※この作品には、大変に過激な描写が含まれております。お食事前の方は胃のために読むのをお控えすることをお薦めします。それでもなお特攻した方に対して、当方はいっさい責任を持てません。覚悟のある方のみお読み下さい。
さて、今日は文々。新聞の取材日です。まあ、いつでもですけど。幻想郷には、何かに拘りのある人妖が多い。私はふと思い立ち、彼らの身近な拘りについて取材をしてみることにしました。この題材ならば、読者からも親しまれやすいでしょう。
題して「突撃!あなたのお酒呑み」です。
其の壱――博霊 霊夢の場合
「私?そうね、やっぱり濁り酒かしら。昔は、巫女がお米を噛み砕いて壷に入れて濁り酒を造っていたって言うわね、そう言えば。私はしてないけど。普通のお酒もいいんだけど、濁り酒の方がお米の香りががつんと来るでしょ?そこに、あの妖艶な酒香と甘みがふわり。肴は、あってもいいんだけど、あえて肴なしで、寒いところで熱いのをきゅっと行くのが一番たまらないわね。熱さごと身体の芯までじんとお酒の刺激が伝わって、一瞬遅れてお酒の旨みと甘み、苦味が交じり合って、あったかさでゆるんだ身体にどかんと来るの。さらに焚き火の傍なんかだったら、もう何も言葉は出せないわ」
さすがに無重力の博霊の巫女らしく、お酒の味を妨げなく純粋に楽しんでいるようです。あと、ちょっと甘党なのかも知れません。そう言えば、取材した時も落ち葉で焼き芋をしてぱくついている所でした。頼んだのに分けてくれませんでした、恨みます。
其の弐――霧雨 魔理沙の場合
「私の酒?ふっふー、よく聞いてくれたぜ。最近、カクテルに凝っててな。調合が魔法実験に通じるとこがあって面白いんだよ、これが。基本的には果実を使った奴がいいな。一番気に入ってるのは、苺をベースにした奴だ。香りが柔らかいし、色もきれいでいい。夜になって暗い部屋で、蝋燭の火に赤く透き通るグラス…ちょいと神秘的な見ものだぜ。つまみはクラッカーかビスケットだな。ちょっとジュースを飲んでるのに感覚は近いけど、酒じゃないとあの全身に染み渡る感じは出ない」
ちょっと好みに乙女ちっくなところがあるみたいです。普段の行いさえなければ、実はそこそこ女の子してるのかも知れません。ま、普段があれじゃ意味ないですけど。ちなみにこの取材の後、裏カクテルとやらの「みんなでた~る」とやら言うコースを試すよう薦められました。何故かものすごい悪寒がしたので、全力で逃げ出しました。
其の三――アリス・マーガトロイドの場合
「私の好きなお酒?そうね、やっぱりブランディかな。ご飯の後に、暖炉のそばでちびちびやるの。一番いいのは、シチューの後ね。にんじんを溶けるまでよーく煮込んで、たまねぎとトマトもたっぷり入れて、キャベツやキノコやお肉なんかも入れて。もう、見るからに真っ赤であったかそうなシチューができるの。そしたら、ちょっとお行儀悪いけど、火傷しそうなくらい熱々のを冷めないうちに急いで食べるのよ。それで身体がぽかぽかに暖まったところにお酒をやると、寒い中だって言うのに額に汗が浮いてきてね。それがとっても気持ちいいのよ」
さすがに都会派だけあって、取材中のおもてなしも丁寧で、食事の作法も優雅でした。食卓で「シャンハーイ」「ホラーイ」とか言いながらかいがいしく世話を焼いてくれる人形たちがすごく可愛かったです。あやうく攫いそうになっちゃいました。とりあえず、今度人形造りの依頼をしてみようかなと思います。
其の四――ミスティア・ローレライの場合
「私のお酒?それはやっぱり、お客さんが楽しそうに飲んでくれるお酒よ。こう、八つ目鰻をじっくり、じりじり焼いてね。煙が漂っていい感じに匂いがお客をひきつけた所で、焼酎なんかをさっと出すの。まだじゅうじゅう音を立ててる串をかぶりついて、きつい香りの焼酎をぐいっとやって、お客さんが満足そうにぷはっと息をついてくれるとね、すごく嬉しくてたまらないのよ。自分の技で人に喜んでもらえると、自分のお酒もよけいに美味しいのよ」
