「メリー、私のを貰ってくれない?」
「は?」
それはうららかな昼下がり。
大学前のいつもの喫茶店で私は蓮子を待っていた。
待つのが恒常と化しているのだからそれを読んで遅刻してくると言う手段もなくはないのだけれど、何故だか蓮子は私がわざと遅刻するとさらに遅刻してくるのであまり意味は無い事は学習済み。
そんな感じで今日も今日とて遅刻して来た蓮子の第一声がこれ。
流石に素っ頓狂な声を上げるしかないだろうし、私はそうした。
「蓮子。何を貰えばいいのか私には皆目見当がつかないのだけど」
「あー、うん、流石に端折りすぎたわねー」
あっけらかんと言ってのけるけど、何だかかなり危ない発言にも思える端折りぶりだったような。
発情期を迎えた男性が相手なら胸か尻か唇かと視線をさ迷わせ猛獣の如く襲い掛かって来ても文句は言えない気がする。
思春期を迎えたばかりの少年ならば「え、お姉ちゃん……」とか言いながら顔を赤らめやがるであろう、とか思ったけど最近の子は結構早いらしいからどうかしら。
けれど私、マエリベリー・ハーンは女なわけでかつ宇佐見蓮子の親友であるからしてこの程度の発言は一瞬の思考停止に陥りこそせよ動揺するに足る物ではない。
よって、達観したと言っていい程冷静な返事をした次第だ。
「これ、これね、これ貰って欲しいのよこれー」
「これこれ連呼しないで蓮子。あと、それでも何を貰って欲しいのかサッパリだわ」
まだ分からないという事を蓮子にはっきり伝える。
で、蓮子はと言えば「だからこれこれー」などと言いながら肩に提げた、普段から持ち歩いているカバンをポンポンと叩くだけ。
何か、『これこれ詐欺』とでも名付けるべき新手の詐欺だったりするのだろうか。
確かこのカバンは密かに蓮子のお気に入りだったはずだからカバンを貰ってくれと言うわけではないと思う。
「何、カバンを貰って欲しいの?」
でも、今の状況で他に思い付く物も無かったので一応聞いておいた。
蓮子が天然なのか、それとも私の頭が冴えないだけなのか、それはよくわからない。
ただ現状に置いて意思疎通が行えていないことだけは確かのよう。
「このカバンはダメよ。ほら、色々と呪いとかかかってるから」
「お気に入りだって言ってしまえばいいじゃない」
「違うのよー。私以外の人が所有者になると『俺は犠打王になる!』とか言ってプロ野球に挑戦したくなっちゃうみたいだから」
「なにその果てしなく微妙な呪い」
どこぞの世界記録保持者ももともとからそんな巧打者だったわけじゃなかったのよ、とでも言って上げるべきだったのだろうか、私は。
というかこの前はエジソンが『ベールーは、ばかなひーと♪』とか歌いながら出てくるとか言ってたような。
ともあれ、蓮子は漸く私の正面の席に座ると、カバンを持ち上げ、そして、
「えいっ、反転」
えいっ、ではないよ蓮子くん君は何をするつもりなのか何をってうわー、ホント反転反転したわー。
ってまぁ、要するに蓮子が机上でカバンをひっくり返しただけなのだけどってうわーわうー。
カップにでも当たって中身が零れでもしたらどうしてくれよう。
……ポサポサポサ、と何やら滑稽ともとれる音を奏でながらテーブルの上に溢れるカラフルな感じのもの。
「これをねー、貰って欲しいのー」
「最初から素直に貰って欲しい物を出しておきなさいよ。で、……なにこれ」
「メリー、これを見て分からないのはちょっとダメよ? レディとして持ち歩いておきたいものだわ」
「あと花粉症の人のお供よね、これ」
「風邪の人のお供でもあるかなぁ」
「蓮子、風邪?」
「生まれてこのかた風邪を患った事がないのが自慢よ」
えっへん、と得意気な笑みを浮かべながら蓮子。
馬鹿は風邪をひかないとはこの事か、とは言わないでおいた。
私ほど優しい女の子もそうそういないかも知れない。
こんな私に彼氏がいないのはやっぱり釣り合うほどの人がいないからだろう。
釣り合わないからだい、ぐすん。
