書いている「西行妖満開す。」を捨てたわけではありません。
ありませんよ?!
「何度も聞いているけれど、貴女のやろうとしているそれ...私が変わりに-」
「いいえ、そうはまいりません。」
「何故?私が...妖怪だから?」
ゆゆこは首を横に振っては、とても大切な存在に切なそうな表情で答えた。
「貴女は私にとって...ゆかりさんです。八雲紫さん...わたくしのたった一人在る友。」
「だったら...!!どうして...駄目なの?」
紫は考えた。
数えくたびれただけの年数を生きて来て出会った友。
人間でありながら人外に近き少女。
その能力に興味をそそられ弾幕でもと近づいただけの少女。
なのに、引っ張られた。
人間を友と呼ぶなどのことが在ろうとは思いもよらなだ。
恐ろしいほどのその巨大な能力は...
少女を人間の群から遠ざけた。
しかし結局はとても短い、ほんの一瞬だけの時間を許された命短し人間。
どうせ、長くは保たれまい関系の少女を友と呼んだあの時より...
「貴女は、どうして自ら死のうとしているの?ゆゆこ...」
己を人間から遠ざけたその力をもって、人間のために死のうとするなんて...
「そうですねぇ...なんと、申しましょうか。わたくしは...それでも、わたくしは...人間だから、かも...知れませんね。」
「愚かだわ。」
こんなにも、別れたくないだなんて...
死んで欲しくない。
「命限られし人間ですからこそ、それに意味を与えてあげたいのですよ。」
「だったら...だったら、私が貴女を...!!」
つい感情に負けて、口に出し掛けた言葉をとめたのは、
人差し指を唇に当てて微笑む少女の瞳。
「ゆゆこ、私は...」
「それ以上言われたら、わたくし...貴女の友で居られたゆゆこ...西行字ゆゆこでなくなってしまいますよ。」
「...ゆゆこ...」
ゆゆこは考えた。.
たった一人だけの友となってくれたのは、目の前の妖怪だった。
とても大切な存在。
彼女に出会えなかったら...
こんな決心はきっと出来はしなかった。
今まで生きて来られなかったかも知れない。
だからこそ、命尽きるまで一緒に居たかったのに...
彼女に出会え、
初めて生きて行くということが分かった時...
自分は生きているからこそ感じられる、命の意味を己の死から見出した。
「わかったわ、もう...いいわよ。」
「有難うございます。いつも、甘えてばかり....」
「先に泣いちゃうなんて、ひどい。」
自分は彼女を傷付けた。
彼女の力なら、自分はきっと死なないで済めるだろう。
そんな考えがー
ずっと自分を捕らえては放してくれない。
彼女に縋らせる。
「すごく、すごく好きです。大好きですよ、紫さん。」
別れるなんてイヤ。
妖怪として生きて行けたらとどれだけ望んだことだろうか。
しかし、自分は人間だ。
だから...
「紫さん。我侭言ってばかりなわたくしですけれど、また言ってもーいいですか?」
「勿論よ、ゆゆこ。」
きっと、もう会えない。
だけどー
「わたくし...紫さんに...さようならー言いたくも、言われたくも......ありません。」
「そうなの。分かったわ。」
「...」
「...」
桜が満開しかけたその日、二人はみつめ合うだけだった。
「紫様。」
「うん?何?藍。」
「...終わり...ました。」
「そうなの。」
もう、あそこには行けない。
いつまで耐えていたら、忘れられるのだろうか。
あの微笑の似合う少女はもう居ない。
「何時振りかしらねぇ。」
百玉楼。
あの日以来、此処から逃げたくて眠り続けて来た。
どれぐらいの年数が過ぎた可など、知らない。
なのに....
「私が此処に来る必要も理由も...もはや、無いはずなのに。」
また、此処を上っている。
どれだけ満開な桜の木々が並ばれていても...
