「今日もいい天気だな~っと」
空を斬り箒に跨り飛翔する少女が1人
白と黒の基調とした服装に身をまとい
とんがり帽子を頭にかぶり
金の髪をなびかせ空を飛んでいる
鼻歌交じりで上機嫌に晴天の下を飛んでいた
そう
霧雨 魔理沙は飛んでいた
だが
惜しくもその姿は
2度と見ることはなかった
「ん?…な、なんだこれ!?!う、うわぁああああああああああああああああ!!!」
*****************************
「で、なんで私は捕まっているんだ」
不機嫌な顔をして周囲を見渡す魔理沙
見慣れた場所、というよりまんま友人が住む神社だった
博麗神社
体中これでもかと縄で縛り上げられて
身動き1つ出来ないようにされた魔理沙の周りに見慣れた人物が居た
「ちょっと用事があってね」
お茶をすすりながら平然な口調で答える霊夢
「用事があるならなんで縛り上げるんだ?」
「そりゃ逃がさないためよ」
「なんで私が用事で逃げるんだ」
「内容が内容だからよ、聞くと多分逃げるから、いえ確実に逃げるわね」
ニヤッと顔を崩す霊夢を見て魔理沙は身震いをした
「で、その用事ってなんだ」
「説明は彼女から聞いて、よろしく」
霊夢が襖に視線を移すとスラッと襖が開く
「単刀直入に言おう!!」
そこには人里の守護者、上白沢 慧音がいた
「な、なんだよ」
「黙って聞きなさい」
魔理沙の表情に不安が現れてきたのを見て霊夢の顔がにやける
「魔理沙!」
「は、はい!」
急に名前を呼ばれびっくりして普通の返事を返してしまった
「お前をより少女に教育しなおす!!」
「…な、なんだってー!」
*タイトル改め*
『魔理沙きゃる~ん☆大変身の巻き~1~』
「…↑ネーミングセンス悪くないか?」
「仕様だ、気にしたら負け」
「そ、そうか」
「で、だ」
ズイッと魔理沙に近づく慧音
「簡単に言うとだ、お前の口調や行動その他もろもろをだな、もっとこう
キュッとボンっときゃる~ん
に改z…もとい教育しなおすという壮絶なプロジェクトなのだ!」
「変な言葉聞こえたが余計なお世話だぜ」
「そこだー!!」
「へぶしっ!」
慧音の人差し指が魔理沙のおでこをつつく
「女の子は『だぜ』なんて使わないぞ!もっと柔らかく!SOU!柔らかく!!」
「おい、霊夢。このハクタクなにか悪いもの食べたんじゃゲブシッ!」
今度は慧音の手刀が頭にHITする
「『おい』とはなんだ!どこかのVIPか!もっと少女っぽい言葉使いをしないとだめだろ!」
テンションが上がっていく慧音とは対照的にゲンナリし始めてきた魔理沙
霊夢はその様子を平然とみている
「あ~…ハクタク先生や」
「あ~?」
「あ、すみません。慧音先生質問がございます」
「よろしい、なんでしょう」
「私よりそこの巫女の性格を治したほうがいいんじゃないかと」
「手遅れだから却下」
「うんうん…ってなにいうのよ!」
「そうか、手遅れなのか」
「納得するな!」
「まぁ今回は魔理沙を教育しなおすというのが目的だ、それ以外は認めない」
「むぅ」
対象転換は失敗に終わる
「でも無駄だと思うぜ、これが私だからな」
魔理沙は開き直った表情でニシシと笑う
「ほぅ『なにしても無駄』という余裕の表情だな」
「あたりまえじゃないか、私だぜ?」
「…」
急に慧音が黙り顔を下に向ける
