紅い屋敷に悪魔が一匹
勇者が一人やってくる
悲しみ 怒り 背負った勇者は
亡き者のために剣を振るう
早く来ないか 待っているぞ
悪魔は勇者を待ち望む
勇者は何もわからない
世界はすでに悪魔の配下
自ら意思でたどり着く地は
全て悪魔の予定調和
悪魔の手にある勇者の人形
ついに目前 やってきた!
悪魔は倒れて世界は平和
勇者は英雄 幸せに!
そんな結末 全ては幻想
死体の丘で哀れな勇者は
新たな魔王と成り上がる
いいか よく見ろ 妄信勇者
お前の拳は何色だ?
いいか よく聴け 盲目勇者
ハッピーエンドはここにない
Side R-Ⅴ RUMBLE
森の妖怪へ咲夜が通る山道に人と動物が通らないように命令をしておいた。
「さて、計画を聞かせてもらいましょうかパチェ」
「その前に重要な前提があるわ」
「何?」
「あの子、時を操れる。空間操作の可能性からもしやと思っていたのだけど」
「時を…? 何よそれ、神?」
「神にさえ反逆できる力ね。まさに禁忌。あなたの妹といい勝負」
「嘘よ、そんな力あるわけない」
「いいわ。私がどうしてそう判断したのか教えてあげる。まずあの子の瞬間移動についてだけど…」
……
長い。ひたすら、長い。
パチェはたまにいきなりこうなるから困る。講義モード全開。
わけがわからないけどとりあえず長いことはわかる。
速度の相対性と光速度一定則の矛盾?
このあたりで思考は手放した。
「相対性理論では世界は4次元といわれて…」
高いところと低いところでは時の流れが違う?
重いと空間がゆがむ?
ブラックホールには落ちられない?
相対的時間の中で絶対的時間を持つものは空間が絶対だと矛盾を起こす?
このあたりで意識を手放した。
「よって彼女は空間も操れるということになるのよ」
「うー」
「素敵な寝言をありがとう。悪魔は脳がないという証明がこれでQEDね」
「パチュリー様。私は聞いておりました!」
「あなたには別に聞いていてといっていない」
「…」
「レミィいい加減こっちの世界に戻ってきなさい。そんなに難しい話をしたつもりはないけど」
「わかったわかった。あの子は時が操れる。それでいいのね?」
「結論だけいえばね」
「過程なんかいいじゃない」
「過程なくして結果はないのよ。あなたまだ良く意味わかってないのね。このままだと、あなた死ぬわよ」
「…は?」
「あの子は銀のナイフを持ってくるんでしょう?
時を止めて滅多切りにされたらあなた死ぬんじゃないの?
蝙蝠は無数にわくけど、一時的には有限の蝙蝠で構成されているんだから。
しかも彼女は都合よく望むものは完全に時を止めないですむらしい。
もっとも今のところ無意識にやっているのだと思うけど。
雪に足跡をつけなかったのは時が止まると物は固定されるということでしょう?
でもそう仮定すると服を着ていては服に固定されて動けないことになるから。
よってあなたの未来はこのままだとひき肉よ。誰も食べないけど」
「…かもしれないわね。どうしようパチェ」
私だって死ぬのは嫌だ。身の毛がよだつ。
そういえばはっきりこれからの運命が見えない。もし運命がないとしたら最悪。
「いい考えがあるっていったでしょ。彼女に完全な敗北を与え服従させる方法があるって」
ああ、パチェが輝いて見える。
「でももし彼女が無限に時を止められたら100%あなたが死ぬけど」
光は消えた。
「パチェは何を書いているのかしら」
「さあ…」
私の体を計った後何かを書き始めた。
「…できたわ。美鈴、直ちにこれと同じものを作りなさい」
「わかりました」
美鈴が出て行く。
「何の設計図?」
「鎧」
「そんな古典的な方法で…」
脱がされたらおしまいじゃないか。
「あなたは吸血鬼でしょ。貴方しか着られない鎧を作ればいいのよ」
「どういうこと?」
「それは完成したらわかるわ。じゃあこれからの計画を話すわよ」
「まず一番望ましい場合。
彼女は自分の能力を不完全にしか使えない、あるいは時間操作に限界があるとき。
その場合きっと湖で足止めを食う。
彼女は水を渡れるはず。水も時が止まれば固定化されると考えるのが自然。
ゆえに湖岸でとどまっていたらこの場合。
このときは美鈴に舟で運んでもらうわ。
そしてそれとなくあなたの弱点を教える。心臓が弱かったかしら」
「心臓に持病はない」
「刺されたらの話。吸血鬼って心臓を杭で打たれたら封印されるんじゃなかった?」
「やったことがないからわからない。試すのは無しね」
「じゃあその場合あなたの弱点は心臓と伝える。彼女を貴方の居る部屋に招きいれて鍵をかける。
彼女はあなたを殺そうとするが鎧に阻まれてできない。
あの夜での姿を見る限り、きっと彼女には人間を超える体力はないと思う。
そのうち限界が来て屈服する。しかも鎧なんかで失敗するなんて精神的ダメージも大きい。
そのあと今までの真実を語って、服従させる。おわり」
「最後がそんなにうまくいく?」
「うまくいくはずよ。悪と信じていたものが正当な理由をもっていた衝撃は半端じゃない。
怒り狂った彼女にはかなり重いものだろうから、その動揺につけ込むのよ。救いの手を差し伸べてね。
すぐに服従とはいかないけど彼女は行くところがないから、しばらくここに住ませて懐柔してしまえばいい」
「えげつないわね。やっぱりあなたは調教師にむいているわ」
「狂獣の扱いには慣れてるから。人も獣も興奮するほど判断力を失う。これほど心理的に無防備な状態は無い」
「つまり鉄は熱いうちに食え、とかいうやつね?」
「二重に違う」
「次にあまり望ましくない場合。
瞬間移動でこちらまでわたってきた場合ね。
この場合彼女は無限、もしくはかなり長時間時間操作が出来る。
さすがに鎧だから前の場合と同じようにしていたら中から身を掻き出されてあなたは死ぬ」
「掻き出されるって嫌な表現ね。私は蟹じゃないのよ?」
「そのときはあなたの飛行能力を使って空中にとどまる。
彼女は届かない。あとは空中から何とか持久戦に持ち込んで屈服。
といっても持久戦をするのは彼女だけでしょうがね。あとは前と同じ」
「最後に最悪のケース。
彼女が空間操作まで完全に使え、飛行できた場合。
あるいは本当は人間離れした力を持っていた場合。
このとき彼女は湖を飛んでくるでしょうね。瞬間移動の可能性もあるけど。
あなたの部屋にたどり着く。
あなたの鎧を剥ぎ取って、逃げる場所も暇もなくあなたは絶命する。おわり」
「本当に最悪ね」
「その場合は私達逃げさせてもらうわ」
「あなた私をかばうとかそんな選択肢はないの?」
「命を懸けて守るなんて相手にとってはいい迷惑。あなたは死後も私と一緒に居たいの?
自分が死ぬことで関係ない私まで殺したい? フランのことでわかっているでしょ」
「…まあね」
「ただ、もう既に時間を止めて到着しているという場合もあるわ。
その場合はあきらめましょう。死ぬときは一緒よ」
一緒に死なざるを得ないと言っているだけだ。全く物は言い様。
「早ければ次の夜には来るでしょう。どう湖を渡るかが全ての分かれ目。
今まで一緒で楽しかったわレミィ。あなたはいつまでも私の友人だから…」
ひどく慈しむような目をしている。
「何、その葬式で聞きそうな台詞」
「だって瞬間移動だと最悪の場合に入ることもあるからあなたの死ぬ確率は二分の一よ」
「ぜひとも服従させたあとはそんな野蛮な能力の使い方をしないように教えこまないとね」
「確かに。ちっとも幻想郷的じゃないわ。スペルカードも教えないと」
「きっと外の世界は遊びの優雅さを知らないのね」
ため息をつく。
「全く幻想郷の危機の次は紅魔館の危機か」
「とりあえず死んだらベリーインレイクでOK?」
「湖の雑魚どもが最強になっちゃうからだめ」
次の夕方。
「では、いってまいります」
「あなたの舟に彼女が乗ったらいいわね。飛んでいったら全力で逃げなさい」
「お嬢様…」
「そのときは合図の弾幕を撃って、自分がメイド長と名乗って出来るだけ粘ってね。
なんとしても私たちの逃げる暇を作るのよ」
「…ええ、わかっていましたよ」
美鈴は出て行った。
「そういえば鎧は?」
「これ」
パチェがかかっていた布を取る。
「これは…どう着るの?」
薄めの硬い金属製。
継ぎ目がない。
かぶろうにも肩より胴の穴が狭い。
体に完全に合いすぎて、着るための隙間がない。
「私に関節を外せとでも?」
「一度蝙蝠になって中に入ればいいでしょ」
あ、なるほど。
「ねぇパチェ」
「なに?」
「こんな寸胴だとかっこ悪いわ。もっと胸とか腰とかこう…」
「レミィ隙間は命取りよ、掻き出されるわ。特に胸とか」
大きなお世話だ。
「レミィ、最後に一言。
あなたのことだから大丈夫だと思うけど自信のない素振りや恐れる素振りはだめよ。
それと真実は冷静に慎重に語りなさい」
「わかってるわよ」
手をひらひら振って背を向ける。
私は自分の部屋に行った。
もっとパチェの話を真面目に聞くべきだった。
ノックの音。
「お嬢様」
「美鈴?」
「無事彼女は舟に乗りました。ここまでの鍵は全てあけておきました。
長時間の操作は不可能。回数も連続では多く使えないようです。
今は睡眠薬で眠らせていますが、まもなく目を覚まします」
「ご苦労。あなたはどこかに身を隠しておきなさい」
運命は私に微笑んだ。そう思った。
私が自らその幸運を潰すとも知らず。
私は全てのことを見抜いたつもりで自身の姿を見ていなかった。
部屋で待つ。
鎧から羽根は出せなかったがまあいい。飛ぶのにはそんなに支障はない。
私はついに彼女を手に入れられる。私の能力さえ退けるイレギュラー。
ああ、早く来ないか。愛しい愛しい咲夜。
異常なほどの期待。
私はきっと彼女を手に入れるという期待以上の何かを抱いていたのだ。
きっとそれは危険すぎる期待。
…遠い笑い声が聞こえた気がした。
扉が開いた。
近くの壁に張り付く。
あの銀髪の少女。美鈴と同じお下げをしているじゃないの。
まあなかなか似合っているからよしとしよう。
パチェの細工がうまくいっていればあの扉は閉じると同時に鍵がかかる。
ガチャッ
成功だ。
さあ、運命の邂逅を。
「ようこそ、紅魔館に。大量殺人犯さん」
村のこと、皮肉をこめて言う。
彼女は訝しげな顔をしている。
何のことかわからないのだろう。それでいい。
「待ちくたびれたわよ。咲夜」
そういえばこの子の名前はなんと言うのかしら?
