「今日は最高の出来ね~うん」
私は一人紅茶を一口飲み、独語する。隣には自作のシフォンケーキが華を添えていた。
「うん…こんなにいい出来の紅茶はメリーにはとても飲ませられないわ。メリーったらなんでも美味しい美味しい言いながら飲んじゃうんだから。本当に味を分かって言っているのかしら?」
私はこの場にいない友人に文句を言いながら、再び紅茶に口を付けた。
甘く、だけどさっぱりとした味が口の中に広がり、爽やかなグレープフルーツの香りが鼻をくすぐる。
今日の紅茶はなぜか知らないけど最良の出来だった。味、香り…全てにおいて最高だ。 同じく、そばにあるシフォンケーキも見るからに完成度の高さを匂わせる出来、いつもいつも料理をすると『真っ黒い何か』を合成してしまい、「蓮子って本当に料理が下手ねぇ、これはちゃんと処理しないとゴミ袋の中で動き出しそうだわ」と、メリーにからかわれている私としては、見せたいような、でも見せると食べられそうでもったいないからやめておく。
ちなみに、そう言ったメリーは、直後に私の合成物にお札を貼るのだが、それは皮肉にしてもやりすぎだと思うのよ。
…本気じゃ…ないよね?
と、それはまぁいい、今はこの幸せな時間を楽しもう。
私はいよいよシフォンケーキへと手を伸ばす、期待に胸が高鳴った。
苦節十数年、子どもの頃から「蓮子ちゃんはお料理が下手ねぇ」とか「うぇっ!?よくこの材料から毒物作れるなお前」とか言われながら料理の練習をしていたのだけど、その苦労が今報われるのだ。
ちなみに、前者を言った近所のおばさんからは、直後に大泣きしてお小遣いをせしめた。後者を言った級友には、必殺『真っ黒い何か』をプレゼントして文字通り口を塞いだ。
彼は、なんか直後に泡を吹いて気絶して救急車を呼ばれて入院したらしいけど、多分口に無理矢理それを詰めたせいで窒息させてしまったのだろう、息はしていたけど顔が紫だった。やりすぎた。
まぁだからそんな余計なことはいいのだ。今優先すべきは目の前にあるシフォンケーキを食べること、この『シフォンケーキ』な外見は、まさしくシフォンケーキに違いない(意味不明)。
「いただきまーっ!?」
だけど、私がそう言って、いざ目標を食さんとした時に、視界が…揺れた。
「え…ちょ…待った!?」
高貴な香りを奏でた紅茶は床に落下し、その最期にして最大の芳香を発した後沈黙した。
直後、我が生涯の最高傑作である…はずのシフォンケーキもそれに続く。
「あっ!?」
そう言って伸びた手は、彼を助けることなく空を切った。
そして、床には、その本来の役目を果たすことなく、無惨な残骸となった彼の姿だけが残っていた…
「そんな…え!?」
だが、悲劇はそこで終わらない、続いて床全体が大きく歪み、そこにひらいた巨大な穴へと、私の姿が消えていく。
全ての景色が闇に消え、私はどんどん落ちていく、そして、何故か目の前にTシャツが見えて…
「ぶきゃん!?」
最後には、平面蓮子となった私の姿のみが世界に残った…
「ってどういう夢よ!!」
全身に鈍い痛みを覚えながらも私は夢に抗議し、立ち上がる。
最悪の目覚めだ、何で私がTシャツにプリントアウトされなければならないのか、そもそもシフォンケーキを目の前にぶらさげておきながらこれかよと、色々と不愉快な夢だった。
なんで途中までいい感じの夢だったのに、こんなことになったのか…ひとまず、原因を追及すべく、私は周囲の状況を確認する。
まず現在地、私の部屋…の床、ベットは頭上にあり、落ちたらしい。これが多分夢で『落ちた』原因だろう、パターンね。
そしてTVではいつの時代も変わらずやっている料理番組が、おいしいシフォンケーキの作り方なんぞをやっている。そして枕元には飲みかけの紅茶、そういえば昨日の晩本を読んでいる最中に力つきたのよね私…
続いて私の下敷きになっているのは、この前メリーが誕生日プレゼントに送ってくれた大ガマTシャツだ。舌なめずりしてなにかを捕食せんとしているその姿は、非常に不気味だった。
気持ちはありがたかったのだけど、これをかわいいというメリーのセンスはよくわからなかった。ついでに、誕生日を一月勘違いしていたのもメリーらしいけどそれもまあいいだろう。
多分これと、そしてこないだの講義で見た大昔のアニメが合体して『平面蓮子』ができたのだろう。少なくとも、自分では『これ』より可愛いだろうと思うが、それもこの際どうでもいい。
重要なのは…
「蓮子~蓮子~起きてよ蓮子~」
ベットを大きく揺らしている友人の姿だった。間違いなくこの夢の責任の一半…もとい過半はこいつにある。
「犯人はお前かっ!」
「わっ!?蓮子起きた~」
いや、あんたベットから私を落とした時点で気付きなさいよ!