「どうしたんだ?諦めがついたのか?」
「…」
「ならさっさと縄ほどいて開放してくれよ~」
「残念だ」
「へ?」
「残念だよ魔理沙」
「な、なんだよ」
「先生がコレだけ説得しても君は分からないのね」
「説得していたのか?!」
「こんな生徒をもって先生は悲しいぞ!」
「生徒じゃないし!?」
「しかたない…これだけは使いたくなかったが」
「う、『これ』ってなんだよ?霊夢?!」
「私は何も知らないわよ」
「…魔理沙」
「は、はひ」
「私の能力…知っているよな?」
慧音が顔を上げてニコッと笑う
「お前の能力…ってアッー!」
「そうだ…これ以上わがまま言うなら…歴史をいじってでも!」
「ま、まて!それは外道過ぎるだろ!霊夢!なんとかいってくれ!」
「Zzzz」
「飽きて寝てるし!!」
「んぁ?なに?まずいの?」
「慧音が歴史いじってでも私を少女にするって言うんだ!これまずいだろ!」
「…」
霊夢は眠そうな視線を魔理沙→慧音に移すと
「さすがにねぇ」
「そうだろ!そうだろ!」
「む、巫女は反対か」
「歴史いじるのはね、さすがに」
「霊夢~やっぱお前は親友だ~」
「最終手段でいいんじゃない?」
「前言撤回、無に帰れ」
「ふむ、なら他にまだ手があると?」
「あるにはあるわね」
「コラ、勝手に話し進めるな」
「なら歴史をいじるのは最終手段にしよう」
「結局いじるつもりかよ!」
「で、巫女。手段とやらあれば聞かせていただこう」
「ん~ちょっとまってね」
そういうと霊夢は立ち上がり外に出る
「えーと、このあたりかな」
霊夢は何もないところに札を浮かべる
「陰!」
ばしぃ!
札がはじけると同時にその場に「穴」があく
『?』という表情で見つめる魔理沙と慧音
霊夢はその穴に手を突っ込みゴソゴソしはじめる
「む、少しズレたかしら」
ゴソゴソしてると穴の中から声が聞こえてきた
『いた~い、ひっぱらないで~』
『あ!こら巫女!なにしてるんだ!』
「ちょっと借りるだけよ」
『あ、そこはだめ、ひゃん』
『ちょ!全然感じない場所つかまれててなんて声出すんですか!』
「よし掴んだ」
『あ~れ~、てことでちょっといってくるわね~藍~』
『あ~はいはい、いってらっしゃいませ』
ズルリと穴から引きずり出された人物
ひどい扱いなのに平然と笑っている
「はげしいわね霊夢」
「こうでもしないとアンタこないでしょ」
釣れてこられた(?)人物
八雲 紫
大妖怪であるはずなのに巫女にひどい扱いをされている
「というかなんで霊夢が紫みたいにスキマっぽいことできるんだよ?!」
「ああこれ?紫がいつもあけてる隙間の場所に穴あけただけよ」
「そんなのでいいのかよ!」
「仕様」
「ぬおぉぉぉおおお!!」
納得がいかないようで暴れる魔理沙
「それで、私が呼ばれた(?)理由は?」
「かくかくじかじかこうであーでそーであんだーすたん?」
「なるほどー」
「それで分かったのかよ!」
意味不明な会話に突っ込む魔理沙
「なるほど分かりやすい!」
「お前も分かるのかい!!」
慧音がウンウンと頷き納得するのにもツッコむ
紫が魔理沙のほうをむく
「理由は分かったわ」
「ゆ、紫。あんたはひどいことしないよな?な?!」
「しないわよ、むしろ助けてあげる」
「ほ、ほんとか!」
「少女になりたいという願いを叶える手伝いを!」
