ああ・・・・・。
私は何で・・・・。
こんなんに乗ってるんだろう・・・。
何で生身で戦ったら駄目なんだろう・・・・。
ドドドドドド・・・・・
え?
何か来る・・・?
ボカ!!
咲夜「こら!」
い、痛い・・・。
咲夜「何やってるのよ、こんなところで。」
あ、咲夜さんだ。
咲夜「咲夜さんだ、じゃない。いいから、さっさと本編のお話を進めなさい。」
え?
で、
でも、このシーンは、私の一番の見せ所じゃ・・・・。
咲夜「あなたの独白なんかに、興味を持つ人はいないわ。」
ひ、ひどい・・・・。
咲夜「仕方ない。今から早送りするから、言いたいことをさっさと喋っちゃいなさい。。」
え、そんな!
ちょっと待って・・・。
咲夜「いくわよ。」
あ、マッテ・・・・
~~~~・・
~~~~~~・・・・・
~~~~~~~~・・・・・・
咲夜「はい、終わりよ。おめでとう。」
さ、さっき、パンを加えたパチュリー様が、向こうから走ってくるビジョンが・・・・・。
で、ぶつかってしまって、血を吐いて、そのままぽっくり・・・・。
咲夜「五月蝿い。さっさといくわよ。」
しくしく・・・・。
・
・
・
幽々子「・・・・どうやら、これまでのようね。」
幽々子は、ある決断をくだす。
幽々子「全員、出かけるわよ。」
お出かけの決心らしい。
配下の亡霊たちを伴い、冥界を出る。
で、冥界から出てしばらくして、
幽々子「全軍に告ぐ。我々は、敷地防衛の最終手段として、巨大兵器を完成させた。
しかし、紅魔館にそれを預けた結果、えらいことになったわ。
これ以上、貴重な兵器を失うわけにはいかない。」
幽々子は、一呼吸置き、
幽々子「敵は、紅魔館にあり!全軍、突撃~!」
連れてきた亡霊たちに、紅魔館への攻撃命令を下した。
幽々子「これで新連載の主人公は、私ね。」
・
・
・
うい~ん! うい~ん! うい~ん!
紅魔館の警報機が、けたたましく鳴り響く。
咲夜「何事?」
このクソ忙しいときにと思いつつ、咲夜はモニターを見る。
咲夜「・・・・・・どういうこと?」
レミリア「どうしたの?」
咲夜「あの世の軍勢が、こちらに向かってきます。」
レミリア「・・・・・・そう。ついに来たのね。」
咲夜「お嬢様。やはり、最近の色々滅茶苦茶なことは、あいつらが関わっていたのですね。」
レミリア「そうよ。そして・・・・・。」
レミリアは、モニターを指す。」
咲夜「これは・・・・・!」
・
・
・
ず~ん! ず~ん! ず~ん! ず~ん! ・・・・・・
と、大地を揺るがす振動。
そして、そこに有るのは、巨大な十体の・・・・・。
・
・
・
咲夜「フランゲリオン・・・・・・。」
レミリア「量産型・・・・。完成していたのね。」
咲夜「量産機?」
レミリア「ええ。でも、それより・・・・。」
咲夜「・・・ネズミが入り込んだわね。それも、大量に。」
咲夜は、放送用のマイクを手に取る。
咲夜「ネズミが大量発生したわ。戦える者は、駆除に当たって頂戴。」
・
・
・
メイドA「・・・・やった!第一話以来の出演・・・・・!」
メイドB「な、名無しのメイドBです!以後よろし・・・・・。」
ズバ!
メイドB「ぐは・・・・・。」
メイドA「ど、どうした・・・・・。」
ズバ!
メイドA「う・・・・、く、ざ、雑魚にも愛の手を・・・・・・。」
ばた・・・・・。
メイド隊、全滅。
・
・
・
咲夜「不甲斐ない・・・・・・。あなたたちも、いってきなさい。」
メイドC「え?で、でも私たちは・・・・・・。」
咲夜「つべこべ言わないで、さっさと行く。」
メイドD「行くわよ・・・・・。」
メイドC「そ、そんな・・・・。私たちは戦闘用じゃないのに・・・・・。」
メイドD「行かなきゃ殺されるのよ!(咲夜さんに)。行くしかないの!」
メイドC[く・・・・・・・・!」
司令室のメイドたちも、出陣する。
咲夜「・・・・・・お嬢様。」
レミリア「脱出しろ、とでも言いたいの?」
咲夜「はい。」
レミリア「わかった。でも、逃げるわけじゃないわ。」
咲夜「打開策がある、とでも?」
レミリア「それまで、ここを守りきってくれたら嬉しいけど、無理は言わないわ。」
咲夜「死力を尽くします。」
策を秘め、レミリアは司令室を後にした。
咲夜「・・・さて、こっちはこっちで対策を考えないとね。」
咲夜は少し考えると、
咲夜「ザ・ワールド!」
と叫んで部屋を出て、戻ってきた。
咲夜「そして時は動き出す・・・。」
時を止めて、何かしてきたようだ。
咲夜「狐は弐号機に押し込んできた。問題は・・・・。」
部屋の隅を向く咲夜。
美鈴「あ~・・・・、敵が攻めてきたあ~・・・・。どうしようどうしよう・・・・。」
咲夜「これ、か・・・。」
そこには、紅美鈴がいた。
前回の症状が、今だ残っているらしい。
美鈴「やっつけにいかなきゃ・・・・、あ~、でも、お客さんだったらどうしよう・・・・・。」
咲夜「どうにかしなきゃね。」
咲夜は美鈴に近づいた。
咲夜「ほら、さっさと出なさい。敵が来てるのよ。」
美鈴「ほんとですか?」
咲夜「ほんとよ。」
美鈴「ほんとにほんと?」
咲夜「ほんとにほんと。」
美鈴「ほんとにほんとにほんと?」
咲夜「ほんとにほんとにほんと。」
美鈴「あ~、でも・・・・・・。」
咲夜「・・・・・・・(怒)。」
咲夜、怒る。
咲夜「・・・と、ここでキレても仕方ない。」
美鈴「こっくりさんこっくりさん、私はどうすればいいんでしょうか・・・・・。」
咲夜「この期に及んで、狐に頼ろうって言うの?情けない・・・・・。」
美鈴「で・・・・・・、ろ・・・・・・・。出ろ!?」
咲夜「よし、出撃・・・・・・。」
美鈴「あ~、でもなあ・・・・・・。」
咲夜「・・・・・・・・(怒)。」
咲夜、再び怒る。
咲夜「・・・・・・・落ち着け、落ち着け私。私は瀟洒だ。瀟洒なメイドだ・・・・・。」
美鈴「う~ん、う~ん・・・・・・。」
咲夜「こうなったら、私自らが、何とかするしか・・・・・。」
そう呟くと咲夜は、美鈴に向かって手の平を向けた。
咲夜「今から、あなたの精神の時間を、操作するわ・・・。」
美鈴「え・・・・・・?」
咲夜「あなたの精神状態を、普通だったころまで戻してあげる。」
美鈴「え・・・、でも、それで何かあったら・・・・。」
咲夜「問答無用!」
咲夜は力を行使し、美鈴の精神の時だけを戻し、精神状態を元に戻そうとした。
咲夜「・・・・・・どう?」
手を下ろす咲夜。
そして、美鈴は、
美鈴「あ゛~・・・、ざぐやざんや・・・・、ごはんわ゛、まだがのう~?」
咲夜「おばあちゃん、さっき食べたばかりでしょう・・・・、って。」
ババアになった。
姿形は、そのままなのだが・・・・。
美鈴「あ゛~・・・・・・、おじょうざまは・・・・・。」
咲夜「間違って、時を進めちゃったじゃない。もう一度・・・・・。」
咲夜はもう一度、力を使う。
咲夜「どうだ・・・・・?」
手を下ろす咲夜。
そして美鈴は、
美鈴「・・・・・ばぶ~。」
咲夜「・・・・・・え?ま、まさか・・・・・・。」
幼児化した。
否、乳児化してしまった。
美鈴「あば~。」
咲夜「何てこと・・・・。今度は戻しすぎた・・・・・。」
美鈴「ばぶ~、ばぶ~。」
咲夜「(ドキ!)う・・・・・・・・。」
ちょっとかわいいかも、とか思ってしまう咲夜。
しかし、
美鈴「ま、ま・・・・・・。」
咲夜「え゛・・・・・・!?」
衝撃の一言。
美鈴「まま・・・・・・・。」
咲夜「マ、ママ・・・・?私が・・・・、この、若い私が、ママ・・・・?」
美鈴「まま~・・・・・・。」
咲夜「しかも、こんな大きい子に・・・・・・、ママ呼ばわり・・・・・・。」
美鈴「まま~、まま~・・・・・。」
咲夜「ママ・・・、Mama、ママ・・・・・。」
美鈴「まま~・・・・・。」
咲夜「いやあぁぁぁ~~~~~~!!!!!」
悲鳴をあげつつ、咲夜は三度力を使う。
咲夜「はあ・・・・・、はあ・・・・、はあ・・・・・。ど、どう・・・・?」
手を下ろす咲夜
そして美鈴は、
美鈴「アイヤ~!ワタシノナマエハ、ホンメイリンアルヨ!」
中国になった。
美鈴「チュウゴクチガウヨ!ソコノアナタ、ワカタアルカ?」
咲夜「・・・・・・・(ブチ!)。」
咲夜、キレる。
美鈴「オコルヨクナイ。カルシウムトルヨロシ。」
咲夜「私のこの手が光って唸る!中国殺せと轟き叫ぶ!!」
美鈴「アイヤ~、ナンカ、マガマガシイクウキアルヨ~。」
咲夜「喰らえ!必殺!!」
咲夜は、怒りの全てを拳に込めた。
そして、
咲夜「スーパー咲夜さんパァ~~~ンチ!!」
バギィィィ!!!