「さくや? 昨日の夜から待っていたの? 光栄ね」
「昨夜じゃないわ。あなたがこれから私たちにつけられる名前。なぜかは知らないけどね」
きっと何を言っているか理解できまい。
理解など望んでいない。これはただの遊戯。
「どういう状況ならそんなことになるのかしら? 私はあなたたちを皆殺しにするためにきたのよ?」
露骨に疲れていらだった顔を見せてくる。素敵。
そうじゃないと服従させるにも張り合いがない。
「あら奇遇昨夜の私と同じ。やっぱり大量殺人犯さんね」
「私の名前はかぐや。あなたのつけた名前なんかいらないわ」
かぐや姫かしら。月の夜竹林で…間違ってはないけれど。
私のイメージは、ぬばたまの美女。
「あなたが黒髪だったらそれでもよいかもしれないけど。残念ながらあなたは銀髪。髪は美鈴とおそろいね?」
「あいつはあと数分でお揃いじゃなくしてあげるわ。私一人オリジナルになるのよ」
「それもいいわね、私としては前髪をもう少し跳ねさせるといいと思うわ」
「ああ、もう話すのは疲れたわ。はじめましょうか」
「何の遊び? 弾幕ごっこ? 殺し合いごっこ?」
血が踊る。興奮。少し前置きが短いが体中が熱い。
今そこに私の勝利がある! 『ツイニ』
「紅魔館吸血鬼密室殺人事件よ」
次の瞬間私の体は千切れ飛んでいた。
再生。時が戻るかのように修復される体。
結構奥まで傷ついていた。危ない危ない。
もっとも本当に心臓が弱点か知らないけど。
目を見開いて肩で息をする少女。歯がカチカチとなっている。
ああ、いいわ。 『サバキ』
興奮を何とかこらえて言葉を吐く。
「レディーの服を剥いで切り刻むなんてまるでジャックザリッパーね。あまりいい趣味じゃないわ」
「簡単なこと、あなたの力でできないことは時をとめてもできない。
あなた自分が万能、いや全能の存在だと思い込んでいたでしょ。なんて傲慢」
笑みが止まらない。全く計画通り! 『ハヤク』
「う…っ!」
「嘘だ!!!」
「いいわ!! もっと踊って!!」
もう自分が抑えられないほど私は高揚していた。
まるで阿片を吸ったかのよう。自己陶酔。
「どう? 人間の限界は見えた?」
もう動けるかどうかもわからない疲れきった彼女に一言。
屈服の時が目の前にある。 『マダカ』
「あなたはきっと最高の殺人鬼になれるでしょうね? 妖怪相手には分が悪いようだけど」
扉の前に瞬間移動。
混乱しているのだ。さっき密室といってわかっているくせに。
彼女の顔はまた絶望にゆがみ、ひどくサディスティックな感情に駆られた。
何かが耳元で囁く気配。 『ククク』
「…殺せ」
「嫌よ」
「殺してよ!」
「最初からあなたは私のものになる運命よ」
「そんな運命信じない! 私の魂まで汚す気か!」
「おとなしく私のものになりなさい。抗っても無駄よ。私だって変えられないんだから」
少しだけ仄めかす。
「黙れ! お前が憎い!
何十回地に這わせても、何百回断末魔を聞いても!
何千回切り刻んでも足りないほどお前が憎い!!
何で私の幸せを奪った!!! 答えろ!! 悪魔ッ!!!」
そう、私は頭に血がのぼっていた。
冷静でいるつもりで興奮に支配されていた。
幼い彼女以上に私が狂っていた。
なんて私は幼い。 『ヤット』
「いい加減にしなさい咲夜。聞き分けのない子は嫌いよ。そんなに知りたいのなら…」
胸倉をつかむ。
大きな瞳に映る私。
瞳の奥は悲しみと絶望の蒼色。
「今から真実を教えてあげるわ」
私は服従という目的すら忘れていた。
暴走。 『オチロ』
新たな目的の影ができていた。
「あなたはこの世界のものではない。ここは幻想郷、魔物と妖怪と人間の住む閉じた世界。
あなたは不思議な箱に乗ってやってきた。覚えているでしょう?」
ひどく驚いたような顔で目を見開く。
「あなたは竹林に現れ、そして人里に保護された。
あの夜の家族を見るに美しい家族愛を得たようね?」
「お前が殺したくせに…っ」
「本当にそう思う?」
一瞬意外そうな顔。
全く想像通りの反応。
自分の鼓動が聞こえそうだ。待ち望んだ瞬間。
「馬鹿を言わないで! この目で見たのよ! お前が皆を殺しまくった姿くらい!」
「じゃあ、何故私は殺したのかしら?」
「知らない! 殺したかったから殺したんでしょう!」
息を切らす少女。
興奮しすぎだ。
『オマエガ』
「あの村はね、感染病に侵されていたのよ」
「…えっ…?」
「あなたも見たでしょ? あなたの家族に黒いあざ、赤いあざが出来ていたの」
「あ…れが」
「そう、すでに患者は多くこのままでは山道を通じて感染者がもっと広まった。
…ククッだから殺したのさ! 皆焼いてやったのもそのためだ!」
悪魔の感情が心を焦がす。
もう戻らない。戻れない。
感情はいつの間にかむき出しになっていた。
完全な正論。優越感。理性のペイントをはがしていく。
私を、パチェを悲しませた運命、その怒りを全てぶつけようとしていた。
彼女は悪くないのに。 やめろ、止まれ。止まれ! 止ま
『オマエコソガ!』
「そんなのほかにも助けようが…」
弱まる少女の声。
「お前は村人があと2,3ヶ月生きるために数千数万の犠牲を払えというのか!
なめるな小娘! お前の優しさは人を殺すために在るのか!?」
「違う!! だからって許されることじゃない…」
「死に掛けて苦しむ命を私たちは最も楽に送ったつもりだ。お前の望む未来よりきっと楽に!
お前の姉はすぐ発症してもがいて死んでいったんだ! 心が痛くなるくらい悲しい最期を遂げた!
あんな死を繰り返してたまるか! 救おうとした私の友がどれだけ悲しんだか!」
「じゃあ、皆が死んで誰が悪いって言うのよ!!」
咽びながら叫ぶ少女。
『アクマ』
声が近い。
私の声だったことにやっと気づく。手遅れ。
そう、「だれでもない」と言おうとした。
意に反し違う言葉が出た。
なぜかって? 簡単なこと。私も悪を望んでいたから。
私の怒りと哀しみをぶつける悪。
気づかないふりをしていただけ。目をそらしていただけ。
私は感情に流されないと高をくくり、自らの怒りを知ろうとしなかった。
私は聖者でも賢者でもない、ただの思い上がった悪魔だった。
私を、そしてパチェを苦しませたもの。許せない。
それは運命の悪戯だとわかっているはずなのに。
理解したつもりで理解できていなかった。
理解したのかもしれないが、もう忘れていた。
私の心は狂いきった本能につけ込まれた。
生きている現実の対象にぶつけたいという本能に負けた。
運命を操りすぎたゆえに運命の存在を信じられなくなっていた。
ひとたび運命が牙をむけば私はこんなに脆い。
私は…
ホラ、生贄ガ、ソコニアル。
それは禁断の言葉。
偽りの断罪。魂刈りの鎌。背徳的な恍惚を覚える。
ギロリと少女を見下す。
「お前だよ」
「わ…たし?」
「お前の乗ってきた棺桶。あれから感染病の菌の源が見つかった」
「だから…何よ…っ」
「わかっているのだろう? お前があの村に病をばら撒いた! 死をばら撒いた!」
「……いやぁっ!!」
金切り声で叫ぶ。
「お前は人間と在ってはならなかった! お前の残した汚物を私達が刈り取った!」
「いや! いやよ!! そんなことない!! ききたくない!! 嘘よっ!!!」
うつむいて頭をがりがり掻きむしる。
銀髪に朱が混じる。
「お前が一番知っているはずだ! 偶然お前が幻想郷に訪れて、偶然原因不明の病がおこる。
そんな偶然が二つも重なるか!!」
「いや、いやいやいやぃゃ………」
鼻をすり合わせそうなほど顔を引きよせる。
彼女の瞳には私。私の瞳には彼女。
「目を見開け! 現実を見ろ! お前はゴルゴダの丘の女王だ!
数え切れない死の種をまいて、なおも聖人であろうとするか!
