Coolier - 新生・東方創想話

Happy Birthday

2006/10/12 05:59:23
最終更新
サイズ
6.16KB
ページ数
1
閲覧数
824
評価数
1/22
POINT
830
Rate
7.43









「え、パーティですか?」

今日の紅魔館はとても慌しかった。
なんでも今日はパーティをやるらしい。

だが、一人、咲夜だけは違った。

「しかし、そういった話は事前に言って頂けないと・・・」
「あら、話したわよ?咲夜は聞いてなかったのね。ほら、他のメイド達はもう動いてるわよ」
確かに、咲夜以外のメイド達はせっせと掃除やテーブルクロスの準備をしていた。

「んー、じゃあ私は料理のお手伝いに行ってまいります」
と咲夜は厨房へと向かおうとするとレミリアに止められる。
「料理の方は大丈夫よ、私が作るから」
「え、しかしお嬢様・・・・」
「もう!私だって一人でできるんだから!困ったら門番でも捕まえるわよ」
「しかし・・・」
「さっきからそればっかり、私は大丈夫だから!咲夜はゆっくりしておけばいいの!」
とレミリアに背中を押されながらしぶしぶ部屋を後にする。
「でも、お嬢様がお料理を・・・・・大丈夫かしら・・・」
そういいながらも咲夜は自分の鼻から紅い物が出ているのに気づき、ふき取る。

そして咲夜は小走りで他の準備場所を手伝いに行く。

「ねぇ、こっちの準備で何か手伝える事はないかしら?」
「いえ、こっちは大丈夫です」
とメイドににこやかに答えられる。
「う~ん、他に行くところといえば・・・・・」





――――図書室。
「何?ここは何もないわよ」
「パチュリー様は何もしないのですか?」
「するも何も、私は何も準備するものは無いもの。」
とその時。


バコォォォンと凄い爆発音と共に地響き。

「おーい、パチュリー!迎えに来たぜ!」
「迎えにって・・・・何処に行くとも何も言って無いじゃないの。」
「そりゃな、今決めたんだ」
はぁ・・・とパチュリーは深い溜息をついて顔を俯ける。
「パチュリー様?」
「・・・・じゃあ、ちょっとだけ・・・」
ぼそっとだが、確かに確かにそう聞こえた。
「よし、じゃあ行こうぜ」
「咲夜、後は・・・お願い」
とパチュリーはどこか顔を赤らめ魔理沙に引っ張られていった。

「・・・・・・」

嵐の様に現れて何事も無かったかのように去って行った魔理沙にそれについて行ったパチュリー、
あまりの急なことにしばらく咲夜は呆気にとられていた。






「あ、図書室の掃除・・・」


咲夜は思い出すと先ほどの爆風で散らかった本をせっせとかたずけていった。

その途中、咲夜はあることに気づいた。
「そういえば・・・・・今日って何かあったかしら・・・」
咲夜には全く心当たりが無かった。
「うーん・・・・紅白に聞いてみましょう。」
とは言ったものの、全く当てにはしていない。
まず何故、紅白が出てきたのか本人もよくわからなかった。

咲夜は門前で転寝している中国にナイフを1本突き刺し、途中レミリアに
「神社行くんだったら霊夢呼んできて」と頼まれてから紅魔館を後にした。





―――博麗神社
「んー、今日もいい天気だわー。お茶もおいしいし・・・」
霊夢は掃除を中断してゆっくりとお茶を飲んでいた。
「御機嫌よう、」
咲夜は素っ気無い挨拶をしつつ霊夢の隣に座る。
「あら、あなた一人でここに来るなんて珍しい。何かあったの?」
「さあ、あなたが何か知らないかと思ってきたのだけど・・・やっぱり何も知らなかったのね」
「ふぅん、」
「なんでも、今日はパーティをやるそうよ」
「へぇ」
「で、お嬢様があなたを招待したいそうよ」
「ふぅん・・・・・」
「・・・・・・聞き流してない?」
「いいえ」
「・・・・・・・・」

しばらく沈黙が続く。

「で?何」
「・・・・それだけよ・・・来なかったら刺すわよ。」
「だから何で私が・・・・」
「私も知りたいのよ・・・」
霊夢はやれやれ、といった表情で湯飲に残ってたお茶を飲み干す。

「ううん、今日は一体何のパーティなのかしら、」
「さあねぇ」
「じゃ、私は他を当たってみるわ、その間にちゃんと行っておきなさいよ」
「分かってるわよ・・・」
よっこいしょっと霊夢はゆっくり腰を上げるとふよふよと紅魔館の方向へ飛んでいった。
「さて、他にどこを当たろうかしら・・・・・。」


