Coolier - 新生・東方創想話

幻想郷一人旅行ツアー

2008/01/28 00:20:46
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*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-ξ・∀・)-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
今宵の宴会、酒の恐怖の続きですのでそっちを読んだほうがいいです。
つか最初から読まないと意味不明な駄文になってしまいます。ご了承くださいまし。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-ξ・∀・)-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

「ふあぁ・・・」
朝の神社、美羽は大きな欠伸をした。
昨日の宴会でそのまま寝てしまったらしい。
「う~ん・・・昨日紫さんにいろいろ教わってそれから・・・思い出せないぃ・・・」
思い出せないですんだものの急性アルコール中毒寸前だったかもしれない。
「れいm・・・・」
霊夢を呼ぼうと障子を開た瞬間凍りついた。
見渡す限りの不自然な格好をした死体、死体、死体。
紫などはいなかったが魔理沙やアリス、チルノなど家まで送っていってくれる人がいない者がごろごろしている。
「あ、何があったんですか!?霊夢!」
ちょうど縁台の近くに霊夢が倒れていてすぐさま駆け寄った美羽。
「霊夢!霊夢!しっかりしてください!」
必死で揺さぶる。
「美・・・・羽?」
うっすらと目を開ける霊夢。
「はい、美羽です!何があったんですか!?」
「この前の・・・訂正・・・・するわ・・・あなたは・・・神ともやりあえるわよ・・・グフ」
霊夢は力尽きた。
「霊夢!霊夢!」
へんじがない ただのしかばねのようだ。
「あ!あそこに豪華料理数点が!」
「え!?どこどこ!」
生き返った。
「残念ポ○カレーです」
美羽が穴から取り出す、腐ってはいないのだろうかという突っ込みは無い様だ。
「ぽんカレー?」
勿論霊夢が知るはずも無い。
「はい、料理を作るのがめんどくさい時になべと水とご飯があれば5分程度で作れる優れものです、
昨日の紫さんとの修行中3箱見つかりました」
どこから流れてきたのかは不明。
「そう・・・それならこの転がってるやつらのも一緒につくっちゃって」
「大丈夫です、人数分あります」
ちなみルーミアは離れた場所で遊んでいたため難を逃れ幽々子は妖夢がふらふらと持ち帰ったので問題は無い。
「では作ってきます」
美羽が厨房に向かう。
「頼んだわ」


境内で爆音が響いたが気にしたら負けだ。


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「できましたー」
美羽が持ってきたのはカレー丼であった、神社にはこういう皿しかなかったのだ。
一応スプーンは見つかった。
何個か穴製の物があるがよく洗ったから多分大丈夫であろう。
縁台にずらっと並んでる皆に配る。
なぜか皆顔をあわせるたびに少し震えた。
「私何かしました?」
(したよ・・・全員に)
皆の心が一致した瞬間だった。
「でもまぁいただきます」
霊夢だけは立ち直っているようだ。
「「いただきます(くぜ)」」
「なかなか美味いな」
霖之助が感心したようにいう。
「えぇー?辛いよー」
チルノは甘口じゃなきゃダメみたいだ。
「確かにちょっと辛いけど美味しいわよ」
アリスが褒める、しかし美羽は暖めただけだ。
「ちょっと具が小さいがな」
魔理沙が物足りなさそうに言う、そこはレトルトと手作りの違いであろうか。
「食べれるだけいいじゃない、美味しいし」
霊夢も気に入ったようだ。
「これって誰が作ったの?」
妹紅が言う、慧音とともに死んだので神社に残っていたようだ。
「えっと・・・工場の機械?」
「は?」
心底不思議そうにカレーと睨めっこする妹紅であった。
「妹紅、食べ物をかき回すな」
慧音にこうやって叱られているあたりまだまだ子供っぽい。
「今日は何をしますかー」
美羽が呟く。
「なぁ美羽、お前は一度行った場所なら穴でいけるんだろ?」
魔理沙がにやにやしながら聞く。
「まぁ、一度言った場所ならどこでも・・・あと風景写真とかでも大丈夫」
「そうかそうか、それならこれをやる」
そういって魔理沙は帽子の中に手を突っ込み本を取り出した。
「それって幻想郷縁起?」
霊夢が聞く。
「そうだぜ、これを見ればどこに何があるかすぐに分かるぜ」
そういって手渡す。
「ありがとう」
「これを使って幻想郷中を回ればいけない場所はなくなると思うんだが」
くっくっくっと笑う魔理沙。
「魔理沙にしては優し過ぎるわ」
アリスが尽かさず見抜く。
「ばれたか、うまく美羽が図書館まで行ってくれたらいいなと考えていたところだ」
やれやれといった様子でいう。
多分美羽を利用して図書館まで一直線といった考えだろう。
「まぁ片付けは私も手伝うから美羽はいってこい」
背中を押すようにして魔理沙は笑いながら言った。
「え?いいんですか?」
戸惑い気味に美羽が霊夢に聞く。
「この際だから行ってきなさい」
霊夢が微笑んで言う。
「はい!ありがとうございます!・・・ではまずはこの永遠亭に行ってみますか」
興味心身に美羽がいう。
「やめときな、あそこは絶対行かないほうがいいって」
そこで妹紅が強く止める。
「何故ですか?」
「あいつ等だけはめたほうがいい、特にあの輝夜とかはね」
「ああ、昨日喧嘩していた人ですか、それなら仲直りに行きましょう」
「は!?」
言うが早く妹紅を体の半分まで穴に埋め美羽は穴の縁に座り、
「いってきます!」
「まって!おねがいだからまって!けーねぇぇぇぇ!」
「がんばれ妹紅、応援してるぞ」
「裏切り者おおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ...」
物凄い速さで飛んでいった。
「いいのか?あれ」
「偶にはいいだろう」


