※ロリだのショタだのという表現が実に多彩に含まれております。
その点に気をつけてご覧ください。
そういったものを受け付けていない方は、すぐさまブラウザの『戻る』ボタンを押す事をお勧めいたします。
そもそもの始まりは、来る筈が無い客人から始まった。
「今日は、死人嬢。」
「あらお久しぶり、天才外科医。」
「…いや、別に外科医って訳じゃないんだけど。」
天才、八意永琳。
美貌と知識と変な性格という、得してんだか損してんだかわからない女性である。
その後ろには身長以上に背の高く見えるウサギ少女、鈴仙も立っている。
尻尾は生えているのだろうか。生えているのならスカートの上からなのだろうか。
着替えが面倒そうだ。人霊万歳。
―――白玉楼、縁側。
当主、西行寺幽々子は何時ものように家の事柄を全て従者に任せ、
何時ものように物事の責任を全て従者に任せ、
そして何時ものように自分は何一つ働きもせずに緑茶に饅頭の生活を送っていた。
「で、今日貴方達が来たのは…」
「いえいえ、お宅の従者さんに少し用がありまして。」
「妖夢に?」
まぁ、珍しいこともあったものだと。
妖夢。
それは西行寺幽々子を当主とする西行寺家に、代々仕える魂魄家の現庭師。
一応剣の指南役。それが成り立っているかどうかは別問題として。
それが魂魄妖夢である。
さて、魂魄妖夢という存在は幽々子にとって重要なものだ。
今は主従関係というより、親子同然であるといっても過言ではない。
しかし他人にとっても重要な存在であるかと言うとどうであろうか。
確かに巫女や魔法使いなどに弄られ…もとい、愛されている。
それは魂魄妖夢としての人柄であり人格であり性格であるからだろう。
だが、『西行寺幽々子』の名の前に対するのであれば、彼女の存在は微々たる物である。
それはきっと幽々子も自負しており、妖夢も至極当然の如く理解しているだろう。
それはなんにしても、単純に常識、いや当然と言った物なのだろう。
―――『魂魄』は、未来永劫『西行寺』に仕える者ぞ。
それが、妖夢の剣の師であり祖父、魂魄妖忌の言葉である。
妖夢もそれを忠実に守って生活してきた。
それこそが、魂魄家の生き方であり、魂魄妖夢の生涯でもある。
はてさて話が魂魄家のほうに向かってしまったが、今回の彼女の目的は妖夢のようである。
しかし先程も語った通り、妖夢はそれほど幻想郷でも大事なポジションにいない。
せいぜい『弄られ役』のヒエラルキーにおいて三角形の頂点に君臨するぐらいである。
そんなもんである。
二番手うどんげ。
そんな彼女をわざわざ求めるなど、結構珍しいことだ。
しかしそうは思っても実際に呼ばれているのだからそれには答えねばなるまい、と幽々子は思う。
「うーん、そろそろ庭の手入れが終わることだと思うんだけど。」
「では暫く待たせていただきますが、よろしくて?」
永琳が、柔らかな物腰で幽々子に申し出た。
「その必要はございません。」
丁度、そのときに。
凛、とした声。
幼き少女ながらにしてハッキリと澄み渡り、しっかりと成された声。
それが彼女のものであると、気付かない者が居ただろうか。
―――居ないに、違いあるまい。
「お疲れ様、妖夢。」
「また幾分か仕事は残っておりますが…御用が在るのならば。」
現れた少女の名は―――魂魄、妖夢。
まさしく、西行寺幽々子が愛し、今現在八意永琳が求める存在であった。
「今日は、妖夢ちゃん。」
「今日は。また珍しいですね。」
妖夢は言葉通り心底珍しそうに、永琳を見た。
その永琳はというと、某竜宮娘の如くかぁい…
…もとい、妖夢に心酔しているかのような瞳で愛でた。
「こちらの天才歯科医が妖夢に用があるんですって。」
「…いや、歯科医でもないから。私を呼ぶなら寧ろ万能医と呼んでいただきたいですわね。」
「サド医…」
「あらウドンゲ太股のところに傷があるわよ私が治してあげるわ。」
「って師匠何で太股の怪我を治すのに三角フラスコに入った硫酸をギャァァァァァァァァァァァ!!!!」
ぶっかけ。
なんてエロい響き。
じゃねえよ。
注意、というか警告というか危険。
硫酸を人にかけてはいけません。
そもそもどこから師匠が硫酸と三角フラスコを取り出したのかという突っ込みに関しては華麗にスルーさせていただく。
そしてもうそんな光景は牛乳女の如く無かったことにされて、永琳は果てしない笑顔で妖夢を見つめる。
「ねぇ、妖夢ちゃぁん?」
「は、はい。な、何でしょう。」
嫌らしいというか恍惚とした笑みで顔を近づける永琳に、メンタル面において最弱クラスの妖夢は後ずさりをする。
しかし流石は天才、剣術家も難しい足の運びを上手く使いこなして、妖夢に擦り寄っていく。
そして腰に付けた道具箱の中から―――1つの、瓶のようなものを取り出す。
「妖夢ちゃん、これは外界で使われている『ペットボトル』という道具なの。」
「は、はぁ。」
「中に液体が入ってるのがわかるわよね?」
「はい、そうですね。」
「 飲 め 」
超ストレート。
ワンツージャブなど関係無い、一気に攻め込むこの形。
流石に妖夢も目の前の瞳を輝かせている自称万能医(ブラックジャック)に恐れを抱く。
天才はげに恐ろしき者や。
「あ、あの…そもそもなんですかこの中の液体は。」
「………………………………………………………………………………………………………………水よ。」
(沈黙なげぇぇぇぇ!!??)
太ももを左右非対称な状態にまで溶かされてもなお師に突っ込みを忘れない鈴仙。
しかし痛みを堪えているのか口に発することまではできなかった。
「そ、そうですか。じゃあいただきます。」
「それは駄m「覇ぁッ!」げふぅっ!?」
とてつもなく素直な妖夢の対応に対し、鈴仙が一瞬動いた。
だがしかしその直後。絵にも描けないとはこの事か。絶対違うけど。
確実な一瞬。正しく刹那。
倒れた鈴仙の鳩尾に叩き込まれた一発が、彼女の先の言葉を確実に封印した。
これで名実ともに、八意永琳は『万能医』から『人類最強の万能医』へとクラスアップした。
某請負人かお前は。
そもそも地上の人類じゃないし。
「い、今何を!?」
「デジャヴュよ。」
「言葉の使い方を明らかに間違えてると思うのですが!?」
妖夢頭良いな。
「まぁお気になさらず。とにかくお庭の手入れで疲れたでしょう?喉を潤す為にも。」
「あ…はい、じゃあ折角なので。」
蓋の開けられたペットボトルを手に取る。
そして、その口の部分と自分の口を重ね合わせ、自らに液体を流し込んだ。
少しばかり飲んだところで、唇を離す。
「…ふーっ…」
「落ち着いたかしら?」
「ええ、とっても…」
やはり、労働の後に喉を潤したのは彼女に効いたらしい。
安らかな笑顔を永琳に見せ、永琳は気づかれないぐらいにティッシュを取り出して鼻に詰めた。
その時。
歴史はうご、じゃ無かった。
異変は発生した。
「ん…?」
ふと、妖夢は気づく。
僅かだが。
ほんの僅かのような気はするが。
見る世界が、高く見えた。
「んー。」
「どうしたの、妖夢。」
「いや、なんか視点が…」
成長期というやつだろうか。
だからといって先程までと今でいきなり身長が伸びるなんて事は無いだろう。
そんな面白い半幽霊ではない。と自分では思っている。
と、幽々子がふと言い放った。
「なんだか妖夢…」
「はい?」
「ちょっと目を放した隙に…随分とたくましくなったわね。」
「そんな僅かの間でどうやって筋肉を付けろと。」
幽々子が何か真剣な表情をするかと思えばそんな事を言う。
目を放した隙にたくましくなったらそんなもの○ジモンの進化と一緒だ。
ア○モンからグレ○モンだ。
正直そんなのと一緒にされてもらっては困る、と妖夢は思った。
―――すると。
少しの間黙っていた永琳が、含み笑いを始めた。
「ふふふ…はははは…あーはっはっはっはっはっは!!!!」
「って、何ですかその三段仕込みの笑い方!?」
完璧に悪役である。
ラスボスの出てくる前に出てきて、あっさりやられる中途半端なボスの感じが出ている。
例えるならばガ○トラ皇帝である。
実にらしくない。
「完璧よ!やはり私の計算に狂いは無かったわ!そうでしょうウドンゲ!?」
くるっと振り向いて鈴仙を見る。
そこには一羽の兎の変死体があった。
こっちを振り向いた。
「やはり完璧ね、私!」
「物凄い無かった事にしましたね。」
もはや呆れ顔で突っ込みを入れるしかない妖夢。
妖夢は白目を剥いて完全に気絶している鈴仙を気にしながらも、とにかく暴走の始まっている永琳に意識を走らせた。
「天才、八意永琳といえども…まさか、ここまで完璧な物が出来上がるとは思って無かったわ。」
「…いったい、さっきから何の話を…」
「こういう事よっ!」
シュッ、とまるで風のように動く永琳。
妖夢は突然のことで一瞬に反応することができなかった。
気づいた時―――永琳は、妖夢の目の前に、両手を構えて低く屈んでいた。
「なっ!?」
「召し、取ったりぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
バァッ!!
―――極僅か。
ほんの一瞬、僅かな時間の内。
凄まじいスピードで、その行為は為された。
妖夢のスカートと下着。
その二つを、同時にずりおろした。
八意流奥義
『 二 枚 一 辺 』
と、そんな感じのテロップが空中に浮かぶ。
極太行書体。スーパー系。
あまりの出来事に、妖夢は一体何をされたのか気づかなかった。
その出来事を傍から見ていた幽々子は思わず飲んでいた緑茶を噴き出して、死体と化した鈴仙にぶっかけた。
「い―――」
その状態を理解したとき、妖夢は叫ぶ。
タメを持って。より響き渡るように。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ゴッ!
