Coolier - 新生・東方創想話

魔法ょぅι゛ょまりしゃ

2003/12/19 02:25:37
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※オープニング

(ランランラン、ラーラ ランランラン、ラーラ)
(ランランラン、ラーラ ランランラン、ラーラ)

まほうのもりのおんなのコは(ランランラン、ラーラ)
とてもちいさな魔女っ子です(ランランラン、ラーラ)

おべんきょう げんそう界
なりたいの
すてき魔法なおんなのコ
ぷきぷきぱよ

Ah さがしてアイテムさん
あれも これも
もっとしりたい

Ah してしてべんきょうさん
すごい ひみつ
いえないことぜんぶ

(ランランラン、ラーラ ランランラン、ラーラ)
(ランランラン、ラーラ ランランラン、ラーラ)





※第一話「遊ぼっ! 魔女っ子まりしゃと仲良しれいむ」


 ここは春の日も穏やかな霧雨邸。今日もまりしゃは魔法の特訓をしています。
おやおや、今日は箒で空を飛ぶ練習のようですね。
「まほーつかいっていったら、やっぱりほーきでそらをとべなきゃな。
 ほーきにまたがって……よいしょっと」
別に箒を使う必要は無いのですが、ここは形を大事にするまりしゃ。
何とかして空飛ぶ箒を乗りこなそうと、ずっと練習しているのですが……。
「せーのっ、よっ……はっ……とっ………………
 わわっ、おちるおちる…………うわあっ!」
 ドシ―――――――ン…………
一メートルほど浮かんだ所で、バランスを崩して倒れてしまいました。
「いたたたたた……なんでうまくいかないのかな……?
 とべるようになるまで、なんかいでもれんしゅうしてやるぜ!」

フワッ…………ドシ―――――――ン…………
フワアッ…………ドシィ―――――――ン…………
何度も何度も練習するのですが、なかなか上手くいきません。あちこちに擦り傷が出来てしまいました。
「あたたたた……もうっ、なんでとべないんだよっ!」
思わず箒を投げ捨てるまりしゃ。あらあら、乱暴な事はいけませんよ。

コン、コン―――――
ん? 誰か来たみたいですね。

「まーりーしゃーちゃーん、あーそーぼー!」
「このこえは……れいむちゃんだ!」
ドタドタドタ―――――声を聞いたまりしゃ、慌てて玄関を開けます。
「れいむちゃん、おはよう!」
「おはよう、まりしゃちゃん。あそびにきたよー」
まりしゃとれいむはとっても仲良し。いつも二人一緒です。
「まりしゃちゃん、なにしてたのー?」
「うん、ちょっと……」
今さっきまで箒で空を飛ぶ練習をしていた事を話すと、れいむはもう興味津々!
目をキラキラさせて身を乗り出してきました。
「ね、ね、ね! わたしもほーきでそらとびたい!」
「いーけど……たぶん、むりだとおもうよ」
「やってみなきゃわかんないよー。ねーいいでしょーやらせてよー」
ちょっぴり我侭なれいむ、一度言ったら聞きません。仕方が無いので、まりしゃがさっきまで練習していた箒を手渡しました。
「このほーきにのってとぶんだよ」
「うん、やってみる。……せーのっ!」

 フワッ…………

「わっ、とっ……んっ……わ、わわわっ!!」

ドシ―――――――ン…………
あらあら、れいむも大きな音を立てて尻餅を付いてしまいました。痛そうにお尻を擦っています。これは痛そう。
「いったーい……」
「ね、だからいったでしょ?」
「んー……」
俯いて何事か考えている様子のれいむ。しばらくして、パッと明るい表情に変わります。一体どうしたのでしょうか?
「わかった!」
「えっ、なにが?」
ぴょこっと跳ね起きたかと思うと、また箒にまたがりました。もう一回挑戦するようですね。

 フワッ…………

「よっ、はっ、とおっ……」
……おや? 今度はこけませんね。分かったとは、もしかしてこの事だったのでしょうか?
「あ……」
「やったぁ、まりしゃちゃん、とべたとべたー! あははっ!」
何とれいむは、二回目の挑戦でもう箒を乗りこなしてしまいました。これは凄いですねぇ。くるくると空を飛び回っています。
「………………………………」
おや……まりしゃの様子がおかしいですね。俯いて口を閉じ、何だかプルプル震えています。……もしかして。
「…………………………ふぇ」
「? まりしゃちゃん、どーしたの?」
「ふぇ、ふえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇんっ!!!!!」
あ~あ~、何とまりしゃ、大きな声で泣き出してしまいました。先を越されたのがよっぽど悔しかったのでしょうか?
れいむも箒から降りて、どうしようという顔でまりしゃの顔を覗き込んでいます。
「まりしゃちゃん、どーしたの? なんでないてるの?」
「うっ、ぐすっ……かえれよぉ」
「え……?」
「かえれったらかえれ! かえれかえれかえれぇっ!!」
「わっ、ちょっ、まりしゃちゃん!?」
あ~……泣き虫まりしゃ、怒ってれいむを家から追い出してしまいました。ガチャンッと、鍵を掛けてしまいます。
叩きだされたれいむは、どうしたらいいか分からず呆然としています。
「まりしゃちゃん……」
しばらく立ち竦んだ後、トボトボと肩を落として帰っていきました。よっぽどショックだったんでしょう。

