Coolier - 新生・東方創想話

新世紀 フランゲリオン 第七話

2004/02/02 08:22:33
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紅魔館牢獄にて

    魔理沙「あ~・・・・・・・。」

囚われの魔女は、死刑のその日を待っていた。

    魔理沙「待ってないぜ。魔女裁判じゃないって言ったろ?」
     咲夜「何わけのわかんないこと言ってるのよ?」

様子を見に来たのか、咲夜が現われた。

    魔理沙「率直に言う。暇だ。何とかしろ。」
     咲夜「そう。じゃあ、これ。」
    魔理沙「ん?」

咲夜は魔理沙に、一枚の紙切れを渡す。

    魔理沙「いきなり何とかされるとは、予想外だったぜ。」
     咲夜「パチュリー様からお手紙よ。」
    魔理沙「どれ・・・・・。」

魔理沙は、手紙を読む。


        『 書斎の本をお貸しします。

          料金は超お得。私にあなたの魔法一個を教えてくれるだけでおっけー。

          手数料、送料は不要だから断然お得。

          あなたも魔法一個と引き換えに、さらなる知識をつけてみませんか?
 
          連絡は、紅魔館書斎のパチュリー・ノーレッジまで。 』


    魔理沙「・・・何だこれは?」
     咲夜「パチュリー様から。」
    魔理沙「まるっきり、悪徳な金貸しか何かじゃないか。」
     咲夜「名付けて、『パチュリーサービス』と言ったところかしら?」
    魔理沙「ますます怪しいな。だが、魔法一個か・・・。」
     咲夜「私としては、マスタースパークのノウハウが欲しいところだけど。」
    魔理沙「人の魔法をパクる気か。」
     咲夜「元祖パクリが何言ってるのよ。」
    魔理沙「あんたこそ、余所の世界から技をパクっただろ?」
     咲夜「知らないわよ。それより、どうするの?」
    魔理沙「ご利用は計画的に、ってやつだ。少し考える。」
     咲夜「そう。まあ、ゆっくり考えることね・・・・。」

 うい~ん! うい~ん!

突如、警報音が鳴り響く。

     咲夜「誰よ、はた迷惑な来客は?」
    魔理沙「私を捕まえなくても、しっかり来客があるじゃないか。」
     咲夜「確実に減ってるとは思うんだけどね。」

咲夜は例の司令室へと向かった。

    魔理沙「まったく、ご苦労なことだぜ・・・・。ん?」

 パラ・・・

    魔理沙「何だ。裏に何か書いてあるが・・・・。」

魔理沙は、先ほどの手紙の裏を見る。

    魔理沙「ええと・・・・。」

   
        『 マスタースパーク級の魔法なら3冊。 』

    
    魔理沙「むう・・・・・。」

腕を組み、悩み始めた・・・・。          
           


 ・
 ・
 ・

一方そのころ、

      藍「今日は暖かいな~。」
      橙「まったり。」

藍と橙は、日向ぼっこを満喫していた。

      美鈴「はい、お茶。」

美鈴がお茶を持ってきた。

       藍「おお、すまんな~。」
      美鈴「どーいたしまして。」
       橙「おいし~。」
       藍「うむ。いい紅茶だ。」
      美鈴「・・・・・いつになく、平和ね。」
       藍「そうだな。しかも暖かくて、日光浴には最適だ。」
      美鈴「この間、寒い奴をやっつけたからかな?」
       藍「だから、今日は小春日和なのか・・・・・・・?」

藍はふと、言葉を止める。

      美鈴「どしたの?」
       藍「小春・・・・、春・・・、春といえば・・・・。」
      美鈴「お花見?まだ早いわよ?」
       藍「ちがう。そんなんじゃない。もっと、こう、重大な・・・・。」
      美鈴「花粉症?」
       藍「いやいや・・・・。何か、こう、嫌な予感が・・・・。」

 うい~ん! うい~ん!