本当に楽しんで屋台をやってるみたいです。確かにこの八つ目鰻おいしいですねえ。歌は歌詞が特にちょっとアレだった気もしますけど、まあそのくらいはご愛嬌でしょう。そして、はしゃぎながら語ってくれる相手を取材するのは気持ちのいいものです。彼女、頭は悪いですけどその分嘘がな
「うんうん、わかるわよその気持ち」
「あ、わかってくれ…ひッ!」
「私、とっても喜んであげる!だから、今日こそ食べさせてねぇ!」
「ひー!」
…追記追記。
其の五 西行寺 幽々子の場合…っと。
ま、特に取材するまでもありませんね。彼女の酒と食に対する姿勢は、「全身全霊」の一言だけでまったく十分でしょう。取材対象がいなくなってしまったので、今日の取材はこの辺にしておきましょう。また明日、じっくりと他の人についても追求するとして…それでは、おやすみなさい。
取材が順調に行って、昨日は非常によく眠れました。おいしくご相伴…もとい、真剣に取材をするためには、よく寝てきちんと起きて、健康にしてからが一番。さ、今日も朝早くから勤勉に取材を始めましょうか。
前回の文々。は売れ行きがいまいちでしたし(そこ、毎回とか言わない!)ちょうど食費が浮…こほん。
其の六――プリズムリバー三姉妹の場合
「うちのお酒?そうねえ、イタリアワインなんか好きよ。なんたって陽気な酒だもの~。陽気に呑めない人は、酢でも呑んでエンカやってなさいって感じね~。こう、栓をあけたらぐいっとラッパ。鼻にざーって爽やかな香りが押し寄せて、葡萄の河が喉に流れこむの~」
「メルランはそう言うけどね、私だとちょっと華やか過ぎて…やっぱり、ちびちびウイスキーでもなめてるのが好き。部屋の明りも消してね。ほろ苦くて、舌がちくちくするの。呑みながら静かな曲を軽く弾くとなおいいわね。…あ、メルラン、卵焼けたからお皿とってー」
「はいはい~♪」
「で、私はありものの飲み食い専門。食事もお酒も、姉さん達が選んだのでいいや」
「こら、リリカ!」
「じょーだん、じょーだんだって…ちゃんと自分で選んで、ルナ姉のポテト一つ強奪」
「め、め、めるポテト~♪」
「あーっ!」
こちらのお宅は、姉妹で三者三様ですね。買い物の時には交代で欲しいお酒を譲り合っているんでしょうか。
朝ごはんの内容は甘~い卵焼きとパン、お手製ジャム、厚切りのベーコン、チーズにミルクに焼きポテトにトマトサラダ。ずいぶん洋風でした。これが単純に見えて、どこから入手してるのか材料がずいぶん良質で、ミルクは乳脂がこってり、舌の上でとろりと流れて豊かな香りが鼻腔を直撃します。パンは焼きたてふわふわ、白いところがお菓子みたいに甘くて、小麦の味もしっかり判ります。サラダは、野菜のどれもへたや根っこの切り口から樹液がにじみ出るほど新鮮。長女が家庭菜園をしているのだとか。
でも、何より卵焼き。妹さん達は二人ともこれが好きみたいで、一口食べては頬を緩ませるんですが、それをこっそりと嬉しそうに見ている長女のまあ可愛らしいこと。けっこうお母さんっぽい位置づけらしいです。
おっと、長くなってしまいました。とにかく、美味しいお食事でした。朝の食卓に大勢でつくのって楽しいものですから、つい…。実質三人分の取材ですし、まあ少しくらい余分な文章があってもいいですよね?
さて本題のお酒ですが、この姉妹は、芸術家らしくインスピレーション重視でお酒を楽しんでるっぽいです。場所と時間にこだわって呑むタイプ。ああ、末妹は楽しんでるお姉さん達にちょっかいをかけるのが一番好きみたいですけど、まあ、好きな相手ほど意地悪したいっていうあれでしょうね。見るからに。
其の七――小野塚 小町の場合
ときに、どうして三途の渡し守が日中から酒屋にいるのでしょうね?