死臭の染み付く災厄の手を振りかざし、なおも正義と言い張るか!
お前の憎む悪魔は誰だ!! もう一度いってみろ!! 咲夜!!!」
突然目を見開く少女。瑪瑙の瞳。涙がひとすじ、ふたすじ。
「…そぅ…か……私、が………あく、ま……」
倒れる。焦点の合わない涙目。痙攣が止まらない。泡を吹く。
歪み潰れたナイフが手を離れ冷たい音をひとつ、沈黙。
壊れてしまった。
私が、壊してしまった。
壊れた私が、大事な咲夜を、壊してしまった。
守ろうとして、いい気になって、壊してしまった。
「………ぁぁああああぁああああっ!!!!」
愚か! お前こそ悪魔だ! 私利私欲で人の心を砕いた! 嘆きに陶酔した!
怒りに任せて自己を見失った!! 無実の人間を自分本位の怒りで殺した!!
よくやった!! それでこそ死の頂上たる悪魔だ!!
体の中から湧き上がる罵倒。無数の口が責めたてる。
もう耐えられない。死にそうなほどの自己嫌悪。
倒れる。 薄れる意識。 青ざめたパチェの顔が見えた気がした。
「ごめんなさい」
この声は きっと誰にも届かない。
赤の侵食 私に絡む
またまた私は紅増やす
ねえ もうやめてよ 私は嫌だ
こんなに赤色 もうたくさん
血の海 血の池 血の涙
私が触れれば 赤色増える
ほらほら白銀 赤くなる
世界は赤色 私の狂気
助けて 助けて 三日月光る
もうだめ もういや 救われぬなら
私を 血潮で紅く染め
最後の赤に 私を変えて
この鮮血で 終わらせて?
Side R-Ⅵ RED
崩れる世界。
私は積み木を積み上げて崩して遊ぶ子供。
いつの間にか積み木も私も紅い。
紅魔卿だなんて笑わせる。私は紅魔狂だ。
大事な人間の心を殺した私。友人も家来もいつの間にか紅くなってしまうのではないか。
赤に狂って私は何をしているんだ。
真紅の死神め。滅びの運命から逃れられない人形め。
お前さえ居なければ不幸はなかったのに。
ああ、もうねむりたい それが永遠であってもかまわないから
「おきなさい、レミィ」
目を開けたくない。
ぺち
頬を叩かないで。もう自分が嫌なのよ。
「おきてるんでしょ。いい加減に立ち直りなさい。彼女は何とかしておいたわ」
布団を跳ね飛ばす。
「無事なの?」
「概ね」
「よかった。助からないかと思った」
「私はあなたのほうが助からないかと思ったわ。精神的な攻撃は妖怪にとって命の危機だから。
成功したかわからないけど彼女の記憶はたぶん削られている。手間取らせないでよ」
「…ごめんなさい」
「あなたらしくもない」
憂鬱な表情の魔女。
「かなりショックを受けていたわね。正直記憶がなくなっていても私の術のおかげかわからないくらい。
でもね、いい? 彼女の心を殺したことを悔いるなら誰でも出来るわ。
だけど心は死んだらそれっきりじゃない。生き返らせることも出来る。
あなたが殺したぶん、あなたが生かしてあげなさい。
あなたが傷つけたぶん、あなたが癒してあげなさい。あなたにしか出来ないわ」
パチェにそっと抱きしめられる。
「だからまずあなたが元気を出しなさい、レミィ。あなたが暗いと皆救われないのよ…」
彼女の体は温かかった。
少しだけ泣いた。
「私はどうすれば」
「とりあえずその弱気を何とかしなさい。フランをつれてきて一緒に笑うわよ」
「いえ、大丈夫よ。ありがとう。あなたのおかげで立ち直れそう」
笑顔を作って言う。
「…何を言っているの。私たちは友人関係。
友人が苦しんでいるのをみていると私がつらいから助けてあげるだけ。
自分のためなのに感謝されるいわれはないわ。そうよ、これは偽善行為」
素直じゃないんだから。
そっぽを向いた親友の背中に感謝した。
「とりあえず彼女ももう少ししたら目を覚ますから様子を見に行くわ。
村では暗くてよくわからなかったけど、結構綺麗な顔した子じゃない。
そうそう、私は十六夜の苗字を彼女につけるのにいろいろ理由を考えておいたけど、
あなたはなぜ咲夜という名前をつけるか決まった?」
「いいや、まだ全然わからない」
「なんで咲夜なのかしらね」
「そう、あの子切り裂きジャックみたいな子だから下手に自由にしちゃだめよ。
死んでも復讐しようとしている感じだし、性質の悪いことに無差別」
「やれやれ、悪者も楽じゃないわね。作戦も立て直しよ、もうできたけど」
「お嬢様お加減はどうですか?」
美鈴は薬湯をもってきてくれた。
「もう大丈夫。心配かけたわね」
「パチュリー様に言ってあげてください。ずっと付き添っていられたのですから」
「そう……わかったわ。あの子の様子は?」
「私がずっとみていましたけど、精神は乱れていますが倒れたときほどではありません。
記憶は何とかなったのでしょう。本当に良かった」
「まだ目を覚ましてはいないのね?」
「もう少しで目を覚ますかと。もう起きているかもしれませんが」
薬湯はほろ苦くて少し酸っぱかった。
パチェが帰ってきた。
「目を覚ましたわ。記憶はうまくいったみたいだけどあれじゃ良く吼える狗よ。でも気にいった」
「じゃあ、ご飯持っていかないといけませんね」
「美鈴この紙を見ておきなさい。あと外に出すときはちゃんと拘束すること」
「はい? わかりました。それでは失礼します」
「もう外に出すの?」
「ええ、体に怪我はほとんどなかったから。服は汚れていたからメイド服を着せたわ」
「そういう意味じゃなくて、あの子を外に出したら何するかわからないわよ?」
「武器になりそうなものはすでに全部片付けた。大体ここのメイドは普通のでもかなり丈夫だし。
あと彼女はこの部屋に寝泊りしてもらうからね。たくさんお話してあげなさい」
「ここどこかわかっている?」
「あなたの部屋」
「わかってふざけているのかしら?」
「あの子のことはどう思ってる? 憎い?」
「そんなことはないけど」
「じゃあ大丈夫ね」
「これがあなたの考えた次の作戦?」
「ええ」
「とりあえず全体像だけでも把握させてよ」
「簡単よ。噛み付く狗には餌と小屋をやればいいということ。
殴って躾けられないなら、安息を与えればいいということ。
しばらく美鈴の仕事につき合わせるわ。彼女はメイドとして住まわせればいいから」
「それだけで何とかなる?」
「ならない。いつか逃げ出すだけ、すぐに牙を研いで帰ってくるだろうけど」
「だめじゃない。もうあんなのは嫌よ」
「あなたの日記があるじゃない。やっと使い道ができたわ」
「たぶんあの状態じゃ見せても信じないような気がするけど」
「今のままでは無理。冷静になってしまった彼女の感情を大きく揺さぶるのは難しい。
前の策のようにただ真実を話したらうまくいくというものじゃない。もう彼女は猪突猛進の獣じゃないもの。
何を言ってもひたすらあなたの言うことには耳を貸さないでしょうね。
だからあなたという存在がどんなものか知ってもらう必要がある。
単刀直入にきくけどあなたは彼女のことを愛してる?」
「…ええ」
なんだか恥ずかしい。でも守ってあげたいとは思っているからこれでいいのだろう。
「それならいいわ。もう心配は要らない。あなたが望むように彼女に接してあげなさい。
だから同じ部屋で寝泊りさせようっていっているのよ。沢山あなたを知ってもらいなさい」
「あの子が私を信用するまでどれだけかかると思っているの?」
「信用させる必要はない。ちょっとの疑い、日記、安息。それだけでいいの」
「わかった、あなたを信じる。失敗したら承知しないわよ」
「いつもの態度で接していれば大丈夫。それにもうひとつ策は用意したから」
「何?」
「秘密。私はもう一度村に行って菌が残ってないか見てくる」
しばらくしてノックの音。
『お嬢様、彼女を連れて参りました』
「ん、入りなさい」
一日分抜けた日記を私は書いていた。
改めて咲夜と顔を合わせられるとは思ってなかった。
怒りと力を感じる反抗的な目。本当に忘れているみたいだ。よかった。
あの壊れた彼女の曇りガラスのような目は思い出したくもない。
彼女との会話は半ば口喧嘩であったが、私は楽しんでいた。
彼女の表情はこんなに豊かだったのか。
メイド服はそれなりに似合っていたがスカートが少し長い。袖も余っている。
彼女の体格に合わせたものを作るように美鈴に言っておこう。
「また夜明けに」
自然と笑顔になっていた。なんだか待ち遠しい。
どんな話をしてあげようかしら?