「花粉症かしら?」
「あぁ、まぁ、春になると時々目とか鼻とかお腹とか心とか痛かったりするけど軽度ねー。飛ぶ量が多い日に少し来るくらい」
お腹が痛いというのは花より団子精神による食べすぎと断じるとして、心が痛いと言う言葉に私はどう突っ込むべきなのだろう。
誰か教えていただきたい。
ふと、視線をさ迷わせるとそれなりに仲の良い店主と目が合った。
「…………」
笑みを浮かべながら、助けてくれとサインを送ってみる。
「………………ふぅ」
目頭をおさえ、どことなく中途半端な雰囲気が漂う溜め息を吐きつつ視線を逸らして下さった。
同情するなら救いの手をくれ。
「さて、蓮子。これを私に貰ってくれとは言うけれどね、なにこの量アホかお前こら」
「メリーメリー蔑まないでよメリー。どうせ蔑むなら最後でやるよりいっそ最初から!」
Mの気でもあるのですか蓮子さん。
「でね、蓮子。もうそういうのはいいとしてね、蓮子。蓮子? うー、れんこ!」
「メリー、わけ分かんないから。呼ばれても何が言いたいのかよく分からないから私」
「わけ分かんないのは私よ本当に……何この量冗談抜きで」
いつまでも隠していても仕方ないので、言ってしまおう。
この現実から逃げるべく、目の前に広がるカラフルなのに目に痛いと言うわけで無くさりとて綺麗だと感じると言う事も微塵もありえないものの正体を言いたくはなかったのだけど。
でも、多分言わなきゃ前に進めないだろうから。
「ポケットティッシュ多すぎ多すぎ」
「だよねー」
だよねー、じゃあるかい。ならこんなに貰って来ないでよ蓮子。
それを伝えると蓮子は、
「うんー、ほらー、あれよー」
「なによ」
「『ご自由にお取り下さい』とか書いてあるとつい欲しくなっちゃうわよねー」
うん、まぁ、その気持ちはわからなくもないけど。
私も何だかんだで1つか2つは貰って行くし。
「だからさー、毎度半分くらいごっそり貰って来ちゃうのよね私。気分によっては残ってるの全部」
あぁ、豪快ね。何だか蓮子らしいわ。ちょっと社会勉強足りてなさそうなあたりとか特に。
むしろ足りてるのにやってしまっていそうなあたりかも知れないけど。
どちらにしろ私では到達し得ない領域だわ。
「あとねー、街頭でお兄さんとかお姉さんとかが配ってるの見ててさ」
「見てて何よ。その手のバイトでもしたくなった?」
「嫌よ、外のバイトは暑いか寒いかだし」
近頃そういう子が増えてますね。
私が考えるにそういう子が増えるのはあまり良くない事だと思うのですよ蓮子さん。
「目の前の人が貰ってて自分が貰えないと悔しくならない?」
「いや別にそこまで卑しくないし私」
「そう、悔しいのね。ありがとうメリー同調してくれて」
「してないしてない」
「ありがとうー」
何が何でも同調したと言う事にしてから話を進める気かこいつは。
「だからさ、ついね」
「つい、なに」
私は蓮子の事を親友だと思うしそういう意味で大好きだけど蓮子がよくわからない。結構前々からだけど。
「歩くスピードを緩めたり早めたりして貰えるタイミングで通りかかっちゃうのよねー」
「端から見ると多分変な人ねそれ」
「大丈夫よ、すっごいさり気ないから。街頭でポケットティッシュ貰う人マスターの称号を自分で与えたいくらいよ」
私なら人から与えられるとしてもこっちから願い下げねそんな称号。
「うん、勲章でもいいかも知れない」
ポケットティッシュを貰う事は戦いだぁ! ……んなアホな。
「まあ、ともあれ。いつの間にかこんなに増えててさ」
「いつの間にかとか言う状況になる前に気付くべき量だと思うわこれ」
ごっそりと山のように重なるポケットティッシュ。
よくラーメン屋や焼肉屋のレジなんかに置いてあるマッチとか混ざっているあたり業が深い。
あー、っていうか紅茶冷めてるじゃない最悪よもうー。
「カバンに帽子とか筆箱とか入らないから焦っちゃったのよ」
「だから焦る前に気付くべき量だと思われます閣下」