「なに、ちょっと休憩時間中でさ。気にしない気にしない。で、あたいはどんな酒が好きかって?そりゃもう、徳利で焼酎。これっきゃないでしょ。ちまちま呑んでちゃー酒の味なんて分からない。こう、んぐ、んぐっ…でかめの徳利でがーっとね。喉の焼ける感じがこたえらんないんだよ。で、空に逃げようとする酒気をちょっと押し留めてから、一気にぷはーって吐き出す。かーっ、たまんないねー。それに、河のほとりってのはいい呑み場所なんだ。花もよく咲いてるし、糸をちょいと垂らしゃ色んなのが釣れて、つまみのメニューに困らなくて済むんだ、これが。この間釣れた大亀なんざ、肉がきゅっきゅって締まって、噛むほど味がじゅわっと染み出て来てさ。それに、あたい一人じゃ食べきれないくらい肉付きもじゅうぶんでさ、ついつい順番待ちの死者達と大宴会やっちまったくらいさね」
ちなみに、私の興味ってことで聞きました。記事にするって知ってたら絶対しゃべってくれないでしょうから。まあ、記事にするより先に閻魔様にちくっておくつもりですけどね。それで恩を売って、閻魔様からも一家言頂けそうです。著名人の本誌独占インタビューです。うふ。
其の八――四季映姫・ヤマザナドゥの場合
「仕方ありませんね、いちおう助かったことですし、お礼にお答えしましょう。で、何を話せばよろしいのでしょう?…お酒、ですか。そうですね…実は、最近呑み始めたんですよ。ビールばかりですね、呑んでるのは。強いお酒だとむせてしまうんです。
ええと、確か最初は…あ、そうそう。確か地獄の鬼のストライキの時でしたかね。
丑の刻から始めて、次の日の明け方ごろまで話し合いが続いて、帰ろうとしたら博霊の巫女が異変の解決だとかでいきなり襲い掛かって来て…。
…ええ、はっきり思い出せて来ました。あれは…家に帰ってぼろぼろの身だしなみを整えようと鏡を見たら、顔が寝不足でむくんでて肌は荒れてて、急に自分は何をやってるんだろうって思ってしまって、目の前が妙ににじんで来て…。
……何だか滅茶苦茶になりたくってビールをたくさん買って来て、自棄酒というものを試してみたら、今までになかったほどぐっすり眠れたんですよ。
………何も考え事をせずに、書類の悪夢にもうなされずに眠りにつけるんですよ?何て素敵なことだったか、わかりますか?
…………小町のように仕事中に呑むのは言語道断です。でも、プライベートでくらい酔っ払ってたっていいじゃないですか。それなのに何ですか、先輩達ったら私が子供みたいに心配して。胃の痛さだって、どん底まで酔ってれば感じないんですよ。これがどんなに素敵なことか先輩達には…あら?文さん、どこへ?」
…もう、とても聞いていられませんでした。そして、私にはとてもこれを記事には出来ません。記者にだって、踏み越えていい一線といけない一線があります。こんな話までネタにしたら、私は本物の腐れ外道です…。
うう、気が滅入ってしまいました。次は、もう少し平和そうなお宅にお邪魔しましょう。
其の九――上白沢慧音と藤原妹紅の場合
「岩魚出しの酒が好きかな。こう、串に刺してあぶった奴を熱燗の中にやっとね。出しをたっぷり含んだ酒の味が、口の中でぶわっとふくらむ快感ったらないよ。おっとと、直接火にかけて煮たりしちゃいかんよ?風味が飛んで臭くなるばっかだから」
「永い時を生きていると、のんびりと釣りをするのが上手になるらしくってな。妹紅が行っておかずと肴に困ったことはないよ。ただ、少しばかりその後の呑みっぷりと酒癖がひどくて困るが。泣き上戸の絡み上戸なんだ」
「あー慧音、それ言っちゃ駄目ぇ!」
「はいはい、分かったからしがみつくんじゃない。ついでにすりすりするな」
「だって、慧音の髪ってさらさらで気持ちいいんだもん」
ええもう、お酒とご飯以上にご馳走様でした。勝手に程よく酔っ払っててください。ま、せっかくですので釣ったばかりのお魚を少々もらって行きました。断ったら今の場面の写真を里の人間達に売ると言ったら、慧音さんはこころよく分けてくれましたよ。いいですよね、まごころが通じるのって。
それにしても、渋いお酒のよく似合う(バ)カップルでした。だって、二人ともおっさん臭いですか…え、何ですかこの角(caved!!)
