Coolier - 新生・東方創想話

新世紀 フランゲリオン 第参話

2003/12/24 07:06:03
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 うい~ん! うい~ん!

     咲夜「・・・・・・またか。」
   レミリア「敵?」
     咲夜「はい。・・・・・・・これは!?」
   レミリア「どうしたの?」
     咲夜「霧雨魔理沙です・・・・。」
   レミリア「生きてたのね。」
     咲夜「まるでゴキブリね。どうします?初号機を出して追っ払いますか?」
   レミリア「待って。あれを・・・・・。」
     咲夜「白旗・・・?どういうこと・・・?」

 ・
 ・
 ・

     咲夜「で、いろいろ聞きたいことがあるんだけど。」
    魔理沙「緊急事態だ。用件だけを。」
     咲夜「原稿用紙一枚以内で。」
    魔理沙「書いてる時間は、無い。」

魔理沙は用件を語り始めた。

    魔理沙「あんたらが作った巨大妹君だが・・・・。」
     咲夜「フランゲリオン。」
    魔理沙「それに対抗しようと思って、私も何か作ろうと思ったわけだ。」
     咲夜「対抗、ね。」
    魔理沙「それで出来たのが、ああいうのだ。ほれ、望遠鏡。」
     咲夜「どれ・・・・。」

咲夜は受け取った望遠鏡で、魔理沙が指した方を覗いた。

     咲夜「・・・・・・何よ、あれは?」
    魔理沙「ルーミア型遠距離攻撃用兵器、その名も『ルーミアなのかそーなのか砲』だ。」

咲夜が目撃したのは、巨大ルーミア。

    魔理沙「必殺武器は目から出る撃ちっぱなしムーンライトレイ。チャームポイントはリボンと広げた両手だ。」
     咲夜「で、あれがどうしたって?」
    魔理沙「簡潔に言うと、制御不能になった。」
     咲夜「簡潔すぎよ。」
    魔理沙「要するに、あれが周りの動くもの手当たり次第、砲撃し始めたってことだ。私を含めてな。」
     咲夜「それで?」
    魔理沙「破壊することをお勧めする。」
     咲夜「何でよ?」
    魔理沙「何故か知らんが、紅魔館に向かって・・・・・。」

 ボカッ!

    魔理沙「痛い。」
     咲夜「つまり、何?その物騒な兵器がこっちに来てる。破壊しろってこと?」
    魔理沙「要約するとそういうこと・・・・・。」
 
 ボカッ! ボカッ!

    魔理沙「痛いぜ。」
     咲夜「要約しすぎよ!」
    魔理沙「要約したのはあんただ!」
     咲夜「どうするのよ?あんなのがこっちに来たら、紅魔館は壊滅だわ。」
    魔理沙「だから破壊しろって言ってるんだ。」
     咲夜「あんたがやれ。」
    魔理沙「出来るもんなら、苦労はしない。」
     咲夜「自分で出来ないから、うちに泣きついてきたわけね。」
    魔理沙「失礼な。泣きついてなどいない。親切にも危機を伝えに来ただけだぜ。感謝しろ。」
     咲夜「原因作っといて恩を売るな!」

 ・
 ・
 ・

     咲夜『・・・・・と、そういうわけだから。』
     美鈴「要は、ゴキブリの糞の始末をしろと?」
     咲夜『上手いこと言うわね。』
    魔理沙『上手くないし、何気に酷いこと言われたきがするぜ。』
     咲夜『あんたは黙ってなさい。』
     美鈴「それじゃ、行ってきます。」
    
美鈴は、ルーミア砲を撃墜するべく出撃した。

     美鈴「聞いた話だと、ムーンライトレイは正面に陣取れば、大したことはないはず・・・・。」

攻略法を確認するうちに、標的が見えた。

     美鈴「標的発見。攻撃準備。」

攻撃をするべく、正面に陣取る。
そのとき、ルーミア砲が反応した。

  ルーミア砲「ヒョウテキハッケン。ソーナノカ、ソーナノカ。」

目の部分が光る。

     美鈴「目にエネルギー反応。来るわね・・・・。」

避ける準備をする美鈴。
そして

  ルーミア砲「『トジル』ムーンライトレイ、ハッシャ。」
     美鈴「へ?」

 ブシュウウウウウ!!

