Coolier - 新生・東方創想話

熱い話・・・紅魔湖の激闘

2007/10/06 05:10:34
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 幻想郷の中でも特に異質な空気をまとった
 紅い屋敷、紅魔館
 普段から来るものを拒むような
 静かなそれでいて不穏な空気包まれていた
 
 だがそれでもいつも見ているものはこういうだろう
 いつもよりおかしいと
 その屋敷の周りだけ降っている雨がその
 違和感の正体だった

 いつも門の前にいる門番がいないのも
 その違和感に拍車をかける
 今、屋敷の中では
 とてつもない激闘が行われていた




 




 シーンと静まり返った屋敷の中
 そしてそれとは対照的に
 普段から整えられている
 屋敷の調度品は滅茶苦茶に破壊されていた
 高級感あふれる絨毯は穴が開き
 所により焼け焦げていた
 壁とゆう壁はひびが入り穴が開き
 シャンデリアは落ちていた
 そのような状況のなか
 二人の影が見られた
 両方とも小さな女の子だ
 だがその背中にあるものは人としては
 ありえない二つの翼
 そして人間なら見られただけで簡単に
 死ぬぐらいの圧倒的な力が渦巻いていた



「フラン!早く地下室に戻りなさい」
「いやよ!レミリアお姉様、これから外にでて遊ぶんだから」
 そういうとフランと呼ばれた女の子が
 己の腕から火に包まれた剣を取り出す
 全てを破壊する炎
 彼女の能力をそのまま武器に変えた
 レーヴァティンだ
「聞き分けのない子にはお仕置きが必要ね」
 レミリアと呼ばれた女の子の手にも
 槍が出てくる
 運命すら貫く槍
 神すらも射殺す槍
 スピアー・ザ・グングニルだ
「アハハ八ッ、お姉さまなら簡単に死なないから長い時間楽しめるよね」
「そう?それな私がすぐに終わらせてあげる」
 二人がぶつかり合う衝撃だけで辺りの壁に日々が入る
 そのような激闘が再び繰り広げられた



 フランのほうが力は上だしかし
 レミリアにはフランにない経験という力がある
 そのせいで戦いは
 全方位に弾をばら撒くフランと
 それを捌き的確に弾を決めていくレミリア
 とゆう形になっていた
「なんであたらないの~?頭にくる!」
「まだまだ私に勝つのは無理みたいね、早くあきらめて地下に戻りなさい」
 このままではフランのほうがやられるだろう
 しかし
 その戦況を覆すものが今日に限ってあった
「えーい!強行突破だ」
 フランがダメージ覚悟で突っ込んできたのだ
「!危ない」
 さすがにそんな危ない攻撃を受けてはたまらない
 自分の隣をフランが突っ込んでいく
 このままでは逃げられてしまう
「!咲夜、まかせた」
「はい、お嬢様」
 自分の最高の従事者にフランの脱走を
 止めるように支持を出した



「妹様・・・地下室にお戻りください」
「いやだよ、つまらないもんそれより咲夜も遊んで」
 高速で突っ込んでくるフランに対して
 咲夜は取り押さえるために己の能力を使おうとした
 そのときだった
 戦い余波で上から瓦礫が落ちてきたのだ
 ほんの一瞬だけだが
 咲夜の気がそれた
 時間にしてコンマ数秒
 だがその少しはフランには十分過ぎる
「えーい」
「!」
 タックルをかろうじてかわすが
 それでも壁に叩きつけるのには十分だった
「咲夜も邪魔だから少し叩いておこう」
 そうゆうと弾幕を放つ
 かわそうとしてもその量が半端じゃない
「咲夜!」
 咲夜に弾幕があたる寸前に 
 レミリアが割り込んできた
「おっ・・お嬢様・・申し訳ありません」
「あははっ、お姉様そこを動けないよね」
「くっ!」
 攻撃をかわせば壁に激突して動けない咲夜にあたる
 レミリアに出来ることは槍で直撃を避けるために
 弾をはじくことだった
 しかしそれでは戦うことが出来ない
「あははははははっ!どうしあの?お姉さま、動かないの」
「いい気になるな!フラン」
 しかしフランが振るったレーヴァティンが
 レミリアに直撃する
「ぐっ!」
「やったあ、・・・んーでもまた面倒なことになるのはいやだから」
 直撃を受けたレミリアに対して
 さらにレーヴァティンをかまえる
「もう一回攻撃しておこうかな?」
 そのときだった
「せいっ!!!!」
 フランの後ろから何者かが
 攻撃を仕掛けてきたのだ
「もう、いいところなんだから邪魔しないでよ」
 自分に対して攻撃してきた人物に対して
 無造作に剣を振りぬく
「妹様、どうか地下におもどりください」
「いやだよ・・・メイリン」
 自分に攻撃してきた人物に
 高速で弾幕を張る
「うわわっ、ちょっ、しゃれになりませんから」
「じゃあ邪魔しないでよ」
「それが出来ないから困ってるんじゃないですか」
 そういいながら弾幕をかわしていく美鈴に
 レーヴァティンがうなる
 かろうじてかわしているが、すでに美鈴の身体には
 無数の傷とやけどが出来ていた
 そして
 遂に剣が美鈴の腕を切り裂く
「あつっ?いい加減に地下に戻ってくださいよ」
「も~、いやだっていってるでしょ・・・・そうだ」
 そうゆうと思いっきり後ろに身を引いたフランが
 高速で飛び出した
 そして美鈴の身体に思いっきりぶつかる
「あいや~」
「じゃあ~ねおねーさま」
 そのままメイリンの身体を傘代わりにすることで
 フランの脱走は成功してしまったのだ

 




 嵐が過ぎ去った後
 己の従事者の様子を見る
「・・咲夜、咲夜!・・・大丈夫?」
「はい、お嬢様・・いっ!」
「無茶しないで・・・」
「お嬢様こそ・・・立ってるだけで精一杯じゃないですか」
「ふう、参ったわね」
 状況は最悪だった
 頼りになる従事者も今は怪我をしている
 自分もかなりの重症を負っている
 あの門番長が特攻して逝かなかったら
 きっと話すことも出来ない状態だったに違いない
「・・・咲夜・・・メイリン無事かしら」
「美鈴はタフですから大丈夫です」
 二人が倒れていると
 そのそばに誰かが現れた
「パチュリー様が倒れました
 当分は戦えません」
 パチュリーの使い魔である
 小悪魔だ
「状況は?」
「はい、かなり無理して雨を降らしていたため
 現在はベッドで横になっています」
「最悪の状況ね・・・これじゃ誰も追撃できないわ」
 ため息をついている状況で
 小悪魔が何かを持ってくる
「パチュリー様がこれをと・・・」
「回復剤ね・・・」
 今しばらく回復には時間がかかる
 幸い今日は満月だ
 重症の傷も早くなおる
 しかし
「しばらくは体力の回復に手間取りそうね」
 今ここに
 紅い屋敷の破壊神が
 幻想郷に逃げ出した























