*『紅魔館門前の舞闘』を読んでおくと、より楽しめるかもしれません。
大きな湖を抜けると、そこは紅魔館だった。
一目で分かった、その圧倒的な存在感。同時に感じる、その違和感の無さ。
まさに、悪魔が住むに相応しい佇まい。
戯れに、風で乱れた銀の髪を弄る。
少し先に、紅い髪の人影が見える。
そこから極彩色が放たれるのを確認して、私は時を止めた―――
* * *
薄暗い廊下を進む。紅い廊下を進む。進む、進む。襲ってくるメイド、襲ってくる亡霊、襲ってくる何か。それらを退けながら、ひたすら進む。
―――何処に?
そんな事分からない。ただ、足の向くまま気の向くまま…
―――そのはずだけど
どうも、誘われているような気がする。…まあ、いい。何処に行こうとも、この屋敷にいる限り、そこは碌でもない所なのだろう。
だったら、飛んで火に入る夏の虫になってやろうじゃないの。
* * *
「…あなたがこの屋敷の主?」
豪奢な扉を開いた先に居た、小さな少女。その体には不釣合いな程の大きさの椅子―――玉座に座っている。
…本当は確認しなくても分かる。
先程から感じる、この屋敷全体を包む悪寒の様なモノ。それが目の前で座っている少女から発せられているという事に。只の人間である私がそう感じるのだから、間違いは無い。
「―――ええ、まあね」
一方の少女は、私の出現を何とも思っていない様な口振り。私が来る事を知っていたのか、或いは知らなくても尚、私は彼女にとって歯牙にもかけぬ存在だという事か。
「やはりこの屋敷の主たるものは、豪華な椅子にでも座っていないと落ち着かないのかしら?」
「あら、そういう訳では無くてよ?」
「なら、どういう訳かしら?」
「ここは主賓を迎える部屋。ようこそ紅魔館へ―――招かれざる、お客様?」
とんっ
少女が、椅子を指で軽く叩いた。
ゴコォン―――
天井が開き、天窓から部屋に紅い光が差し込んだ。
紅い月。
我が目を疑った。
「私の使用人達を使い物にならなくしてくれたから―――たっぷりと、おもてなしをしなくちゃね」
少女が立ち上がる。背中から伸びた蝙蝠の羽が風を掴む。少女が、宙に浮かび上がる。
「それは恐縮ね、お嬢さん」
圧倒的な威圧感を前に悲鳴を上げる足を無理矢理止めて、私はナイフを構えた。
* * *
「疾―――ッ!」
先手必勝という言葉がある。いくら相手が強かろうが、手の内を明かす前に仕留めればこちらのものだ。最速でナイフを打ち込み、最速で時を止める。これが私の必勝パターン。
投擲されたナイフは、少女の心臓の一歩手前で止まっている。
これが私の能力。これが私の空間。これが私の世界―――
「―――『プライベートスクウェア』」
そして時は動き出す。一瞬にして威力を殺されたナイフが、一瞬にして元の殺傷力を取り戻す。その有り余る威力は、少女の胸を貫き、そのまま少女を壁に叩きつけられた。
「…ごほっ」
少女は、自分の身に何が起こったのか分からない様子。当然だ。私の投げたナイフが刺さらなかった事など、無かったのだから。
…否、今日の門番との戦いが初めてだっただろうか。しかし、今度は見事なまでに上手くいった。惚れ惚れする―――と言いたい所だが、実際手際などどうでもいい。重要なのは、今の一撃で相手を仕留められたかどうかだ。
「……ああ、痛い。全く、妙な事が出来るのね、あなた」
どうやら失敗したらしい。相手は心臓にナイフが深々と突き刺さっていても、死なない手合いのようだ。