何はともあれ犯人摘発に成功…と、彼女を指さした私だったのだけど、そんな私に何故か涙目で抱きついてくる友人。
いや、ベットの上から全速で抱きつくのはどっちかっていうと…
「え…ちょ…むぎゃ!?」
直後、友人の愛溢れるボディブレスを受けた私は、再び平面蓮子となって夢の世界へと押し戻されたのだった…
「で、何があったのよ?」
メリープレスから強制的に目覚めさせられた私は、頭に残る無数のたんこぶをさすりながら友人に言う。
目覚めさせられるなり視界にとびこんできたメリーの泣き顔に焦って、どうやって私を目覚めさせたのかと、床に散らばっている椅子の残骸に対する追及は一時中断したのだけど、これでくだらん理由だったらパフェの一つ二つじゃ済まさない。
なんてったってすこやかなる安眠を妨害させられたのだ。これを納得させられる理由とはそうそうあるまいて…
そんな私の言葉に、メリーは泣き顔のまま、言った。
「あのね、私の家に来て欲しいの…事情はそこで説明するわ」
五分後…
私は、地面に沈み込むように歩く友人の姿を見ながら考える。果たしてメリーに何があったのか…
涙目になることはよくあるが、落ち込むことなどほとんどないのが私の友人メリーだ。というか、メリーが落ち込むところは見たことがない。そんな彼女が落ち込む理由なんて一体…
仮定1
必修落として留年
のんびり屋のメリーのことだから、履修届に一つ二つ書き漏らして気がつかないという可能性はあるが、それでも絶対「あ~これであと一年人生のモラトリアムが増えたわ」とか言っているだろう、却下。
仮定2
どこか遠くに引っ越すことになった
これだけ長く付き合っていても、メリーの家庭の事情はよく知らない。何か突然事情があって引っ越し…離ればなれなんていう可能性はありうる。保留。
仮定3
告白して振られた
あり得ないとは思うけど、ひとまずメリーだって年頃の普通じゃない女の子だ。気の迷いで誰かに告白し玉砕するという可能性はある。…が、そんな前触れはなかったし、メリーは私に隠し事をできるような技量はない。却下。
仮定4
恋人に振られた
却下、メリーに恋人はいない。っていうかいたら許さない、私にもいないのに。というわけであり得ない。あってはならない。
仮定5
不治の病に…
これだけ科学が進んでも、まだまだ『不治の病』は存在する。バカとか。とするとメリーにだってその可能性は…
「やっぱり仮定2?いえ、でも仮定5も否定しきれない…ああ、どっちにしても離ればなれ!?メリー!!」
「きゃっ!?蓮子、突然抱きつかないで、驚くじゃない…」
「うう…メリー、離ればなれになっても友達よ。月からでもヴァルハラからでも会いに来てね。あ、でもヴァルハラからならあんまり驚かさないように来てね、安眠妨害は禁止よ?」
ああ、暖かなメリーの身体、でもこうしていられるのもあと僅かなのかしら…
でも、涙ぐむ私にメリーはこう答える。
「離ればなれって…私はどこにも行かないし逝かないわ蓮子。遠い所にいってしまったのは…それも私のせいで…私のミスで…あ、でも責任をとらされてどっかに行かなきゃならなくなるのかも…」
今度はそう言ってメリーが涙ぐむ。そんな彼女の顔を見て、仮定6が浮かんだ。
仮定6
メリーがうっかり人を殺した。死体は部屋に…
あり得る!のんびり屋のメリーの事だ。うっかり砂糖と青酸カリを間違えるだとか、うっかり大根と首を間違って首チョンパという可能性は否定できない!
