Coolier - 新生・東方創想話

慧音先生の出張教育・後編

2007/06/22 08:47:34
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この話は「慧音先生の出張教育・前編」の続きです。
先に前編を読んでから見る事をお勧めします。
































あれから三日後の夜
慧音は再び紅魔館を訪れた。


紅魔館・地下室

ギギギィィィ……

「あ、けーね先生!」
慧音が部屋に入ると、フランが直ぐに気付いて飛んできた。
「良い子にしてたか?フラン」
「うん!良い子にしてたよ!」
「そうか」
慧音は微笑みながら頭を撫でる。
「えへへ……」
「さて、それじゃあ今日も勉強をしようか」
「うん!」
事の他、フランは勉強を楽しんでいた。
今までこうやって人に教えてもらったりする事が無かったので新鮮なのだろう。
「じゃあ、今日は文学だな」
「ぶんがく?」
「まぁ、本を読んだりして文字や言葉を学ぶ事だ」
「へ~」
「教本は……と、これだな」
慧音は咲夜から渡された教本を取り出す。
「フランは本を読んだ事はあるか?」
「少しだけ」
「少しか」
「うん。だって読んでも全然面白くないんだもん」
(それもそうか…)
恐らく難解だったりしたのも有るのだろうが、それ以前に本を読んでも経験、体験、そして知識の少ないフランは、物語に出てくる様々な情景を想像する事が出来ない。
情景を理解できないと、話の内容すら解からなくなって来る。
それでは本を読むのを楽しむなど無理だろう。
そう言った情景なども本来は親、教師などから質問して理解していくものだが、フランにはそれらの機会が無かったのだから。
「そうか。じゃあ、今日は一緒に読んでみよう」
「うん!」
フランも嬉しそうだ。
フランは今まで何をするのにも大抵一人だったので、誰かと何かをすると言うだけでも楽しいのかもしれない。
「それでは読むぞ。昔々ある所に………」
「ある所って何処?」
早速突っ込むフラン。
「う~ん……こう言う話の場合は特に何処、と言うのは無いな。外の世界の事かもしれないし、もしかしたらこの幻想郷の事かも知れないな」
「へ~」
「さ、続けるぞ。気になる所があったら今みたいに聞いて良いからな」
「は~い」

慧音が読んで聞かせたのは「泣いた赤鬼」

人間と仲良くしたいけど、その見た目から嫌われていた赤鬼が、友達にして、人間と仲良くしている青鬼にその事を相談し、そして青鬼がとある方法を持ちかける。
それは、青鬼が人の里で暴れてそれを赤鬼が退治すると言う方法だ。
そして、青鬼はそれを決行し、赤鬼も言われた通りに青鬼を退治した。
だが、青鬼は赤鬼に殴られて逃げていく際に涙を流していた。
赤鬼はそれが何故か解からなかった。
そして、人の里の人間達が赤鬼に感謝し、赤鬼を迎え入れようとした時、人間達は青鬼を二度と里に入れないようにした。
その時、赤鬼は悟った。
青鬼は赤鬼に殴られたのが痛くて泣いたのではない。
これで今まで仲良くしてきた人間達と二度と一緒にいる事が出来ないのが解かっていたから泣いたのだ。
赤鬼はそれを理解した時号泣した。
己の為に泥をかぶってくれた親友に対して。


「……おしまい、と」
慧音は所々フランに尋ねられ、そしてそれに答えながら漸く読み終えた。
「ねぇ、けーね先生?」
「ん?どうした?」
「どうして青鬼はこんな事したの?」
「……こんな事をしなければ、自分はずっと人間と仲良く出来たのに……と言う事か?」
「うん」
「そうだな。確かに、フランの言うとおり、こんな事をしなければ青鬼は依然として人間と仲良く暮らせて居ただろうな」
「だよね。じゃあ、どうして?」
「それはな、フラン」
「うん」
「青鬼は赤鬼の事が大好きだったんだよ」
「赤鬼が?」
「ああ。だから、赤鬼が苦しんでるのを見捨てる事が出来なかったんだ。その結果が、例え今の自分の居場所を失う事になろうとも、青鬼は赤鬼を助けたかったんだよ」
「ふ~ん……」
フランは、解からない、と言った表情だ。
「フランには解からないかな?」
「………うん」
「そうか……フランにも大切な人が出来れば解かるようになるさ」
「大切な人?」
「そう、大切な人……失いたくない人と言う事だな」
「けーね先生は居るの?」
「ああ。沢山居るな」
そう言って慧音が思い浮かべるのは、自分が寺小屋で教えている子供たち。
「っと、もうこんな時間か」
長くない話ではあったが、フランの質問に逐一答えていたら大分時間が経っていたようだ。
「え~!?もう帰っちゃうの!?」
「すまないな。明日は寺小屋があるから、あまり長く居られないんだ」
「つまんな~い」
フランは膨れる。
「そう言われてもな……また直ぐ来るから」
「直ぐっていつ?」
「う~ん……三日後くらいだな」
「本当?」
「ああ」
「絶対だよ?」
「ああ」
「待ってるからね!」
「解かってるよ」
慧音は困ったように笑い、そして帰って行った。



それから二週間ほど経って

慧音は大体三日置きくらいに紅魔館へと出向いていた。
最初は直ぐにつまらないと駄々をこねるかと思ったが、そんな様子は全然見えなかった。
フランは慧音が来るのを楽しみにしており
慧音もそんなフランの様子に好意を覚えていた。