「でも残念ね。こんなナイフじゃ私を殺せないわよ。それこそ、杭を心臓に刺さないとね」
杭とナイフではどう違うというのか。そんな疑問を頭の隅に追いやり、第二撃。
―――キィンッ
時を止め、音を止め、色を止め。
上下左右、四方八方。
ナイフを投げ、少女の周りに設置。瞬間移動でもしない限りは避ける事など不可。
振り下ろした右腕は、動き出した時計の長針。
―――キィンッ
集束するナイフは、中心の少女を貫く。はずだった。
ピ――――――ン
…止まった。私の世界の秩序を乱すが如く、ナイフは少女に到達する目前で止まっていた。
「な………」
「時を…止める? 驚いた、只の人間がそんな能力を持っているなんてね…どうりでここまで来られた訳ね」
少女は眉を微かに上げた後、心底楽しそうに微笑んだ。まるで、新しい玩具を見つけた時の子供の様な。
「でも、無駄。私に二度同じ攻撃は通用しない………『掴ませて』貰ったわ。あなたとナイフを繋ぐ因果の糸を」
そう言うと、彼女は笑った。同時に、指をくいくいと動かす。その動きに合わせ、ナイフ達が楽しそうに舞った。
「―――冗談。この子達は、私と共に世界に在るの」
ぐい、と指を握り締め、そのまま見えない糸を引き寄せるように、腕で後ろへ引っ張った。瞬間、ナイフ達はびくりと痙攣し、再び少女へと向かっていった。
「…あら、凄い。まだまだ掴みきれていなかったようね。あなたとナイフは、余程強い運命で結ばれているのね」
少女が、紅色を放った。ナイフ達はそれに翻弄され、威力を失う。そんなナイフ達を、また少女が『掴んだ』。その力は強く、私の力で再び引き戻す事は出来なくなっていた。
「でもね。強い因果は、逆に太い運命の糸として存在する分だけ掴みやすいの。そして」
少女が、私を指差した。
「私には見える。ナイフから伸びている運命の紅い糸は、全てあなたに向かっている―――」
ドドドドドドドッ!!
刹那、私のナイフが、私を殺さんと向かってきた。少女の言う運命やら因果やらは分からないが、とにかく私は自分のナイフを奪われた。
それだけは、腹が立つ。
「せッ―――!」
―――キィンッ
ナイフ達に向かって手をかざした。直後、ナイフ達はぽろぽろと地面に落ち、私の世界に還ってきた。
「…あら?」
「残念ね、お嬢さん。いくらあなたでも、二時間前の運命は見る事は出来ないでしょう?」
「成る程…ナイフの周囲の時間だけを二時間前に巻き戻して、強制的に運命の糸を断ち切った…そうでしょう?」
どうやら、お見通しだったらしい。しかし、これで結果はイーブン。私の攻撃が彼女に当たらなくても、彼女に見える『運命の糸』とやらも同様で、私には通じない。
後は、私が自分の能力を上手く活用出来ればいいだけの事―――
「―――それじゃあ、私も遊んでいられないわね」
ごうっ
「!!」
世界が、紅く染まった。今までとは桁違いの威圧感。これが彼女の本気だろうか?
「くッ……!」
地面に落ちたナイフ達をすかさず投擲。それは止まる事無く、少女の体へ突き刺さる。しかし、彼女は眉一つ動かさない。
「普通のナイフなんて、私には意味を為さない。さっきは操って楽しめたけど、もうそんな心の余裕も無いみたい………………――――――渇いてるわ、私。久し振りに。強烈に」
紅い瞳が、更にその紅さを増した。瞬間、夥しい数の紅色が周囲を埋め尽くした。それらは全て、私に向かってくる…!