美鈴「ぶるぁぁぁ~~~!!!?」
咲夜さんパンチで、美鈴を吹っ飛ばした。
咲夜「ぜえ・・・・、ぜえ・・・・・。」
息を切らす咲夜。
そのときである。
美鈴「う、ううん・・・・・・・。」
美鈴が、起き上がった。
美鈴「う・・・、あ、咲夜さん・・・・?」
咲夜「め、美鈴・・・・?あなた・・・・・。」
先ほどまでとは、様子がちがうことを、咲夜は感じ取った。
咲夜「・・・・ふ!」
バキッ!
美鈴「ぶ!」
咲夜は美鈴に、パンチをお見舞いした。
美鈴「な、何するんですか~!?」
咲夜「・・・・ふう、その様子だと、元に戻ったみたいね。」
美鈴「え、も、元に・・・、って?」
咲夜「手短に説明すると、かくかくしかじか・・・・・。」
さっきまでの状況を説明する咲夜。
美鈴「ああ、そういえばそうでした。」
咲夜「そういうわけで、今は紅魔館の危機よ。わかってるわね?」
美鈴「はい。紅美鈴、出陣します!」
咲夜「いい返事ね。生き残れたら、さっきまであなたがどうなっていたか、洗いざらい話してあげるわ。」
美鈴「咲夜さん・・・・・。」
咲夜「さあ、早く!」
美鈴「了解!」
美鈴は、意気揚揚と出陣する。
誰も居なくなった司令室で、咲夜は、
咲夜「つかれた~・・・・・・・。」
へたれこんでしまった。
精神的に、かなり辛かったようである。
・
・
・
一方、外では、
藍「あお~ん・・・・・・・。あお~ん・・・・・。」
フランゲリオン弐号機コックピットにて。
藍は、遠吠えをしていた。
藍「ああ・・・・。私はこのまま、再び橙の姿を見ることなく果ててしまうのか・・・・。」
先ほどから、嫌な気配が近づいてきていることを、藍は感じ取っていた。
だが、戦う気力などあるはずもなく、
藍「お~いおいおいおい・・・・・・。」
ただただ、泣くしかなかった。
藍「橙よ~い・・・・、私はスッパテンコーなんてやってないんだよ~・・・・。」
そんなこと言っても、誰も聞いてはいない。
藍「テンコーしてない、テンコーしてない、テンコーしてない、テンコーしてない・・・・・・。」
だいぶ、壊れてきたようだ。
藍「スッパテンコーなんかしていないんだぁぁ~~~~!!!!」
壊れた。
と、そのとき、
紫「何、壊れてるの?」
藍「ケヒケヒケヒケヒ・・・・・・・。」
ボカッ!!
藍「ぐはっ!」
紫「しっかりしなさい。」
藍「う~ん・・・・・。あ、紫様。」
何処からともなく、紫が現われた。
藍「ゆ、紫様・・・・、一体何をしに?」
紫「不甲斐ない式神のお仕置きに。」
藍「あう・・・・・。」
紫「と、言いたいところだけど、仕置きは後ね。それより、橙に何かあったんじゃないの?」
藍「あ、そうだった。紫様~!橙が~!橙がぁ~!!」
紫に泣きつく藍。
紫「よしよし。辛かったでしょうね。」
藍「紫様~!いつぞは攻撃して御免なさい~!!」
紫「そんなこともあったわね。」
藍「おろろ~ん・・・・・・・。」
紫「よしよし。」
紫は、藍をなだめる。
紫「落ち着いた?」
藍「はい。」
紫「落ち着いたところで報告。橙は、私が保護してあるわ。」
藍「え・・・・・?」
紫「その辺を散歩していたら、偶然見かけて。今は家で大人しくしてるわ。」
藍「よかった・・・・・・。」
紫「私から話をすれば、誤解は解けるでしょうね。説得してみるわ。」
藍「お願いします!あ、でも、変なことは吹き込まないでくださいよ?」
紫「それは、どうかしらね?それじゃ、また後でね。」
何処からともなく現われた紫は、橙を説得しに戻っていった。
藍「持つべきはいい主人だな。ありがたや、ありがたや・・・・・・。」
藍が紫のいた方に向かって拝んでいると、
ズ~ン!
何やら、足音が聞こえた。
藍「おお!そういえば、私が今置かれている状況はどうなってるんだ?」
さっきから泣いたり叫んだりで、状況がわかってないらしい。
藍「ええと、ここは忌まわしき操縦席。そして、外にいるのは・・・・・?」
外を覗く藍。
藍「うぐあ・・・・・・。」
視界に入ったのは、フランゲリオン量産型×10。
藍「あ、悪夢か、これは・・・・?」
悪夢のような光景。
しかし、それは現実。
藍「いやいや。さっきまでのことは、紛れも無い現実。ならばこれも、現実に違いあるまい。」
前向きに考えてみる藍。
藍「橙が無事である以上、私はここで果てるわけにはいかん!行くぞ!!」
藍は、量産機に戦いを挑む。
藍「喰らえ!式神『十二神将の宴』!!」
弐号機の周辺に、魔方陣が12個現われる。
藍「いけぇ!」
どか~ん!
どか~ん!
どか~ん!
魔方陣が、十体の量産機を攻撃する。
次々と倒れて行く量産機。
藍「ははははは!他愛ない!数だけ増やしても、どうにもならんぞ!」
藍は攻撃をやめる。
勝利を確信した、そのとき、
ギギギギギ・・・・・・・
藍「ん・・・・?」
ギギギギギ・・・・・・・
量産機「・・・・・・・・。」
量産機「・・・・・・・・。」
量産機「・・・・・・・・。」
倒したはずの量産機が、次々と起き上がってくる。
藍「ふっ。しぶといではないか。ならばもう一度、喰らえ!」
再び、十二神将の宴を発動させる藍。
しかし、
パク!
藍「え・・・・・?」
パク!
藍「おい、こら・・・・・。」
パク!
藍「喰うな~!」
パク!
パク!
パク!
量産機は、藍が召喚した魔方陣を、次々と食して行く。
量産機×10「・・・・・・・げふぅ。」
藍「育ち盛りということか。ならば、直接・・・・・。」
接近戦を挑もうとする藍。
しかし、
ギギギギ・・・・・
藍「むっ・・・・?」
ギギギ・・・・・・
藍「こ、これは・・・・・。」
ギギ・・・・・・
藍「エネルギーが・・・・・。」
ギ・・・・・・
切れた。
弐号機は、動かなくなってしまった。
藍「く、くそ!こんな時にエネルギー切れだと!?」
あちこちをいじってみるが、一行に動く気配がない。
ず~ん! ず~ん!・・・・・・
量産機が迫ってくる。
藍「ええい!寄るな寄るな!よらば斬るぞ!」
叫んではみたが、量産機は一歩一歩、着実に弐号機の元へ近づいてくる。
藍「やむえん!脱出を・・・・・。」
ガチャ!
藍「ん?」
ガチャ!
藍「な、何故だ・・・・・・?」
ガチャ!
ガチャ!
藍「出口が、開かないだと・・・・・・?」
藍は脱出を試みたが、出口が開かない。
藍「・・・・・あの犬か~!!」
どうやら、藍が逃げ出さないよう、出入り口を接着剤でくっつけてしまったらしい。
藍「あいつめ!私を始末するつもりだったのかぁ~!!」
藍に、確かな殺意が芽生えた。
藍「殺してやる!殺してやる!殺してやる!殺してやる!イリュージョンで消し去ってやる~!!」
ず~ん!
量産機が、目の前に迫ってきた。
藍「げ・・・・・・。」
量産機は、なにやらレーヴァテインっぽい武器を持っている。
そして、それを振りかざした!
