「ねぇパチェ、何かいい案はないかしら?」
そう言ってレミィはため息を一つついた。全身ぼろぼろ、妹様と弾幕ごっこでもやらかしたのだろう。
「いい案って…妹様の件?」
私は言った、たちまちレミィにため息が加わる。
「はぁ。そうなのよ、あの子ったらあの黒いのが来てからやたらと外に出たがって…その度に私が相手をするんだけど、さすがにこうも毎日だと…」
そう言うレミィの顔はつまらない、レミィがつまらなそうな顔をしてるんじゃなくて、そんなレミィを見ている私がつまらないのだ。
だって…元気いっぱいなレミィをへこませたり悩ませたり困らせたりするのが好きなのに、最初からへこんでいられてはつまらないわ。
「…成程、わかったわ。友人の私に任せなさい、妹様の件は私が永久的に…は無理かもしれないけど、さしあたっての分は解決してあげるわ」
自信はある。様々な問題の過半は、本…つまり知識で解決できる…そうでなくてはならないはずなのだ。
「本当?さすがはパチェね、伊達に紅魔館の予算の大半を浪費…もとい消費してないわね」
私の言葉に表情を明るくするレミィだけど、言い直す前の言葉はしっかり聞いていた。
そんな事を言う悪魔には、予算の追加請求をしておかないといけないわね。
「ええ…魔導書8冊で手を打つわ、選択は私に任せてね。レミィはわからないでしょ?」
とたんにレミィが焦り出す。
「あ…あの…でもほら、先月も予算の増額したばかりだし…」
身振り手振り羽根振りで予算不足を訴えても…
「ダメ」
「でも私のお菓子代も削られて…メイドなんて一日二食からさらに減らされそうな勢いで…」
涙目で訴えても…
「ダ~メ♪」
「また予算を増やしたら咲夜はなんて言うか…」
メイド長を引っ張り出しても…
「レミィ頑張ってね」
もちろんダメ。
「あ…あう…」
半泣きで固まるレミィ。
何回やってもレミィで遊ぶのは楽しいわね、私の至福の時間だわ。
「妹様とお菓子…どちらをとるの?」
で、とどめ。
「あ…う…わかったわ」
「よろしい」
面白い。
~数日経って~
「警報!フランドール様がまた暴れているわ!!レミリア様を呼んで!!」
「総員戦闘配置につけ!!」
「急げ急げ!紅魔館がなくなるぞ!!」
「レミリア様は…メイド長はまだ!対魔力防壁が限界よ!!」
「本日の指揮はパチュリー様がとると伝達が…」
「冗談でしょ!紅魔館をなくす気なの上は!?」
メイド達の悲鳴と怒号が館内に響き渡り、たちまち館内は狂騒と緊張感で満たされる。
ただ一つ、ここヴワル魔法図書館を除いては…
「パチェ!本当に大丈夫なの?…私は行かなくていいの?」
慌てるレミィというのもなかなか面白い、おろおろおろおろ、立ったり座ったり、飛んだり歩いたり、ついでに頭をぶつけたりつまずいて転んだりしている。
もうちょっと見ていたい気もするけど…
「大丈夫よ、小悪魔、例の装置はできたんでしょう?」
私は側にいた小悪魔に声をかける。
「あ、はい。できたことはできたんですが…いいんですかアレ?」
半信半疑で言った小悪魔に、私は自信満々で答えた。
「いいのよ、理論的に完全だわ」
そう、紅魔館の火薬庫の爆発を防ぐための最良の方策。様々な書物から得た知識をもってすれば、そんな方策を見つけるのは簡単だった。
「でもパチュリーさまの場合、理論は完璧でも、その前提が不完全っていうより完全…に間違ってたりしますよね、半分位」
疑惑の視線を向けてくる小悪魔に私は答える。
「失礼ね…せいぜい三分の一位よ」
まったく、この子は…まだまだ統計が甘いわね。
