はぁ…。
少し、いやかなり重い嘆息。
まだ昼過ぎだと言うのに、窓がないので薄暗い部屋の中。
死刑の執行を待つ囚人のごとく、椅子にただじっと座っている。
いや、別にそれほど大げさな事ではない。と思いたい。
ただ少し、血を吸われる…。
いや、そう考えるからよくない。
えっと、これは…そう。献血みたいなものだ。
ちょっと痛いかもしれないけど、それだけ。
弾幕ごっこの方がよっぽど危ない。
だからたいした事じゃない。
そう考えて少しは気分が軽く…ならなかった。
はぁ…。
さっきから何度目だろう。数えても意味はないし、どうでもいいことではあるけど。
こうなったら覚悟を決めるしかないわよね。
これも何回もつぶやいた台詞だ。
そのくせ、さっぱり覚悟は決まらない。
ふと、顔をあげる。目に入ってくるのは一つのドア。
死刑執行人…いやいや、献血のおねえさん(ずいぶんと幼く見えるが)はまだ現れない。
いっそのこと、このまま現れなければ……。
カチャリ…。
一瞬動悸が激しくなる。もう、逃げる事もできない。
ドアが静かに開いて、薄明かりとともに音も立てずに入ってくる人影。
彼女は人間ではない。力あるものが跳梁跋扈するこの幻想郷において、
なお畏怖の対象とされる少女。
『紅い悪魔』 レミリア・スカーレット
少し、いやかなり重い嘆息。
まだ昼過ぎだと言うのに、窓がないので薄暗い部屋の中。
死刑の執行を待つ囚人のごとく、椅子にただじっと座っている。
いや、別にそれほど大げさな事ではない。と思いたい。
ただ少し、血を吸われる…。
いや、そう考えるからよくない。
えっと、これは…そう。献血みたいなものだ。
ちょっと痛いかもしれないけど、それだけ。
弾幕ごっこの方がよっぽど危ない。
だからたいした事じゃない。
そう考えて少しは気分が軽く…ならなかった。
はぁ…。
さっきから何度目だろう。数えても意味はないし、どうでもいいことではあるけど。
こうなったら覚悟を決めるしかないわよね。
これも何回もつぶやいた台詞だ。
そのくせ、さっぱり覚悟は決まらない。
ふと、顔をあげる。目に入ってくるのは一つのドア。
死刑執行人…いやいや、献血のおねえさん(ずいぶんと幼く見えるが)はまだ現れない。
いっそのこと、このまま現れなければ……。
カチャリ…。
一瞬動悸が激しくなる。もう、逃げる事もできない。
ドアが静かに開いて、薄明かりとともに音も立てずに入ってくる人影。
彼女は人間ではない。力あるものが跳梁跋扈するこの幻想郷において、
なお畏怖の対象とされる少女。
『紅い悪魔』 レミリア・スカーレット