どうも。射命丸文です。前回に引き続き、皆さんの作品を見ていきたいと思います!
--おやおや、あそこで取っ組み合いをしているのは・・・。
「--だーかーらっ!! 私の方が面白いっていってるの!!」
「うるさいっ!! 輝夜のはつまんないんだ! 私が決めた!」
「なんですって! 妹紅のくせに~!!」
蓬莱山輝夜さんと、藤原妹紅さんですね。相変わらず仲が宜しいようです。
天狗は長寿なんですけどね~、お二人はなんと死なないんです!
それが幸か不幸かは人それぞれですが、彼女たちは殺し合う仲だとか・・。
あれ、そういえばいつもこういう時は上白沢慧音さんか、八意永琳さんが
温かく見守っていらっしゃるんですが・・見当たりませんね?
取り敢えず、行ってみましょうか。
「こんばんはー。輝夜さん、妹紅さん」
お二人がこちらを見ました。
「--射命丸文・・・ちょうどいい、そのニートとこの藤原妹紅。
どちらの小説が優れているか見てくれる?」
「ニー・・!? --いいわね。そこの野営実習ボーイスカウト(もんぺ)と
この月の姫、蓬莱山輝夜のどちらが素晴らしいお話を書くか・・・
第三者の意見を聞くのが一番だわ・・」
「誰が人里のボーイスカウトのガキだ!!
(もんぺ)って例えが長いのよこのNEET!!」
「うっさい! Suspender monpeなんて今時も昔時も流行らないのよ!!」
あやややや。どうやら重大な審判を任されたようです。
射命丸は大変な勝負を任されていきました。といった感じです。
取り敢えず冊子を受け取りました。
えーと・・輝夜さんの方は・・「けねもこ」ですね。慧音さんと妹紅さんです。
妹紅さんの方は・・「えーてる」です。永琳さんと輝夜さんですね。
「かぐや」を「てるよ」と読んでの「てる」です。
まずは輝夜さんの「けねもこ」から見てみましょう。
---
あー。今日も蓬莱山輝夜と殺し合った。悔しいが、輝夜は強い。
私は藤原妹紅。自業自得で死ねなくなったおバカさんだ。
実は相当な寂しがり屋さんだ。輝夜に構ってもらえないともこたん寂しいお・・
でも大丈夫。私には慧音がいる。怒ると頭突きしたり掘ったりしてくるが、
私の親しき友だ。だが満月の夜は注意。彼女はワーハクタクなのだ・・。
ちょうどヒマだし、慧音のところに行こう。
「おいっす、慧音」
「お、妹紅じゃないか。ゆっくりしていくといい」
良かった。読書は終えているようだ。本を読んでいたら、つまらないからね。
「--でね、輝夜に負けた。悔しい・・」
いかにも『人間の里』っぽいのが慧音の家。そして本が多い。
居間の炬燵に二人で入って話をした。
輝夜に負けたのが相当悔しかったので小一時間語った。
慧音にも輝夜の恐ろしさが伝わったようだ。
「--そうか・・。妹紅、ここのところ蓬莱山輝夜に負けてばかりじゃないか」
慧音がこちらを見て言った。
確かにそうだ。何故か最近勝てない。
「--もう、喧嘩は止めて輝夜の支配下に就いたらどうだ?」
真面目な顔で言う慧音に私は驚いた。
輝夜の支配下に就け? 輝夜の従者になれとでも言うのか。
冗談じゃない。
「・・負けてばかりの妹紅を見たくないんだ。素直に輝夜の言うことを聞く
蓬莱人になるんだ、妹紅・・・」
「・・お断りするわ。」
「・・そうか・・。今宵は満月。言うことを聞かない悪い子にはお仕置きしないと
いけないな・・」
慧音が立ち上がる。その表情は・・笑っていた・・。
---パラララララ
あ、飛ばしますね。なんか展開読めたんで。
---
「--こいつをどう思う?」
「すごく・・大きいです・・」
私は慧音のつn
---パララララ
まだでしたか。面倒なんで最後まで飛ばします。
---
「--さぁ、明日からは輝夜の言うことをきちんと聞くんだぞ?」
「はい。私、明日から輝夜様の部下になる」
-完-
---パタン
えー、ツッコミたいところは色々あるんですが、先に妹紅さんのを見てみましょう。
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あー。今日も藤原妹紅と殺し合った。悔しいが、妹紅は強い。
私は蓬莱山輝夜。どうしても就職活動する気になれないニートだ。
最近、危機感を感じてきた。里の子供たちでさえ畑仕事を手伝っている。
あの妹紅も、実は竹林の案内人をしているのだ。
悔しいがその時点で私の負けだ。なんとかニートを脱出したい。
そうだ。相談しよう。
「イナバ、私・・ニートを卒業しようと思うの・・」
結構腕利きの兎、鈴仙・優曇華院・イナバに相談してみた。
「--え・・あ・・が、頑張ってください・・」
意外と冷たい。少し悲しい。イナバはそそくさと去っていった。
やっぱり、相談するなら彼女だ。
「--永琳・・私、ニートを卒業しようと思うの・・」
八意永琳。私が一番信頼を置く人物だ。
---しかし・・・
「--無理です。姫に今の生活を脱出することは不可能です」
意外な言葉だった。
「そんな・・私だってその気になれば・・!」
「じゃあ! 今日の夕飯は自分で作れますか? お風呂を沸かせますか?
