつけた というわけらしい。その時間わずか5分程度。咲夜が時間を止めレミリア達を運んだのだろうか。 しかし、病室であんなことをしている姿を見れば・・・(ry
 その悲鳴により藍と橙も飛び起きた。起きないほうがおかしいが。

「アリス!?目が覚めたのか・・・よかった・・・」

 藍と橙が一息つく。

「ええ。ずいぶん長い間眠っていたみたいだけど・・・。私何があったか覚えてないのよね・・・」

 その言葉を聴くと全員が黙り込んでしまう。そう、彼女はまだ自分に魔力が無い事を知らない。いや理解できていない。まだ体には残留魔力と言うものが存在し元から魔力があった魔物は少しだが体に蓄えられるのだ。それが邪魔をするかいまだに気が付かない。

「と、とりあえず!今はゆっくり休みなさい」
「?え、ええ・・・」

 アリスは疑問に思いながらも頷き、ベットへと戻った。
そして皆から自分が1年寝ていた事を知らされる。そして藍の口より紫が毎日お見舞いに来ていたことも。
紫は止めようとしたが咲夜が紫を止め結局アリスの耳に入ってしまう。
紫は顔が真っ赤である。それからと言うものの1年たった幻想郷はどう変わったかなど色々聞かせてもらった。

 ドタバッタン!バタッ!

 素晴らしいかけ音とともに魔理沙が部屋へと乱入。

「ア、アリス・・・」
「あ、魔理沙」

 ずかずかと近寄るとそのままアリスに抱きつき言葉をもらす。

「ごめん・・・ごめん・・・アリス・・・。」

 アリスは真っ赤である。そして状況が飲み込めていないアリス。

「アリスってほんと誰からにでも好かれるわねぇ・・・」
「まったくです。羨ましいですか?お嬢様」
「そ、そんなわけ無いじゃないっ!」

 デレた。

「さ、今日は引き上げましょう。アリスの顔を見たら安心したわ」

 レミリアは魔理沙とフランを引きずり紅魔館へと退却、紫はその場へと残った。

「・・・それで?私はなんでここで寝てるのかしら?」

 アリスは問う。

「・・・アリス。しっかり気を持って聞いてほしいの」

 紫は深刻そうな顔で話し始める

「・・・。あの時、雨が降ってアリスは窓をしめようとしたのは覚えてるわよね?
「ええ」
「その時だけど・・・魔理沙とフランが弾幕ごっこをしていたの。そして魔理沙の放ったマスタースパーク、フランの放ったレーヴァテインが貴方の家を直撃した・・・。そして貴方は家ごと吹き飛ばされ、大きな怪我を負った・・・。そのおなかの傷跡がそうよ。」

 アリスはおなかを押さえる。

「・・・っ!残酷かもしれないけど・・・聞いて。あの時貴方のおなかには大きな木の破片が突き刺さっていたの。その時・・・・魔法使いの命ともいえる魔力を生み出す臓器を傷つけた・・・っ!」

 なんとも辛そうに、そして目を下に向け話す紫。その目には少しながらも涙が浮かんでいる。

「ま、まさか・・・?」
「そのまさかなの・・・。貴方は普通の人間に戻ってしまった・・・。今魔力が感じられるのは残留魔力のせい・・・。空を飛べばあっという間に枯渇してしまう・・・。勿論人形も操れないし弾幕も張れない・・・」

 アリスは目から涙を流すわけでもなくただ呆然としていた。

「あの時っ!私がっ!しっかり見ていればっ!アリスにこんな思いをさせなくてすんだ・・・っ!ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・っ」

 普通は泣くのはアリスではないのか?と思うガも知れないのだがここは幻想郷なので普通は普通じゃない。紫はアリスを守れなかったことに責任を感じ、今にも押しつぶされそうな顔であった。