そもそも、さっきだって下手すりゃ死んでた。メリーが乗っかってきた瞬間、首がいやな音たてたし。
それに、そうすると私を部屋に呼んだ説明もつく。自首するにしろ結界の裂け目からどこかに隠すにしろ、善後策を私に相談しにきたのだろう。
結論
メリーがうっかり人を殺して、どうしようかと私に相談しに来た。下手すると共犯。
「メリー…うっかりにもほどがあるわ。でも、今からでも遅くはない、警察に行きましょう」
私はそう言ってメリーの肩を抱いた。
「そ…そんな、私…私…わざとじゃ…それなのに動かなくなっちゃうなんて…」
とたんに、自分の罪の深さを思い出したのか、メリーは泣き出した。でも、事は泣いてすむ問題ではないのだ。
「わかっているわメリー、あなたがわざとそんな事をするような人間じゃないことは…だけどね、だけど…過失でもそんな事をしちゃ…」
たんたんと諭す私に、ついにメリーは観念したのだろう。彼女は、私に抱きついてわんわんと泣き出した。
「う…うわーん!蓮子、何年たっても待っていてくれる…?」
私は、腕の中で泣く友人の体温を感じながら、彼女の頭を撫でて言った。
「ええ、待ってるわ。何年でも…メリーが宇宙に行こうが獄中に行こうが私はいつまでも友達よ。毎日…は無理だけど毎週必ず差し入れに行くから…」
「約束よ蓮子…遅刻は二回に一回、一時間までね…」
「メリー、それは無理。一回に一回、二時間までにしておいて…」
住宅街の真ん中で抱き合いながら泣いている私たちは、きっと周囲から奇異な目で見られているかも知れない。
でもいいのだ、私はメリーと共に茨の道を歩もう。私たちは秘封倶楽部、いつも…いつまでも仲良しな秘封倶楽部だ。
「それじゃあ…案内してくれる?」
「…うん」
私はひとしきり別れを惜しんだ後、メリーをうながす。
もはや猶予はない、なににしても早く自首させなければならないのだ。疑いがかかってからでは自首は成立しないと、こないだの講義で習った。
そして、問題は果たしてメリーの『うっかり』を、裁判官が『過失』と認定してくれるかどうか…それが問題ね。過失致死と殺人では罪の重さが大きく異なる。
『故意なくば罰せず』…まぁ現実には過失なんたらがあるけど…の原則が近代以降の我が国の基本方針なのだから、メリーの普段の行動を証明できれば、『過失』と認定されるかもしれない…
~想像~
「それは明らかに故意だろう」
「いえ過失なんです、裁判長!」
「人の首と大根を間違うなんて普通の人間ではありえんぞ!」
「だからメリーは普通の人間じゃないんです!」
「それならなんなんだ?」
「だからメリーはメリーなんです!こないだだって…(中略)…」
「う…バカな…理論的にあり得ない…」
「だから言ったじゃないですか!メリーはメリーだって!!」
「む…無罪!」
抱き合う私とメリー、これで私たちはいつまでも一緒に…
「え?」
だけどそこで引き裂かれる二人…
「こんなのを野放しにしてはおけない、精神病院送りだ」
「メ…メリー」
「蓮子っ!」
そして、法廷には立ちすくむ私の姿だけが残っていた…
~想像終わり~
まずい、そんなことしたら逆に一生出てこられない所に送られる。
うーん、どうしたものか…
「蓮子…蓮子、着いたよ」
きたるべき法廷での戦いに備えていた私は、メリーの声でふと我に返った。
着いてしまった…一体どんな状態の死体があるのだろう。そもそも死んだのは誰なのか…ひとまず、メリーの保護者兼友人としてはちゃんとお祈りしておかないと…
私の頭は、いつになく高速回転で問題を処理している。しかし、少々その数が多いので、処理能力を超過していた。
私は、脳が過負荷状態のまま、事件現場へと突入したのだった…
「で、メリー、どこにあるの?」
いつも通りのメリーの部屋、争った形跡はない。やはりうっかり殺っちゃったんだろう。
「うん、こっち…」
そう言ったメリーの横顔はとても寂しそうで…
「ここなの」
指さされたのは洗濯機だった。洗濯機?間違って人間詰め込んじゃったのかしら…子どもなら入りそうだし…たまたま遊びに来ていた子をきれいにしてあげようとしてそのまま…
ああ、その子もメリーの家に来なければ、洗濯機に我が身を散らす事にはならなかったでしょうに…
「南無…」
私はそう言って洗濯機をのぞき込んだ…そこには…
「腕時計?」
洗濯機の底に転がっていたのは、いつもメリーがつけてる腕時計だった。え?
「うう…長い間一緒に過ごしてきたのに、まさか服と一緒に洗っちゃうなんて…1980円の防滴時計じゃひとたまりもないわ…」
「そりゃあひとたまりもないでしょうね…」
悲しげに言うメリー。そりゃそうだ、防滴っていうか…下手すりゃ防水でも危うい。
「…っていうかまさか死体は!?」
「死体?何言ってるの蓮子?」
慌てる私と、きょとんと答えるメリー。ああ…これってもしかして…私の勘違い?