そして、その日も教育が終わり、慧音が帰ろうとした時、
「あ、今度は外に行きたい!」
フランがそう言いだした。
「外に?う~ん……それはレミリアに聞いてみないと何ともな……」
流石に、閉じ込められていたフランを慧音の一存で外出を許可させる訳には行かない。
「え~!?ダメだよ!あいつに聞いたって絶対ダメって言うもん!!」
「こら、フラン。姉に向かって「あいつ」は無いだろう」
慧音は軽く注意をする。
「良いよ、あいつで。だって私をず~っとここに閉じ込めてるんだもん!!」
(やはり閉じ込められていた不満は相当大きいようだな……)
495年も幽閉されれば当然だろう。
「…そうか。まぁ、取り敢えず聞いてみないとな」
恐らくここで何を言ってもフランは聞き入れないだろう。
そう踏んだ慧音はその話は止める事にした。
「じゃあ、また3日後にな」
「うん!待ってるよ!」
姉の話の時とは打って変わって笑顔で答えるフラン。
その笑顔に慧音も微笑みで返し、そして地下室を後にした。



紅魔館・レミリアの部屋

「フランを外に?」
慧音はレミリアにフランの要望を告げていた。
因みに、当然の様にレミリアの横には咲夜が居る。
「ああ、本人たっての希望だ。せめて庭先くらいなら良いんじゃないのか?」
「簡単に言ってくれるけど、フランがそのまま飛び出したらどうするの?」
「その点については一つ、つてがある」
「つて……ねぇ」
「まぁ、簡単に言うと足止めだ。敷地内からそうは離さんつもりだ。その間に魔女が雨を降らせれば問題無いだろう?」
雨が降ればさしものフランも雨宿りせざるを得ない。
そして、紅魔館の近くで雨が降られたら、紅魔館に戻るほか方法は無い。
「まぁ、理論的にはね。でも、あの娘をどうやって敷地内から離さないつもり?」
「簡単な事だ。こちらから弾幕ごっこでも仕掛けた上で、敷地内近辺に行くように誘導すれば良いだろう」
フランの性格上、弾幕ごっこを仕掛ければ、ほぼ間違いなく釣れるだろう。
「方法は、あるのね?」
「ああ」
「解かったわ。庭先だけ。それ以上は許可しないわよ?」
「ああ、それで結構だ」
正直、取り合ってすら貰えないと思っていたのだから。
「では、私は三日後にまた来るよ」
「ええ、よろしくね」
「ああ。それではな」
そう言い、慧音は去って行った。

「宜しいのですか?」
慧音が去った後、咲夜は尋ねた。
「本当は許可なんてしたくないわ」
「では、何故?」
「…あの子、あいつを迎える時、弾幕ごっこを仕掛けすらしなかったでしょ?」
「はい」
実は、咲夜はこっそりと慧音の後をつけていた。
そして、慧音とフランの様子をレミリアに報告していたのだ。
「あの子が何度も弾幕ごっこ無しで他人を迎え入れるなんて初めてなのよ」
「変わりつつあると?」
「まだ始めて2週間くらいだから、はっきりとは言えないわ。ただ………」
「ただ?」
「変わる可能性があるのなら、それを潰したくないのよ」
「左様ですか」
「文句でもある?」
「いいえ。全てはお嬢様の意のままに」
「貴女はもうちょっと意見しなさいよ」
「……本当に宜しいので?」
「………やっぱり止めておくわ。小言の毎日になりそう」
「さぁ…それはどうでしょうか?」
「否定しなさいよ」
「あら?紅茶が冷めてしまいましたね。淹れ直して参りますわ」
そう言って咲夜は部屋を出て行った。
「逃げたわね……」
膨れながらレミリアは呟いた。



三日後の夜

「うわーい!外だ外だ~!!」
慧音は、約束どおり、フランを庭先に連れてきた。
「くどい様だが、フラン。紅魔館から外へは決して出てはいけないぞ?」
「は~い!」
解かってるのか解かってないのか、はしゃぎながら返事をする。
「やれやれ……」
困ったように微笑む慧音。
因みに妖精メイドたちは遠巻きにしている。
フランの事を聞いていれば当然の反応かもしれない。

一方、紅魔館・テラス

「お味の方は如何でしょうか?」
「悪くないわね」
レミリアはテラスで紅茶を飲んでいた。
「ねぇ、レミィ」
そして、動かない大図書館ことパチュリー・ノーレッジも同席している。
因みに小悪魔は図書館の整理中だ。
「何かしら?パチェ」
「そんなに妹様が心配なら一緒に居たら?」
いつも通り、本から視線を上げずに喋る。
「別にフランが心配で来てるんじゃないわよ。偶々、外で飲みたい気分なのよ」
「だったら、別にわざわざここじゃなくても場所はあるでしょう?」
「あら?私が居たら邪魔かしら?」
「ええ」
ズバッと切り捨てる魔女。
「は、はっきり言うわね、パチェ」
「だって、そんなに目の前でソワソワされたら集中できないわ」
「べ、別にソワソワなんてしてないわよ!」
「じゃあ、そう言う事にして置いてあげる」
「だ、だから、別に!!」
「あ、妹様が」
視線も上げないままパチュリーが呟く。
「え!?」
途端にフランの方に視線を送るレミリア。
が、別にどうと言う事は無い。
「………別に?なにかしら?」
やはり本を見たまま喋るパチュリー。
「え、あ、今のは……ほら!フランが外に行っちゃったのかと思って!!」
慌てて取り繕うレミリア
「ふ~ん……」
「ほ、本当よ!!」
「まぁ、良いわ。どの道、万が一に備えて監視は必要だものね」
「そ、そうよ!監視は必要よ!」
隣で咲夜が困ったように笑っているが、レミリアは気付いていなかった。