「・・・。紫。・・・ありがとう。貴方が助けてくれたんでしょう?」

 紫は視線をアリスへと戻し瞳を見る。その瞳は悲しみの色で染まっていた。

「え、ええ・・・私が永遠亭へと運んだわ・・・」
「やっぱり。夢の中で紫が呼びかけてくれた気がしたんだ。だからちょっとね」

 アリスは笑う。死の宣告をされた と言うのに笑っていられるとは。つくづく紫は思う。アリスは強いな・・・ 心の中で決して口に出さず。

「・・・魔力の供給が無くなったということは私の死も近いわね」
「・・・なんですって?貴方はまだ若いじゃない」

 アリスはフッと笑うと説明を続ける。

「私は元人間って事は知ってるわよね?」
 
 紫は頷く。

「・・・。でも魔法使いになった。そして魔法使いになったときある儀式と契約を行ったの。その契約ってのが私が何時も持っていたグリモワールね。あれに詳しく乗っているわ。その契約って言うのが時間を差し出す契約。私の時間を契約主、私の場合どっかの魔女だったかな、に渡すの。でも、それはあくまで貸す。と言うこと。その代わりその魔女から魔力を貰える。正確には魔力を作る機関を貰う・・・ね。これで魔力はは完全に私のものになるわ。返す必要は無い。だけど・・・時間は違うの。その契約が解ける・・・。いいえ、魔力の供給が無くなりその本の封印が解かれる・・・と。今まで貸し与えていた時間が全て私に戻ってくるの。この意味分かるわよね?」
「ま、まさか・・・」
「・・・そう。あっという間に年を取って死ぬ。多分私の魔力じゃあと3日がいい所ね。我ながら1年もよく持ったと思うわ」
「そんな・・・。1年ぶりに会えたというのに今度は永遠のお別れ・・・?嫌よ。嫌っ!嫌ああああっ!」

 必死に否定するももう変わらない。アリスは死ぬ。この事実は変わらない。

「紫、今までありがとうね。貴方と友達・・・いえ親友になれて幸せだった。」

 紫は必死にアリスにすがりつく。その顔はあの美貌は何処へ・・?というほど悲惨なものである。

「お願い・・・嘘と言って・・・何時もみたいな笑顔で嘘って言ってよ・・・!お願いっ・・・!」
「・・・紫。お願いがあるんだけどいいかしら?」
「何?」

 紫のお願いをスルーする。

「私の壊れた家・・・中にあった人形はどうなったのかしら・・・?」
「ア、アリスの人形?それならここに全部あるわよ。あの後騒ぎを駆けつけて紅魔館のレミリアと咲夜、妖夢と幽々子、霊夢と魔理沙、慧音と妹紅が集まってアリスの家を調べたの。そしたら人形がたくさん出てきて、だいぶ壊れちゃってたの。それを咲夜と慧音がリードして皆で1体ずつ直したの。勿論私も手伝ったわ。」

 咲夜はともかく慧音が知識を持ってるとは以外だ。あ、そうか歴史を見れるのだから私の歴史を見れば簡単か。

「安心したわ。この人形は・・・そうね、1体貰ってくれないかしら。後は私と一緒に燃やして」
「い、いいの?」
「ええ。さ選んで」

 紫は人形を選び始める。

「ねぇ、2体・・・じゃだめ?」
「ぇ?別にいいけど・・・」
「じゃあこの2体を貰うわ」

 それは上海人形と蓬莱人形だった。この人形はアリスがよく使った人形。一番愛情を込めて作り常に一緒に行動していたお気に入りの人形。

「・・・。アリス。せっかく貴方と仲良くなれて1年と少し・・・あまりにも短すぎるわ・・・」
「そうね・・・・でも、楽しかったわ。私の場合3ヶ月ぐらいしか記憶無いけど」

 自然と笑みがこぼれる。

「・・・やっぱり嫌。こんなところでアリスとお別れになるなんて、嫌。」
「・・・」

「アリス・・・?」

スウ・・・スウ・・・

「寝ちゃったか。」
「紫様。私たちも寝ましょう。もう夜遅いです」
「そうね。おやすみなさい。私はもう少しアリスの顔を見てから寝るわ」
「はい。おやすみなさい」





 それからと言うものの残りの時間を有意義に過ごした。紫が見つけた朝日の綺麗な丘へ連れて行ってもらったり、思い出の場所を回ったり、紅茶を飲んだり。
 その1秒1秒がアリスはとても幸せに感じた。間違いなく幸せなのだ。そして悔いの無いようにアリスは挨拶をして回る。霊夢のところ、魔理沙のところ紅魔館、白玉楼、慧音の所。それに人里でよく開いていた人形劇を見に来てくれた子供達に講演終了を言い伝えた。