突然の警報音。

       藍「こんな時に何だ!?」
      美鈴「真の平和を満喫できるときは来るのかしら?」
       藍「橙、食器を片付けておけ。」
       橙「は~い。」
      美鈴「行くわよ!」
       藍「応!」

二人は、司令室へと向かった。

 ・
 ・
 ・

で、司令室。

       藍「今度の敵は何だ?」
      咲夜「それが・・・。」
      美鈴「?」
   パチュリー「誰も居ない。」
      美鈴「え?」
       藍「警報機の故障じゃないか?」
      咲夜「そんなことは無いわ。」
      美鈴「じゃあ、何でしょうね?」
      咲夜「わからないわ。私は館内を見ておくから、あなたたちはフランゲリオンで出て頂戴。」
      美鈴「はい。」
       藍「了解だ。」
   パチュリー「零号機は?」
      咲夜「ついさっき、修理が完了しました。いつでも出れます。」
   パチュリー「そう。それじゃあ、出ようかしら。」

三人は出撃する。

 ・
 ・
 ・

   パチュリー「ふう、この中も久しぶりね。」
      美鈴「敵は居ましたか?」
   パチュリー「何の音沙汰もないわ。」
       藍「う~む・・・・・。」
      美鈴「どうしたの?」
       藍「いや、さっきから何か、こう、嫌な予感というか、気配がするんだが・・・・。」
       ?「教えてあげましょうか?」
       藍「ああ、頼む。」
       ?「それは、私が居るからなの。」
       藍「なんですと?」

 ぐにょんぐにょん・・・・・

謎の声がしてきた方向の空間が歪む。
そして、それは姿を現した。。

       藍「げげっ!!」
       紫「おはよう、藍。」

冬眠中であるはずの藍の主人、八雲紫が現われた。

      美鈴「誰?」
       藍「うちのごくつぶし。」
      咲夜『自分の主人に向かって、よく言えたものだわ。』
       紫「ほんと、失礼ね。」
      咲夜『で、あなたは何をしに来たの?」
       藍「大体、まだ冬ですよ?」
       紫「あんまり暖かいから、目が覚めたの。それで、暇だから散歩でも。」
      咲夜『は~、なるほどね。』
       藍「いいですけど、人様に迷惑かけんで下さいよ。」
       紫「それで、藍?そんな物の中に入って、あなたは何をしてるのかしら?」
       藍「ここで警備隊のバイトです。」
       紫「精がでるわね~。」
       藍「他人事みたいに言わんで下さい。うちの生活費のためです。」
       紫「あら、そうなの?それじゃあ・・・・。」
       藍「?」
       紫「私が、仕事を増やしてあげましょうか?」
       藍「何ですと?」

 ゴオ!!

紫から、すさまじい妖気が発せられる。

      美鈴「く・・・・・。何て力・・・。」
   パチュリー「只者ではないってことね。」
       藍「紫様!人様に迷惑かけないでって言ったばかりでしょう!?」
      咲夜『やる気ね。攻撃準備!』
       藍「気をつけろ。紫様の足から発せられる蒸気は、どんな生物をも・・・・。」
      美鈴「溶かすの?」
       藍「もとい、どんな生物の鼻をも破壊する・・・・。」

 どか~ん!

       藍「うわ~!?」

紫からの攻撃。
藍は、間一髪それを避ける。

       紫「あなたまで、そんな迷信を信じてたのね。私は悲しいわ・・・・。」
   パチュリー「まあ、嘘にしろ真にしろ、これじゃあ近づけないわね。」
      咲夜『ならば飛び道具ね。火縄銃、構え~!』
      美鈴「だから、何で火縄銃?」
       
三体のフランゲリオンは、銃を構える。

       紫「あなた達は気付いていない・・・・。」
      咲夜『撃て~!』
       藍「紫様、御免!」

 ど~ん!
 
 ど~ん!