戻って、紅魔館・庭

「外に出るのって何年ぶり……何百年ぶりかな?」
フランは首をかしげながら考える。
(そんなに外に出してもらえていないのか……)
厳密には許可されて外に出た事など無い。
フランが勝手に出て来た事が何度かあるだけだ。
「あ、けーね先生!見てて!!」
「ん?」
フランに言われて、慧音は何事かとフランの方を見る。
フランは一つの岩の前に立つ。
「ん~っと……あったあった」
そして、岩を見つめてそう言うと。
「えい!」
と言って岩を突いた。

ゴッ!

流石吸血鬼。
素手で軽く突いただけのはずなのに、岩に腕が刺さっている。
しかし、吸血鬼の身体レベルなら別段面白くもなんとも無い行動だ。
問題はその後。



ガラガラガラガラガラ………


「な!?」
フランは岩を突いただけ。
勢い良く砕けるように殴ったわけではない。
どちらかと言うと、貫き手で刺したような感じだ。
なのに、岩が跡形も無く砕け……いや、崩れていった。
「えへへ、すごいでしょ?」
フランは満面の笑みで慧音にそう言う。
「な、何だ?今のは……」
信じられない現象を目の前にして慧音は驚く。
「えっとね、私ね、目が見えるの」
「目?」
勿論、眼球の事じゃない。
「うん。物にはね、壊れやすい「目」があってね、それを突くと簡単に壊れちゃうんだ」
フランは簡単にそう言うが、それはとてつもなく恐ろしい能力だ。
実は、フランが一番恐れられているのはこの能力。
如何なる者もこの能力の前では抵抗が出来ないだろう。
ある意味、幽々子の死を操る能力並みに半端なく危険な能力である。
「それでね、それでね、こう言う事も出来るんだよ!」
慧音を驚かせる事が出来たのが嬉しかったのか、フランは更に行動を続ける。
「えっとね、あそこに蛙が居るよね?」
フランの指差した位置には確かに蛙が居た。
恐らく紅魔館の周りの池から入り込んで来たのだろう。
「こうやってね、相手の目を確認してから………」
フランは蛙を暫く睨んだ後、今度は自分の掌に視線を移す。
「その目を私の手に移動させてね」
その言葉で慧音はハッとなる。
「ま、待て!フラン!!」
「こう、「ぎゅっ」ってするとね」
瞬間、蛙が飛び跳ねる。
そして、フランがその手を「ぎゅっ」と握った。
フランがやったのはただそれだけ。
見た目には本当に、ただ手を「ぎゅっ」と握っただけ。
それなのに
飛び跳ねた蛙は着地をせずに、無様に地面に「落ちた」
蛙は完全に絶命していた。
「ね?凄いでしょ?」
フランは満面の笑みで慧音に言う。
そして慧音は








パァンッ!!!!





思いっきりフランの頬を叩いた。

「けーね…先……生?」
褒めてくれると思った相手に思いっきり叩かれた。
フランはどうして?と言う表情をしている。
「フラン、私は以前言ったな?お前が間違った事をすれば遠慮なく怒る、と」
フランの両肩に手を添えながら慧音は言う。
「何で……?私、何も間違ってないよ?」
(教わっていないのか……こんな事さえも…………!!)
慧音の表情が悲しみに歪む。
「だって…だって壊れたってまた同じのが来るんだよ!?何度壊しても同じのが来るんだよ!?何でいけないの!?」
フランは慧音に向かって叫ぶ。
「同じじゃない……同じじゃないんだ、フラン」
慧音は静かに諭すように言う。
フランが言っている「同じのが来る」と言うのは紅魔館への侵入者だろう。
レミリアが捕らえた侵入者をフランの「遊び相手」として地下室へ送り込む。
フランにとって見れば、姿かたちは違えど「同じオモチャ」と言う認識なのだ。
自分と弾幕ごっこをする為のオモチャ。
何度壊しても代わりが来るオモチャ。
フランの中には命の重みと言うものは一切無かった。
「なんで同じじゃないの?同じの一杯居るよ?」
「姿は似てても同じじゃないんだよ、フラン」
「何で?何が違うの?何がいけないの?」