 時に今現在紅魔館。アリスが残り3日の命と知ってから2日がたち今は3日目、最後の時間へと突入していた。

 紅魔館の庭にたくさんの影が見える。1人影の無いものも要るが。
メンバーは霊夢に紫、アリス、パチュリー、魔理沙、レミリア、咲夜の姿である。今日は藍と橙は居ないらしい。
皆で紅茶をすすり、雑談。アリスにとってこの時間は楽しすぎる。魔法のことで盛り上がったりするが自分はもう使えないと言うことを考えるとあまり楽しくなくなってしまう。
 それを察したか魔理沙が別の話へと切り替える。

「・・・後10分程度か」
「何?」

 魔理沙が問う。

「い、いやなんでもないの。気にしないで」
「気にするだろ。後10分て?」

 しっかり聞かれていた。抜け目の無い人間である。

「・・・。私の残りの時間が・・・よ」

 その言葉に全員が凍りついた。

「・・・。貴方のクッキーももう食べられなくなるのね」

 レミリアしんみり。

「大丈夫よ。作り方を咲夜に教えておいたから彼女に作ってもらいなさい」
「・・・、ですがアリスの味には私には出来ません。」

 アリスはアリスのクッキーが。咲夜には咲夜のクッキーの味がある。自分が他人のを真似て作ろうが完全に同じ味で作ることは不可能なのである。



バンッ!!

 凄い音とともにテーブルの上の紅茶をこぼさせる。その騒音の犯人は紫であった。
 全員が紫の方向を向く。

「・・・アリス、貴方を死なせないわ」

「・・・?私はもう10分後に死ぬわ、いや7分後ね」

「・・・。アリス手を出して」

言われた通りアリスは紫に手を差し出す。そしてそれに紫は手を重ねる。

「・・・。貴方がなんと言おうが、やるわ」

 次の瞬間目を疑う。飲み込まれていた。
アリスの手は紫の手に飲み込まれる。

「ちょ、ちょっと!何のまねよ!」
「黙ってて」

ズズズ・・・

 もう腕は全部飲み込まれ、肩へと続く。

「おい!!紫!なにやってる!?」
「・・・アリスと私の境界を無くしたの。アリスは私の中で生き続ける」

「っ!?なんで!?私は貴方に迷惑をかけたくないわ・・・っ!」
「分かってない!!私は!貴方が居なくなるほうがよっぽど迷惑なの!私がどんな思いで貴方に接してきたのか忘れたの!?」
「アリスっ!紫もやめてくれ!!私が責任を取る!なんなら私の体を上げてもいいっ!」

アリスに近づこうとするも、それを阻むものが居る。

「・・・。魔理沙。落ち着きなさい。あのまま死ぬよりかこうなるほうがいいのよ。夢をかなえられないまま死ぬ苦しみは辛いわ」
「黙れ!!アリスは・・・アリスは私のせいでっ!」
「・・・何を言っても聞きませんね。こうなれば力ずくで。」

 咲夜はナイフを取り出し、レミリアは日差しのためパラソルの下で観戦。パチュリーはすでに呪文詠唱を始めている。

「そこを退け!紫!やめてくれ!私がアリスと一緒になる!私が傷つけた!だから責任を取る!」
「・・・黙りなさい。貴方みたいな責任感に押しつぶされそうな人がアリスに愛を注いで上げられる?無理ね。なら私がアリスと一つになる。」
「黙れ!」
「いい加減にして。貴方をナイフで傷つけないといけなくなるわ。」
「私も貴方を焼きたくない」
「黙れ!黙れ黙れ!いいから、そこを退けえええええええええええええええええ!!!!」

 魔理沙は駆け出しスペルカードを唱えた。

「魔砲「ファイナルマスタースパーク」!!!!!」
「魔理沙のやつ・・・・あんなの喰らったら咲夜とかひとたまりも無いじゃない。しょうがないわね。神槍「スピア・ザ・グングニル」」