「ただいま」
「お帰りなさいパチェ。出不精のあなたには最近移動ばかりで疲れたでしょう」
「もう当分こんなことしない。村の跡地はもう大丈夫よ。周囲の村に感染者はいない。
喜びなさい。私達の努力の結果、犠牲は無視できないけれど幻想郷の危機は回避されたわ。
ところであなた国語辞典を開いてどうしたの? 勉強? 今夜は雨ね」
「なんだかよくわからない言葉を言われたから調べているのよ。馬鹿にされたくないから」
「どんなの?」
「河豚を炊く…みたいな?」
たっぷり30秒ほどパチェは考えていた。
「…不倶戴天?」
「そう、それよ。どんな意味?」
「同じ空の下には居られないほど嫌いって意味よ。敵がずっと居なかったあなたらしいわ」
「私は敵に塩を送るみたいな意味だと思っていた」
「きっとあなたはその言葉の意味も間違えている」
「そういえばパチェ知ってた? 洒落の『洒』って『酒』じゃないのよ」
「あなたの500年が何だったかを物語る言葉ね」
「美鈴に任せているけど大丈夫かしらね、パチェ?」
「大丈夫よ。彼女は抜けているところを無視すれば完璧だから」
「それが致命的なんだけど」
「どうせ逃げられないから一緒。今夜は何の話をしてあげるの?」
「そうね、私の能力を知ってもらうために運命について話そうかしら」
「その話題はあまり彼女のことと絡めたらだめよ。手加減してね」
「わかってるわよ」
「レミィ、あの時と同じ答え方だけど何がわかったかわかってる?」
「ああ…手加減して話すことよ」
「手加減して彼女のことを話してはだめよ。日記の効果が薄れる」
「わかったわかった」
ジト目でみる友人。
今度こそは自分の弱さも強さも理解している。きっと大丈夫だ。
ああ、そうだ。フランに新しい人間がやってきたことと美鈴が遊んでくれることを伝えないと。
「フラン」
「あ…お姉さま」
「久しぶりだけど元気かしら?」
「最近上が騒がしいけど何かあったの?」
「人間がやってきたのよ」
「ごはん?」
「客よ。もうすぐこの館の者になるから待っててね。面白い子よ」
「あそんでほしいな。あそばれてくれてもいいけれど」
「そのうちつれてくるからね。あと朝早くに美鈴が遊んでくれるから今のうちに寝ておきなさい」
「ほんと!? やった、久しぶり!」
諸手を挙げて喜ぶ妹。ああ、美鈴無事で居てね。
その時くだらない考えが浮かんだ。
「ねえフラン」
「なあに?」
「不倶戴天って言葉知ってる?」
そう、さっき得たばかりの知識をひけらかしたくなった。
フランは知らないだろう。
教えてあげれば姉の威厳がきっと
フランの答えに思考は中断した。
「『倶に天を戴かず』この世界に一緒にいられないほど嫌いって意味」
…え?
「そ、そうよね! 流石フラン、私の妹だけあって賢いわ!」
「えへへ」
無邪気な笑顔。
私の威厳は波打ち際の砂の城。
この子、私が数分前に知ったことをとっくに知っているだなんて。自慢した私は何?
退けない。退いてなるものか、このままではプライドがズタズタだ。
そうだパチェがいっていたあのわけのわからない話なら!
「ねえフラン、相対性理論って知ってる?」
一言で言えば古墳級の墓穴だった。
「そとの物理学者が光の速度がどう計測しても一定であることから光速度一定の法則を考えたの。
でも相対速度との矛盾が生じたから速度の速い物体は時間が長くなるという考えに至った。
実際二つの時計を用意して片方を塔に置いたら自転による回転速度の差で時間にずれができるみたい。
それから……」
私の威厳の城に特大の大砲が打ち込まれた。頭の芯が揺さぶられる。
「フ、フラン。何処でその話を?」
「パチェが15年位前に教えてくれたー」
「あいつかっ…!」拳をぶるぶる振るわせる。道理で似たような論理展開を…!
家庭教師を任せたことをこれほど後悔したことはなかった。
「だからね私のスペルカードのスターボウブレイクはそこから考えたの。
亜高速で宇宙を移動すると星が集まるように見えて光のドップラー効果で七色に…
お姉さまどうしたの? 気分が悪い?」
「ちょ、ちょっと急用を思い出したわ。えらいわねフランはお勉強してて」
「もう500年近く生きてるんだからそれくらい知ってなきゃ。またねお姉さま」
「…バイバイ…フラン…」
それくらい…ふふ、それくらい…
じゃあ…私の500年は…なに?
…もしかしてここで一番頭が悪いのって私? あははは。
ねえフラン、いつの間にあなたはそんなに遠くへ行ってしまったの…
自分の部屋に戻る。
「ああ…今日の日記をつけないと…」
日記を開く、真っ白、私も。
書けない。
部屋の外に出よう。まだ朝まで時間はある。
腹は減ってないけれど食堂を覗く。
美鈴たちが居た。
眩しい笑顔の美鈴、微妙な顔の咲夜。
思ったより仲良くやっている。よかったよかった。
あいにく外は雨だった。雪ではなくて雨。
春の訪れが近づいている。
春にはみんなで仲良く暮らせるのだろうか?
だとしたらそれはとても幸せなこと。全ては私しだいだ。
しっかりしろ、レミリア・スカーレット! 惚けるのはいつだってできる!
頬をパンとたたいて気合を入れた。
部屋に戻り、しばらくしたら美鈴たちがやってきた。
私なりの激励の言葉を美鈴に贈ったあと明かりを消した。
彼女からフランの話を振ってくれたおかげでうまく話せそうだ。
彼女はあの時と同じような問い方をしてくれた。
今度こそは「お前だ」などとは言わない。きちんと運命について話した。
夜目が利く私にはわかる。彼女は戸惑った顔をしている。
良かったちゃんと聴いてくれたようだ。
そう思って眠りについた。
次の夕方、目が覚める。
彼女はまだ寝ていた。
悪戯で眠るときいったようにキスでもしてやろうかと思った。
色白の顔、首筋…チョーカーが邪魔だ。
目が離せない。喉を鳴らす。 吸いたい。吸いたい。
一口なら…いいよね? 『…いいわよ』
自分の許しを得る。私の心は欲望につくづく弱い。
興奮して息がかかってしまい。失敗に終わるのだけど。
またくだらない言葉遊びをする。
彼女の指摘はなかなか鋭いところをついてきた。
フランの家庭教師は本当にパチェでよかったのか。
いや、賢くなるのは悪いことではないのだけど。
そのうちパチェにそそのかされて幻想郷を揺るがすような事件を起こしたらどうしようか…
憂鬱だった。
美鈴は無事やってきた。
ちょっとだけ興味はあったが彼女がご飯にならなくて喜ぶべきだろう。
首謀者は主に私だが。
あれから数日。
逃げ出さなかったのか、逃げ出せなかったのか、とにかく彼女はまだここに居た。
反抗的ではあるが少しだけ軽蔑を含んだ目つきはしなくなってきたような気がする。
パチェの作戦がうまくいっていることに対しては少なからぬ驚きを覚えた。
平穏ほど人の心を泥沼に引きずり込むものがあろうか。
咲夜という日常のスパイスもあったが私も概ね安寧を貪っていた。
しかしなんとなくこのままでいいのかなと思い始めていた。
思っていただけで何もしなかったのだけど。
さらに数日。
彼女がきてもう何日経ったか。ここは時間の感覚が狂っていけない。
歩いていると美鈴を見つけた。咲夜がいない。
「咲夜はどうしたの?」
「今図書館でパチュリー様と一緒に居るはずです」
「パチェが本で潰されていたりしたらどうするのよ」
「パチュリー様はずっと防御魔法を使っておられましたから問題ないかと。それに二人で話したいそうです」
「それならいいけれど…でも彼女は本に埋もれて死ぬなら本望でしょうね」
「そうかもしれませんね」
微笑んだ美鈴の顔が凍りつく
「パチュリー様…?」
「パチェがどうかしたの?」
「これは…サイレントセレナ…!」
「何のことかわからないわ」
「パチュリー様がサイレントセレナを使ったみたいです。図書館に居るのはあの子だけ…」
「まさかパチェが咲夜に向かって使った…わけないよね?」
「わかりませんが…。私、様子を見に行ってきます!」
「私も行く」
図書館の壁は魔法に対する防御がなされている。中身が中身なだけにそうせざるを得ない。
美鈴はそこから漏れてくるわずかばかりの魔力を感じ取ったのだろう。
恐ろしいほどの知覚能力。概念的な力、流れ、すなわち気に関してはまさしく達人の域。
彼女は私と違って自分の能力を毎日鍛えているからなんだかんだいっても頼れる存在。
…門番にしたら結構役にたつのではないか?
鍵をあけ図書館の重い扉を開く。
そこには血に染まったズタズタのメイド服を着た咲夜がいた。
パチェは少し驚いた顔で動かない彼女の傍らに居た。
自分の声が別人の声のように遠く響く。
「…パチェどういうこと? 咲夜、大怪我しているじゃない」
「まさか気づくとは思っていなかったけど…お察しの通り私がやったのよ」
「パチュリー様…どうされちゃったんですか?」
「手加減し損ねたのは認めるわ。彼女時を止めて少しは粘るかと思ったのだけどね」
「何をしているのよ…これじゃ最初に逆戻りじゃない。わかってるの?」
「これが最後の作戦よ」
何を言っている。少しは申し訳ないとか可哀想とか思わないの?
さも当然のように彼女を痛めつけるなんて…友人でも許せない。
「意味がわからないわ。この子に興味があるのはわかっていたけれど見損なったわよパチェ」
「あなたにそういわれると悲しいわ」
「美鈴、咲夜をつれて部屋に戻りましょう」
「…あ、はいっ!」
背を向けたまま捨て台詞。
「パチェ」
「何かしら?」
「あなたはそんなに孤独が好きだったの?」
最後までパチェの表情を見ないまま私は図書館の外に出た。
悲しい。どうしてパチェはあんなこと。信じていたのに裏切られたような気持ち。
彼女は一番この館のことを考えていると思っていた。
パチェはこの子を自分のおもちゃにしたかったの? 冗談を言っていたのかと思っていたのに…
咲夜をベッドに寝かせる。
「美鈴、さっきから何かいいたそうだけど」
「申し上げてもよろしいですか?」
「怒らないから言ってみなさい。パチェを庇いたいの?」
「そのメイド服、裂けて血がついていますが彼女はほとんど無傷ですよ」
「え?」
服の裂け目を見る。確かに血がついているが傷跡はない。
「無傷というより治癒魔法を使ったように見えますね」
「じゃあパチェはこの子を傷つけてすぐに治したと? 何のために?」
「お嬢様、まだお気づきになりませんか?」
「何をよ! 早く教えなさい!」
「これがきっとこの子をお嬢様に服従させる最後の作戦なんですよ」
「…説明して」
「パチュリー様はきっと自分が村襲撃の首謀者といったのだと思います」
「それはある意味そうだけど、何でわざわざそんな怒りを煽るようなことを?」
「この子はずっとお嬢様を恨んでいました。
だけどもしパチュリー様が全部自分の命令だったと告白したらこの子はどう思います?