毎日私や此処の兎たちのように働けますか? 出来ないくせに言わないで下さい!!」
永琳に怒鳴られた。私は・・このままじゃダメだと思って・・
自分を変えようとしただけなのに・・。
留めどなく涙が流れた。
「--泣けばニートが卒業できるとでも? ・・とんだお気楽なお方だわ。」
違う。そんなこと思っていない。
信頼していた永琳・・貴女に全てを否定されたのが悲しいの。
永琳・・貴女は私のことをとうの昔に見捨てていたのね・・。
もう私の顔は、涙でぐしゃぐしゃになっていた。
「--泣くんじゃありません!! こっちへ来なさい!」
永琳の口調がキツくなった。私は彼女の実験室へと連れられていく。
あぁ助けて妹紅。怖いよ妹紅。何でこんなことに・・・
今は妹紅が神に思える。妹紅の手下になってもいい。
「--本当にニートを卒業したいなら、この薬を飲んで下さい・・・」
---パタン
私も段々本を閉じるタイミングが分かってきました。
っていうか、カップリング小説の流行を利用してお互いいいように扱ってません?
貶す→適当にカップリングいれとこ みたいな!
ミスティアさんの小説の類ですね・・。
奇跡的なのは、書き出しが全く同じであることです。やっぱ気が合うのでは?
「--それで、どっちが面白かった?」
お二人がずいと顔を近づけてきました。 いや、近い近い。
忘れてました。私は今どちらか優劣をつけなければならない・・。
閻魔様もこんなお気持ちなのでしょうか・・。いや、彼女たちはそういう身分です。
私は新聞記者の端くれ・・どちらかの怨みをかうやもわかりません・・。
そして普段殺し合っていて手加減を知らない彼女たちの攻撃を・・あやややや・・。
っていうか正直どっちも変わりませんって!
「--お二人とも・・先ずは相手のお話を読んでみるといいですよ。
・・私は他にも回らなきゃならないんでこれで!!」
「あ、待ちなさいよー!」
「そういえば読んでないね・・貸せ輝夜!」
「あ!」
輝夜さんに呼び止められましたが、妹紅さんが輝夜さんの手から
冊子をひったくりました。
「何すんのよ! あんたも貸しなさいよ!」
輝夜さんも妹紅さんのをひったくりました。
「--はぁぁぁぁ!? なんで私が輝夜ごときの部下に!!」
「--はぁぁぁぁ!? なんであんたの手下になんなきゃいけないのよ!!
しかも永琳はこんなんじゃないわよ!! 怖くなってきたじゃない!!」
「お、お前こそ・・! あんまりリアルに書くな!!
慧音がこんなになったとしたら・・・!! そ、想像させるな!!」
うん、我ながら上手い避け方をしました。
お二人とも、殺し合いなら神社の外でやってくださいね。
なんか今、お二人とも震えていますが・・。大丈夫でしょうか・・
あ、そんな二人を心配そうにみつめる兎さんがいました。
「--こんばんは。鈴仙さんも小説をお書きに?」
鈴仙・優曇華院・イナバさんです。
「あ、鴉天狗のブン屋さん。えぇ、少しだけど・・良かったらどうぞ?」
勿論、と私は小説を受け取りました。
ほー。「てるもこ」ですか。輝夜さんと妹紅さんです。
なんとタイムリーな。
見てみましょう。
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昔々、あるところに輝夜というお姫様がいました。
お姫様、といってもとても自由なお方で、幼馴染の妹紅という女の子と
喧嘩ばかりしていました。
毎日喧嘩をして、いつしか二人は仲良くできなくなってしまいました。
本当は仲良くしたい。でも会うと喧嘩してしまう・・。
妹紅の方から「仲良くしよ」と言ってくれればどれほど良い事か・・。
輝夜は思っていました。
本当は仲良くしたい。でも今更喧嘩をやめれない・・。
輝夜のほうから「遊ぼう」と誘ってくれたらどれほど良い事か・・。
妹紅は思っていました。
ある日、妹紅が実の母の様に慕っていた慧音という女性が、
疫病で倒れてしまいました。
疫病を治せるのは永琳というお医者さんだけです。
妹紅は慧音を救いたくて仕方がありませんでした。
だけれど、慧音も妹紅もお医者さんに看てもらうお金がありませんでした。
慧音は言いました。
「妹紅、これ以上私の傍にいたら、お前に疫病がうつる。
もう私は治らない。だがお前に言いたいことがある。
輝夜ちゃん・・お姫様と仲良くするんだ・・昔のように・・」
妹紅は飛び出しました。もうどうすることも出来ません。
せめて、慧音の言う通り、これからは輝夜と仲良くしよう。
妹紅は輝夜のお城まで走りました。
だがどうしよう。輝夜に会ったところでまた喧嘩になるだけだ。
いや、妹紅は決めていました。会ったら真っ先に言うんだ。「仲良くしよ」と。
輝夜が断ってきても、言い続けてやる。
たったそれだけなのです。
--コンコン
輝夜の部屋の窓を、妹紅が叩きました。
輝夜が気付き、急いで窓を開けました。
「何よ、こんな夜に。寝首を欠きに来たの?」
そんな輝夜の目を真っ直ぐ見て、妹紅は言いました。
「--輝夜、仲良くしよう---」
--その日から、二人は仲良くなりました。
輝夜も気軽に妹紅に「遊ぼう」といえるようになって、遊びました。
仲良くなって、ある日輝夜は打ち明けられました。
慧音が背中を押してくれたこと。そして、疫病にかかってしまったこと。
妹紅の作り笑いを見るのが、輝夜はとても辛かった。
そして輝夜は、決心しました。
--あれから妹紅は見舞いに来ない。これでいい。
慧音は、もう妹紅のことしか考えられなくなっていました。
輝夜ちゃんと仲良くやっているだろうか?