いや、疑問形にするまでもなく勘違いだ。
力が…抜けた。
「あのね、そんなに落ち込んでるからてっきり…」
だけど、そう言いかけた私は、メリーの表情に沈黙させられた。
まるで、長年連れ添った相方をなくしたような…そんな表情。彼女は、そんな表情のまま呟くように言った。
「この時計ね、中学校の時に初めてお小遣いで買ったのよ。その時の私にはとっても高かったわ…今でこそ『安物』だけど、その時の私には超高級品。それから気に入ってずっと使って…ベルトが壊れても取り替えて、時計本体より高くついたけどさ…それからもずっと一緒にいて…蓮子の遅刻時間を毎回計って…私の大切な『相棒』。はぁ、でもこれでおしまいだなぁ。水没しちゃったらいくらなんでも直せないでしょうし…」
共に時を歩んできたものには、お金に代えることのできない価値がある。思い出はお金で買えるものではないし、代えることもできないのだ。
「メリー…」
呟いた私に、メリーは泣き笑いをしながら続ける。
「だからね、私のもう一人の『相棒』に手伝ってほしいのよ」
「何を…?」
問い返す私。
「折角だからお墓を作ってあげようと思うの」
実に子どもっぽい考え方だ。だけど…
「はぁ…メリーらしいわね。でも…そういうの嫌いじゃないわ」
そう言って私は笑う。つられてメリーも微笑んだ。
ひとしきり笑った後、私は言った。
「それじゃあ…ひとまず取りだそっか」
「うん」
メリーは答えて手を伸ばす…と…
カチ
「「え?」」
小さな音が、私たちの時を止めた。
カチ…コチ…カチ…コチ…
「メリー!?」
「う…動いてるっ!?動いてるよ蓮子っ!!」
時計は確かに時を刻んでいた。曇ってはいるけれど、秒針は着実に先に進み、その度に小さく、だけどしっかりと音をたてていた。
そう『彼』は洗濯機から生還したのだ。
「蓮子っ!!」
飛びついてくるメリーに、私はたちまちバランスを崩した。
「わっちょ…むぎゃ!?」
本日三度目の平面蓮子、だけどまぁ…今回だけは許してやるか。
数日後
「蓮子~2時間18分32秒の遅刻よ。ほらほら、早くしないと遠野に着く頃には夕方になっちゃうよ?」
駅前には腕時計を見て頬を膨らます友人の姿…私はそこに駆けていった。
「ごめんごめん、でもどうしよう?せっかくの旅行だったのに…指定券大丈夫?」
ああ、こんな日にまで遅刻なんて失敗だった。せっかく宇宙旅行に行けず、落ち込んでいる私を見て、メリーが計画してくれた遠野旅行なのに…指定券って変更きくのかしら?
「うん、発車まであと41分58秒あるわ。お茶でも飲みましょう」
ん?何かおかしい気が…
「…あのうメリーさん?」
私はおずおずと口を開き、メリーは楽しげにこう答える。
「なんでしょう蓮子さん?」
「集合時間は二時間以上前ですよね」
「そうよ?」
「それで発車まで40分以上あるというのは…?」
ある種の確信を込めた私の質問に、メリーは元気一杯こう答えた。
「当たり前よ。蓮子が時間通りに来るなんて計算していたら、旅行になんて行けないじゃない♪列車の発車まではあと40分17秒あるわ」
「く…う…」
騙された、しかし怒れない…結局メリーの考えた通りになってしまったのだから…
そんなメリーは、時計を天にかざしてこう言った。
「旅立ちまであと40分ジャスト!行こうか相棒」
果たして相棒とはどちらなのか…多分それは両方だろう。元気一杯の友人はうきうきの擬音をつけながら歩き出す。そしてふと足を止め振り向いた。
「蓮子っ!ほらほら、発車まであと38分27秒になっちゃったよ?」
「だー!いちいち秒数までつけないっ!!」
元気一杯で、約束の時間に遅れるとしっかり秒の単位まで口に出すメリー…つまり以前と全く変わりがない。
あれから、あの時計がなければ私の遅刻時間も計られることはないのではないかと、微妙にブラックな事も考えてしまったのだけど、メリーの泣き顔とセットじゃあ選択の余地はなかった。
「夜の蓮子もこんな感じだよ?それにしてもこの子がいないと蓮子の遅刻時間が計れなかったからね。危なかったわ…」
そう言って時計を撫でるメリーの姿はとても可愛かったのだけど…
「その時計の存在意義は私の遅刻時間計測用かいっ!」
「半分くらいはね♪」
反面とても憎らしかったのは否定できない事実だった。
『おしまい』
私は一人紅茶を一口飲み、独語する。隣には自作のシフォンケーキが華を添えていた。
「うん…こんなにいい出来の紅茶はメリーにはとても飲ませられないわ。メリーったらなんでも美味しい美味しい言いながら飲んじゃうんだから。本当に味を分かって言っているのかしら?」
私はこの場にいない友人に文句を言いながら、再び紅茶に口を付けた。
甘く、だけどさっぱりとした味が口の中に広がり、爽やかなグレープフルーツの香りが鼻をくすぐる。
今日の紅茶はなぜか知らないけど最良の出来だった。味、香り…全てにおいて最高だ。 同じく、そばにあるシフォンケーキも見るからに完成度の高さを匂わせる出来、いつもいつも料理をすると『真っ黒い何か』を合成してしまい、「蓮子って本当に料理が下手ねぇ、これはちゃんと処理しないとゴミ袋の中で動き出しそうだわ」と、メリーにからかわれている私としては、見せたいような、でも見せると食べられそうでもったいないからやめておく。
ちなみに、そう言ったメリーは、直後に私の合成物にお札を貼るのだが、それは皮肉にしてもやりすぎだと思うのよ。
…本気じゃ…ないよね?