「ちがああぁぁううううううううううう!!」
どう見ても紫は楽しんでいます、本当にありがとうごz(ry
「まぁ私が境界いじればすぐよね」
「あ、なるほど。確かに手っ取り早い」
慧音が手をポンッと叩く
「性格改ざんじゃないかそれー!」
「歴史改ざんよりいいだろ…常識的に考えて」
「どっちも非常識だ!!」
「わがままだなー、遠慮せず好意受け取るんだ」
「断る!」
ギャーギャーわめく魔理沙と対照的に霊夢は静かにお茶を飲んでいた
「あーならいい方法があるわ」
「ん?紫殿、なにか?」
「教育するに当たり個々に部門わけして、担当者に教育してもらうのよ」
「なるほど。それぞれのプロに任せるということか」
「いい案でしょ?」
「うむ!」
「力強く納得するなー!!!」
魔理沙は暴れるが縄のせいでびくともしない
そんなの関係なく話を進める慧音と紫
「では部門はどう分けようか」
「ん~簡単に5部門かしらね」
「ほほぅたとえば」
「ガ○プラ、フィ○ュア、ミ○四駆、オリジナル、ジオ○マ」
「…なんだそれは?」
「外の世界の部門わけみたいよ」
「ふむ…ガン○ラとは」
「いわゆる立ち姿勢のことらしいわ。外だと『カ○キ立ち』とかあるみたいね」
「姿勢の矯正部門か!」
「ていうか名前に疑問もてハクタクー!ていうか○の意味ないし!」
「魔理沙、喜ばしいことだぞコレは!」
「全然うれしくないし!」
「○ィギュアとはなんだ?」
「話し進めるなー!?」
「服装関係のようね。かわいらしい衣装を考える部門らしいわ」
「なるほど」
「ちがうだろー!!?」
魔理沙のツッコみの声が響くが2人には届かない
霊夢は寝ている
「ミニ四○部門は礼儀、オリジナルは口調、ジオラ○は対話のことらしいわね」
「意外と奥が深いな」
「どーきいてもそれ絶対おかしいだろ!特に最後の3つなんて関連性全然ないし!どうみてもネタ切れだろ!!」
「そうかそんなにうれしいか魔理沙!はっはっはっ」
「慧音ー!!」
「では霧雨のお嬢さんに選んでもらいましょう」
「へ?」
「そうだな、選ぶ楽しみは本人が味わうべきだな!」
「なんでそーなるんだぁぁっぁ!!!」
「じゃぁ次のうちから選んでね」
紫はスキマを開くと木の板を取り出して魔理沙にみせた
木の板には次のように書かれている
一、部門ごとのプロに身を任せてアッー
二、境界いじって大変身☆
三、歴史いじってお手軽ライフ♪
「どれもこれも死亡フラグじゃないか!!」
「さぁ選びなさーい」
「あーもう!4番!このまま!」
ひねくれたものがよく使う返答
ない番号を言う
だがしかし
「あら紙はずすの忘れてたわ」
「…え」
3番の下の空間から紙が外れる
四、はずかしいけど…1番でお願いしますキャッー
「つまり1番の部門ごとに任せるね」
「いい選択だな」
「は、はかったなー!ゆかりぃぃいいいいいいいいい!!」
「わーたーしはーなにもしらなーい」
「うわぁああああああああああああ」
もうなにがなんだか分からない状況に魔理沙は頭を振る
「くそー…だれか…だれか助けてくれー」
「諦めるんだな魔理沙」
「そうよ人間諦めが肝心よ霧雨のお嬢さん」
「おまえら誘拐犯みたいなことサラリというな」
「さてじゃあまず○ンプラ部門から…」
紫が動こうとした瞬間
バタンッ!