 破壊神が逃げ出す少し前のお話
「むっき~!何であたらないのさ」
「また私の勝ちねチルノちゃん」
 紅魔館の近くの湖に二人の影が見られた
「今度こそ勝つんだから!レティもう一度勝負よ!」
「何度やっても同じと思うんだけどね・・・」
 湖の上で弾幕が張られる
「こっ、今度は全力でいくからね」
「それ何回言った?」
 綺麗な氷の塊がお互いに向かって
 飛んでいく
 数はまったく同じ
 しかし
「なんで~!」
 チルノが放った弾幕は
 レティが放った弾幕によって
 全て砕かれていた
 そして
「また私の勝ちね」
 チルノの弾幕を砕いたレティの
 弾幕がそのままチルノに対して
 直撃する
「いたたたたっ!イタイイタイ~」
「もっときちんと考えれば勝てるのに・・」
 氷の妖精であるチルノには
 氷の弾はあんまり効かない
 しかし痛いものは痛い
「今日も私の勝ちね」
「今度は負けないんだから・・・」
「・・ふふっ、そうねいつかは私に勝てるでしょうね」
 潜在能力から言えば
 チルノの力は未知数であり
 その力はレティより上である
 その証拠に夏という氷の妖精にとって
 ありえない時期にも
 彼女は存在できているのである
 レティですら冬しか存在を
 保つことが出来ないのに
「・・ねえねえ、レティ?どうすれば強くなれるのかな」
「そうね、きちんと考えなきゃだめね・・・たとえば 
 相手の力を利用したりとか」
「どうするの?」
「それは実践で覚えるしかないわね」
「え~レティ教えてくれないの?」
 そうゆうとレティは少し残念そうに
「無理かな・・・それと今日はここまで」
「うん、よーし明日こそはレティに勝つぞ」
「・・・ごめんたぶん明日はこれないかな」
「それじゃあ、明後日ね」
 チルノが無邪気に答えるしかし
「・・・もう、時間がないから」
「?時間」
「ええ、それにもう私に会わないほうがいいわ」
「なんで!」
 突然の話にチルノが叫ぶ
「・・・ごめんね・・それじゃあさよなら」
「レティ!まってよ」
 レティが飛び去ったのを追いかけるチルノ
 しかし追いつくことが出来なかった
「レティ・・・なんで・・?」
 チルノはただ呆然と立ち尽くした





「・・・これでようやく話が出来るわね」
 一方ここにはチルノを振り払ったレティ
「・・・はい・・」
 そしてその横には
「納得できないって顔に書いてあるわよ・・大妖精」
「当たり前です!」
 妖精にしては大きな身体の
 大妖精が立っていた
「なんで、チルノちゃんにあんなこというんですか?
 あんなに慕ってくれているのに」
「慕ってくれているからよ!」
 大妖精の問いかけに声を大きくして返す
「・・慕ってくれているから・・私だけにしばれれては
 いけない」
 己の思いを全て告げる
「あの子は強いわ・・・それこそ妖精だけでなく 
 この幻想郷の中でも強くなれる・・・
 だからこそあの子には私だけでなく、他の人
 にもいろいろ教えてもらい、そしてさまざまな人に
 会わなければならない」
「レティさん・・・あなたは・・・・」
「それに、あなたも最近チルノちゃんにかまってもらえなくって
 寂しいのでしょ?」
 いきなりからかい口調になったレティの言葉に
 大妖精が顔を紅く染める
「えっ?いっいきなりなんてことゆうのですか!
 ・・そっそれは・・確かに・・寂しいのですけれど」
「あははっ、そこまであわてなくってもいいのに
 ・・・やっぱり初だね・・・」
 ひとしきり笑い飛ばすと、レティの顔が
 再び悲しそうになる
「大妖精・・・・お願いがあるの」
「・・なんですか?」
「・・チルノちゃんを・・守ってあげて」
「・・・はい・・・・でも・・・」
「なに?」
「・・私一人では荷が重いからあなたも守ってあげてくださいね」
「もちろん・・・・・でもその前に・・・」
 レティが後ろを振り向き何者かの姿を捉える
「・・・いるんでしょ・・」
「誰ですか!」
 大妖精もその方向に姿を向ける
 するとそこには
「はっ・・・はる~」
「「・・・」」
 春を告げる妖精がお腹をすかせて倒れていた



「それじゃあその春の妖精よろしくね」
「はい、わかりました」
 大妖精にリリーホワイトを任せると
 レティは一人飛び出した
 ある程度飛んだところで後ろから
 何者かが追いついてきた
「・・・本命はあなたね・・・リリーブラック」
「すまねえな・・うちの相方が余計なことしちまって」
 比較的開いた場所で二人は降りる
 遮蔽物が何にもない草原のうえで二人は対峙する
「・・・それで?あとどのぐらいで私は消えるの?」
「今すぐにでも・・・って言いたいとこだが」
 リリーブラックが持っていたタバコを口にくわえる
「ファンが泣くわよ?」
「よくみろ・・シュガーレスチョコだ」
 ・・・訂正チョコレートでした
「今すぐにでも消えてもらいたいが・・・うちの相方が
 お世話になったからな」
「あらあら、私はただ見つけただけよ?」
「食えねーな・・・本来ならあそこであいつが
 殺されても仕方がない状況なんだぜ」
 冬にしか出てこれない氷霊は沢山いる
 そんなやつらが春を告げる妖精を見たら
 己が少しでも長く留まれようとして
 春を告げる妖精を攻撃することは
 良くあることなのだ
「・・・そんな氷霊の中でもかなりの実力者であるお前が
 あいつに攻撃したら・・・間違いなくやつは消えるね」
「あら、私にはそんな力ないけどね」
「・・・すまない・・・あいつのかわりに礼を言わなければ
 ならないのにな・・・やれやれ難儀な商売だぜ」
 春を呼ぶ妖精らしからぬ言動に
 氷霊らしからぬレティは笑う
「・・・・・あの子が大切なのでしょ?」
「・・ああ、何もわかっていなさそうにしていながら
 一番気づかれたくないところにだけは気づく・・・
 そんな難儀なやつさ・・・」
「だからあなたの心が癒されたのね・・」
「へっ・・いってろ」
 かつて、氷霊族と春を告げる妖精との間に
 激しい争いがあった、
 あるものは消え、またあるものは生き残った
 そんな中で戦闘に特化した春告げ妖精が
 戦争が終わったときに自分には何も残されて
 いないと気づいた・・・
 自分はこれから何をしていけばいいんだ?
 そういったときに目の前にいたのは
(はる~?)
 戦争に行くことがなかった純粋な
 真っ白な春告げ妖精であった
 目障りだと思ったこともあったが
「・・・やつだけが私に恐怖の目を向けなかった
 それどころか・・抱きついてきやがった」
「惚気ね・・・」
「いってろ・・・お前も見つけたんだな・・」
「ええ、強い子よ・・・私を超える可能性があるぐらいに」
「!それは・・・」
「・・だからもう二度と戦いが起きないように
 あの子には心まで強くなってほしいの」
「・・そうか・・・」
 しばらくたってからリリーブラックが
 背を向けるそして一言
「・・・まだ寒い・・あと三日は春が来ないだろうな
 ・・・さっさと消えてくれ」
「・・・ありがとう・・・そう簡単には消えないわ・・・」
 片方は「黒き羽の悪魔」もう片方は「氷霊の黒幕」
 かつて戦場で共に最強と呼ばれた二人が
 お互いに顔を合わさずに飛び去った