-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-


「えっと今通過してるのが人間の里だから・・・あの山の正反対か・・・」
そう呟きながら青空に二つの影が飛ぶ。
ちなみ美羽の飛び方は神奈子スタイルである、つまり穴を縦にして体をはめるようにして座る。
斜めにすると上の縁が背もたれになる。
穴を寝かせるとタオパイ○イである。
しかし寛いでいると穴を移動させるときの思考が遮られうまく飛べなくなる。
「お願いだから竹林で降ろして・・・ね?」
生気が抜けた声で言う妹紅。
「そしたら逃げますよね?だからダメです」
強く言う美羽、妹紅は拘束状態なので見た目どおり手も足も出ない。
「こ・・・殺してや」
「到着です」
「ぐぇ」
突然急停止した美羽、その衝撃で妹紅は舌を噛みそうなった。
美羽はちゃっかり掴まっていたようだ。
「まだ飛ばさないほうがいいかも知れないですね・・・衝撃がすごいです」
実際速度は魔理沙のフルスピードよりも速かったかもしれない。
ただ天狗と比べるといい勝負だろう。
「ここが永遠亭ですか・・・」
その目の前に広がるのは大きな日本風の屋敷。
「すごいですね!妹紅さん!」
美羽ははしゃいでるが妹紅はぐったりしている。
酔ったようだ。
「あれ?たしか貴女は美羽だったっけ?」
そこにいたのはうさ耳がへにょっている少女。
「あ、たしか鈴仙さんでしたっけ」
昨日の被害者の一人だ、しかし美羽は覚えていない、酔いつぶれていたうどんげもまた覚えていない。
「それと・・・・・・・・妹紅さん・・・?」
蓬莱人が死んだようにぐったりしているのである、驚いて当然だろう。
だがそれ以前に妹紅がここにいることで驚いたのかもしれない。
「し・・・ししししししししょぉおおおおおお!」
異常な光景に耐えられなかった様だ。
「鈴仙さーん!?」


-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-


「船酔いと同じよ」
「妹紅もこうなるとなかなかかわいいわね」
「き・・・気持ち悪い・・・」
永遠亭の一室でぐったりしている妹紅、
適当に看病している永琳、
それをいい笑顔で見ている輝夜、
そして危険飛行実行人の美羽。
「それにしても妹紅はいつも飛んでいるのになんで酔ったの?」
当然の疑問であろう。
「く・・・のれば・・・わかる・・・あのジグザグ飛びいやぁ・・・」
首が痛くなりそうな発言であった。
「そんなに酔いますかね?」
体全身のバネを使える美羽と固定されている妹紅ではぜんぜん違うだろう。
ここから考えると美羽も結構バカかもしれない。
「美羽、あなたはこの前の借りをどうやって返そうとか思っていたけどこの妹紅を見ていたらそんな気は起きなくなったわ」
「この前の借りですか?」
美羽は疑問符を浮かべる。
「覚えてないならそのまま忘れたほうがいいわよ」
永琳が言った。
「は・・・はぁ・・・」
「それより美羽、あなたは何でここに来たのかしら?」
輝夜が問う。
「はい、魔理沙に幻想郷を全部回って来いと言われまして」
「それでなんで妹紅もいるのかしら?」
「えっと・・・仲直りで・・・あれ?なんで仲直りだったんでしたっけ?」
酔った時の事をよく覚えていなかったが微妙には覚えていたらしい。
「仲直り!?私が?こいつと?」
「すーすー」
輝夜が指を刺す、しかし指した本人は布団が気持ちよかったのか寝ている。
「姫、私は薬の調合の途中ですので」
「・・・そうね、下がっていいわ」
「は」
数秒の沈黙のち永琳がその場を去った。
「それにしても寝ているときの妹紅さんってかわいいですね」
突然美羽が語りだす。
「そうね、無防備なところが特に」
「ちがいますよ、このほんのり赤みを帯びたやわらかそうなほっぺだとか」
「う・・・」
「そしてこの透き通るような銀髪」
「うう・・・」
「そして何かをもとめるかのように悲しそうに閉じた目・・・」
「あああ・・・」
「そして・・・布団の下にあるやわらかい身体」
「!!!!!」
ドガーン
輝夜の何かがぶっ壊れた。
「あ、そろそろ行きますね~では!」
美羽が穴の中に消えた。
その際もこた~~~~~~ん!と聞こえたのは気のせいだろうか。