「フランッ!!!」


慧音は強く叫ぶ。
フランはビクッとなる。
「フラン……良く…良く覚えておくんだ………」
慧音の表情は何処までも悲しそうだ。
「命に……命に同じ物なんて一つもないんだ」
「だって……私の部屋には………」
「違うんだフラン。それも全員別の命を持った者達だったんだ」
「でも………」
「私も、フランも、レミリアも、咲夜も、皆…皆……一つの命しかないんだ………」
「なんで1つしかなかったらいけないの?1つしかなかったら増やせば良いんじゃないの?」
「増やせないんだ、フラン。命と言うものは1人に付き1つしか持ち合わせていないんだ……減ってしまう事はあっても…決して増える物じゃないんだ」
「でも……」
「フラン…どうしても信じられないのなら、その力で私を壊してみるんだ」
慧音はそんな事を言った。
「え?」
「そうすればフランにも解かる。私は……私という存在は、二度と戻らないと言う事が………」
「……けーね先生居なくなっちゃうの?」
「フランが私を壊したら、私は居なくなってしまうな」
「やだ!そんなのやだ!!」
フランは思いっきり首を横に振る。
「フラン…命とはそう言うものなんだ。失ってしまったら二度と取り戻せないんだ」
「取り戻せない……?」
「ああ…もう、戻らないんだ。その蛙がそうであるように」
フランは先程殺した蛙の方を見る
「あの蛙……もう、戻らないの?」
「そうだ。あの蛙はもう戻らない。フラン、お前が殺したからだ」
そう言って慧音は死んだ蛙を拾って持ってくる。
「動くように見えるか?」
フランは首を横に振る。
「生きてるように見えるか?」
再び首を横に振る。
「もう、この蛙は二度と動かない…二度と飛び跳ねない、二度と鳴かない………これが…お前がした事なんだ、フラン。お前はとてもいけない事をしたんだ」
静かに、静かに、諭す様に慧音は言う。
「とても、いけない事……」
「命を奪うと言うのはね、フラン。一番やってはいけない事なんだ」
「でも、皆鳥とか魚とか食べてるよ?あれは何で良いの?」
「鳥や魚は殺してしまうけど、その後私達はちゃんと食べるだろう?自分の命の糧としているだろう?」
「……うん」
「なら、フラン。お前はこの蛙をそのつもりで殺したのか?」
「………ううん」
「それがいけない事なんだ、フラン。生き物が生きて行く上で食べる為に殺すのはしょうがない事。これは自然界の摂理だ。でも、フラン。お前は食べる訳でもないのに遊び気分で命を殺した。それがとてもいけない事なんだ」
「私は……いけない子?」
「……そうだな。今のフランはとてもいけない子だ」
「いけない子だと、けーね先生嫌いになっちゃう?やだ!そんなのやだ!!」
フランの目には涙が浮かんでいる。
恐らくは初めて気を許した相手。
その相手に嫌われる………離れていかれるのが堪らなく怖いのだろう。
そんなフランを慧音はそっと抱き寄せる。
「嫌いになんてならないよ。寧ろ、フラン。私はお前が好きなんだ。だから怒るんだ」
抱き寄せたまま、フランの頭を撫でながら慧音は言う。
「好きなのに怒るの?」
「好きだから怒るんだ。私はね、フラン。お前に悪い子になって欲しくないんだ。皆から嫌われてしまうような子に育って欲しくないんだ。だから、お前が悪い事をした時は叱るんだ」
優しく、優しく慧音は言葉を紡ぐ。
「ごめんなさい……けーね先生……ぐずっ…ごめんなざい………」
涙声になりながらフランは謝る。
「解かってくれれば良いんだ、フラン。お前は暗い地下室に閉じ込められていた所為で知らない事が沢山ある。その中には知っておかなければいけない事も沢山ある。それを少しずつ覚えていこう。私と一緒に。な?」
フランを離して微笑みながら慧音はそう言う。
「う…う……うあああぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
フランは再び慧音の胸に顔をうずめて、泣いた。
今まで無かった様々な感情が胸を支配してるのだろう。
慧音はそんなフランをそっと抱きながら、泣き止むまで優しく頭を撫でていた。


一方、少しだけ時間を戻って、再びテラス

「良い音したわね」
「素晴らしい手首のしなりでしたわ」
パチュリーと咲夜は、慧音がフランを叩く所を見てそう言った
「ええ、素晴らしい叩きっぷりね」
そして、レミリアもそう言う
「でも、あのワーハクタクの事だから、単に叩いたのではなく、教育の為に叩いたんでしょうね」
「そうでしょうね。妹様が能力を使ったようですから、注意の意味も込めてでしょう」
「そうね。そう言う事だから、レミィ」
パチュリーは本から顔を上げてレミリアに声を掛ける。
「何かしら?」
パチュリーの方は向かずに答えるレミリア。
視線はフランと慧音に向かっている。
「こっちを見なさい、レミィ。そして」
そこで、ふぅ、と溜息をついて続けるパチュリー





「その槍しまいなさい」



レミリアがフランと慧音の方を向いていた理由はまさにそれ。
今、まさに「ハートブレイク」を投げつけんとしているレミリアがそこに居た。
「ふん…そう言う事なら許してあげましょうかね」
「妹様の教育となれば手が出ない方が有り得ないわよ」
「パチュリー様の言うとおりですわ」
渋々槍をしまったレミリアにパチュリーが言い、咲夜が同意する。
「そもそも、妹様が言う事聞かなければ、何をしても良いと仰ってませんでしたか?」
咲夜は初日に慧音に伝えた事をレミリアに尋ねる。
「忘れたわ」
しれっとそう言うレミリア。
「あら?レミィったらもう健忘症?気を付けた方が良いわよ、咲夜」
「ちょっと!何でそうなるのよ!!」
レミリアがパチュリーにそう叫んだ時、背後からフランの泣き声が聞こえてきた。
レミリアがそちらに視線を向け、そして動きが止まる。
「咲夜」
呼んだのはレミリアでなく、パチュリー。
「御意に」
パチュリーが呼ぶと同時に視線で合図を配り、咲夜がそれを察する。
「あんのワーハクタクーーーー!!!」
教育を頼んでおいてこれである。
やはり、たった一人の肉親と言うだけあって、レミリアにとってフランは大事なのだろう。
「貴女の運命を貫いてあげるわ!!グング…」
「失礼します、お嬢様」
レミリアがグングニルを振りかぶった瞬間、咲夜の姿が消えた。
時を止めて、その間にレミリアに近接していたのだ。
時が動き出した時には、腰を落し、レミリアの腹部に拳を当てていた。
そして





ズドンッ!!!


