・・・ここはどこだろう
周囲が暗い
あるのはランプが1つだけ
後変わっているのは…
手足が縛られていることぐらいか
動こうにも動けない
声を出そうとするがなぜか声が聞こえない
周りを見渡すが誰もいないしランプが1つあるだけ
無音だった
不気味なぐらい無音だった
こんな状況、常人じゃ耐えれないだろうな
そう考えていると音が聞こえた
歩く音だ
靴底が床に当たりリズムよく聞こえてくる音
私は音の聞こえる方向を見る
そこには見慣れた人物がいた
相手がどう思っているかは定かではない
だが私にとっては「友人」である人物だ
彼女は私の近くで止まり腰をかがめた
そして私の手足を縛り付けている縄を解き始めた
『たすかったぜ』
声は聞こえないがそう私は言った
彼女は微笑むと足の縄を解き終わる
『まさかおまえがやったわけじゃないよな』
この問いに彼女は首を振る
『だよな~…』
ドンッ!
彼女は私を突き飛ばした
急なことで驚いた
しかも突き飛ばされた体は床につくことなく
なぜか落ちる感覚にとらわれていた
彼女との距離が離れていく
飛ぼうにも飛べない
まるで奈落の底に落ちるような気分だった
そこで見た
彼女の後ろに大きな剣を振りかぶっている鎧がいたことを
『おい!やめろ!』
私の声は聞こえたのか聞こえないのか
鎧は剣を振り下ろす
彼女は涙を流しながら喋った
「さようなら」
****************
「アリス…っ!!!」
少女は起きた
全身冷や汗をかき
シーツも濡れている
「ハァハァ…」
少女の吐息は荒かった
まるで絶望を見たかのような顔をしている
「ゆ…夢か」
辺りを見渡す
見慣れた汚い部屋
本が散乱しメモがそこら辺に散らばっている
窓からは月明かりが射しベッドの一部分を照らす
「…妙に現実味ある夢だったな…」
霧雨 魔理沙は夢で縛られていた手首をさする
縛られた痕はないが感覚が妙に残る
「まさか…なぁ」
魔理沙は窓越しに外を見る
まだ深夜といったところか
月明かりで外がそれなりに明るい
「…ええぃ!」
魔理沙はベッドから飛び起き
愛用の箒を手に持ち外に飛び出した
「予感…あたってなければいいがっ!」
不安な表情を浮かべ魔理沙はアリスの家に向かい飛び上がった
************************
魔法の森の住む魔法使い
その1人、アリス・マーガトロイドの家はここにあった
小さいながらも白く綺麗な壁の洋館
所々にある窓からは人形が見れる
魔理沙の家とは対照的といってもいいかもしれない
その洋館は静かに建っていた
ちょうど玄関の扉前に魔理沙が降り立つ
間髪いれずに扉を叩く
ドンドンドン!