「小細工は無しって事ね……!」
私もそれに見合う数のナイフを投げる。ナイフが触れた瞬間、爆ぜる紅色。ナイフは勢いを失い、床に落ちる。
紅色に押され、天窓が割れる。紅い月が、その光の毒々しさを一層強めた。
* * *
そうして、幾度も幾度も撃ち合った。しかし、時間が長引けば長引く程、こちらが不利になる。
ナイフは有限、紅色は無限。
いくら撃ち落す事が出来ても、私の集中力が途切れれば、そこでジ・エンド。私の体は紅色に包まれて、霧散するだろう。
「ふふ…楽しいわね。こんなに気分が昂ぶったのは、久し振りよ」
「私はそんなに優秀なピエロだったかしら? お嬢さん?」
「ええ……とっても。あなたの血は、さぞかし美味しいのでしょうね…」
「………?」
「その白い首筋に牙を突き立てて………流れる熱い血を啜って………ああ、堪らないわ。想像するだけで、イッてしまいそう………!」
「………!」
その言葉で、気が付いた。この少女は、吸血鬼だ。…僥倖。それならば、『とっておき』がある。
私は、最後の賭けに出た。これをしくじったら、多分死ぬ。…上等。
「月の下で眠るがいいわ、吸血鬼!!」
バサァッ!!
ボタンを引き千切るように、強引にロングコートを開放する。風に舞うコートの内部には、そこから顔を出す、幾束のナイフ―――
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッッッッッ!!!!!!
コートから溢れ出すナイフの奔流が、紅色を突き破る。時間操作によって速度を増したナイフ達は、一直線に少女へと向かう。それを見た少女は手をかざし、ナイフ達を打ち落とさんと紅色を放つ。
しかし、ナイフ達は紅色の軌道から反れ、少女の周りを取り囲む。運命の糸とやらを掴む暇すら与えずに、光速の一閃。
ズドドドドドドドドドドンッッッ!!!
「―――『操りドール』―――」
少女へと降り注ぐナイフの雨は、少女の体を千本の針の山へと変える。しかし、それでも私は追撃を止めない。
完全なるとどめを………刺す!
相手は吸血鬼だ。只のナイフでは、倒す事など出来ないだろう。これは、足止めにすぎない。
跳躍し、少女に近付く。そのまま、腰に構えた得物を抜き放つ。
それは、銀の短剣。放たれるは、魔を滅せんとする輝き。
私は裂帛の気合と共に、その短剣を止まったままの少女の胸に振り下ろした。
ドッ――――――
その時。
少女が笑うのを、私は確かに、見た。
ブワアアアッ………!!
次の瞬間、私の視界は黒い霧に覆われた。咄嗟に顔を腕で庇い、そのまま地面へと着地。ややあってから、無数のナイフが床に落ちる音。そして。
キィ キィ キィ
キィ キィ キ
キ キィ
ィ キ
ィ キ ィ キィ ィ
ィ
キィ キ キィ
キィ
キ ィ
キィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィ―――――――――
耳を侵す高音。喧しく鳴り響く『それ』は、天井を隠し紅い月の光を遮っていた。
バサバサバサバサバサバサッッ!!
「っああっ!!」
無数の『それ』らは私に向かい、突進してきた。突然の事に判断を無くした私は、『それ』らに肌を切り裂かれていった。
「ぐ……あぁ………」
やがてその黒い物体―――蝙蝠は、玉座の前で群れを成し、形を作り、一つのものを完成させた。
それは、一人の少女。私がこの部屋に入ってきた時と同じ格好で玉座に座り、つまらなそうに私の見ている、紅い悪魔。手に持っているのは、私の銀の短剣―――
「………」
それでも、彼女は最後に微笑んだ。まるで、『お疲れ様』と言わんばかりの。
直後、私は飛んできた短剣に胸を深々と貫かれ、床に倒れ伏した―――
* * *
「ふう……いい月ね」
少女が、天井を見上げながら私に近付いてくる。一方の私は、情けなく倒れている。左胸が、半端じゃなく痛い。心臓を一突きだ。それでも即死しないのは、時間操作能力のお陰だ。