-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-


「あの私の囁きで仲直りできたよね」
人は言う、それは悪魔の囁きと。
今美羽は死に向かって一直線だ、つまりは冥界。
「あ~風がすずしい」
またしてもかなりのスピードを出している。
「あーみえてきた、あれを飛び越えればいいんだよね」
そしてスピードを上げる美羽。
「・・・すごい階段」
その先にあったのは物凄く長い階段。
「よし!もうちょっとスピードあげて!」
「貴女はおよびでn(すぽーん)
「・・・」
美羽急停止。
「なんだ!前が見えない!おのれ夜雀の襲撃か!?」
穴から声が聞こえてきた。
多分反射的に開いた穴に庭師が吸い込まれたのだろう。
ただ目の前で半身がおろおろと漂っている・・・あ、木にぶつかった。
「よーむーどーしたのーよーむぅー?」
そこに飛んできたのは冥界の姫西行寺幽々子。
「あらあらまあまあ妖夢ったら美羽にあそんでもらっていたのね」
「あ・・・いえ・・・」
ちょっと困惑する美羽。
「よーむーこんなところで何をやっているの?」
幽々子が妖夢の半身をつつく。
「貴様どこを触って!・・・・卑怯だぞ!・・・あっ」
妖夢の悲鳴が穴から響く。
幽々子はさらにつついたり撫でたり揉んだりつねったりしている。
「く・・・どこだ!どこにいる!ぁぅ・・・さ・・・さわるなぁ!みょん!?」
「みょん?」
「みょんねぇ」
幽々子がつねった場所がちょうどつぼだったらしい。
「楽しいわこれ」
「そろそろ勘弁してあげたほうが・・・」
さらに揉みくちゃにする幽々子。
「あ・・・やめ・・・・そ・・そこは!・・・あぅ・・・・」
段々と元気がなくなっていく妖夢。
「さて、そろそろ妖夢を出して頂戴」
「あ、はい」
上空に穴が開きそこから妖夢が吐き出された。
「う・・・あ・・・幽々子様?」
「可愛かったわよ、妖夢」
「ご愁傷様です」
「あ・・・あああ・・・ああああああああああああああああああああああああああ!?」
妖夢が真っ赤になった。
「なに人の半身を弄繰り回しているんですか!?幽々子様!」
妖夢が大声で怒鳴った。
「だって妖夢の声が可愛かったんだもの」
扇子で口を隠しているが目はにんまりとしている。
「きききき聞こえていたのですか!?」
「おのれー卑怯なーみょんー」
「!!?」
妖夢が今にも燃え上がりそうなほど真っ赤になる。
「あ・・・ああ・・・・みょん・・・・」
燃え尽きた。
「ほら、仕事に戻りなさいな」
「みょ~ん」
完全に灰になってしまっている。
「ところで美羽、あなたはおよびでない」
「へ?」
「分からない?ここは死者が来るところよ」
すこし幽々子の顔が険しくなった。
「でもこの本には境界が薄くなっていると」
「エヴ○ンゲリ○ン?」
「あ!間違えました!こっちです!」
「ああ、その本ね」
最初何の本を出したのかは分からないが伝わったようだ。
「だめねぇそんなことかいちゃ」
「はぁ」
「美羽、ここよりも結界から出てあっちのほうに行ったほうが面白いわよ」
幽々子が指を刺した。
「はい、では早速行ってきます」
「まちなさい」
「わわ!?」
発進しようとして急停止したためバランスを崩す美羽。
「もし紫に会ったら妖夢の新しい弄り方を教えてあげるから今度一緒にお茶でもどう?って伝えて頂戴」
「はい!では!」
「あ、ちょっとまって」
ズデン
美羽は穴から落ちた。
「あらあら」
「いたたたた・・・いっぺんで済ましてくださいよ・・・」
「ごめんなさいね、それでもし紫が寝ていたら藍に伝えておいて頂戴」
「はい!でわ!」
「また今度ね~」
美羽は勢いよく階段を疾走した。
「っと・・・行く前にお昼を食べてから行こうかな・・・いったん神社にかえろ」
ごろんと後ろに転がり美羽は穴に落ち・・・そして誰もいなくなった。

続く

次の話で雰囲気ぶち壊しです。
とりあえず時間がなかったため短いですがorz
・・・妖夢の半身っていったい・・・。


1/31
報告ありがとうございます。
したがって修正。
美和→美羽
因み読みはみわですよ。
ハチ
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コメント



0.180簡易評価
1.70名前が無い程度の能力削除
ひ、酷え……アレだけ煽って妹紅を放置って何この凄いネチョフラグww
仲直りですめば良いけど……まあ無理だな、ご愁傷様。

そろそろ3日目かな?
彼女がどうなるのか、楽しみにしています。

この話を読むために最初から読みました……出来れば一回前がどこにあるか明記して頂けるとありがたいです。
3.90名前が無い程度の能力削除
>「あれ?たしか貴女は美和だったっけ?」
この部分は美羽ですよね?
実はこの間違いを見つけるまで美羽のことを「みう」と読んでました……orz