藍「助けてスキマさま~~~~!!!」
・
・
・
美鈴「ああ・・・・・・・。」
ガン!ガン!ガン!
美鈴が今、目にしているのは、量産機十体にタコ殴りにされている弐号機。
美鈴「あんなのと、どうやって戦えと・・・・?」
ガン!ガン!ガン!
様子を見てはいるが、対応策が浮かばない。
そうこうしているうちに、
美鈴「げ・・・・、気付かれた。」
量産機が、初号機に向かってきた。
美鈴「う、うおおおおお!!」
玉砕覚悟で、美鈴は戦いを挑んだ。
・
・
・
紅魔館上空にて、
幽々子「弐号機は壊しちゃったのね。で、初号機は・・・・?」
妖夢「捕獲しました。」
幽々子「よろしい。じゃあ妖夢、あとはまかせたわ。」
妖夢「まかされました。」
幽々子は、現場の指揮を妖夢に委ねて、帰っていった。
妖夢「やれやれ・・・・。それじゃあ、紅魔館の様子でも・・・。」
紅魔館に入る妖夢。
妖夢「ええと、コレはさっき私が斬ったメイド・・・・。」
妖夢「え、図書館が落ちない?そんなとこ無視よ、無視。重要なのは地下。」
妖夢「地下の司令室が開かない?仕方ないわね・・・。」
戦闘の指揮をとりつつ、妖夢は地下室へ向かう。
そして、司令室前。
妖夢「聞こえる?篭城しても無駄よ。」
中からの反応は、無い。
妖夢「・・・・・ふっ!」
ズバッ!
扉を切る妖夢。
妖夢「いるんでしょ?出てきたら?」
やはり、反応はない。
妖夢「おかしいわね・・・・・。ん?」
何かを発見する妖夢。
妖夢「これは・・・・・・。」
咲夜「す~・・・・・・・・。」
居眠りしている、咲夜がいた。
妖夢「ほら、こんなとこで寝てたら風邪ひくわよ?」
咲夜「う~・・・・・・。」
妖夢「も~、仕方ないわね~。」
パサッ・・・・
妖夢は、その辺にあった毛布を咲夜にかける。
妖夢「これで司令室は占領。で、いいわね?」
咲夜「す~・・・・・・。」
・
・
・
パチュリー「司令室も、おちたわ。」
レミリア「以外に、あっけなかったわね。」
図書館にて、パチュリーとレミリア。
レミリア「ここまで、敵が来ないわね?」
パチュリー「さっき落としてきたのよ。それ以降は見てないわ。」
レミリア「敵は地下に集中している、か。」
パチュリー「そして、量産機まで持ってくるわけだから、敵の目的は・・・・・。」
レミリア「はっきりしているみたいね。・・・・・・頼める?」
パチュリー「やってみるわ。留守をお願い。」
パチュリーは、図書館を出て行く。
そして、やってきたのは、
魔理沙「おい、私の存在を忘れてたんじゃないのか?」
パチュリー「忘れてたんじゃないわ。忘れようとしていたのよ。」
地下牢。
魔理沙「さっきから、その辺が騒がしいんだが、何があった?」
パチュリー「話すだけ無駄なことよ。それより・・・・。」
カチャ・・・・
パチュリーは、牢を開ける。
魔理沙「お、ようやく釈放か?」
パチュリー「釈放、ねぇ。」
魔理沙「ん?なんだ、ちかうのか。」
パチュリー「半分あたり。」
そう言いつつ、パチュリーは魔理沙に近づく。
パチュリー「・・・・・・・・・。」
魔理沙「お、おい・・・。何か、とてつもなく嫌な予感がするん・・・・・・。」
ゴン!
魔理沙「うあ・・・・・・・・。」
バタッ・・・・
持っていた本の角で、魔理沙をぶん殴るパチュリー。
魔理沙は気絶する。
パチュリー「ええと、人間を簡単に運べる方法は・・・・・。」
・
・
・
美鈴「あ~・・・・・・。」
美鈴は量産機に挑み、敗れた。
そして捕獲され、護送されていた。
美鈴「みんな、大丈夫かなあ・・・・・。」
紅魔館住人の安否を気遣う美鈴。
美鈴「ほんと、これに乗ってからロクな目に遭ってないわ・・・・・・。」
美鈴は、己の不運を嘆く。
と、そのときである。
パチュリー「そこにいる沢山の巨大な妹様軍団に告ぐ!」
パチュリーが現われた。
美鈴「パチュリー様!やっぱり生きてた・・・・。」
パチュリー「コレを見るべし!」
量産機に向かって、パチュリーは何かを差し出す。
それは、
魔理沙「・・・・・・・・・。」
気絶した、霧雨魔理沙。
パチュリー「今からコレを野放しにするから、捕まえたらあなたたちのものよ。」
量産機×10「・・・・・・・・・!」
量産機が、一斉に反応を示した。
パチュリー「ほら、起きた起きた。」
魔理沙「う~ん・・・・・。どこだ、ここは・・・・?」
目覚める魔理沙。
魔理沙「ぶっ!」
パチュリー「わ!きたない・・・。」
魔理沙は、思わず吹いてしまった。
魔理沙「おい、何だアレは!?」
パチュリー「量産機。今からあなたを追いかけるわ。」
魔理沙「何だと・・・?」
量産機の方を見てみる魔理沙。
なるほど、みんな魔理沙の方を見ている。
魔理沙「あ~、何と言うか、状況がよくわからん。」
パチュリー「少なくとも、あなたの生命に関わる状態であることは確かね。」
魔理沙「要は、何だ。全力で逃げろってことか。」
パチュリー「それが、お互いのためね。」
魔理沙「あんたのためになる、ってのはアレだが・・・・。」
パチュリー「そんなこと言ってる暇があるのなら、さっさと逃げた方がいいわ。」
見ると、量産機が、魔理沙に少しずつ近づいてきている。
魔理沙「くそ!覚えてろよ~!!」
魔理沙は、全速力で逃げ出した!
量産機×10「オオオオオオオオオ!!」
量産機は全て、魔理沙を追いかけていった。
美鈴「・・・・・・・ええと。」
美鈴は、わけがわからずそれを見ていた。
パチュリー「大丈夫?」
美鈴「パチュリー様・・・・。一体、何だったんです?」
パチュリー「あれは、自動制御型よ。だから、妹様に近いんじゃないかって思ったの。」
美鈴「妹様は、アレに懐いている、だから、目の色変えて追いかけていった、と?」
パチュリー「さて、帰って紅魔館を取り戻すわよ。おちおち本も読めないわ。」
美鈴「了解です。」
二人は、紅魔館に戻っていった。
・
・
・
魔理沙「ぜ~、は~・・・・・、こ、ここまでくれば・・・・・・。」
量産機に追われた魔理沙は、それを振り切り、自宅へ逃げてきた。
魔理沙「あ~、自分の家ってのも久しぶりだ。帰れる場所があるってのは、いいことだな。」
何て、しみじみ思っていると、
ズズ~ン!!
魔理沙「うお!?」
地響きが起きた。
そして、
ズズ~ン!!
ズズ~ン!!
それは、たて続けに起きた。
魔理沙「チッ!こんなところまで追ってくるとは・・・・・。」
舌打ちする魔理沙。
そのときである。
グラグラ・・・・・
魔理沙「・・・・・ん?ま、まずい!!」
マジックアイテムを保管している棚が、先ほどの振動で倒れようとしていた。
ガシッ!
慌ててそれを支える魔理沙。
魔理沙「うおお・・・・・・。これが倒れたら、何が起こるかわからん・・・・・!」
アイテム同士が干渉し合うと、何が起こるかわからない。
よって、魔理沙もあまりいじってなかったわけだが・・・・。
魔理沙「うぐぐ・・・・・。とにかく、これを・・・・。」
一気に持ち直そうとした、次の瞬間!
ズ~ン!
魔理沙「うわっ!」
量産機が、歩いたようだ。
魔理沙「く、ぬ・・・・・。バ、バランスが・・・・・。」
魔理沙は、バランスを崩しそうになる。
グラグラ・・・・・
魔理沙「ん・・・・・?」
グラグラ・・・・・・
魔理沙「な、何!?」
1つを支えるのに必死であるというのに、別の棚まで倒れようとしていた。
魔理沙「くぬ!」
ガシッ!
慌てて、そっちの棚を支える魔理沙。
しかし、
グラ・・・・
魔理沙「あ・・・・・・。」
ドォ!
さっきまで支えていた棚が、倒れた。
魔理沙「・・・・・・やってしまった・・・・・・。」
バチ・・・・
バチ・・・・
倒れた棚から、少しずつ魔力が漏れる。
そして、
ずどおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~~~~~~ん!!!!!!!!!!