其の十――某門番の場合
「どうせコッペパンだからいっか」
「待って!勝手に決めて帰ろうとしないでください!いや、事実ですけど、そうでない日だってあるんですから!」
「そうですか?すると、やっぱり服装通りに老酒とか紹興酒?」
「まあ、そうですね。とっておいたコッペパンをほぐしてウズラ達にやりながら、お花畑でのんびりと一服。肴はお結びだけでもいいんです。私が育てた子供たちに囲まれて、ぽやっとあったかくなるお酒をゆっくり呑むんです。とってもすてきな気分になれますよ」
「へえ、これはまた意外とまともなお話が聞けたものですね。てっきり、お酒なんて買うお金ももらってないかと思ってましたけど」
「それがですね。咲夜さん、ああ見えて部下には優しいんです。それに、ウズラやお花のことも、隠れて誰よりも可愛がってますか」
急に門番さんの額にナイフが生えました。すごい手品でしたので、拍手をしてその場を去りました。まあ、何ですか、見なかったことに。困ったものですねえ、ツンデレ上役にも。ちなみに、ツンとナイフで突くとデレっと門番が伸びる、の略です。ああ、お願いですから視線で警告しないで下さい。心配なさらずとも、ちゃんと記事にしますから。えーと、其の十、中国さんの場合…っと。なかなかあったかなお酒でした。豪華な肴がないのも、こんな場合だとそれもまた贅沢かなって感じです。
其の十一 ――健康兎の場合
「お酒?そりゃもちろん、薬用養命…もとい、薬酒ね。色んな生薬を取り合わせてお酒に漬け込むの。慣れてくると、健康のことを考えた上で味の取り合わせも考慮に入れて漬け込めるようになるよ。で、漬け込むのに使うお酒は色々だから、呑み方って点じゃその時々に合わせてかな。おつまみは、やっぱり人参が一番。あと、胡麻なんかもいいな。…ところで、ここまで聞いたんだもの、折角だから一本、お手製薬酒買ってかない?」
「ねえてゐー、師匠が呼んでるよ。新しく栽培実験してた薬草が足りないんだけど、知らないかって」
「あ」
「…それじゃ、また」
さすがに、新しい調合の実験台にされるのはご免被ります。薬酒の味って、ちょっと興味はあるんですけどね。普段呑むようなものじゃありませんし。やっぱ、苦いんでしょうか。それとも、子供の憧れ、あの甘いシロップ薬みたいなのもあるんですかね。興味がつきないので、なぜか懐に転がり込んでいたこの薬酒を明日あたり誰かに呑ませて感想を聞いて見ましょうかね。…はてー、どこで転がり込んだんでしょうねー、こんなものー。
今日も、書けそうなネタがたくさんです。家に帰って、お風呂に入って、さっそくまとめるとしましょう。…って、おや?この霧は?
其の十二――伊吹萃香の場合
「こら、聞いたよ。お酒の話で私にインタビューがないなんてひどいじゃないさ」
おや、普段は捕まらない取材対象が向こうから来てくれました。折角なので、伊吹の無限のお酒を思う存分やりながらゆっくり話そうと誘ったのですが、TILTになるとヤだからって断られました。けち。
「やっぱ、日本酒が一番いいねー。そりゃ、美味しいお酒は全て美味しいに決まってるけどさ。日に透かした米の姿そのものの、芯まで透き通った、緊張感と張りに満ちた味がたまらないんだ。それにまあ、やっぱり、日の本の土に根付いてたおかげで、そこで出来たものがいちばん身体に馴染むってのもあるんだけどね」
