Coolier - 新生・東方創想話

夜明けの晩

2007/07/27 16:22:14
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注意:例によって内容が少々アレです。
   血等の表現がいやな方はプラウザの戻るを
   大丈夫な方はそのまま…












雀は産まれたときから孤独を知っている。
故に雀は一匹になる事を嫌がる。
死への恐怖を覚えているから

雀は産まれたときから声を出せる。
故に雀は幼い頃から歌を知っている。
自分の歌が子守唄だから

雀は産まれたときは見ることができない。
故に雀は獲物を狩る時、最初に目を潰す。
闇と言う名の絶望を知っているから

雀は産まれたときは音が聞こえない。
故に成長した後も雀は意地で騒がしくする。
でないと不安に押し潰されてしまうから




雀は安らぎを求めて歌いながら住処を探す。
死への恐怖を覚えているから
自分の歌が子守唄だから
闇と言う名の絶望を知っているから
でないと不安に押し潰されてしまうから










とても暗い部屋、隙間から少しだけ赤みのある白い光が見えた。
夜明けか朝焼け、どちらかはわからない。
その場所を見た感想はそんな感じ。

私がいつものように彷徨い歩いていると
アイツはいきなり私を無理矢理縛りあげ、背負い
このよくわからない場所につれてきた。

私を此処に連れてきた人間を睨みつけたけれど
そいつは私を見下し、扉を閉め何処かへと消えた。

身体を動かそうと手足を動かすが
手枷と足枷を付けれられ、芋虫のように這いずるしか出来できない
周りを見回すが何も無く

いくら辺りを見回し、身体を動かしても何もできず
なにもできない恐怖を覚える。

時が立つほど恐怖は強くなり動かずにはいられなかった。

全身を引きずりなんとか壁に寄り掛かる。
立ちあがることは出来ないけれど少しは楽になり
その状態から一息ついた後、大きく声を出す。

「誰か居ないのっ…」

声を出せばさっきのヤツが来るかもしれない
でも出さなければ不安で押しつぶされてしまう…

何回か叫び終えた頃、とても聞きずらい声が聞こえてきた。
「なんで恐がってるの…?」

それは弱く、だけど優しい声たぶん女性…
聞こえてくる位置的に隣の部屋だと思えた。
「貴方は恐くないの?」
「怖くないよ、寂しいけれど」

私以外にも監禁されてる…
それは私の中の恐怖心をほんの少しだけ消してくれた。
「ここはどこなの?」
「わからない」
「なんでここに私と貴方はいるの?」
「わからない…」

質問をしても返って来るのはわからないの言葉
どうにかならないかと手枷を動かすけれどやはり取れない
もがいてると私の方に質問がきた。
「貴方、歌は歌える?」
「歌は好きよ」
「じゃぁ歌って…」
「いいけど…」


それから私は歌を歌った
昔から歌い慣れていたその歌を


歌を歌い終えたとき、あの人間がまた来た。

もがく私を抱えて別の部屋に連れて行き
そこの中央のベットに私を縛りつけ、猿轡をする。

男は何かを呟きながらナイフを取り目の前に出して見せる。

「…!!」
次に来たものは眼球の中に感じる異物感
ナイフは私の眼を貫く、正確には眼の横の部分を突き刺しているようだった。

「…!!」
猿轡のせいで声を出そうにもまともな声なんて出る訳がない
ナイフは私の眼球に触れず眼ををえぐり。

あまりの痛さにそこで私の意識は途切れた。

意識が戻ると最初の薄暗い部屋
右目にきついなにかが巻いてある。
左目はまだついてる…

隣に声をかけてみるが声は聞こえてこない。
彼女はあの人間の仲間だったのか?

違う…
そう思いたい…
でもわからない、もしかしたら…



次の日、壁の向うから声がまた聞こえてきた。
「どうしたの…?」
「自分の胸に聞いて見たら?」
「なんで?」
「わからないの?」

彼女の言葉に殺意を感じるけれど
本人はわからないという反応
結局、殺意など少しずつ薄れて行って消えてしまった。
「ねぇ、また歌って」
「また?」
「うん、だって好きだもん」
「貴方が歌えばいいじゃない」
「私は歌えないから」
「なにそれ…」
「ね、歌って」
「…」