「ただいま・・・」
「お帰り、チルノちゃん」
 チルノが帰ってきたころには
 すっかり空が暗くなっていた
 そして迎えてくれた大妖精
 ・・・の後ろにもう一人誰かがいた
「はる?」
「・・・ねえ、大妖精・・こいつ誰?」
「リリーホワイトっていうの」
「は~る~(抱きつき)」
「わわっ、いきなりするんだよ!」
「きにいられたみたいねチルノちゃん」
 いきなり抱きつかれたのでびっくりしたが
 今はそれよりも自分がレティに嫌われた
 と思う気持ちの方が強かった
「・・・ねえ、大妖精・・・」
「なに?チルノちゃん」
「実はね・・・」
 チルノは自分の思っていることを
 全て大妖精に話した
 レティに嫌われたかもしれないこと
 自分がさらに強くなりたいこと
 そしてレティが言った
「時間がないってどうゆうことなのかな?」
「・・・チルノちゃん・・」
 大妖精は困った答えるべきか
 それとも・・・・
「大妖精は知っているんだよね」
「・・・・」
「お願い教えて!」
「いい?チルノちゃん・・・氷霊族は
 本来冬にしかその姿を保つことができないの」
「?あれあたいは?」
「チルノちゃんみたいのは特別
 妖精の中でも力が強いから
 なんとか存在できるの」
「・・当然、あたいは最強なんだから」
「そうね、でもその氷霊族がいられるのは
 冬の間だけ・・・この意味がわかる?」
 その言葉にいかにチルノが賢くなくても
「もう・・・春が来るってこと?」
「そう・・・もう春を告げる妖精が来ているの
 だから・・・」
「そんな・・・じゃあレティはもう・・」
「はる?はるはる!」
 その言葉にチルノが気づく
「もしかして、こいつが」
「は~る~」
 チルノの手が上に上がる
「ちっ、チルノちゃん!」
 しかしそれがリリーホワイトにあたることはなかった
「・・・ごめん・・大妖精・・レティをさがしてくる」
「はるー」
「チルノちゃん待って!」
 しかし大妖精が止めるよりも早く
 チルノは飛び立ってしまった
「追いかけなきゃ・・・」
「はる~」
「?一緒に探してくれるの」
「はる!」
「ありがとう、それじゃあ手分けして探しましょう」















 深い森の中をレティが一人飛んでいる
「・・・あと3日か・・」
 その三日間でどうやってチルノの成長を促すか
 それがレティの考えだった
 本来ならもうすぐに消えている 
 はずのこの身だ
「もう私が相手になっても仕方がないし・・・?
 誰?」
 何もいないはずの暗い夜の森の中に
 何者かの気配を感じた
「・・・あっ、誰かいるんですか?」
「あなたは・・・門番?」
 そこにいたのは
 いつもチルノとじゃれあっていた
 湖の近くにいた屋敷の門番だった
「ううっ・・私は紅美鈴ですよ~」
「ああ、ごめん・・・でもなんでこんなところに
 !怪我をしているの?」
「ああっ、それは大丈夫です!それより
 大変なことになりましたから早く
 ここから逃げてください」
「・・なにがあったの?」
「屋敷からフラン様が逃げ出しちゃって」
「?だれそれ」
 美鈴は全てを話した
「・・とゆうわけで今この辺で暴れまわる
 かも知れませんから」
「(この辺で?・・・!チルノちゃん達が危ない)
 情報感謝するわ・・・」
 レティがその場を後にして飛んでいった
「・・・助けてほしかったんですけどね」
 一人そこに残された美鈴は
 今はただ自分の体を気で治すのであった









「チルノちゃんどこ行ったのかしら?」
 一方こちらは大妖精
 飛び出していったチルノを探すために
 空を飛んでいた
 すると目の前から自分の知っている人
 が飛んできた
「あっ、レティ」
「大妖精!こんなところでいったい何しているの」
「・・・チルノちゃんが貴方を探すために飛び出しちゃったの」
「なっ、なんですって!」
「どっどうしたの?そんなにあわてて」
「今ここは危険なのよ・・・」
 美鈴から聞いた事を大妖精に話すと
 大妖精の顔が青くなった
「大変!今はリリーちゃんも表に出ているのに」
「くっ、今日は厄日だわ・・・いい?大妖精
 彼女達を見つけたらすぐにこの辺から撤退して
 そして、神社に報告した上でかくまってもらいなさい」
「はい、・・・貴方は?」
「とりあえず、私もチルノちゃん達を探すわ」
 そういうと二人は
 再び暗い夜の中を飛び出した














 所変わってここは紅魔館の周辺の湖
 その近くの畔にチルノは座っていた
「・・・レティ・・・」
 ここにいればもう一度レティに会える
 と思っていたがそこには誰もいなかった
「・・・いきなり消えるなんて・・ひどいよ」
 もうレティは消えてしまったのかもしれない
 そう思うと悲しかった 
 (がさがさ)
「!レティ」
 何者かがそこにいると思って後ろを振り向くと
 そこにいたのは
「はる↓」
 リリーホワイトだった
「・・なんだあんたか・・・」
「はる?」
「・・・なんでもないよ」
「はる」
「?なに、迎えに来たの?」
「はる↑」
「・・・ありがと」
(そうだよね・・・こいつに攻撃しても
 レティが帰ってくるわけでもないんだ)
「は~る~」
「わかったから・・・帰ろうか」
 そういって、帰ろうとした瞬間だった
 

(カッ)
 湖の上で何かが光った
 そして次の瞬間
(ズドン!!!!!)
 湖の上に激しい火柱が立った
「なっなに?」
「はっ、はる~」
「(こいつがおびえている!)だっ誰かいるの!」
 チルノが声を出すと
 その声に反応した何者かが
 現れた
「あれ?貴方はだーれ?」
 目の前に現れたのは金髪の女の子
 しかしその目はとんでもない狂気に
 彩られていた
「あたいはチルノだけどあんたは?」
「私?私はフラン、フランドールスカーレット
 ・・・ねえ、遊ぼう?」
 そういうといきなり弾幕をはってきた
「うわっ?」
 普通の妖怪や妖精なら初見で落とされる
 だろうぐらいの全方位に向けての
 ばら撒き弾幕
 しかしチルノは少しだけ違った
 チルノは何度か博麗の巫女や
 白黒の魔砲使い
 そして門番などの
 歴戦の兵に対して何度も戦い
 を挑んできている
(負けているけど)
 そのときのカンが
 この弾幕を冷静に見ていた
「うわっ、ちょっといきなりなに
 するのよ」
「へえ~?これよけるんだ・・・
 あははははっ、良かった楽しめそうで
 ・・・さっきからこの辺にいた
 妖精とかだと全然楽しめないもん」
 たとえ弾幕をよけても
 力の差は歴然だった
(このままだとやられる)
 チルノは覚悟を決めた
「・・・いい?あんたは逃げるのよ」
「はる~!」
「大妖精のところにむかって!
 ・・・大丈夫あたいは最強何だから!」
「お話はすんだ?それじゃあ・・・
 いくね・・・」
 そう宣言すると
 フランがスペルカードを掲げた
「いくよ!レーヴァティン!」
 今ここに破壊神が光臨した
(やばい)
 そう思ったチルノは
 後ろに引いた
 フランが回転しながらレーヴァティン
 を振り回すと
「げっ?」
 近くにあった森の一部が全て消し飛んだ
「よけないでよ・・・どんどんいくよ?」
「無理!こんなの無理」
 そういいながら何とかよけていくチルノ
 しかしどんどん追い詰められていき
 遂に逃げ場がなくなってきた
「追い詰めた・・・ばいばい」
 そして容赦ないレーヴァティンの一撃が
 湖に響いた