「だ…大丈夫なの本当に?」
レミィが不安げに呟いた時だった。
「パチュリー様、対魔力防壁が限界です!!このままでは…」
魔法水晶を通じて、メイドの報告…というより悲鳴が聞こえてくる。頃合いね。
「わかったわ、小悪魔」
「いいんですか?いいんですね?」
「本当に大丈夫なの?」
不安げな二人を見ながら、私は言う。
「安心しなさい、私の計画に穴など(あんまり)ないわ。小悪魔…いいわね」
「いいですけど…知りませんよ?」
「ねぇパチェ…大丈夫なの?ねぇ本当に大丈夫なの?」
こんな不安げな顔をしつつも、まだやめろといわないあたりが可愛いわねレミィ。でも私に任せてくれれば大丈夫よ。
私は立ち上がって…言った。
「火薬庫注水!」
うん、自信にあふれた私の声。
「は…?」
困惑に満ちたレミィの声。
「火薬庫注水了解っ…てもう知らないですよっ!」
やけっぱちな小悪魔の声。
ガシャン
そしてこれに『何か』の作動音が加われば…素敵なカルテットの出来上がりね。
「えええええええ~~~~~!!!!!!」
「レミィうるさい」
もう、図書館は静かであるべきなのに…仕方ないわね。予算の一割増で許してあげましょう。これでレミィはお菓子抜きね。
「あ…あのパチェ…注水って…ちょっと…何処に?」
パニック状態のレミィを見るのは本当に楽しいわ。
でも、隣に焦っている人(悪魔だけど)がいるとき、自分は落ち着くものなのよレミィ?
「地下室以外にどこがあるのか聞きたいのだけど?レミィ」
余裕たっぷりな私を見て、レミィの顔がどんどん青ざめる。
「フ…フランっ!!!!!」
駆け出すレミィ(の後ろ姿)に私は言った。
「だから図書館では静かに、あと走らない」
「で、パチュリー様。本当にあんな事して大丈夫なんですか?いくらなんでも流れる水を地下室に流し込むなんて…」
疑惑の視線を向けてくる小悪魔に、私は問い返す。
「何が?」
「だ…だからいくらなんでもやりすぎなんじゃ?」
この子もまだまだね、心配そうにレミィが走り去った扉を見る小悪魔に、私はこう言った。
「…いいえ、これでいいのよ。これで妹様は安心するはず」
「は…?」
うん、レミィの『何がなんだかわからない』っていう表情もいいけど、この子の表情もいいわ、微妙に『何言ってんのかしらこの紫』みたいな視線が混じっているのが特に。
でも、その視線が『さすがパチュリーさま!』に変わる瞬間が一番ね。
私は一呼吸おいて言った。
「妹様は、レミィの事を信じている…いるけど、心のどこかに自分の事が嫌いでこんな所に閉じこめてるんじゃないかって、そういう事はどうしても心の片隅に浮かんできてしまう。その不安と、そんなことを考える自分が嫌で精神が不安定になる…破壊衝動にとらわれる」
私はここでもう一度間を置いた。小悪魔が息をのむ音が聞こえた。
ちなみに、私が間を置いたのは劇場効果を狙ったわけではなく、単に貧血で頭がくらっとしたからだけど。
「…でも、そんな時に流れる水を冒してレミィが助けに来てくれたら?メイド達には手を出さないように言っておいたし、あの流水の量もしっかり調節してあるわ」
そう、私の計画は完全、慌てたレミィが図書館を飛び出して妹様を助ける所まで…全部計画通り。
そんな私を見て、小悪魔があきれ半分尊敬半分な表情で言ってきた。
「う~ん、穴があるはずなんですがまだ見つからない、残念…」
失礼ね…そして、小悪魔は一呼吸おいてこう言った。
「…でも、レミリア様に嫌われるかもしれないのに、お二人の為にこんな事をしたのはさすがですね」