「おほん、マエリベリーくん、私をそこらの凡人と一緒にしないでくれたまえ」
誰も一緒になんてしない。
したらその人たちに失礼だし。
「まあ、そんなわけで貰ってくれないかしら?」
貰ってくれ、という確たる意志とその理由等を述べるだけでこれほどの時間を必要とするなんて信じられないわね。
まぁ、それが蓮子らしいと言えば蓮子らしいのだけどもう少し楽の出来るやり方はないだろうか。
主に私が楽の出来るやり方。
「ねぇ、蓮子。その前にちょっと質問いいかしら?」
何となく、普通ならやらないけど蓮子ならやっていそうなので、問いただしておいたほうがよさそうな事を。
とっても気になった。親友として、同じ秘封倶楽部に所属する者として。
「なぁに、メリー。その前にちょっと質問いいわよ?」
うん、実に味のある許可の仕方ね。
こういうのは結構好きよ私。
わかってるじゃない蓮子。
「あなたってまさかスーパーとかデパ地下にある試食コーナーとかでもごっそり食べてきちゃうタイプ?」
「えへへ、そういうのってやっぱり太っちゃうかな」
わかってないわね蓮子。
というかそういうのって顔を赤らめながら言う事ではないと思うの。
あと太るとか言う以前の問題よ。
「でもほら、メリーもよくやってるでしょ?」
「私がやってるのは試食巡り、要するに色んな物を食べて回って何を買うか考えたりする事でね」
冷めて温くなってしまった紅茶を飲み、一息入れて。
「あなたのように試食品を食べあさって『今日はもうお腹いっぱいだから夕飯はいらないかなー』とか言う事ではないの」
「えへへ」
「ここどう考えても照れるところじゃないからね蓮子。……それと、否定しないって事は本当にそんな事言ってるのね」
「でも、だって、デパ地下! スーパー!」
「はいはい落ち着いて、浅呼吸」
「すっはー」
「ホントに浅い呼吸しないでいいから」
「何かほとんど意味ないわねこの呼吸法」
そりゃそうだ。
普通に呼吸するのと何も変わらないのだから。
「それで、メリー」
「ん?」
蓮子が次を言う前に紅茶を飲み干す。
……もう1杯飲みたい気分だけど、お金も無いしお冷やでも頼もうかしら。
「貰ってくれるの? 貰ってくれないの?」
「うーん」
割と悩む。ふりをする。
3つ4つ、まぁ、多めに見て5つや6つ程度なら、と思うけど、これ絶対80個くらいはあるし。
ポケットティッシュだけで。
家に置いてある分とか含めたらどうなるんだろう蓮子。
「あ、今なら脂取り紙もつけちゃうわよ?」
あー、それも結構配ってたりするわよねー。
特に夏場なんかみんなありがたそうに貰って行ってるフシが。
でもアレって本当に役に立つのか結構疑問だったりするのよね。あからさまに安物っぽいから。
ポケットティッシュも変わらないだろうけど。
「何と、家に置いてある分も含めて48個しかない稀少品なの」
……タダより安いものはないとはよく言うけれど、一体蓮子はどれだけ貰ってきているのだろうか。
あぁもう、ポケットティッシュの方は全部でいくつあるのか聞く気にもならないわ。
そもそも48個のどこが稀少品だと言うのか。
「そんなわけでメリー。あなたも今日から、エンジョイポケットティッシュライフ!」
そんなライフエンジョイしたくないっていうか出来ない。
「蓮子、残念ながらね。私は極一般的なありふれた少女でしかないの」
「少女って歳でもないでしょー」という言葉は謹んで無視させていただき、続ける。
「ポケットティッシュは必需品だし、まあ家にいくつかストックがあると便利だとは思うけど、世の中には何事にも限度と言うものがあるのよ」
「ふむふむ」
「さらに私はポケットティッシュで人生を楽しめる方法は知らないわ、蓮子と違って」
さり気なく皮肉を混ぜておくのがポイント。
「あと何かもうアレでナニなお店のポケットティッシュが混入されている気がするのだけどどこ行ったの蓮子」