襖が突如はずれ倒れる
外れて開いた空間に立つ少女が1人
魔理沙とともに異変解決をした少女
人形を従えクールな表情をしている少女
「…あなたたち私の魔理沙になにしてるのよ」
「む、君はアリス」
「あら魔理沙のライバルさんが」
「ア、アリス~!セリフは置いといて助かったぜ~」
今の魔理沙にとってアリスは神々しく見えるだろう
「魔理沙は今のままが1番なのよ」
「むぅ…そうはいうがなアリス」
「人形遣いのお嬢さんは見たくないの?」
「なにをよ」
「魔理沙が少女っぽくなったのを」
「別に」
「ふ~ん」
「信じてたぜアリス~、とりあえず縄ほどいてくれ~」
もはや魔理沙の声が涙じみている
「今そこ行くからまってなさい」
「人形遣いさんお待ちなさい」
紫がアリスの前に立つ
「邪魔すると容赦しないわよ」
「まぁまぁ落ち着いて」
「ならどいて」
「あなたは礼儀正しくなった魔理沙を見たくないの?」
「礼儀正しい?」
「そう…挨拶もしっかりして名前もちゃんと呼んで、いい子な魔理沙をよ」
「いい子な…魔理沙」
「アリス!だまされるな!」
「ふふふ、人形のようにかわいらしい服装をきて優雅に歩く魔理沙よ」
「人形のように…」
紫はアリスに近づくと口元をアリスの耳に寄せた
「『アリスお姉さま』なんて呼んでくれるかも」
「?!?!」
ここで紫は確信した
『落とせる』と
「あなたごのみの服装もきてくれるかもね~ふふふ」
「わ、わたし好み…」
アリスの視線が何もない空間を見つめ顔が徐々に赤くなる
「魔理沙が…わたしのことお姉さん…」
「聞いてみたいわよね~?」
「…」
紫の口元がククッと歪む
「おい!アリス!だまされるんじゃないぞ!」
「…」
「アリスー!」
「魔…理沙?」
「ん?」
アリスは視線を1度落とすと
ガバッと顔を上げた
「?!うをおぉぉ?!」
魔理沙が驚くのも無理はない
至高の幸せというかなんと言うか
そんな喜ばしい表情を浮かべ
鼻からは赤い線が
「ア、アリスさん?」
「そ、そうよね。こういったオシオキも必要よね!うんそうよ!うん!」
「なに納得してるんだー?!」
「べ、べつにアンタのかわいい姿みたいとかそんなんじゃないからね!」
「変なところでツンデレになるなぁ!」
もはや魔理沙の希望は絶えた
逃げることは出来ない
「紫殿」
「ん~なにハクタク」
「GJ」
「いぇ~い」
こうして魔理沙の特訓が始まるのだった
「…背中が重いZzzz」
霊夢の背中には倒された襖とアリスの脚があった
空を斬り箒に跨り飛翔する少女が1人
白と黒の基調とした服装に身をまとい
とんがり帽子を頭にかぶり
金の髪をなびかせ空を飛んでいる
鼻歌交じりで上機嫌に晴天の下を飛んでいた
そう
霧雨 魔理沙は飛んでいた
だが
惜しくもその姿は
2度と見ることはなかった
「ん?…な、なんだこれ!?!う、うわぁああああああああああああああああ!!!」
*****************************
「で、なんで私は捕まっているんだ」
不機嫌な顔をして周囲を見渡す魔理沙
見慣れた場所、というよりまんま友人が住む神社だった
博麗神社
体中これでもかと縄で縛り上げられて
身動き1つ出来ないようにされた魔理沙の周りに見慣れた人物が居た
「ちょっと用事があってね」
お茶をすすりながら平然な口調で答える霊夢
「用事があるならなんで縛り上げるんだ?」
「そりゃ逃がさないためよ」
「なんで私が用事で逃げるんだ」
「内容が内容だからよ、聞くと多分逃げるから、いえ確実に逃げるわね」
ニヤッと顔を崩す霊夢を見て魔理沙は身震いをした
「で、その用事ってなんだ」
「説明は彼女から聞いて、よろしく」
霊夢が襖に視線を移すとスラッと襖が開く