そんな小悪魔の視線は、純粋に尊敬と信頼で満ちていた。
…でも、やっぱりその考え方は甘いわね。
「私とレミィの絆はそう簡単には切れないわ。だって私が切れないようにしてるから…」
再びあきれの表情を見せはじめた小悪魔に、私は続ける。
「だって、この事は私は言わない…けど、メイド達を伝わってレミィの所へ届くわ、さりげなく。裏工作は完全、自分が嫌われることさえ厭わず、友人の為に尽くす私にレミィは感激する、間違いなく…ね」
そう、レミィの性格は完全に分かっている。だって大切な友達だから。
「うわーさすがパチュリーさま、優しいふりして鬼畜ですね。友人さえ遊び道具にするそ精神に私は敬服です、断固友人に持ちたくなどありませんけど」
完全に小悪魔の表情が変わった。
「棒読みで敬服と言われても皮肉にしか聞こえないわね」
「皮肉ですから」
しれっと言うこの子もまた面白い、私の大切な友人兼遊び道具だ。
私は言った。
「…楽しむものよ、友人はね」
「友人でと言い換えても大丈夫ですか?」
「問題ないわ」
呆れる小悪魔を見ながら、私は紅茶を一口すする。完全な香りと味、温度も最高…そして気分も。
…これでレミィがあんなつまらない表情をすることもなくなる。明日からはまたレミィで遊べるだろう。
「ところでパチュリーさま?」
私が、めくるめく楽しい日々に思考をとばしていた時、小悪魔が言った。
「何かしら?」
私は答える。
「水を出すのはいいんですけど…止めるのはどうすればいいんですか?」
「は?」
あれ…
「あの…ですから、水を止めないと地下室が水没…」
あれれ…
「もしかして…」
もしかして…
「パチュリーさま…」
私…
「「水の止め方考えてなかった!?」」
小悪魔の報告書(宛先小悪魔)
パチュリーさまの企みは、約半分が理論は完全でもそもそもの前提が間違っており、約半分は理論は完全なように見えてどこかに穴がある。
よって、パチュリーさまに何かの計画立案を求めると、実行の段階で十中八九失敗する。
以上の理由から、自分が巻き込まれないように留意しつつ、誰かがパチュリーさまに何か頼み事をするように仕向けるのが最良である。
追記
二人はメイド長が助けたそうです。
そう言ってレミィはため息を一つついた。全身ぼろぼろ、妹様と弾幕ごっこでもやらかしたのだろう。
「いい案って…妹様の件?」
私は言った、たちまちレミィにため息が加わる。
「はぁ。そうなのよ、あの子ったらあの黒いのが来てからやたらと外に出たがって…その度に私が相手をするんだけど、さすがにこうも毎日だと…」
そう言うレミィの顔はつまらない、レミィがつまらなそうな顔をしてるんじゃなくて、そんなレミィを見ている私がつまらないのだ。
だって…元気いっぱいなレミィをへこませたり悩ませたり困らせたりするのが好きなのに、最初からへこんでいられてはつまらないわ。
「…成程、わかったわ。友人の私に任せなさい、妹様の件は私が永久的に…は無理かもしれないけど、さしあたっての分は解決してあげるわ」
自信はある。様々な問題の過半は、本…つまり知識で解決できる…そうでなくてはならないはずなのだ。
「本当?さすがはパチェね、伊達に紅魔館の予算の大半を浪費…もとい消費してないわね」
私の言葉に表情を明るくするレミィだけど、言い直す前の言葉はしっかり聞いていた。
そんな事を言う悪魔には、予算の追加請求をしておかないといけないわね。
「ええ…魔導書8冊で手を打つわ、選択は私に任せてね。レミィはわからないでしょ?」
とたんにレミィが焦り出す。
「あ…あの…でもほら、先月も予算の増額したばかりだし…」