「ふぐぅ!?」

レミリアの鳩尾に重い一撃が叩き込まれた。
所謂、寸頸だ。
「う……ぐ………・おあぁぁぁぁぁ……………」
さしもの吸血鬼も、内臓に直接衝撃を叩き込まれるこの技は効いたみたいだ。
お腹を抱えて悶えている。
「見事な一撃ね」
「美鈴より教わった技ですわ」
倒れているレミリアを尻目に二人は何事も無かったように会話をする。
「中国に習ったの?なんでまた?」
「お嬢様が今回のように暴走なされた時の為です。主君の暴走を止めるのもまた、従者の役目」
「良い従者を持ったわね、レミィ」
声を掛けるが、いまだ悶絶中。
「暴走を止めるにも、まさかご尊顔を叩くわけには行かず、さりとてナイフで玉の様なお肌を傷つけるわけにも行かず………」
「なるほど。それなら確かにその二つをクリアしてるわね。加えてそのダメージ。良いセレクトだわ、咲夜」
「お褒めに預かり光栄です」
因みにレミリアはまだ苦しんでいた。
カウンターで入ったから相当効いたのだろう。



そして、再び時間と場所は庭へと戻る

「ほら、そろそろ泣き止め、フラン。折角外に出てるのに勿体無いぞ?」
慧音はフランの頭を撫でながらそう言う。
「ぐずっ……うん」
フランも漸く泣き止んだ。
「まったく、可愛い顔が台無しだぞ?」
慧音はハンカチを取り出してフランの顔を拭く。
「んう……えへへ………」
フランの顔に笑顔が戻った。
「けーね先生がお姉様だったら良かったのに」
そして、そんな事を言った。
「そんな事を言ったらレミリアが可愛そうだろう」
「なんで?私の事ずっと閉じ込めてるんだよ?あんな奴お姉様なんかじゃないよ」
フランは怒った顔でそう言う。
「……今なら、少しは解かってくれるかもな」
「何が?」
唐突な慧音の呟きにフランが首を傾げる。
「フランも少しは命の重さが解かっただろう?」
「……うん。壊しちゃダメって事でしょう?」
「ああ。命は壊したら……殺したら戻らないんだ」
「うん……」
フランは先ほどの事を思い出してか、すこし悲しげに返事をする。
「でも、フランはずっとその事を知らなかったな?」
「……うん」
また怒られるのかと思い、フランはしゅんとなっている
「もし、その状況でお前が外に出てたらどうなってると思う?」
「え?…………きっと一杯一杯壊してた」
フランは正直に言った。
「そうだな。私もきっとそうなってたと思うよ」
慧音の言葉にフランは更にしゅんとなる。
「でも、もしそうなってたら……その後、どうなると思う?」
「その後?」
フランは首を傾げる。
「そう、その後だ。一杯一杯……色んな物を「壊した」後、どうなると思う?」
「…………しかられる?」
上目遣いに、少し怯えたようにフランは聞く。
「叱られる……か、もっと酷い事になるよ」
「え?」
慧音の言葉にフランは呆ける。
「フラン、命は戻らないと言ったな」
「うん」
「その、戻らない命の内、大切な人の命を奪われたら、その人はどうすると思う?」
「…………しかりに来るんじゃないの?」
まだフランはこう言う事は解からないようだ。
「いいや。違うよ、フラン」
慧音は再び悲しそうな顔になる。
「もし、そうなったらね、フラン………………その人は、お前を殺しに来るよ」
「……え?」
なんで?と言った顔になる。
「大切な人を奪われると、その人は悲しみと……そして怒りに囚われてしまうんだ」
「いかり?」
「怒(おこ)ると言う事だ。そして憎む……奪ったその者を」
「……私?」
「この場合はそうなるな」
「でも、私人間には殺されないよ?」
戦闘能力的には確かにそうだろう。
しかし
「フラン、お前は吸血鬼だ」
「?…うん」
「お前には弱点が一杯ある。それは知ってるだろう?」
日の光、十字架、にんにく、心臓に杭を打たれる、流れる水を渡れない等だ
「うん」
「それは殆どの者が知ってる事。だからな、フラン。もしお前がそんな事をしてたら、きっと今頃皆この紅魔館に攻め込んでいるよ」
「でも、私負けないよ?」
「太陽の出ている間に、館を日が遮れないほど壊されても?お前が居る地下室に大量の水を流し込まれても?」
「それは………」
「フラン、お前達吸血鬼は強いが、弱点も多すぎる。一体一体で相手が来るならまだしも、数千、数万と来られ、しかも戦闘ではなくそう言った手段で来られたら、お前達はどうしようもなくなってしまうんだ」
「………」
「レミリアはな、それを恐れて居たんだよ」
「……私のせいで自分がやられちゃうのが?」
フランは慧音に問いかける。
「違うよ、フラン」
「え?」