「単刀直入に言おう!!」
そこには人里の守護者、上白沢 慧音がいた
「な、なんだよ」
「黙って聞きなさい」
魔理沙の表情に不安が現れてきたのを見て霊夢の顔がにやける
「魔理沙!」
「は、はい!」
急に名前を呼ばれびっくりして普通の返事を返してしまった
「お前をより少女に教育しなおす!!」
「…な、なんだってー!」
*タイトル改め*
『魔理沙きゃる~ん☆大変身の巻き~1~』
「…↑ネーミングセンス悪くないか?」
「仕様だ、気にしたら負け」
「そ、そうか」
「で、だ」
ズイッと魔理沙に近づく慧音
「簡単に言うとだ、お前の口調や行動その他もろもろをだな、もっとこう
キュッとボンっときゃる~ん
に改z…もとい教育しなおすという壮絶なプロジェクトなのだ!」
「変な言葉聞こえたが余計なお世話だぜ」
「そこだー!!」
「へぶしっ!」
慧音の人差し指が魔理沙のおでこをつつく
「女の子は『だぜ』なんて使わないぞ!もっと柔らかく!SOU!柔らかく!!」
「おい、霊夢。このハクタクなにか悪いもの食べたんじゃゲブシッ!」
今度は慧音の手刀が頭にHITする
「『おい』とはなんだ!どこかのVIPか!もっと少女っぽい言葉使いをしないとだめだろ!」
テンションが上がっていく慧音とは対照的にゲンナリし始めてきた魔理沙
霊夢はその様子を平然とみている
「あ~…ハクタク先生や」
「あ~?」
「あ、すみません。慧音先生質問がございます」
「よろしい、なんでしょう」
「私よりそこの巫女の性格を治したほうがいいんじゃないかと」
「手遅れだから却下」
「うんうん…ってなにいうのよ!」
「そうか、手遅れなのか」
「納得するな!」
「まぁ今回は魔理沙を教育しなおすというのが目的だ、それ以外は認めない」
「むぅ」
対象転換は失敗に終わる
「でも無駄だと思うぜ、これが私だからな」
魔理沙は開き直った表情でニシシと笑う
「ほぅ『なにしても無駄』という余裕の表情だな」
「あたりまえじゃないか、私だぜ?」
「…」
急に慧音が黙り顔を下に向ける
「どうしたんだ?諦めがついたのか?」
「…」
「ならさっさと縄ほどいて開放してくれよ~」
「残念だ」
「へ?」
「残念だよ魔理沙」
「な、なんだよ」
「先生がコレだけ説得しても君は分からないのね」
「説得していたのか?!」
「こんな生徒をもって先生は悲しいぞ!」
「生徒じゃないし!?」
「しかたない…これだけは使いたくなかったが」
「う、『これ』ってなんだよ?霊夢?!」
「私は何も知らないわよ」
「…魔理沙」
「は、はひ」
「私の能力…知っているよな?」
慧音が顔を上げてニコッと笑う
「お前の能力…ってアッー!」
「そうだ…これ以上わがまま言うなら…歴史をいじってでも!」
「ま、まて!それは外道過ぎるだろ!霊夢!なんとかいってくれ!」
「Zzzz」
「飽きて寝てるし!!」
「んぁ?なに?まずいの?」
「慧音が歴史いじってでも私を少女にするって言うんだ!これまずいだろ!」
「…」
霊夢は眠そうな視線を魔理沙→慧音に移すと
「さすがにねぇ」
「そうだろ!そうだろ!」
「む、巫女は反対か」
「歴史いじるのはね、さすがに」
「霊夢~やっぱお前は親友だ~」
「最終手段でいいんじゃない?」
「前言撤回、無に帰れ」
「ふむ、なら他にまだ手があると?」
「あるにはあるわね」
「コラ、勝手に話し進めるな」
「なら歴史をいじるのは最終手段にしよう」
「結局いじるつもりかよ!」
「で、巫女。手段とやらあれば聞かせていただこう」
「ん~ちょっとまってね」
そういうと霊夢は立ち上がり外に出る
「えーと、このあたりかな」
霊夢は何もないところに札を浮かべる
「陰!」
ばしぃ!