と、それはまぁいい、今はこの幸せな時間を楽しもう。
私はいよいよシフォンケーキへと手を伸ばす、期待に胸が高鳴った。
苦節十数年、子どもの頃から「蓮子ちゃんはお料理が下手ねぇ」とか「うぇっ!?よくこの材料から毒物作れるなお前」とか言われながら料理の練習をしていたのだけど、その苦労が今報われるのだ。
ちなみに、前者を言った近所のおばさんからは、直後に大泣きしてお小遣いをせしめた。後者を言った級友には、必殺『真っ黒い何か』をプレゼントして文字通り口を塞いだ。
彼は、なんか直後に泡を吹いて気絶して救急車を呼ばれて入院したらしいけど、多分口に無理矢理それを詰めたせいで窒息させてしまったのだろう、息はしていたけど顔が紫だった。やりすぎた。
まぁだからそんな余計なことはいいのだ。今優先すべきは目の前にあるシフォンケーキを食べること、この『シフォンケーキ』な外見は、まさしくシフォンケーキに違いない(意味不明)。
「いただきまーっ!?」
だけど、私がそう言って、いざ目標を食さんとした時に、視界が…揺れた。
「え…ちょ…待った!?」
高貴な香りを奏でた紅茶は床に落下し、その最期にして最大の芳香を発した後沈黙した。
直後、我が生涯の最高傑作である…はずのシフォンケーキもそれに続く。
「あっ!?」
そう言って伸びた手は、彼を助けることなく空を切った。
そして、床には、その本来の役目を果たすことなく、無惨な残骸となった彼の姿だけが残っていた…
「そんな…え!?」
だが、悲劇はそこで終わらない、続いて床全体が大きく歪み、そこにひらいた巨大な穴へと、私の姿が消えていく。
全ての景色が闇に消え、私はどんどん落ちていく、そして、何故か目の前にTシャツが見えて…
「ぶきゃん!?」
最後には、平面蓮子となった私の姿のみが世界に残った…
「ってどういう夢よ!!」
全身に鈍い痛みを覚えながらも私は夢に抗議し、立ち上がる。
最悪の目覚めだ、何で私がTシャツにプリントアウトされなければならないのか、そもそもシフォンケーキを目の前にぶらさげておきながらこれかよと、色々と不愉快な夢だった。
なんで途中までいい感じの夢だったのに、こんなことになったのか…ひとまず、原因を追及すべく、私は周囲の状況を確認する。
まず現在地、私の部屋…の床、ベットは頭上にあり、落ちたらしい。これが多分夢で『落ちた』原因だろう、パターンね。
そしてTVではいつの時代も変わらずやっている料理番組が、おいしいシフォンケーキの作り方なんぞをやっている。そして枕元には飲みかけの紅茶、そういえば昨日の晩本を読んでいる最中に力つきたのよね私…
続いて私の下敷きになっているのは、この前メリーが誕生日プレゼントに送ってくれた大ガマTシャツだ。舌なめずりしてなにかを捕食せんとしているその姿は、非常に不気味だった。
気持ちはありがたかったのだけど、これをかわいいというメリーのセンスはよくわからなかった。ついでに、誕生日を一月勘違いしていたのもメリーらしいけどそれもまあいいだろう。
多分これと、そしてこないだの講義で見た大昔のアニメが合体して『平面蓮子』ができたのだろう。少なくとも、自分では『これ』より可愛いだろうと思うが、それもこの際どうでもいい。
重要なのは…
「蓮子~蓮子~起きてよ蓮子~」
ベットを大きく揺らしている友人の姿だった。間違いなくこの夢の責任の一半…もとい過半はこいつにある。
「犯人はお前かっ!」
「わっ!?蓮子起きた~」
いや、あんたベットから私を落とした時点で気付きなさいよ!