「死んでない………わね。全然血が噴き出てないもの…。さしずめ傷の周りの時を止めて、血の流出を防ぐ…といった所かしら?」
殆んど正解だ。もちろん心臓全体を止めている訳ではなく、加えて言えば、心臓の傷口に時間加速を集中させ、自然治癒に要する時間を速めている。その代わり、全身の切り傷に回す余裕が無く、体は悲鳴を上げている。それに、いくら時を止めたと言っても、痛いものは痛いのだ。
「かはっ……」
だから、血も吐く。心臓以外の貫かれた器官は、そのままなのだから。
「それにしても、退魔用の銀の短剣だなんて……あと一瞬でも心臓を蝙蝠に変えるのが遅かったら、私の方が危なかったわ。あなた、もしかしてエクソシスト?」
少女が、私を見下ろしながら訊いてくる。
「違…う、わよ……。昔、少しだけ、妖怪退治なんて…変な仕事を、請け負った事があるだけ……。その時に…失敬させて貰ったものよ……」
あの時は、難無く妖怪を倒した私が逆に化物扱いされたっけ。
「ふうん……ま、何にしても、今日はとっても楽しめたわ。お礼と言っては何だけど、私の使用人達を使い物にならなくしてくれた件は、不問にしてあげる」
「……そう、助、かるわ………ごぼっ」
また血を吐いた。…あ、拙い。痛みの所為で、治療に集中出来ない―――
「あ、そうだ。まだあなたの血を、吸ってないわね」
だっていうのに、この吸血鬼は、呑気にそんな事を言った。
「動かないで頂戴」
そんな事言われても、元より動けない。少女はそんな私などお構い無しに、私の側に座り込んだ。
(………ああ)
少女の顔が近付いてきた。私はこれからどうなるのだろう。血を吸われて死ぬのだろうか、それともこの吸血鬼の下僕になるのだろうか―――
そんな事をぼんやりと考えていた時。
ぬるり
(…?)
何かが、私の鉄臭い口内に入ってくる。何だろう。温かくて、濡れていて、動いてて―――
「………んっ………」
あれ? 息が苦しい。何かが私の唇を塞いでいる。頬に息がかかってる。目の前に、おでこがある。
「…んくっ………ちゅる…」
少女が、私の口内から、血を啜っている。舌を使って、隅々まで舐め取っている………
―――ああ。つまり私は、この少女にファーストキスを奪われたんだな。
「………ぷは。……ふふ、美味しかったわよ、あなたの血……」
ごく近付いて、私と目を合わせる少女。唇と唇を、私の血が繋げている。
これが唾液だったら、もっとエロティックだったろうに。
などと下らない事を考えながら、私の意識は深い闇の中へと沈んでいった。
* * *
「………………」
そして、目が覚めた。
大きなベッドの上で、パジャマ姿で寝かされている。体の痛みは、消えていた。薄ぼんやりとした頭で辺りを見回すと、そこは客室の様な場所だった。
「あら、お目覚め?」
ベッドの横に、あの少女が座っていた。
「…ここ……は…」
「ここは紅魔館で、あなたは侵入者。それで、頭の方は大丈夫?」
「………さあ………」
「トリウム崩壊系列の回数は?」
「………十回。数え方によっては十一回………」
「大丈夫みたいね」
そう言って、少女は微笑む。…何故だろう。最初に会った時と変わらないプレッシャーを感じるのに、今はそれが苦にならない。
「私…どうなったの?」
「うちには優秀な魔法使いが居るから、治療しておいたわ。大丈夫、何処も弄ってなんかないから」
弄る事もあるのか。喉まで出かかったその言葉を飲み込み、別の質問をぶつける。
「…どうして、助けたの?」
「聞きたい? …それじゃあ、先に私の質問に答えて」
私の質問を受け流し、少女は言った。
「あなたは、どうして『ここ』に来たの?」
「――――――」
何故、だろう? 元々は自分の居た世界に嫌気がさして、この幻想郷に来た。それだけで、良かったはずだ。では、どうして私はわざわざこんな所に来たのか…?