 魔理沙が放ったファイナルマスタースパークへと投げつけた。1本ではなく5本程度。マスタースパークはただでさえ幻想郷1位を争う威力を持つ技である、1本ではとてもじゃないが対応できない。
 レミリアは日差しにあたらないよう傘の下から投げつけ、マスタースパークを相殺する。その爆炎の中から一筋の、いや違う。太陽のような光があふれ出す。

「日符「ロイヤルフレア」」

 次の瞬間魔理沙の体は吹き飛ばされる。そしてそのまま地面へと伏し、そこにナイフが飛来し魔理沙を釘付けにする。

「ううっ・・・アリス・・・アリスゥ・・・!」

 そしてまばゆい光。太陽の光ではない。ただの光。

「・・・終わったわね」

 レミリアが一息つく。その視線の先にはアリスは存在せず紫のみが立ち尽くしている。





















「・・・アリス。これからはずっと一緒よ」


















(アリス聞こえるでしょう?)
(ええ。ココは何処?)
(ここは私の精神の中。貴方は私の精神と肉体と融合したの。だからこれはアリスの体でも有り私の体でもある。私は妖怪だから年を取ってても平気。貴方は生きられるわ)
(・・・。そう。)
(暗い顔しないで。好きなときに言ってくれれば私の体なら貸してあげる。また人形を操れるわ」
(ほんと?)
(ええ。貴方の力も私と混ざったの。そして私の妖力と魔力の境界を弄ったわ。私の力は魔力でも有り妖力でもある。さらに貴方の人形を操る程度の能力と私の境界を操る程度の能力も混ざったわ)
(・・・ありがとう。)




















時に紅魔館、メンバーはレミリア、フラン、咲夜、パチュリー、霊夢、紫&アリスである

「・・・。凄い違和感があるのですが」
「ええ。こんなに気持ち悪いとは思わなかったわ」
「失礼ね。」

 顔と体は紫。でも性格はアリス。微妙である。
そこに黒い影が飛来する。

「よぉ~。」
「あ、魔理沙」
「紫か。珍しいな」

 沈黙。

「・・・と思ったらアリスか。姿は違えど分かるぜ」
「そうよ、私は今はアリス」
「そして今は紫よ~ん」
「今はアリス。そしてこれ。」

 アリスはクッキーを取り出す。
それを全員で口へと運ぶ。

「アリスの味ね」
「アリスの味だぜ」
「うん。アリスの味だー」
「この味の出し方はどうやるのかしら?」
「このアリスのクッキーはいつ食べても美味しいわ。紅茶とよく会う」
「・・・アリス、また焼いてね」
「やっぱりアリスのクッキーは美味しいわねぇ~」
「今は紫か」

「「「「「ややこしいわ(ぜ)」」」」」
これで簡潔。 なんだか最後に微妙な・・・・(大汗

こんな結果になってしまった・・・(大汗
なんか・・・自分でも凄いことになっていると見て思った。


駄目だし、アドバイス等お願いします~
大天使
http://sky.geocities.jp/flamingred_archangel/
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.430簡易評価
1.70名前が無い程度の能力削除
なぜか最後吹いてしまった。
2.90名前が無い程度の能力削除
ここまで喜怒哀楽がはっきりして人間臭い紫は珍しい。
人によっては違和感あるかも知れないけど、自分は大好きです。
3.無評価大天使削除
■2008-02-12 23:05:10書き込み様
ありがとうございますww

■2008-02-12 23:12:21書き込み様
それほど紫はアリスへの想いが強い・・・と言う事でw(ぇ
まぁどう思うかは個人の判断にお任せします♪
評価ありがとうございましたw
4.70nishi削除
氏のアリス愛が紫を透けてはっきりと見えます。それはもう「愛ってすばらしい!」と思わず叫んでしまうほどに。
こう来たか! といい意味で期待を裏切られる部分が多くてよかったです。