大爆発。
そしてその拍子に、霧雨邸から何かが飛んでいった・・・・・。
?「きゅ~~~ん」
・
・
・
美鈴「咲夜さん!しっかり!」
咲夜「ん・・・・・。あ~、おはよう。」
レミリア「おはよう。もう昼よ。」
咲夜「あ、お嬢様。ご無事で。」
レミリア「見ての通りよ。」
寝ていた咲夜は、目覚める。
咲夜「戦況は?」
妖夢「みんな冥界に帰らせたわ。作戦は失敗みたいだし。」
咲夜「無駄に戦力を消費することもないってこと?」
妖夢「そういうこと。」
紅魔館内にいた冥界の戦力は、全て帰っていったらしい。
美鈴「何はともあれ、これで一件落着・・・・・。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
何か、音がした。
妖夢「な、何・・・・?」
咲夜「あんた、まだ何か・・・・・?」
妖夢「いや、そんなことはないはずよ。」
レミリア「じゃあ、一体何なのかしら?」
レミリアがそう言った瞬間、
ずどおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~~~~~~ん!!!!!!!!!!
霧雨邸爆発の余波が、紅魔館にも来た。
そして全てが、吹き飛んだ。
・
・
・
幽々子「え~、失敗したの?」
幽々子は、亡霊から報告を聞く。
幽々子「仕方ないわね~。新連載は諦めるか・・・・・。」
よかった・・・・・。
幽々子「でも、妖夢が帰らないわね。ちょっと様子でも・・・・。」
屋敷の外に出る幽々子。
幽々子「ん~、帰ってこないわね~・・・・・。」
幽々子は、しばらく待っていた。
と、そのとき、
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・
何やら、音がした。
幽々子「地響き・・・・?爆発音・・・・?地上で、何かあったのかしら?」
疑問に思う幽々子。
そのときである。
幽々子「ん・・・・・?何かが、こっちに来る・・・?」
幽々子の視界に、何かが入ってきた。
幽々子「・・・・・・何?あの円錐状の巨大な物体は?」
ミミちゃん「きゅ~~~ん。」
それは、霧雨魔理沙秘蔵、異世界の武器。
だが、そんなこと幽々子が知るわけもなく、
幽々子「どうやって結界を破ってきたかは知らないけど、侵入者は落とさせてもらうわ。」
ドン!
幽々子は、侵入してきたICBMに攻撃を仕掛けた。
そして、
ずどおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~~~~~~ん!!!!!!!!!!
大爆発。
西行寺の屋敷は、消し飛んだ。
・
・
・
爆発は幻想郷の一部を焼け野原にし、ついでに冥界にも、深刻なダメージを与えた。
そして数日後、マヨイガにて。
藍「紫様~!朝ごはんできてますよ。起きてください!」
紫「ぐ~・・・・・・・。」
藍「やれやれ、仕方ないなあ・・・・。」
橙「藍様~!お腹すいた~。」
藍「おお、少し待ってろ。」
マヨイガは爆発の余波を受けることなく、無傷だった。
八雲藍は、そこで日常生活を満喫していた。
藍「いや~、ふつ~って素晴らしい。」
橙「何か言った?」
藍「いやいや。みんなでこうやっているのが幸せだなって、思っただけだ。」
橙「ふ~ん。」
藍「さあ、食べるぞ。いただきま~す。」
橙「いただきま~す。」
朝食をとり、外に出てみる藍。
橙は、さっさと出掛けていった。
藍「いやはや、あそこで紫様に助けられていなければ・・・・。」
あの時藍は間一髪、紫に助けられた。
その後、橙の誤解を解き、元の生活を堪能していた。
藍「あの日々は、夢だったのかなあ・・・・・。いやいや・・・・・。」
普通でない日常を堪能してしまった紅魔館での日々。
今、こうして普通である幸せをかみ締めていられるのも、その日々があったからであろうと、藍は思う。
藍「ふっ。その紅魔館も、今は無い。かつての戦友も、皆死に絶えた。」
などと、思っていると、
美鈴「勝手に、殺されてもなあ・・・・・。」
藍「うお!」
美鈴が現われた。
藍「キョンシーだ!」
美鈴「生きてるわよ!」
藍「まあ、冗談はおいといて、よく生きてたなあ・・・・。」
美鈴「ほんとに、そう思うわ。」
どういうわけか、生きてた美鈴。
藍「で、今はどうしてる?」
美鈴「紅魔館が跡形もなく壊れちゃったから、放浪してたのよ。」
藍「そーかそーか。それなら、ゆっくりしていけ。」
美鈴「いいの?」
藍「かまわんとも。かつての戦友を見捨てるほど、薄情ではないさ。」
美鈴「あ、ありがとう。でも・・・・・。」
藍「どうした?」
美鈴「連れが・・・・。」
美鈴は、後ろの方を指差す。
すると、
パチュリー「お邪魔するわよ。」
藍「おお、あなたか。」
パチュリーが現われた。
パチュリー「書斎か何か、無いかしら?そこに泊めてもらえられば嬉しいんだけど。」
藍「いきなり図々しいな。でもまあ、そんなことを気にする私ではない。」
パチュリー「じゃあ、いいのね?」
藍「そっちの方に書斎がある。ゆっくりしていってくれ。」
パチュリーは、書斎の方に引っ込んでいった。
それと入れ替わるかのように、
レミリア「おじゃましま~す。」
レミリアが現われた。
藍「おお、レミリア嬢。あなたも難民生活か。」
レミリア「そうなの。日差しがきつくて困ってるのよ。雨も降るし。」
藍「屋根くらいならあるから、適当にくつろいでいってくれ。大したもてなしはできんが。」
レミリア「ありがとう。お言葉に甘えさせてもらうわ。」
レミリアは去り、それと入れ違いに、
フランドール「こんにちわ~。」
フランドールが現われた。
藍「う・・・・。」
フランドール「どしたの?」
藍「あ、いや~、その。そこら辺のものを壊さない程度に、ゆっくりしていってくれ・・・・。」
フランドール「わかった。ありがとう。」
フランドールは日傘をさして、その辺を歩き始めた。
そして入れ違いに、
咲夜「じゃます・・・・・。」
藍「帰れ。」
咲夜が現われた。
0コンマ1秒で拒絶する藍。
咲夜「何よ、前との扱いの差は?」
藍「自分の命が奪われそうになったんだ。その恨みは簡単には忘れられん。」
咲夜「いいじゃない。今生きてるんだから。」
藍「やかましい。帰れ。」
咲夜「何よ。それじゃあ、あっちにいる有象無象は、ちゃんと許可とってあるっていうの?」
藍「ん?」
藍は、咲夜が指した方を見る。
そこには、
リリー「(春を伝えに~。)」
春を伝えに来た者。
ルーミア「あの爆発は、ほんとに凄かったわね~。」
ルーミア砲「ソーナノカ、ソーナノカ。」
ガラクタを持ち歩く者。
チルノ「ここで会ったが百年目!黄色いの、覚悟!」
ぺち!
チルノ「ぎゃふん・・・・・。」
復讐に来る者。
ルナサ「ξ・∀・)めるぽ!」
メルラン「ξ・∀・)めるぽ!」
リリカ「めるぽワクチンはいかが~?打たないとこうなっちゃうよ~。今なら安いよ~。」
詐欺まがいの商売をする者。
幽々子「ほんと、まいったわね~。」
妖夢「自業自得です、幽々子様。」
事件の主犯。
魔理沙「あ~、生きてるって、素晴らしいぜ。」
爆発の発生源などなど。
マヨイガは、何時の間にやら難民キャンプと化していた。
藍「・・・・・・・・・・。」
咲夜「どうなの?」
藍「・・・・・・あいつらの暴動を抑えてくれるなら、いてもいい。」
咲夜「そう?それじゃあ、早速・・・・。」
こうして咲夜も、キャンプ入りした。
藍「・・・・・・・・・。」
美鈴「大丈夫?」
藍「ははは・・・・・。この程度でへこたれてたまるか・・・・。」
気丈に振舞う藍と、それを気遣う美鈴。
そこへ、
霊夢「ケヒヒヒヒ・・・・。ここの材料を使って、神社の再建を・・・・・・。」
暴漢が現われた。
藍「・・・・・・・・う。」
ふら~・・・・・
ばった~ん!
余りのショックに、藍はぶっ倒れてしまった。
美鈴「わ~!ちょっと~!大丈夫なの~!?」
霊夢「食料発見~。ケヒ、ケヒ、ケヒヒ・・・・・・。」
難民キャンプはその日、暴漢によって略奪が行われたそうな・・・。
藍「胃が痛い・・・・・・・・・・。」
新世紀フランゲリオン 完
私は何で・・・・。
こんなんに乗ってるんだろう・・・。
何で生身で戦ったら駄目なんだろう・・・・。
ドドドドドド・・・・・
え?
何か来る・・・?
ボカ!!