 どか~ん

     美鈴「うわああああ・・・・・・・。」

『閉じる』ムーンライトレイの洗礼を受け、フランゲリオン初号機は撃墜された。

  ルーミア砲「ヘンナヤツゲキタイ。ソーナノカ、ソーナノカ。」

 ・
 ・
 ・

     咲夜「・・・・・・・・・。」
    魔理沙「・・・・・・・・・。」
   レミリア「・・・・・・・回収。」
     咲夜「はい。」
    魔理沙「・・・・・・・・・。」
     咲夜「黙ってないで、何か言ったらどう?」
    魔理沙「黙ってろって言ったのは、あんただぜ?」
     咲夜「解除。喋っていいわよ。」
    魔理沙「そうか?」
     咲夜「で、何よ、さっきのあれは?」
    魔理沙「ただのコピーじゃつまらん。だから、ああいうアレンジを・・・・。」
 
 ボカッ!

    魔理沙「痛いって言ってるだろ!」
     咲夜「ちょっと来なさい。あれについて全部喋ってもらうわよ!」
    魔理沙「情報料は・・・・・。」
     咲夜「あ~・・・?」
    魔理沙「タダでいいぜ・・・・。」

早急に、対策が練られることになった。

 ・
 ・
 ・

   レミリア「で、どうなの?」
     咲夜「はい。まず、正面に陣取れば閉じるヤツでイチコロです。」
   レミリア「それじゃあ、側面や後方からは?」
     咲夜「試しに、毛玉の一個師団を派遣して包囲してみました。」
   レミリア「結果は?」
     咲夜「全方位弾幕で、軽く蹴散らされました。」
   レミリア「接近戦は絶望的ね。遠距離攻撃は?」
  パチュリー「遠距離攻撃兵器に、遠距離攻撃を仕掛けるのも無謀と思ったけど・・・・。」
   レミリア「あら、パチェ。」
  パチュリー「こっちも、レーザー撃てるメイドの小隊を派遣したの。でも・・・・。」
   レミリア「どうなったの?」
  パチュリー「あのなんちゃって月符に叩きのめされたわ。何が悲しくて、自動反撃機能までついてるのやら。」
     咲夜「一応、事の張本人を拷問して、弱点を吐かせようとしたのですが・・・。」
  パチュリー「『私の作ったものに、弱点など無い!』の一点張り。」
   レミリア「万策尽きたり、か。」
     
場に、重い空気が流れる。

     咲夜「・・・・・・・・・・・一か八か。」
   レミリア「ん?」
     咲夜「危険な手段で、しかも成功の保障はありませんが、打開策が浮かびました。」
   レミリア「そう。なら、それに乗ろうかしら?」
     咲夜「策の内容は確認されないのですか?」
   レミリア「どの道、それしか方法が無いのでしょう?この件は、咲夜に一任するわ。」
     咲夜「はい。お任せください・・・・。」

 ・
 ・
 ・

  パチュリー「で、具体的にはどうするつもりなの?」
     咲夜「パチュリー様。我々が知る光学兵器で、最も強力だと思われるものは、何でしょう?」
  パチュリー「・・・・・・・あんまり認めたくないけど、マスタースパークかしら?}
     咲夜「はい。私も認めたくないけど、そうだと思います。」
  パチュリー「でも、アレがマスタースパークの一発や二発で落とせるなら、誰も苦労はしないわ。」
     咲夜「そこを、一発で落とすのよ。」
  パチュリー「どうやって?」
     咲夜「まず、あのマスタースパーク使いの腐れ魔法使いを、都合よく用意されていた魔力増幅器にブチ込みます。」
  パチュリー「都合いいわねー。それで?」
     咲夜「増幅した魔力を抽出、これを発射。」
  パチュリー「落とせるの?」
     咲夜「恐らく。」
  パチュリー「どうやって発射するの?」
     咲夜「フランゲリオン用に開発していた火縄銃にその魔力を送り込む。そして、ドカン。」
  パチュリー「何で火縄銃?」
     咲夜「さあ?何にせよ、これはマスタースパークの三倍の威力があると思っています。」
  パチュリー「なるほど。でもその作戦、問題があるわね。」
     咲夜「はい。外したら危険である、そういうことでしょう?」
  パチュリー「外したら再充填まで何も出来ないわ。それどころか、連発すら難しいと思う。」
     咲夜「確かに、外したら無防備です。撃ったその場から動くことで多少の時間は稼げると思いますが・・・。」
  パチュリー「焼け石に水と言うか、何と言うか、ね。」
     咲夜「そこで、非常時に備えて、盾を用意します。」
  パチュリー「で、盾は?」
     咲夜「対魔法結界を張った鉄板を、試作機、フランゲリオン零号機に持たせます。」
  パチュリー「・・・・・・・・私に出撃して、盾になれって?」
     咲夜「盾で防ぎきれる保障はありませんが・・・・。お願い、出来ますか?」
  パチュリー「仕方ないわね。図書館が消えて無くなるのも困るし。」
     咲夜「ありがとうございます。」