「ばっ!?」
妖夢のスカートと下着を思いっきり掴んだまま、全体重を乗せた踏み付けで変な声とともに縁側の板に沈む永琳。
しかしそれでもその二つを離さない。偉いというかエロいというか。
妖夢は顔をハ○ネロの袋の絵ぐらいに紅く染め上げて、息を荒くしていた。
「ま、全く…一体何をするかと思えば…」
「よ…妖夢…」
「はい?」
幽々子に声をかけられ、少し平静を取り戻して幽々子の方を向く妖夢。
しかし―――その幽々子は、何かに怯えているように見えた。
あまりにも普段見ない幽々子の姿に、流石の妖夢も話しかけた。
「ど、どうしたんですか幽々子さま…」
「妖夢…そ、それ…」
「え?」
幽々子は、何かを指差していた。
その方向は、妖夢の下半身。
一体何事かと思って妖夢は下を向いた。
なんかついてた。
「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
………………………………………………………………………………………は?」
思わず、訳のわからない位素っ頓狂な声が出る。
何かが、自分の下半身についている。
それは間違いなく少女についていては『いけない』ものだ。
妖夢は実物こそ見たことが無いが、それが在っては『いけない』ものだと判断できた。
「え…え…?」
戸惑い。
思考は止まる。
先程からの変化。
答えは、『それ』に全て集約されていた。
「なんかついてるーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっっっ!!!!?????」
少女魂魄-少年妖夢
約三時間前の事。
永遠亭にて。
「遂に…遂に完成したわ!」
なんだかよくある光景だが、事実この永遠亭ではよくある光景である。
八意永琳、御歳(ピー)歳。
年甲斐も無くよくこんなマッドサイエンティストみたいなことをするものだ。
事実マッドなのだけど。
バダン!
「これで私の夢は、今一歩実現に近づいた!私のファンタズムドリームが!」
力強く扉を開いたかと思うと、いきなりそんな事を叫びだす永琳。
ちなみにドアには『えーりんらぼ』と丸文字で書かれていたりする。
もちろん後ろにハートマークがついていたりする。
歳考えろ。
さらにどうでもいいことだが、ドアが開いた瞬間にその目の前を通りかかった地上兎の一匹がドアと壁の間に挟まれたが、そのことを知るのは八
意永琳を含めて誰も居なかった。
ちっともどうでもよくない。
兎が可哀想だ。
メガマリではあんなに頑張ってたのに。
「ウドンゲ!見なさいこれを!」
「あ…あぁー、あ…はい。」
永琳はラボの部屋の中で倒れて熟睡していた鈴仙を興奮した面持ちで話しかけた。
今わざわざドアを開けたのは何の意味があるのだろう。
鈴仙はほんとにすっかり眠ってしまっていたようで、永琳の声に気づいてようやく起きたらしい。
目をこすりながら、上半身を起き上がらせた。
「ほら!眼をかっぽじって!見ろ!見るがいい!さぁ!」
「…ただの液体じゃないですか。」
「シャラップ!」
「ぐはっ!?」
ヘ○ガーも霞んで見えるほどの見事なローキック。
思わず鈴仙も飛び起きる。
もろに鳩尾に入ったらしく、何度も咳き込んでいる。
「ふっ、確かに見た感じはただの水に等しいわ!」
「等しいっていうか…もろそのまんま…」
「だからといって、私がただの水を作って嬉しいと思うと思っているのかしら、ウドンゲ。」
「以前ただの塩を錬金術的な物で作り出したときの師匠の嬉しそうな表情は今でも忘れられません。」
「何を言っているの、塩は錬金術の基本よ。多分。」
「何でそこで自信が無くなるのかなぁ。」
よく知らないけどそうらしい。
あまり具体的に聞かれても困る。
「とぉにぃかっくっ!!!遂に私の望んでいた薬が完成したわ!」
「あぁ、ようやく完成したんですかアレ。」
鈴仙はようやく意識が完全に覚醒してきたようで、しっかりと永琳の話についていっている。
その永琳はというとやたらと恍惚とした表情で一本の試験管を見つめている。
その中には水のようにも思える透明な液体が入っていた。
それこそが永琳の完成された『望んでいた薬』である。
「服用した生物の一つ一つの細胞を、ほぼ完全に異性のものと書き換えることによって、
簡単に男性と女性の性別を入れ替えることができる伝説の薬!
ぶっちゃけ簡単に言ってしまえば性転換薬!
これでBLもレズビアンも実に簡単に(省略されました。ここをクリックするとどうもならない。)!
その名も『えーりんスペシャル 美少女をショタっ子に変える薬!』
(通称『エド○ンド本田』)
ふはははは…!これで私の夢がほとんど現実のものとなったわ!」
もう目的がモロバレである。
そこまでそのままの名前にしなくてもよさそうなものだが。
センスを疑う。
そもそもネーミングセンスが酷いのは窮地の事実なのだが。
そんなことは誰よりも鈴仙が知っているのだから。
「というわけでウドンゲ。」
「嫌です。」
即答。
師匠が問う前に答える、それがうどんげクオリティ。
「もう、うどんげったら早漏なんだからぁ♪」
「言葉の使い方を明らかに間違ってるーぅ!?」
鈴仙は立派な大人らしい。
「せめて話ぐらい聞いてくれたっていいじゃない。」
「どうせ薬の実験台をしろっていうんでしょう!絶対に嫌です!」
「誰よりも早くショタになった美少女兎の称号を与えるから!」
「いらん!」
その時点で美少女兎じゃなくなるし。
どう足掻いても美少年兎になるし。
下手したら美が消えるかもしれない。
いやむしろ問題はそんな所に無いのだが。
大体そんなことになったら称号と一緒に余計な物までついてくるじゃないか。
そんなことにはなりたくない。
ミニスカは動きやすいのだ。
鈴仙はジーパン絵が絵版に多いし、それはそれで似合うとは思うが、
しかしミニスカの動きやすさといったら比べ物にならない。
見えるけど。
何がって、それは言えない。
「のんでようどんげぇ~。」
「やーです。ぜーーーーーったい嫌です!」
「なんでよぅ!なんでのんでくれないのよぅ!のんでくれたっていいじゃないのよぅ!えーりんかなしい!」
「キャラ壊しても絶対に飲みませんからね!?」
「飲め。」
「命令形でも嫌!」
「のみたくなるーのみたくなるー。」
「幻朧月睨。」
「目がぁー!目がぁーーーーーー!!」
催眠術を鈴仙にかけようということ自体間違いである。
某悪役のように目を押さえてうずくまる永琳。
しかし流石は全ての毒に対する耐性を持つ八意永琳、すぐさま起き上がる。
催眠と毒は全く違うが。
「ねぇ、どうして飲んでくれないのうどんげ!」
「一週間前師匠が作った『魔法が使えるようになる薬』は魔法が尻から出ました。」
「昔の文献にあったからやってみたんだけど、まさかその効果まで付加されるとは予想外だったわ。」
「二週間前は『体調を良くする薬』で、二時間絶好調でしたがその後三日間腕が脇から三十度以上開きませんでした。」
「あくまで一時的なものになってしまったのよ。悪い言い方をすればドラッグね。」
「三週間前の『五感が優れる薬』は余りに聴覚が良くなりすぎて、蓬莱人同士の喧嘩の騒音で完全に失神しました。」
「効果は抜群だったじゃない。」
「…一ヶ月前の『頭が良くなる薬』は頭皮から脂が良く出て髪に艶が出ました。」
「素晴らしい効果だわ。」
「全部とばっちりを受けてるのは私なんですよ!?」
最後は別にとばっちりじゃない気がするが。
むしろ女性にとって髪は命である。いいことである。
「大丈夫!今回は絶対に成功するから!」
「今まで287回その言葉を聞いて、284回裏切られましたよ!」
3回はまともだったらしい。
「いーやーでーす!ぜーったい嫌です!」
「でもー。」
「そもそもなんで私じゃないといけないんですか!」
「え?」
鈴仙の言葉に、以外にも反論しなかった永琳。
むしろ何かに気づいたような表情をしている。
「いくら私が師匠に薬学の心構えを教えてもらったからといって…!」
「もう一回言って。」
「え?」
今度戸惑ったのは鈴仙である。
先ほどのように無意味な説得を繰り返すのかと思っていたら、いきなりそんな事を言い出した。
「え、え…?」
「もう一回、さっきの言葉を言ってみて。」
「い、いくら私が師匠に薬学を…」
「そのもう一個前。」
「えーと、何で私が実験台じゃないといけないんですか。」
パン、と力強く手をたたく永琳。
そして、不気味な微笑で鈴仙を指差した。
「 そ れ よ 」
意外な閃き。
完全な思考。
そう、実験体は何も彼女一人ではない。
そもそも野望を達成するためには、最終的に全ての美少女に飲ませなければならない薬だ。
ならば、それは遅いか早いかの違い。
永琳は、唐突に荷造りをし始めた。
しかも例の如く不気味に笑っている。
「あ…あの…師匠…?」
「ウドンゲ、出かける準備をしなさい。」
このとき鈴仙は後悔した。
わざわざ他の犠牲者を出す結果になってしまったことを。
そりゃ確かに鈴仙も永琳の実験台にはなりたくないが、
他人を犠牲にするのを喜ぶような兎ではない。
てゐほど老けていないのだ。
「あのーししょー。」
「そうね最初はあの巫女がいいかしら腋の美麗さで言うならばショタになってもきっと最高級の美しさを発揮するはずねそれとも魔女の方がいい