何はともあれ犯人摘発に成功…と、彼女を指さした私だったのだけど、そんな私に何故か涙目で抱きついてくる友人。
いや、ベットの上から全速で抱きつくのはどっちかっていうと…
「え…ちょ…むぎゃ!?」
直後、友人の愛溢れるボディブレスを受けた私は、再び平面蓮子となって夢の世界へと押し戻されたのだった…
「で、何があったのよ?」
メリープレスから強制的に目覚めさせられた私は、頭に残る無数のたんこぶをさすりながら友人に言う。
目覚めさせられるなり視界にとびこんできたメリーの泣き顔に焦って、どうやって私を目覚めさせたのかと、床に散らばっている椅子の残骸に対する追及は一時中断したのだけど、これでくだらん理由だったらパフェの一つ二つじゃ済まさない。
なんてったってすこやかなる安眠を妨害させられたのだ。これを納得させられる理由とはそうそうあるまいて…
そんな私の言葉に、メリーは泣き顔のまま、言った。
「あのね、私の家に来て欲しいの…事情はそこで説明するわ」
五分後…
私は、地面に沈み込むように歩く友人の姿を見ながら考える。果たしてメリーに何があったのか…
涙目になることはよくあるが、落ち込むことなどほとんどないのが私の友人メリーだ。というか、メリーが落ち込むところは見たことがない。そんな彼女が落ち込む理由なんて一体…
仮定1
必修落として留年
のんびり屋のメリーのことだから、履修届に一つ二つ書き漏らして気がつかないという可能性はあるが、それでも絶対「あ~これであと一年人生のモラトリアムが増えたわ」とか言っているだろう、却下。
仮定2
どこか遠くに引っ越すことになった
これだけ長く付き合っていても、メリーの家庭の事情はよく知らない。何か突然事情があって引っ越し…離ればなれなんていう可能性はありうる。保留。
仮定3
告白して振られた
あり得ないとは思うけど、ひとまずメリーだって年頃の普通じゃない女の子だ。気の迷いで誰かに告白し玉砕するという可能性はある。…が、そんな前触れはなかったし、メリーは私に隠し事をできるような技量はない。却下。
仮定4
恋人に振られた
却下、メリーに恋人はいない。っていうかいたら許さない、私にもいないのに。というわけであり得ない。あってはならない。
仮定5
不治の病に…
これだけ科学が進んでも、まだまだ『不治の病』は存在する。バカとか。とするとメリーにだってその可能性は…
「やっぱり仮定2?いえ、でも仮定5も否定しきれない…ああ、どっちにしても離ればなれ!?メリー!!」
「きゃっ!?蓮子、突然抱きつかないで、驚くじゃない…」
「うう…メリー、離ればなれになっても友達よ。月からでもヴァルハラからでも会いに来てね。あ、でもヴァルハラからならあんまり驚かさないように来てね、安眠妨害は禁止よ?」
ああ、暖かなメリーの身体、でもこうしていられるのもあと僅かなのかしら…
でも、涙ぐむ私にメリーはこう答える。
「離ればなれって…私はどこにも行かないし逝かないわ蓮子。遠い所にいってしまったのは…それも私のせいで…私のミスで…あ、でも責任をとらされてどっかに行かなきゃならなくなるのかも…」
今度はそう言ってメリーが涙ぐむ。そんな彼女の顔を見て、仮定6が浮かんだ。
仮定6
メリーがうっかり人を殺した。死体は部屋に…
あり得る!のんびり屋のメリーの事だ。うっかり砂糖と青酸カリを間違えるだとか、うっかり大根と首を間違って首チョンパという可能性は否定できない!
そもそも、さっきだって下手すりゃ死んでた。メリーが乗っかってきた瞬間、首がいやな音たてたし。
それに、そうすると私を部屋に呼んだ説明もつく。自首するにしろ結界の裂け目からどこかに隠すにしろ、善後策を私に相談しにきたのだろう。
結論
メリーがうっかり人を殺して、どうしようかと私に相談しに来た。下手すると共犯。
「メリー…うっかりにもほどがあるわ。でも、今からでも遅くはない、警察に行きましょう」
私はそう言ってメリーの肩を抱いた。
「そ…そんな、私…私…わざとじゃ…それなのに動かなくなっちゃうなんて…」
とたんに、自分の罪の深さを思い出したのか、メリーは泣き出した。でも、事は泣いてすむ問題ではないのだ。
「わかっているわメリー、あなたがわざとそんな事をするような人間じゃないことは…だけどね、だけど…過失でもそんな事をしちゃ…」
たんたんと諭す私に、ついにメリーは観念したのだろう。彼女は、私に抱きついてわんわんと泣き出した。
「う…うわーん!蓮子、何年たっても待っていてくれる…?」
私は、腕の中で泣く友人の体温を感じながら、彼女の頭を撫でて言った。
「ええ、待ってるわ。何年でも…メリーが宇宙に行こうが獄中に行こうが私はいつまでも友達よ。毎日…は無理だけど毎週必ず差し入れに行くから…」
「約束よ蓮子…遅刻は二回に一回、一時間までね…」
「メリー、それは無理。一回に一回、二時間までにしておいて…」
住宅街の真ん中で抱き合いながら泣いている私たちは、きっと周囲から奇異な目で見られているかも知れない。
でもいいのだ、私はメリーと共に茨の道を歩もう。私たちは秘封倶楽部、いつも…いつまでも仲良しな秘封倶楽部だ。
「それじゃあ…案内してくれる?」
「…うん」
私はひとしきり別れを惜しんだ後、メリーをうながす。
もはや猶予はない、なににしても早く自首させなければならないのだ。疑いがかかってからでは自首は成立しないと、こないだの講義で習った。