作戦は、一応まとまった。

     咲夜「アレが阻止限界点に来るまで、まだ数時間あります。準備を。」
  パチュリー「わかったわ。私は、美鈴の治療と機器の準備。あと、初号機の修理ね。」
     咲夜「私は、魔理沙の捕獲と夕食の準備。あと、お嬢様のお部屋の掃除ね。」

二人は、それぞれ持ち場へ向かった。

  パチュリー「ふと、思ったけど。」
     咲夜「はい?」  
  パチュリー「魔力増幅器なんて物騒な物の中に入れられた人間は、大変なことになると思うけど?」
     咲夜「知ったことじゃありません。自業自得です。」
  パチュリー「それもそうね。」

 ・
 ・
 ・

     美鈴「う・・・・・・・。」

美鈴は、失っていた意識を取り戻した。

     美鈴「ここは・・・・・。」
  パチュリー「医務室よ。」

パチュリーが話し掛ける。

  パチュリー「あなたは、あの兵器に撃墜された。そして、私が治療に当たったの。」
     美鈴「あ、ありがとうございます。」
  パチュリー「もう大丈夫みたいだけど、しばらく休んでなさい。数時間後、あれの撃墜作戦にかかるから。」
     美鈴「撃墜・・・?作戦・・・?」
  パチュリー「ええ。作戦内容は、あとで説明するわ。」
     美鈴「・・・・・・・・。」
  パチュリー「浮かない顔ね。」
     美鈴「また、あれに乗って戦わなきゃいけないのかって思うと・・・。」
  パチュリー「・・・・・・・。」
     美鈴「私は門番ですが、パイロットじゃありません。」
  パチュリー「でも、覚悟はしなくてはいけないわ。今の状況では、特にね。」
     美鈴「・・・はい。今回の作戦は、紅魔館存亡の危機。」

美鈴の表情が、戦闘時のそれ変わる。

  パチュリー「そんな危機的状況だから、私も零号機で出るわ。」
     美鈴「・・・・・え?ぜ、零号機・・・・・?」

美鈴の表情が、驚愕したときのそれに変わる。

  パチュリー「試作機よ。性能は何かと初号機に劣るけど、無いよりマシってことで。」
     美鈴「が、外見は・・・・・?」
  パチュリー「あんまり見分けがつかない。」
     美鈴「で、でっかい妹様が、二人・・・・・。ワンペア?」
  パチュリー「ちなみに今度、より戦闘向けの新型、弐号機が導入される予定だから。」
     美鈴「わあ~・・・。スリーカード成立ですね。」 
  パチュリー「それよりも、今のこの状況をなんとかしなくちゃね。」