かしら性格が元々男っぽいから気の強い可愛い子ができるに違いないわううんメイドも捨てがたいわね私の身の回りを世話してくれる美少年が欲
しかった所なのよね若干ショタというには抵抗があるけどウフフフフフフフ」
「師匠が壊れたー!」
泣きながら逃げる鈴仙を女性の細い腕でがっちりと掴み、無理やり同行させる永琳。
鈴仙はあんなにもカッコよく美しい師匠の面影や、普段の優しさを見事に裏切られて泣きながら永遠亭を出て行った。
ついでに言うならすでに最初のほうの時点で永琳は壊れていただろ、うどんげ。
貴様の目は節穴か。
「そうね、まずは―――」
―――人間で一番ロリなあの子を目指しましょう。
そして目指した先が、白玉楼であった。
で、現在。
「妖夢、やっぱり筋肉の引き締まり具合が最高ね~。」
「ホントね。ここまで来ると普通に男性の剣士にも匹敵するわ。」
「…あの…もう服着ていいですか。」
先程の『白玉楼なんかついてる事件』発生から約10分後。
妖夢はとりあえずスカートしかなかったのでそれを一応ちゃんと履きなおした。
けどそうしたら男性と女性の違うところを探す為に上半身の服を脱がされた。
まるでニビジムリーダー。
「まぁまぁ、せっかく男の子になったんだからいろいろと新発見があるかもしれないじゃない。」
「さっき史上最強の発見がありましたけどね…」
「うーん、でもちょっとショックねぇ。」
「はい?」
口元に指を当てて少し残念そうな顔をする永琳。
「貴方、もう少し肉体的に幼い感じになると思っていたんだけど…」
「何を望んどるかあんたは。」
「ショタ。」
「うわー。」
素直なのはいいことなのか、この時ばかりは妖夢も疑った。
やっぱり時として嘘をつくことも大事だと思う。
しかし永琳の言うとおり、かなり妖夢の肉体は引き締まっていた。
鋼の肉体というのは、まさしくこの事を言うのだろうか。
身長もちょっと高くなり、普通に幽々子に追いつくぐらいになった。
「でもねお医者さん。妖夢は実際にそのぐらい身体ががっちりしてて当然なのよ。」
「どうして?」
幽々子の言葉に、疑問を投げかける永琳。
しかし幽々子は何時ものようなやわらかい笑みで言う。
「妖夢はね…修行を怠らない剣士なのよ。」
「あ…」
「それに加えて、この白玉楼の庭もしっかりと掃除したりして基礎的な体力は十全よ。」
永琳は言われて庭を見渡す。
―――一体どこからどこまでが庭なのか。
まるで庭なのに、地平線が見えるのではないかというほどの広大さ。
その広い庭を、たった一人で掃除するには並大抵の体力では不可能だろう。
「そうは言っても、妖夢の肉付きは正直素晴らしいけれどもね。」
「幽々子さま…何を仰るつもりですか。」
「飴と鞭。たまには妖夢のことを褒めてあげないとね。」
「…むぅ。」
妖夢は思わず幽々子から視線を逸らしてしまう。
若干顔を紅くして。
しかし妖夢はその事から自分は普段鞭ばかり使われていることに気づいていないのだろうか。
「剣士って言うのは、無駄に筋肉ばかり付ければ良いというものではないの。むしろ無駄な筋肉は剣を振るう際の妨害になりかねないものだか
ら。」
「はぁ…けれど、先程の肉付きの良さって言うのは…」
「うーん、上手い例えが必要かしら。」
言うと幽々子は、背中に手を回す。
するといきなり数十本の針金と二本の短めの鉄骨が現れた。
「ってどこに持ってたそれーーーーっ!?」
「四次元幽々子。」
「何その22世紀のネコ型亡霊!?」
生卵によるメッキを以下略。
それはさておき、幽々子はその二つを永琳に見せる。
「例えば…筋肉が、こういう強力な強さを持つ鉄骨だと考える。でも鉄骨のような筋肉は確かに強力だけれど、こんな筋肉では一直線すぎて関節
の動きを邪魔するの。」
幽々子は二つの鉄骨をくっつけて、人間の肘のように曲げて見せる。
だが所詮は二本の鉄骨。全体的には機械的に角度をつけて曲がることしかできない。
つまるところ、俊敏な動きができないことを意味する。
そして次に多くの針金の中の一本を取り出す。
「じゃあ、こういう簡単に曲がるしなやかな針金ならどうか?…無論、これも駄目ね。しなやかであるけれども筋肉としては余りにも貧弱すぎ
る。これじゃあ剣に振り回されるのが落ちなのよ。」
「…ああ、成る程。」
針金を自由自在に曲げながら幽々子は説明する。
そしてその説明の意味を永琳は理解した。
「ならば、剣士にとってはどのような筋肉が相応しいといえるのか―――わかったわよね?」
「…ええ、このように―――」
永琳は、幽々子の近くにおいてある針金を―――全て手に取る。
そしてそれを一直線にそろえて両手で掴み、力強く―――本当に力強く、捻り上げた。
「…こうすれば、鉄骨の様に頑強でありながらも、意図的にしなやかに動かせる筋肉となる。…と言う事ですね?」
「流石、天才の名は伊達じゃないわ。」
頑強でありながら、流れるようなラインを描く美しい肉体。
そう、それこそ極限にまで捻り上げられた針金の集合体のように。
それこそが、幽々子の言う剣士として相応しい身体だといえる。
幽々子はまだ後ろを向いている妖夢に目をやった。
「ほら、妖夢も実際にそうでしょう?最も女の子だったときはもう少し女の子らしい脂肪分もついてたんだけど。」
「確かに…凄い引き締まり具合ね。」
永琳が四つんばいの姿勢で後ろを向いている妖夢に歩み寄り、背中に触れる。
「ひあっ!?」
「あん、ちょっとハスキーボイスだけど可愛らしい♪」
「まるで置○龍太郎さんみたいな声ね、妖夢。」
「キャラクターのイメージを一瞬でぶち壊す声優名!?」
読者の気持ちを完全に代弁してくれました。
ここより下の妖夢の台詞は、全て脳内変換で『CV:○鮎竜太郎』にして頂くとより美味しく召し上がれるかもしれない。
それはないけど。
お暇な方はやってみるとよろしいです。
「でもホントに素敵…肌も白いし、それでいてこの体つき…」
「か、からかわないでください!?」
「あぁ、いいわぁ…♪もっと言って、もっといってぇ♪」
何かに取り憑かれたみたいに妖夢にべたべた触る永琳。
妖夢は視線で幽々子に助けを求めた。
すると幽々子が言う。
「あら、お医者さんだけじゃ物足りないのかしら?」
「あんたわかってていってるだろぉーーーーーーぉっ!?」
巨乳、ダブルアタック。
正しくは四つだが。
挟むどころか、四方から囲める多さだ。
まさに四面楚歌。チャーミングなのは胸。
「ちょ、勘弁してください!?」
「逃がすか!」
「うわっぷ!?」
ようむは にげだした!
しかし まわりこまれた!
「もう逃がさないわよ妖夢!おとなしくこの巨乳地獄の中に沈みなさい!」
「いや…ちょっと…ホントに…やめて…」
前門の亡霊(巨乳)。
後門の天才(巨乳)。
「永琳さん、当たってる当たってる!」
「…当ててるのよ。」
「なんてお約束な台詞だぁぁぁーーーーーぁっ!?」
これがホントのアルティメットエロース。
いや御免なさい石投げないで。
そして、そんな事をしているうちに妖夢に異変が起きた。
「あっ…ちょ、幽々子さま…その…」
「ん…どうしたのかしら、妖夢。」
なんだか、やたら息が荒かった。
いや流石に胸の中に思い切り顔を埋め込めば呼吸困難に陥るのは当然なのだが。
すると。
「ん…妖夢、なんかアレが…」
「え…ちょっと、アレは何も!?」
突然あわてだす妖夢。
アレ、とはすなわちスカートの中身。
幽々子は。
「ごかいちょー!」
「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーぇっ!??」
ばっ!
ザ・ワールド
「「「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
………………………………………………………………………………………………………………………………」」」
完全な沈黙が、冥界を包み込む。
夏だというのに、やはりここは涼しい。
三人は、もっと涼しい。
はじめに口を開いたのは、幽々子だった。
※以下、作者規制により一部文章を隠喩化して彼女らの会話をお送りいたします。
ご了承ください。
「うぁーーーっ!?妖夢の○ードルが○クーンに進化して『かたくなる』を覚えたぁーーーっ!?」
ようむのコ○ーンのかたくなる!
こうかはないみたいだ。
「ちょ…防御力がなんかすでに最大にまであがってるーーーっ!!」
「落ち着いて!落ち着くのよ!早くBボタンをプッシュして進化キャンセルを!」
「任せなさい!この八意永琳のゴッドフィンガーにかかればあっという間に進化キャンセルよ!」
えいりんのまきつく!
ようむの○クーンはダメージを受けた!
「あっ!?まずいことになるかもっ…!やめっ…!」
ようむはマヒした!
えいりんのこうげきはまだつづいている。
「ま、待って、進化キャンセルは無理にしなくてもいいっ…っ!」
「駄目よ!ス○アーになったらどうするの!今のうちにどくばりのPPを全部使い切らないと駄目なのよ!」
えいりんのこうげきはまだつづいている。
えいりんのこうげきはまだつづいている。
えいりんのこうげきはまだつづいている。
「んッ―――!!」
ようむは たおれた!
ようむは めのまえがまっくらになった!