ついでに誤字報告をば。
>「ああ、私には行く資格は無いのかもしれないけど・・・。アリスに誤りたい。後でいくぜ」
「誤る」は「謝る」ですね。

おたがいがんばりましょー
5.無評価大天使削除
nishi様
ありがとうございます^^

誤字報告ありがとうございます。修正させていただきました♪

そうですね、お互いに頑張りましょう♪
6.80名前が無い程度の能力削除
紫アリとは珍しい。内容もなかなか奇想天外で面白かったです。
アリスが大好きな私としてはとても好物なストーリーでした。
ただ、文章の構成と展開の仕方に違和感を感じました。それと若干ですが既成の、例えば杉氏作品の匂いがしますね。もしも影響を受けておられるのでしたら、そこからもっと自分の型を探求された方が良いと思います。大天使様にはそれが出来るだけの力はあると思います。
これからも頑張って下さい。期待しています!
8.80名前が無い程度の能力削除
文章に惜しい部分もあるけれども好意を持てる文章でした。

そのまま良い部分を伸ばしてください。
9.90nama-hane削除
紫とアリスが融合!?かなり予想外な結末でした。
このまま悲しい終わりへと行ってしまうのか、と思ったら紫のアリスとの別れを惜しむ心が2人を1つにした・・・感動で鳥肌が立ちました。
10.70名前が無い程度の能力削除
文章にまだ改善できる所があると思いますが、内容はなかなかよかったと思います。
是非もっと伸ばしてもらいたいです。

>反射神経的にジャンプしてしまう。
反射的にジャンプしてしまう。
>多分マスタースパークを美鈴に向けて討ったのだろう
撃ったのだろう
>アリスが目を覚ます確立は
確率は
>そして杭の無いようにアリスは挨拶をして回る。
悔い
11.無評価大天使削除
■2008-02-13 03:23:21書き込み様
他人の文章を参考にしたつもりは無いのですが・・・(汗
ならば、独特のスタイルを見つけるまで!アドバイスありがとうございました!

■2008-02-13 08:48:23書き込み様
ありがとうございます!そういわれると次回のやる気につながります!

nama-hane様
ま、まさか感動してもらえるなんて・・・!うれしい限りですw次回もよろしくお願いします!

■2008-02-13 15:42:31書き込み様
ありがとうございます!

そして・・・あああああ・・・誤字が多すぎるorzもうちょっと注意しますorz
12.-30名前が無い程度の能力削除
正直これは酷い
シンプルと言えば聞こえは良いが描写が薄い
その上面倒だなどという理由で省こうなど惰弱以外の何物でもないが、そんなことはどうでもいい
最大の汚点はキャラクターへの理解の浅さと作者自身の考えの甘さの2点にある

この場面に立たせたらこの人物はどんな事を思うのか、考えているとは思えない
1つ1つの挙動に酷く違和感があっていかにも作者が言わせているセリフもちらほら
キャラクターに愛情を抱いているのならこれほどずさんな扱い方はしないだろう
紫とアリスが融合するシーンにしても、倫理的に問題があるのではないか?
何故魔理沙とフランドールは昼間の外で弾幕ごっこをしていた?
何故紅魔館に居る二人が何故魔法の森のアリス宅の近くまで来ていたのか?
何故目覚めたばかりのアリスが自分の余命やらを正確に理解しているのか?
これらに筋道の通った補足をする描写は作中にあったか?
・・シナリオがいちいち無理矢理すぎる
ご都合主義もここまで酷いとお話にならない
自身が好き放題に書きたいのならローカルでやってくれないか
こんな見苦しいものを読まされて非常に不愉快だ
13.無評価大天使削除
■2008-02-13 19:49:52様

>何故魔理沙とフランドールは昼間の外で弾幕ごっこをしていた?
雨が降った後なのになんで晴れているのでしょうか。

>何故紅魔館に居る二人が何故魔法の森のアリス宅の近くまで来ていたのか?
動きながら弾幕ごっこをするのでは?熱中しすぎて気が付かなかった、と言うつもりで書いたのですが。