「レミリアは、フランが殺されてしまうから……だからお前を閉じ込めてたんだ」


「な……んで…?」
「さっき自分でも認めただろう?今までのフランだったら、外に出たら一杯一杯壊してたって」
「……うん」
「そうなったら、さっき言ったとおり、皆して紅魔館に攻めてくる」
「…うん」
「そうしたらお前もレミリアも殺されてしまう」
「だから閉じ込めたんでしょ?私が邪魔だから」
「違うよ、フラン。もしお前が本当に邪魔だと思うのなら、レミリアはとっくの昔にお前を殺しているよ」
「…………」
レミリアがフランを簡単に殺せるというのは、フラン自身も知っていたのだろう。
何せ、先程述べたとおり、水を流し込んでしまえば、それでもうフランは助からないのだから。
「でも、お前はこうして生きてる。何故か解かるか?」
「………解からない」
フランは首を横に振る。
「お前がレミリアにとってたった一人の妹。たった一人の家族だからだよ」
「……たった一人の…家族………」
「前に話した「泣いた赤鬼」の話を覚えているか?」
慧音は前に読んで聞かせた本の事を尋ねた。
「うん」
「少し違うかもしれないが、あの本で言うなら、レミリアが「青鬼」でフランが「赤鬼」だな」
「なんで?」
「青鬼は赤鬼が大好きだったから、あえて自分を悪くして赤鬼を助けた。それは覚えてるな?」
「うん」
「似たようなものさ。レミリアはフランが大好きだから……例え自分がフランに何と思われようとも、自分に出来る最善の方法でお前を守り続けてきたんだよ」
「私を……守る?」
「ああ。解かり辛かったかもしれない。何より、不器用すぎたのだろう。でも、レミリアは間違いなくお前を大切に思っているよ」
「だったら…」
「何故地下室に?か。それはお前の力が強すぎたんだ。本当は暫くしたら色々と教えてやろうと思ってたのかもしれないな。だが…お前が予想以上に強過ぎたんだ」
「私が……?」
「そう。先程も言ったが、お前が命の重さを知らぬままに暴れれば、いずれおまえ自身を死に追いやる。レミリアにはそれが解かっていた」
「………」
「だから、お前が力の制御の仕方を覚えるか、そう言った常識を学べるようになるまで一時的に閉じ込めておくだけのつもりだったんだろう」
「でも、私は………」
「閉じ込められている内に、嫌いになってしまったんだろう?レミリアが」
「……うん」
「力も制御できず、その強い力で反抗するから常識も教える事が出来ない。だから、レミリアはお前を閉じ込め続けざるを得なかったんだ。」
「…………」
「外に出してあげたい。でも、今外に出せば、フランは暴れて、それがいずれフラン自身に大変な事を招く。だから出す事を出来ない」
「……私は………」
「レミリアも苦しんで居たんだよ。495年間…ずっとな………」
「レミリア………お姉様…………」
ポツリとフランは呟く。
「その言葉はレミリアに直接言ってやれ」
慧音は微笑みながらフランの頭をポンポンと叩く。
「………うん……私、お姉様に謝らないと…………」
「その必要は無いさ。確かにフランも悪かったかもしれないが、事情があるからとは言え、ずっと閉じ込めておいたレミリアもレミリアだ。」
「そうなの?」
「ああ。だから、代わりと言っては何だが、一緒に遊んでもらえ」
「一緒に……?遊んでくれるかな?」
「ああ、遊んでくれるさ。でも、弾幕ごっこはダメだぞ?」
先に釘を刺す慧音。
「じゃあ、どうやって遊ぶの?私、他に遊び知らないよ?」
「だったら、それもレミリアに教えてもらえば良いさ。あいつの方が色々知ってるんだからな」
「……うん」
「さ、そろそろ課外授業に戻ろうか。聞きたい事は何でも聞いて良いぞ。何でも答えてやろう」
「…………うん!」
そうして暫くの間、慧音とフランは課外授業を行った。



数時間後

紅魔館・門前

本日の教育も終わり、慧音は帰るところだ。
フランは外には出れないが、門の所まで見送りに来ていた。
「漸く終わったのか」
門まで行くと、妹紅が顔を出した。
「すまない、待たせたな。」
「まぁ、いいさ。この門番と話してたから」
「いや~、私も良い暇潰しになりましたよ」
そう返す美鈴。
慧音がレミリアに言った「つて」とはこの妹紅の事だ。
もし、フランが館の外に出たら、妹紅がフランの相手をする予定だった。
妹紅は不死の体を持つ。
フランの相手をしても問題ないと慧音は考えていた。
が、フランの能力を知った今では、些か軽率だったと考えていた。
まぁ、もうフランが、能力をそうそう使う事も無いと考えてもいるが。
「さて、それじゃ約束どおり、帰ったら美味いもん作って貰うからね」
「解かった解かった」
慧音は軽く微笑みながらそう言う。
「けーね先生!」
慧音は不意に背後からフランに呼ばれた。
「ん?」
慧音が振り向くと、そこへ




チュ…


フランが頬にキスをした
慧音は驚いた顔になる。
「えへへ……こう言うのって好きな人にするんだよね?」
フランが笑顔でそう言う。
「まぁ…間違っては居ないが………」
ちょっと対応に困る慧音。
因みにこの時、フランの背後の茂みで
ドスッ!!
と言う音と
「ふぐぅ!?」
と言う呻きが発せられたが、誰も気付くものは居なかった。

慧音とフランの様子を見ていた妹紅はニヤけた顔になり
「いや、違うぞ。好きな人にするのは頬じゃなくて、くちび…」
そう言った瞬間


ドスッ!!

「ほぐっ!?」

慧音の肘が背後に来ていた妹紅の鳩尾に綺麗に入る。
「え?違うの?」
「いや、フランは気にしなくて良い事だ」
背後の妹紅の事など気に掛けもせず、慧音はそう言う。
「ふ~ん……」
フランは解かったような解かってないような顔だ。
「慧音、嘘はいけな……」
妹紅のその言葉に慧音は勢い良く振り返り、そしてその勢いを利用し




ズドンッ!!!