「湖!、くっ、無事でいてねチルノちゃん」
 湖に起きた衝撃に気づいたレティが
 湖に向かう
 その途中の惨劇を見て
 相手の力を計算する
(ほぼ直線的な攻撃で威力はでかい
 ・・・そしてこの燃え跡から
 炎の属性か・・・くっ・・
 相性は最悪のようね)
 考え事をしていると自分後ろから
 声が聞こえてきた
 リリーブラックだ
「奇遇だな・・・」
「ブラック!・・なんで貴方が?」
「どうも、考えることは同じみたいだな
 ・・・お前の大切にしているやつと
 同じところに俺の相棒がいる確立が
 高い・・」
「・・もし、いなかったら」
「お前をほっぽりだして探しにいく」
「上等!・・・力を貸してもらいたいの」
「お前のことなぞ知らん・・・
 だが借りを返さなければならないからな」
 二人の妖精は急ぐ
 大切なものを守るために























 フランがレーヴァティンを振り回した跡には
 何も残っていなかった
「ツマンナイ・・・また誰もいなくなっちゃった
 あ~あ、次はどうしようかな」
 フランが振るったレーヴァティンを直撃したと
 思われるチルノとリリーホワイトの姿も
 どこにも見られなかった
「・・・面白くないからこの湖で遊ぼうか」
 フランがおもむろに手に持っている
 レーヴァティンを湖に向かって
 振りかぶった
「この湖がなくなれば楽しいかも」
 振りかぶった剣が湖に当たろうとしたとき
 後ろから氷の弾幕が飛んできた
 それがフランの体に当たる
「・・・へえ、アレよけれたんだ」
「何とかね・・・」
 チルノが答える
 その後ろにはリリーホワイトと
 もう一人・・・
「チルノちゃん・・大丈夫?」
 大妖精がその場にいた
 レーヴァティンがあたると思われた瞬間
 大妖精が飛び込んできて
 そして瞬間移動という荒技をやってのけた
 おかげでチルノとリリーは無事だったのだ
「・・でも・・・もう使えそうにないね
 その子・・・」
「!大妖精」
 レーヴァティンを
 無理やりかわした代償だろう
 大妖精の背中の羽が
 四分の一ほど焦げていた
「私は大丈夫・・・みんな逃げるよ」
「でも!」
(チルノちゃん・・今は一時的にだけど逃げるの・・・
 レティさんが探しに来てくれているから)
(レティが!・・・よかったまだ消えてなかったんだ)
(レティさんが入れくれれば・・・何とかなると思うの)
(わかった)
(三人でばらばらになれば追ってきにくいと思うの・・
 だから・・・・)
(はる~!)
「よし、みんな・・・」
 戦う構えをフランに向ける
「あははっ!まだ遊んでくれるんだ・・・
 今度はなにで遊ぼうか?」
 フランの手にあったレーヴァティンが消える
「にげるよ~」
「はぁ~るぅ~」
「撤退しましょう」
 次の瞬間チルノ達がいっせいに森の中に
 逃げ出した
 しばらくそれをみていた
 フランが笑う
「そっか・・・今度は鬼ごっこだね・・・
 捕まえたやつからばらばらにしていこう」
 そういうとフランは
 新しいスペルカードを取り出した
「そっちは三人もいるんだから・・・
 こっちも四人いてもいいよね?」
 禁忌「フォーオブアカインド」
 フランの姿が四つに分かれる
「「「「鬼ごっこ開始!」」」」
 フランも森の中へと
 入っていった












「ちっ、チルノちゃん・・・」
「どうしたの大妖精?」
「・・・四人に増えてる」
「げっ?」
「はる~!」
 後ろを振り向いた大妖精の言葉に
 みんながあせる
 一人でもあんな化け物なのに
 四人・・・
「倒せるわけないじゃない!」
「みぃ~つけた」
 チルノの後ろにフランが追いつく
「うわっ」
 後ろから来る弾幕を命からがら
 逃げると
 いつの間にかみんなから離れていた
(大妖精・・・リリー・・無事でいてね)
 






















「あ~あ、私だけあぶれちゃったな・・・・」
 四人いるうちの一人はあぶれてしまう
「どうしようかな?」
 そういって空を見上げた瞬間だった
(どすっ)
「えっ?」
 変な鈍い音と共に
 自分の体から不自然に
 氷のとげが出ていた
 心臓の位置に
「どうやら・・・吸血鬼のようね」
「後ろからドスッってか・・・あいからわず
 やることがえげつないな」
 後ろから出てきたのは
 黒い羽を持つ春告げ妖精と
 全てを凍りつかせる目を持った
 氷霊だった
「貴方達・・・誰?」
「名乗るほどのものではないわよ・・・」
「せめてもの情けだ・・・すぐに楽にしてやるよ」
 そういうとフランの前で春告げ妖精が
 化け物並みの弾幕を一点に集中して
 放った・・・・
 

「おかしい?手ごたえがない」
「どうも、スペカのようね」
 そういうと
 氷霊が別の方向を向いた
「どうもあっちにもいるらしいわね」
「そうか・・ならば」
「散開!またあとであいましょう」
「了解・・・」
 二人が瞬時に移動を開始した








「はる~(涙)」
「あははっまてまて」
 こちらはリリーホワイト
 何とか逃げているが
 すでに体はぼろぼろだった
 それでもまだ逃げている
「む~しかたないな・・・」
 フランの弾幕のスピードが変わる
 先ほどよりも
 さらに早く打ち出される
「はる~(恐怖)」
 それに応じてリリーホワイトが
 さらに逃げる
 しかし
 中ボスとEXボスでは
 スタミナも弾幕も超人強度も違う
 そして遂に
 弾幕が直撃しようとしていた
「あたった・・・?あれ?」
 しかし
「はっ・・はる~(大泣き)」
 瞬間移動を使っていた
「もお~ちょこまかとめんどくさいな
 ・・・よ~し」
 フランがレーヴァティンを構えた
「逃げれないようにここら一帯全て吹き飛ばしちゃおう」
 そういってレーヴァティンと持ち上げた瞬間だった
 フランの腕から先が吹き飛ばされた
「えっ・・・なに?」
「すまんが隙だらけだったからな・・・やらせてもらうぞ」
 次の瞬間
 自分の後ろから何者かが
 弾幕を集中砲火してきた
 気がついたら
「あ・・・れ・・?」
「まだ原型が残っているか・・・タフだな」
 自分の体が半分欠けていた
「では・・・これで終わりだ」
 同じ弾幕がもう一度放たれる
 それでおしまい
「・・・無事か・・・ホワイト・・・」
「はっ・・・はる~~~~」
 リリーホワイトはもう大丈夫と思った・・・
 自分の大切な人がやってきてくれたから
「・・・よしよし・・・すまないがもう一仕事
 あるからな・・・」
(でも)
「はる!」
(ここで逃げるわけにはいかない)
「お前も来るのか!・・・だめだ!逃げろ」
(だって)
「はるっ!」
(友達も戦っているんだもん!)
「・・・強くなったな・・・」
 そういうとリリーブラックが
 背中を向ける
「着いて来い!遅れたらおいてくからな!」
「はる!」
(やっと・・私は彼女に認めてもらえた)
 リリーホワイトは笑った