永遠亭はどう見ても今回の件には関わりはなさそうだ。
魔理沙達は知っているはずもないだろう。パチュリー様も一緒だし。
それだけでなく何処に行っているかも分からなかった。


「・・・・とりあえず帰りましょうか・・・準備の状態も気になるし・・・」
咲夜はしばらく一休みして紅魔館へと戻った。




―――紅魔館
「あ、咲夜さんお帰りなさい。」
と出かけるときには寝ていた門番が笑顔で向かってきた。
まだ頭にナイフ刺さってるけど。

「あなたはパーティの準備はしないのかしら?」
「私は、ここを守るのが仕事ですから!」
えへんと胸を張る中国。

「じゃあその頭の上のナイフは何かしら?」
「え、ナイフ・・・?え、あ、あぁーー!?」
中国は慌てて頭からナイフを引っこ抜く。
「ひ・・ひどいです!!咲夜さん・・・・」
「寝てるあなたがいけないのよ」
「うぅ・・・・」
「そう、そんな事より・・・・準備の方はどうなっているのかしら?」
「あら、丁度いいタイミングに帰ってきたわね、咲夜」
レミリアが咲夜の元に向かって来た。
「お嬢様、」
「準備の方はもう済んでいるわよ、後一つを残して、ね」
と不敵な笑みを浮かべる。

「あなたのために置いておいたのよ、さぁ、行きましょうか。美鈴。」
はい、と元気な声で答え、咲夜の手を引く。
「咲夜さん、こっちです。」
「え、ええ」

そのまま中国に引っ張られ、暗い場所へとつく。
「ちょっと、中国、ここはどこ・・・?」
返事が返ってこない。
「中国、ふざけるのはやめ・・・・・」
咲夜がしゃべり終わるその刹那。辺りを光りが咲夜を包む。
「!?・・・・」





言葉を失った。
そこには紅魔館のメイドを含め、沢山の人妖が集まっていた。
「え・・・・・・」
「最後の準備が整ったみたいね。」
レミリアが後からやって来た。
「最後の準備って・・・・」
「あら、分からない?このパーティの主役の登場よ。」

一瞬間をおいて、レミリアが咲夜の前に立つ
「咲夜、誕生日おめでとう」
「え、誕・・・・・生日・・・・・?」
「咲夜さん、後ろ、見てください」
中国に言われるがまま、後ろを振り向く。
そこには大きな垂れ幕がつるしてあった。


『咲夜さん 誕生日 おめでとう!!』


と大きな字で書いてあった。
「今日はあなたが幻想郷に来た日、その日があなたの誕生日よ」
「・・・・いつから、決まったのですか・・・・?」
「貴女がこの幻想郷に来た時から運命が決まったわ」
「・・・それは・・・運命なのでしょうか?」
「ええ、運命よ。」

「さぁ、皆さん揃ったところで、二人とも、行きましょう!」
美鈴はそう言うと皆に「グラスを持ってください~」と呼びかける。
「ほら、咲夜も」
レミリアはそう言うと血の様に赤いワインが入ったグラスを咲夜に渡す。
「ありがとうございます」

「じゃあ、咲夜さんの誕生日を祝って・・・・」






         乾杯!!






その夜、紅魔館からの明かりが消える事は無かった。
その中からは、賑やかな騒ぎ声が聞こえてきた。

だが、咲夜の泣いた顔は誰も見ていなかった。
誰が見ても、「ふふっ」と笑っている顔しか見ていなかった。


咲夜は泣かなかったのか・・・・・。


そうではない。


忘れてはならないのは、



彼女が、時間を止める事ができるということだ。


例えば、初めましてな龍我[蓮]です。

なんだか無性に咲夜さんで幸せな物語を書きたかったのです・・・・・
ああ、お腹痛い・・・関係ないですね、ごめんなさい。

相変わらず少ない無いようですが、ががが

ああ・・・咲夜さんかわいいなぁ・・・・・

でもやっぱり蓮子がs(クロースアップ殺人鬼
龍我[蓮]
[email protected]
http://ryuuga.yukishigure.com/
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.810簡易評価
6.無評価名前が無い程度の能力削除
>『咲夜さん 誕生日 おでとう!!』
せっかくのいい話が…これで吹いちゃいました。
8.20名前が無い程度の能力削除
おでとう・・・orz