そしてまた私は彼女の為に
飽きさせる意味も含めて同じ歌を歌う。
正直歌っている間は何も考えないで済むから好き

歌い終えた頃、また人間が来て私を連れていく
あとは昨日と同じことをするだけ…
違う事と言えば今度は左目

目覚めると見えるものは
漆黒、闇しか見ることが出来ない。

私は仮にも妖怪、数日立てば治るはずだ
だけどアイツは何で私の目を取ったのだろう。
頭がおかしいか別になにか目的があるのか…
隣の彼女にも意見を聞こうと呼び出すが
例によって声は聞こえない。

数時間経つと隣からの声…
「どうかした?」
「貴方アイツとグルじゃないの?」
「アイツって?」
「アイツよアイツ、貴方を連れてきた…」
「そんな事より、歌ってよ」
「…」

別の歌を歌ってみる。
そして歌いおわるとアイツが来て後はいつもどおり
取られたものは左足

どうにかならないかと
別の日に色々とためしてみるけど
結局身体の一部をもっていかれる。

数日立つと慣れはじめ、歌を習慣のように歌う。
取られた腕などは殆ど治る
最初に取られた眼は輪郭がまだボヤけて見えるが
眼を閉じておけば、そのうち回復するだろう。
自分の体だからそれくらいのことはわかる。

それから数日後
アイツが最近顔を出さないのも在って
いつもより張り切って歌う。

「やっぱり、貴方の歌は最高ね」
「そう?」
「そうよ」
「てれちゃうな…」
誉められると照れてしまう。
不安や不満を取り除くには
彼女との会話が一番の支えになってくれる。

「そう言えば貴方の名前は?」
「え?」
「いや、名前聞いたこと無いなと思って」
「私も貴方の名前聞いたこと無いよ」
「えっと、私の名前は…」
彼女に名前を教えようとしたとき
アイツがひさしぶりにやってた。
顔の表情に殺意のような物を宿して

そして私を固定するけど猿轡をしない
なにやらカチャカチャと音のする物を出して口を開いたままに固定される。
次にアイツは私の舌を出す。

「かっ…っ!!」
風を斬るような音の後
次の瞬間に来たものはとてつもない激痛

猿轡をしていないのに声が出せない。
口の中に血の味が広がり、なにかが止め処なく溢れる。
舌が喉を塞ぎ呼吸がまともにすることも出来ない。

縛りつけられた手足を動かすけれど
縄は緩む事も無く絞まっていく。
手首からは血が滲み、感覚が無くなっていく。

霞んでいた目の前が尚更霞み
光は少しずつ闇へと変わっていった。



目覚めると四方のに囲まれた部屋
眼が治ったらしく最初に此処へ来た時より色も識別でき良く見える。

「カッ!!カハッ…!!」
喉になにかが絡み不快に感じる。
吐き出すとペチャリと音をたてて私の口から何かが地面に落ちる。
触るとベトベトとして少し固まりかけている。
色はドス黒い赤、たぶん私の血だ

痛みを口に感じる。
治ってはないがないけど血は止まっている。
そしていつもの声

「ねぇ、いる?」
「あぁ…くぅ…」
「いないの?」
「…」
声が出ない…

「いないの?」
「コヒュゥ…」
いるよ…

「歌聞きたかったのに…」
そうだ、声が出せないと歌えない…
あぁ…、あぁ…!!
何で私だけ、何で隣の彼女は声を失わずに私だけが


手枷や足枷がついておらず自由に動かせれた
とりあえず扉を開こうと動かするけど、やはり開かない

そのまま崩れるように扉にもたれかかる
声はそのうち戻るはず

だけど、戻るまでなにを希望に生きる?
答えてくれる声は何処にもない…



数日経つと舌も治り歌えるようになるけど
隣からの声も、あの男も来ない
隣の彼女に声をかけてみるけど彼女からの声は聞こえなかった。

部屋を見回して時間をつぶしているとき
やはり、開かない扉が気になってくる。
なんとなく扉に体当たりしてみると扉に少しだけ隙間が出来た

休憩に部屋の隅へ行き横になり、ウトウトとしていると
声が聞こえてきた。

「ねぇ」
「だれ?」
「隣で歌を歌ってる人?」
「?」
声のする場所を探すとそれは扉のほうから聞こえていた
立ち上がり扉を見ると隙間から奇麗な眼がこちらを見ている。