咲夜「こら!」
い、痛い・・・。
咲夜「何やってるのよ、こんなところで。」
あ、咲夜さんだ。
咲夜「咲夜さんだ、じゃない。いいから、さっさと本編のお話を進めなさい。」
え?
で、
でも、このシーンは、私の一番の見せ所じゃ・・・・。
咲夜「あなたの独白なんかに、興味を持つ人はいないわ。」
ひ、ひどい・・・・。
咲夜「仕方ない。今から早送りするから、言いたいことをさっさと喋っちゃいなさい。。」
え、そんな!
ちょっと待って・・・。
咲夜「いくわよ。」
あ、マッテ・・・・
~~~~・・
~~~~~~・・・・・
~~~~~~~~・・・・・・
咲夜「はい、終わりよ。おめでとう。」
さ、さっき、パンを加えたパチュリー様が、向こうから走ってくるビジョンが・・・・・。
で、ぶつかってしまって、血を吐いて、そのままぽっくり・・・・。
咲夜「五月蝿い。さっさといくわよ。」
しくしく・・・・。
・
・
・
幽々子「・・・・どうやら、これまでのようね。」
幽々子は、ある決断をくだす。
幽々子「全員、出かけるわよ。」
お出かけの決心らしい。
配下の亡霊たちを伴い、冥界を出る。
で、冥界から出てしばらくして、
幽々子「全軍に告ぐ。我々は、敷地防衛の最終手段として、巨大兵器を完成させた。
しかし、紅魔館にそれを預けた結果、えらいことになったわ。
これ以上、貴重な兵器を失うわけにはいかない。」
幽々子は、一呼吸置き、
幽々子「敵は、紅魔館にあり!全軍、突撃~!」
連れてきた亡霊たちに、紅魔館への攻撃命令を下した。
幽々子「これで新連載の主人公は、私ね。」
・
・
・
うい~ん! うい~ん! うい~ん!
紅魔館の警報機が、けたたましく鳴り響く。
咲夜「何事?」
このクソ忙しいときにと思いつつ、咲夜はモニターを見る。
咲夜「・・・・・・どういうこと?」
レミリア「どうしたの?」
咲夜「あの世の軍勢が、こちらに向かってきます。」
レミリア「・・・・・・そう。ついに来たのね。」
咲夜「お嬢様。やはり、最近の色々滅茶苦茶なことは、あいつらが関わっていたのですね。」
レミリア「そうよ。そして・・・・・。」
レミリアは、モニターを指す。」
咲夜「これは・・・・・!」
・
・
・
ず~ん! ず~ん! ず~ん! ず~ん! ・・・・・・
と、大地を揺るがす振動。
そして、そこに有るのは、巨大な十体の・・・・・。
・
・
・
咲夜「フランゲリオン・・・・・・。」
レミリア「量産型・・・・。完成していたのね。」
咲夜「量産機?」
レミリア「ええ。でも、それより・・・・。」
咲夜「・・・ネズミが入り込んだわね。それも、大量に。」
咲夜は、放送用のマイクを手に取る。
咲夜「ネズミが大量発生したわ。戦える者は、駆除に当たって頂戴。」
・
・
・
メイドA「・・・・やった!第一話以来の出演・・・・・!」
メイドB「な、名無しのメイドBです!以後よろし・・・・・。」
ズバ!
メイドB「ぐは・・・・・。」
メイドA「ど、どうした・・・・・。」
ズバ!
メイドA「う・・・・、く、ざ、雑魚にも愛の手を・・・・・・。」
ばた・・・・・。
メイド隊、全滅。
・
・
・
咲夜「不甲斐ない・・・・・・。あなたたちも、いってきなさい。」
メイドC「え?で、でも私たちは・・・・・・。」
咲夜「つべこべ言わないで、さっさと行く。」
メイドD「行くわよ・・・・・。」
メイドC「そ、そんな・・・・。私たちは戦闘用じゃないのに・・・・・。」
メイドD「行かなきゃ殺されるのよ!(咲夜さんに)。行くしかないの!」
メイドC[く・・・・・・・・!」
司令室のメイドたちも、出陣する。
咲夜「・・・・・・お嬢様。」
レミリア「脱出しろ、とでも言いたいの?」
咲夜「はい。」
レミリア「わかった。でも、逃げるわけじゃないわ。」
咲夜「打開策がある、とでも?」
レミリア「それまで、ここを守りきってくれたら嬉しいけど、無理は言わないわ。」
咲夜「死力を尽くします。」
策を秘め、レミリアは司令室を後にした。
咲夜「・・・さて、こっちはこっちで対策を考えないとね。」
咲夜は少し考えると、
咲夜「ザ・ワールド!」
と叫んで部屋を出て、戻ってきた。
咲夜「そして時は動き出す・・・。」
時を止めて、何かしてきたようだ。
咲夜「狐は弐号機に押し込んできた。問題は・・・・。」
部屋の隅を向く咲夜。
美鈴「あ~・・・・、敵が攻めてきたあ~・・・・。どうしようどうしよう・・・・。」
咲夜「これ、か・・・。」
そこには、紅美鈴がいた。
前回の症状が、今だ残っているらしい。
美鈴「やっつけにいかなきゃ・・・・、あ~、でも、お客さんだったらどうしよう・・・・・。」
咲夜「どうにかしなきゃね。」
咲夜は美鈴に近づいた。
咲夜「ほら、さっさと出なさい。敵が来てるのよ。」
美鈴「ほんとですか?」
咲夜「ほんとよ。」
美鈴「ほんとにほんと?」
咲夜「ほんとにほんと。」
美鈴「ほんとにほんとにほんと?」
咲夜「ほんとにほんとにほんと。」
美鈴「あ~、でも・・・・・・。」
咲夜「・・・・・・・(怒)。」
咲夜、怒る。
咲夜「・・・と、ここでキレても仕方ない。」
美鈴「こっくりさんこっくりさん、私はどうすればいいんでしょうか・・・・・。」
咲夜「この期に及んで、狐に頼ろうって言うの?情けない・・・・・。」
美鈴「で・・・・・・、ろ・・・・・・・。出ろ!?」
咲夜「よし、出撃・・・・・・。」
美鈴「あ~、でもなあ・・・・・・。」
咲夜「・・・・・・・・(怒)。」
咲夜、再び怒る。
咲夜「・・・・・・・落ち着け、落ち着け私。私は瀟洒だ。瀟洒なメイドだ・・・・・。」
美鈴「う~ん、う~ん・・・・・・。」
咲夜「こうなったら、私自らが、何とかするしか・・・・・。」
そう呟くと咲夜は、美鈴に向かって手の平を向けた。
咲夜「今から、あなたの精神の時間を、操作するわ・・・。」
美鈴「え・・・・・・?」
咲夜「あなたの精神状態を、普通だったころまで戻してあげる。」
美鈴「え・・・、でも、それで何かあったら・・・・。」
咲夜「問答無用!」
咲夜は力を行使し、美鈴の精神の時だけを戻し、精神状態を元に戻そうとした。
咲夜「・・・・・・どう?」
手を下ろす咲夜。
そして、美鈴は、
美鈴「あ゛~・・・、ざぐやざんや・・・・、ごはんわ゛、まだがのう~?」
咲夜「おばあちゃん、さっき食べたばかりでしょう・・・・、って。」
ババアになった。
姿形は、そのままなのだが・・・・。
美鈴「あ゛~・・・・・・、おじょうざまは・・・・・。」
咲夜「間違って、時を進めちゃったじゃない。もう一度・・・・・。」
咲夜はもう一度、力を使う。
咲夜「どうだ・・・・・?」
手を下ろす咲夜。
そして美鈴は、
美鈴「・・・・・ばぶ~。」
咲夜「・・・・・・え?ま、まさか・・・・・・。」
幼児化した。
否、乳児化してしまった。
美鈴「あば~。」
咲夜「何てこと・・・・。今度は戻しすぎた・・・・・。」
美鈴「ばぶ~、ばぶ~。」
咲夜「(ドキ!)う・・・・・・・・。」
ちょっとかわいいかも、とか思ってしまう咲夜。
しかし、
美鈴「ま、ま・・・・・・。」
咲夜「え゛・・・・・・!?」
衝撃の一言。
美鈴「まま・・・・・・・。」
咲夜「マ、ママ・・・・?私が・・・・、この、若い私が、ママ・・・・?」
美鈴「まま~・・・・・・。」
咲夜「しかも、こんな大きい子に・・・・・・、ママ呼ばわり・・・・・・。」
美鈴「まま~、まま~・・・・・。」
咲夜「ママ・・・、Mama、ママ・・・・・。」
美鈴「まま~・・・・・。」
咲夜「いやあぁぁぁ~~~~~~!!!!!」
悲鳴をあげつつ、咲夜は三度力を使う。
咲夜「はあ・・・・・、はあ・・・・、はあ・・・・・。ど、どう・・・・?」
手を下ろす咲夜
そして美鈴は、
美鈴「アイヤ~!ワタシノナマエハ、ホンメイリンアルヨ!」
中国になった。
美鈴「チュウゴクチガウヨ!ソコノアナタ、ワカタアルカ?」
咲夜「・・・・・・・(ブチ!)。」
咲夜、キレる。
美鈴「オコルヨクナイ。カルシウムトルヨロシ。」
咲夜「私のこの手が光って唸る!中国殺せと轟き叫ぶ!!」
美鈴「アイヤ~、ナンカ、マガマガシイクウキアルヨ~。」
咲夜「喰らえ!必殺!!」
咲夜は、怒りの全てを拳に込めた。
そして、
咲夜「スーパー咲夜さんパァ~~~ンチ!!」
バギィィィ!!!