※ありがとうございました。
ここからは通常のSSを展開させていただきます。
なお隠喩化された文章を実際の表現で読むにはここをクリックしてももちろん何も起こりません。
「ふぅ…」
「はぁ…」
「…」
満足気な表情で、幽々子と永琳は縁側で座っていた。
なんだか顔色に艶が出ている。
そしてその後ろではタオルを身体に巻いたようむがうつむいたまま座っていた。
「もう…お嫁に行けない…」
「何を言ってるのよ妖夢。もう男の子なんだからお嫁に行けるはずないじゃない。」
「酷い…」
さらに落ち込む妖夢。
CV置鮎○太郎なのに。
「だからそのネタ引っ張るな!」
ごめんなさい。
「なんだか…満足ね。」
「本当に…」
「私はちっとも…」
「貴方…こんなにおっぱいの大きい美女二人にえっちぃことされたのよ?普通の男の子だったら手放しで喜ぶはずなんだけど…」
「一応、精神はまだ女です…」
変化してから一時間も経ってないしね。
「大体、この薬は一体いつになったら効果が切れるんですか…」
「一生。」
「何ィッ!?」
置鮎ボイスが一番似合う驚き方。
なのかな。
「そもそもこの薬は人間の細胞そのものを作りかえる薬だから、もし元に戻したければもう一回薬を飲むしかないのよ。」
「もう一回…薬を…?」
その言葉を聞いて、永琳に歩み寄る妖夢。
「た、確かさっきの薬がまだ残ってましたよね!?」
「そんなに近づくなんて…積極的ね…ぽ。」
「『ぽ』じゃねぇッ!」
「ξ・∀・)PO!」
「お前は帰れ!」
突然来たメルランに対しても高圧的な態度を取る妖夢。
やはり人間、大事な時になると性格が変わるらしい。
というかかなり男っぽくなってきているが。
「んー、まぁ一応あるといえばあるけど…」
「早く!それ頂戴!」
「えぇ、私のファンタスティックドリームが…」
「後にしろ後に!」
後じゃできねぇよ。
永琳は物凄く嫌そうな顔をするが、正直今の妖夢にはそれを気にかける暇はなかった。
そして、ようやく永琳は諦めたのかポケットに手を突っ込む。
「仕方ないわ、じゃあこれを…」
「やった!」
永琳が取り出したペットボトルを即座に奪い取る妖夢。
そのスピード、萃夢想ルナティックのレミリアの如し。
あれマジ鬼。
そして妖夢の顔に安堵の表情が戻る。
「良かった…ようやくこれで…」
「おおーーッッとぉ意外な事にこの天才、手を滑らせてしまったぁぁぁーーーーッ!!!」
ズギューンッ!
「ぶっ!?」
鳴り響く銃声。
ど真ん中を打ち貫かれたペットボトル。
クイックドロウに重要なのは、速さと正確さだ。
いやむしろなんで銃声が幻想郷で鳴り響くかなぁ。
そして、妖夢の指の隙間を流れていく液体。
その現実を妖夢は呆然と見ることしかできなかった。
その合間に、煙を吹いている拳銃をしまう永琳。
「ふぅ…」
「ふぅ、じゃねぇぇぇーーーーーーッ!!!!????」
激昂。
当たり前だ。
「ていうか今明らかに『手が滑った』って言ってから銃声鳴りましたよねぇ!?」
「無問題無問題。」
「お前は中国人かぁーーーッ!?」
無論、『もうまんたい』と読みます。
そして床に完全にこぼれてしまった薬を見て、肩を落とす妖夢。
「うう、最後の望みまで絶たれた…」
「大丈夫よ、これから私が存分に可愛がってあげるから…」
「最後の三点リーダが怖いよぉ!?」
もはや、完全に魂魄妖夢が女になる道は絶たれたらしい。
妖夢もかなり未練を残しながらも、かなり諦めムードを展開していた。
「ん…ぐぅ…あ……」
「ん?」
「あら。」
「あ。」
と、そこに復活する四番目の声。
お、おまえはーーーーッ!?
とでも言いたい気分だが、残念ながらその作品のパロディではない。
他のネタは多用してるのに。
「し、ししょぉ~…流石に暗殺拳を叩き込むのはどうかと…」
「う、うどんげーーーーーーーーッ!!」
やるなって言ってんのに。
いや、書いてるのはこっちだけどさ。
そして立ち上がるウサ耳の少女―――その名も!
「え、SSを書いてから約800行目…鈴仙・優曇華院・イナバ…奇跡のカムバックですよ!」
ホントに奇跡だ。
結構予定外だ。
「ま、まさか読んでる方たちもここで復活が来るとは思わなかったでしょうね…」
「回想編を含めればもっと早い復活なんだろうけど…」
「ていうかここで貴方を復活させる理由がわからない…」
「なんか一人一人とてつもなく失礼な事言ってませんかね。」
目を細めて抗議する鈴仙。
しかもやっぱり先程のダメージが残っているのか、少しふらついている。
「ああ、妖夢…やっぱり飲んじゃったのね。」
「先に止めてさえくれたなら…」
言う直前に死にました。
「そうよウドンゲ!もはやこの事実は回転不可能!未来永劫続く魂魄妖夢の歴史の中で、今日は史上最大にして最高にして最強のイベントとなっ
たのよ!」
「私にとっては至上最低にして最悪にして○イヤ人のイベントになりましたよ。」
「いまどきそんなネタ使ってる子供いないよ。」
しかも地方限定の可能性が高い。
うちの学校限定の可能性も高い。
超ローカル。
「あれ、でも師匠。」
「何かしらエロうどん。」
「誰がエロうどんか。」
うどんしかあってない。
というか馬鹿にしかしてない。
鈴仙は一回ため息をついて、とてつもない一言を放った。
「確かあれって試作段階だから、一週も過ぎれば効果切れる筈ですよね?」
「あ。」
「しまったぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーおぁぁぁーーーーーーーーーーーーぁぁ!?」
天才、迂闊過ぎ。
途中の部分でアクセントが変化したと思ってください。
そして鈴仙は穴の開いたペットボトルとこぼれた液体を見て驚愕の表情を浮かべた。
「ちょっと師匠!?まだ量産体制に入ってないからこの試作品がないと完成品が作れないんじゃあ…」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァaaaahahahahhaooooooooooooaaaaaahhhhhーーーーーー!!!!」
その事実を思い出し、拷問を受ける大犯罪者の如き叫び声を上げる。
その余りの声量に、近くを『三姉妹が1stアルバム発表ー!』とかいってカメラを抱えて飛んでいく天狗が一匹失神してしまい冥界のどこかに墜
落した。
飛ぶ鳥を落とす勢いとはまさにこのことか。
意味が違う。
「終わった…私の幻想郷のセレストリアルドリームが…」
完全に真っ白な灰になって燃え尽きた天才。
その話を聞いて、妖夢が言う。
「え…じゃあ、あと一週間もあれば。」
「うん、妖夢の姿も元に戻るわ。」
「いよぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッしゃァァァァァァァァァァァァぁーーーーーーッ!!!!!!」
極限までの喜び。
全身で表現。
全身だからできる喜びの表現。
こうして、八意永琳の『幻想郷中の美少女をショタっ子にして自分の回りにはべらかさせてやるアハハハ』計画は潰えた。
全ては、魂魄妖夢の活躍の賜物である。
ごめん嘘。
しかし、これから第二、第三の八意永琳が彼女の前に立ちはだかるかもしれない。
ちなみにシンガポールは第三の中国と呼ばれている。
つまりシンガポールに三人目の紅美鈴がいるかもしれないしいないかもしれない。
いやどうでもいい話だが。
その日のために、戦え妖夢!
少女としての魂、尽きるその日まで…!
「ってなんか最終回っぽいナレーションが!?」
「それにしても…良かったわね、妖夢。」
「はい、あと一週間が経てばいつも通りの私をお見せいたします!」
「そう…」
幽々子は微笑んだ。
そして言った。
「 じ ゃ あ 楽 し む の は 今 し か な い わ ね 」
「 は い ? 」
幽々子は脱がしにかかってきた。
「ちょっと待てぇーーーーーい!?」
「だって一週間後にもとに戻っちゃうんだもの、男の子の身体を楽しむなら今しかないじゃない。」
「ギャー!?」
どっすんばったんどっすんばったん
「れ、鈴仙助けてー!」
「それじゃあわたしししょうをつれてかえりますね。」
「うわー裏切り者!ジューダス!ブルータス!根尾古新!ガウ=ハ=○ッシィ!」
「よーむー。一週間の間に何回進化キャンセルできるか試してみましょう~?」
「勘弁してくださいぃぃぃぃぃーーーーーーーーー!!!????」
…戦え妖夢!
少年としての時間が尽きる、その日まで!