もう、あの子も。あの子と居られた場所も無い。
あの桜は、もう無い。
「咲かぬ桜見なんて、私も年を考えるべきかしら。」
と、つい自分の足で登り終えてから周りを見渡した。
「...-?!」
咲くはずの無い桜が、満開の花を誇っている。
「...いや、そんなはず...!!」
もう一度確認しては、走り出した。
冥界
それは死人の世界。
其処に立っていることが持つ意味は一つのみ。
分かっている。
そんなもの、過ぎるほどに分かり切っていることだ。
霊の花びらで満開とされた久しぶりの桜の木之下にてー
「御機嫌よう、其処の亡霊のお嬢さん。」
「あら?妖怪さん?」
「ふふ。亡霊のお嬢さんはどうして此処に居るの?」
「私ね?目を覚ましたら、此処だったのよ。どうしてかしら?」
少しは間抜けた答えをして、少女はー
「妖怪さんは、何故此処に来たの?」
「多分ね?ううん。きっとね?亡霊のお嬢さんに会いに来たの。」
「そう。そうなの。それは、とても嬉しいことね。」
咲いてもいない桜の木下なのにー
周りには何故か花びらが散り落ちるような気がした。
「ねぇ?友が来たのよ?お茶も出さないの?」
「そうね。友が来たんだもの。お茶くらいは出すわよ。」
『凄い力をお持ちね。お嬢さん。』
『貴女だって、面白い力をお持ちなのでは?妖怪さん。』
『私は八雲紫...お嬢さんは?』
『わたくしは西行寺ゆゆこと申します。』
人間がなんと呼んでいようが、構うものかって程にー
あの日の桜はとても美しかった。
「そうだわ。」
「ん?」
急に振り向いて来た少女はー
「私は西行寺幽々子って言うの。幽々子でいいわよ?妖怪さんは?」
美しくみえたのはー
きっと...
「私は八雲紫。紫でいいわよ。」
一人の少女が微笑んでいたから...
ありませんよ?!
「何度も聞いているけれど、貴女のやろうとしているそれ...私が変わりに-」
「いいえ、そうはまいりません。」
「何故?私が...妖怪だから?」
ゆゆこは首を横に振っては、とても大切な存在に切なそうな表情で答えた。
「貴女は私にとって...ゆかりさんです。八雲紫さん...わたくしのたった一人在る友。」
「だったら...!!どうして...駄目なの?」
紫は考えた。
数えくたびれただけの年数を生きて来て出会った友。
人間でありながら人外に近き少女。
その能力に興味をそそられ弾幕でもと近づいただけの少女。
なのに、引っ張られた。
人間を友と呼ぶなどのことが在ろうとは思いもよらなだ。
恐ろしいほどのその巨大な能力は...
少女を人間の群から遠ざけた。
しかし結局はとても短い、ほんの一瞬だけの時間を許された命短し人間。
どうせ、長くは保たれまい関系の少女を友と呼んだあの時より...
「貴女は、どうして自ら死のうとしているの?ゆゆこ...」
己を人間から遠ざけたその力をもって、人間のために死のうとするなんて...
「そうですねぇ...なんと、申しましょうか。わたくしは...それでも、わたくしは...人間だから、かも...知れませんね。」
「愚かだわ。」
こんなにも、別れたくないだなんて...
死んで欲しくない。
「命限られし人間ですからこそ、それに意味を与えてあげたいのですよ。」
「だったら...だったら、私が貴女を...!!」
つい感情に負けて、口に出し掛けた言葉をとめたのは、
人差し指を唇に当てて微笑む少女の瞳。
「ゆゆこ、私は...」
「それ以上言われたら、わたくし...貴女の友で居られたゆゆこ...西行字ゆゆこでなくなってしまいますよ。」
「...ゆゆこ...」
ゆゆこは考えた。.
たった一人だけの友となってくれたのは、目の前の妖怪だった。
とても大切な存在。
彼女に出会えなかったら...
こんな決心はきっと出来はしなかった。
今まで生きて来られなかったかも知れない。
だからこそ、命尽きるまで一緒に居たかったのに...
彼女に出会え、
初めて生きて行くということが分かった時...
自分は生きているからこそ感じられる、命の意味を己の死から見出した。
「わかったわ、もう...いいわよ。」
「有難うございます。いつも、甘えてばかり....」
「先に泣いちゃうなんて、ひどい。」
自分は彼女を傷付けた。
彼女の力なら、自分はきっと死なないで済めるだろう。
そんな考えがー
ずっと自分を捕らえては放してくれない。
彼女に縋らせる。
「すごく、すごく好きです。大好きですよ、紫さん。」
別れるなんてイヤ。
妖怪として生きて行けたらとどれだけ望んだことだろうか。
しかし、自分は人間だ。
だから...
