Coolier - 新生・東方創想話

蓬莱人生

2007/06/07 08:07:01
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 輝夜と妹紅は今日も殺しあいます。






 血が飛び散ります。

 皮膚が剥がれます。

 肉がえぐれます。

 指が千切れます。

 腕がもがれます。

 足が吹き飛びます。

 ハラワタが飛び出します。

 目が潰されます。

 耳がそぎ落とされます。

 鼻が削られます。

 頭が砕かれます。

 首が刈られます。










 それでも二人は死にません。
 何度殺しても、何度死んでも、幾度となく蘇ります。
 そしてまた、殺しあいを続けます。











 殺せない殺しあいを続けます。

 殺されない殺されあいを続けます。

 死ねない死にあいを続けます。

 死なない死なせあいを続けます。















 あるとき慧音が言いました。

「妹紅、お前はどうしてそうも殺しあうんだ」

 慧音は心配だったのです。
 いつもいつも服を血まみれにして、時には体の一部が足りないまま、ボロボロになって帰ってくる妹紅が心配だったのです。

 妹紅は答えます。

「さあ……どうしてだったかな」

 妹紅の口ぶりは、それが何でもないかのようでした。

「妹紅、ふざけないでくれないか」

「あはは、怒らないでくれる?……ああ、そうだ。思い出したよ。一つあった」

 そして妹紅は慧音に言いました。










 あるとき鈴仙が言いました。

「姫様、姫様はどうしてそうも殺しあうんですか」

 鈴仙は心配だったのです。
 いつもいつも服を血まみれにして、時には体の一部が足りないまま、ボロボロになって帰ってくる輝夜が、心配だったのです。

 輝夜は答えます。

「さあ……何でだったかしら」

 輝夜の口ぶりは、それが何でもないかのようでした。

「もう、姫様。ふざけないでくれますか」

「ふふ、冗談よ。……そうそう、たしか一つあったわ」

 そして輝夜は鈴仙に言いました。



















 二人の答えは同じでした。
「そうでもしないと、生きていられないから」



















 輝夜と妹紅は今日も殺しあいます。
 いつまでも殺しあいを続けます。





 終わらない殺しあいを。

 変わらない殺しあいを。

 無限の死にあいを。

 永遠の死にあいを。






 いつまでも、いつまでも。

仲良しな二人も好きだけど、殺しあってるときは少しくらい狂った感じでもいいと思うんだ。

というわけでいちおう四作目。もこたんとてるよのお話。
雰囲気は一作目ににてるかも。えぐい表現とか。
そういう単語を淡々とですます調で語られると何だか薄気味悪いもんだね。
柊一
http://www.eonet.ne.jp/~hiiragilodge222/
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