 大妖精は逃げていた
(チルノちゃん無事に逃げてくれたかな・・・)
 後ろから迫り来る弾幕も
 綺麗に捌ききる
 彼女もまた避けることに関しては
 歴戦の兵だった
「何であたらないのよ!」
「あたったら痛いじゃないですか!」
「私は痛くないもん!」
 こんなことしゃべりながらでも
 回避している彼女は
 ある意味すごいであろう
(!この気配は)
 大妖精が何者かの気配を感じた
(この感じは・・・)
 直感が働くその人物がいる所に
 向かって進路を変える
「今度はそっち?」
「・・・鬼さんこちら」
「必ず捕まえてあげる」
 しばらくの間
 鬼ごっこが続く
 しかし羽を怪我している
 大妖精のスピードが
 落ちてきた
「これで、鬼ごっこもおしまいね」
 フランが全力で大妖精に向かってくる
 そして大妖精にフランが攻撃をした瞬間
(今!)
 大妖精が姿を消した
 瞬間移動だ
「・・・消えるんでしょ?後ろかな」
 思いっきり後ろに向かって
 レーヴァティンを振り向く
(あっ!)
 後ろに姿を現した大妖精に炎の魔剣がうなりを上げて
 襲い掛かる
「・・・危なかったわね」
 だがそれが大妖精にぶつかることはなかった
 レーヴァティンを構えたまま
 フランが無数の氷礫に吹っ飛ばされたからだ
「助かりました・・・レティさん」
 大妖精が感じた気配は
「チルノちゃんは?」
「あちらのほうに逃げました」
「・・・本体はあっちか」
 レティ・ホワイト・ロック
 であった
「すぐに移動します!私の体を掴んで」
「どうするの?」
「一気に瞬間移動してチルノちゃんのいる
 所の近くまで飛びます」
「お願い・・・それと」
「何ですか?」
「・・ありがとうチルノを守ってくれて」
「・・・当然です」
 同じ自分の大切なものを守るもの同士が
 いま大切なものを守るために
 集まろうとしていた 


























「このやろ~」
「あははっ楽しいね・・・じゃあ今度はこっちから行くよ」
 こちらはチルノだ
 自分が逃げたら他の二人のところに
 フランがいくと思い
 決死の弾幕バトルを行っていた
「くっ、・・・くらえ『凍符・パーフェクトフリーズ(脇役版)』」
「あははっ少しは楽しませてくれるみたいね
 それじゃあ私も『禁弾・スターボウブレイク(特別仕様)』」
 スペルカードでのバトルでは
 チルノでは数も弾幕も理念も違う
 そして
 密度が違う
「もうおしまい?」
 フランが余裕の表情を浮かべて
 弾幕を張る
(もう駄目かも・・・レティ・・)
 チルノがあきらめかけたとき
 同じことがレティと戦った
 時にあったのを思い出した
(あの時は・・・)
 チルノも同じタイミングで弾幕を張る
 しかし量はフランに比べて圧倒的に
 少ない・・・だが
(これで・・・相殺できる)
 チルノの弾幕がフランの弾幕を
 打ち消す・・・さらに
「いたたっ、やるじゃない」
 フランの弾幕を打ち消した
 チルノの弾幕がフランを攻撃する
(こうゆうことだったんだねレティ)
 チルノがしたことは単純だ
 密度を濃くして一点だけに力を集中し
 弾幕の壁を作る
 そしてそれをそのまま攻撃に
 移す・・・
 もし、フランがもっと経験をつんでいたら
 話は違っていたかもしれない
 だが今は
「む~なんであたらないの~」
 それを力任せに何とかしようと
 さらに力が入る
 そして力が入れば
 弾幕は雑になる
 後は
(よけながら攻撃すればいい)
 力はフランのほうが
 圧倒的に上である
 しかしチルノは
 馬鹿馬鹿といわれながら
 多くの者と
 弾幕を繰り広げてきた
 その経験の差がこの場で出ていた
 しかし
「はあっ、はあっ、はあっ」
「あれ?もうおしまい」
 スタミナは吸血鬼と妖精では
 天と地ほどの差がある
 しかも今は真夜中
 吸血鬼が自分の
 世界のなかで誰が負けようか?
「さっきの攻撃・・・少し痛かったんだ」
 もう動くことが出来ない
 チルノの前にフランがゆっくりと
 動き出す
「だから・・・」
 チルノの前に立って
「そう簡単には壊さない・・・」
 
 どふっ

「げほっ」
 フランがチルノに対して蹴りを入れる
「痛い?痛いよね?私は痛くないけど」
 
 どふっ!ごつっ!がんっ!
 
 チルノの顔に手に足に
 容赦ない攻撃が入る
「もうそろそろ楽にしてあげようかな?」

 動かなくなったチルノに対して
 フランが手を上げる
 その瞬間
「・・な・・め・・る・な!」
「すごい!まだ動けるの」
 チルノがその腕に対してしがみつく
「(冷たい!)離れろ!」
「・・・は・なす・・か!」
 氷霊の体は冷たい
 ましてやチルノクラスの
 氷霊が全力で
 力を出したら
 絶対零度まで近ずく
「くっ、え~い」
 鬱陶しいとおもったフランが
 全力でチルノを放り投げた
 ほぼ水平にチルノが飛んでいく
 このままでは近くにある
 湖の近くの大木にぶつかる
「少し楽しかったよ・・・もうお別れみたいだけれど」
 大木にぶつかる寸前に何者かが
 チルノと大木の間に間に合う
 
 がしっ!