話してる間も、口から瓢箪をほとんど離しません。あれだけいつも呑んでると、酔いで舌が鈍りそうなものですけどね。でも、味の判らないような粗末な呑み方をすることはないのでしょう。だって、それが鬼ですから。
「酒は淡きこと水のごときを以ってよしとする、なんて言葉があるそうだけど、それもあくまで日本酒の味の一つのバリエーションでしかない。…ほら、この伊吹瓢の酒。伊吹山に降る朝露と、そこで息吹いたばかりの新米から出来る酒だけど…水のごとくどころか、山肌の岩みたいにがっしりどっしりして、苦味と辛味は朝の息吹のように鮮烈に舌を刺す。甘さは、山を覆う春の花々みたいに鮮やかではっきりしてる。自己主張の強い味だけど、谷川の清水のような酒を好む酒飲みの中にだって、これを不味いと思う奴は一人もいない。これは傲慢じゃない、確たる自信なの。しっかりした米が、腕のいい職人の手を借りて紡ぎ出す味は、全て極上の味。日本酒に限らず、いや、飲み物に限らず当たり前のことなんだけどね」
それにしても、顔が赤い時ほどこの鬼は口数が多い気がします。実は絡み上戸とか説教酒とか、そのへんですか?…すると、実は酔いが覚めた時は無口系だったりとか、恥ずかしがりで人見知りだったりとかってこともあり得るんでしょうかねえ…はは、まさかそんなベタな。
…………鬼の酔いを抜くにはどうすればいいものでしょうかね…………
「こら、聞いてるのぉ?」
おっと、いけないいけない。あらぬ想像をしていたら意識がお留守に…。
「まったく。あんたは天狗なのに、ちょっと酒に真剣味が足りないね。おし、これから一緒に呑みいこ。酒ってものを、もっと詳しく身体で教えてあげる。溺れるまで呑むぞー!」
帰るところでしたが、溺れるまで呑むと聞いては。いや、これは純粋にお酒の真価を勉強するためのことですよ?やはり、しっかり呑まなくては味は分からないと言うもので…
其の十三――その後
いやはや、よく呑みましたぁ~。夜雀の赤提灯の店仕舞いまで呑んで、そこから八雲家に突撃、次の夕方までひたすら酒盛りぶっ続け。天狗とは言え、ちょっと酒が足にまで来ましたねぇ。まあ、飛ぶから関係ないですけど…ん、関係ないこともないですか。ちょっと進路がふらふらと…あははは、世界が虹色でとても綺麗です~。あら?前に誰か…えっと、刀?それと@?ああ…冥界の主従ですか。私に何か用でしょうか。…はて、なぜに身体が震えるのでしょうか?まだ酔いが覚めてるってこともないですしねぇ~。
「…あら、ちょうどいいとこに。今夜のお酒の肴、足りなくて困ってたのよー。若烏さんの胸肉は、夜雀さんの手羽先くらい美味しいかしらぁ?」
「どうしましょうか、幽々子様。手っ取り早くここでシメちゃいます?それとも、持って帰って食べる寸前に?」
「やっぱり、出来る限り新鮮な方がいいでしょう。大変でも何とかしなさい、妖夢」
酔いが吹き飛ぶ、って言葉は本当なんですね。あまり味わいたくない感覚ですが。彼女達が動く前に、私の賢い身体は頭の反応を待たずに全速で逃げにかかってました。ふふ、幻想郷ナンバー1のこのスピード、捕まえられるものなら捕まえて見な…あれ?ま、まっすぐ飛べな…駄目、こんなんじゃ追いつかれちゃう、お願いだから言うこと聞いて、身体ー!いやーぶつかる、飲酒運転危険!怖いのは最初だけよ!明るさの限界を突破ー!このままじゃ死亡目撃で死亡報告で木の幹が目の前にああああああ…!