美鈴「ぶるぁぁぁ~~~!!!?」
咲夜さんパンチで、美鈴を吹っ飛ばした。
咲夜「ぜえ・・・・、ぜえ・・・・・。」
息を切らす咲夜。
そのときである。
美鈴「う、ううん・・・・・・・。」
美鈴が、起き上がった。
美鈴「う・・・、あ、咲夜さん・・・・?」
咲夜「め、美鈴・・・・?あなた・・・・・。」
先ほどまでとは、様子がちがうことを、咲夜は感じ取った。
咲夜「・・・・ふ!」
バキッ!
美鈴「ぶ!」
咲夜は美鈴に、パンチをお見舞いした。
美鈴「な、何するんですか~!?」
咲夜「・・・・ふう、その様子だと、元に戻ったみたいね。」
美鈴「え、も、元に・・・、って?」
咲夜「手短に説明すると、かくかくしかじか・・・・・。」
さっきまでの状況を説明する咲夜。
美鈴「ああ、そういえばそうでした。」
咲夜「そういうわけで、今は紅魔館の危機よ。わかってるわね?」
美鈴「はい。紅美鈴、出陣します!」
咲夜「いい返事ね。生き残れたら、さっきまであなたがどうなっていたか、洗いざらい話してあげるわ。」
美鈴「咲夜さん・・・・・。」
咲夜「さあ、早く!」
美鈴「了解!」
美鈴は、意気揚揚と出陣する。
誰も居なくなった司令室で、咲夜は、
咲夜「つかれた~・・・・・・・。」
へたれこんでしまった。
精神的に、かなり辛かったようである。
・
・
・
一方、外では、
藍「あお~ん・・・・・・・。あお~ん・・・・・。」
フランゲリオン弐号機コックピットにて。
藍は、遠吠えをしていた。
藍「ああ・・・・。私はこのまま、再び橙の姿を見ることなく果ててしまうのか・・・・。」
先ほどから、嫌な気配が近づいてきていることを、藍は感じ取っていた。
だが、戦う気力などあるはずもなく、
藍「お~いおいおいおい・・・・・・。」
ただただ、泣くしかなかった。
藍「橙よ~い・・・・、私はスッパテンコーなんてやってないんだよ~・・・・。」
そんなこと言っても、誰も聞いてはいない。
藍「テンコーしてない、テンコーしてない、テンコーしてない、テンコーしてない・・・・・・。」
だいぶ、壊れてきたようだ。
藍「スッパテンコーなんかしていないんだぁぁ~~~~!!!!」
壊れた。
と、そのとき、
紫「何、壊れてるの?」
藍「ケヒケヒケヒケヒ・・・・・・・。」
ボカッ!!
藍「ぐはっ!」
紫「しっかりしなさい。」
藍「う~ん・・・・・。あ、紫様。」
何処からともなく、紫が現われた。
藍「ゆ、紫様・・・・、一体何をしに?」
紫「不甲斐ない式神のお仕置きに。」
藍「あう・・・・・。」
紫「と、言いたいところだけど、仕置きは後ね。それより、橙に何かあったんじゃないの?」
藍「あ、そうだった。紫様~!橙が~!橙がぁ~!!」
紫に泣きつく藍。
紫「よしよし。辛かったでしょうね。」
藍「紫様~!いつぞは攻撃して御免なさい~!!」
紫「そんなこともあったわね。」
藍「おろろ~ん・・・・・・・。」
紫「よしよし。」
紫は、藍をなだめる。
紫「落ち着いた?」
藍「はい。」
紫「落ち着いたところで報告。橙は、私が保護してあるわ。」
藍「え・・・・・?」
紫「その辺を散歩していたら、偶然見かけて。今は家で大人しくしてるわ。」
藍「よかった・・・・・・。」
紫「私から話をすれば、誤解は解けるでしょうね。説得してみるわ。」
藍「お願いします!あ、でも、変なことは吹き込まないでくださいよ?」
紫「それは、どうかしらね?それじゃ、また後でね。」
何処からともなく現われた紫は、橙を説得しに戻っていった。
藍「持つべきはいい主人だな。ありがたや、ありがたや・・・・・・。」
藍が紫のいた方に向かって拝んでいると、
ズ~ン!
何やら、足音が聞こえた。
藍「おお!そういえば、私が今置かれている状況はどうなってるんだ?」
さっきから泣いたり叫んだりで、状況がわかってないらしい。
藍「ええと、ここは忌まわしき操縦席。そして、外にいるのは・・・・・?」
外を覗く藍。
藍「うぐあ・・・・・・。」
視界に入ったのは、フランゲリオン量産型×10。
藍「あ、悪夢か、これは・・・・?」
悪夢のような光景。
しかし、それは現実。
藍「いやいや。さっきまでのことは、紛れも無い現実。ならばこれも、現実に違いあるまい。」
前向きに考えてみる藍。
藍「橙が無事である以上、私はここで果てるわけにはいかん!行くぞ!!」
藍は、量産機に戦いを挑む。
藍「喰らえ!式神『十二神将の宴』!!」
弐号機の周辺に、魔方陣が12個現われる。
藍「いけぇ!」
どか~ん!
どか~ん!
どか~ん!
魔方陣が、十体の量産機を攻撃する。
次々と倒れて行く量産機。
藍「ははははは!他愛ない!数だけ増やしても、どうにもならんぞ!」
藍は攻撃をやめる。
勝利を確信した、そのとき、
ギギギギギ・・・・・・・
藍「ん・・・・?」
ギギギギギ・・・・・・・
量産機「・・・・・・・・。」
量産機「・・・・・・・・。」
量産機「・・・・・・・・。」
倒したはずの量産機が、次々と起き上がってくる。
藍「ふっ。しぶといではないか。ならばもう一度、喰らえ!」
再び、十二神将の宴を発動させる藍。
しかし、
パク!
藍「え・・・・・?」
パク!
藍「おい、こら・・・・・。」
パク!
藍「喰うな~!」
パク!
パク!
パク!
量産機は、藍が召喚した魔方陣を、次々と食して行く。
量産機×10「・・・・・・・げふぅ。」
藍「育ち盛りということか。ならば、直接・・・・・。」
接近戦を挑もうとする藍。
しかし、
ギギギギ・・・・・
藍「むっ・・・・?」
ギギギ・・・・・・
藍「こ、これは・・・・・。」
ギギ・・・・・・
藍「エネルギーが・・・・・。」
ギ・・・・・・
切れた。
弐号機は、動かなくなってしまった。
藍「く、くそ!こんな時にエネルギー切れだと!?」
あちこちをいじってみるが、一行に動く気配がない。
ず~ん! ず~ん!・・・・・・
量産機が迫ってくる。
藍「ええい!寄るな寄るな!よらば斬るぞ!」
叫んではみたが、量産機は一歩一歩、着実に弐号機の元へ近づいてくる。
藍「やむえん!脱出を・・・・・。」
ガチャ!
藍「ん?」
ガチャ!
藍「な、何故だ・・・・・・?」
ガチャ!
ガチャ!
藍「出口が、開かないだと・・・・・・?」
藍は脱出を試みたが、出口が開かない。
藍「・・・・・あの犬か~!!」
どうやら、藍が逃げ出さないよう、出入り口を接着剤でくっつけてしまったらしい。
藍「あいつめ!私を始末するつもりだったのかぁ~!!」
藍に、確かな殺意が芽生えた。
藍「殺してやる!殺してやる!殺してやる!殺してやる!イリュージョンで消し去ってやる~!!」
ず~ん!
量産機が、目の前に迫ってきた。
藍「げ・・・・・・。」
量産機は、なにやらレーヴァテインっぽい武器を持っている。
そして、それを振りかざした!
藍「助けてスキマさま~~~~!!!」
・
・
・
美鈴「ああ・・・・・・・。」
ガン!ガン!ガン!
美鈴が今、目にしているのは、量産機十体にタコ殴りにされている弐号機。
美鈴「あんなのと、どうやって戦えと・・・・?」
ガン!ガン!ガン!