「間一髪だったようだな・・・」
「感謝するわ・・ブラック」
「はる~」
「これで皆さん集合ですね」

 今ここに
 チルノを中心にした
 全ての仲間が集った

「・・・みんなで遊んでくれるんだ」
 フランが微笑む
「・・・遊ぶかどうかは知らないけど
 ・・・チルノちゃんをぼろぼろにした
 報いは受けてもらうわ・・・」
「・・・俺の相方を泣かせたぶんもな・・・」
 レティとリリーブラックが
 静かに怒る
「・・・大妖精・・チルノちゃんを
 お願い・・・」
「ついでだ・・・こいつも頼む」
「はい」
 大妖精にチルノとリリーホワイトが
 託される
「アレ?みんなで来ないの?」
「餓鬼のお守りは私達で十分」
「そうだな・・・」
 レティの体から凍気がふきあれ
 ブラックの体から殺気があふれ出す
「アはあはハハははっははっははっははっは!!!!」
 それを感じ取ったフランが
「楽しい!楽しいよ!
 お姉さまと戦っているみたい!」
 己の体から抑えることが出来ない
 狂気を放つ

 今ここに
 最後の戦いが行われようとしていた

 


「か~ご~め~ カゴメ カ~ゴノナカノト~リハ?」
 禁忌『カゴメカゴメ』
 レティとリリーブラックの周りに
 弾幕で作った檻が作られる
「後ろの正面だ~あ~れ~?」
 そして一気に
 二人に襲い掛かる
 しかし
「籠なんだけど私の凍気は囲えないみたいね」
 弾幕の檻が凍りつく
 そしてさらさらと散っていった
「ついでに言えばお前の後ろにいるのは
 ・・・俺かな」
 フランの後ろに移動した
 リリーブラックが弾幕を後ろから
 浴びせる
 しかしフランにはまったく堪えてない
「あははっ、へえ~こんな避け方するの始めてみたよ」
 フランは次のスペカを取り出した



「右に行っても左に行っても
 答えは全くわからない」
 禁忌『恋の迷路』

 フランを中心にして
 大量の弾幕が密度が濃く
 張られる
「逃れられるかな?
 道は一つしかないけどね」

「道は自分で作るもの・・・
 一つだけじゃあないのよ」
 レティが真正面から来る弾幕を少しだけ
 逸らす・・ただそれだけで道が開ける
「いざとなったら
 てめえの後ろにでも回って
 攻撃をするだけさ」
 リリーブラックがその開いた道をまっすぐに
 駆け上がりフランに攻撃する


「すごいすごい!ここまで来たのって
 魔理沙と霊夢と御姉様ぐらいだよ」
 スペルカードが破られても
 フランは無邪気に喜ぶ

 その様子にレティがリリーブラックに 
 話しかける
「・・・気づいてる?」
「ああ、質が悪いな」
 そう、攻撃をしても
 全くダメージが入ってないのだ
「おそらく・・・今が夜だからでしょうね」
「・・・なにか、策はあるのか?」
「ないことはないけど・・・」

「それじゃあ次行くよ・・・
 むか~し昔の古い話
 ゆっくりゆっくり時間を刻む」
 禁忌『過去を刻む時計』
 フランの前に巨大な
 十字架のようなものが
 現れる
「刻むのは、貴方
 さあ、逃げて逃げて」

「・・・ブラック」
「なんだ?」
「コードネーム『ジャイロ』・・知ってるわよね」
「全てを凍りつかせるとされている
 氷霊族が考えた禁技か?」
 かつての戦争の中で
 考え出された作戦の一つに
 相手を丸ごと
 氷の棺に納めるというものあった
 しかし
「だが、効率の悪さとそれだけの
 凍気を出せるものが・・・
 まさか!」
「やるわよ・・・本来なら
 氷霊族しかいないと仮定
 された技だけど・・・
 今は春告げ妖精のあんたがいる」
「・・・OK、てめえに命預ける」
 
 その瞬間二人が
 過去を刻む時計を破壊した



 一方そのころ
「チルノちゃん?チルノちゃん!大丈夫」
「・・・だい・・よう・せ・い?」
「よかった・・・何とか意識はあるみたいで」
「・・・・!レティは?」
「今はあっちで戦ってる」
 大妖精が指差した所には
 フランと対等に渡り合っている
 レティと
「あいつは?」
「リリーホワイトの相方さんだって」
 リリーブラックの姿だった
「はる~」
 リリーホワイトが心配そうに
 戦いを見ている
「すごい・・・」
 チルノが言葉を漏らしたのは
 その戦い方であった
 威力自体はたいしたことがない
 しかし確実にそして
 自分に合った的確な攻撃
 それによって明らかに自分より
 上の相手に対等以上に
 渡り合っていた











 そして唐突にレティとリリーブラックの動きが止まった
「どうしたの・・・・もうおしまい?」
 不思議におもったフランが
 問いかける
「・・・貴方のほうこそもうおしまい?」
 レティがフランに問いかける
「何をそんなに怖がっているの?
 お嬢さん?」
「?私が?怖がっている・・・」
「そうよ・・・ああ、
 そうか・・貴方は・・・」
「違う!私は何も怖がっていない!」
「一人なのね・・・」
「!!!」
 自分が思ってもいない
 否!心の奥にしまっておいた
 思いを目の前の敵が
「一人では何にも出来ない・・・」
 目の前の
「違う・・・」
 邪魔な
「そのくせ何でもほしがり」
 敵を
「違う・・・・・」
 敵を・・・
「そして破壊する!」
「違う!!!」
 目の前の邪魔な敵を破壊しろ!

 感情をそのまま真っ直ぐ攻撃に移す
 少しでも早く目の前の敵を
 破壊しないと
 自分の封印している心を
 破壊される


 だがその攻撃を一番待っていたのは

(待っていたわこの瞬間を!)

 他の誰でもない敵であるレティであった

 自分に向かって真っ直ぐ飛んできた
 フランの手を掴む、そしてそのまま
 スピードを殺さずに回転させながら
 自分の肩に乗せる、そしてエアープレーン
 スピンの要領で回転を始める
「これが・・・貴方を封じるための技よ」
 そしてそのまま空中にフランを放り投げる
「ブラック!準備はいい?」
「用意は出来てる!とっととやれ!」
 空中に放り投げたフランが回転している所に
 さらにレティが凍気をまとって
 回転速度を速める
(えっ!えっ!)
 フランが今の自分が何をされているのかわからなかった
 全力で体当たりをかけたはずなのに
 そして・・・何で今自分は・・・
(凍結してきている?なんで?)
 吸血鬼を凍結させることはまずできない
 なぜならそこまで高純度の
 冷気はまず存在しないからだ
 
 ならば・・・なんで私は凍結している?
 フランの意識はここで少し途切れた



 
 

 外から戦いを見ていたチルノ達が
 息を呑む間もなく回転の速度が
 あがって行くそして・・・
「チルノちゃん・・・寒くない?」
「・・うん・・でもなんで?」
 今がいかに夜だとしても
 この温度は異常だった
「はる~↓」
「リリーちゃん大丈夫?」
 大妖精がリリーホワイトを抱きしめる
 何かとんでもない技をレティが使うのは
 その場にいるだけでもわかった
(レティ・・・)
 チルノがその様子を今はただ見つめていた




 
 回転しているフランの真横で
 レティがさらに回転速度を上げるように
 全身から凍気の嵐を振りまいたまま
 自分の体も回転させる
「ブラック!そろそろお願い!」
「了解!」
 いままで見ていただけだったリリーブラックが
 レティの呼びかけに応じて飛び出した
 リリーブラックが全身から桜の嵐が生み出される
 そしてレティとフランを包むように
 桜の花びらのようなものが球体を形成していく
「・・これがお前が出した答えか・・いいのか?」
「・・・これ以上無い最高の消え方が出来るわね」
「・・しかたがねえ・・・俺も地獄までお供するぜ」
「・・・今は最高の気分ね」
「同感だ・・・」
 自分が守りたいものを守って・・・ 
 消えることが出来るのだから
「さて・・もうあと少し(もって頂戴・・・私の体)」
「・・そうだな(すまん・・リリーホワイト・・春を
 告げるのは今回はお前一人だ・・・)」