「ほぐぁ!?!?」

渾身の左ボディブローを妹紅の右脇腹に叩き込んだ。
所謂、リバーブローだ。
「うわぁ……素晴らしい一撃ですねぇ………」
美鈴も惚れ惚れする一撃だったようだ。
「さて、それじゃ私はそろそろ帰るよ」
振り返り、爽やかな笑顔で慧音はフランにそう告げる。
「うん!また来てね!」
「ああ、必ず来るよ」
「うん!ばいばーい!!」
そう言ってフランは手をぶんぶん振って慧音を見送る。
「け・・・慧音……ま、待って……あ、あば…あば………」
脇腹を押さえ、足を引きずりながら妹紅が慧音の後を追う。
「はっはっは、どうした?妹紅。あばあば何て言って。幼時退行でもしたのか?」
振り返りながらそう言う慧音はどこまでも爽やかな笑顔だった。
「ち、ちが……あ、あばらが………」
折れたのだろうか?相当痛そうだ。
「家に着くまでには治るだろう。さ、帰るぞ」
「ちょ…慧音、待って、慧音ぇ……」
「まったく。だらしが無いぞ、妹紅」
「慧音がやったんじゃない……」
「お前が余計な事を言おうとするからだ」
「うぅぅ………」
妹紅は今後、慧音の前で子供に余計な事は言うまいと心に誓った。



紅魔館入り口


「……お姉様?何してるの?」
フランは慧音を見送った後、館に戻ろうとした時に蹲っているレミリアを見つけた。
「お嬢様は少々お腹を壊されたようです」
隣に居る咲夜がそう答える。
が、レミリアを心配する様子も、手を貸す様子も見えない。
「う…ぐあ……さ、咲夜ぁぁぁ………」
唸る様な声を上げるレミリア。
「あ、そうだ。お姉様?」
フランはそんなレミリアに声を掛ける
「うぅ……何かしら?」
何とか痛みから回復したレミリアが聞き返す。
「えっとね……」
「…どうしたの?」
もじもじしてるフランにレミリアは問いかける。
「うんとね……私と、「遊ぼ」?」
フランは上目遣いで言う。
「何?弾幕ごっこ?悪いけど今日は……」
「ううん!違うよ!私、他に遊びなんて知らないけど、それでもお姉様と遊びたい!」
「…………え?」
レミリアは呆けた顔になる。
「……ダメ?」
悲しげな顔でフランが尋ねる。
「遊ぶって……私と?」
「……うん」
「弾幕ごっこじゃなくて?」
「…うん……私、弾幕ごっこ以外に遊びなんて知らないから、お姉様の知ってる遊びでいいから」
「…………本当…に?」
レミリアは信じられないと言った表情で問い返す。
「うん……ダメ?」
不安そうな顔でフランは尋ねる。
レミリアは顔を下に向け
「……良いわよ。遊んであげるわ」
そう言った。
「本当!?やったー!!」
フランは跳び上がって喜んでる。
だが、レミリアは依然、下を向いたままだ。
「お嬢様?」
その様子を見て咲夜が声を掛ける。
「咲夜」
「あ、はい」
不意に呼ばれて驚く咲夜
「あんたねぇ……ちょっと強く叩き過ぎなのよ」
「え?そ、そこまで強くは……」
言わずもがな、先程フランが慧音の頬にキスをした時の事だ。
またまたグングニルを投げそうになったので、咲夜が寸頸で止めたのだ。
「そんな訳無いでしょ。強く叩き過ぎよ」
咲夜は何故?と思ったが、直ぐに理解した。
「………はい、少々強くしすぎたようです。申し訳御座いません」
「ったく……もっと加減しなさいよね…………お陰で……」
レミリアは顔を上げる





「涙が止まらないじゃないの………」



レミリアの目からは、止め処なく涙が溢れていた。
「お姉様!?どうしたの!?どこか痛いの!?」
涙を流してるレミリアを見てフランが心配そうに寄って来る。
「大丈夫よ、少しお腹が痛んだだけだから。」
レミリアは涙を拭いながらそう言う。
「本当に大丈夫?」
それでもフランは心配そうに尋ねる。
「大丈夫よ。フランと遊んでれば直ぐに治るわ」
「本当!?じゃあ遊ぼう!一杯遊ぼう!!」
「ええ、一杯遊びましょう」
月明かりの中
姉妹は仲良く遊んだ。
これからも仲良く遊んでいく事だろう。
495年の隔たりを今、漸く塞いだのだから。




-了-
う~ん・・・笑いをもう少し増やそうかと思ったんですが、シリアス(?)よりになっちゃいましたねぇ。

ちょっと展開が早かったですかね?
構想は練って作っているんですが、修行不足ですねぇ・・・・・・
精進します。

因みに、個人的にフランとレミリアは仲が良いのが好きです。
慧音先生は母性本能に溢れてると思ってます。
レミリアは何気に姉馬鹿だとも思ってます。

では、好評不評問わず待ってます。
華月
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コメント



0.6360簡易評価
2.100グランドトライン削除
なんだこの幻想郷童話大賞は!
あんたねえ、ちょっと強く叩き過ぎだよ!
感動しちまったじゃないか!!