教訓:飲酒の際は、帰り道には気をつけましょう。
「以上、森で発見された手帳の内容をお伝えしました。烏天狗の方々による捜索は現在も続行中ですが、3日間経った今朝も文氏は発見されておらず、その安否が気遣われています。捜査当局は、この手帳の発見が捜索の鍵になるものと見て、更に詳しく解析を進めています。さて、次のニュースですが、現在幻想郷の研究家達の間で論争の種となっている『夏度が麦わら帽子なのか風鈴なのかそれともぶたの入れ物に入った蚊取り線香なのか』について、実は西瓜の種なのではないかと言うことを示す新たな資料が発見されました。CMの後、現場のこぁ子レポーターからお伝えします。それでは、CM」
~不死テレビ放映「ニュース八雲」より抜粋~
其の十四――おまけ
う~、今日も頭が痛いです…。
「それはそうでしょうね。お酒の後で体温が下がってる状態で夜風の中飛びまわって、あげく不眠不休の追いかけっこで睡眠不足と過労。風邪のひとつも引かないほうがおかしいわ。もうしばらく、ゆっくりお休みなさいな。ほら、メモなんかしてないで」
…ん。このにおい…今日も来ました。永琳印の卵酒です。…ああ、この温かさ。少しすすると、湯気が鼻から流れ込んで、胃より先に頭を温めます。そして、ぽうっとした心地になったところで、胃に染みる熱さで追い討ち。甘くて優しくて…身体が緩んで重さを思い出して、ばたりと倒れ込みます。布団がふわふわ、枕はふかふかで、日なたのいいにおい…。
「それじゃ、しっかりお休みなさい。ああ、そうそう。何だか行方不明騒ぎになってるらしいから、連絡しておくわよ…」
永琳さんの声がどんどん遠ざかって行きます。ああ、天にも昇るこの酔い気分…
「…あら、もう寝ちゃってる。このぶんなら、治りは早そうね」
…あ、額に手…つめたくていい気持ち…すー…。
紅魔館編がなかったのが残念です
聞いてないですか、そうですか。
ああ、文ちーと萃香と浴びるように呑みたいなぁ。
ちなみに私は、安い日本酒をくぴくぴ呑みながら冷奴をつまみに此処のSSを読むのが最近のスタイルです。聞いてないだろうけど言いたいので言いました。
スタイルは小町が好み、でもえーき様…悪い酒だよ(涙)
ターキーやバカルディをついついと一杯♪俺に良し、お前によ~し♪
今夜はシチューの夢を見そうです・・・
酒は…ツマミと一緒には飲まないかな。
焼酎ストレートを下で転がして味わうようなのは異端派かなぁ…。
夕食から時間経ってるから腹減ってきたな…何か漁るか。
美味しそうなお話でした。
>「みんなでた~る」とやら言うコース
バイオハザード吹いたwww
あと、映姫さまには正しいビールの飲り方を覚えていただきたい所存。
やけ酒なんて言語道断。胃を壊しますよ?
なんか久々に万寿が欲しくなってきました。
焼酎+クコの実+蜂蜜
かき混ぜて瓶に詰めて3ヶ月冷暗冷所にw
コレ、さいきょー!!!
ロックやお湯割り推奨でwww
むちゃ懐かしー。
スコッティーは普通にうまかった。
あー、一杯やるべかな
「取材対象がいなくなってしまったので」
って、食われてる、みすちー、胃袋からイリュージョンしてー!!!
そうかお嬢様達は未成年だからn(千本の針の山&スターボウブレイク
紅魔の姉妹編を入れなかったのは、我ながらちょっと失敗でした。いや、純粋に入れるつもりで入れ忘れてしまったものでして(全世界レーヴァティン
永遠亭の主従が出ていないのは、日本酒しか思いつかないので萃香と被りになってしまうためです。
あと、みすちーはイリュージョンしてますよ?最後に文達が赤提灯で看板まで飲ってますから。ただ、足があるかどうかまでは(何
ちなみに、私はもっぱら日本酒専門、ちびちびと晩酌派です。肴のナンバー1は焼き魚か豆腐ですよね。え、んなこた聞いてない?こりゃ失礼を…
後はリキュールみたいな軽いヤツならそれなりに。こないだ白桃のリキュール買って実家に帰って家族と一緒に飲みましたが、桃の香りがふわぁ~っと広がって絶品でした。 ・・・もちろん飲みすぎてぱったりというオチはつきましたが(ぉぃ) 気がつくとビール数杯分相当のアルコールが軽く入っちゃうのが、口当たりと香りのいいリキュール系の怖いとこですね(--;
いい作品でした。ご馳走様です。今夜は一杯やろうかな・・・
・・・ところで私も風邪引いたら、永琳師匠の甲斐甲斐しい看病&絶品玉子酒にありつけるでしょうか(ぉぃ) ああ、でもアリスのシチュー+上海蓬莱コンビのおもてなしも至高のコンビネーションだなぁ・・・
そんな自分でも楽しめました。あと、食べ物の描写が本当に美味そうで美味そうで(グビリ
腹減ったなぁ。
やー、やはり日本酒最高ですね、ぜひ萃香の瓢箪酒も飲んでみたいです。
後、おまけの方。あったかくて良い感じで・・・こっちも飲んでみたい(笑)
子供みたいとか言うなー!!
>この間釣れた大亀なんざ
いやいや、まさか・・・でも・・・しかし・・・・・
映姫さま、なんだかとても不憫でした
しかも子供舌というかなんというか、果実酒くらいしか飲めない・・・
飲めるようになりたい!!