「できるなら試合放棄してぇぇぇぇぇ!!!!」
~終幕~
その点に気をつけてご覧ください。
そういったものを受け付けていない方は、すぐさまブラウザの『戻る』ボタンを押す事をお勧めいたします。
そもそもの始まりは、来る筈が無い客人から始まった。
「今日は、死人嬢。」
「あらお久しぶり、天才外科医。」
「…いや、別に外科医って訳じゃないんだけど。」
天才、八意永琳。
美貌と知識と変な性格という、得してんだか損してんだかわからない女性である。
その後ろには身長以上に背の高く見えるウサギ少女、鈴仙も立っている。
尻尾は生えているのだろうか。生えているのならスカートの上からなのだろうか。
着替えが面倒そうだ。人霊万歳。
―――白玉楼、縁側。
当主、西行寺幽々子は何時ものように家の事柄を全て従者に任せ、
何時ものように物事の責任を全て従者に任せ、
そして何時ものように自分は何一つ働きもせずに緑茶に饅頭の生活を送っていた。
「で、今日貴方達が来たのは…」
「いえいえ、お宅の従者さんに少し用がありまして。」
「妖夢に?」
まぁ、珍しいこともあったものだと。
妖夢。
それは西行寺幽々子を当主とする西行寺家に、代々仕える魂魄家の現庭師。
一応剣の指南役。それが成り立っているかどうかは別問題として。
それが魂魄妖夢である。
さて、魂魄妖夢という存在は幽々子にとって重要なものだ。
今は主従関係というより、親子同然であるといっても過言ではない。
しかし他人にとっても重要な存在であるかと言うとどうであろうか。
確かに巫女や魔法使いなどに弄られ…もとい、愛されている。
それは魂魄妖夢としての人柄であり人格であり性格であるからだろう。
だが、『西行寺幽々子』の名の前に対するのであれば、彼女の存在は微々たる物である。
それはきっと幽々子も自負しており、妖夢も至極当然の如く理解しているだろう。
それはなんにしても、単純に常識、いや当然と言った物なのだろう。
―――『魂魄』は、未来永劫『西行寺』に仕える者ぞ。
それが、妖夢の剣の師であり祖父、魂魄妖忌の言葉である。
妖夢もそれを忠実に守って生活してきた。
それこそが、魂魄家の生き方であり、魂魄妖夢の生涯でもある。
はてさて話が魂魄家のほうに向かってしまったが、今回の彼女の目的は妖夢のようである。
しかし先程も語った通り、妖夢はそれほど幻想郷でも大事なポジションにいない。
せいぜい『弄られ役』のヒエラルキーにおいて三角形の頂点に君臨するぐらいである。
そんなもんである。
二番手うどんげ。
そんな彼女をわざわざ求めるなど、結構珍しいことだ。
しかしそうは思っても実際に呼ばれているのだからそれには答えねばなるまい、と幽々子は思う。
「うーん、そろそろ庭の手入れが終わることだと思うんだけど。」
「では暫く待たせていただきますが、よろしくて?」
永琳が、柔らかな物腰で幽々子に申し出た。
「その必要はございません。」
丁度、そのときに。
凛、とした声。
幼き少女ながらにしてハッキリと澄み渡り、しっかりと成された声。
それが彼女のものであると、気付かない者が居ただろうか。
―――居ないに、違いあるまい。
「お疲れ様、妖夢。」
「また幾分か仕事は残っておりますが…御用が在るのならば。」
現れた少女の名は―――魂魄、妖夢。
まさしく、西行寺幽々子が愛し、今現在八意永琳が求める存在であった。
「今日は、妖夢ちゃん。」
「今日は。また珍しいですね。」
妖夢は言葉通り心底珍しそうに、永琳を見た。
その永琳はというと、某竜宮娘の如くかぁい…
…もとい、妖夢に心酔しているかのような瞳で愛でた。
「こちらの天才歯科医が妖夢に用があるんですって。」
「…いや、歯科医でもないから。私を呼ぶなら寧ろ万能医と呼んでいただきたいですわね。」
「サド医…」
「あらウドンゲ太股のところに傷があるわよ私が治してあげるわ。」
「って師匠何で太股の怪我を治すのに三角フラスコに入った硫酸をギャァァァァァァァァァァァ!!!!」
ぶっかけ。
なんてエロい響き。
じゃねえよ。
注意、というか警告というか危険。
硫酸を人にかけてはいけません。
そもそもどこから師匠が硫酸と三角フラスコを取り出したのかという突っ込みに関しては華麗にスルーさせていただく。
そしてもうそんな光景は牛乳女の如く無かったことにされて、永琳は果てしない笑顔で妖夢を見つめる。
「ねぇ、妖夢ちゃぁん?」
「は、はい。な、何でしょう。」
嫌らしいというか恍惚とした笑みで顔を近づける永琳に、メンタル面において最弱クラスの妖夢は後ずさりをする。
しかし流石は天才、剣術家も難しい足の運びを上手く使いこなして、妖夢に擦り寄っていく。
そして腰に付けた道具箱の中から―――1つの、瓶のようなものを取り出す。
「妖夢ちゃん、これは外界で使われている『ペットボトル』という道具なの。」
「は、はぁ。」
「中に液体が入ってるのがわかるわよね?」
「はい、そうですね。」
「 飲 め 」
超ストレート。
ワンツージャブなど関係無い、一気に攻め込むこの形。
流石に妖夢も目の前の瞳を輝かせている自称万能医(ブラックジャック)に恐れを抱く。
天才はげに恐ろしき者や。
「あ、あの…そもそもなんですかこの中の液体は。」
「………………………………………………………………………………………………………………水よ。」
(沈黙なげぇぇぇぇ!!??)
太ももを左右非対称な状態にまで溶かされてもなお師に突っ込みを忘れない鈴仙。
しかし痛みを堪えているのか口に発することまではできなかった。
「そ、そうですか。じゃあいただきます。」
「それは駄m「覇ぁッ!」げふぅっ!?」
とてつもなく素直な妖夢の対応に対し、鈴仙が一瞬動いた。
だがしかしその直後。絵にも描けないとはこの事か。絶対違うけど。
確実な一瞬。正しく刹那。
倒れた鈴仙の鳩尾に叩き込まれた一発が、彼女の先の言葉を確実に封印した。
これで名実ともに、八意永琳は『万能医』から『人類最強の万能医』へとクラスアップした。
某請負人かお前は。
そもそも地上の人類じゃないし。
「い、今何を!?」
「デジャヴュよ。」
「言葉の使い方を明らかに間違えてると思うのですが!?」
妖夢頭良いな。
「まぁお気になさらず。とにかくお庭の手入れで疲れたでしょう?喉を潤す為にも。」
「あ…はい、じゃあ折角なので。」
蓋の開けられたペットボトルを手に取る。
そして、その口の部分と自分の口を重ね合わせ、自らに液体を流し込んだ。
少しばかり飲んだところで、唇を離す。
「…ふーっ…」
「落ち着いたかしら?」
「ええ、とっても…」
やはり、労働の後に喉を潤したのは彼女に効いたらしい。
安らかな笑顔を永琳に見せ、永琳は気づかれないぐらいにティッシュを取り出して鼻に詰めた。
その時。
歴史はうご、じゃ無かった。
異変は発生した。
「ん…?」
ふと、妖夢は気づく。
僅かだが。
ほんの僅かのような気はするが。
見る世界が、高く見えた。
「んー。」
「どうしたの、妖夢。」
「いや、なんか視点が…」
成長期というやつだろうか。
だからといって先程までと今でいきなり身長が伸びるなんて事は無いだろう。
そんな面白い半幽霊ではない。と自分では思っている。
と、幽々子がふと言い放った。
「なんだか妖夢…」
「はい?」
「ちょっと目を放した隙に…随分とたくましくなったわね。」
「そんな僅かの間でどうやって筋肉を付けろと。」
幽々子が何か真剣な表情をするかと思えばそんな事を言う。
目を放した隙にたくましくなったらそんなもの○ジモンの進化と一緒だ。
ア○モンからグレ○モンだ。
正直そんなのと一緒にされてもらっては困る、と妖夢は思った。
―――すると。
少しの間黙っていた永琳が、含み笑いを始めた。
「ふふふ…はははは…あーはっはっはっはっはっは!!!!」
「って、何ですかその三段仕込みの笑い方!?」
完璧に悪役である。
ラスボスの出てくる前に出てきて、あっさりやられる中途半端なボスの感じが出ている。
例えるならばガ○トラ皇帝である。
実にらしくない。
「完璧よ!やはり私の計算に狂いは無かったわ!そうでしょうウドンゲ!?」
くるっと振り向いて鈴仙を見る。
そこには一羽の兎の変死体があった。
こっちを振り向いた。
「やはり完璧ね、私!」
「物凄い無かった事にしましたね。」
もはや呆れ顔で突っ込みを入れるしかない妖夢。
妖夢は白目を剥いて完全に気絶している鈴仙を気にしながらも、とにかく暴走の始まっている永琳に意識を走らせた。
「天才、八意永琳といえども…まさか、ここまで完璧な物が出来上がるとは思って無かったわ。」
「…いったい、さっきから何の話を…」
「こういう事よっ!」
シュッ、とまるで風のように動く永琳。
妖夢は突然のことで一瞬に反応することができなかった。
気づいた時―――永琳は、妖夢の目の前に、両手を構えて低く屈んでいた。
「なっ!?」
「召し、取ったりぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
バァッ!!
―――極僅か。
ほんの一瞬、僅かな時間の内。
凄まじいスピードで、その行為は為された。
妖夢のスカートと下着。
その二つを、同時にずりおろした。
八意流奥義
『 二 枚 一 辺 』
と、そんな感じのテロップが空中に浮かぶ。
極太行書体。スーパー系。
あまりの出来事に、妖夢は一体何をされたのか気づかなかった。
その出来事を傍から見ていた幽々子は思わず飲んでいた緑茶を噴き出して、死体と化した鈴仙にぶっかけた。
「い―――」
その状態を理解したとき、妖夢は叫ぶ。
タメを持って。より響き渡るように。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ゴッ!
「ばっ!?」
妖夢のスカートと下着を思いっきり掴んだまま、全体重を乗せた踏み付けで変な声とともに縁側の板に沈む永琳。
しかしそれでもその二つを離さない。偉いというかエロいというか。
妖夢は顔をハ○ネロの袋の絵ぐらいに紅く染め上げて、息を荒くしていた。
「ま、全く…一体何をするかと思えば…」
「よ…妖夢…」
「はい?」
幽々子に声をかけられ、少し平静を取り戻して幽々子の方を向く妖夢。
しかし―――その幽々子は、何かに怯えているように見えた。
あまりにも普段見ない幽々子の姿に、流石の妖夢も話しかけた。
「ど、どうしたんですか幽々子さま…」
「妖夢…そ、それ…」
「え?」
幽々子は、何かを指差していた。
その方向は、妖夢の下半身。
一体何事かと思って妖夢は下を向いた。
なんかついてた。
「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
………………………………………………………………………………………は?」
思わず、訳のわからない位素っ頓狂な声が出る。
何かが、自分の下半身についている。
それは間違いなく少女についていては『いけない』ものだ。
妖夢は実物こそ見たことが無いが、それが在っては『いけない』ものだと判断できた。
「え…え…?」
戸惑い。
思考は止まる。
先程からの変化。
答えは、『それ』に全て集約されていた。
「なんかついてるーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっっっ!!!!?????」
少女魂魄-少年妖夢
約三時間前の事。
永遠亭にて。
「遂に…遂に完成したわ!」
なんだかよくある光景だが、事実この永遠亭ではよくある光景である。
八意永琳、御歳(ピー)歳。
年甲斐も無くよくこんなマッドサイエンティストみたいなことをするものだ。
事実マッドなのだけど。
バダン!