>何故目覚めたばかりのアリスが自分の余命やらを正確に理解しているのか?
自分の体を理解できない魔法使いが何処にいるのでしょうか。自分の体は自分んが一番よく知っているのではないでしょうか。
14.20名前が無い程度の能力削除
様式的な意味でも、描写的な意味でも文章で損をしているなと感じました。
アイデアは良いだけに残念です。
15.-30名前が無い程度の能力削除
最近はあなたのような人が多い。
発想・原案のような、物語の根幹を成す部分はとても上手いのだけれど、それ以外の、例えば文章構成力だったり、矛盾無く物語を進める力だったり、そういう外装部分が欠けています。

小説は日記とは違い、人に読んでもらって初めて価値が出ます。
誤字や矛盾が多いと、どうしても読了後の感想が悪くなってしまうので、推敲を徹底してみてください。誤字のほうは自分で読んでいれば最低限まで削れますが、矛盾のほうは作者の思い込みも多いので、小説に詳しい、あるいは興味のある誰かに読んでもらうと良いかもしれません。私は、投稿するときは自分で50回、人に5回を目安にしています。


繰り返しますが、根幹の部分は悪くありません。良い感性を持っていると思います。次回作は、プロットからじっくりと作ってみてください。

次に期待を、という意味でこの点数を。
16.無評価七氏削除
ええと、何だか色々と叩かれててこれ以上言うのもあれなのですが。
読ませて頂いて、とても良い作品だとは思います。
ただ、やはり描写と補正でしょうか。自分にも言えるのですが、どうしてこうなってこうなるのか? そういうのを書き手側がうまく読み手側に伝えなければならないのがいけません。書き手側の頭の中では出来上がっている事でも、読み手側には理解が出来ないというのがあると思います。現に、最近出した私の作品でも、紫やフランに違和感があって楽しめなかった、という方はいます。
昔の私の作品を読んでもらえるとまぁ酷さが更にわかるわけですが。
ネタ的には大天使様のモノは貴重です。チャレンジャーという意味合いなら貴方が眩しく見えます。
被る事を気にしていましたが、それもやり方次第でしょう。
紫がアリスを気にする事は原作ではありません。しかし、ここではそれが出来る。問題なのは、それをどう読み側に伝えるかなんだと思います。
点数はあえて無換算で。頑張ってください。罵倒と声援を糧に。
17.60名前が無い程度の能力削除
まず誤字報告をば…

 パチュリーへと近づこうとする。

「ああ、ちょっとパチュリーに聞きたいこ「そこ危ない!!」

二行目真ん中あたりの『「』が気になりました。

 全体的に発想と展開にはセンスを感じます。ただ、どことなく後半の盛り上がる部分が尻すぼみしてしまったように感じました。導入部分とのモチベーションの違いでしょうか?もう少しアリスと紫の描写や会話を多く盛り込んだ方が最後の部分に直結して面白いと思いました。また、魔理沙が少々強引過ぎるかなと…、Mスパークを撃って事件が起きたのに、再び最後にFMスパークを撃つことに対して、誰かが咎めればスッキリいったのかもしれません。全体的に魔理沙の失敗と後悔が薄く、罪悪感を感じてはいるものの、言動が一致しないところがあったように思えます。
 雨が降っていてはフランドールは外に出れず、雨が止んでから外に出ては違和感があり、事件の発端に違和感がありました。それは他の方が指摘していたので、自分だけの違和感ではないと思います。解消するためには、魔理沙サイドの描写を間に挟むと良いのではないでしょうか?アリスと紫の関係を書く話なのに、魔理沙が入ると蛇足な気もしますが、逆に魔理沙をもう少し立たせて、最後まで悩み続けて、エンディングに克服するという話を入れれば、ラストが際立つのではないでしょうか?被害者のアリス、親友の紫、加害者の魔理沙との会話、見たいな感じで。
 あと、こんな些細なことを突っ込むのもアレですが、一言。多分一年間眠っていたら立つ事がままならないくらい筋肉は衰弱します。紫が毎日筋肉をほぐしていたり世話をする描写が入っていれば、少々矛盾は起きますが、ある程度違和感はなくなると思います。
 