紫に向かって、火縄銃が放たれた。

      美鈴「やった・・・?」

紫の姿は、ない。
  
       藍「いや、あの人がそう簡単にやられるとは思えん。」
       紫『そのとおりよ。』
      美鈴「!」
   パチュリー「何処?」
       紫『台詞の途中で攻撃だなんて、ほんとに酷いわね。』

姿は見えないが、何処からともなく紫の声は聞こえてくる。

       紫『お礼に、これでも上げるわ。』       
       藍「紫様!お願いですから帰ってください!」
       紫『駄目。』

紫の声とともに、上空にすきまが生じた。

       紫『あなた達は気付いていない。』
      美鈴「?」 
       紫『デヴとぽっちゃりの境界が曖昧になってることに。大小の境界が曖昧になっていることに。』
   パチュリー「何・・・・・・?」
       紫『上を見て。』
      美鈴「ん?」

上空に生じたすきまから、何かが出てきた。
そして、

 ひゅ~・・・・・・・

      美鈴「お、落ちてきた!?」
      咲夜『いけない!庭に穴が開く!』
       藍「キャッチしろ~!」
      美鈴「く!」

 ずず~ん・・・・

初号機は、落ちてきた何かをキャッチした。

      美鈴「ぐ・・・!?お、重い・・・・。」
       藍「何だ?このでっかいのは。」
      咲夜『はて?どっかで見たわね・・・・・。」
   パチュリー「ええと、これは『レティ・ホワイトロック』。冬の妖怪ね。通称くろまく。」
      
前後の情報から、初号機がキャッチしたのは、巨大レティらしい。

   パチュリー「おかしいわね。当り判定が大きいとはいえ、身体がこんなに大きいはずは・・・・。」
      美鈴「うぐぐぐぐ・・・・・・。」
       藍「紫様!一体何やったんですか!?」
       紫『ちょっとね。軽く暴れてみたかったから、やっつけて拉致ってみたの。』 
      咲夜『流石、迷惑の女王ね。』   
       紫『それで、ついでに膨らませてみたわ。』
   パチュリー「非常識だわ。」
       藍「常識を考えたらいかん。」
      美鈴「ど、どうでもいいけど・・・、手伝って・・・・。」
       藍「おお、いかんいかん。」
   パチュリー「力仕事は専門外なんだけどね。」

 ガシ!

弐号機と零号機が援護に入る。

       藍「く・・・・。これはなかなか・・・・・。」
      咲夜『落とさないでよ。落としたら・・・・・・。』
       藍「それ以上は言わなくていい・・・・。それより、これをどうにか出来んか?」
      咲夜『現場の判断に任せる。』
      美鈴「殺生な・・・・・・。」

援護に入っても、重いものは重いらしい。

   パチュリー「・・・・・・いちかばちか・・・・・。」
      美鈴「パチュリー様?」
   パチュリー「ちょっと待ってて。」

 ズン!

       藍「うお!?」
      美鈴「ぬぬぬ・・・・・・!」

零号機は黒幕から手を離すと、ナイフを取り出した。  
     
       藍「な、何だそれは?」
   パチュリー「フランゲリオン専用ナイフ。これを・・・・。」
      美鈴「ど、どうするんですか?」
   パチュリー「プスっと。」

 プス!

零号機は巨大黒幕の体に、ナイフを刺した。
 
   パチュリー「衝撃が来るわよ。」
      美鈴「え?」

 ぷしゅうううううううううう・・・・・・・・・・

       藍「ぬ!?」
      美鈴「くぅ・・・・・・・!」

 しゅううううう・・・・・・

ナイフを刺した所から、大量の空気が抜けた。
レティは見る見るうちに縮まって、最後には元のサイズに戻った。

      美鈴「た、助かった・・・・・・。」 
       藍「何て滅茶苦茶を・・・・。紫様!出てきてください!」

事の張本人、八雲紫は、姿を消したままである。

      咲夜『そのまま警戒して頂戴。私は中を探すわ。』
      美鈴「了解です。」

フランゲリオン三体は、そのまま外を見張る。

 ・
 ・
 ・
    
      咲夜「まったく・・・・。何処行ったのやら・・・・・。」

咲夜は、紅魔館内部を探し回っていた。

      咲夜「お嬢様がお出かけ中なのが救いね。こんな失態がバレたら、あとで怒られるわ。」

しばらくして、咲夜は司令室に戻ってきた。  
 
      咲夜「は~、結局見つからないわ。」
       ?「何がでしょうか?」
      咲夜「あんたが。」
       紫「じゃあ、これで目標は達成ね。」

紫は、司令室にいた。

      咲夜「残念だけど、目標はあんたを捕らえることよ。見つけることは手段に過ぎない。」
       紫「ところで、ここは何処かしら?何か大仰なセットが組まれてあるけど。」
      咲夜「ここは、妹型兵器フランゲリオンを制御する部屋。兼司令室ね。」
       紫「そうですか。」
      咲夜「あんまりその辺を触っちゃ駄目よ。」
       紫「そうですか。」
      咲夜「特に、そこにある赤いボタンは。」
       紫「これ?」