 一方まりしゃは、自分の部屋に閉じ篭って、ベッドの上で膝を抱えて泣いています。
「グスッ……なんでだよぅ……わたし、ずっとれんしゅうしてたのに……
 なんではじめてのれいむちゃんは、いきなりできちゃうんだよぉ……」
なるほど、そういう事でしたか。何度も何度も練習して上手く出来なかったのに、
れいむがたった二回目で出来るようになったのがよっぽど悔しかったみたいですねぇ。
うんうん、気持ちはよ~く分かります。でもね…………
「グスッ……グスッ………………」
泣き疲れたまりしゃ、そのまま眠ってしまいました。今はそっとしておきましょう。
一方れいむはというと……
「あした……あした、まりしゃちゃんにあやまらなきゃ……」
おや、何を謝ろうというのでしょうか?


 実は…………




 次の日。まりしゃはまだ部屋に閉じ篭ったままです。そこに、昨日と同じようにれいむがやって来ました。
「まーりーしゃーちゃーん」
「…………………………」
まりしゃ、ピクリとも動きません。でも、聞こえてはいるようですね。
「まーりーしゃーちゃーん、きのうはごめんねー」
「…………………………?」
「ほんとはねー、わたし、ほーきでそら、とんでないのー」
「えっ…………?」
「びっくりさせようとおもって、じぶんでそらとんで、ほーきでとんでるようにみせただけなのー!
 だからー、ほーきでとんだって、あれはうそだったのー! ごめんねー!」
……そういう事だったんです。飛べなくてちょっと悔しかったれいむ、まりしゃを驚かせようと思い、
箒には跨っただけで実は、自分で空を飛んでいたのです。
「まーりーしゃーちゃーん!!!」
れいむも何だか泣き出しそうな顔で、さっきより大きな声でまりしゃに呼びかけます。

 ガチャン、ギイイイィィィィィ―――――

 ゆっくりと、玄関の扉が開きます。そして、もじもじしながらまりしゃが出てきました。
目の周りは真っ赤っかで、れいむにもいっぱい泣いたんだろう事はすぐに分かりました。
「まりしゃちゃん……ごめんなさい」
ぴょこっとまりしゃに向かって頭を下げます。
「わたしも……いきなりおこったりして、ごめんなさい」
ぴょこっとれいむに向かって頭を下げた……その時。

 ゴツンッ!!

「いたっ!」
「いてっ!」
あらららら、二人の頭がごっつんこしてしまいました。顔を見合わせるまりしゃとれいむ。
「………………あははっ」
「………………えへへっ」

「「あははははははははははははははははははははっ!!!!!」」

 二人揃って、元気いっぱい笑い出しました。どうやら無事に仲直り出来たみたいですねぇ、良かった良かった。

 まりしゃとれいむはとっても仲良し。いつも二人一緒です。たまにはけんかもするけれど、すぐに仲直りするのでした。
二人とも、お互いの事がとっても大好きなのです。
友達っていいですよね? けんかした時は、ちゃんと謝って仲直りしましょうね。約束ですよ?



-おしまい-




※次回予告

♪ランランラーンラーラー ランランラーンラーラー
   いつも一緒のまりしゃとれいむ。そんな二人を見つめる謎の影。
   木陰から覗く金髪の、人形を抱きしめたあの子は一体誰?
次回、魔法ょぅι゛ょまりしゃ・第二話!
「友達? 独りぼっちの女の子」
                じかいもおたのしみにな!
                        ♪ランランラーンラーラー ランランラーンラーラー

-つづく(……かも?)-
某所に投下したものですが、個人的にお気に入りだったので書き直しました。
でもこれ東方でやる必要性が無いような_| ̄|○
marvs
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コメント



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1.50たま削除
……(・∀・)。 これを読みながら冷静な顔で居るのは無理です。 
2.50とおりすがり削除
ガハァッ!!(吐血) コロスキカ・・・・・。
3.50名前を入力してください削除
・・・もうやられちゃったよ・・・
4.40すけなり削除
今度は絵本に載ってそうな作品ですか!!(何<br>
5.50名菜市削除
次回の「友達? 独りぼっちの女の子」も、楽しみにしてます~
6.50名前が無い程度の能力削除
(*´Д`)イィ