様子を見てはいるが、対応策が浮かばない。
そうこうしているうちに、
美鈴「げ・・・・、気付かれた。」
量産機が、初号機に向かってきた。
美鈴「う、うおおおおお!!」
玉砕覚悟で、美鈴は戦いを挑んだ。
・
・
・
紅魔館上空にて、
幽々子「弐号機は壊しちゃったのね。で、初号機は・・・・?」
妖夢「捕獲しました。」
幽々子「よろしい。じゃあ妖夢、あとはまかせたわ。」
妖夢「まかされました。」
幽々子は、現場の指揮を妖夢に委ねて、帰っていった。
妖夢「やれやれ・・・・。それじゃあ、紅魔館の様子でも・・・。」
紅魔館に入る妖夢。
妖夢「ええと、コレはさっき私が斬ったメイド・・・・。」
妖夢「え、図書館が落ちない?そんなとこ無視よ、無視。重要なのは地下。」
妖夢「地下の司令室が開かない?仕方ないわね・・・。」
戦闘の指揮をとりつつ、妖夢は地下室へ向かう。
そして、司令室前。
妖夢「聞こえる?篭城しても無駄よ。」
中からの反応は、無い。
妖夢「・・・・・ふっ!」
ズバッ!
扉を切る妖夢。
妖夢「いるんでしょ?出てきたら?」
やはり、反応はない。
妖夢「おかしいわね・・・・・。ん?」
何かを発見する妖夢。
妖夢「これは・・・・・・。」
咲夜「す~・・・・・・・・。」
居眠りしている、咲夜がいた。
妖夢「ほら、こんなとこで寝てたら風邪ひくわよ?」
咲夜「う~・・・・・・。」
妖夢「も~、仕方ないわね~。」
パサッ・・・・
妖夢は、その辺にあった毛布を咲夜にかける。
妖夢「これで司令室は占領。で、いいわね?」
咲夜「す~・・・・・・。」
・
・
・
パチュリー「司令室も、おちたわ。」
レミリア「以外に、あっけなかったわね。」
図書館にて、パチュリーとレミリア。
レミリア「ここまで、敵が来ないわね?」
パチュリー「さっき落としてきたのよ。それ以降は見てないわ。」
レミリア「敵は地下に集中している、か。」
パチュリー「そして、量産機まで持ってくるわけだから、敵の目的は・・・・・。」
レミリア「はっきりしているみたいね。・・・・・・頼める?」
パチュリー「やってみるわ。留守をお願い。」
パチュリーは、図書館を出て行く。
そして、やってきたのは、
魔理沙「おい、私の存在を忘れてたんじゃないのか?」
パチュリー「忘れてたんじゃないわ。忘れようとしていたのよ。」
地下牢。
魔理沙「さっきから、その辺が騒がしいんだが、何があった?」
パチュリー「話すだけ無駄なことよ。それより・・・・。」
カチャ・・・・
パチュリーは、牢を開ける。
魔理沙「お、ようやく釈放か?」
パチュリー「釈放、ねぇ。」
魔理沙「ん?なんだ、ちかうのか。」
パチュリー「半分あたり。」
そう言いつつ、パチュリーは魔理沙に近づく。
パチュリー「・・・・・・・・・。」
魔理沙「お、おい・・・。何か、とてつもなく嫌な予感がするん・・・・・・。」
ゴン!
魔理沙「うあ・・・・・・・・。」
バタッ・・・・
持っていた本の角で、魔理沙をぶん殴るパチュリー。
魔理沙は気絶する。
パチュリー「ええと、人間を簡単に運べる方法は・・・・・。」
・
・
・
美鈴「あ~・・・・・・。」
美鈴は量産機に挑み、敗れた。
そして捕獲され、護送されていた。
美鈴「みんな、大丈夫かなあ・・・・・。」
紅魔館住人の安否を気遣う美鈴。
美鈴「ほんと、これに乗ってからロクな目に遭ってないわ・・・・・・。」
美鈴は、己の不運を嘆く。
と、そのときである。
パチュリー「そこにいる沢山の巨大な妹様軍団に告ぐ!」
パチュリーが現われた。
美鈴「パチュリー様!やっぱり生きてた・・・・。」
パチュリー「コレを見るべし!」
量産機に向かって、パチュリーは何かを差し出す。
それは、
魔理沙「・・・・・・・・・。」
気絶した、霧雨魔理沙。
パチュリー「今からコレを野放しにするから、捕まえたらあなたたちのものよ。」
量産機×10「・・・・・・・・・!」
量産機が、一斉に反応を示した。
パチュリー「ほら、起きた起きた。」
魔理沙「う~ん・・・・・。どこだ、ここは・・・・?」
目覚める魔理沙。
魔理沙「ぶっ!」
パチュリー「わ!きたない・・・。」
魔理沙は、思わず吹いてしまった。
魔理沙「おい、何だアレは!?」
パチュリー「量産機。今からあなたを追いかけるわ。」
魔理沙「何だと・・・?」
量産機の方を見てみる魔理沙。
なるほど、みんな魔理沙の方を見ている。
魔理沙「あ~、何と言うか、状況がよくわからん。」
パチュリー「少なくとも、あなたの生命に関わる状態であることは確かね。」
魔理沙「要は、何だ。全力で逃げろってことか。」
パチュリー「それが、お互いのためね。」
魔理沙「あんたのためになる、ってのはアレだが・・・・。」
パチュリー「そんなこと言ってる暇があるのなら、さっさと逃げた方がいいわ。」
見ると、量産機が、魔理沙に少しずつ近づいてきている。
魔理沙「くそ!覚えてろよ~!!」
魔理沙は、全速力で逃げ出した!
量産機×10「オオオオオオオオオ!!」
量産機は全て、魔理沙を追いかけていった。
美鈴「・・・・・・・ええと。」
美鈴は、わけがわからずそれを見ていた。
パチュリー「大丈夫?」
美鈴「パチュリー様・・・・。一体、何だったんです?」
パチュリー「あれは、自動制御型よ。だから、妹様に近いんじゃないかって思ったの。」
美鈴「妹様は、アレに懐いている、だから、目の色変えて追いかけていった、と?」
パチュリー「さて、帰って紅魔館を取り戻すわよ。おちおち本も読めないわ。」
美鈴「了解です。」
二人は、紅魔館に戻っていった。
・
・
・
魔理沙「ぜ~、は~・・・・・、こ、ここまでくれば・・・・・・。」
量産機に追われた魔理沙は、それを振り切り、自宅へ逃げてきた。
魔理沙「あ~、自分の家ってのも久しぶりだ。帰れる場所があるってのは、いいことだな。」
何て、しみじみ思っていると、
ズズ~ン!!
魔理沙「うお!?」
地響きが起きた。
そして、
ズズ~ン!!
ズズ~ン!!
それは、たて続けに起きた。
魔理沙「チッ!こんなところまで追ってくるとは・・・・・。」
舌打ちする魔理沙。
そのときである。
グラグラ・・・・・
魔理沙「・・・・・ん?ま、まずい!!」
マジックアイテムを保管している棚が、先ほどの振動で倒れようとしていた。
ガシッ!
慌ててそれを支える魔理沙。
魔理沙「うおお・・・・・・。これが倒れたら、何が起こるかわからん・・・・・!」
アイテム同士が干渉し合うと、何が起こるかわからない。
よって、魔理沙もあまりいじってなかったわけだが・・・・。
魔理沙「うぐぐ・・・・・。とにかく、これを・・・・。」
一気に持ち直そうとした、次の瞬間!
ズ~ン!
魔理沙「うわっ!」
量産機が、歩いたようだ。
魔理沙「く、ぬ・・・・・。バ、バランスが・・・・・。」
魔理沙は、バランスを崩しそうになる。
グラグラ・・・・・
魔理沙「ん・・・・・?」
グラグラ・・・・・・
魔理沙「な、何!?」
1つを支えるのに必死であるというのに、別の棚まで倒れようとしていた。
魔理沙「くぬ!」
ガシッ!
慌てて、そっちの棚を支える魔理沙。
しかし、
グラ・・・・
魔理沙「あ・・・・・・。」
ドォ!
さっきまで支えていた棚が、倒れた。
魔理沙「・・・・・・やってしまった・・・・・・。」
バチ・・・・
バチ・・・・
倒れた棚から、少しずつ魔力が漏れる。
そして、
ずどおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~~~~~~ん!!!!!!!!!!