激しく扉を叩く
「おい!アリス!いるなら返事してくれ!」
しかし返事はなかった
「アリス!いないのか!!」
叩く音がいっそう強くなる
しかし反応はない
「…まさか、そんな」
魔理沙が扉を叩くのをやめた瞬間
ガチャリ
「…なによ」
見慣れた顔
見慣れた眼
見慣れた髪
見慣れた容姿の少女が扉を開けて出てきた
「あ…よかった…」
「?どうしたの」
「あ、いやなんでもないぜ。ははは」
「こんな時間に急に来て何よ」
アリスがジト目で魔理沙を睨む
「あ、いや、べつに…」
「パジャマのままで、大声で呼んで」
「う…」
「いかにも慌てて来ました、って物語ってるわよ」
「あ~いや、はははは…」
魔理沙は苦笑しつつ眼を背ける
アリスの言われたとおりだ
パジャマのままで髪はボサボサ
帽子すらかぶってきていない
靴だけ履いてきたのが幸いというか
「ま、外寒いでしょ。中に入りなさい」
そういうとアリスは扉を開け魔理沙を中へ招いた
「あ、ああ。お邪魔するぜ」
魔理沙は今は従うしかなかった
************************
ランプがつけられ明るくなっている部屋に魔理沙はいた
用意された椅子に腰掛けアリスを待った
少しすると厨房からアリスが戻ってきた
「はい」
そういうとアリスは淹れたての珈琲を出す
魔理沙はそれを受け取ると自分好みに味を仕立て一口飲んだ
「で、なんでこんな時間に私の家に来たわけ?」
改めて追求してくるアリス
魔理沙は気まずそうな顔をして眼を背ける
「こら、眼を背けるな」
「だからなんでもないって…」
「そんな格好で言われても説得力ないわね」
「う…」
「帽子すらかぶってないし、何もないほうがおかしいわ」
「…」
アリスの視線が真っ直ぐに魔理沙に突き刺さる
しばしの沈黙が続き魔理沙は口を開いた
「笑わないか…?」
「?うん」
「じゃぁ話すぜ」
「どうぞ」
「…夢、見たんだ」
「夢?」
「妙にリアルで感覚も残っている夢だったんだ…」
「どんな夢よ」
「私が縛られていて、それをアリスが助けに来てくれて、それで…」
「…私が殺されたと」
「!?な、なんで分かるんだ?!」
「ありきたりな結末ね。誰かを助けて助けに来た人が死ぬ」
「あぁ、まぁそうなんだけど」
「で、急に不安になって私の家に来たと」
「ま、まぁそうなるかな」
魔理沙は顔を赤くしてアリスから視線を背ける
アリスは珈琲を一口飲んで
「馬鹿でしょ」
「うぐっ…」
アリスの一言が魔理沙に突き刺さる
「夢ごときで右往左往するなんて、魔法使いは常に冷静じゃないとだめよ」
「う、うるさいな!感覚が妙にリアルでいやな予感がしたから!」
「でも私はピンピンしてるわよ」
「よ、予感が外れることぐらいある!」
魔理沙は必死に反論するがアリスはニヤけた顔で流す
それでもだいぶ落ち着いてきたのか
魔理沙の表情がいつもどおりになる
「心配して損したぜ…」
「残念でした」
「う、うるさいな」
魔理沙はごまかすように珈琲を口に運ぶ
その瞬間アリスが口を開く
「例えそんなことがあっても私は死なないから」
「ん?」
「あんたと違って丈夫だからね、精神的にも」
「こ、この言わせておけば…」
「だからそんな夢見ても安心しなさい」
「……」
「魔理沙がそんなことだと逆にこっちが心配するわ」
「…わ、わかった」
「よろしい」
そういうとアリスは珈琲カップをテーブルに置いた
「ま、そんな状況になっても助けに行かないから」
「薄情な奴だぜ」
「ふふふ」
「…ははは」
いつの間にか二人は笑顔だった
魔理沙も考えすぎかと髪の毛を弄る
「さて誰かさんのおかげで睡眠が遮られたわ」
「悪かったな」
「自覚はあるのね」
「まぁ一応」
「その格好で帰るのもなんでしょう、朝までこっちで寝てけば?」
アリスはベッドをポフポフと叩く
魔理沙は少し考えるがいつもの笑顔になり
「ああ、そうさせてもらうぜ」
ベッドに入った
「じゃあランプ消すわよ」
「ああ、おやすみ」
「おやすみ魔理沙」
「あと…」
「ん?」
「ごめん」
「…明日は雨かしらね」
「う、うるさい」
「ほら寝る寝る」
「あ、ああ」
窓から月明かりが射す中
2人の少女は同じベッドで眠りについた
「計画通り」
1人の少女は笑顔になった
周囲が暗い
あるのはランプが1つだけ
後変わっているのは…
手足が縛られていることぐらいか
動こうにも動けない
声を出そうとするがなぜか声が聞こえない
周りを見渡すが誰もいないしランプが1つあるだけ
無音だった
不気味なぐらい無音だった
こんな状況、常人じゃ耐えれないだろうな
そう考えていると音が聞こえた
歩く音だ
靴底が床に当たりリズムよく聞こえてくる音
私は音の聞こえる方向を見る
そこには見慣れた人物がいた
相手がどう思っているかは定かではない
だが私にとっては「友人」である人物だ
彼女は私の近くで止まり腰をかがめた
そして私の手足を縛り付けている縄を解き始めた
『たすかったぜ』
声は聞こえないがそう私は言った
彼女は微笑むと足の縄を解き終わる
『まさかおまえがやったわけじゃないよな』
この問いに彼女は首を振る
『だよな~…』
ドンッ!