「分からない?」
思考が、少女の言葉で途切れる。少女の方を見ていると、相変わらず微笑んでいた。その笑顔も、先程の底知れぬものでは無く、親しみやすい童女のもの。
「…ええ、分からないわ。本当に、分からない事だらけね、私って」
自分がここに来た理由とか、戦った理由とか、今生き長らえている理由とか。本当に、どうして―――
「それでいいのよ、咲夜」
「!!?」
今。何て。
「十六夜咲夜―――うん、いい名前ね。あなたにぴったりだわ」
驚いた私は、少女の手に懐中時計が握られている事に気が付いた。
「そ、それは…」
「ああ、これ? あなたの着ていたコートの中に入っていたのよ。で、勝手に見せて貰ったけど…名前が書いてあったから」
「………」
ふう、と溜め息をつく。何だかこの少女には私の事を見破られてばかりだ。能力とか、名前とか。
「それで、分からなくていいって……?」
気を取り直して、先程の質問の答えの意味を訊く。
「そうね、強いて言えば―――」
「………」
「ここに居れば、そんな事どうでもよくなるから、かしらね」
「なっ」
予想外の答えに、思わず声が漏れた。そんな私を見て、少女はくすくすと笑う。
「咲夜…今の顔、とっても面白かったわ。そんな顔も出来るのね」
「っ…からかって……」
「別にからかってはいないわ。実際『ここ』はそういう所だもの」
…何だか、上手く煙に巻かれた気がする。抗議の声を上げようとした時、少女の人差し指が、私の唇を塞いだ。
「―――ああ、でも、私とあなただけに限って言えば、違うのかもね」
「………?」
そう言うと、彼女は唇から指を離し、今度は小指を立てた。
「私の小指から流れる運命の紅い糸―――これ、あなたの小指に繋がっているのよねぇ」
「え―――」
「しかも、切れないの。私達、余程強い因果で結ばれているのかもね」
「あ………」
不意に、涙が零れた。
向こうの世界で忌み嫌われていた自分。誰とも繋がる事も出来ず、ただ自分の世界を構築する事で身を守ってきた自分。そんな自分が、目の前の少女と、繋がっている。そんな自分と繋がっている事を、当たり前の様に受け止めている少女―――
「……くっ………うっ……」
そうして私は、久し振りに泣く事が出来た。
それは、初めて流したであろう、喜びの涙だった―――
* * *
「…みっともないトコ、見られちゃったわね」
鼻をすすりながら、少女に向かって苦笑い。ああ、そう言えばこんな風に笑うのも久し振りだっけ。
「見ていて飽きないわね、咲夜って」
「何よ、それ…」
「言葉通りよ」
いつの間にか、私達は軽口を叩き合う仲になっていた。周りから見れば、つい先程まで殺し合いをしていた二人にはとても見えないだろう。
「やっぱり咲夜と繋がっている事に、意味は在ったみたいね。私、とても楽しいもの」
「そう? ………あ。そう言えば、私、あなたの名前、聞いてないわ」
「…言ってなかった?」
「言ってないわ」
本当に、この少女は恐ろしいのか抜けているのか。
「私はレミリア。レミリア・スカーレット。ここ、紅魔館の主よ」
「レミ…リア………うん、いい名前ね…」
レミリア。私はその名前を、心の中で反芻した。絶対に忘れないように。心に、刻みつけるように。
「ああ、そうだ。咲夜は、これからどうするの?」
「え?」
「この屋敷に住んでもいいわよ? もちろん咲夜が良ければ、だけど」
是非も無い。ここは素直に甘えて―――
「…あ、ちょっと待って」
そこで、一旦考える。私がレミリアと共に居られる、最良の方法は。
「何? 不満だった?」
「そういう訳では無いわ。ただ………一つだけ、条件が」
「…何?」
「私をここのメイドにしてくれない?」
その言葉に、一瞬だけ驚いた様子のレミリアだったが、すぐに微笑んでこう言った。
「―――ええ。今、丁度人手が足りなかったのよ。それじゃあ、これから宜しくね、咲夜」
それを聞いた私は、目を閉じて、答える。
「畏まりました。これから宜しくお願い致します、お嬢様――――――」
俺設定上等、全く文句なしかとっ。
パチュリーが出てれば100点でした(ぇー
良いですたまりませぬー(何処を褒めてる
戦闘描写が格好良かったです。なんて言うかこう、お互いの能力をぶつけ合ってるところが良くわかるといいますか…