名も無き存在 逃げ出した
名も無き存在 振り向かず
ただただ恐怖に 逃げ出した
名も無き存在 妖怪で
多くの仲間と 協力し
人里降りて 肉喰らい
そこに感謝の言葉無し
己が欲望 満たすため
ただただ肉を喰らうのみ
名も無き存在 仲間と共に
人里目掛けて 走り出す
里の守護者 これを聞き
歴史を喰らい 里隠し
そこには愛する心有り
そこには守る仲間在り
里の仲間 守る為
守護の光束 展開す
先手打たれた 妖の群れ
駆けた先には 里は無し
襲い掛かる 光の束に
たちまち群れは 崩れだす
皆で 皆で戦うも
統制の亡き 妖の群れ
里の守護者の 的であり
光の束に 飲まるるを
名も無き存在 仲間を盾に
一目散に 逃げ出した
妖の群れは いなくなり
里に平穏 訪れる
里の守護者 安心し
仲間の下へ 帰りたり
里の守護者 感謝され
未だに続く 生命に
仲間と共に 感謝せり
名も無き存在 敗北者
暗き森を さ迷い歩き
未だ喰らえぬ 生命を
死に物狂いで 探したり
緑も暗き 森の中
名も無き存在 気付いたり
我が背後に ある存在
得体も知れぬ その妖気
底無しと言える その欲望
その欲望は 我に在り
名も無き存在 走り出す
形振り構わず ただ走る
しかし欲望 我が背後
1ミリたりと 離れない
名も無き存在 恐怖に駆られ
その欲望に 振り向いた
闇の少女 くすりと笑い
いただきますと 感謝せり