パチュリーは去って行った。
部屋に残された美鈴は、考え事をしていた。
 
     美鈴「なんで、妹型なんだろう・・・・・。」

それを考えてはいけない。
   
 ・
 ・
 ・

お嬢様の夕食が終わってしばらく。
美鈴、パチュリー、咲夜の三人は、作戦の最終的な打ち合わせをしていた。

      咲夜「要は、紅魔館から離れたところから、一撃必殺を当てる。」
      美鈴「それはまた、ど派手な作戦ですねえ。」
     魔理沙「おい・・・・・・。」
      咲夜「あら?なりは地味でも派手な攻撃ってのが、あなたの特権じゃなかった?」
      美鈴「地味は余計です・・・。」
     魔理沙「お~い・・・・・・。」
      咲夜「冗談は置いといて、一撃必殺だから、ほんとに一撃しか撃てないと思った方がいいわ。」
      美鈴「はい。」
     魔理沙「おお~い・・・。」
      咲夜「外したら反撃を食らってお陀仏の可能性大よ。」
   パチュリー「その可能性を見越して、私が盾をやるんだけど。」
      美鈴「頑張ります。」
     魔理沙「こら~!人の話を聞け~!」
      咲夜「人じゃないくせに。」
     魔理沙「正真正銘、純血の人間だ。」
      咲夜「あら。」

魔理沙が怒鳴りつけてきた。

     魔理沙「ちょっと時間が経ったら夜。おまけに拘束されている。あんた、時を止めてたな。」
      咲夜「ええ。そのほうが手っ取り早かったから。」
     魔理沙「で、なんで私は、拘束されたまま変なカプセルの中に入れられてるのかね?」
      咲夜「魔力の増幅と抽出をいっぺんに行える優れものよ。あなたの魔力が必要なの。」
     魔理沙「私の魔力を吸収して、どうするつもりだ?」
      咲夜「それは当然、あんたが作った砲撃兵器を、ぶっ壊すためよ。」
     魔理沙「確かに、私は壊した方が良いと言った。しかし、こんな扱いを受けるとは聞いてないぜ。」
      咲夜「聞かせる必要はない。」
     魔理沙「聞く権利はある。」
      咲夜「・・・・・・・これ以上の論議は無駄ね。」

咲夜は、魔理沙とのやり取りを無理矢理打ち切った。

      咲夜「紅魔館の存亡は、この一戦にあり!いざ、出撃!」
      美鈴「お~!」
   パチュリー「お~。(何か、悪いものに影響されたのかしら?)」
     

 ・
 ・
 ・

指定位置につく初号機。

      咲夜『撃つタイミングは、敵がこの位置に来たときよ。』
      美鈴「わかってます。」
      咲夜『・・・・・・・・・・来た!』

ルーミア砲が、姿を現す。

   ルーミア砲「ヨルノソラハろまんてぃっく。ソーナノカ、ソーナノカ。」
  
どうやら、初号機に気付いてはいないようである。

      咲夜「エネルギー充填、開始!」

 ガチャ!

咲夜は、増幅器のレバーを下ろした。

 ガガガガガガガガ!

     魔理沙「ぐおおおおおおお!!」

カプセルの中の魔理沙が悲鳴をあげる。
魔力を大量に吸われたのだ。

      咲夜「よし。これでいっぱいいっぱいね。」
   
 ガチャ

咲夜は、レバーを上げた。

     魔理沙「ぜ~・・・、ぜ~・・・・・。し、死ぬところだったぜ・・・・・。」
      咲夜「よく見てなさい。あんたの魔力と、紅魔館の力をね・・・・・。」

 ・
 ・
 ・
      
      美鈴「ターゲットロック・・・・・。火縄に点火・・・・・。」

初号機は、火縄銃に点火する。           

      美鈴「・・・・・何で、火縄銃?」

などという疑問が一瞬浮かんだが、それはすぐにかき消される。

      美鈴「・・・・・・発射!!」

 ゴオオオオオオオオオオ!

発射の声とともに、すさまじい量のエネルギーが打ち出された。

      咲夜「いけ~!!」

思わず身を乗り出す咲夜。
そして、

 どおおおおおおおん!!!
 