身振り手振り羽根振りで予算不足を訴えても…
「ダメ」
「でも私のお菓子代も削られて…メイドなんて一日二食からさらに減らされそうな勢いで…」
涙目で訴えても…
「ダ~メ♪」
「また予算を増やしたら咲夜はなんて言うか…」
メイド長を引っ張り出しても…
「レミィ頑張ってね」
もちろんダメ。
「あ…あう…」
半泣きで固まるレミィ。
何回やってもレミィで遊ぶのは楽しいわね、私の至福の時間だわ。
「妹様とお菓子…どちらをとるの?」
で、とどめ。
「あ…う…わかったわ」
「よろしい」
面白い。
~数日経って~
「警報!フランドール様がまた暴れているわ!!レミリア様を呼んで!!」
「総員戦闘配置につけ!!」
「急げ急げ!紅魔館がなくなるぞ!!」
「レミリア様は…メイド長はまだ!対魔力防壁が限界よ!!」
「本日の指揮はパチュリー様がとると伝達が…」
「冗談でしょ!紅魔館をなくす気なの上は!?」
メイド達の悲鳴と怒号が館内に響き渡り、たちまち館内は狂騒と緊張感で満たされる。
ただ一つ、ここヴワル魔法図書館を除いては…
「パチェ!本当に大丈夫なの?…私は行かなくていいの?」
慌てるレミィというのもなかなか面白い、おろおろおろおろ、立ったり座ったり、飛んだり歩いたり、ついでに頭をぶつけたりつまずいて転んだりしている。
もうちょっと見ていたい気もするけど…
「大丈夫よ、小悪魔、例の装置はできたんでしょう?」
私は側にいた小悪魔に声をかける。
「あ、はい。できたことはできたんですが…いいんですかアレ?」
半信半疑で言った小悪魔に、私は自信満々で答えた。
「いいのよ、理論的に完全だわ」
そう、紅魔館の火薬庫の爆発を防ぐための最良の方策。様々な書物から得た知識をもってすれば、そんな方策を見つけるのは簡単だった。
「でもパチュリーさまの場合、理論は完璧でも、その前提が不完全っていうより完全…に間違ってたりしますよね、半分位」
疑惑の視線を向けてくる小悪魔に私は答える。
「失礼ね…せいぜい三分の一位よ」
まったく、この子は…まだまだ統計が甘いわね。
「だ…大丈夫なの本当に?」
レミィが不安げに呟いた時だった。
「パチュリー様、対魔力防壁が限界です!!このままでは…」
魔法水晶を通じて、メイドの報告…というより悲鳴が聞こえてくる。頃合いね。
「わかったわ、小悪魔」
「いいんですか?いいんですね?」
「本当に大丈夫なの?」
不安げな二人を見ながら、私は言う。
「安心しなさい、私の計画に穴など(あんまり)ないわ。小悪魔…いいわね」
「いいですけど…知りませんよ?」
「ねぇパチェ…大丈夫なの?ねぇ本当に大丈夫なの?」
こんな不安げな顔をしつつも、まだやめろといわないあたりが可愛いわねレミィ。でも私に任せてくれれば大丈夫よ。
私は立ち上がって…言った。
「火薬庫注水!」
うん、自信にあふれた私の声。
「は…?」
困惑に満ちたレミィの声。
「火薬庫注水了解っ…てもう知らないですよっ!」
やけっぱちな小悪魔の声。
ガシャン
そしてこれに『何か』の作動音が加われば…素敵なカルテットの出来上がりね。
「えええええええ~~~~~!!!!!!」
「レミィうるさい」
もう、図書館は静かであるべきなのに…仕方ないわね。予算の一割増で許してあげましょう。これでレミィはお菓子抜きね。
「あ…あのパチェ…注水って…ちょっと…何処に?」
パニック状態のレミィを見るのは本当に楽しいわ。
でも、隣に焦っている人(悪魔だけど)がいるとき、自分は落ち着くものなのよレミィ?