「これで私の夢は、今一歩実現に近づいた!私のファンタズムドリームが!」
力強く扉を開いたかと思うと、いきなりそんな事を叫びだす永琳。
ちなみにドアには『えーりんらぼ』と丸文字で書かれていたりする。
もちろん後ろにハートマークがついていたりする。
歳考えろ。
さらにどうでもいいことだが、ドアが開いた瞬間にその目の前を通りかかった地上兎の一匹がドアと壁の間に挟まれたが、そのことを知るのは八
意永琳を含めて誰も居なかった。
ちっともどうでもよくない。
兎が可哀想だ。
メガマリではあんなに頑張ってたのに。
「ウドンゲ!見なさいこれを!」
「あ…あぁー、あ…はい。」
永琳はラボの部屋の中で倒れて熟睡していた鈴仙を興奮した面持ちで話しかけた。
今わざわざドアを開けたのは何の意味があるのだろう。
鈴仙はほんとにすっかり眠ってしまっていたようで、永琳の声に気づいてようやく起きたらしい。
目をこすりながら、上半身を起き上がらせた。
「ほら!眼をかっぽじって!見ろ!見るがいい!さぁ!」
「…ただの液体じゃないですか。」
「シャラップ!」
「ぐはっ!?」
ヘ○ガーも霞んで見えるほどの見事なローキック。
思わず鈴仙も飛び起きる。
もろに鳩尾に入ったらしく、何度も咳き込んでいる。
「ふっ、確かに見た感じはただの水に等しいわ!」
「等しいっていうか…もろそのまんま…」
「だからといって、私がただの水を作って嬉しいと思うと思っているのかしら、ウドンゲ。」
「以前ただの塩を錬金術的な物で作り出したときの師匠の嬉しそうな表情は今でも忘れられません。」
「何を言っているの、塩は錬金術の基本よ。多分。」
「何でそこで自信が無くなるのかなぁ。」
よく知らないけどそうらしい。
あまり具体的に聞かれても困る。
「とぉにぃかっくっ!!!遂に私の望んでいた薬が完成したわ!」
「あぁ、ようやく完成したんですかアレ。」
鈴仙はようやく意識が完全に覚醒してきたようで、しっかりと永琳の話についていっている。
その永琳はというとやたらと恍惚とした表情で一本の試験管を見つめている。
その中には水のようにも思える透明な液体が入っていた。
それこそが永琳の完成された『望んでいた薬』である。
「服用した生物の一つ一つの細胞を、ほぼ完全に異性のものと書き換えることによって、
簡単に男性と女性の性別を入れ替えることができる伝説の薬!
ぶっちゃけ簡単に言ってしまえば性転換薬!
これでBLもレズビアンも実に簡単に(省略されました。ここをクリックするとどうもならない。)!
その名も『えーりんスペシャル 美少女をショタっ子に変える薬!』
(通称『エド○ンド本田』)
ふはははは…!これで私の夢がほとんど現実のものとなったわ!」
もう目的がモロバレである。
そこまでそのままの名前にしなくてもよさそうなものだが。
センスを疑う。
そもそもネーミングセンスが酷いのは窮地の事実なのだが。
そんなことは誰よりも鈴仙が知っているのだから。
「というわけでウドンゲ。」
「嫌です。」
即答。
師匠が問う前に答える、それがうどんげクオリティ。
「もう、うどんげったら早漏なんだからぁ♪」
「言葉の使い方を明らかに間違ってるーぅ!?」
鈴仙は立派な大人らしい。
「せめて話ぐらい聞いてくれたっていいじゃない。」
「どうせ薬の実験台をしろっていうんでしょう!絶対に嫌です!」
「誰よりも早くショタになった美少女兎の称号を与えるから!」
「いらん!」
その時点で美少女兎じゃなくなるし。
どう足掻いても美少年兎になるし。
下手したら美が消えるかもしれない。
いやむしろ問題はそんな所に無いのだが。
大体そんなことになったら称号と一緒に余計な物までついてくるじゃないか。
そんなことにはなりたくない。
ミニスカは動きやすいのだ。
鈴仙はジーパン絵が絵版に多いし、それはそれで似合うとは思うが、
しかしミニスカの動きやすさといったら比べ物にならない。
見えるけど。
何がって、それは言えない。
「のんでようどんげぇ~。」
「やーです。ぜーーーーーったい嫌です!」
「なんでよぅ!なんでのんでくれないのよぅ!のんでくれたっていいじゃないのよぅ!えーりんかなしい!」
「キャラ壊しても絶対に飲みませんからね!?」
「飲め。」
「命令形でも嫌!」
「のみたくなるーのみたくなるー。」
「幻朧月睨。」
「目がぁー!目がぁーーーーーー!!」
催眠術を鈴仙にかけようということ自体間違いである。
某悪役のように目を押さえてうずくまる永琳。
しかし流石は全ての毒に対する耐性を持つ八意永琳、すぐさま起き上がる。
催眠と毒は全く違うが。
「ねぇ、どうして飲んでくれないのうどんげ!」
「一週間前師匠が作った『魔法が使えるようになる薬』は魔法が尻から出ました。」
「昔の文献にあったからやってみたんだけど、まさかその効果まで付加されるとは予想外だったわ。」
「二週間前は『体調を良くする薬』で、二時間絶好調でしたがその後三日間腕が脇から三十度以上開きませんでした。」
「あくまで一時的なものになってしまったのよ。悪い言い方をすればドラッグね。」
「三週間前の『五感が優れる薬』は余りに聴覚が良くなりすぎて、蓬莱人同士の喧嘩の騒音で完全に失神しました。」
「効果は抜群だったじゃない。」
「…一ヶ月前の『頭が良くなる薬』は頭皮から脂が良く出て髪に艶が出ました。」
「素晴らしい効果だわ。」
「全部とばっちりを受けてるのは私なんですよ!?」
最後は別にとばっちりじゃない気がするが。
むしろ女性にとって髪は命である。いいことである。
「大丈夫!今回は絶対に成功するから!」
「今まで287回その言葉を聞いて、284回裏切られましたよ!」
3回はまともだったらしい。
「いーやーでーす!ぜーったい嫌です!」
「でもー。」
「そもそもなんで私じゃないといけないんですか!」
「え?」
鈴仙の言葉に、以外にも反論しなかった永琳。
むしろ何かに気づいたような表情をしている。
「いくら私が師匠に薬学の心構えを教えてもらったからといって…!」
「もう一回言って。」
「え?」
今度戸惑ったのは鈴仙である。
先ほどのように無意味な説得を繰り返すのかと思っていたら、いきなりそんな事を言い出した。
「え、え…?」
「もう一回、さっきの言葉を言ってみて。」
「い、いくら私が師匠に薬学を…」
「そのもう一個前。」
「えーと、何で私が実験台じゃないといけないんですか。」
パン、と力強く手をたたく永琳。
そして、不気味な微笑で鈴仙を指差した。
「 そ れ よ 」
意外な閃き。
完全な思考。
そう、実験体は何も彼女一人ではない。
そもそも野望を達成するためには、最終的に全ての美少女に飲ませなければならない薬だ。
ならば、それは遅いか早いかの違い。
永琳は、唐突に荷造りをし始めた。
しかも例の如く不気味に笑っている。
「あ…あの…師匠…?」
「ウドンゲ、出かける準備をしなさい。」
このとき鈴仙は後悔した。
わざわざ他の犠牲者を出す結果になってしまったことを。
そりゃ確かに鈴仙も永琳の実験台にはなりたくないが、
他人を犠牲にするのを喜ぶような兎ではない。
てゐほど老けていないのだ。
「あのーししょー。」
「そうね最初はあの巫女がいいかしら腋の美麗さで言うならばショタになってもきっと最高級の美しさを発揮するはずねそれとも魔女の方がいい
かしら性格が元々男っぽいから気の強い可愛い子ができるに違いないわううんメイドも捨てがたいわね私の身の回りを世話してくれる美少年が欲
しかった所なのよね若干ショタというには抵抗があるけどウフフフフフフフ」
「師匠が壊れたー!」
泣きながら逃げる鈴仙を女性の細い腕でがっちりと掴み、無理やり同行させる永琳。
鈴仙はあんなにもカッコよく美しい師匠の面影や、普段の優しさを見事に裏切られて泣きながら永遠亭を出て行った。
ついでに言うならすでに最初のほうの時点で永琳は壊れていただろ、うどんげ。
貴様の目は節穴か。
「そうね、まずは―――」
―――人間で一番ロリなあの子を目指しましょう。
そして目指した先が、白玉楼であった。
で、現在。
「妖夢、やっぱり筋肉の引き締まり具合が最高ね~。」
「ホントね。ここまで来ると普通に男性の剣士にも匹敵するわ。」
「…あの…もう服着ていいですか。」
先程の『白玉楼なんかついてる事件』発生から約10分後。
妖夢はとりあえずスカートしかなかったのでそれを一応ちゃんと履きなおした。
けどそうしたら男性と女性の違うところを探す為に上半身の服を脱がされた。
まるでニビジムリーダー。
「まぁまぁ、せっかく男の子になったんだからいろいろと新発見があるかもしれないじゃない。」
「さっき史上最強の発見がありましたけどね…」
「うーん、でもちょっとショックねぇ。」
「はい?」
口元に指を当てて少し残念そうな顔をする永琳。
「貴方、もう少し肉体的に幼い感じになると思っていたんだけど…」
「何を望んどるかあんたは。」
「ショタ。」
「うわー。」
素直なのはいいことなのか、この時ばかりは妖夢も疑った。
やっぱり時として嘘をつくことも大事だと思う。
しかし永琳の言うとおり、かなり妖夢の肉体は引き締まっていた。
鋼の肉体というのは、まさしくこの事を言うのだろうか。
身長もちょっと高くなり、普通に幽々子に追いつくぐらいになった。
「でもねお医者さん。妖夢は実際にそのぐらい身体ががっちりしてて当然なのよ。」
「どうして?」
幽々子の言葉に、疑問を投げかける永琳。