全く見当違いのお嬢様を恨んでいたかと思い、きっとお嬢様への嫌悪がゆらぐでしょう。
そこでお嬢様の言うことに聴く耳を持たせるためだったのかもしれません」
「どうしてそこまでいえるのよ」
「パチュリー様がいつもより強固な防護魔法を使っていらっしゃったので。
きっと最初からあの子を怒らせて怒りの矛先を自分に向けさせるつもりだったのではないかと。
それに何かと挑発的な発言をなさっていたので疑っていたのですよ」
「じゃあパチェは自ら悪役になって私の目的を果たさせようとしたというの?」
「おそらく」
「どうしてそれならそうと私に教えてくれなかったのよ…ひどいこと言っちゃったじゃない…」
座り込む。『見損なった』『孤独が好き』パチェに吐いた言葉を思い出す。
「きっとパチュリー様がこの話をしていたら、お嬢様が許さなかったのではないですか?
運命を避けようと努力していたパチュリー様にもう汚れた役はさせたくなかったのではないですか?
パチュリー様もきっとお嬢様にそう思われていたのだと思います。
お嬢様に気を使わせたくなかったから秘密にされたのですよ」
ああ、パチェは私を気遣っていたのか。心が痛む。
「パチュリー様は本当に悲しそうな顔をしていらっしゃいましたから、すぐに謝ってください」
「私に命令する気?」
「いえ、そんな」
「いいのよ、私は彼女に謝らないと。でもその前に…」
彼女は私の決意も固めてくれた。
「パチェが自分を犠牲にして作ってくれたこの機会を逃してはならないわ。
彼女を私達のものにするのはまさに今しかない。やるわよ、私」
「それでこそお嬢様です」
美鈴は華のような笑顔を浮かべていた。
「今回はあなたの気を遣う能力が役に立ったわね」
「だから気を使う能力ですよ~」
ふざけたやり取り。よし、元気が出た。
日記の最後となるページを書く。あの子へのメッセージ。
「美鈴、咲夜の破れた服を処分しておいて。それと頼んでいたものは?」
「はい、もうできていますのでお持ちします」
なんとしても今日こそ私はこの子を手に入れなければならない。
いままでほとんどをパチェ任せにしてきた私の罪。償わないでどうする!
全身全霊をこめて書く。全ての私の思いを書き連ねる。
気がつけば次の日のページまではみ出していた。
何とか書き終えた。
引き出しにしまう。奥に懐中時計があった。こんなもの今まであった?
狂ってしまったのか止まっている。まるであの子。
ルナティッククロック、月時計なんてね。語法はおかしいけれど。
あの子に携帯させてみようか。洒落が効いていい。
やるべきことは全て終えた。あとは神の思し召し。
吸血鬼が神を信仰するのもおかしいけれど。
「美鈴、もう行っていいわよ。私がんばるから」
「わかりました、幸運をお祈りします」
ベッドに座る。
いつおきるのだろうか。
私はいつの間にかワラキアの子守唄を歌っていた。
見かけの年齢は私とあまり変わらない少女。
人間離れした力を持った少女。
人間のように生きて死ぬ少女。
永久には私と在れない少女。
永久に共に在りたい少女。
この子は本当に人間なのだろうか? もしかして本当に月から…
「そんなわけないか」
あんな遠いところからは来るはずもないしここから行くこともできまい。
私はまた歌い始めた。
目を開けた。歌を聴かれたか? 音に自信がなかったので少し恥ずかしい。
「目を覚ましたようね。パチェの手加減無しは困りものだわ」
「私は」
「何?」
体を起こせるところをみるとちゃんと治療は終わってるみたいね。
「私はあなたに謝るべき…?」
「なぜ?」
「あなたはあの魔女の命令で動いていて…私はあなたを悪の根源と思って…
でも本当に悪いのはあの魔女で…私はあなたを斬って…でも違って」
美鈴の言うとおりだった。信ずるものを見失い困惑している彼女。
パチェへの罪の意識が強まる。
「あなた忘れてない? あなたの家族を殺したのは私よ。許されることじゃないわ」
「そう、許せない。でも、でも……もう怒りがわいてこないの」
今度こそ冷静。機は熟した。
「あなたは真実を知りたい?」
うなずく少女。
「ならば誓いなさい。真実を何があっても受け止めること、目をそらさないこと」
彼女の束縛をとく。ここからは賭け。
「1時間後に戻るわ。この鍵を使って机の一番下の棚を空けて紅い本を取り出しなさい」
引き出しの鍵を投げて渡す。
「そこにあなたの望むものが在るわ。私があなたの前で書いていた本」
「最後にこれだけは言わせてもらう」
「パチェは私の数少ない大事な親友よ。だから絶対」
「絶対にパチェは悪くない」
逃げてほしくはないけれど、鍵はかけなかった。
私なりの誠意が通じることを望むしかない。やれることは全てやった。
私は結局全てパチェ頼みだった。いい友人を持ったものだ。
きっと日記という決め手も彼女が居なければ存在しなかっただろう。
これならば口で言うよりも冷静に正確に気持ちを表せる。
私の性格をよく捉えたパチェらしい考えだ。
…謝りに行こう。
軋む図書館の扉は先ほどより重く感じた。
「パチェ」
「何? 私は友人に見限られてショックを受けているのよ。ほっといてくれる?」
「あなたの気持ちに気がつけなかった。ごめんなさい。本当にごめんなさい。
私はちゃんと自分のなすべきことを済ませてきたから。許して」
「よしてよ、あなたが謝る姿は見たくないわ。魔女の本分に立ち戻っただけのことよ」
「孤独を愛する?」
「そう」
そんな悲しいこといわないでよ。
「用は何かあるの? 謝り方を書いた本は自分で探しなさい」
「…わかったわ。一年かかっても読破して見せるから」
「やめて、本当にしそうで怖いわ。あなたは無知で高慢であればいいのよ」
「フランの家庭教師としてのあてつけ?」
「あなたは職業お嬢様でしょうが」
なぜか納得。
「実際一年で読みきれるほどの量かわからないし、私はあなたを許さない」
「そんなにすねないでよ、パチェ」
「すねてはいない。ただあなたがあまりにも虫のいいことを言うから逆らいたいだけ」
「それをすねるって言うのよ」
本で顔を隠した。
ちらりと少し赤くなっていたまぶたが見えた。
彼女は本当に悲しんでいたようだ。
「何とか私にこのことを償わせてよ。お願いだから…あなたを失いたくないのよ」
懇願とは吸血鬼も落ちたものだ。
「今あなた、償うといったわね?」
「え? えぇ」
危ない。このままじゃ何を対価にされるかわかったものではない。
口は災いの元。
「私は相当な賠償を望むけれどそれでもいいの?」
「ええ、わかったわ。あなたが望むなら私とフランの羽を何枚むしってもいいから存分に研究して。
ああ、それと尻から生えた根がほしいのよね?
私明日から起きている間ずっと座っててもいいから。それじゃだめ?」
「だめ」
「きびしいわ」
要求されたらどうしようかと思ったが。特に後者。
「私の望むものは大きすぎて理解できないかもしれないわよ?」
「…わかったわ。私の命に関係しないなら何でもいいから」
「残念ねレミリア・スカーレット。あなたとは縁がなかったみたい」
「レミィって呼んでよ」
「申し訳ありませんがそれは恐れ多くてできません、レミリア・スカーレットお嬢様」
「…私の命に関係する?」
「かなり」
「…死ぬ可能性はある?」
「…もしかしたら」
「そう…」
どうしよう。
パチェは本気で私の命を狙っているのかもしれない。
でも、パチェが居ない生活なんて………。葛藤。
彼女を信頼するしかないのか?