札がはじけると同時にその場に「穴」があく
『?』という表情で見つめる魔理沙と慧音
霊夢はその穴に手を突っ込みゴソゴソしはじめる
「む、少しズレたかしら」
ゴソゴソしてると穴の中から声が聞こえてきた
『いた~い、ひっぱらないで~』
『あ!こら巫女!なにしてるんだ!』
「ちょっと借りるだけよ」
『あ、そこはだめ、ひゃん』
『ちょ!全然感じない場所つかまれててなんて声出すんですか!』
「よし掴んだ」
『あ~れ~、てことでちょっといってくるわね~藍~』
『あ~はいはい、いってらっしゃいませ』
ズルリと穴から引きずり出された人物
ひどい扱いなのに平然と笑っている
「はげしいわね霊夢」
「こうでもしないとアンタこないでしょ」
釣れてこられた(?)人物
八雲 紫
大妖怪であるはずなのに巫女にひどい扱いをされている
「というかなんで霊夢が紫みたいにスキマっぽいことできるんだよ?!」
「ああこれ?紫がいつもあけてる隙間の場所に穴あけただけよ」
「そんなのでいいのかよ!」
「仕様」
「ぬおぉぉぉおおお!!」
納得がいかないようで暴れる魔理沙
「それで、私が呼ばれた(?)理由は?」
「かくかくじかじかこうであーでそーであんだーすたん?」
「なるほどー」
「それで分かったのかよ!」
意味不明な会話に突っ込む魔理沙
「なるほど分かりやすい!」
「お前も分かるのかい!!」
慧音がウンウンと頷き納得するのにもツッコむ
紫が魔理沙のほうをむく
「理由は分かったわ」
「ゆ、紫。あんたはひどいことしないよな?な?!」
「しないわよ、むしろ助けてあげる」
「ほ、ほんとか!」
「少女になりたいという願いを叶える手伝いを!」
「ちがああぁぁううううううううううう!!」
どう見ても紫は楽しんでいます、本当にありがとうごz(ry
「まぁ私が境界いじればすぐよね」
「あ、なるほど。確かに手っ取り早い」
慧音が手をポンッと叩く
「性格改ざんじゃないかそれー!」
「歴史改ざんよりいいだろ…常識的に考えて」
「どっちも非常識だ!!」
「わがままだなー、遠慮せず好意受け取るんだ」
「断る!」
ギャーギャーわめく魔理沙と対照的に霊夢は静かにお茶を飲んでいた
「あーならいい方法があるわ」
「ん?紫殿、なにか?」
「教育するに当たり個々に部門わけして、担当者に教育してもらうのよ」
「なるほど。それぞれのプロに任せるということか」
「いい案でしょ?」
「うむ!」
「力強く納得するなー!!!」
魔理沙は暴れるが縄のせいでびくともしない
そんなの関係なく話を進める慧音と紫
「では部門はどう分けようか」
「ん~簡単に5部門かしらね」
「ほほぅたとえば」
「ガ○プラ、フィ○ュア、ミ○四駆、オリジナル、ジオ○マ」
「…なんだそれは?」
「外の世界の部門わけみたいよ」
「ふむ…ガン○ラとは」
「いわゆる立ち姿勢のことらしいわ。外だと『カ○キ立ち』とかあるみたいね」
「姿勢の矯正部門か!」
「ていうか名前に疑問もてハクタクー!ていうか○の意味ないし!」
「魔理沙、喜ばしいことだぞコレは!」
「全然うれしくないし!」
「○ィギュアとはなんだ?」
「話し進めるなー!?」
「服装関係のようね。かわいらしい衣装を考える部門らしいわ」
「なるほど」
「ちがうだろー!!?」
魔理沙のツッコみの声が響くが2人には届かない
霊夢は寝ている
「ミニ四○部門は礼儀、オリジナルは口調、ジオラ○は対話のことらしいわね」
「意外と奥が深いな」
「どーきいてもそれ絶対おかしいだろ!特に最後の3つなんて関連性全然ないし!どうみてもネタ切れだろ!!」
「そうかそんなにうれしいか魔理沙!はっはっはっ」
「慧音ー!!」
「では霧雨のお嬢さんに選んでもらいましょう」
「へ?」
「そうだな、選ぶ楽しみは本人が味わうべきだな!」
「なんでそーなるんだぁぁっぁ!!!」
「じゃぁ次のうちから選んでね」
紫はスキマを開くと木の板を取り出して魔理沙にみせた
木の板には次のように書かれている
一、部門ごとのプロに身を任せてアッー
二、境界いじって大変身☆
三、歴史いじってお手軽ライフ♪
「どれもこれも死亡フラグじゃないか!!」
「さぁ選びなさーい」
「あーもう!4番!このまま!」
ひねくれたものがよく使う返答
ない番号を言う
だがしかし
「あら紙はずすの忘れてたわ」
「…え」
3番の下の空間から紙が外れる
四、はずかしいけど…1番でお願いしますキャッー
「つまり1番の部門ごとに任せるね」
「いい選択だな」
「は、はかったなー!ゆかりぃぃいいいいいいいいい!!」
「わーたーしはーなにもしらなーい」
「うわぁああああああああああああ」
もうなにがなんだか分からない状況に魔理沙は頭を振る
「くそー…だれか…だれか助けてくれー」
「諦めるんだな魔理沙」
「そうよ人間諦めが肝心よ霧雨のお嬢さん」
「おまえら誘拐犯みたいなことサラリというな」
「さてじゃあまず○ンプラ部門から…」
紫が動こうとした瞬間
バタンッ!