しかし幽々子は何時ものようなやわらかい笑みで言う。
「妖夢はね…修行を怠らない剣士なのよ。」
「あ…」
「それに加えて、この白玉楼の庭もしっかりと掃除したりして基礎的な体力は十全よ。」
永琳は言われて庭を見渡す。
―――一体どこからどこまでが庭なのか。
まるで庭なのに、地平線が見えるのではないかというほどの広大さ。
その広い庭を、たった一人で掃除するには並大抵の体力では不可能だろう。
「そうは言っても、妖夢の肉付きは正直素晴らしいけれどもね。」
「幽々子さま…何を仰るつもりですか。」
「飴と鞭。たまには妖夢のことを褒めてあげないとね。」
「…むぅ。」
妖夢は思わず幽々子から視線を逸らしてしまう。
若干顔を紅くして。
しかし妖夢はその事から自分は普段鞭ばかり使われていることに気づいていないのだろうか。
「剣士って言うのは、無駄に筋肉ばかり付ければ良いというものではないの。むしろ無駄な筋肉は剣を振るう際の妨害になりかねないものだか
ら。」
「はぁ…けれど、先程の肉付きの良さって言うのは…」
「うーん、上手い例えが必要かしら。」
言うと幽々子は、背中に手を回す。
するといきなり数十本の針金と二本の短めの鉄骨が現れた。
「ってどこに持ってたそれーーーーっ!?」
「四次元幽々子。」
「何その22世紀のネコ型亡霊!?」
生卵によるメッキを以下略。
それはさておき、幽々子はその二つを永琳に見せる。
「例えば…筋肉が、こういう強力な強さを持つ鉄骨だと考える。でも鉄骨のような筋肉は確かに強力だけれど、こんな筋肉では一直線すぎて関節
の動きを邪魔するの。」
幽々子は二つの鉄骨をくっつけて、人間の肘のように曲げて見せる。
だが所詮は二本の鉄骨。全体的には機械的に角度をつけて曲がることしかできない。
つまるところ、俊敏な動きができないことを意味する。
そして次に多くの針金の中の一本を取り出す。
「じゃあ、こういう簡単に曲がるしなやかな針金ならどうか?…無論、これも駄目ね。しなやかであるけれども筋肉としては余りにも貧弱すぎ
る。これじゃあ剣に振り回されるのが落ちなのよ。」
「…ああ、成る程。」
針金を自由自在に曲げながら幽々子は説明する。
そしてその説明の意味を永琳は理解した。
「ならば、剣士にとってはどのような筋肉が相応しいといえるのか―――わかったわよね?」
「…ええ、このように―――」
永琳は、幽々子の近くにおいてある針金を―――全て手に取る。
そしてそれを一直線にそろえて両手で掴み、力強く―――本当に力強く、捻り上げた。
「…こうすれば、鉄骨の様に頑強でありながらも、意図的にしなやかに動かせる筋肉となる。…と言う事ですね?」
「流石、天才の名は伊達じゃないわ。」
頑強でありながら、流れるようなラインを描く美しい肉体。
そう、それこそ極限にまで捻り上げられた針金の集合体のように。
それこそが、幽々子の言う剣士として相応しい身体だといえる。
幽々子はまだ後ろを向いている妖夢に目をやった。
「ほら、妖夢も実際にそうでしょう?最も女の子だったときはもう少し女の子らしい脂肪分もついてたんだけど。」
「確かに…凄い引き締まり具合ね。」
永琳が四つんばいの姿勢で後ろを向いている妖夢に歩み寄り、背中に触れる。
「ひあっ!?」
「あん、ちょっとハスキーボイスだけど可愛らしい♪」
「まるで置○龍太郎さんみたいな声ね、妖夢。」
「キャラクターのイメージを一瞬でぶち壊す声優名!?」
読者の気持ちを完全に代弁してくれました。
ここより下の妖夢の台詞は、全て脳内変換で『CV:○鮎竜太郎』にして頂くとより美味しく召し上がれるかもしれない。
それはないけど。
お暇な方はやってみるとよろしいです。
「でもホントに素敵…肌も白いし、それでいてこの体つき…」
「か、からかわないでください!?」
「あぁ、いいわぁ…♪もっと言って、もっといってぇ♪」
何かに取り憑かれたみたいに妖夢にべたべた触る永琳。
妖夢は視線で幽々子に助けを求めた。
すると幽々子が言う。
「あら、お医者さんだけじゃ物足りないのかしら?」
「あんたわかってていってるだろぉーーーーーーぉっ!?」
巨乳、ダブルアタック。
正しくは四つだが。
挟むどころか、四方から囲める多さだ。
まさに四面楚歌。チャーミングなのは胸。
「ちょ、勘弁してください!?」
「逃がすか!」
「うわっぷ!?」
ようむは にげだした!
しかし まわりこまれた!
「もう逃がさないわよ妖夢!おとなしくこの巨乳地獄の中に沈みなさい!」
「いや…ちょっと…ホントに…やめて…」
前門の亡霊(巨乳)。
後門の天才(巨乳)。
「永琳さん、当たってる当たってる!」
「…当ててるのよ。」
「なんてお約束な台詞だぁぁぁーーーーーぁっ!?」
これがホントのアルティメットエロース。
いや御免なさい石投げないで。
そして、そんな事をしているうちに妖夢に異変が起きた。
「あっ…ちょ、幽々子さま…その…」
「ん…どうしたのかしら、妖夢。」
なんだか、やたら息が荒かった。
いや流石に胸の中に思い切り顔を埋め込めば呼吸困難に陥るのは当然なのだが。
すると。
「ん…妖夢、なんかアレが…」
「え…ちょっと、アレは何も!?」
突然あわてだす妖夢。
アレ、とはすなわちスカートの中身。
幽々子は。
「ごかいちょー!」
「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーぇっ!??」
ばっ!
ザ・ワールド
「「「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
………………………………………………………………………………………………………………………………」」」
完全な沈黙が、冥界を包み込む。
夏だというのに、やはりここは涼しい。
三人は、もっと涼しい。
はじめに口を開いたのは、幽々子だった。
※以下、作者規制により一部文章を隠喩化して彼女らの会話をお送りいたします。
ご了承ください。
「うぁーーーっ!?妖夢の○ードルが○クーンに進化して『かたくなる』を覚えたぁーーーっ!?」
ようむのコ○ーンのかたくなる!
こうかはないみたいだ。
「ちょ…防御力がなんかすでに最大にまであがってるーーーっ!!」
「落ち着いて!落ち着くのよ!早くBボタンをプッシュして進化キャンセルを!」
「任せなさい!この八意永琳のゴッドフィンガーにかかればあっという間に進化キャンセルよ!」
えいりんのまきつく!
ようむの○クーンはダメージを受けた!
「あっ!?まずいことになるかもっ…!やめっ…!」
ようむはマヒした!
えいりんのこうげきはまだつづいている。
「ま、待って、進化キャンセルは無理にしなくてもいいっ…っ!」
「駄目よ!ス○アーになったらどうするの!今のうちにどくばりのPPを全部使い切らないと駄目なのよ!」
えいりんのこうげきはまだつづいている。
えいりんのこうげきはまだつづいている。
えいりんのこうげきはまだつづいている。
「んッ―――!!」
ようむは たおれた!
ようむは めのまえがまっくらになった!
※ありがとうございました。
ここからは通常のSSを展開させていただきます。
なお隠喩化された文章を実際の表現で読むにはここをクリックしてももちろん何も起こりません。
「ふぅ…」
「はぁ…」
「…」
満足気な表情で、幽々子と永琳は縁側で座っていた。
なんだか顔色に艶が出ている。
そしてその後ろではタオルを身体に巻いたようむがうつむいたまま座っていた。
「もう…お嫁に行けない…」
「何を言ってるのよ妖夢。もう男の子なんだからお嫁に行けるはずないじゃない。」
「酷い…」
さらに落ち込む妖夢。
CV置鮎○太郎なのに。
「だからそのネタ引っ張るな!」
ごめんなさい。
「なんだか…満足ね。」
「本当に…」
「私はちっとも…」
「貴方…こんなにおっぱいの大きい美女二人にえっちぃことされたのよ?普通の男の子だったら手放しで喜ぶはずなんだけど…」
「一応、精神はまだ女です…」
変化してから一時間も経ってないしね。
「大体、この薬は一体いつになったら効果が切れるんですか…」
「一生。」
「何ィッ!?」
置鮎ボイスが一番似合う驚き方。
なのかな。
「そもそもこの薬は人間の細胞そのものを作りかえる薬だから、もし元に戻したければもう一回薬を飲むしかないのよ。」
「もう一回…薬を…?」
その言葉を聞いて、永琳に歩み寄る妖夢。
「た、確かさっきの薬がまだ残ってましたよね!?」
「そんなに近づくなんて…積極的ね…ぽ。」
「『ぽ』じゃねぇッ!」
「ξ・∀・)PO!」
「お前は帰れ!」
突然来たメルランに対しても高圧的な態度を取る妖夢。
やはり人間、大事な時になると性格が変わるらしい。
というかかなり男っぽくなってきているが。
「んー、まぁ一応あるといえばあるけど…」
「早く!それ頂戴!」
「えぇ、私のファンタスティックドリームが…」
「後にしろ後に!」
後じゃできねぇよ。
永琳は物凄く嫌そうな顔をするが、正直今の妖夢にはそれを気にかける暇はなかった。
そして、ようやく永琳は諦めたのかポケットに手を突っ込む。
「仕方ないわ、じゃあこれを…」
「やった!」
永琳が取り出したペットボトルを即座に奪い取る妖夢。
そのスピード、萃夢想ルナティックのレミリアの如し。
あれマジ鬼。
そして妖夢の顔に安堵の表情が戻る。
「良かった…ようやくこれで…」
「おおーーッッとぉ意外な事にこの天才、手を滑らせてしまったぁぁぁーーーーッ!!!」
ズギューンッ!