「償う勇気は?」
「わかったわよ、なんでももっていきなさい。私をあなたにあげるから」
「古臭い殺し文句ね」
「ほっとけ」
「まあいいわ。そこまで覚悟ができているならかまわない。
一度しか言わないからよく聴きなさい。もう一度なんて頼まれてもしないから」
「私への償い。それは今後1000年間私の親友であること」
……
彼女は本で顔を隠しているけど耳まで赤い。聴いてるこちらも恥ずかしい。
「それは…ある意味いろいろと斬新な殺し文句ね。振るときにも使えそうだけど」
「うるさいわ。イエス? ノー?」
「そんなの決まっているじゃない」
抱きつく。
「ちょ、ちょっと!」
狼狽する魔女。やっぱり彼女はつれないけどかわいい。
「1000年なんてけちなことは言わないわ。死ぬまで親友。死んでも親友。
地獄に落ちたらそこでも親友でいましょうね? パチェ」
「とりあえずこれから1000年は逃がさないわ。ほら指きり」
手を差し出す。
「いいわよ、指なんていくらでも切ってあげる」
「物理的な意味でないのくらいわかってるでしょ?」
指を絡める。
ゆびきりげんまん うそついたらはりせんぼんのーます
「ところで私は千本の針の山というスペルがあるけど」
「全く関係ない」
「ところでパチェ」
「何よレミィ」
「魔女に二言は?」
「ない」
「そう、ねぇ友達って何人で作るもの?」
「一般には二人以上。対象がお人形とかだったら別かもしれないけど」
「一人では無理よね?」
「無理ね」
「ということは逆に言えばパチェは1000年私と親友関係を破棄できないのね?」
「うっ………フン、レミィにしては頭が回るじゃない。初めて一本とられたわ」
「いいわよ、1000年逃がしてあげないから。私はあなたのもの。あなたは私のもの」
パチェが不敵な笑みをうかべてこちらに振り向いた。
「上等よ。1000年逃げてやらないから覚悟しなさい、レミィ!」
「こっちこそ1000年嫌でも離れてやらないから覚悟なさい、パチェ!」
くだらない会話。全てが遊び。
幻想郷はこうじゃないといけない。
「そういえばね、パチェ」
「今度は何?」
「私もうすぐ死ぬかもしれないんだった」
「いや、早すぎだから」
「銀のナイフもあの部屋にあるのよ。失敗だったかしら」
「どうしてそんなことするのよ…」
「まあ、ほら、咲夜は私と契約したら一生を私にささげることになるじゃない」
「だから自分も命をかける気だと? 変なところで義理堅いのね」
「貴族は誇りと遊び心を失ってはならないのよ」
「命を軽く賭けるあたり自信家で行き当たりばったりなあなたらしいわ」
「これから先の運命がよく見えないのよね」
「能力を鍛えておかないからよ」
「先ばかり見たら楽しくないじゃない。暗闇で目を瞑って歩くあの感じ素敵じゃない?」
「君子危うきに近寄らず」
「むう」
「咲夜のことだからきっとあなたは死ぬ運命にはないと思うけど。だめよ、死んだら針の山」
「善処するけど…」
「地獄の果てまで追っかけてやるんだから」
「あら、私のあとを追って死んでくれるの? 嬉しい」
「冗談よ」
「ひどいわ」
「正確には冗談といってみる冗談という冗談の冗談の略よ」
「わからないって。もう一度」
「いわない」
「そろそろ時間だしいってくるわ」
いまさら緊張がやってきた。彼女は私の思いに応えてくれるだろうか?
「いってらっしゃい。あなたの体は私のものなんだから、無事に帰ってくるのよ」
「約束する。悲しみの夜はこれで終わりよ。さよなら悲劇、ようこそ喜劇」
みんな ありがとう
もう 誰も悲しませないから
全てを終わらせ 全てを始めるため
私は 緋色のメシアとなる
我らに 契りあれ
銀の少女に 希望あれ
命に 紅あれ
モノクロ彼女の原始の世界
赤色灰色砕けて崩れ
銀と緑の絶望こえて
小さな幸せ手に入れた
気づいたときには灰塵の砂
永久につかめぬ蜃気楼
銀色人形 抗い 抗い
剣で舞って 幕を引く
これは喜劇だ ハッピーエンド
少女は幸せ 手に入れた
いやいや違うよ これは悲劇だ
ハッピーエンドのシーンの前に
すでに話は終わってる
一つの喜劇に一つの悲劇
彼女は幸せ 不幸せ?
彼女の旅路はこれでおしまい
二度目の終わりがやってくる
紅い契約一つを残し
あなたのために始まりを謳おう
Side S-Ⅷ SCARLET
彼女の日記「Scarlet Secret」
そこには確かに真実があった。
どれ一つ私の体験と矛盾がない。
今まで想像しなかったシナリオではない。
今まで想像しても自覚する前に潰されていったシナリオ。
あまりにも非情で、見た目に明らかな悪にすがり付きたくなる。
想像する限り最悪のシナリオがそこにはあった。
彼女たちの優しさが物語をより残酷にさせる。
もう涙も出なかった。
最後に書かれた日記。
恐らく先ほど書いたのだ。そこにはこう書かれていた。
きちんと最後まで読んだのね。えらいわ咲夜。
私の言っていた運命の意味、理解できたかしら?
誰も悪くないのよ。運命の起こした悲劇。
不運にも失われた命、それらの重さを背負っていくのが悪魔の宿命。
悪魔の行為の意味を知らず負けまいと懸命に努力するのが人間の定め。
これが幻想郷を貫いたひとつの運命であり自浄作用。
だから絶対にあなたは悪くない。たとえ千の敵が居たとしても私はずっとあなたの味方。
どうしても謝らなければならないことがある。
私は一度この真実を最初にあなたが来たとき語った。
頭に血が上っていたせいね。そのときあまりにも言い方が悪かった。
ありもしない悪をあなたに押し付けて私の怒りをぶちまけた。
私はあなたの心を砕いて、あなたを壊してしまった。
あのときパチェにそのときの記憶をうばってもらったのよ。
今だから言える。本当にごめんなさい。何度言っても足りないのだけれど。
さて、ここでの暮らしはあなたにとってどうだった?
私はあなたのつれない態度も、少しずつ打ち解けるふりをしているそんなあなたも、
たまに素顔を見せてくれるあなたも、みんなみんな含めてあなたを愛している。
あなたは気に病むかもしれないけれど、本当は誰もあなたを嫌ってはいない。
みんなあなたに同情してくれている。みんなあなたを愛してくれる。
だからあなたも皆を愛せというわけではない。ただ、あなたのよりどころはここにある。
あなたが幸せを望むなら私の時間を50年でも100年でも割いて幸せを作ってあげる。
あなたのためならどんな犠牲だって払ってみせる。
だからあなたが生きている間、私のわがままに付き合ってほしい。
私はあなたと共に生きたい。紅魔館のみんなと生きてもらいたい。
私の家族に、親友に、僕になって欲しい。
あなたの一生を私に頂戴。絶対不幸にはさせないから。
私はあなたの意見を尊重する。
机の一番上の引き出しにはあなたの持ってきた銀のナイフがある。
きちんと鍛えなおしてある。もう鎧なんてずるは無しよ。あなたは私を殺せる。
もちろんこのまま抜け出してもいい。扉の鍵も門の鍵も開いている。誰も止めない。
この2つであなたが満足してくれるならそれで構わない。
でも、もし私と共に在ってくれるなら血の契約を交わす。
血は一口でいい。私の眷属になる心配はない。あなたは寿命が少し延びるかもしれないけど。
あなたは私の血を飲み、私はあなたの血を飲む。
これは男女の交合に匹敵するほど私には重要な儀式。
私はあなたに問う。
Blood or Blade 血か刃か 服従か反逆か
これは私の願望だけど、後者を選んだらフランには私が旅に出たと伝えて欲しい。
全てはあなたの一存に託す。
Remilia Scarlet
P S
あなたは裸に包帯を巻いただけだろうから、2番目の引き出しの服を着るといい。
美鈴があなたの体格に合わせて作ったメイド服だから。
怪我は痛みが残るかもしれないけど大丈夫。パチェががんばって治してくれたはず。
あなたが例えどの選択肢を選んでも幸せが訪れますように。
服を着る。
ナイフを取り出す。手に良くなじむ。
私の顔が反射されてよくみえる。いつの間にか私の幼さは消えていた。
銀は月と女性の象徴。
奥に少しほこりをかぶった懐中時計があった。
狂って止まったままの時計。私と同じ。
試しに時を止める。今迄で一番心地よく時が止まった。
もらってしまおう。きっと許してくれる。
私の心はもう決まっていた。
何分たっただろうか。
「逃げないでいてくれたのね」
扉が開く。
「どう、決まった?」
ふわりと机に彼女が乗る。
「無論よ」
「では改めて訊きましょう。
Blood or Blade 血か刃か 服従か反逆か あなたはそのナイフでどちらを選ぶ?」
「どちらも選ばないわ」
「…何ですって?」
「私が望むのはBride。……願わくば永遠の魂の契りを」
ナイフで傷をつける。滴る鮮血。
跪き、捧げる。
「…クク。流石ね、咲夜。気のきいたこと言うじゃない。決めたわ、あなたには『瀟洒』の名を冠してあげる」
笑顔を浮かべた彼女は自分の爪で傷をつける。
彼女の血も私と同じ緋色。
糸を切った銀色人形は新たな人形使いに出会いました。
それがこの物語の結末。
血の交換。
愛しき愛しき緋色の契約。
蒼から紅へ染まる私の瞳。
それはまるでお月様。
煌々珊々 月影階
銀色緋色 巡り合う
朱染めの舞台 あなたとふたり
運命と時が別つまで
私と踊ってくださいな?
「儚き人間に須臾の幸福があらんことを」
「永き妖怪に永遠の栄光があらんことを」
「我ら人妖に」
「終わらぬ物語があらんことを」
二つが見事に絡んでてとにかくご馳走様です。ここで一句
やっぱり
レミリアは
ギャップだ
な
……明日朝早くおきる予定だったのに遅くまで読んじゃったよっ!w
よくあるシリアス部分のくど過ぎる露骨な強調ってのもない
あいまいで何が売りなのかわからないってのもない
正直かなり珍しい
菓子職人の作るケーキみたいに味のバランスが整ってる
昨今じゃコンビニの砂糖90%みたいなケーキしかなかったというのに
フラン頭いいよフラン
なんというか話に引き込まれました
気づいたらのめり込んでいて、読み終わったと同時に話を聞いていなかった自分に後悔。
どうしてくれるんだ(褒め言葉
が、敢えてこのパチェ萌えと叫ぶ!!
200点ぐらいつけたい気分。
>初めて小説というものを
天才としか言いようが
時々あった笑い所も見事で。
フラン頭いいなあ。レミリア情けないなあw
これはあれですか。殺しまくったオリキャラの呪いとか?