「地下室以外にどこがあるのか聞きたいのだけど?レミィ」
余裕たっぷりな私を見て、レミィの顔がどんどん青ざめる。
「フ…フランっ!!!!!」
駆け出すレミィ(の後ろ姿)に私は言った。
「だから図書館では静かに、あと走らない」
「で、パチュリー様。本当にあんな事して大丈夫なんですか?いくらなんでも流れる水を地下室に流し込むなんて…」
疑惑の視線を向けてくる小悪魔に、私は問い返す。
「何が?」
「だ…だからいくらなんでもやりすぎなんじゃ?」
この子もまだまだね、心配そうにレミィが走り去った扉を見る小悪魔に、私はこう言った。
「…いいえ、これでいいのよ。これで妹様は安心するはず」
「は…?」
うん、レミィの『何がなんだかわからない』っていう表情もいいけど、この子の表情もいいわ、微妙に『何言ってんのかしらこの紫』みたいな視線が混じっているのが特に。
でも、その視線が『さすがパチュリーさま!』に変わる瞬間が一番ね。
私は一呼吸おいて言った。
「妹様は、レミィの事を信じている…いるけど、心のどこかに自分の事が嫌いでこんな所に閉じこめてるんじゃないかって、そういう事はどうしても心の片隅に浮かんできてしまう。その不安と、そんなことを考える自分が嫌で精神が不安定になる…破壊衝動にとらわれる」
私はここでもう一度間を置いた。小悪魔が息をのむ音が聞こえた。
ちなみに、私が間を置いたのは劇場効果を狙ったわけではなく、単に貧血で頭がくらっとしたからだけど。
「…でも、そんな時に流れる水を冒してレミィが助けに来てくれたら?メイド達には手を出さないように言っておいたし、あの流水の量もしっかり調節してあるわ」
そう、私の計画は完全、慌てたレミィが図書館を飛び出して妹様を助ける所まで…全部計画通り。
そんな私を見て、小悪魔があきれ半分尊敬半分な表情で言ってきた。
「う~ん、穴があるはずなんですがまだ見つからない、残念…」
失礼ね…そして、小悪魔は一呼吸おいてこう言った。
「…でも、レミリア様に嫌われるかもしれないのに、お二人の為にこんな事をしたのはさすがですね」
そんな小悪魔の視線は、純粋に尊敬と信頼で満ちていた。
…でも、やっぱりその考え方は甘いわね。
「私とレミィの絆はそう簡単には切れないわ。だって私が切れないようにしてるから…」
再びあきれの表情を見せはじめた小悪魔に、私は続ける。
「だって、この事は私は言わない…けど、メイド達を伝わってレミィの所へ届くわ、さりげなく。裏工作は完全、自分が嫌われることさえ厭わず、友人の為に尽くす私にレミィは感激する、間違いなく…ね」
そう、レミィの性格は完全に分かっている。だって大切な友達だから。
「うわーさすがパチュリーさま、優しいふりして鬼畜ですね。友人さえ遊び道具にするそ精神に私は敬服です、断固友人に持ちたくなどありませんけど」
完全に小悪魔の表情が変わった。
「棒読みで敬服と言われても皮肉にしか聞こえないわね」
「皮肉ですから」
しれっと言うこの子もまた面白い、私の大切な友人兼遊び道具だ。
私は言った。
「…楽しむものよ、友人はね」
「友人でと言い換えても大丈夫ですか?」
「問題ないわ」
呆れる小悪魔を見ながら、私は紅茶を一口すする。完全な香りと味、温度も最高…そして気分も。
…これでレミィがあんなつまらない表情をすることもなくなる。明日からはまたレミィで遊べるだろう。
「ところでパチュリーさま?」
私が、めくるめく楽しい日々に思考をとばしていた時、小悪魔が言った。
「何かしら?」
私は答える。
「水を出すのはいいんですけど…止めるのはどうすればいいんですか?」
「は?」
あれ…
「あの…ですから、水を止めないと地下室が水没…」
あれれ…
「もしかして…」
もしかして…
「パチュリーさま…」
私…
「「水の止め方考えてなかった!?」」
小悪魔の報告書(宛先小悪魔)
パチュリーさまの企みは、約半分が理論は完全でもそもそもの前提が間違っており、約半分は理論は完全なように見えてどこかに穴がある。
よって、パチュリーさまに何かの計画立案を求めると、実行の段階で十中八九失敗する。
以上の理由から、自分が巻き込まれないように留意しつつ、誰かがパチュリーさまに何か頼み事をするように仕向けるのが最良である。
追記
二人はメイド長が助けたそうです。
この紅魔館はパチェを中心に回っているわけですね。
>翔菜様
この二人にはこんな関係であって欲しいと思うのですww
>名前が無い程度の能力様
パチェですからねぇ(何)
>てきさすまっく様
プチも読んで下さったのですかww
おつりはいかほど必要でしょう(笑)?
>SETH様
レミリア様ですから!…過分な評価ありがとうございますorz
>トウヤ様
>ギリギリプチだと思う。
成程…結構悩んだのですが…やっぱり短いですね、反省。ご指摘感謝します。
>この紅魔館はパチェを中心に回っているわけですね
果たしてそうでしょうか…ふふふふふ(何)orz
ご感想ありがとうございます!
>…パチェじゃなくて、むしろ他人にけしかけてる小悪魔が中心…?w
実は、お互いがお互いに弱かったり…みたいな想像をしていたりww