疫病に苦しみながらも、いつでも、ただそれだけ。
--コンコン
そんな彼女に来客者が来ました。この目ではもう誰かは分かりません。
もし妹紅と輝夜が手を繋いで来たのだったら、どれだけ幸せか。
「--失礼します・・」
違う。大人の女性の声だ。あぁ何やらゴソゴソやっている。
泥棒か。だがもういい。私は死ぬのだから・・。
--ふと、慧音は目を開けました。
「--・・?」
おかしい。目の前に笑っている女性が見える・・。
そして、全身に力が湧いてくる・・。
「--あんた・・永琳先生か・・!?」
「いかにも」
ニコッと永琳は笑って見せました。ですが慧音は俯きました。
「--せっかく治していただいたのに・・私には払えるお金がない・・」
「あら、この特効薬を作る材料費のことですか? それなら---」
「--輝夜・・。慧音は私に会いたくないんだ・・。
だから私も会いたくない・・分かってくれ・・」
輝夜が、お見舞いに行こうと、無理矢理妹紅を引っ張って慧音の家の前まで来ました。
「大丈夫、きっと、喜ぶわ」
--ガラガラガラッ
慧音の家の戸が開けられました。
妹紅が逃げないようにしっかり手を繋いだ輝夜によって。
妹紅は目を疑いました。
「---慧音・・・?」
視界には、元気そうな慧音がいるではありませんか。
「---妹紅・・・?」
慧音は目を疑いました。
視界には、輝夜と手を繋いでいる妹紅がいるではありませんか。
「慧音ーーー!!」
「妹紅ーーー!!」
二人は抱き合って、喜びました。
輝夜と永琳が、微笑ましそうに見つめます。
「--でもどうして・・? お金は・・」
そう。永琳に看てもらうのは、莫大なお金がかかるのです。
「そこのお姫様が、材料費を払ってくれたのよ」
永琳が目を配った先は、輝夜。
妹紅が輝夜を見ると、輝夜はパチッとウィンクしました。
「妹紅。輝夜ちゃんが、私を助けてくれたんだ・・」
「--輝夜・・・輝夜ぁぁぁーーー!!」
妹紅は輝夜に抱きついて、泣きました。
輝夜は「よしよし」と頭を撫でてやりました。
永琳と慧音は顔を合わせ、ふふ、と微笑みました。
--それからも妹紅と輝夜は、仲良く暮らしたのでした--
-おしまい-
---パタン・・
「--あの・・どうかしら・・?」
「・・素晴らしいです。鈴仙さん・・・」
これは良作です。和むなぁ・・。
初めて、まともな作品に出会った気がします。
鈴仙さんも嬉しそうです。耳をピコピコさせてます。
おや、永琳さんがいらっしゃいました。
「--こんばんは。永琳さんも小説を?」
「あら、読みたいの? どうぞ。拙い物だけれど・・」
鈴仙さんがなんだか不安そうな顔をしてこちらを見ています。
ひょっとして彼女より良作・・!?
これは期待できます!! あ、また「てるもこ」ですね!
早速見てみます!!
---
---パタン
なかったことにして下さい。
のっけからクライマックスです。ハード過ぎます。
そこはまだソフトだと永琳さんは言うので、なんだか気持ち悪く・・
き、気分が優れないので・・少し休み・・ます・・
part3でまたお会いしましょう・・ね・・
pratじゃなくてpartですぜ
おっしゃるとおりですぜ。
修正しときます~。ご指摘ありがとうございます!
part1-2の中だとみすちーの話が先を読みたくなる感じでしたw
part3も期待してます!
そして優曇華ナイス。
3も期待してますw
マスター、もこてるも一本頼む。
まぁやっぱり輝夜と妹紅は似たもの同士だな
それはそうと、永琳自重しろwww