彼女は私を突き飛ばした
急なことで驚いた
しかも突き飛ばされた体は床につくことなく
なぜか落ちる感覚にとらわれていた
彼女との距離が離れていく
飛ぼうにも飛べない
まるで奈落の底に落ちるような気分だった
そこで見た
彼女の後ろに大きな剣を振りかぶっている鎧がいたことを
『おい!やめろ!』
私の声は聞こえたのか聞こえないのか
鎧は剣を振り下ろす
彼女は涙を流しながら喋った
「さようなら」
****************
「アリス…っ!!!」
少女は起きた
全身冷や汗をかき
シーツも濡れている
「ハァハァ…」
少女の吐息は荒かった
まるで絶望を見たかのような顔をしている
「ゆ…夢か」
辺りを見渡す
見慣れた汚い部屋
本が散乱しメモがそこら辺に散らばっている
窓からは月明かりが射しベッドの一部分を照らす
「…妙に現実味ある夢だったな…」
霧雨 魔理沙は夢で縛られていた手首をさする
縛られた痕はないが感覚が妙に残る
「まさか…なぁ」
魔理沙は窓越しに外を見る
まだ深夜といったところか
月明かりで外がそれなりに明るい
「…ええぃ!」
魔理沙はベッドから飛び起き
愛用の箒を手に持ち外に飛び出した
「予感…あたってなければいいがっ!」
不安な表情を浮かべ魔理沙はアリスの家に向かい飛び上がった
************************
魔法の森の住む魔法使い
その1人、アリス・マーガトロイドの家はここにあった
小さいながらも白く綺麗な壁の洋館
所々にある窓からは人形が見れる
魔理沙の家とは対照的といってもいいかもしれない
その洋館は静かに建っていた
ちょうど玄関の扉前に魔理沙が降り立つ
間髪いれずに扉を叩く
ドンドンドン!
激しく扉を叩く
「おい!アリス!いるなら返事してくれ!」
しかし返事はなかった
「アリス!いないのか!!」
叩く音がいっそう強くなる
しかし反応はない
「…まさか、そんな」
魔理沙が扉を叩くのをやめた瞬間
ガチャリ
「…なによ」
見慣れた顔
見慣れた眼
見慣れた髪
見慣れた容姿の少女が扉を開けて出てきた
「あ…よかった…」
「?どうしたの」
「あ、いやなんでもないぜ。ははは」
「こんな時間に急に来て何よ」
アリスがジト目で魔理沙を睨む
「あ、いや、べつに…」
「パジャマのままで、大声で呼んで」
「う…」
「いかにも慌てて来ました、って物語ってるわよ」
「あ~いや、はははは…」
魔理沙は苦笑しつつ眼を背ける
アリスの言われたとおりだ
パジャマのままで髪はボサボサ
帽子すらかぶってきていない
靴だけ履いてきたのが幸いというか
「ま、外寒いでしょ。中に入りなさい」
そういうとアリスは扉を開け魔理沙を中へ招いた
「あ、ああ。お邪魔するぜ」
魔理沙は今は従うしかなかった
************************
ランプがつけられ明るくなっている部屋に魔理沙はいた
用意された椅子に腰掛けアリスを待った
少しすると厨房からアリスが戻ってきた
「はい」
そういうとアリスは淹れたての珈琲を出す
魔理沙はそれを受け取ると自分好みに味を仕立て一口飲んだ
「で、なんでこんな時間に私の家に来たわけ?」
