注意:東方怪綺談について、多少知識のある方向け
ここは、魔界人たちの、魔界人たちによる、魔界人のための世界、その名も魔界。
そんな世界の果てにある、とあるお城。
そこには、一人の神様がおりました。
神綺「・・・・・集まったかしら?」
夢子「はい。」
その神様、神綺は、メイドの夢子に尋ねる。
神綺「じゃあ、いくか。」
・
・
・
神綺「皆の集、ご苦労様。」
神綺はまず、集まった者たちに、労いの言葉をかける。
神綺「何故か人間界との境界で門番をやってる、サラ。」
サラ「・・・はい。」
神綺「通りすがりの人間に喧嘩を挑んで、こてんぱんにされたルイズ。」
ルイズ「・・・はい。」
神綺「そいつに二人がかりで挑んで、ボロクソに負けたユキとマイ。」
ユキ「・・・・はい。」
マイ「・・・・・。」
神綺「そして、夢子ちゃん。」
夢子「はっ。」
何気に酷い言い草である。
神綺「あなたたちに集まってもらったのは、他でもない。」
サラ「いつぞの出来事について、ですか?」
神綺「そう。あなた達は、あの時の奴に、それはもう酷い負け方をしたわ。」
マイ「自分も負けたくせに。」
神綺「・・・・・・・・・・・・・・。」
神、沈黙。
夢子「神綺様、神綺様。」
神綺「あ、ああ、ごめんなさい。」
ルイズ「そういえば、一人足りませんけど?」
神綺「あの子は、一人だけ目立っちゃってるから。呼ばなかった。」
マイ「見捨てられた。」
神綺「・・・・・・・・・・・・・。」
神、再び沈黙。
夢子「神綺様、お気を確かに。」
神綺「え、ええ・・・。」
夢子「では、続きをどうぞ。」
神綺「こほん。本題に戻るけど、今後あのようなことが無いよう、何か対策を立てなければならない。」
ユキ「対策って?」
神綺「それを考えるために、あなた達を集めたのよ。」
ユキ「失礼ですけど、神綺様は、考えてないんですか?」
神綺「いや、考えたことは考えたんだけどね。やっぱり、皆で考えた方がいいと思って。」
夢子「流石神綺様。寛大でございますわ。」
神綺「まあ、被害者の会ってやつかしら。三人寄れば、文殊の知恵とも言うしね。」
マイ「うちの神は、文殊に劣る・・・・。」
神綺「・・・・・・・・・・・・・・・。」
神、三度沈黙。
夢子「神綺様・・・・。」
神綺「・・・・大丈夫よ、夢子ちゃん。そういうわけなので、何か意見を頂戴。」
夢子「神綺様、私にも発言権はありますか。」
神綺「勿論よ。いい意見、期待させてもらうわ。」
夢子「はい!」
マイ「自分に自信が無いから、外の力に頼ろうとする。」
神綺「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
神、四度沈黙。
そして、
神綺「 う 、う わ あ あ あ あ あ あ あ ! ! 」
ドドドドドドド・・・・・・
逃亡。
夢子「し、神綺様ぁ~~~!!」
慌てて後を追う夢子。
マイ「外は派手でも、中身が伴わない。姿と弾幕を見れば・・・・・。」
ユキ「・・・・マイ、ちょっと黙ってなさい。」
マイ「・・・・・・・・・・・。」
・
・
・
しばらくして、
夢子「待たせたわね、皆の集。」
神綺「う、うう・・・ひっく・・・・。」
神が帰ってきた。
夢子「ほら、神綺様。」
神綺「うう・・・。では改めまして、何か意見のある者は・・・。」
マイ「アホ毛。」
神綺「・・・・・・・。」
五度目の沈黙。
マイ「アホ毛を伸ばして、敵を威嚇。あるいは刺す・・・・・。」
神綺「 う わ あ あ あ あ あ ~ ~ ~ ~ ・ ・ ・ ・ ! 」
ドドドドドドド・・・・・・・
神、再び逃亡。
夢子「し、神綺様ぁ~~!!」
また、後を追う夢子。
神綺を追いかけながら、
夢子「き、今日は神綺様の体調が優れないから、解散!」
と、言った。
サラ「・・・・・・・じゃ、入り口に戻るわ。」
ルイズ「帰る。」
ユキ「マイ・・・・。」
マイ「・・・・・・・・・・。」
集まった面々は、とっとと帰って行った。
・
・
・
一方、城の奥では、
神綺「しくしく・・・。何よ、あの子~・・・・・・。」
夢子「おいたわしや、神綺様・・・・。」
神綺「もうやだ・・・・。こんな世界滅んじゃえ・・・。」
夢子「神が簡単にそんなこと言ったら、いけませんよ。」
神綺「しくしく・・・・・。もう、神様やめる・・・・。」
夢子「駄目ですよ。我侭言っちゃ・・・。」
神綺「神なのに・・・・。」
夢子「やめたら、我侭が言えなくなりますよ。」
神綺「・・・・・・やっぱり、滅ぼす。」
夢子「駄目ですってば。」
神綺「しくしく・・・・。」
神が、泣いていた・・・・。
神の涙は雨となり、やがて洪水となる。
そして洪水は、魔界の全てをを飲み込み、無に・・・・・。
夢子「ああ、うちの神に、そんな力は無いですから。」
なんてことはなく、魔界は平和だったそうな。
おしまい
ここは、魔界人たちの、魔界人たちによる、魔界人のための世界、その名も魔界。
そんな世界の果てにある、とあるお城。