「うーん、ちょっとねー、酔っててさー」
「何と言っていいやらね。まぁ、兎に角。私はこんな下手すれば3桁にも及びかねないポケットティッシュを見るとちょっとね」
ポケットティッシュポケットティッシュ連呼し過ぎてしんどいからいい加減PTとでも略したい気分になってくるけど我慢。
「うんうん」
「それでね、今まで言った事を要約するとね……ポケットティッシュなんざこんなにいらんわド阿呆」
わーい、わーい、汚い言葉になっちゃったけどメリーちゃん頑張ったよー。
頑張っていらないって言ったよー。
「でもさー、これほらー」
「なによ」
「ポケットティッシュはね、結界と深い関連性があるの。だからメリーにも持っててもらいたいなぁ、って思うわけ」
苦し紛れの言い訳にもほどがある。
そこまでして誰かに渡そうとしなきゃいけないほどに大量のポケットティッシュをかき集めてしまったのね蓮子は。
「捨てるとか言う選択肢は?」
「うん、ほら、それは何と言うかその、ね?」
まぁ、勿体無いわよね。
多分そんな所だと思う、それなら同意出来る。
「燃えるゴミの日に捨てようとしたらポケットティッシュだけではち切れんばかりに膨らんだ袋にゴミ回収の人が怖気を覚えたのか持って行ってくれなくてさー」
「そうくるか」
「うん、そんな大量のポケットティッシュを焼却処分してクリーンセンターが結界の中に取り込まれたりしたら嫌だものね」
意地でも結界に結びつける蓮子。
呆れた……でもその意地には一方で感心する。
もっとこう、蓮子は傾ける向きを変えてみるべきなのかも知れない。
「それで、一応聞いておくけど結界とポケットティッシュにどう関連性があるのかしら?」
「ほら、『ご自由にお取り下さい』って書いてたらつい取りたくなっちゃうでしょ?」
「えぇ。蓮子みたいに全部持って行ったりはしないけど」
「じゃあね、もし結界の手前に『ご自由にお入り下さい』って書いてたら、入りたくなっちゃうわよね?」
なにその社交性抜群っぽい積極的なアクティブ結界。
というかその際に出てくる自由はあるのだろうか。なさそうよねぇ。
「つまり、結界の境目を見ると言う行為とポケットティッシュを貰うという行為は限りなく近いという事になるわね」
ならん。
「そしてメリー、ひいては秘封倶楽部の存在そのものもポケットティッシュに例える事が出来るわ」
出来ん。
「秘封倶楽部の表の顔は霊能者サークル。でもその点に関して不良サークルと思われている」
「そうね」
「ポケットティッシュの裏側。これには大体広告の紙を入れるためと思しき穴があって、いかにもティッシュが取り出せそう」
「まぁ、否定はしないけど」
でも実際は無理よね。
「しかし実際そこから取ろうとすると無理! つまり不良、不良の穴なの!
ほら、表と裏の違いはあれど秘封倶楽部とポケットティッシュはこんなにそっくり!」
「色々と無理のある講釈をありがとう」
「ちなみにね、秘封倶楽部の裏の顔、というか私たちからしてみればこっちが表なのだけど。結界を暴くサークル」
「それもポケットティッシュと似ているとでも言いたいの?」
「そう、そうなのよー。私たちは時に簡単に、時に苦労をして結界の位置を特定したり中に入ったりしています」
「続きをどうぞ」
「ポケットティッシュの表のミシン目。これを結界に例えるの。そうすると、ほら、ほらほらほら!」
騒がしい。
少し落ち着いて話して欲しい。
「時には簡単に開くけど、手が濡れてたりすると開けるのが難しくなる事もあるわ、つまり時には苦労をしなくてはいけない!」
手を拭けばいいんじゃないかなそれは。
「つまり知名度とか必要性が違うだけでポケットティッシュと秘封倶楽部、そして結界は近い存在だったのよ!」
知名度とか必要性とか凄く大切な事だと思うな私は。
「だから私たち秘封倶楽部はポケットティッシュの重要度、はたまた神秘性をも理解し、結界を暴く際の友として歩む必要があるある!」