改めて追求してくるアリス
魔理沙は気まずそうな顔をして眼を背ける
「こら、眼を背けるな」
「だからなんでもないって…」
「そんな格好で言われても説得力ないわね」
「う…」
「帽子すらかぶってないし、何もないほうがおかしいわ」
「…」
アリスの視線が真っ直ぐに魔理沙に突き刺さる
しばしの沈黙が続き魔理沙は口を開いた
「笑わないか…?」
「?うん」
「じゃぁ話すぜ」
「どうぞ」
「…夢、見たんだ」
「夢?」
「妙にリアルで感覚も残っている夢だったんだ…」
「どんな夢よ」
「私が縛られていて、それをアリスが助けに来てくれて、それで…」
「…私が殺されたと」
「!?な、なんで分かるんだ?!」
「ありきたりな結末ね。誰かを助けて助けに来た人が死ぬ」
「あぁ、まぁそうなんだけど」
「で、急に不安になって私の家に来たと」
「ま、まぁそうなるかな」
魔理沙は顔を赤くしてアリスから視線を背ける
アリスは珈琲を一口飲んで
「馬鹿でしょ」
「うぐっ…」
アリスの一言が魔理沙に突き刺さる
「夢ごときで右往左往するなんて、魔法使いは常に冷静じゃないとだめよ」
「う、うるさいな!感覚が妙にリアルでいやな予感がしたから!」
「でも私はピンピンしてるわよ」
「よ、予感が外れることぐらいある!」
魔理沙は必死に反論するがアリスはニヤけた顔で流す
それでもだいぶ落ち着いてきたのか
魔理沙の表情がいつもどおりになる
「心配して損したぜ…」
「残念でした」
「う、うるさいな」
魔理沙はごまかすように珈琲を口に運ぶ
その瞬間アリスが口を開く
「例えそんなことがあっても私は死なないから」
「ん?」
「あんたと違って丈夫だからね、精神的にも」
「こ、この言わせておけば…」
「だからそんな夢見ても安心しなさい」
「……」
「魔理沙がそんなことだと逆にこっちが心配するわ」
「…わ、わかった」
「よろしい」
そういうとアリスは珈琲カップをテーブルに置いた
「ま、そんな状況になっても助けに行かないから」
「薄情な奴だぜ」
「ふふふ」
「…ははは」
いつの間にか二人は笑顔だった
魔理沙も考えすぎかと髪の毛を弄る
「さて誰かさんのおかげで睡眠が遮られたわ」
「悪かったな」
「自覚はあるのね」
「まぁ一応」
「その格好で帰るのもなんでしょう、朝までこっちで寝てけば?」
アリスはベッドをポフポフと叩く
魔理沙は少し考えるがいつもの笑顔になり
「ああ、そうさせてもらうぜ」
ベッドに入った
「じゃあランプ消すわよ」
「ああ、おやすみ」
「おやすみ魔理沙」
「あと…」
「ん?」
「ごめん」
「…明日は雨かしらね」
「う、うるさい」
「ほら寝る寝る」
「あ、ああ」
窓から月明かりが射す中
2人の少女は同じベッドで眠りについた
「計画通り」
1人の少女は笑顔になった
これはいいアリマリかと思ってたらキラオチかw
最後の「計画通り」をアリスが言ったのか、魔理沙が言ったのかで状況が大分変わるなwww
どっちが言っても通じるし、いやはや面白い
助けに来た人かと
魔理沙って見る人もいるのか・・・
だってアリスって普段からこういうことしてsウワーナニヲスキサm