 ポチ

      咲夜「あ・・・・・・。」
       紫「え?」

言ってる傍から赤いボタンを押す紫。
そのとき、

 びー! びー! びー!


警報音が鳴り響く

      咲夜「それは自爆装置!」
       紫「あら、いけない。」
  
 しゅん!

紫はすきま経由で逃げ出す。

      咲夜「待て!逃げるな!!」
       紫『生きてたら、また会いましょ。』

びー! びー! びー!

警報音はなおも鳴り響く。

      咲夜「く!この現状を何とかしなければ・・・・・。」

咲夜は力を集中させる。

      咲夜「・・・・・時よ、戻れぇ~!!」

 びー! 

 びー・・・ 
 
 びー・・・・

 び・・・・・・ 

 ・・・・・・・・

警報が鳴り止んだ。

      咲夜「・・・・・・ふ~。危なかった・・・・・。」

ひとまず紅魔館は救われた。

      咲夜「く・・・・・。時を戻すのは、流石に疲れるわね・・・・・・。」

 ・
 ・
 ・

一方、外。

      咲夜『聞こえる・・・・・?』
      美鈴「あ、咲夜さん。」
       藍「どーした?疲れた顔して。」
      咲夜『もうちょっとで、紅魔館が滅ぶところだった・・・・。』
   パチュリー「何があったのよ?」
      咲夜『何が何でも、アレを捕まえて。以上・・・・・・・。』

 ブツッ!

咲夜からの通信が切られる。

      美鈴「あの咲夜さんを、あんなに追い詰めるなんて・・・・。」
       藍「紫様!い~かげんにして下さい!」
       紫「そんなに怒らないでよ。」

 ぐにょんぐにょん・・・・
   
空間が歪み、紫が姿を現した。

       藍「いかに主人といえど、今は余所でバイトの身!よってお覚悟願う!」
      美鈴「神妙にしてもらうわ!」
       紫「え~。もう帰ろうと思ったのに。日が傾いて、気温が下がってきたわ。」
   パチュリー「ここまで暴れて、ただで帰れると思って?」
       紫「試してみましょうか?」
       藍「む・・・・、逃げるぞ!」

紫がすきまを開く。

       紫「それじゃあまた、暖かい日に。」
      美鈴「ああ、逃げるわ!」

すきまに入り、逃げ出す紫。

       藍「そうはいきませんぞ、紫様!」
   パチュリー「逃がさないわ。」
       藍「美鈴殿、ちょっとこっちの操縦席まで来てくれ。」
      美鈴「何か策でも?」
       藍「パチュリー殿、あのすきまを支えていてくだされ。」  
   パチュリー「わかったわ。」
      美鈴「来たわよ。」

美鈴は藍の指示に従い、操縦席を降りて藍の元へ行く。
そして、

 ガシ!

      美鈴「え?」

藍は美鈴を捕まえる。

       藍「美鈴殿!行って来い!」
      美鈴「ち、ちょっと!待っ・・・・。」
   パチュリー「なるほど、そういうことね。」
       藍「何とか紫様を捕まえてくれ!」
      美鈴「そんな無茶な・・・・。」
       藍「よいしょっと。」