襖が突如はずれ倒れる
外れて開いた空間に立つ少女が1人
魔理沙とともに異変解決をした少女
人形を従えクールな表情をしている少女
「…あなたたち私の魔理沙になにしてるのよ」
「む、君はアリス」
「あら魔理沙のライバルさんが」
「ア、アリス~!セリフは置いといて助かったぜ~」
今の魔理沙にとってアリスは神々しく見えるだろう
「魔理沙は今のままが1番なのよ」
「むぅ…そうはいうがなアリス」
「人形遣いのお嬢さんは見たくないの?」
「なにをよ」
「魔理沙が少女っぽくなったのを」
「別に」
「ふ~ん」
「信じてたぜアリス~、とりあえず縄ほどいてくれ~」
もはや魔理沙の声が涙じみている
「今そこ行くからまってなさい」
「人形遣いさんお待ちなさい」
紫がアリスの前に立つ
「邪魔すると容赦しないわよ」
「まぁまぁ落ち着いて」
「ならどいて」
「あなたは礼儀正しくなった魔理沙を見たくないの?」
「礼儀正しい?」
「そう…挨拶もしっかりして名前もちゃんと呼んで、いい子な魔理沙をよ」
「いい子な…魔理沙」
「アリス!だまされるな!」
「ふふふ、人形のようにかわいらしい服装をきて優雅に歩く魔理沙よ」
「人形のように…」
紫はアリスに近づくと口元をアリスの耳に寄せた
「『アリスお姉さま』なんて呼んでくれるかも」
「?!?!」
ここで紫は確信した
『落とせる』と
「あなたごのみの服装もきてくれるかもね~ふふふ」
「わ、わたし好み…」
アリスの視線が何もない空間を見つめ顔が徐々に赤くなる
「魔理沙が…わたしのことお姉さん…」
「聞いてみたいわよね~?」
「…」
紫の口元がククッと歪む
「おい!アリス!だまされるんじゃないぞ!」
「…」
「アリスー!」
「魔…理沙?」
「ん?」
アリスは視線を1度落とすと
ガバッと顔を上げた
「?!うをおぉぉ?!」
魔理沙が驚くのも無理はない
至高の幸せというかなんと言うか
そんな喜ばしい表情を浮かべ
鼻からは赤い線が
「ア、アリスさん?」
「そ、そうよね。こういったオシオキも必要よね!うんそうよ!うん!」
「なに納得してるんだー?!」
「べ、べつにアンタのかわいい姿みたいとかそんなんじゃないからね!」
「変なところでツンデレになるなぁ!」
もはや魔理沙の希望は絶えた
逃げることは出来ない
「紫殿」
「ん~なにハクタク」
「GJ」
「いぇ~い」
こうして魔理沙の特訓が始まるのだった
「…背中が重いZzzz」
霊夢の背中には倒された襖とアリスの脚があった
とりあえず所々の魔理沙のツッコミがとても面白かったです。
ロケットで暴れまわっちゃったりします?
期待してます。感想は最後に。
アリス、登場時のクールって説明どこいった
慧音先生、今日は満月ですか?
紫は……あ、いつも通りか
まあ、何が言いたいかと言うと……駄目だこの幻想郷ww
さて、次回は遂に旧魔理沙の復活ですね。