爆発音が響いた。

      咲夜「やった・・・・・?」

咲夜は、敵がいた場所を確認する。

      咲夜「妖怪レーダーに反応・・・・・・・、あり!?」

 ・
 ・
 ・

   ルーミア砲「オバケモデルシ、タマンナイ。ソーナノカ、ソーナノカ。」

ルーミア砲は、エネルギー波が飛んできた方を向く。

      咲夜「何てこと!かすっただけだなんて・・・・。」
     魔理沙「スコアの入り方が、凄いことになりそうだな。」
      咲夜「やかましい!」

一方、美鈴。

      美鈴「やった・・・・、の?」
      咲夜『やってない!今すぐそこから逃げるのよ!』

咲夜から通信が入る。

      美鈴「外した!?」
      咲夜『もう一発撃てるようになるまで、逃げ続けて。エネルギーは何とか工面する。』
     魔理沙『おい!もう一発って、どういうことだ!?』
      咲夜『もう一発よ!』
     魔理沙『やめろ!本当に死んでしま・・・・・。』
      咲夜『問答無用!!』
 
 ガチャ

     魔理沙『ぎゃあああああ・・・・・・・・・・。』
      美鈴「・・・・・・・・。」

美鈴はその場から動く。
しかし、

   ルーミア砲「ヒョウテキハッケン。『トジル』ムーンライトレイ、ハッシャ。」

 ブシュウウウウウ!

ルーミア砲から、ムーンライトレイが放たれた。

      美鈴「く!避け切れない・・・・・?」

そして、光線は初号機に命中した。
かのように見えたが。

 シュウウウウウウウ!

   パチュリー「ふー。間一髪ね。」
      美鈴「パチュリー様!申し訳ありません。」

パチュリーの零号機が、間に入って攻撃を防ぐ。

   パチュリー「でも、あんまり持ちそうにないわ。エネルギーのほうは?」
      咲夜『もうしばらくです!』
     魔理沙『ぐええ・・・・・・・・。』
      咲夜『ほら!もっと出せ!』
     魔理沙『む、むり・・・・・。』
      咲夜『仕方ない。出力アップ!』
 ガチャ

     魔理沙『ぐあ~・・・・・・・・・・・・・。』

通信から、魔理沙の断末魔の声が聞こえてきた。 

      美鈴「あと三十秒!そっちは!?」
   パチュリー「あと十秒持たないわ。」

盾にしていた鉄板が溶けだす。

      美鈴「ここまで・・・・・?」
   パチュリー「・・・・・まだよ。」

そう言うとパチュリーは、呪文を唱えた。

   パチュリー「はっ・・・!」
      美鈴「け、結界・・・・?」

パチュリーは、結界を張った。
   
   パチュリー「何よ。盾なんか使わずに、最初からこうすればよかったのね。」
      咲夜『・・・・・・盲点でした。』
   パチュリー「それで、エネルギーは?」
      美鈴「あと十秒!」
   パチュリー「このままいけそうね・・・・。」

と、思った矢先。

 ゴホッ!

      美鈴「え・・・?」
   パチュリー「こ、こんなときに・・・・・、ごほっ・・・・・。」

喘息が発症した。

      美鈴「あ、結界が・・・・・・。」

 ドバババババ!

結界が破られた。

   パチュリー「あ~・・・・・・・・。」
      美鈴「パチュリー様!」
      咲夜『・・・・・・・盲点の上に盲点だったわ。』

零号機は、ムーンライトレイの直撃を喰らう。

      咲夜『エネルギーは集まったわ。早く!』
      美鈴「く!」

美鈴は、初号機の火縄銃に点火する。

      美鈴「あああ、だから、何で火縄銃・・・・。」

そして、

      美鈴「いけぇ~~!!」

 ゴオオオオオオオオオオ!!

二発目が発射された。

      咲夜「今度こそ・・・・・。」
     魔理沙「・・・・・・・・・・・・・・。」

 どっかああああああん!!!

二度目の爆発音。

      咲夜「レーダーに反応・・・・・・、無し。」

 ・
 ・
 ・

      美鈴「ど、どうだ・・・・・・。」

爆風によって、敵がいた位置は見えない。

      咲夜『美鈴。』
      美鈴「はい。」
      咲夜『敵、遠距離攻撃兵器は、完全に消滅したわ。お疲れ様。』
      美鈴「は、はい!」

敵消滅の報告に安堵する美鈴。

      咲夜『それじゃあ、初号機と零号機はこっちで回収しておくから、パチュリー様をよろしく。』
      美鈴「あ、忘れてた。」
      咲夜『あんた・・・・・・・・・。』   
       