 ぽ~ん

      美鈴「うわああああ・・・・・・・。」

美鈴は、紫が開いたすきまに放り込まれた。

       藍「果報は寝て待て。戻るか。」
   パチュリー「そうね。」

二人は引き上げる。

 ・
 ・
 ・

約一時間後、

       藍「ただいま。」
      咲夜「おかえり。」

外に出向いていた藍を、咲夜が迎える。

       藍「おや、もう大丈夫なのか?」
      咲夜「ちょっと寝たら回復するわ。それより・・・・。」
       藍「ああ、見つからないな。」
      咲夜「連絡は?」
   パチュリー「無いわ。」
       藍「その辺探し回ってみたが、気配すら感じないな。」
      咲夜「そう・・・・・。」

絶望的になる美鈴捜索。
だが、

      咲夜「・・・・・・まあ、いいわ。簡単には死なないでしょ。」
   パチュリー「お化けは死なないし、病気も無いし。」
      咲夜「あの子は妖怪ですよ。多分。」
       藍「それじゃあ、これで一件落着だな。」
      咲夜「そうね。二人とも、お疲れ様。」

美鈴の捜索は、結構簡単に打ち切られた。

 ・
 ・
 ・

その頃、某所にて、

   レミリア「・・・・以上が、これまでの戦闘結果。」
      ?「ふうん・・・・。急ごしらえにしてはよくやるけど。」
   レミリア「けど?」
      ?「ちょっと損傷率が高いわね。修繕費も馬鹿にならないわ。」
   レミリア「それくらい、まだ許容範囲内じゃなくて?」
      ?「まあ、ね。」

暗がりの部屋。
レミリアは、闇の向こうにいる誰かと会話していた。

   レミリア「それより、例のアレは・・・・?」
      ?「急かさないで。こっちも大変なのよ。」
   レミリア「早くしてほしいわ。抑えるのが精一杯なのよ。」
      ?「・・・・・わかった。出来るだけ急がせましょう。」
   レミリア「お願いね。」

それだけ言って、レミリアは後ろを向く。

      ?「ああ、一ついいかしら?」
   レミリア「何・・・・?」
      ?「あなたの所のメイド。何かと面白いことをしてるみたいじゃない?」
   レミリア「・・・・・・・。」
      ?「楽しむのは結構。でも、それによる損害があっては困る。自重してほしいものね。」
   レミリア「問題ないわ。」

 ガラッ!

戸が開き、

   レミリア「全ては、我らのシナリオ通りに・・・・・。」
      ?「お互いの屋敷に、平和と秩序を・・・・・。」

 ピシャ

それだけ言って、レミリアは部屋を出た。

    幽々子「・・・・・起動実権及び戦闘を、紅魔館に任せてみたのは間違いだったかしら・・・・?」  

レミリアが先ほどまで話していた相手。
それは、西行寺幽々子。

    幽々子「もしこっちが起動実験をしてたなら、『幽者(ゆうしゃ) 西(サイ)ディーン』にする予定だったけど・・・。」

幽々子は、一人呟く。

    幽々子「まあ、ジャンケンに負けたから仕方ないわね。おかげでこっちはサポート役。」

どうやら巨大兵器の配備実験を、ジャンケンで決めたらしいが・・・・・。

    幽々子「しかし・・・・・、いえ、今はいいわ。今は、ね・・・・・。」

そうして幽々子は、部屋を出た。

    幽々子「ん~、『超みょん字ロボ 魂魄(コンパク)ラーV』って言うのも・・・。人数が足りないか・・・。」

 ・
 ・
 ・

紅魔館。

   レミリア「ただいま~。」
     咲夜「あ、おかえりなさい。」

お嬢様、帰還。

   レミリア「私が居ない間、何も無かった?」
     咲夜「いささか騒ぎがありましたが、フランゲリオンを使い、処理しました。」
   レミリア「そう。皆にご苦労様って伝えておいて。」
     咲夜「はい。」

レミリアは部屋に戻ろうとしたが、

   レミリア「咲夜。」

足を止め、咲夜に声をかけた?」

     咲夜「何でしょう?」
   レミリア「今度は、『メイリンガーZ』なんてどうかしら?」
     咲夜「ん~、なかなかいいかも。じゃあ、『躁(そう)戦機 メルガイム』なんてのは?」
   レミリア「う~ん、うちの人とは関係ないわね。それなら、今流行の『先紅者』・・・・・」