そして、問題は果たしてメリーの『うっかり』を、裁判官が『過失』と認定してくれるかどうか…それが問題ね。過失致死と殺人では罪の重さが大きく異なる。
『故意なくば罰せず』…まぁ現実には過失なんたらがあるけど…の原則が近代以降の我が国の基本方針なのだから、メリーの普段の行動を証明できれば、『過失』と認定されるかもしれない…
~想像~
「それは明らかに故意だろう」
「いえ過失なんです、裁判長!」
「人の首と大根を間違うなんて普通の人間ではありえんぞ!」
「だからメリーは普通の人間じゃないんです!」
「それならなんなんだ?」
「だからメリーはメリーなんです!こないだだって…(中略)…」
「う…バカな…理論的にあり得ない…」
「だから言ったじゃないですか!メリーはメリーだって!!」
「む…無罪!」
抱き合う私とメリー、これで私たちはいつまでも一緒に…
「え?」
だけどそこで引き裂かれる二人…
「こんなのを野放しにしてはおけない、精神病院送りだ」
「メ…メリー」
「蓮子っ!」
そして、法廷には立ちすくむ私の姿だけが残っていた…
~想像終わり~
まずい、そんなことしたら逆に一生出てこられない所に送られる。
うーん、どうしたものか…
「蓮子…蓮子、着いたよ」
きたるべき法廷での戦いに備えていた私は、メリーの声でふと我に返った。
着いてしまった…一体どんな状態の死体があるのだろう。そもそも死んだのは誰なのか…ひとまず、メリーの保護者兼友人としてはちゃんとお祈りしておかないと…
私の頭は、いつになく高速回転で問題を処理している。しかし、少々その数が多いので、処理能力を超過していた。
私は、脳が過負荷状態のまま、事件現場へと突入したのだった…
「で、メリー、どこにあるの?」
いつも通りのメリーの部屋、争った形跡はない。やはりうっかり殺っちゃったんだろう。
「うん、こっち…」
そう言ったメリーの横顔はとても寂しそうで…
「ここなの」
指さされたのは洗濯機だった。洗濯機?間違って人間詰め込んじゃったのかしら…子どもなら入りそうだし…たまたま遊びに来ていた子をきれいにしてあげようとしてそのまま…
ああ、その子もメリーの家に来なければ、洗濯機に我が身を散らす事にはならなかったでしょうに…
「南無…」
私はそう言って洗濯機をのぞき込んだ…そこには…
「腕時計?」
洗濯機の底に転がっていたのは、いつもメリーがつけてる腕時計だった。え?
「うう…長い間一緒に過ごしてきたのに、まさか服と一緒に洗っちゃうなんて…1980円の防滴時計じゃひとたまりもないわ…」
「そりゃあひとたまりもないでしょうね…」
悲しげに言うメリー。そりゃそうだ、防滴っていうか…下手すりゃ防水でも危うい。
「…っていうかまさか死体は!?」
「死体?何言ってるの蓮子?」
慌てる私と、きょとんと答えるメリー。ああ…これってもしかして…私の勘違い?
いや、疑問形にするまでもなく勘違いだ。
力が…抜けた。
「あのね、そんなに落ち込んでるからてっきり…」
だけど、そう言いかけた私は、メリーの表情に沈黙させられた。
まるで、長年連れ添った相方をなくしたような…そんな表情。彼女は、そんな表情のまま呟くように言った。
「この時計ね、中学校の時に初めてお小遣いで買ったのよ。その時の私にはとっても高かったわ…今でこそ『安物』だけど、その時の私には超高級品。それから気に入ってずっと使って…ベルトが壊れても取り替えて、時計本体より高くついたけどさ…それからもずっと一緒にいて…蓮子の遅刻時間を毎回計って…私の大切な『相棒』。はぁ、でもこれでおしまいだなぁ。水没しちゃったらいくらなんでも直せないでしょうし…」
共に時を歩んできたものには、お金に代えることのできない価値がある。思い出はお金で買えるものではないし、代えることもできないのだ。
「メリー…」
呟いた私に、メリーは泣き笑いをしながら続ける。
「だからね、私のもう一人の『相棒』に手伝ってほしいのよ」
「何を…?」
問い返す私。
「折角だからお墓を作ってあげようと思うの」
実に子どもっぽい考え方だ。だけど…
「はぁ…メリーらしいわね。でも…そういうの嫌いじゃないわ」
そう言って私は笑う。つられてメリーも微笑んだ。
ひとしきり笑った後、私は言った。
「それじゃあ…ひとまず取りだそっか」
「うん」
メリーは答えて手を伸ばす…と…
カチ
「「え?」」
小さな音が、私たちの時を止めた。
カチ…コチ…カチ…コチ…
「メリー!?」
「う…動いてるっ!?動いてるよ蓮子っ!!」
時計は確かに時を刻んでいた。曇ってはいるけれど、秒針は着実に先に進み、その度に小さく、だけどしっかりと音をたてていた。
そう『彼』は洗濯機から生還したのだ。
「蓮子っ!!」
飛びついてくるメリーに、私はたちまちバランスを崩した。
「わっちょ…むぎゃ!?」
本日三度目の平面蓮子、だけどまぁ…今回だけは許してやるか。
数日後
「蓮子~2時間18分32秒の遅刻よ。ほらほら、早くしないと遠野に着く頃には夕方になっちゃうよ?」
駅前には腕時計を見て頬を膨らます友人の姿…私はそこに駆けていった。
「ごめんごめん、でもどうしよう?せっかくの旅行だったのに…指定券大丈夫?」
ああ、こんな日にまで遅刻なんて失敗だった。せっかく宇宙旅行に行けず、落ち込んでいる私を見て、メリーが計画してくれた遠野旅行なのに…指定券って変更きくのかしら?