そこには、一人の神様がおりました。
神綺「・・・・・集まったかしら?」
夢子「はい。」
その神様、神綺は、メイドの夢子に尋ねる。
神綺「じゃあ、いくか。」
・
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・
神綺「皆の集、ご苦労様。」
神綺はまず、集まった者たちに、労いの言葉をかける。
神綺「何故か人間界との境界で門番をやってる、サラ。」
サラ「・・・はい。」
神綺「通りすがりの人間に喧嘩を挑んで、こてんぱんにされたルイズ。」
ルイズ「・・・はい。」
神綺「そいつに二人がかりで挑んで、ボロクソに負けたユキとマイ。」
ユキ「・・・・はい。」
マイ「・・・・・。」
神綺「そして、夢子ちゃん。」
夢子「はっ。」
何気に酷い言い草である。
神綺「あなたたちに集まってもらったのは、他でもない。」
サラ「いつぞの出来事について、ですか?」
神綺「そう。あなた達は、あの時の奴に、それはもう酷い負け方をしたわ。」
マイ「自分も負けたくせに。」
神綺「・・・・・・・・・・・・・・。」
神、沈黙。
夢子「神綺様、神綺様。」
神綺「あ、ああ、ごめんなさい。」
ルイズ「そういえば、一人足りませんけど?」
神綺「あの子は、一人だけ目立っちゃってるから。呼ばなかった。」
マイ「見捨てられた。」
神綺「・・・・・・・・・・・・・。」
神、再び沈黙。
夢子「神綺様、お気を確かに。」
神綺「え、ええ・・・。」
夢子「では、続きをどうぞ。」
神綺「こほん。本題に戻るけど、今後あのようなことが無いよう、何か対策を立てなければならない。」
ユキ「対策って?」
神綺「それを考えるために、あなた達を集めたのよ。」
ユキ「失礼ですけど、神綺様は、考えてないんですか?」
神綺「いや、考えたことは考えたんだけどね。やっぱり、皆で考えた方がいいと思って。」
夢子「流石神綺様。寛大でございますわ。」
神綺「まあ、被害者の会ってやつかしら。三人寄れば、文殊の知恵とも言うしね。」
マイ「うちの神は、文殊に劣る・・・・。」
神綺「・・・・・・・・・・・・・・・。」
神、三度沈黙。
夢子「神綺様・・・・。」
神綺「・・・・大丈夫よ、夢子ちゃん。そういうわけなので、何か意見を頂戴。」
夢子「神綺様、私にも発言権はありますか。」
神綺「勿論よ。いい意見、期待させてもらうわ。」
夢子「はい!」
マイ「自分に自信が無いから、外の力に頼ろうとする。」
神綺「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
神、四度沈黙。
そして、
神綺「 う 、う わ あ あ あ あ あ あ あ ! ! 」
ドドドドドドド・・・・・・
逃亡。
夢子「し、神綺様ぁ~~~!!」
慌てて後を追う夢子。
マイ「外は派手でも、中身が伴わない。姿と弾幕を見れば・・・・・。」
ユキ「・・・・マイ、ちょっと黙ってなさい。」
マイ「・・・・・・・・・・・。」
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しばらくして、
夢子「待たせたわね、皆の集。」
神綺「う、うう・・・ひっく・・・・。」
神が帰ってきた。
夢子「ほら、神綺様。」
神綺「うう・・・。では改めまして、何か意見のある者は・・・。」
マイ「アホ毛。」
神綺「・・・・・・・。」
五度目の沈黙。
マイ「アホ毛を伸ばして、敵を威嚇。あるいは刺す・・・・・。」
神綺「 う わ あ あ あ あ あ ~ ~ ~ ~ ・ ・ ・ ・ ! 」
ドドドドドドド・・・・・・・
神、再び逃亡。
夢子「し、神綺様ぁ~~!!」
また、後を追う夢子。
神綺を追いかけながら、
夢子「き、今日は神綺様の体調が優れないから、解散!」
と、言った。
サラ「・・・・・・・じゃ、入り口に戻るわ。」
ルイズ「帰る。」
ユキ「マイ・・・・。」
マイ「・・・・・・・・・・。」
集まった面々は、とっとと帰って行った。
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一方、城の奥では、
神綺「しくしく・・・。何よ、あの子~・・・・・・。」
夢子「おいたわしや、神綺様・・・・。」
神綺「もうやだ・・・・。こんな世界滅んじゃえ・・・。」
夢子「神が簡単にそんなこと言ったら、いけませんよ。」
神綺「しくしく・・・・・。もう、神様やめる・・・・。」
夢子「駄目ですよ。我侭言っちゃ・・・。」
神綺「神なのに・・・・。」
夢子「やめたら、我侭が言えなくなりますよ。」
神綺「・・・・・・やっぱり、滅ぼす。」
夢子「駄目ですってば。」
神綺「しくしく・・・・。」
神が、泣いていた・・・・。
神の涙は雨となり、やがて洪水となる。
そして洪水は、魔界の全てをを飲み込み、無に・・・・・。
夢子「ああ、うちの神に、そんな力は無いですから。」
なんてことはなく、魔界は平和だったそうな。
おしまい