5000点超えるとは思っていませんでした。幻覚なら納得^^;
ともかくお読みになられた皆様に最大限の感謝を。
ちなみにわかりにくいと思ったのでここで種明かし。
わかった方もいるかもしれませんが、
咲夜は自覚せずに3回能力を暴発しています。
1つは隕石の落ちるシーン(空間操作)
2つはわかりにくいですが夢のシーン(空間操作)ギシリという音ですね
このとき家が拡大されました。便利。
最後は手品のシーン集中してコインを見ているとき(時間操作)
このせいで美鈴が見つかっちゃうんですね。
それではまた
これからも期待してます!
確かに長いですがそれを忘れさせてくれる構成です。
本当に良作です!ありがとう!!!
お美事としか言いようがありません
これが処女作というのなら次に期待せずにはいられません
それにしてもフランがあんなに博識だったとは……w
6000点超えましたねぇ・・・
正直こんなに高い点もらうとは本気で思わなかっただけに困惑。
書き終わってこれ、二次創作かなあ・・・と悩みました。
あんなにキャラかえてもいいものかと思いながら投稿したもので^^;
一応月人が言っていた「対地上人用の防護服」が問題になってくるわけですがご都合主義といわれればそれまでだし。
話を盛り上げようとしてオリキャラを殺すために出したといわれたらそうだとしかいえません。
そもそも小説書くの初めてだし文句言われてもいいやという甘えもありました。
・・・マイナスも覚悟してましたよ?
私、安易なハッピーエンドは好きではありません。むしろバッドが好き。
物事の一面しか捉えようとしない感じが苦手です。視点の切り替えを入れたのはこのため。
この話がそうでないかといわれれば文句は言えませんが。
結局私は作者=運命の名を借りて面白くしたいという名目で命を弄んだだけです。
たくさんの死をばら撒いてキャラに全て負わせた私が主犯。
ゆえに私の物語にはハッピーエンドはありません。
私は物語の中にはいませんから。ずるいでしょ?
私の創作のあり方というつもりでもあります。もうこんなに殺す気はありませんが。
完全な善、悪などありえない。幸せも不幸せもない。
創作者のみが話の方針を決めてただ歯車で無慈悲に尊厳をひき潰すのです。
たとえ抗っても犠牲はどこかに出る。いくらでも目は背けられます。
そんな気持ち悪さ、創作者の憂鬱、実はこれが裏のメッセージだったり。
詩のなかにそれを感じていただいたら少しうれしいです。
結局は犠牲なくして物語を作れない私の力不足。あえて逆をいきました。
気持ちよく話に酔っていただいた方には申し訳ない^^;
あー、長くて暗い話した。
そう、S-Ⅳの冒頭の詩、あれはやっと東方キャラ出せるという歓喜です。主に私の。
点数を入れていただいた皆様に感謝します。
マイナスを呼びそうな不快な発言ご容赦を。
高得点を見てとち狂ったとでも思ってください。
願わくば皆の絆が永遠でありますように。
前編で虚を付かれて一気に読み進めてしまいました
レミィもパチェも美鈴も咲夜さんも輝いてらっしゃる
また機会があったらあなたの作品を読みたいものです
身に余る光栄です。
この話はZUN氏の言葉の
「幻想郷では、自らを人間と認識していることが人間であることの定義」
を利用(ある意味悪用)して作ったものです。
結局咲夜が人間と思っていれば設定は人間になるわけで。
あと咲夜=月人説の考察をしているところとかもありましたのでそこも利用させていただきました。多謝。
こんなに点数高いと次回作へのプレッシャーも感じるわけですが(笑
今度は完全に個人の趣味に走る気でいますけど。
自分はレミリア並に頭がアレなので、うまい言い回しはできませんので簡潔に。
すごく面白かったです。イヤ、ホントマジで。
時を止める能力がほしいぜ…
このスケールで霊夢や魔理沙が一瞬も出てこないのがすごいと思う。
ここまで完成された設定は素晴らしいの一言です。
いやぁホント素晴らしい!
このSSには「読む人の心を掴んで放さない程度の能力」があるようだ。
一年後には一万行かないかなと夢想しつつ遅ればせながら個人へのお返事を。
>SSを読む程度の能力様
あなたの時間も私のもの←大嘘
三時間半お楽しみいただけたなら光栄です。
いつの間に私の話は能力つきの付喪神になったのでしょうか(笑)
またお読みいただけると幸いです。
>3つ下の名前が無い程度の能力様
ここにはこれよりもっとすごいSSがたくさんあります。
実際私も村人。氏と藤村流氏とはむすた氏に影響されまして・・・
作風が違いすぎますけどね^^;
これからも創想話をお楽しみください。
次の話が11月中には出せそうです。
二次創作と三次創作とパロディーとクロスオーバーの境界にありそうな話。
それも二重の意味で読者を選びそうな感じが・・・
この話を書いてるとき絵版を見て思いついた話です。
きっととても寒く、とても幸せな物語。
乞うご期待(自分にプレッシャー)
でもなかなか面白かったです。難しい話はちょっと苦手なので一部分からない部分もありましたけど(^^;
博識のフランは笑えました。レミリアの馬鹿さ加減が最高ですw
次回作も期待しちゃったりしちゃいます。
というか、まあそのあれだ。
パチェもえ
匿名で106人も入れてくださったことに遅れながらも気がついて感激。
前回のレスからさらに最低17人が入れて下さったとは……
このコメント欄はもはや私の遊び場となっている感がしてきましたが^^;
>T.A様
まずドライアイには人参とブルーベリーをどうぞ。
この話、私も難しすぎるかと思ったんです。
もともと伏線を一番目にばら撒いて回収していく、というスタイルのつもりなので……
一種推理物ですから細かい伏線も気付かれず終わったものが多分結構あります。
実際博識のフランドールは最後のシーンで瀟洒と名づけるシーンまでの伏線の一過程でした。
……気付かないですよね?(汗)
好評だったみたいなので頼まれても無いのにその過程を説明しましょう。
元々レミリアが何故瀟洒なんて難しい字を知っていたのかということから発展します。
咲夜の不倶戴天の台詞→レミリア「河豚炊いてん?」→辞書で調べる→途中で「洒落」の「洒」が酒でないことに気がつく→類義語で瀟「洒」を見つけ意味を知る→パチュリーに自慢、一蹴→最後のシーンで使う
これが全部一連の伏線でした。そこから副産物としてフランドールが出てきて……というわけです。
そう、副産物。出さないでいるのもあれかな、と思って出してみただけ。
でも書いてて何だか楽しかったです。理系ですから。
ちなみにもっと大きい意味では次の次の話での伏線でもあります(プチで連作予定)
科学と幻想の相互関係についての考察、といえば格好いいですがただのギャグになりそう。
あと個人的に言葉が足りなくてわかりにくかったと思うところ。
パチュリーとの友情の約束のシーン。
「ということは逆に言えばパチェは1000年私と親友関係を破棄できないのね?」
→「それじゃ結局、私が仲直りした上で1000年間仲良くしろと命令したのと同じじゃない。あなたが命令するのに」
という意味でした。うーん、難しかったかも。
>名前が無い程度の能力様
話のバランスですか……研究してみます。
もともと前編でかなりの人を蹴り落とすような話でしたからね。
いきなり意味不明で始まり輝夜へのミスリーディングへと。
というか次の話もいきなり最初は伏線だらけだったり。
成長してないなあ……
お二人とも楽しんでいただけて幸いです。
次回作期待している方申し訳ない。
下で次の話11月中に出せるかもといってましたが12月になるかもしれません。
話は一通りできたのですが、物凄く陰惨で残酷で救いの欠片も無いような終わりになってしまいまして……
というわけでその原因になった某人形遣いを泣く泣く削り別のキャラに変えて大幅に修正中です^^;
簡単に言うと既成の話を時にはパクり時には原型も無いほどアレンジした話ですか。問題作にする気満々。
こりゃ今回楽しんでくれた人も見放すな、と自嘲しつつかいてます。
まあネタだし、と割り切って書いちゃうことにして。
そう、今回より長いですから。そばにブルーベリーを置いて読んでください。
私のSSは用法容量を守ってお楽しみになるように。
そして新参者の癖に偉そうな自分に嫌気。
0~50点で匿名でもいいからコメント欲しいな、と少し願いつつ。
万一、一万行くことがあったらまたここでお会いしましょう。
ありがとうございました。
後書きのepを見て思ったのですが『姫』の研究者たちの中に永琳は居たんでしょうか?
・永琳が咲夜を見て驚いた点
と言うのに対しての解答がないように感じたのでそんな風に思ったり。
って、思えば永琳はすでに幻想郷に居るわけだしそれがあるわけないんですよね。となると永琳は鈴仙から『姫』の話を聞いていたんでしょうか?
むぅ分からない。
最後にもう一つ。だから美鈴は『気』をつかう能力なのかー。
次回作を楽しみにしています。
・永琳が咲夜を見て驚いた点
八意という家系は薬学に長けている、とのこと。その末裔なら研究に加わっても自然だと思いまして。
実際は勿論永琳ではありません。
自分でも完成できなかった『姫』の研究が終わったなら、それは大変なことになると恐れ驚いたわけです。
さて、なぜ『姫』を知っていたかについて詳しくお話しましょうか。
元はといえば永夜抄のテキストに疑問を感じたところ。
カグヤは何度も極刑に処されたが当然死ななかったので地球に流された。
そして数年後罪が赦され迎えがやってきた。という部分です。
よく考えればおかしな話。
数千年・数百年ならともかく、死刑囚が数年間監獄に閉じ込められたら無罪という話がありますか?