「紫さん。我侭言ってばかりなわたくしですけれど、また言ってもーいいですか?」
「勿論よ、ゆゆこ。」
きっと、もう会えない。
だけどー
「わたくし...紫さんに...さようならー言いたくも、言われたくも......ありません。」
「そうなの。分かったわ。」
「...」
「...」
桜が満開しかけたその日、二人はみつめ合うだけだった。
「紫様。」
「うん?何?藍。」
「...終わり...ました。」
「そうなの。」
もう、あそこには行けない。
いつまで耐えていたら、忘れられるのだろうか。
あの微笑の似合う少女はもう居ない。
「何時振りかしらねぇ。」
百玉楼。
あの日以来、此処から逃げたくて眠り続けて来た。
どれぐらいの年数が過ぎた可など、知らない。
なのに....
「私が此処に来る必要も理由も...もはや、無いはずなのに。」
また、此処を上っている。
どれだけ満開な桜の木々が並ばれていても...
もう、あの子も。あの子と居られた場所も無い。
あの桜は、もう無い。
「咲かぬ桜見なんて、私も年を考えるべきかしら。」
と、つい自分の足で登り終えてから周りを見渡した。
「...-?!」
咲くはずの無い桜が、満開の花を誇っている。
「...いや、そんなはず...!!」
もう一度確認しては、走り出した。
冥界
それは死人の世界。
其処に立っていることが持つ意味は一つのみ。
分かっている。
そんなもの、過ぎるほどに分かり切っていることだ。
霊の花びらで満開とされた久しぶりの桜の木之下にてー
「御機嫌よう、其処の亡霊のお嬢さん。」
「あら?妖怪さん?」
「ふふ。亡霊のお嬢さんはどうして此処に居るの?」
「私ね?目を覚ましたら、此処だったのよ。どうしてかしら?」
少しは間抜けた答えをして、少女はー
「妖怪さんは、何故此処に来たの?」
「多分ね?ううん。きっとね?亡霊のお嬢さんに会いに来たの。」
「そう。そうなの。それは、とても嬉しいことね。」
咲いてもいない桜の木下なのにー
周りには何故か花びらが散り落ちるような気がした。
「ねぇ?友が来たのよ?お茶も出さないの?」
「そうね。友が来たんだもの。お茶くらいは出すわよ。」
『凄い力をお持ちね。お嬢さん。』
『貴女だって、面白い力をお持ちなのでは?妖怪さん。』
『私は八雲紫...お嬢さんは?』
『わたくしは西行寺ゆゆこと申します。』
人間がなんと呼んでいようが、構うものかって程にー
あの日の桜はとても美しかった。
「そうだわ。」
「ん?」
急に振り向いて来た少女はー
「私は西行寺幽々子って言うの。幽々子でいいわよ?妖怪さんは?」
美しくみえたのはー
きっと...
「私は八雲紫。紫でいいわよ。」
一人の少女が微笑んでいたから...
あと一カ所西行字になってるとか、その他全体的に誤字脱字が散見されるとか。
作者が思い描いている作品の雰囲気というのは、それに忠実に描けば描くほどかえって伝わりにくくなる――と考えるところ。
描きたかったであろう雰囲気はよく伝わってきましたが、一読者としては、もっと惹き付けられる力が欲しかったなという感じです。その為にも、ストーリー語りがもう少し丁寧ならばという印象でした。
推敲や見直しはきちんとしましょう。
これは話の内容、云々以前の問題なので。
誤字脱字が多いと皆読んでくれませんので。
さて、話の内容は悪くはないのですが
少々読者を置いてけぼりにしてる感があるような気がしました。
やはり練りこみが足らない気がします。
こればっかりは書きまくるしかないのですが
テクニックとして他の良い作品を参考にしてみるといいですよ。
特にストーリーの展開の仕方や場面の切り替わり等ですね。
ではでは頑張って下さいね。