 惜しい。と全体的に思いました。自分も投稿させていただいている身ですが、大天使氏の発想力には遠く及ばないと思います。故にこの話をもっと面白く、深くするためにもっともっと、書き込んでいただきたいと思います。酷評を戴いている人はツンデレだと思って、真摯に受け止めましょう。罵倒文を除いては、指摘としては非常にためになることを書き込んでくれていると思いますので。誤字の多さもではありますが、自分が表現したいものは必ずしも、そのまま相手に表現されるわけではありません。しかし、少しでも自分の表現を共有するためには、細かい部分と、あと、何度も読んで不可解な点はないかを入念に調べ上げる必要があります(自分も偉そうにいえるほど出来ていませんが)。頑張ってください。SS、非常に面白かったです。
18.90名前が無い程度の能力削除
確かに文章構成やキャラの言動や行動に説明不足や矛盾を
感じるものの、内容的には素晴らしい作品だと思います。
面白いのか面白くないのかと言われれば、実に面白かったと言わざるを得ません。

自分は今後の期待も込めて、この点数をばw
19.20名前が無い程度の能力削除
話自体はそれなりに面白いと思います。ただキャラの掘り下げが荒いというかなんというか自分で考えた設定に浸ってそのまま強引に進める為、周りが見えなくなっているよう感じます。

とはいえ実力的にはまだまだ伸びしろがあるように思えますので、一度ここにある作品で極端に点数の高い(もしくは低い)作品をじっくり読んで自分の文を見直してみてはいかがでしょうか?


ところで■2008-02-13 20:13:48の態度はかなりよくないです。その前の人に対する苛立ちがあからさまに回答に出ています。批判されたら真摯に受け止めるのも書き手の義務なので慇懃無礼な態度を取るなど言語道断です。
20.無評価大天使削除
七氏様
やはり、文章能力が低いようですね^^;(私が
努力します・・・

■2008-02-14 08:16:37様
長文ありがとうございます!そうですね・・・ちょっともう一度回りの作品をよく読んでから、よく考えて投稿してみます・・・ 今の2倍の時間をかけて書いてみよう と思っております

■2008-02-14 13:24:37書き込み様
ありがとうございます!もう少しじっくりと書いてみます!

■2008-02-14 15:12:00書き込み様
少し無理やりでしたか(汗)
もう少し自然に話を進められる文にしたいです(汗

それと■2008-02-13 20:13:48の発言に対しては謝罪申し上げます。
少し頭に血が上っていたようで・・・。本当は朝謝罪文を書こうとしたのですが、時間が無く遅くなってしまいました。 まことに申し訳ありません。不愉快になられた方々、心より謝罪申し上げます。すみませんでした。
21.30天人 昴削除
まさか最後にフュージョンするとは思わなかった。しかし、この姿で魔界に帰ったら神綺ママはびっくりするだろうなー。

(以下想像)

「おかあさん、ただいまー」
「どなた?」
「アリスよ」
「そんな、声まで変わって!?」

はい、ごめんなさい。(ネタ古!!)
23.80名前が無い程度の能力削除
面白かったです
26.無評価名前が無い程度の能力削除
悪意あるコメントと判断されるものがあれば、コメントで返すのではなく
直接管理人様にご報告される方が宜しいかと。
でなければせっかく投稿された作品も荒れますし、逆に管理人様にご迷惑がかかかると思います。
27.無評価名前が無い程度の能力削除
あ、「迷惑がかかる」ですね。
済みません。
29.80bobu削除
面白く読ませていただきました。
差し出がましいかもしれませんが次作にも期待してますのでがんばってください。
ありがとうございました。
30.50☆月柳☆削除
予想外の展開。
なかなか楽しめました。
36.無評価名前が無い程度の能力削除
評価や批判するのは自由ですがもうちょっと言い方があると思いませんか?
>■2008/02/13 19:49:52 の方の言い方は明らかに喧嘩腰です。

それと、それに対する作者様のレスも、いくら腹の立つ批判の書き方をされたからといって、そのような態度では結局貴方も同じレベルですよ。

さて、作品についてですが、所々良い点はあったものの、面白かったか面白くなかったかで言われれば面白くはなかったです。
応援してるのでがんばってください。

・・・もしかして1年半も前の作品にマジレスしてる私が一番痛いんじゃないだろうかw