マニアックな話は、もうしばらく続いたそうな・・・・。

 ・
 ・
 ・

三日後、

   レミリア「咲夜、今日のおやつは?」
     咲夜「はい。今日は飲茶でも。」
   レミリア「中国風ね。・・・・・・ん?」

何かに気付くお嬢様。

     咲夜「どうしました?」
   レミリア「いや、こう、何か足りないような気が・・・・・。」
     咲夜「ああ、お茶の方は少しお待ちください。入れたての美味しいのを用意しますから。」
   レミリア「は~い。」

紅魔館は、今日も平和だった。






     美鈴「ちがう・・・・・・・。」
     咲夜「ん?」

何処からとも無く、中国風の誰かさんが現われた。

   レミリア「どちらさん?」
     美鈴「門番の紅美鈴です・・・・・。」   
     咲夜「あ、お帰り。心配してたわ。」
     美鈴「絶対忘れてたでしょ・・・・・?」
     咲夜「そんなこと無いわ。」

紅美鈴は、三日ぶりに紅魔館へ帰ってきた。

     美鈴「すきまで弾幕ごっこを展開して、ボコボコにされて、寝るからってすきまから追い出されて・・・・・。」
     咲夜「何処に出たかわからず、迷子になったと。」
     美鈴「はい・・・・。」
     咲夜「報告ご苦労。ゆっくり休みなさい。」
     美鈴「は~い・・・・・。」

美鈴は、自分の部屋に戻っていった。

   レミリア「咲夜。」
     咲夜「はい。」
   レミリア「ほんとのところ、忘れてたでしょ?」
     咲夜「はい。」
  
報われない話である。 

 ・
 ・
 ・

一方、紅魔館牢獄にて

    魔理沙「ふむ・・・・・・・。」
   
 ぱらぱら・・・・

    魔理沙「なるほど、神社に藁人形を持って行き、ご神木に釘を打ち付けて・・・・・。」

魔理沙は、本を読んでいた。

    魔理沙「スタイルは、裸足・・・・。蝋燭を・・・・。」
  パチュリー「ちょっといいかしら?」
    魔理沙「ん?」

パチュリーが現われた。

    魔理沙「魔法一個と引き換えにした本、結構面白いぜ。」
  パチュリー「それは良かったわね。それより・・・・。」
    魔理沙「何だ?」
  パチュリー「恋符『マスタースパーク』。」

 ゴオオオオオオオオオ・・・・・・

    魔理沙「うわああああ・・・・・・・・・・・。」

パチュリーは魔理沙に、パクったマスタースパークを叩き込む。

  パチュリー「う~ん、威力の面でもうちょっと改良できるわね。」

そう呟くと、パチュリーは去って行った。

    魔理沙「・・・・・・・・アレを教えたのは、失敗だったな・・・・・。」

魔理沙は、それなりに後悔してみたそうな。



あ・・・、いや・・・、その・・・。
恐らくこの一話で、敵を四体分始末してしまったと思います・・・・。

 原作では、蜘蛛型の敵→上から落っこちてくる敵→本部のコンピューターに侵入した敵→わけのわからんうちに主人公を取り込んだ敵、の順だったと記憶してますが・・・。これを変換。そして『蜘蛛型、蜘蛛と言えば紫様。』『落ちてくる敵?・・・レティでも落とすか。』と決まったんですが、その後の敵が思い浮かばない。さてどーする?・・・・後の二体も、紫様に押し付けてしまいました。で、美鈴すきま行き。
 
 毎度の事ながら、 ご め ん な さ い 。
 
 あと、裏の組織があの世、ってことでいいですよね?他に大きい組織として扱えそうなの、あの世しか思い浮かばなかった・・・・。

 え、西ディーン?魂魄ラー?メイリンガー?いや、何も考えてませんよ?決して。『楼観剣みょんの字斬り』なんて、考えてませんよ。(それ、ちがう・・・・。)
Piko
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コメント



0.1700簡易評価
8.50MDFC削除
やられた。2話同時消化だと途中まで思ってたら。4話でしたか。やりますね(何をだ
19.90絵利華削除
あれはあれで面白いですよ(w<西ディーン他