あとレミリアの隠れシスコンには笑った。
3.80柊一削除
レミリアちったあ自重しろw
ともかくともかく、月並みな感じではありましたが、その分素直にいいお話でした。
6.100名前が無い程度の能力削除
シスコンなレミリアかわいいよレミリア
12.100SETH削除
十六夜やりすぎw
15.90ちょこ削除
なかなかホロりと来ましたねぇw
これはもう少し内容詰めたら、さらに評価が高くなった作品だろうと思います。

次の作品を期待しています。
16.90kt削除
ああ、目から汗が。
そして「ふぐぅ!?」に吹きましたw
18.100名前が無い程度の能力削除
目から汗が流れてきたよ。童話を巧く使い、レミリアを一方的な悪役にせず、笑いもシリアスも入れるなんて、すげぇわ。

シスコンなレミリアに吹いたw
21.無評価極東極楽削除
レミリアが可愛すぎです常識的に考えてー。
そして、「ふぐぅ!?」が伏線になっているなんて・・・!!!
展開上手さに感服です。良いお話でした。

あと聞き流してくださると幸いですが、「レミリアの目からは~」以降は削っても良いと感じました。勿論あっても問題はないのですが、そっちの方が自分個人としては好みかなーと。
22.100極東極楽削除
すいません、評価付け忘れていたので(汗
楽しませて貰いました。多謝。
28.70乳脂固形分削除
私の脳内のフラ…いや、無粋なことは言いますまい。
これはとても楽しめる物語でした。ありがとうございました。
噂によれば、「・・・」より「…」の方が喜ぶ人が多いらしいですよー
もし一括置換の方法がご不明でしたら、私でよければお伝えしますよー
29.100名前が無い程度の能力削除
感動したじゃねーか
30.80名前が無い程度の能力削除
これはいいレミリアwww


31.100名前が無い程度の能力削除
目から汗が止まらなくなったじゃないか(´;ω;`)ブワッ

咲夜の寸頸で笑い泣きです!
37.無評価華月削除
>ALL
この様な高評価を頂き、大変嬉しく思います。
読んで下さった事も含め、ありがとうございます。

>これはもう少し内容詰めたら~
後書きにも書いてあります通り、自分でも少し急展開だったかな?と書き終えて思いました。
もっと精進いたします。ご指摘ありがとうございました。

>「レミリアの目からは~」以降は~
自分的にその後のフランとレミリアの会話を入れたかったので入れました。
しかし、確かにそういう終わり方も有りですね。参考にさせて頂きます。

>「・・・」より「…」の方が
ああ、…って・・・とは別だったのですね。
以前同じ指摘を受けたのですが、その時は全角の・・・だったので、半角にした方が良いとの事かと思ったのですが……
ご指摘ありがとうございます。以後、それを使うように致します。

尚、レミリアやフランが皆様の想像しているのと違う点については、私の脳内のレミリア、フラン像と言う事でご了承下さい^^;
39.100名前が無い程度の能力削除
まさに泣いた紅鬼。
教育者の鏡のけーね先生、495年の重みが詰まった授業でした。

なんか寺子屋に普通にいるフランちゃんを想像しちゃいました。
そしてレミリアがハンカチ食いしばりながら紅魔館一同から
「はぐぅ!」「ひぐぅ!」「ふぐぅ!」「へぐぅ!」「ほぐぅ!」されるレミリアもw
43.100ななーし削除
これはよい笑いとシリアスが程よく混ざったお話
ふらんとけーねの取り合わせがなんとも新鮮でした
48.100名前が無い程度の能力削除
咲夜さん自重w お姉様頑張れw
51.100名前が無い程度の能力削除
永夜抄ED後、こうなっていればいいな、と思った。
56.100クロノクレーター削除
ストライクど真ん中なお話でした。
自分も最近SS書き始めたんですが、こんな話をかけるようになりたいものです。
命についての教育のシーンと、レミ様版紅鬼青鬼のシーンではガチで涙でました。
けーねさんかっこよすぎ><
62.100時空や空間を翔る程度の能力削除
ある意味・・・・
咲夜さんお疲れ様です。
コレからも腕を磨いてください。
65.100削除
なにこの感動話は!?
5ヶ月ぶりに泣けた上に面白かったしw(主に咲夜)
とりあえずレミリア自粛しる(´・ω・)
66.無評価名前が無い程度の能力削除
目から汗が止まらない!
けーね先生大好きだ!このやろー!
68.無評価名前が無い程度の能力削除
優しくていいお話でした。
皆が幸せなお話は読んでいて幸せになれますね。

ああ、目から汗が……
70.100中尉の娘削除
このお話を読むと毎回涙が出そうになって困ります…(ノ_・。)
72.100名前が無い程度の能力削除
あ~…涙腺緩む話だなぁ。
咲夜さんが瀟洒すぎて困る。
96.80名前が無い程度の能力削除
いいね~
108.100名前が無い程度の能力削除
このレミリアのノリが好きすぎるw
慧音先生かっこいいなぁ。
面白くて読みやすい文章だと思いました。
109.100名前が無い程度の能力削除
読んでいてジーンとしました。
本当によいお話でした。
116.100名前が無い程度の能力削除
なんというキモくない慧音
119.100名前が無い程度の能力削除
すばらしいです。
120.80名前が無い程度の能力削除
ええ話やないかい
121.100名前が無い程度の能力削除
何度読んでもいい話だ…
122.100名前が無い程度の能力削除
いいはなしだなー・・・
135.90名前が無い程度の能力削除
楽しく読ませて貰いました
141.100名前が無い程度の能力削除
先生愛してるっ!