此処からは妄想が入ります。
何故輝夜を月に返そうとしたのか。それは月人が永遠に対し禁忌と知りながら興味をもったからでは無いか?
だから薬を作ることのできた永琳は罪をうけず、月で新たなカグヤを生む計画に携えられた。
これが『姫計画』とでもしましょうか。
いってみれば『姫』の計画の最初の研究者に仕立て上げられたわけです。ゆえに知っているのは当然。
しかし当然そんなものはできない。永遠を与える蓬莱の薬は永遠を操る輝夜がいて初めて作られるから。
よって輝夜は研究のため恩赦で特別に赦され数年で帰ることになります。
しかし敬愛する主を実験材料にするのがいやで永琳は使者を殺し……あとはいわずもがな。
実際この話も永琳が抜けてしばらく止まっていた研究が再度為され、偶然『姫』ができたのです。
それとなくほのめかしている点がありますので探してみると面白いかも。
具体的には以下ですがその他も色々あります。
>遠い先祖が免罪の対価として強制された研究の成果。
>その先祖ですら完成できなかった難題。
>オリジナルは研究のため恩赦を下されたが、天に牙をむいた。
>そして今プロトタイプが消え研究所が崩壊した。
>我らの望む最後の禁断。
>もう、手は届かない。
というわけで脳内設定でした。
煌庫さんありがとう。
な、ん、か、なぁ~っ……
どこかの物語で魅力の無い敵キャラの組織が仲良しごっこをやっているのを見た気分というか。
二次創作でよかった/二次創作だからこそもやもやとした、とでもいうか。
自分にもっと言語能力があればもっと正確にこの気持ちを表す事が出来るのでしょうが、無理なので諦めて点で。
まあ、コメントつけたくなる程度には心を揺らされましたってことでひとつ。
お気に召しませんでしたか、申し訳ありません。
実は私も見直すと勢いと小手先で乗り切った感じがちらほらと……。
一層精進したいと思います。ありがとうございました。
あれ?120点がないよ?
ありがとうございました。
…ふらんちゃん頭いいねうふふ
しかし話中であまり前面に出してないキャラがそこまで人気だと少し複雑(笑)
いや、レミリアの罵倒シーンの次に書いてて楽しかったんですけどね。私も。
関係ないけど受験勉強が最近忙しくて次回作に手がつかない……orz
(そのくせ30万字いきそうと言う矛盾)
匿名評価の皆様にも深く感謝。
コメントも励みとして頑張ろうと思います。
ところで本当の元ネタ(歌)気付いた方いなかったのでしょうか……?
受験勉強頑張ってください。
作品を見たところ貴方も受験生のようですね。お互い頑張りましょう。
受験は大変ですがマイナスにはならないと思いますよ。
例えば試験とか切羽詰ったときに限ってネタが浮かんだりとか(笑)
新人さんと言うことで今後の活躍を大いに期待します。
(私も新人だけど^^;)
ところで次回作はいつ完成するんだろ……orz
運命に逆らおうと足掻く、レミリアと紅魔館のメンバーに心打たれました。
一体どれだけあそこで切り捨てたのか……。
恐らく点数を見てもう一度読み直す気になったという方もいるでしょう。
作品を読んで貰えたのは点数を入れてくださった皆様のおかげでもあります。
今まで評価していただいた皆様も含め最上の感謝を。
ありがとうございました。またどうぞよろしく。
今見直してみると匿名評価、アベレージ47.7。コメント、アベレージ94.6。
……いや、もう素直にびびりました。
頑張ってSS書こう。(勉強しろ)
ありがとうございました。
実は求聞史紀の予想もかねて書いたSSなのですが、あれを読むと結局咲夜が何者なのかわからずじまいでしたね。
ただ月人の可能性っぽいのが書かれていて少々ガッツポーズした次第でございます。
またどうぞ。
本気で100点以上付けたいと思った作品です。
咲夜さんが月の人であって、紅魔館と出会うまでのストーリーがこうであったとしても違和感が無い内容だと思って読んでました。
そこ譲れない人にはちょっと受けいれられないかと思いますけど・・・w
初めレミィ達が村を襲う場面を読んで「ひでぇ」と思いましたけど、理由の部分に至ってから「なるほど」と関心してしまいました。
なんとなく読んでて全体的にキャラが生きてた感じがします(私としては)。
フランが予想外に利口で、なんとかフランを出し抜こうとするレミィの部分がちょっとツボでしたw
中でもパチェが個人的にはグッときました。
レミィとのやり取りとか知識人っぷりを発揮する所とか涎ものです(汚
読んでる時は色々考えてたんだけど、いざ感想になると言葉を忘れてしまうw
それぐらい素晴らしい作品でした。
素晴らしい時間をありがとう。これからもがんばってください。
受験も終わりやっと余裕も出てきたのでバリバリ書きたいなぁ。
あれですね、咲夜やパチュリーは別に書くときこれといって好きでもなかったのですが書いていると好きになってきます。
あ、だから作家の皆様は愛が多いのか。なるほど。
お楽しみいただえて光栄です。またどうぞ。
小説好きの自分から見ても、真面目にプロ並みの文章だと思います。
文体も構成も、そこらの二流ラノベよりも遥かにしっかりしていますし、
タダで読めてしまうのが申し訳ないくらいですね。
文句なしの満点を贈らせていただきます。
それはともかくもう半年たつのにまだ点数が入ってるということに驚きです。
しかしプロ並とか褒められると必要以上に舞い上がっちゃう私は小人だなぁ。
感想ありがとうございました、光栄の極みです。
これからも文句なしの100点をつけてもらえる作品を!
あ、何度か言ってた次回作ですがほぼ完成の段階でめちゃめちゃ長くなったので当分間を置いてから連載することにしました。
というか最終話だけで1メガ越えるとかありえねー……。ごっそり削ろうか?
本当の次回作はこんぺでがんばります、はい。
こういう設定もありだと思う。シリアス感が良く話に引き込まれました。
そして頭いいフランにワロタ
話に引き込まれたとはよく感想にあるのですが自分でも実は何故かわかってないんですよね。
シリアスばかりで疲れそうなところにコメディを適度に投下するやり方が功を奏したのかどうか……。
研究を重ねて頑張っていこうと思います。
最後にわかった人も多いであろう小ネタを。
sideS→咲夜 sideR→レミリア sideE→永琳ですね。
副題も全てそれに頭文字を統一しています。だから早い人は二章あたりでわかったかもしれませんね。
副題の(意)訳としては以下
一章『ETERNITIES』→『幾多の永遠』 二章『SIN』→『生ける罪』 三章『SNOW』→『ゆき が ふる』
四章『SACRIFICE』→『贄』 五章『SEQUENCE』→『それは連鎖』 六章『SCHERZO』→『踊れよ、滑稽に』
七章『REALITY』→『現実は何処だ』 八章『STRATEGY』→『戦略×知略』 九章『SECRET』→『知るべきか、知らざるべきか』
十章『ROT』→『腐り病』 十一章『REVOLUTION』→『運命の輪』 十二章『REQUIEM』→『鎮魂歌を謳おう』
十三章『RUMBLE』→『運命に抗え』 十四章『RED』→『アカイ……』 十五章『SCARLET』→『緋色は誰が為に』
十六章『ENDLESSNESS』→『終わりなど無いさ』
いやはやすごい作品ですね。
見事な伏線、見事な台詞回し、見事な描写。
そしてヘタレぎみのれみりゃお嬢様にうぎぎ。
いやはや、楽しませていただきました。
このような作品を送り出してくださった貴方に感謝を。
そして、貴方の新作に期待しております。
身に余るほどの賞賛を受けて光栄でございます。と言うか褒めすぎですよ(笑)
話すことはコンペで話してしまいましたので短くここら辺で終わらせていただきます。
それでは貴方の新作にも期待を寄せて。
そういう私の新作は突発的に浮かんだネタがあるので数日以内に書きますよ。別名義で
面白い!とか素晴らしい!とか、そんな陳腐な感想を贈るのが失礼にあたるレベルの小説でした。著者様に感謝!
思えばこれとコンペ一作しか書いてないのですがやっと次の作品が出せそうです。
その時はまた読んでいただければ嬉しい。ご読了有難うございました。
時間を忘れて読んでしまいました。
前編の途中までてるよのことだと思ってたのは内緒w
時折出てくるレミリアの無知なところが萌えw
頭のいいフラン最高。
それはそうとコメント欄がすごい事になってますねw
副題や永琳の補足があってより楽しめました。
次の作品があるとの事…これは読まねばっ!
…知的な妹様にワロタwww
それにしても、お嬢様のネーミングセンスについて誰も触れてないとは!あれはパチュリーも笑うわ。
前編から一気に読ませていただきました。
全編通してシリアス路線でありながら所々にはさまれる3人のほのぼの会話。
思わず考えさせられてしまう言葉。
レミリア、パチュリー、美鈴がすごくいい味出してます。
作文能力が低いため的確に言い表すことが出来ません…。
唯一言えるのは、「素晴らしかった」です。
ここまでぐいぐいと引き込まれる作品は久しぶりでした。
今まで読まなかったのが悔やまれます。
本当に、良いものをありがとうございました!
めーりんかっこいいよwめーりん素敵すぎだよw
ただこの点を入れさせてください
物語は「紅魔館」てですが語り手が「永琳」なのが洒落てる。
咲夜(かぐや)は月の民ではないか?と小耳に挟んだ私ですけど
改めて「そ~なのかな~」と思うようにと・・・
読めて良かったです。
こんなに泣いたのは久しぶり
あなた尊敬します
ここまで作り込まれてるのはすごい…
素晴らしかったです。
……コメント投稿しようと思ったらちょうど15000点とか点数入れるのに戸惑うんですけどw