美鈴は、急いで零号機の搭乗席へと行く。

      美鈴「パチュリー様!ご無事ですか・・・・・・・?」

そこで、美鈴が見たものは、

      美鈴「・・・・・・うわああああああ!?血、血が!血がああああ!?」

血の海と化した搭乗席だった。
そしてパチュリーは、

      美鈴「ス、スプラッタぁぁぁ~~!!?」

血まみれだった。
美鈴は混乱した。
と、そのとき

   パチュリー「人が寝てるところで、騒がない。」

パチュリーが話しかけてきた。

      美鈴「ぎゃああああ~!ゾ、ゾンビ~!?」
   パチュリー「死んではいないわ。」        
      美鈴「で、でも、この血の海は・・・・・?これだけ吐いたら、普通死にますって。」
   パチュリー「ああ。これは、開発中の『美味しい血糊』よ。」
      美鈴「ち、血糊・・・・?」
   パチュリー「きっと、今の衝撃で、全部こぼれたのね。勿体無い。」
      美鈴「心臓に悪いですよ・・・・・・。」
   パチュリー「まあ、いいわ。それより。」
      美鈴「は、はい。」
   パチュリー「今日は調子が悪いみたい。図書館まで運んでくれないかしら?」
      美鈴「はい。お安い御用です。」

血(糊)まみれのパチュリーを、美鈴は担ぎ上げる。
 
   パチュリー「ああ、そうだ。忘れてたけど。」
      美鈴「はい?」
   パチュリー「ご苦労様。おかげで図書館が壊れずに済んだわ。」
      美鈴「はい!パチュリー様も、お疲れ様でした!」

二人は、互いの功を労った。

 ・
 ・
 ・

翌日

    レミリア「こうして、また一つ紅魔館の危機は去った。」
      咲夜「はい。」
    レミリア「しかし、失ったものも、それなりにあった。」
      咲夜「はい。」

二人の間には、魔力を吸われすぎて、干物と化した魔理沙がいた。

    レミリア「どうするの、これ?」
      咲夜「ミイラは燃料になるって効きましたけど。」
    レミリア「こんな燃料、使ったら爆発するんじゃない?」
      咲夜「そうですね。」
    レミリア「いっそのこと、保存食に。」
      咲夜「なりません。死にますよ?」
    レミリア「・・・・・・・・そうね。じゃあ、どうするの?」
      咲夜「湖に捨ててきます。水を含んだら元に戻るでしょう。干物ですし。」
    レミリア「それじゃあ、まかせるわ。」
      咲夜「はい。」

魔理沙の干物は、言いたいことを散々言われた挙句に、湖へ捨てられた。

 ・
 ・
 ・

紅魔館外にて

    ルーミア「昼は昼で、ミイラは出るし、私そっくりの巨大な顔も出るし、たまんないわ。」
   ルーミア砲「ソーナノカ、ソーナノカ。」
  
宵闇の妖怪の、特に何でもない、昼の出来事であった・・・・。   
 

  第参話 完

うあああ・・・・・。。
もう、滅茶苦茶だあ・・・・。
会話部分が長くなってすみません・・・・。

もっと、時間をかけて書くことにします。
順番通りにいくと、次は弐号機かあ・・・・・。
Piko
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コメント



0.1130簡易評価
1.50七誌削除
今回も面白かったですw このシリーズ好きやわぁ。次回も楽しみ。
2.無評価ユウ削除
やばい面白すぎ・・・主に魔理沙とかw
もっとやって下さいw
3.50ユウ削除
ギャー やってしまった・・・スミマセン・・・
4.30BYK削除
また血糊ですかっ!と突っ込んでおかんと。
魔理沙干物は見てみたい気がします。あとは、ルーミア砲。オモロすぎです。
17.60名前が無い程度の能力削除
ソーナノカ、ソーナノカ。
22.60名前が無い程度の能力削除
こんなアホなの見たことねえ
29.無評価名前が無い程度の能力削除
このシリーズに笑わされすぎて腹痛いです
ソーナノカソーナノカw
30.100どどど削除
GJ!!
32.100名前が無い程度の能力削除
おもしろすぎです