「はる!」
「どっ、どうしたのりリーちゃん?」
 リリーホワイトが立ち上がり
 技をかけている
 リリーブラックのそばまで飛んでいく
「あぶない!」
 大妖精が叫ぶ
 しかしリリーホワイトは飛ぶのをやめない
 そうしている間にも
 寒さはどんどんひどくなる
(あれ、氷?)
 チルノだけがその異変に気がつく
 そしてその氷に触れたときに
 この寒さの原因に気づく
「レェティイィーーーー!駄目だよぉーーっ!」
「チルノちゃん!?」
 大妖精が驚く 
「チルノちゃん!いったいどうしたの!」
「あれは・・・あの氷は・・」
 体がぼろぼろの状態でありながら
 チルノはリリーホワイトと同じように
 レティの所に向かう
「アレは・・レティの身体の一部なんだよ!」






「自分の体をそのまま凍気の塊に変えれば
 ・・・凍結できないものなどない・・」
「その上でさらに凍気が逃げれないように
 春の嵐で空間を固定するか・・・
 黒幕ってのはまさにお前のことをいうのかも
 しれないな・・・くっ」
「大丈夫?」
「そろそろやばい・・・」
 リリーブラックも己の身体を削っていた
 本来春の嵐は全方向に向かって
 ばら撒くもの
 それを一つの方向に向かって放ち続ける事が
 どれだけ大変かそして・・・
 歴戦の戦いを超えてきたブラックだからこそ
 放出+方向指定+維持が出来るのである
(せめて・・・どれか一つだけでも負担が減らせればな)
 そのときだった
「はーる」
「!お前」
 リリーブラックのそばに現れたのは
 大妖精に任せてきたはずの
 リリーホワイトだった
 自分の隣に来て春の嵐をばら撒く
(無茶しやがって!)
「馬鹿やろう!何故来た」
「はる!」
 ぱんっ
 リリーホワイトがリリーブラックの顔を
 叩いた
「・・・怒っているのか?」
「(涙目)」
 その目が全てを語っていた
(ホントに・・・強くなったな)
 今まで、リリーブラックの後ろで
 ただ着いて来るだけだったはずの
 自分の相方が・・・

「よし全力でいくぞ!ホワイト」
「はる!」
 
 こんなにも逞しくそして優しく育ってくれた
 それだけで・・もう十分だ








「リリーブラックのほうはもう大丈夫ね・・・さて」
 レティが最後に一際強い凍気をフランにぶつける
 そして
「トドメにいくわよ!」
 すでにフランの身体は氷の棺の中に
 入ったように凍結していた
 そしてフランの首の部分に足をかけて
 逆立ちの状態になって地面に向かって
 落下して叩きつける
 それがレティの計画だった
(よし、いける)
 そう思ったときだった
 
 カシャン!

 何かが砕ける音がした
 ・・・レティの両足だった
(こんなときに!)
 全身から凍気を放った代償は
 その身体にきていた
(ならば!)
 今度はフランを再び肩に乗せて
 首と足を手で固定する
(このまま落下すれば・・・)
 自分の体が砕け散るだろう 
 だが・・・
(チルノちゃんとみんなは守れる!)
 覚悟を決めてそのまま  
 技名を宣言する
「ブラック、完成したわ!」
「・・了解!技を解く」

スペカ
 永久凍土
『レティ・ロック・ジャイロ』


「これが・・・トドメ!」
 砕けた両足から地面にものすごいスピードで
 落下する
(チルノちゃん・・・さよなら・・・)
 そして今まさに地面に当たると言う瞬間
「レティー!」
「レティーさん!」

 「「私達が」」 
 右足に大妖精
 左足にチルノ
 「「両足の代わりに!!」」

 ここに氷霊族の禁技が完成した
 





「レティ・・・レティ~」
「チルノちゃん・・・」
 かなり無茶をした代償で大妖精もチルノも
 ぼろぼろだった
 しかし
 レティの身体はさらにひどいものだった
「・・・大丈夫・・まだ意識はあるわ・・・」
 すでにレティの身体は両足から腰まで
 消えていた
「それに・・・もともとすぐに消え始めていた
 のだから」
 春が近い・・・
 氷霊族が眠りにつくのは
 当然のことだ
「・・ブラックは?生きてる」
「・・・おあいにくだが・・消えることは
 まだ早いみたいだ・・・」
 ブラックに抱きついて泣いている
 リリーホワイトの頭をなでながら
「・・・まだまだ俺の相方は泣き虫みたいだからな」
「・そう・・よかった」
 レティが再びチルノにたいして話をする
「・・チルノちゃん」
「なに・・レティ?」
 レティがチルノの頭に手をのせる
「強くなったわね・・・もう私が教えることは
 ・・なにもないわ・・・」
「そんなこといわないでよ!・・・レティ
 ・・きえちゃ・・いやだよ」
「チルノちゃん・・・」
 レティがチルノの指に自分の指を絡ませる
「指きり・・・」
「指きり・・?」
 レティがほほえむ
「また・・・次の冬に会いましょうね」
 チルノの顔がぐしゃぐしゃになる
「うん・・また・・ひっく・・次に
 ・・合える・・ひっく・・よね?」
「当然・・・大妖精?」
「はい・・・」
 レティが今度は大妖精に話す
「・・チルノちゃんを・・お願い」
「はい・・」
 レティが最後の力を振り絞る
「レティ!無理だよ!」
 すでに動けないと思っていたレティが
 起き上がる
 その上で
「両足がなくても!もう少しぐらいは
 身体を動かせる!」

 フランを両手で持ったまま
 高速で飛び上がる
 そしてそのまま放り投げると同時に
 レティはその姿を消した
「れてぃ~~~!」
 いつまでも
 チルノの声が夜の森の木霊した























(うらやましいな・・・)
 氷漬けにされた状態でフランは
 先ほどのことを思い出した
(強かったな)
 そしてうらやましかった
 彼女達には仲間がいる
 それに比べて・・・
(レミリアお姉さま)
 自分は一人だった
 誰も助けに来てはくれないだろう
 そして
(動けない・・・さみしい)
 もうすぐ夜明けだ
 いかに最強の吸血鬼といえど
 朝日には勝てない
 ただ己の身体を塵に変えるだけだ
(・・・みんな・・ごめんなさい)
 いまはただみんなに謝りたかった
 自分はなんと弱いのだろう
 そう思っていた


「・・とさま~~」
(何か聞こえる?)
 ここからは
 別の視点から話が進む



 
「ようやく、動ける程度に身体が回復しましたよ」
 美鈴は今まさに
 動き出していた
 そして
 フランがレティに投げつけられたのを目撃した
「やばい!」
 美鈴はフランを追った



「くっ、フランはどこに?」
 レミリア・スカーレットはなんとか動ける
 ようになった体を無理に押して
 フランドールを探していた
「もう、夜明けが近いっていうのに・・」
 そして
「?あれは」
 美鈴を見つけた






「妹様~!(追いつけ~~~!)」
 美鈴は全力を出して飛んでいた
(早くしないと!妹様が朝日を浴びて
 消えてしまう!)
「美鈴!」
「お嬢様!何でここに!」
「フランはどうしたの!」
「あれです!」
 美鈴が指差した所には
 氷漬けにされて高速で
 飛ばされている
 フランの姿だった
「!美鈴」
「了解!」
(せめて身体のどこかにでもあたってくれれば!)
 美鈴が高速で飛んでいる 
 氷の塊を
 全身で受け止めた
 
 お嬢様~~~パス~~!