「ぶっ!?」
鳴り響く銃声。
ど真ん中を打ち貫かれたペットボトル。
クイックドロウに重要なのは、速さと正確さだ。
いやむしろなんで銃声が幻想郷で鳴り響くかなぁ。
そして、妖夢の指の隙間を流れていく液体。
その現実を妖夢は呆然と見ることしかできなかった。
その合間に、煙を吹いている拳銃をしまう永琳。
「ふぅ…」
「ふぅ、じゃねぇぇぇーーーーーーッ!!!!????」
激昂。
当たり前だ。
「ていうか今明らかに『手が滑った』って言ってから銃声鳴りましたよねぇ!?」
「無問題無問題。」
「お前は中国人かぁーーーッ!?」
無論、『もうまんたい』と読みます。
そして床に完全にこぼれてしまった薬を見て、肩を落とす妖夢。
「うう、最後の望みまで絶たれた…」
「大丈夫よ、これから私が存分に可愛がってあげるから…」
「最後の三点リーダが怖いよぉ!?」
もはや、完全に魂魄妖夢が女になる道は絶たれたらしい。
妖夢もかなり未練を残しながらも、かなり諦めムードを展開していた。
「ん…ぐぅ…あ……」
「ん?」
「あら。」
「あ。」
と、そこに復活する四番目の声。
お、おまえはーーーーッ!?
とでも言いたい気分だが、残念ながらその作品のパロディではない。
他のネタは多用してるのに。
「し、ししょぉ~…流石に暗殺拳を叩き込むのはどうかと…」
「う、うどんげーーーーーーーーッ!!」
やるなって言ってんのに。
いや、書いてるのはこっちだけどさ。
そして立ち上がるウサ耳の少女―――その名も!
「え、SSを書いてから約800行目…鈴仙・優曇華院・イナバ…奇跡のカムバックですよ!」
ホントに奇跡だ。
結構予定外だ。
「ま、まさか読んでる方たちもここで復活が来るとは思わなかったでしょうね…」
「回想編を含めればもっと早い復活なんだろうけど…」
「ていうかここで貴方を復活させる理由がわからない…」
「なんか一人一人とてつもなく失礼な事言ってませんかね。」
目を細めて抗議する鈴仙。
しかもやっぱり先程のダメージが残っているのか、少しふらついている。
「ああ、妖夢…やっぱり飲んじゃったのね。」
「先に止めてさえくれたなら…」
言う直前に死にました。
「そうよウドンゲ!もはやこの事実は回転不可能!未来永劫続く魂魄妖夢の歴史の中で、今日は史上最大にして最高にして最強のイベントとなっ
たのよ!」
「私にとっては至上最低にして最悪にして○イヤ人のイベントになりましたよ。」
「いまどきそんなネタ使ってる子供いないよ。」
しかも地方限定の可能性が高い。
うちの学校限定の可能性も高い。
超ローカル。
「あれ、でも師匠。」
「何かしらエロうどん。」
「誰がエロうどんか。」
うどんしかあってない。
というか馬鹿にしかしてない。
鈴仙は一回ため息をついて、とてつもない一言を放った。
「確かあれって試作段階だから、一週も過ぎれば効果切れる筈ですよね?」
「あ。」
「しまったぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーおぁぁぁーーーーーーーーーーーーぁぁ!?」
天才、迂闊過ぎ。
途中の部分でアクセントが変化したと思ってください。
そして鈴仙は穴の開いたペットボトルとこぼれた液体を見て驚愕の表情を浮かべた。
「ちょっと師匠!?まだ量産体制に入ってないからこの試作品がないと完成品が作れないんじゃあ…」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァaaaahahahahhaooooooooooooaaaaaahhhhhーーーーーー!!!!」
その事実を思い出し、拷問を受ける大犯罪者の如き叫び声を上げる。
その余りの声量に、近くを『三姉妹が1stアルバム発表ー!』とかいってカメラを抱えて飛んでいく天狗が一匹失神してしまい冥界のどこかに墜
落した。
飛ぶ鳥を落とす勢いとはまさにこのことか。
意味が違う。
「終わった…私の幻想郷のセレストリアルドリームが…」
完全に真っ白な灰になって燃え尽きた天才。
その話を聞いて、妖夢が言う。
「え…じゃあ、あと一週間もあれば。」
「うん、妖夢の姿も元に戻るわ。」
「いよぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッしゃァァァァァァァァァァァァぁーーーーーーッ!!!!!!」
極限までの喜び。
全身で表現。
全身だからできる喜びの表現。
こうして、八意永琳の『幻想郷中の美少女をショタっ子にして自分の回りにはべらかさせてやるアハハハ』計画は潰えた。
全ては、魂魄妖夢の活躍の賜物である。
ごめん嘘。
しかし、これから第二、第三の八意永琳が彼女の前に立ちはだかるかもしれない。
ちなみにシンガポールは第三の中国と呼ばれている。
つまりシンガポールに三人目の紅美鈴がいるかもしれないしいないかもしれない。
いやどうでもいい話だが。
その日のために、戦え妖夢!
少女としての魂、尽きるその日まで…!
「ってなんか最終回っぽいナレーションが!?」
「それにしても…良かったわね、妖夢。」
「はい、あと一週間が経てばいつも通りの私をお見せいたします!」
「そう…」
幽々子は微笑んだ。
そして言った。
「 じ ゃ あ 楽 し む の は 今 し か な い わ ね 」
「 は い ? 」
幽々子は脱がしにかかってきた。
「ちょっと待てぇーーーーーい!?」
「だって一週間後にもとに戻っちゃうんだもの、男の子の身体を楽しむなら今しかないじゃない。」
「ギャー!?」
どっすんばったんどっすんばったん
「れ、鈴仙助けてー!」
「それじゃあわたしししょうをつれてかえりますね。」
「うわー裏切り者!ジューダス!ブルータス!根尾古新!ガウ=ハ=○ッシィ!」
「よーむー。一週間の間に何回進化キャンセルできるか試してみましょう~?」
「勘弁してくださいぃぃぃぃぃーーーーーーーーー!!!????」
…戦え妖夢!
少年としての時間が尽きる、その日まで!
「できるなら試合放棄してぇぇぇぇぇ!!!!」
~終幕~
CVなんて無いほうがいいと思った。
置○さんよりもむしろ、石○彰さんとか○村○一さんとかその辺がいいと思うんだ。
文章は表現が直接的でなくとも、それを想像させるに十分な描写と表現があれば淫猥なものになります。
作中の描写は、そのラインすら通りこして、それしか表現されて無い場面が多数あり、健全な作品とは到底思えません。
作家様が、悪意を持ってぎりぎりのラインに挑戦するために書かれは思いませんが、もし意図的にそこを狙って書き、それをご自身が理解しているからこそ、他者からの批判を避けるため出だしの注意書きを書かれたのであれば、それは少しも褒められた行為ではありません。
次回作からはもう少し冷静な判断の上、ここが多くの人の目にとまる事を考えた上で御投稿下さいます様お願い致します。
どっかに18禁用のSS投稿サイトか何かなかったかな
言い訳がましくこんなことを書くくらいなら真摯に反省してください。
話にならない。
冒頭の注意書きは、単なる言い訳以上の意味を持ち得ていません。言い訳するくらいなら初めから投稿するな。それか、「言い訳なぞ必要無い!」と胸張って投稿してみせろ。
勢いのままに書くのは悪くないと思いますが、どうにも空回りしている印象が強いです。緩急と地の文、あとはキャラの壊し方の工夫が欲しい所。全部壊すよりも、ところどころまともな部分があった方が非常に横隔膜を破壊してくれると思います。ただ、単純に私が乗り切れなかっただけかも知れません。なのでフリーレスにて仕ります。
ただ男性化は割と盲点だったなぁ。
良いアイデアでした。置鮎ということは耽美系なのかしら妖夢。
素直に楽しめなかったです。
あとは、もう少し文章をスマートにしたほうがネタの部分が引き立つかと思います。
点数に非常に悩みましたが「良くやった、と言いたい所だが」という事で
この点数とさせて頂きます。
いっそ若本○夫ヴォイスで突っ走ってくれれば、と思うわたしは駄目なのだろうか
ただ、描写としてはちょっとアダルトな部分が多かったのだけが気にかかる
というわけで次はりぐるんや咲夜さんを是非
問題作ですね。
続編をお待ちしております。
極端な話、八雲一家でも紅魔館主従でも森の魔術師コンビでも書きようによって成り立ってしまうのでは?
着眼点は良いのですが、勢いでまな板に乗ってた見た目に美味しそうなネタを力任せに放り込んで掻き混ぜた御飯みたいな感じ。勿体無い。
もうちょっと丁寧に料理すれば…、というところで、この点数。
筋肉に関する詳細な解説がありましたが、作品の雰囲気から浮いていますし不要かと。もう少し簡略化してさくさく話を進めたほうがよい。
「隠喩化」という言葉は少し変です。「隠喩を使う(用いる)」などが適当でしょうか。
「セレストリアルドリーム」はセレスティアル(celestial)のことですか?
おもいっきり笑ってしまったので、GJと言わせていただきたく。
ラインはギリっぽいようだがギリだ。しかしすげぇ。
つまり今回のお話はすげぇ。だけどライン上の理由でマイナス30ということで悪しからず。
裏切り者の名前がブルータスしか分からなかった・・・