大爆発。
そしてその拍子に、霧雨邸から何かが飛んでいった・・・・・。
?「きゅ~~~ん」
・
・
・
美鈴「咲夜さん!しっかり!」
咲夜「ん・・・・・。あ~、おはよう。」
レミリア「おはよう。もう昼よ。」
咲夜「あ、お嬢様。ご無事で。」
レミリア「見ての通りよ。」
寝ていた咲夜は、目覚める。
咲夜「戦況は?」
妖夢「みんな冥界に帰らせたわ。作戦は失敗みたいだし。」
咲夜「無駄に戦力を消費することもないってこと?」
妖夢「そういうこと。」
紅魔館内にいた冥界の戦力は、全て帰っていったらしい。
美鈴「何はともあれ、これで一件落着・・・・・。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
何か、音がした。
妖夢「な、何・・・・?」
咲夜「あんた、まだ何か・・・・・?」
妖夢「いや、そんなことはないはずよ。」
レミリア「じゃあ、一体何なのかしら?」
レミリアがそう言った瞬間、
ずどおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~~~~~~ん!!!!!!!!!!
霧雨邸爆発の余波が、紅魔館にも来た。
そして全てが、吹き飛んだ。
・
・
・
幽々子「え~、失敗したの?」
幽々子は、亡霊から報告を聞く。
幽々子「仕方ないわね~。新連載は諦めるか・・・・・。」
よかった・・・・・。
幽々子「でも、妖夢が帰らないわね。ちょっと様子でも・・・・。」
屋敷の外に出る幽々子。
幽々子「ん~、帰ってこないわね~・・・・・。」
幽々子は、しばらく待っていた。
と、そのとき、
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・
何やら、音がした。
幽々子「地響き・・・・?爆発音・・・・?地上で、何かあったのかしら?」
疑問に思う幽々子。
そのときである。
幽々子「ん・・・・・?何かが、こっちに来る・・・?」
幽々子の視界に、何かが入ってきた。
幽々子「・・・・・・何?あの円錐状の巨大な物体は?」
ミミちゃん「きゅ~~~ん。」
それは、霧雨魔理沙秘蔵、異世界の武器。
だが、そんなこと幽々子が知るわけもなく、
幽々子「どうやって結界を破ってきたかは知らないけど、侵入者は落とさせてもらうわ。」
ドン!
幽々子は、侵入してきたICBMに攻撃を仕掛けた。
そして、
ずどおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~~~~~~ん!!!!!!!!!!
大爆発。
西行寺の屋敷は、消し飛んだ。
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爆発は幻想郷の一部を焼け野原にし、ついでに冥界にも、深刻なダメージを与えた。
そして数日後、マヨイガにて。
藍「紫様~!朝ごはんできてますよ。起きてください!」
紫「ぐ~・・・・・・・。」
藍「やれやれ、仕方ないなあ・・・・。」
橙「藍様~!お腹すいた~。」
藍「おお、少し待ってろ。」
マヨイガは爆発の余波を受けることなく、無傷だった。
八雲藍は、そこで日常生活を満喫していた。
藍「いや~、ふつ~って素晴らしい。」
橙「何か言った?」
藍「いやいや。みんなでこうやっているのが幸せだなって、思っただけだ。」
橙「ふ~ん。」
藍「さあ、食べるぞ。いただきま~す。」
橙「いただきま~す。」
朝食をとり、外に出てみる藍。
橙は、さっさと出掛けていった。
藍「いやはや、あそこで紫様に助けられていなければ・・・・。」
あの時藍は間一髪、紫に助けられた。
その後、橙の誤解を解き、元の生活を堪能していた。
藍「あの日々は、夢だったのかなあ・・・・・。いやいや・・・・・。」
普通でない日常を堪能してしまった紅魔館での日々。
今、こうして普通である幸せをかみ締めていられるのも、その日々があったからであろうと、藍は思う。
藍「ふっ。その紅魔館も、今は無い。かつての戦友も、皆死に絶えた。」
などと、思っていると、
美鈴「勝手に、殺されてもなあ・・・・・。」
藍「うお!」
美鈴が現われた。
藍「キョンシーだ!」
美鈴「生きてるわよ!」
藍「まあ、冗談はおいといて、よく生きてたなあ・・・・。」
美鈴「ほんとに、そう思うわ。」
どういうわけか、生きてた美鈴。
藍「で、今はどうしてる?」
美鈴「紅魔館が跡形もなく壊れちゃったから、放浪してたのよ。」
藍「そーかそーか。それなら、ゆっくりしていけ。」
美鈴「いいの?」
藍「かまわんとも。かつての戦友を見捨てるほど、薄情ではないさ。」
美鈴「あ、ありがとう。でも・・・・・。」
藍「どうした?」
美鈴「連れが・・・・。」
美鈴は、後ろの方を指差す。
すると、
パチュリー「お邪魔するわよ。」
藍「おお、あなたか。」
パチュリーが現われた。
パチュリー「書斎か何か、無いかしら?そこに泊めてもらえられば嬉しいんだけど。」
藍「いきなり図々しいな。でもまあ、そんなことを気にする私ではない。」
パチュリー「じゃあ、いいのね?」
藍「そっちの方に書斎がある。ゆっくりしていってくれ。」
パチュリーは、書斎の方に引っ込んでいった。
それと入れ替わるかのように、
レミリア「おじゃましま~す。」
レミリアが現われた。
藍「おお、レミリア嬢。あなたも難民生活か。」
レミリア「そうなの。日差しがきつくて困ってるのよ。雨も降るし。」
藍「屋根くらいならあるから、適当にくつろいでいってくれ。大したもてなしはできんが。」
レミリア「ありがとう。お言葉に甘えさせてもらうわ。」
レミリアは去り、それと入れ違いに、
フランドール「こんにちわ~。」
フランドールが現われた。
藍「う・・・・。」
フランドール「どしたの?」
藍「あ、いや~、その。そこら辺のものを壊さない程度に、ゆっくりしていってくれ・・・・。」
フランドール「わかった。ありがとう。」
フランドールは日傘をさして、その辺を歩き始めた。
そして入れ違いに、
咲夜「じゃます・・・・・。」
藍「帰れ。」
咲夜が現われた。
0コンマ1秒で拒絶する藍。
咲夜「何よ、前との扱いの差は?」
藍「自分の命が奪われそうになったんだ。その恨みは簡単には忘れられん。」
咲夜「いいじゃない。今生きてるんだから。」
藍「やかましい。帰れ。」
咲夜「何よ。それじゃあ、あっちにいる有象無象は、ちゃんと許可とってあるっていうの?」
藍「ん?」
藍は、咲夜が指した方を見る。
そこには、
リリー「(春を伝えに~。)」
春を伝えに来た者。
ルーミア「あの爆発は、ほんとに凄かったわね~。」
ルーミア砲「ソーナノカ、ソーナノカ。」
ガラクタを持ち歩く者。
チルノ「ここで会ったが百年目!黄色いの、覚悟!」
ぺち!
チルノ「ぎゃふん・・・・・。」
復讐に来る者。
ルナサ「ξ・∀・)めるぽ!」
メルラン「ξ・∀・)めるぽ!」
リリカ「めるぽワクチンはいかが~?打たないとこうなっちゃうよ~。今なら安いよ~。」
詐欺まがいの商売をする者。
幽々子「ほんと、まいったわね~。」
妖夢「自業自得です、幽々子様。」
事件の主犯。
魔理沙「あ~、生きてるって、素晴らしいぜ。」
爆発の発生源などなど。
マヨイガは、何時の間にやら難民キャンプと化していた。
藍「・・・・・・・・・・。」
咲夜「どうなの?」
藍「・・・・・・あいつらの暴動を抑えてくれるなら、いてもいい。」
咲夜「そう?それじゃあ、早速・・・・。」
こうして咲夜も、キャンプ入りした。
藍「・・・・・・・・・。」
美鈴「大丈夫?」
藍「ははは・・・・・。この程度でへこたれてたまるか・・・・。」
気丈に振舞う藍と、それを気遣う美鈴。
そこへ、
霊夢「ケヒヒヒヒ・・・・。ここの材料を使って、神社の再建を・・・・・・。」
暴漢が現われた。
藍「・・・・・・・・う。」
ふら~・・・・・
ばった~ん!
余りのショックに、藍はぶっ倒れてしまった。
美鈴「わ~!ちょっと~!大丈夫なの~!?」
霊夢「食料発見~。ケヒ、ケヒ、ケヒヒ・・・・・・。」
難民キャンプはその日、暴漢によって略奪が行われたそうな・・・。
藍「胃が痛い・・・・・・・・・・。」
新世紀フランゲリオン 完
ルナサさんが不憫だ・・・(何
一瞬とはいえ、トーストを咥えたパチュリー様を拝めてよかったです。
お疲れ様でしたw
長期間にわたる連載、お疲れ様でした~。細かいところに光るギャグの数々、大いに楽しめましたよw
しかし幽々子さん、連載て(笑)
最後まで長い間楽しませていただきました。
霊夢は最後まで壊れてたのね。(^^;
劇場版のみで最終話はアッサリ無視すると思ってたら、こんな使い方とは(笑
何はともあれお疲れ様でした。
またの連載に期待してます
(食費とかどうするんだろうw)