 何とか使命をはたした美鈴は
 再び意識を落とした




「フラン!」
(お姉さま?なんで・・・)
「待ってて・・今この氷を溶かすから」
(お姉さま・・・無理だよ・・もう時間が
 ・・・)
 朝日はそこまで迫っていた
「待っててフラン!」
 紅符『不夜城レッド』
  
 スペルカードを使い
 フランの身体についている余計な
 氷を溶かす
 だがレミリアの身体は
 すでにぼろぼろの状態だった
 おまけにもう朝が近い
(お姉さま!逃げて)
 氷はなかなか溶けない
「くっ・・・あと少しで・・」
 力が足りない
 夜ならばこのようなもの
 どれだけでも破壊しよう
 だが・・・
 今でなければ・・・
 何のための力だ!
「紅魔館の主・・・
 スカーレットレミリアを・・・
 なめるなーーー!!!」

 紅魔『スカーレットデビル』

 (ぴしっ)
 永久凍土の氷に
 ひびが入る
 (ぴしっ)
 やがてそのひびが全体にはいる
 (かしゃん!)
 鈍い音と共にフランが氷から開放される
「お姉さま!」
「・・・フラン・・・大丈夫?」
 すでに身体は限界であった
 そのうえスペルカードを無理やり使ったのだ
「・・・フラン・・早く紅魔館に行きなさい」
「お姉さまは?」
「・・しばらくしてから追うわ・・・」
 明らかな嘘だった
 すでに動けない・・・そして
 もうすぐ夜明けが来る
(今度は・・私が・・・)
「?フラン・・」
 フランがレミリアを担ぐ
「フラン!」
「今度は私がお姉さまを助ける!」
(もう私は・・)
 フランの身体もぼろぼろであった
 しかし
(一人じゃない!)
 紅魔館に向かって 
 全力で飛ぶ
「フラン!降ろしなさい!このままじゃ間に合わない!」
「お姉さまは私を助けてくれた!」
「!フラン」
「・・だから・・・おいてけないよ」
「・・・馬鹿ね・・」
 間に合わない間に合うの問題じゃない
(絶対に・・・ごめんなさいって言うんだから)





 紅魔館が見えてきた
 だがあと少し
 もうすぐにでも朝日が向かっている
(間に合わない!)
 そして朝日が遂に見えた瞬間
「・・・お待ちしておりましたよ
 お嬢様・・・妹様」
 気がついたら紅魔館の中だった
「咲夜・・・」
「サクヤ~」
 足りない分は・・・
「これで名誉挽回ですね」
 己の最高の従事者に任せればいい
 そう思いながら
 フランとレミリアは
 目を閉じた
(あとで・・・お姉さまに謝らなきゃ・・・)
 フランは最後までそう思った



 レミリアの状態だが思っていた異常に悪く
 当分の間はベッドの上だった
「霊夢の所にいけない」とため息をついていたが
 フランドールが謝りに来たり
 お姉さまの身の回りのことをお手伝いする
 とフランがいってレミリアを喜ばせるのは
 当然のことだった
 
 余談だが
 美鈴も少し無茶をしすぎた
 ために紅魔館についたなりに
 倒れてしまった
 咲夜がしばらく面倒を見ていたらしい


 そしてしばらくたってから・・・


「チルノちゃん・・・お客が」
「誰?」
 湖の近くのチルノの家に
 誰かがやってきた
「!お前は」
「・・・」
 あの時自分が戦った相手がそこにいた
「・・・・何のよう?」
「・・・・」
 チルノが怒った口調で
 フランに話を促す
「・・・」
「・・・」
 無言が辺りの空気を
 一気に冷やす
 そしてフランが
 静寂を破る
「・・・ごめんなさい」
 頭を下げる
「ごめんなさい・・・」
 フランがもう一度謝った
「・・・・」
 チルノが外に向かって歩き出す
(やっぱり・・許してくれないよね・・・)
 フランがそう思っていたとき
 チルノが振り返る
「遊ぼう!」
 いい笑顔だった
 フランが驚く


「レティ・・これでいいんだよね?」
(フフッ・・ホントに強くなったわね)
 ほんの一瞬だけ何者かの声が聞こえた気がした


 外ではリリー達が春の訪れを弾幕で教えていた
 門番は見張りをしていた
 紅魔館の主は威厳を持ってその屋敷に構えている
 その従事者であるメイド長はそれを見ていた
 図書館の主は本を読んでいた
 小悪魔はほんの整理をしていた

 今日もいい天気だ
「ほら!遊ぼう」
「うん!」
 





 
 どうも脇役です・・・
 プチ東方創想話のほうで書かせてもらっていましたが長すぎた
 ためにここにおかせてもらいます・・・
 スイマセンこれが私の精一杯の熱い話です
 苦情は受けつけます
 これを書き上げるのに10日かかりました、しかも余計に長い
 そして感動の場面はとあるシーンをパクリました
 具体的にゆうなら「レオパルドン!いきm「ノーズフェンシング」ぎゃあ」
 という感じの超人を倒した技ですね
 もしよかったら感想にでもどの技か書いておいてください
 レティはふとましくなんかない・・・大妖精といっしょにチルノをかわいがって
 いるのです・・・(それが作者のイメージ)
 
 最後に
 この作品を「欠片の屑」さんにささげます
 これでカンベンしてください
脇役
簡易評価

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コメント



0.840簡易評価
2.100欠片の屑削除
熱い話なのに冬の妖怪や氷の妖精を持ってくる辺りがいいですね!
リクエスト(難題)に応えて頂いてありがとうございました!
王位継承の戦い、しかと目に刻ませて頂きました。(アレ?違った?)
3.無評価名前が無い程度の能力削除
春と冬の共闘、楽しめました!(黒幕カコイイ)
次回作もがんばってください。
7.無評価脇役削除
感想、ありがとうございます少しでも楽しんでもらえたら幸いです
これの次回作があるとしたら・・・
プチ創想話のほうにあげるかもしれません
お読みいただき本当にありがとうございました

 創想は・・・・成長の遅い植物である
  それが感動と言う花を咲かすまでには
 幾たびの推敲・・・苦情を受けて
    耐えねばならぬ

               BY とある王子の
                 王位継承の際の台詞
                   ・・・のぱくり 
8.100無を有に変える程度の能力削除
>>スピアー・ザ・グングニル
スピア・ザ・グングニルでは?

ブラックカッコイイよブラック
16.100名前が無い程度の能力削除
こっちにも脇役さんの作品があるとはwww
探してよかったっす!
このブラックはきっとサングラスをかけていると思う