「うん、発車まであと41分58秒あるわ。お茶でも飲みましょう」
ん?何かおかしい気が…
「…あのうメリーさん?」
私はおずおずと口を開き、メリーは楽しげにこう答える。
「なんでしょう蓮子さん?」
「集合時間は二時間以上前ですよね」
「そうよ?」
「それで発車まで40分以上あるというのは…?」
ある種の確信を込めた私の質問に、メリーは元気一杯こう答えた。
「当たり前よ。蓮子が時間通りに来るなんて計算していたら、旅行になんて行けないじゃない♪列車の発車まではあと40分17秒あるわ」
「く…う…」
騙された、しかし怒れない…結局メリーの考えた通りになってしまったのだから…
そんなメリーは、時計を天にかざしてこう言った。
「旅立ちまであと40分ジャスト!行こうか相棒」
果たして相棒とはどちらなのか…多分それは両方だろう。元気一杯の友人はうきうきの擬音をつけながら歩き出す。そしてふと足を止め振り向いた。
「蓮子っ!ほらほら、発車まであと38分27秒になっちゃったよ?」
「だー!いちいち秒数までつけないっ!!」
元気一杯で、約束の時間に遅れるとしっかり秒の単位まで口に出すメリー…つまり以前と全く変わりがない。
あれから、あの時計がなければ私の遅刻時間も計られることはないのではないかと、微妙にブラックな事も考えてしまったのだけど、メリーの泣き顔とセットじゃあ選択の余地はなかった。
「夜の蓮子もこんな感じだよ?それにしてもこの子がいないと蓮子の遅刻時間が計れなかったからね。危なかったわ…」
そう言って時計を撫でるメリーの姿はとても可愛かったのだけど…
「その時計の存在意義は私の遅刻時間計測用かいっ!」
「半分くらいはね♪」
反面とても憎らしかったのは否定できない事実だった。
『おしまい』
今回はむしろ蓮子の仮説の多彩さに大笑いでしたがwww
ってか蓮子から見たメリーってどんだけうっかりさんなんだwww
平面蓮子発売の暁には是非ご一報を、先行予約金入れときます ミ◎
じゃあ私は大ガマTシャツ(Lサイズ)の黄色と紫で一着ずつ予約 ミ◎
大根と首の所で何故か「Yield」が脳内再生されてしまいましたw
ちなみにウチの大学は必修は予め履修登録されてますけどね(ぇ
広域科目が多すぎて、何を受講しようか迷う事がありますが。
…経済学部じゃなくてよかった(何
>名前が無い程度の能力様
>ってか蓮子から見たメリーってどんだけうっかりさんなんだ
非常に気になる所です(笑)きっとこの蓮子なら「メリーがうっかり日本沈没させた!」って言っても信じるかもしれませんね。
>あざみや様
>私も初めて買った時計が壊れたときは暫く放心していましたね
ああ、やはりですか。長く使っていると、何か愛着が出てくるんですよね…特に最初に買った物とかは…
>月影蓮哉様
>何かいろんなネタが仕込まれていると画策しちゃった俺って一体
平面蓮子は明らかにアレですがww他には『史上最大の作戦』のドイツの将軍さんのセリフ改変がありましたね(気付かれたならさすがですww)。
>ちなみにウチの大学は必修は予め履修登録されてますけどね(ぇ
便利ですねーというか、もしかして時代の流れ?履修表とにらめっこなんていうのも、その内なくなるのかもしれませんね…
>行こうか相棒 ってとこすごい好きw
ご感想ありがとうございます。ボケてるけど所々で(え?)かっこいい、そんなメリーを目指しています。
ご感想(?)ありがとうございますww
>…ところで、ですね。やっぱり、ポケットに入れたまま洗濯してしまった >実体験、おありなんでしょうか?w
はい、しっかり無事だった所まで含めて体験済みです(←⑨)ww生活防水って案外強いんですねー(笑)