「ねぇよ」
「だからメリー!」
「お願いだから話を聞いて蓮子」
「ポケットティッシュを持って帰るとあなたは比較的幸せになれて、かつ、より一層秘封倶楽部を愛する事が出来るわ!」
「ポケットティッシュでそこまで行ける気はしないわね、残念ながら」
「そうね! ざっと50個くらい持って帰るといいかも知れない!」
「だから話を聞いて頂戴蓮子」
もうなんかグダグダ。
あー、この場から逃げ出したいー。
ふぅむ、と顎に手に当て、蓮子が何やら考え始める。
「ねぇ、メリー。秘封倶楽部は、楽しい?」
「突然何よ」
「いいからいいから、答えて。ね?」
そんな事を言いながらウィンクを飛ばしてくる。
これが男なら一瞬でノックアウトだろう、という笑顔。
けれど私は女だしこの程度で答えたりはしない、とまぁそれほどまでに意地悪な性格でもない。
残念なのか、それでありがたいのか。
「まぁ、楽しいわよ」
今日の件も、結界探索とは何ら関係が無いのだけど、楽しくなかったかと言えば嘘になるし。
蓮子といると、何だかんだで退屈しないし飽きない。
結界探索なんてのは、正直なところ退屈もするし飽きもするし、嫌気が差す事も、たまにだけどある。
……結論、秘封倶楽部と言うより蓮子と居るのが楽しいのかも知れないけれど、蓮子と居る事が出来る理由になるならきっと秘封倶楽部も楽しいのだろう。
流石にこんなに大量のポケットティッシュはいらないけど。
「そう、楽しいわよね。私も楽しいもの」
「それはよかった。で、蓮子? 何でいきなりそんな事を聞いたのよ」
「うーん、何だか今日のメリーはクールな気がしたからもしかしたら呆れてるのかなー、とか思って」
「呆れたわよ? 盛大に」
「むぅ?」
「それも含めて、秘封倶楽部は楽しいのよ」
本当に、何でもない日常。ただ少し結界というものが話に加わる程度の。
ポケットティッシュごときで盛り上がって、騒いで、喧嘩一歩手前でだけど仲良し、みたいな。
喫茶店の店主に睨まれるのもいつも通りだ、ちょっと気が引けるけど。
「そう、そうなの。メリー、呆れても結局秘封倶楽部は楽しいのよね?」
「えぇ」
蓮子が居るから、ね。
恥ずかしいからここまでは言わないけれど。
「そんな秘封倶楽部ライフをよりエンジョイするために私は提案するわ!」
「何を」
うわー、いい方向で色々まとまり始めてたのに嫌な予感がする。
あー、そうかー、さっきの質問はこのノリへ誘うための罠だったのね。
「そう、まずはプレゼントをしましょう! おっと、交換じゃないわよ! 今回は私から!」
「ちょっと待ちなさい蓮子」
「いやー、メリーはラッキーね! あぁ、後日くれるお礼は5円チョコくらいで構わないわよ!」
「いいから待って、落ち着いて蓮子」
「うん、そうね、私からのプレゼントはポケットティッシュとかどうかしら!」
「いらない、それは本当にいらないってば蓮子」
あぁ、本当に、何か、慌しくて振り回される日常だけれど。
「エンジョーイ秘封倶楽部ライフ!!!!!」
楽しいのだから、仕方がないのだろう。
って話し聞けよ蓮子さぁーン!?
ともあれステキな日常を垣間見せてくれて、ありがとう、両名
取りあえずどんな事にも秘封倶楽部と関連付ける蓮子が素敵だと思う(w
この話の中だと蓮子の性格って魔理沙に似てるね。 頭の切り替えの早さとか話術とかティッシュ貰いまくるトコとか(何となく)
他人が断ってもなお食い下がトコとかw
もらえるものなら全部欲しいです。買ってるとばかになりませんので。
まぁメリーの意見には概ね賛同だ。
貰えるんだったら欲しいが貰って、と言われたら少し困るところが。ポケットティッシュについて。
一人称視点で展開するお話がリズミカルで、作者様の語感もとても軽やか。さくさく読み進めていけるのが好印象でした。
でもな、おまいらティッシュなめんなよ?
必要なときに限って手持ち切れるんだからorz そんな鼻炎もちの私。