「あんた誰?」
「いつも歌を聞いてるお隣さん」
「あぁ…」
「どうしたの?」
いくつか質問もあれば文句もあるけど言いたい事は一つ

「此処から出たい」
「此処から?」
「うん」
「じゃあ、手伝ってあげる」
ガタガタと音がした後、彼女の声が聞こえてくる

「私は扉引っ張るから、貴方は押してね」
「わかった」
私は扉によりかかり思いっきり押すと
少しづつだけど開き扉を抜けることが出来た

「ありが…?」
礼を言おうと振り返るとそこには誰もいなかった

あたりを見回すとそこは通路で
いくつかの部屋が見える。

上へ上る階段の横の扉が開いている。
もしかしたらあの男がいるかもしれない
だけどそこを通らなければ外に出れそうもない。

それよりも覗いて見たいと言う興味のほうが強く出る。
私はその部屋に歩み寄り覗いてみる
覗いた先には誰も居ない
中に入ると白い純白の部屋、机などもなく
私が入れられていた部屋と違って長く居ると気が狂いそうだった。
なにも無いと言っても電球や影はある。

「外に出ないの?」
また聞こえてきた、隣りの少女の声
今度こそ顔を見ようと振り向くと
其処には奇麗な眼の少女が立っていた

「奇麗な眼なのね」
「ありがとう、貴方も奇麗よ」
彼女の頬に触れながら彼女の瞳を眺める。

奇麗な瞳…

キレイ…?

ちがう、これは…

よくわからぬ感覚を感じて
私は後ずさり、部屋の隅で壁に向ってうずくまる。

「どうしたの?」
来ないで…
「何で震えてるの?」
それは貴方の瞳が…
「この眼が貴方の眼だから?」
いや…
「ねぇ、ほかの部分も貴方の物よ?」
それ以上言わないで…

「貴方のとられた身体よ?」
「いや!!」
「…!!」
私は力の限り爪を声の主に突き刺した。

「あぁぁぁぁぁぁっ!!」
見るとそこには少女ではなく
私を連れてきた男が私の爪に両目を貫かれ
叫びをあげていた。

それを少し見た後、何も考えずに飛び出し
その建物の屋根の上に腰を下ろす。

下を見ると男の叫び声で人間が集り
建物の中へと入る

「違う、私はまだ殺していない!!」
「地下のたった一つの部屋を血で染めてどこが殺していない!!」
「違う、あれは人じゃない!!」
「眼球に四肢、あれのどこが人外だ、死体を何処へやった!!」
「違う!!」
いい気味だ、先ほどの恐怖を忘れ
私は晴れ晴れした気分で空を見る。
空には奇麗な満月が見え、満月を見ていると無性に歌いたくなった。

そして私は歌った。

「ほら、聞こえるだろ!!」
「何も聞こえないぞ」
「目が見えないんだ、恐いんだ!!」
「自分で目を付き刺して何を言ってる」
いつもの歌を…











「はい、これでおわり」

夜雀の屋台で
夜雀が蛍に話の終わりを告げる。

「ミスティアも苦労したんだね」
蛍が暗い顔をしながら酒を一口飲む

「リグル何を言ってるの?」
「え?」
ミスティアがリグルを見ながら腕を組み飽きれた様に溜息をつく

「夢の話よ、夢のね」
「夢?」
「そうよ」
「なんだ」
リグルが胸を撫で下ろし酒の追加をたのむ
頭を掻いた後、ミスティアはリグルに酒出す。

「でも」
「?」
「夢の少女ってどんなのだった?」
「んー、隙間妖怪か鬼だったような」
目線を上にやり唸るミスティア

「もしかしたら…」
「なになに?」
「私自身だったのかも…」
ミスティアの言葉に対して
リグルは意味がわかんないと言う顔をして鰻を一口。

「でも夢だし」
「そうね」
「リグルー、商売うまくいってる?」
「うなぎたべにきたよー」
「二人とも元気だね」
「チルノ、ルーミアいらっしゃい」
夜雀の屋台に二人の客が追加されると
ミスティアが鰻と酒を分けて二人の前に差し出す。
客三匹が好き勝手に語りはじめると
夜雀は外に顔を出して月を眺める。
月は奇麗な満月


「あれは夢、そうに違いない…」

空の月はいつもどおり、世界に平等に光を分けていた。

「さぁ、今日は歌うわよ題名は闇に喰われた蛍!!」
「おー!!」
「また不吉な名の歌を…」
「じゅる…」
あとがき(怪奇風味意味不明編)

か……か…め
よ…けの……に…
…るとかめ……べ…た
う……のし……めん…ぁれ?
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コメント



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5.80ルエ削除
う・ろの・・・めん・・・?
・・・あ・たがいる・ゃない?
6.無評価削除
わ…と、はず…てます
まぁとりあえず外してます
意味不明と書かれてますから意味不明なんですよと言う意味で意味不明なんですよ